JPH08159295A - 非接触形メカニカルシール - Google Patents

非接触形メカニカルシール

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JPH08159295A
JPH08159295A JP6303298A JP30329894A JPH08159295A JP H08159295 A JPH08159295 A JP H08159295A JP 6303298 A JP6303298 A JP 6303298A JP 30329894 A JP30329894 A JP 30329894A JP H08159295 A JPH08159295 A JP H08159295A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動圧発生溝の摩耗程度を目視により容易に判
定することができ、保守点検作業を効率良く行い得て、
長期に亘って良好なシール性能を維持することができる
非接触形メカニカルシールを提供することを目的とする
ものである。 【構成】 動圧発生溝81 ,82 が形成された回転側密
封端面6aのランド部6bに、動圧発生溝81 ,82
り浅い線状溝で構成される摩耗検知用表示91 ,92
3 を刻設して、摩耗検知用表示91 ,92 ,93 の消
滅の有無を目視判別することにより動圧発生溝81 ,8
2 の摩耗量等を容易に視認判定することができるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タービン,コンプレッ
サ,ブロワ等の回転機器において使用される非接触形メ
カニカルシールに関するものであり、具体的には、回転
側密封端面と静止側密封端面とが、両密封端面間に一方
の密封端面に形成した動圧発生溝により動圧を発生させ
ることにより、非接触の近接状態で相対回転せしめられ
るように構成された非接触形メカニカルシールに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の非接触形メカニカルシールにあ
って、動圧発生溝の深さは、これを形成した密封端面が
運転初期における両密封端面の接触や運転中における両
密封端面間に形成される流体膜との接触により摩耗され
ることによって、長期使用のうちには摩耗して浅くな
る。一方、動圧発生溝の深さは、当該メカニカルシール
のシール性能を左右する極めて重要な要素であり、動圧
発生溝が一定量(以下「許容摩耗限度」という)以上摩
耗して、その深さが設計値より浅くなると、密封端面間
を非接触状態に保持するに充分な動圧,静圧が発生せ
ず、良好なシール性能を発揮し得ない。
【0003】したがって、一般には、動圧発生溝の深さ
を定期的に検査して、継続使用が可能かどうかを判定
し、更に継続使用が可能であれば、爾後どの程度使用が
可能かどうかを判定するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、動圧発生溝
の深さは、全く摩耗しない状態においても数μm乃至数
十μmといった極く浅いものであるから、それが完全に
摩耗消滅しているかどうかは目視や指爪による触感で判
別することができるが、どの程度摩耗しているかは格別
の測定器(例えば、表面形状測定器等)を使用して測
定,検査せざるを得ない。
【0005】しかし、このような測定器による溝深さの
測定,検査は現場で行うことはできないため、当該メカ
ニカルシールの保守点検作業を効率良く行い得ないでい
たのが実情である。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、動圧発
生溝の摩耗程度を目視により容易に判定することがで
き、保守点検作業を効率良く行い得て、長期に亘って良
好なシール性能を維持することができる非接触形メカニ
カルシールを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転側密封端
面と静止側密封端面とが、両密封端面間に一方の密封端
面に形成した動圧発生溝により動圧を発生させることに
より、非接触の近接状態で相対回転せしめられるように
構成された非接触形メカニカルシールにおいて、上記の
目的を達成すべく、特に、前記一方の密封端面における
動圧発生溝が形成されていない部位に、動圧発生溝より
浅い線状又は点状の凹部で構成される摩耗検知用表示を
刻設しておくことを提案するものである。この場合、動
圧発生溝の摩耗程度をより的確に目視判定できるよう
に、深さを異にする複数種の摩耗検知用表示を刻設して
おくことが好ましい。
【0008】
【作用】摩耗検知用表示が消滅しているか否かを目視判
別することにより、動圧発生溝の摩耗程度を容易に判断
することができる。
【0009】すなわち、摩耗検知用表示が消滅しておれ
ば、動圧発生溝が当該表示の深さ以上に摩耗しているこ
とが判断できる。したがって、当該表示の深さを動圧発
生溝の許容摩耗限度に一致させておけば、その消滅の有
無を目視判別することにより、継続使用が可能かどうか
を容易に判断することができる。
【0010】また、深さの異なる複数種の摩耗検知用表
示が形成されている場合には、例えば、深さをd1 ,d
2 (d1 <d2 )とする2種の摩耗検知用表示が形成さ
れている場合、d1 の表示は消滅しているが、d2 の表
示が消滅していないことが目視判別されるときは、動圧
発生溝の摩耗量がd1 以上でd2 未満であると判断する
ことができる。したがって、深さの異なる複数種の摩耗
検知用表示を形成しておくことにより、動圧発生溝の摩
耗程度が継続使用できる範囲にあるかどうかの判断のみ
ならず、その摩耗量をもある程度正確に判断することが
できる。
【0011】ところで、密封端面の歪みや回転軸の撓み
等により両密封端面の平行度が損なわれるとシール性能
が低下する場合があるが、その原因究明は一般に困難で
ある。しかし、かかる場合、密封端面の摩耗量が周方向
又は径方向において異なるため、同一深さの摩耗検知用
表示群がすべて消滅しているかどうかを目視判別するこ
とによって、密封端面の歪み具合等を正確に判断するこ
とができ、シール性能の低下原因を容易に究明すること
ができる。
【0012】なお、摩耗検知用表示を構成する凹部は、
動圧発生溝より浅いものであり、しかも摩耗検知用表示
の大きさはその消滅の有無を目視判別できる程度の小さ
なもので足りるから、摩耗検知用表示の存在によって
は、両密封端面によるシール機能(動圧発生溝による動
圧発生機能等)に何らの悪影響を及ぼすことがない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の構成を図1〜図3に示す実施
例に基づいて具体的に説明する。
【0014】図1に示す非接触形メカニカルシールにお
いて、1は高圧側密封流体領域(例えば、タービン等の
機内である高圧ガス領域)Hと低圧側密封流体領域(例
えば、タービン等の機外である大気領域)Lとを区画す
るケーシング、2はケーシング1を洞貫する回転軸、3
はケーシング1に保持環4及びOリング5を介して軸線
方向摺動可能に保持された静止密封環、6は静止密封環
3に対向して回転軸2に固定された回転密封環、7はケ
ーシング1と保持環4との間に介挿されて、静止密封環
3を回転密封環6へと押圧附勢するスプリングである。
なお、密封環3,6の構成材はシール条件等に応じて適
宜に選定されるが、一般には、カーボン,WC,SiC
等の超硬合金,セラミックス等が使用される。
【0015】回転密封環6の端面である回転側密封端面
6aには、図1〜図3に示す如く、径方向に縦列し且つ
直径線に対して対称形状をなすL字形の第1動圧発生溝
1…と第2動圧発生溝82 …とからなる、動圧発生溝
ユニット8を周方向に等間隔を隔てて複数組並列状に形
成してあって、回転側密封端面6aとこれに対向する静
止密封環3の端面である静止側密封端面3aとの相対回
転に伴い、その回転方向に拘わらず、動圧を発生させる
ようになっている。すなわち、回転軸2つまり密封端面
6aがA方向に回転するときには第1動圧発生溝81
により動圧が発生せしめられ、また密封端面6aが反A
方向に回転するときには第2動圧発生溝群82 …により
動圧が発生せしめられて、何れの場合にも、両密封端面
3a,6a間を高圧側密封流体による流体膜が介在する
非接触状態に保持しつつ、両密封流体領域H,L間を遮
蔽シールするようになっている。なお、各動圧発生溝8
1,82 の溝深さd及び溝幅は一定であり、シール条件
等に応じて適宜に設定される。また、動圧発生溝81
2 の許容摩耗限度は、シール条件等に応じて適宜に決
定されるが、この実施例では、溝深さdを5μmとし
て、許容摩耗限度を3μmとしてある。
【0016】而して、回転側密封端面6aには、図2及
び図3に示す如く、動圧発生溝81,82 が形成されて
いない部位に配して、深さの異なる線状の凹部(以下
「線状溝」という)により構成される複数種の摩耗検知
用表示91 ,92 ,93 が形成されていて、保守点検時
においてこれらの表示91 ,92 ,93 が消滅している
か否かを目視判別することにより、動圧発生溝81 ,8
2 の摩耗程度や密封端面3a,6aの平行度を視認検知
することができるようになっている。
【0017】すなわち、回転側密封端面6aにおいて
は、図2に示す如く、隣接する動圧発生溝ユニット8,
8間の部位であるランド部6bに、数字「1」を表する
第1摩耗検知用表示91 …と数字「2」を表する第1摩
耗検知用表示92 …と数字「3」を表する第3摩耗検知
用表示93 …とが刻設されている。各摩耗検知用表示9
1 ,92 ,93 を構成する線状溝の溝幅は同一である
が、溝深さd1 ,d2 ,d 3 は、図3に示す如く、動圧
発生溝81 ,82 の深さdより浅い範囲において異なら
しめてある。すなわち、d1 <d2 <d3 <dに設定し
てあり、更にd3 −d2 =d2 −d1 とし、d3 を動圧
発生溝81 ,82 の許容摩耗限度に一致させてある。と
ころで、各摩耗検知用表示91 ,92 ,93 が表する数
字は、単に、線状溝の深さd1 ,d2 ,d3 を間接的に
示す(溝深さの最も浅いものを「1」とし、中間のもの
を「2」とし、最も深いものを「3」とするように、深
さの順番を示す)ものであっても、深さd1 ,d2 ,d
3 の寸法を直接示す(「1」の深さd1 が1μm、
「2」の深さd2 が2μm、「3」の深さd3 が3μm
であることを示す)ものであっても、何れでもよいが、
この実施例では後者を採用している。なお、摩耗検知用
表示91 ,92 ,93 が表する数字等の大きさやこれを
構成する線状溝の溝幅は、両密封端面3a,6aによる
シール機能を妨げない範囲であって当該表示91
2 ,93 の消滅の有無を目視判別できる範囲におい
て、任意に設定することができる。
【0018】以上のように構成された非接触形メカニカ
ルシールにあっては、「1」の表示91 は消滅している
が、「2」の表示92 及び「3」の表示93 が残存して
いることが目視判別された場合は、動圧発生溝81 ,8
2 の摩耗量(ないし密封端面6の摩耗量)が1μm以上
で2μm未満であると判定することができ、「1」の表
示91 及び「2」の表示92 は消滅しているが、「3」
の表示93 が残存していることが目視判別された場合
は、動圧発生溝81 ,82 の摩耗量が2μm以上で3μ
m未満であると判定することができ、すべての表示
1 ,92 ,93 が残存していることが目視判別された
場合は、動圧発生溝81 ,82 の摩耗量が1μm未満で
あると判定することができ、何れの場合も、継続使用が
可能であることを容易且つ的確に判断することができ
る。しかも、このように摩耗程度を1μmの範囲内で把
握することにより、爾後の継続使用可能期間を或る程度
的確に予測することも可能となる。
【0019】また、すべての表示91 ,92 ,93 が消
滅していることが目視判別された場合は、動圧発生溝8
1 ,82 の摩耗量が許容摩耗限度を超えていると判定で
き、継続使用ができないと判断することができる。した
がって、動圧発生溝81 ,8 2 が許容摩耗限度を超えて
摩耗しているにも拘わらず継続使用し、そのことを大量
の洩れを生じるまで気付かないような事態が生じるよう
なことがない。しかも、上記した如く事前に継続使用可
能期間を予測できるため、つまり動圧発生溝8 1 ,82
の摩耗量が許容摩耗限度に達する時点を予測できるた
め、かかる予測時点で保守点検作業を行うことにより、
動圧発生溝81 ,82 が許容摩耗限度を僅かに超えた段
階で、これを発見することができ、大量洩れを未然に防
止することができる。
【0020】また、同一の深さの表示群について消滅し
ているものと消滅していないものとが混在していること
が目視判別された場合は、両密封端面3a,6aの平行
度が密封端面の歪み等により損なわれていると判断する
ことができる。したがって、かかる平行度の低下による
シール性能の低下を未然に防止すること、或いはシール
性能の低下原因が平行度の低下によることを究明するこ
とが容易となり、保守点検作業を効率良く行うことがで
きる。
【0021】さらに、各摩耗検知用表示91 ,92 ,9
3 は、上記した如く両密封端面3a,6aによるシール
機能を妨げない微小なものであるが、高圧側密封流体が
液体である場合、当該摩耗検知用表示を構成する線状溝
には流体が侵入して、それが運転停止時においても両密
封端面3a,6a間に残存することになる。したがっ
て、運転開始時においては、この残存流体が両密封端面
3a,6a間の潤滑剤としても機能し、起動トルクの低
減に寄与することになる。
【0022】なお、本発明の構成は、上記実施例に限定
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において適宜に変更,改良することができる。
【0023】例えば、図4に示すものでは、隣接する動
圧発生溝ユニット8,8間の部位であるランド部6b
に、一本の短尺直線状の凹部(以下「短尺直線溝」とい
う)で構成されるローマ数字「I」を模した第1摩耗検
知用表示191 …と、並列する二本の短尺直線溝で構成
されるローマ数字「II」を模した第2摩耗検知用表示1
2 …と、並列する三本の短尺直線溝で構成されるロー
マ数字「III」を模した第3摩耗検知用表示193 …と
を刻設してある。各摩耗検知用表示191 ,19 2 ,1
3 を構成する短尺直線溝の長さ及び溝幅は同一である
が、その溝深さは、上記実施例におけると同様に、第3
摩耗検知用表示193 については動圧発生溝81 ,82
の許容摩耗限度に一致する深さとされており、第2摩耗
検知用表示192 については第3摩耗検知用表示193
よりも所定量浅く、更に第1摩耗検知用表示191 につ
いては第2摩耗検知用表示192 よりも所定量浅く設定
されている。かかる構成においても、各摩耗検知用表示
191 ,192 ,193 の消滅の有無を目視判別するこ
とにより、上記実施例におけると同様にして、動圧発生
溝81 ,82 の摩耗量等を容易に視認判定することがで
きる。
【0024】また、本発明は、メカニカルシールの構造
(動圧発生溝の形状等)に拘わらず適用することができ
る。例えば、図5及び図6に示すものでは、回転側密封
端面6aに、周方向に等間隔を隔ててスパイラル状の動
圧発生溝8a…が形成されており、回転軸2つまり密封
端面6aがA方向に回転したときにのみ、両密封端面3
a,6a間に動圧を発生させるようになっている。そし
て、回転側密封端面6aにおいては、図5及び図6に示
す如く、隣接する動圧発生溝8a,8a間のランド部6
bに、「A」の文字からなる第1摩耗検知用表示291
…を動圧発生溝8aの許容摩耗限度に一致する深さの線
状溝により形成すると共に、「B」の文字からなる第2
摩耗検知用表示292 …を上記線状溝より浅い線状溝で
形成してある。かかる構成においても、「A」「B」の
消滅の有無を目視判別することにより、上記実施例にお
けると同様にして、動圧発生溝8aの摩耗量等を容易に
視認判定することができる。
【0025】また、摩耗検知用表示は、上記した如き数
字,文字やこれらを模したものの他、記号や図形等であ
ってもよく、また上記した如き線状の凹部で構成せず、
点状の凹部で構成するようにしてもよい。例えば、図7
に示すものでは、図6に示すものと同様の動圧発生溝8
a…を形成した回転側密封端面6aのランド部6bに、
一つの点状の凹部で構成される第1摩耗検知用表示39
1 …と、並列する二つの点状の凹部で構成される第2検
知用表示392 …と、正三角形の頂点に対応する配置と
された三つの点状の凹部で構成される第3検知用表示3
3 …とを形成してある。各摩耗検知用表示391 ,3
2 ,393 を構成する凹部の深さは、図2又は図4に
示すものと同様に、第3摩耗検知用表示393 について
は動圧発生溝8aの許容摩耗限度に一致する深さとされ
ており、第2摩耗検知用表示39 2 については第3摩耗
検知用表示393 よりも所定量浅く、更に第1摩耗検知
用表示391 については第2摩耗検知用表示392 より
も所定量浅く設定されている。かかる構成においても、
各摩耗検知用表示191 ,192 ,193 の消滅の有無
を目視判別することにより、上記実施例におけると同様
にして、動圧発生溝8aの摩耗量等を容易に視認判定す
ることができる。なお、各摩耗検知用表示391 ,39
2 ,393 を構成する凹部は同一径の微小な円形状をな
しているが、これら凹部を径の異なるものとしてもよ
い。
【0026】このように、本発明は、動圧発生溝により
両密封端面3a,6a間に動圧を発生させるものであれ
ば、動圧発生溝の形状,数,配置等に拘わらず、如何な
る形式の非接触形メカニカルシールにも、上記実施例と
同様に好適に適用できるものである。また、動圧発生溝
が形成された密封端面には、上記した如く深さの異なる
線状又は点状の凹部により構成される複数種の摩耗検知
用表示を刻設しておくことが好ましいが、深さ一定の凹
部により構成される一種の摩耗検知用表示を刻設するの
みでもよい。また、摩耗検知用表示は、上記したよう
に、数字,文字,記号,図形やこれらを組み合わせたも
の等、任意に選択することができる。例えば、動圧発生
溝が形成された密封端面に、深さの異なる凹部又は深さ
が一定の凹部により当該密封端面を有する密封環の寸法
等を刻設し、これを摩耗検知用表示として使用すること
も可能である。このようにすれば、上記した保守点検時
におけるメリットに加えて、メカニカルシールの組立時
において密封環の選択を誤ったりする等の取扱上のミス
を防止することができるといったメリットもある。ま
た、摩耗検知用表示を刻設する箇所は、上記したランド
部6aのみに限定されず、動圧発生溝が形成されていな
い部位であれば、両密封端面によるシール機能を損なわ
ない限りにおいて任意である。また、深さの異なる凹部
により複数種の摩耗検知用表示を形成しておく場合、凹
部相互間における深さの差は同一であってもなくても、
何れでもよく、必要に応じて任意に設定できる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、動圧発生溝の摩耗程度を目視により容易に
判定することができ、保守点検作業を効率良く行い得
て、長期に亘って良好なシール性能を維持させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触形メカニカルシールの一実
施例を示す半截断面図である。
【図2】動圧発生溝及び摩耗検知用表示が形成された密
封端面の一部切欠正面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う要部の断面図である。
【図4】動圧発生溝及び摩耗検知用表示が形成された密
封端面の変形例を示す一部切欠正面図である。
【図5】動圧発生溝及び摩耗検知用表示が形成された密
封端面の更なる変形例を示す一部切欠正面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う要部の断面図である。
【図7】動圧発生溝及び摩耗検知用表示が形成された密
封端面の更なる変形例を示す一部切欠正面図である。
【符号の説明】
1…ケーシング、2…回転軸、3…静止密封環、3a…
静止側密封端面、6…回転密封環、6a…回転側密封端
面、6b…ランド部(動圧発生溝が形成されていない部
位)、81 ,82 ,8a…動圧発生溝、91 ,92 ,9
3 ,191 ,192 ,193 ,291 ,292 ,3
1 ,392 ,393 …摩耗検知用表示、d…動圧発生
溝の深さ、d1 ,d2 ,d3 …摩耗検知用表示を構成す
る凹部の深さ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転側密封端面と静止側密封端面とが、
    両密封端面間に一方の密封端面に形成した動圧発生溝に
    より動圧を発生させることにより、非接触の近接状態で
    相対回転せしめられるように構成された非接触形メカニ
    カルシールにおいて、前記一方の密封端面における動圧
    発生溝が形成されていない部位に、動圧発生溝より浅い
    線状又は点状の凹部で構成される摩耗検知用表示を刻設
    してあることを特徴とする非接触形メカニカルシール。
  2. 【請求項2】 前記密封端面における動圧発生溝が形成
    されていない部位に、深さを異にする複数種の摩耗検知
    用表示を刻設してあることを特徴とする、請求項1に記
    載する非接触形メカニカルシール。
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