JPH08160994A - 雑音抑圧装置 - Google Patents

雑音抑圧装置

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JPH08160994A
JPH08160994A JP6302550A JP30255094A JPH08160994A JP H08160994 A JPH08160994 A JP H08160994A JP 6302550 A JP6302550 A JP 6302550A JP 30255094 A JP30255094 A JP 30255094A JP H08160994 A JPH08160994 A JP H08160994A
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JP
Japan
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noise
unit
spectrum
noise spectrum
amplitude
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JP6302550A
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English (en)
Inventor
Kenichi Taniguchi
賢一 谷口
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない記憶容量と演算量により、雑音が重畳
した音声から雑音を除去することができる雑音抑圧装置
を提供することを目的とする。 【構成】 環境雑音が存在する環境下で音声がときどき
入力されるような場合には、雑音スペクトル更新部13
が、フーリエ分析部12の出力と雑音スペクトル記憶部
14内の前の雑音スペクトルとに基づいて、現在の雑音
スペクトルを求める。雑音スペクトル更新部13が、雑
音スペクトル記憶部14内の前の雑音スペクトルと求め
た現在の雑音スペクトルとを、雑音信号判定部15の判
定に基づいて切り換え、推定雑音スペクトルとして出力
し、雑音スペクトル記憶部14内の前の雑音スペクトル
を現在の雑音スペクトルに更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号に重畳した雑
音信号を抑圧する雑音抑圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、様々な環境の中で音声をインタフ
ェースとした装置が使われるようになってきたため、騒
音環境の中でもインタフェースとして音声が使用できる
ことが重要になってきた。また、このような装置とし
て、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)などのハー
ドウェア能力の向上により安価なものが作れるようにな
ったことにより、各種機器のマンマシンインタフェース
として音声が採用されるようになってきた。そのため、
デジタル処理により、音声信号に重畳した環境雑音を低
減する方法が注目を集めるようになってきた。
【0003】以下、従来の雑音抑圧装置について図面を
参照しながら説明する。従来の雑音抑圧装置に関して
は、その方法が、1979年4月に発表されたIEEE Tra
nsaction on Acoustics,speech,and signal processing
vol.ASSP-27 No.2pp.113-120 「Supression of Acoust
ic Noise Speech Using Spectral Subtraction」に、ス
ペクトルサブトラクション法として開示されている。
【0004】このスペクトルサブトラクション法につい
て、図5に示す従来の雑音抑圧装置を用いて簡単に説明
する。図5は従来の雑音抑圧装置の構成を示したブロッ
ク図である。図5において、51は切り出し部、52は
フーリエ分析部、53は雑音スペクトル平均算出部、5
4は雑音スペクトルメモリ、55は雑音信号判定部、5
6は振幅引算部、57は半波整流部、58は逆フーリエ
変換部、59は波形再生部である。
【0005】以上のような構成要素からなる従来の雑音
抑圧装置について、その動作を図6に示すフローチャー
トを用いて以下に説明する。ステップ#61として、入
力された音声に対して、切り出し部51において、後で
フーリエ分析する際に必要な周波数分解精度が得られる
窓を掛けて、10ms程度の周期で20ms程度の区間
の一定長のフレームににおける波形を切り出す。このよ
うに連続する波形から一定区間の波形を切り出すため、
窓の条件として、後の合成処理で合成して接続したとき
に不連続な波形にならず、かつ、フーリエ分析の精度を
確保でき、元の波形が得られるように、50%づつオー
バーラップさせた分析窓を選択する。この窓関数とし
て、下記のハニング窓が用いられる。ここで、フーリエ
分析のデータ数をNとすると、窓掛け後のn番目のデー
タに対する重み付けW(n)は、式1に示すように表さ
れる。
【0006】
【数1】
【0007】ステップ#62として、フーリエ分析部5
2において、分析すべきフレームの音声波形をフーリエ
分析で周波数分析(FFT分析)して、この分析結果が
実数部と虚数部から構成されるため、これらを振幅スペ
クトルと位相スペクトルとに分解する。振幅スペクトル
は、雑音スペクトルメモリ54、雑音信号判定部55お
よび振幅引算部56に出力される。一方、位相スペクト
ルは、音声波形の再合成のため、逆フーリエ変換部58
に出力される。
【0008】ステップ#63として、雑音信号判定部5
5において、入力された信号が音声信号に雑音信号が重
畳した信号であるか雑音信号のみの信号であるかを判定
する。この判定は、入力信号のパワー情報に基づいて行
い、パワーの大きいところでは音声のある音声区間と
し、パワーの小さいところでは音声のない雑音区間とす
る。この音声の「あり」「なし」の情報を雑音スペクト
ルメモリ54に出力する。
【0009】ステップ#64として、雑音スペクトルメ
モリ54において、過去数10msの区間の雑音スペク
トルを記憶している。雑音区間においては、フーリエ分
析部52からの振幅スペクトルを記憶する。また、音声
区間においては、雑音スペクトルメモリ54にフーリエ
分析部52からの振幅スペクトルを記憶しない。このた
め、常に、雑音スペクトルメモリ54に最新の雑音スペ
クトルを記憶していることになる。
【0010】ステップ#65として、雑音スペクトル平
均算出部53では、雑音スペクトルメモリ54に記憶さ
れている過去数10フレームの振幅スペクトルの平均ス
ペクトルを、雑音の推定量の振幅情報として計算し、音
声発声の直前の雑音の振幅スペクトル、つまり雑音スペ
クトルとする。このように、雑音スペクトルを計算する
ために用いるメモリ量は、フーリエ分析で分析される窓
長個×記憶フレーム数となる。
【0011】ステップ#66として、振幅引算部56で
は、フーリエ分析部52からの雑音の重畳した音声信号
の各周波数に対応する振幅から、雑音スペクトル平均算
出部53の各周波数に対する雑音の振幅を、各々の周波
数について引き算することによって、音声のみの振幅を
計算する。
【0012】ステップ#67として、半波整流部57で
は、振幅引算部56での引き算の結果、振幅が負になる
周波数について、その振幅を0にする。ステップ#68
として、逆フーリエ変換部58では、半波整流部57か
らの各周波数に対応する振幅と、フーリエ分析部52か
らの各信号に対応する位相とから、雑音が除かれた音声
波形を合成(IFFT合成)することにより、1フレー
ム分の雑音のない音声波形を生成する。
【0013】ステップ#69として、波形再生部59で
は、逆フーリエ変換部58からの1フレーム分の雑音の
ない音声波形を、切りだし部51における切り出し処理
の逆の処理を行なって、50%づつ、1フレームの音声
波形をオーバーラップさせ、加算して元の連続波形を出
力する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の雑音抑圧装置では、雑音スペクトル平均算出
部53において雑音の推定量を計算するため、雑音の振
幅情報として雑音スペクトルを計算する必要があり、こ
れを計算するためには、過去数10フレーム分の振幅ス
ペクトルが必要となるため、1フレームにつき10数個
の周波数特徴量を過去数10フレーム分について記憶し
ておかなければならず、非常に多くのメモリ量が必要に
なるという問題点を有していた。
【0015】また、過去数10フレーム分の平均値をも
求めなければならず、非常に多くの演算量が必要になる
という問題点をも有していた。本発明は、上記の課題を
解決するもので、少ない記憶容量と演算量により、雑音
が重畳した音声から雑音を除去することができる雑音抑
圧装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の雑音抑圧装置は、入力信号に対して
所定の時間間隔で窓掛けを行い、前記入力信号から前記
時間間隔で前記窓掛けに応じた長さのフレームにおける
波形を切り出す切り出し部と、前記切り出し部からの前
記フレーム内の波形をフーリエ分析して、振幅スペクト
ルと位相スペクトルとに分解するフーリエ分析部と、前
記フーリエ分析部からの振幅スペクトルに基づいて、前
記入力信号が雑音のみか雑音の重畳した音声であるかを
判定する雑音信号判定部と、前記雑音信号判定部の判定
に応じて、前記フーリエ分析部からの振幅スペクトルに
基づいて求めた雑音に対応した雑音スペクトルを出力す
る雑音スペクトル更新部と、前記雑音スペクトル更新部
から出力された前記雑音スペクトルを記憶する雑音スペ
クトル記憶部と、前記フーリエ分析部により分解された
前記振幅スペクトルから前記雑音スペクトル記憶部に記
憶された雑音スペクトルを引き算する振幅引算部と、前
記振幅引算部による前記引き算の結果を半波整流する半
波整流部と、前記半波整流部による前記半波整流後の振
幅スペクトルと前記フーリエ分析部からの位相スペクト
ルとに基づいて逆フーリエ変換し、音声波形を再生する
逆フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換部により再生
された各フレームの音声波形を合成して連続した音声波
形を生成する波形再生部とを備え、前記雑音スペクトル
更新部を、前記フーリエ分析部により前記フレーム内の
波形から分解された振幅スペクトルと前記雑音スペクト
ル記憶部内の雑音スペクトルとに基づいて、前記フレー
ム内の波形の雑音スペクトルを演算し、前記雑音信号判
定部の前記入力信号が雑音であるとの判定を検出した場
合には、前記演算によって求められた雑音スペクトルを
出力し、前記雑音信号判定部の前記入力信号が音声であ
るとの判定を検出した場合には、前記雑音スペクトル記
憶部内の雑音スペクトルを出力するよう構成する。
【0017】
【作用】請求項1の構成によると、環境雑音が存在する
環境下で音声がときどき入力されるような場合には、雑
音スペクトル更新部が、フーリエ分析部の出力と雑音ス
ペクトル記憶部内の前の雑音スペクトルとに基づいて、
現在の雑音スペクトルを求める。
【0018】雑音スペクトル更新部が、雑音スペクトル
記憶部内の前の雑音スペクトルと求めた現在の雑音スペ
クトルとを、雑音信号判定部の判定に基づいて切り換
え、推定雑音スペクトルとして出力し、雑音スペクトル
記憶部内の前の雑音スペクトルを現在の雑音スペクトル
に更新する。
【0019】この更新は、雑音スペクトル更新部が、雑
音信号判定部の判定に基づいて、常に、入力された環境
雑音の変動に対して自動的に追従して、突発的な雑音に
も影響されない雑音推定を行う。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例の雑音抑圧装置を、図
面を参照しながら説明する。本発明の第1の実施例の雑
音抑圧装置を以下に説明する。
【0021】図1は第1の実施例の雑音抑圧装置の構成
を示したブロック図である。図1において、11は切り
出し部、12はフーリエ分析部、13は雑音スペクトル
更新部、14は雑音スペクトル記憶部、15は雑音信号
判定部、16は振幅引算部、17は半波整流部、18は
逆フーリエ変換部、19は波形再生部である。
【0022】以上のような構成要素からなる雑音抑圧装
置について、その動作を、図2のフローチャートを用い
て以下に説明する。ステップ#21として、入力された
音声に対して、切り出し部11において、後でフーリエ
分析する際に必要な周波数分解精度が得られる窓を掛け
て、10ms程度の周期で20ms程度の区間の一定長
のフレームにおける波形を切り出す。このように連続す
る波形から一定区間の波形を切り出すため、窓の条件と
して、後の合成処理で合成して接続したときに不連続な
波形にならず、かつ、フーリエ分析の精度を確保でき、
元の波形が得られるように、50%づつオーバーラップ
させた分析窓を選択する。窓関数としては、従来と同様
に、式1の重み付けW(n)によって表されるハニング
窓が用いられる。
【0023】ステップ#22として、フーリエ分析部1
2において、分析すべきフレームの音声波形をフーリエ
分析で周波数分析(FFT分析)して、この分析結果が
実数部と虚数部から構成されるため、これらを振幅スペ
クトルと位相スペクトルとに分解する。振幅スペクトル
は、雑音スペクトル更新部13、雑音信号判定部15お
よび振幅引算部16に出力される。一方、位相スペクト
ルは、音声波形の再合成のため、逆フーリエ変換部18
に出力される。
【0024】ステップ#23として、雑音信号判定部1
5では、入力された信号において、雑音信号の重畳した
音声信号のある音声区間および音声のない雑音信号のみ
の雑音区間から、音声区間のみを判別する。この判別
は、入力信号のパワー情報に基づいて行い、パワーの大
きいところでは音声のある音声区間とし、パワーの小さ
いところでは音声のない雑音区間とする。式2に示すよ
うに、現在の分析フレームのパワーと前の分析フレーム
のパワーとの比がパワー比の閾値THpよりも大きいと
き、音声が始まったと判定する。
【0025】
【数2】
【0026】また、式3に示すように、閾値THpより
も小さい状態が、式4に示すように継続時間の閾値TH
dより長く続いたときに、音声の終了と判定する。
【0027】
【数3】
【0028】
【数4】
【0029】この音声の「有り」または「無し」の情報
は、雑音スペクトル更新部13に出力される。ステップ
#24として、雑音スペクトル更新部13では、定常的
な環境雑音が存在する環境下において、音声がときどき
入力されるような信号により環境雑音を推定する。雑音
スペクトル更新部13では、雑音信号判定部15から音
声なしの信号がきたとき、雑音スペクトル記憶部14が
記憶している雑音信号N(i)を雑音スペクトル更新部
13により更新する。雑音信号N(i)は、式5のよう
に、フーリエ分析部12の出力の各周波数に対応する振
幅情報Xd(i)と、後で示すE(i)とを用いて計算
される。このように、雑音信号N(i)に対応した雑音
スペクトルを更新するために用いるメモリ量は、フーリ
エ分析で分析される窓長個である。
【0030】
【数5】
【0031】雑音スペクトル更新部13で用いられてい
る定数μは、雑音信号判定部15の結果により式6にし
たがって変化する。式5のように、雑音信号N(i)
は、雑音が入力されている間は入力雑音に適応して変化
し、雑音の重畳した音声が入力されている間は、直前ま
でに適応した雑音信号を保持する。これを実現するよう
に、定数μとしては、雑音信号判定部15で入力信号が
雑音であると判定されたときにはゼロでない定数が設定
され、音声が入力されたときにはゼロが設定される。
【0032】
【数6】
【0033】ステップ#25として、振幅引算部16で
は、式7のように、フーリエ分析部12からの雑音の重
畳した音声信号の各周波数に対応する振幅Xd(i)か
ら、雑音スペクトル記憶部14で記憶している各周波数
に対する雑音の振幅N(i)を、各々の周波数について
引き算し、音声のみの振幅E(i)を計算する。
【0034】
【数7】
【0035】ステップ#26として、半波整流部17で
は、振幅引算部16での引き算の結果、振幅が負になる
周波数について、その振幅を0にする。ステップ#27
として、逆フーリエ変換部18では、半波整流部17か
らの各周波数に対応する振幅スペクトルと、フーリエ分
析部12からの各信号に対応する位相スペクトルとか
ら、雑音が除かれた音声波形を合成(IFFT合成)す
ることにより、1フレーム分の雑音のない音声波形を生
成する。
【0036】ステップ#28として、波形再生部19で
は、逆フーリエ変換部18のフレーム分の雑音のない音
声波形を、切り出し部11における切り出し処理の逆の
処理を行なって、50%づつ、1フレームの音声波形を
オーバーラップさせ、加算して元の連続波形を出力す
る。
【0037】以上の動作により、少ない記憶容量と演算
量により、雑音が重畳した音声から雑音を除去すること
ができる。本発明の第2の実施例の雑音抑圧装置を以下
に説明する。
【0038】図3は第2の実施例の雑音抑圧装置の構成
を示したブロック図である。図3において、基本的な部
分は第1の実施例と同じであるが、雑音スペクトル記憶
部34に対し、雑音抑圧装置を動作させる際の初期値と
して、動作開始の最初のフーリエ分析部32の出力を雑
音スペクトルの初期値として設定するように構成されて
いる。
【0039】この構成により、動作開始時から雑音スペ
クトル記憶部34には、入力環境雑音に近い値が記憶さ
れる。以上の動作により、雑音スペクトル記憶部14の
雑音スペクトルが入力環境雑音となる時間を短くするこ
とができ、動作開始時からすぐに、雑音除去の動作を行
なうことができる。
【0040】本発明の第3の実施例の雑音抑圧装置を以
下に説明する。図4は第3の実施例の雑音抑圧装置の構
成を示したブロック図である。図4において、基本的な
部分は第1の実施例と同じであるが、雑音スペクトル更
新部43の構成が異なる。つまり、第3の実施例におい
ては、第1の実施例の雑音信号判定部15が削除されて
いる。
【0041】この構成は、以下の理由により実施するこ
とができる。第1の実施例では、式5におけるμが雑音
スペクトル更新の追従速度を決める定数であり、この定
数μは、式6に示すように雑音信号判定部15の入力音
声に対する判定に基づいて設定され、雑音が重畳された
音声区間を含めて、この全ての入力音声に追従して、雑
音スペクトルが式5に従って常に更新されている。
【0042】ここで、音声区間が長い場合には、雑音信
号判定部15の判定に基づいて、入力音声に雑音スペク
トル更新が追従するような定数μが設定され、雑音スペ
クトルは式5に従って更新される。
【0043】しかし一方、単語程度の長さ(0.5秒程
度)の入力音声の場合には、雑音信号判定部15の判定
に基づいて、入力音声に雑音スペクトル更新が追従しな
いような定数μが設定され、雑音スペクトルは式5に従
わず更新されない。
【0044】従って、常に、単語程度の長さ(0.5秒
程度)の音声のみが入力される場合には、入力音声に対
して、常に、雑音スペクトル更新が追従しないように、
雑音スペクトルが更新されないような定数μが、雑音信
号判定部15の判定に基づいて設定されるので、初めか
ら雑音信号判定部15がなくてもよいこととなる。
【0045】この構成により、雑音スペクトルの更新に
与える影響が少ない短時間の音声に対してのみ、雑音ス
ペクトル更新部43が雑音スペクトルの更新動作を追従
させる。
【0046】以上の動作により、入力される信号が単語
程度の長さのように短時間の音声信号である場合には、
雑音か音声かの判定が行われなくても、第1の実施例と
同様に雑音除去の動作を行なうことができ、雑音信号判
定部15を削除しても、雑音除去の動作を確実に行なう
ことができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、環境雑音
が存在する環境下で音声がときどき入力されるような場
合には、雑音スペクトル更新部は、フーリエ分析部の出
力と雑音スペクトル記憶部内の前の雑音スペクトルとに
基づいて、現在の雑音スペクトルを求め、雑音スペクト
ル記憶部内の前の雑音スペクトルと求めた現在の雑音ス
ペクトルとを、雑音信号判定部の判定に基づいて切り換
え、推定雑音スペクトルとして出力し、雑音スペクトル
記憶部内の前の雑音スペクトルを現在の雑音スペクトル
に更新することができる。
【0048】この更新は、雑音スペクトル更新部が、雑
音信号判定部の判定に基づいて、常に、入力された環境
雑音の変動に対して自動的に追従して、突発的な雑音に
も影響されない雑音推定を行うことができる。
【0049】そのため、少ない記憶容量と演算量によ
り、雑音が重畳した音声から雑音を除去することができ
る。また、動作開始時から雑音スペクトル記憶部は、入
力環境雑音に近い値を記憶することができる。
【0050】そのため、雑音スペクトル記憶部の雑音ス
ペクトルが入力環境雑音となる時間を短くすることがで
き、動作開始時からすぐに、雑音除去の動作を行なうこ
とができる。
【0051】さらに、雑音スペクトルの更新に与える影
響が少ない短時間の音声に対しては、雑音スペクトル更
新部は、雑音スペクトルの更新動作を追従させることが
できる。
【0052】そのため、入力される信号が短時間の音声
信号である場合には、雑音か音声かの判定が行われなく
ても、雑音除去の動作を行なうことができ、雑音信号判
定部を削除しても、雑音除去の動作を確実に行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の雑音抑圧装置の構成図
【図2】同実施例の雑音抑圧装置の動作を示すフローチ
ャート
【図3】本発明の第2の実施例の雑音抑圧装置の構成図
【図4】本発明の第3の実施例の雑音抑圧装置の構成図
【図5】従来の雑音抑圧装置の構成図
【図6】同従来例の雑音抑圧装置の動作を示すフローチ
ャート
【符号の説明】
11,31,41 切り出し部 12,32,42 フーリエ分析部 15,35 雑音信号判定部 13,33,43 雑音スペクトル更新部 14,34,44 雑音スペクトル記憶部 16,36,46 振幅引算部 17,37,47 半波整流部 18,38,48 逆フーリエ変換部 19,39,49 波形再生部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に対して所定の時間間隔で窓掛
    けを行い、前記入力信号から前記時間間隔で前記窓掛け
    に応じた長さのフレームにおける波形を切り出す切り出
    し部と、前記切り出し部からの前記フレーム内の波形を
    フーリエ分析して、振幅スペクトルと位相スペクトルと
    に分解するフーリエ分析部と、前記フーリエ分析部から
    の振幅スペクトルに基づいて、前記入力信号が雑音のみ
    か雑音の重畳した音声であるかを判定する雑音信号判定
    部と、前記雑音信号判定部の判定に応じて、前記フーリ
    エ分析部からの振幅スペクトルに基づいて求めた雑音に
    対応した雑音スペクトルを出力する雑音スペクトル更新
    部と、前記雑音スペクトル更新部から出力された前記雑
    音スペクトルを記憶する雑音スペクトル記憶部と、前記
    フーリエ分析部により分解された前記振幅スペクトルか
    ら前記雑音スペクトル記憶部に記憶された雑音スペクト
    ルを引き算する振幅引算部と、前記振幅引算部による前
    記引き算の結果を半波整流する半波整流部と、前記半波
    整流部による前記半波整流後の振幅スペクトルと前記フ
    ーリエ分析部からの位相スペクトルとに基づいて逆フー
    リエ変換し、音声波形を再生する逆フーリエ変換部と、
    前記逆フーリエ変換部により再生された各フレームの音
    声波形を合成して連続した音声波形を生成する波形再生
    部とを備え、前記雑音スペクトル更新部を、前記フーリ
    エ分析部により前記フレーム内の波形から分解された振
    幅スペクトルと前記雑音スペクトル記憶部内の雑音スペ
    クトルとに基づいて、前記フレーム内の波形の雑音スペ
    クトルを演算し、前記雑音信号判定部の前記入力信号が
    雑音であるとの判定を検出した場合には、前記演算によ
    って求められた雑音スペクトルを出力し、前記雑音信号
    判定部の前記入力信号が音声であるとの判定を検出した
    場合には、前記雑音スペクトル記憶部内の雑音スペクト
    ルを出力するよう構成した雑音抑圧装置。
  2. 【請求項2】 雑音スペクトル記憶部を、動作開始時に
    フーリエ分析部で分解した振幅スペクトルを初期値とし
    て記憶するよう構成した請求項1に記載の雑音抑圧装
    置。
  3. 【請求項3】 雑音スペクトル更新部を、単語程度の長
    さの音声入力に対しては、更新処理用の定数を雑音スペ
    クトル記憶部内の雑音スペクトルを更新しない値に設定
    して、雑音信号判定部の判定に関係無く、フーリエ分析
    部によりフレーム内の波形から分解された振幅スペクト
    ルと前記雑音スペクトル記憶部内の雑音スペクトルとに
    基づいて演算された雑音スペクトルを出力するよう構成
    した請求項1に記載の雑音抑圧装置。
JP6302550A 1994-12-07 1994-12-07 雑音抑圧装置 Pending JPH08160994A (ja)

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