JPH08158803A - ガスタービン冷却動翼 - Google Patents

ガスタービン冷却動翼

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JPH08158803A
JPH08158803A JP30043594A JP30043594A JPH08158803A JP H08158803 A JPH08158803 A JP H08158803A JP 30043594 A JP30043594 A JP 30043594A JP 30043594 A JP30043594 A JP 30043594A JP H08158803 A JPH08158803 A JP H08158803A
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Japan
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blade
cooling
gas turbine
leading edge
cooling air
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JP30043594A
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Akiyoshi Ohara
昭良 大原
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、翼中心部付近の冷却性能を
維持し、かつ耐損傷性を向上させることのできるガスタ
ービン冷却動翼を得ることにある。 【構成】 本発明は、圧縮空気が流通する冷却空気通路
部41を内部に形成した翼部42を有して成るガスタービン
冷却動翼40において、この動翼42の前縁部根元部40fお
よび先端部40bを軸方向中央部40cより厚肉に形成して
成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービンの冷却翼
において耐損傷性を向上させたガスタービン冷却動翼に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発電プラント等で適用されるガス
タービンとしては、例えば図6に示す構成のものが知ら
れている。すなわち、ケーシング1内には、タービン軸
2と圧縮機軸3とが同軸として設けられている。そし
て、タービン軸2に設けられた動翼4及びケーシング1
内に設けられた静翼5によってタービン段落30が構成さ
れている。さらに、圧縮機軸3に設けられた動翼6及び
ケーシング1内に設けられた静翼7によって圧縮機段落
31が構成されている。
【0003】そして、タービン段落30と圧縮機段落31の
間に燃焼器8が設けられ、圧縮機段落31で圧縮された圧
縮空気が燃焼器8に供給されて燃料の燃焼が行われ、そ
の燃焼による高温,高圧の燃焼ガスがトランジションピ
ース9及び静翼4を経てタービン段落30に案内され、動
翼4が回転駆動されてタービン軸2を介して図示しない
発電機により仕事が行われる。
【0004】ところで、従来ガスタービンの発熱効率を
向上させる手段として、タービン入口ガス温度を高温に
することが知られており、実際にタービン入口ガス温度
の上昇が行われている。これに伴ってガスタービンの燃
焼器8やトランジションピース9、動翼4及び静翼5を
耐熱材料で構成する必要が高まり、通常その材料として
耐熱超合金材料等が適用されている。
【0005】ところが、これまでにガスタービン耐熱部
材として適用されている耐熱超合金の限界温度は800
〜900℃であるのに対して、タービン入口平均ガス温
度は約1100℃から1300℃にも達しており、耐熱
材料の限界温度を越える高温となっている。このため翼
を材料の限界温度以下まで冷却する構造を採用した冷却
翼の使用が必須となっている。
【0006】この冷却翼には、耐熱超合金の限界温度と
タービン入口ガス温度との500℃以上の差を克服する
ために動翼4の内部に複雑な冷却構造を採用している。
この複雑な冷却構造は、タービン入口ガス温度が上昇す
るに従って複雑さを増す傾向にある。
【0007】この冷却構造の一例を図7から図10を参照
して説明する。図7は、タービン入口ガス温度が比較的
低い1100℃級のガスタービン冷却動翼4の冷却構造
を示し、図8は、図7のA−A断面の構造を示す。
【0008】図7,図8に示すように圧縮機段落31で圧
縮された圧縮空気は、冷却空気10として動翼4の翼植込
底部4aから導かれ、動翼4の内部に形成された空気孔
11にそれぞれ供給される。そして、圧縮空気は冷却空気
孔11を通過することにより翼部23の内面を対流冷却した
後、動翼先端4bよりガス通路部32へと流れ出、動翼4
はこのような単純な多孔式構造となっている。図9は、
タービン入口ガス温度が1300℃級のガスタービン冷
却動翼33の冷却構造を示し、図10は、図9のB−B断面
の構造を示す。
【0009】圧縮機段落31で圧縮された圧縮空気は、前
述の図7での説明と同様に冷却空気10として動翼33の翼
植込底部33aから導かれ動翼33の内部に供給される。そ
して、複雑な構造を有する冷却空気通路部34を通過する
ことにより翼部35の内面を冷却する。
【0010】この際、冷却空気通路部34には、タービュ
レンスプロモータ12と呼ばれる矩形形状あるいは、類似
形状の突起が設けられている。これは、冷却空気の熱伝
達率が増加するためであり、タービン入口ガス温度が1
300℃以上の動翼には、図9、図10に示すように冷却
空気通路部34にはタービュレンスプロモータ12が設置さ
れている。
【0011】そして、冷却空気10の一部はいくつかのリ
ターン部13を経て流れの向きを変えながら翼部35の内面
を冷却しつつ、動翼33の先端部33bに形成されたチップ
吹き出し孔14から動翼33の外部に放出される。さらに、
冷却空気10の一部は後縁部33cの全面に設けられたピン
フィン(図中中間部は省略する)15と呼ばれる円筒上あ
るいは類似形状の冷却フィンを通過することにより翼部
35の冷却を行い動翼33の外部に放出される。また、冷却
空気10の別の一部は、翼部35の内面を冷却した後、前縁
部33dに形成されたフィルム冷却孔16から動翼33の外部
に吹き出された動翼33の外面の冷却を行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般に、冷却動翼に
は、高温であるガスより熱が供給される外面と、低温で
ある冷却空気により熱が吸収される翼内面との間に温度
差が生じるため、熱応力が発生する。この温度差による
熱応力は翼の厚みを薄くすることによって減少すること
が知られており、実際に翼の厚みを薄くすることが行わ
れている。
【0013】よって、タービン入口ガス温度が高い13
00℃以上のガスタービン冷却翼の熱応力は、おのずと
高くなるので、タービン入口ガス温度が1100℃のガ
スタービン冷却翼と比較して極端に翼の厚みが薄い構造
となる。
【0014】また、翼の厚みは、前述した図9のタービ
ン入口ガス温度が1300℃級及びそれ以上の温度にお
いては冷却空気の通路を確保する構造上からの翼の厚み
を薄くする必要が生じる。
【0015】これらの冷却構造をもつことで動翼の冷却
が正常に行われ、材料の限界温度を遥かに越えるタービ
ン入口ガス温度の条件下で、さらに、回転による多大な
遠心力を受ける条件下で使用される動翼の信頼性を高め
ている。これによって動翼が材料の限界温度以上に上昇
せずに翼の溶損、さらには、材料の飛散の大事故からの
防止が図られている。
【0016】しかしながら、動翼の冷却が正常に行われ
ている時に外的要因によって動翼の冷却構造に損傷を与
え、動翼の材料の限界温度を越えると、動翼の溶損、さ
らには、翼の飛散等の大事故を引き起こす場合がある。
この現象を引き起こす外的要因の一例として、動翼の上
流からの異物混入による破壊があり、図11によりその内
容を説明する。
【0017】図11に示すように、高温ガス中に混入した
異物17は比較的低速で静翼5の入口より進入する。この
時点では、静翼5を損傷するに十分なエネルギをもって
いない。このため、静翼5の上流側が損傷をうけること
は少なく、異物17は混入した時の形状と重さを保ち続け
る。
【0018】しかしながら、静翼5の間を通過した異物
17は動翼4の直前になるとガス流の加速と翼の回転速度
18との相乗効果により動翼4を損傷し得る十分な速度を
持つに至り、動翼4の主に前縁部4dを損傷し、反射す
る。この反射の際、動翼4は回転しているため、異物17
は加速されて再び静翼5に向い衝突する。その後、異物
17は再び動翼4に向かい衝突する。このとき、異物17
は、動翼4が回転していることによって動翼4の翼中心
部から翼先端部4bに移動する。ゆえに、異物17による
動翼4の翼前縁部4dの高さ方向における損傷範囲は、
翼前縁部4dの翼中心部から翼先端部にかけての範囲と
なる。異物17はこの挙動を繰り返し、衝突する異物17が
ある程度小さくなると翼へ衝突しても損傷は生じなくな
り、異物17は下流側へ向かう。
【0019】この異物17の混入による動翼4の損傷は、
タービン入口ガス温度が比較的低い図7に示すような冷
却構造を持つ動翼4においては、翼の肉厚が厚いために
大きな損傷が生じず翼の冷却空気通路部への影響がな
い。しかしながら、タービン入口ガス温度が高い図9に
示すような複雑、かつ、翼の肉厚が薄い冷却構造を持つ
動翼33においては大きな損傷が生じる。また、翼の肉厚
が薄いがために異物が衝突した部位は、肉厚が厚い動翼
4に比較して簡単に動翼33の壁を貫通し、冷却空気通路
部34を貫通した穴を構成する。
【0020】この異物17によって形成された貫通穴は、
冷却空気通路部内を通る空気の流れを変えてしまうこと
で、冷却効果が減少する。その一例を図12に示す。この
図は、動翼33にて最も損傷の発生し易い動翼前縁部33d
が損傷した図である。
【0021】本来、冷却空気10は翼35の内面を冷却しつ
つチップ吹き出し孔14から動翼33の外部に放出される。
しかしながら、異物17により明けられた穴19が生じたこ
とにより、冷却空気10はチップ吹き出し孔14へは流れに
くくなり、穴19より外部に流出する。このため、穴19と
チップ吹き出し孔14との間は冷却空気不足部(図中一部
鎖線で示す)20が生じ、その影響で主に翼35の前縁部33
dに高温部21が発生する。一方、穴19の廻りは、冷却空
気10が流れているために通常よりも温度が低くなる。ま
た、穴19よりも冷却空気上流側では穴19が明いたことに
よって冷却空気10が流れ易くなり、冷却空気流量が増し
通常より温度が低下する。このため低温部22が発生す
る。
【0022】通常では存在しない高温部21と低温部22が
接近した場所に生じることにより、その境界近傍では多
大な熱応力が生じて穴19の拡大が進み、翼溶損や部材の
飛散が生じるおそれがある。
【0023】動翼33の異物17からの衝突による損傷を防
止する方法としては、翼を図7に示すような比較的簡単
な冷却構造を用いることで翼の肉厚を厚く取り、衝突に
よる損傷の影響を少なくすることが最善策であるが、タ
ービン入口ガス温度が1300℃以上のガスタービンに
対して図7に示す冷却構造では冷却効率が低いので動翼
33の材料温度を限界温度以下に抑えることは極めて困難
で、過大な熱応力が生じてしまう。
【0024】よって、タービン入口ガス温度が1300
℃以上のガスタービンにおいては、図9に示すような複
雑な冷却構造で熱応力緩和の為に翼の薄肉構造が必要不
可欠となり、異物による動翼損傷の確率が高くなる可能
性があった。
【0025】また、実際のガスタービンの動翼4の入口
部でのガス温度分布は、図13に示すように翼根元部4a
と翼先端部4bで最も低く、翼長を2lとした場合の端
部からl離れた翼中心部4eが最も高くなる傾向がある
ことが確認されている。しかしながら、これまでの動翼
4では、ガス温度分布に基づいた動翼前縁部の翼の肉厚
やフィルム冷却孔の配置の適性化はなく、ガス温度の低
い翼の根元部4aと先端部4bでは翼中心部4eに比較
して過剰な冷却を施していた。
【0026】そこで本発明は、上記事情に照らしガスタ
ービン冷却動翼において動翼の入口部でのガス温度を高
く示す翼中心部付近の冷却性能を維持し、ガス温度分布
の低い翼根元部と翼先端部については、過剰な冷却を低
く抑えると同時に異物による動翼の耐損傷性を向上させ
ることを目的とするガスタービン冷却動翼を提供する。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明においては、圧縮空気が流通
する冷却空気通路部を内部に形成した翼部を有して成る
ガスタービン冷却動翼において、この翼部の前縁部根元
部および先端部を軸方向中央部より厚肉に形成して成る
ことを特徴とするガスタービン冷却動翼を提供し、さら
に請求項2記載の本発明においては、請求項1記載の本
発明の冷却空気通路部を複数系統にて形成し、前記翼部
の前縁部に隣接する前縁通路部は他の通路部から隔離し
て形成し、この前縁通路部を流通する圧縮空気は前記翼
部の前縁部に形成されたフィルム冷却孔および先端部に
形成されたチップ吹き出し孔から放出されて成ることを
特徴とするガスタービン冷却動翼を提供し、請求項3記
載の本発明においては、請求項1または2記載の本発明
の翼部前縁部の構造材内に繊維を有して成ることを特徴
とするガスタービン冷却動翼を提供する。
【0028】
【作用】この様に構成された請求項1記載の本発明にお
いては、先端部と根元部を厚肉に形成したので必要な冷
却効果を得ながら強度の向上を図ることができる。さら
に請求項2記載の本発明においては翼の前縁部に破壊が
発生しても冷却空気は前縁部以外については通常どおり
供給されるので、冷却効果の低下を最小限とすることが
できる。また、請求項3記載の本発明においては、翼部
の前縁部に繊維強化構造材を採用したので当該部の高温
延性が向上し、翼部の信頼性をより向上させることがで
きる。
【0029】
【実施例】本発明の第1実施例を以下図1から図3を参
照して説明する。図1は、本発明の第1実施例に係わる
ガスタービン冷却翼の縦断面図である。そして図2は、
図1のC−C位置における横断面図であり、図3は、図
1のD−D位置における横断面図を示している。なお、
図1から図3において、図9と同一部分には同一符号を
付し、その部分の構成の説明は省略する。
【0030】圧縮機段落31で圧縮された圧縮空気は、冷
却空気10として動翼40の翼植込底部40aから導かれ動翼
40の内部に供給される。この冷却空気10は複雑な構造を
有する冷却空気通路部41を通過することにより翼部42の
内面を冷却する。冷却空気通路部41には、タービュレン
スモータ12と呼ばれる矩形形状あるいは、類似形状の突
起が設置されている。そして、冷却空気10の一部はいく
つかのリターン部13を経て流れの向きを変えながら翼部
42の内面を冷却しつつ、動翼40の先端部40bに形成され
たチップ吹き出し孔14から動翼40の外部に放出される。
さらに、冷却空気10の一部は後縁部40cに設けられたピ
ンフィン15と呼ばれる円筒上あるいは類似形状の冷却フ
ィンを通過することにより翼部42の冷却を行い動翼40の
外部に放出される。また、冷却空気10の別の一部は、翼
部42の内面を冷却した後、フィルム冷却孔16から動翼40
の外部に吹き出され動翼40の外面の冷却を行う。ここに
示した冷却空気の流れは従来と同じである。
【0031】本発明の特徴は、実際のガスタービンの動
翼40の入口部でのガス温度分布を考慮し、最も高くなる
翼中心部40eについては冷却効果を従来同様に維持し、
最も温度が低くなる翼根元部40fと翼先端部40bは、過
剰な冷却を止める方法により図13に示す翼高さ方向の材
料温度分布を適性化する冷却通路41を形成する。さら
に、異物による損傷を受け易い翼先端部40bは、ガス温
度がほかの部位より低いため冷却空気との温度差が少な
く熱応力が小さいことより翼の肉厚を厚くとる構造とし
ている。このように、高い冷却性能を持つ必要がなく、
異物による損傷を受け易い翼先端部40bの近傍の翼壁を
厚肉化することによって、動翼前縁部40dの翼中心部40
eから翼先端部40bの間の異物による翼部42の損傷や飛
散を防止あるいは軽減する働きがある。なお、この前縁
部40dの肉厚は翼の温度分布に応じて決定すれば、より
均一に翼を冷却することができる。
【0032】さらに、図4に本発明の第2実施例を示
し、この第2実施例は異物が冷却空気通路部まで貫通
し、ガス領域と冷却空気通路部との間に貫通孔が形成さ
れたことで冷却空気の散逸が生じても、その他の部位へ
影響が及ばないように翼前縁部の空気通路部を他の空気
通路部と独立させた構造としている。なお、図4におい
て、図1と同一部分には同一符号を付し、その部分の構
成の説明は省略する。図4において翼前縁部40dに隣接
する前縁通路部である第1の空気通路部43における冷却
空気10aは、動翼40の翼植込底部40aから入る。このと
き、翼前縁部40dに導かれる冷却空気10aと翼前縁部以
外に導かれる冷却空気10bは、それぞれ第1および第2
の冷却空気通路部43,44の入口より動翼40の内部に入
る。翼前縁部40dの冷却空気10aは、動翼先端40bのチ
ップ吹き出し孔14aよりガス通路部32へと流出する。一
部の冷却空気10aは、フィルム冷却孔16よりガス通路部
32へと流出する。一方、翼前縁部以外に導かれた冷却空
気10bは、リターン部13にて方向を変え、動翼先端40b
のチップ吹き出し孔14bよりガス通路部32へと流出す
る。また、翼後縁40c側へ方向を変えた冷却空気10bの
一部は、チップ吹き出し孔14cの上流側でピンフィン
(図中中間部は省略する)15を通過しガス通路部32へと
流出する構造となっている。
【0033】従来は、翼前縁部40dに異物による貫通孔
(図12で符号19で示す)が生じた場合にこの貫通孔より
冷却空気10aがガス通路部32へと流れ出るため、貫通孔
からチップ吹き出し孔14a間の冷却空気10aが減少し、
翼部42のメタル温度の上昇が発生する。
【0034】しかしながら、この構造のように翼前縁部
40dと翼前縁部以外の冷却空気43,44を独自に形成する
ことによって翼前縁部40dに異物による貫通孔が生じた
場合でも、翼前縁部以外の冷却空気10bへの影響が生じ
なくなるため、異物による動翼40への影響を少なくする
ことができる。この構造を用いることにより図1に示し
た構造の場合と同様の効果が得られ、さらに、翼部42の
損傷を受けた時にも被害を最小限に抑えることが可能と
なる。
【0035】次に図5を参照して本発明の第3実施例を
説明する。なお図5において図1から図3と同一部分に
は同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
図5において本発明は、異物が衝突する翼前縁部45の範
囲のみを高温延性の高い材料や損傷の影響を受けにくい
繊維強化型複合材料により製造し、製造した翼前縁部45
と動翼40を拡散接合46等の適当な接合方法により接合し
て構成している。図5に示す本発明の特徴は、異物によ
る動翼40の損傷範囲が翼前縁部45であることにより、従
来使用していた翼材料より高温延性の高い材料を翼前縁
部45のみに適用し、異物が衝突した場合に翼部42の変形
は発生するものの延性が高いので、翼部42の破損による
材料片の飛散を防ぐことが可能となり、ガスタービン全
体の損傷を最小限にすることが可能となる。さらには、
翼前縁部45の材料を変形、破損しにくい材料として例え
ば繊維強化セラミックス等を使用することにより翼の損
傷による影響をさらに小さくすることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明によれば、ガスタービン冷却動翼の冷却の必要性が
比較的に少ない翼根元部と先端部の翼肉厚のみを厚くす
ることにより冷却の必要性の高い翼中心部付近の冷却を
損なわずに、異物による翼の耐損傷性を高く保つことが
できる。また、請求項2記載の本発明においては、翼前
縁部に隣接する冷却空気通路部を独立して形成したので
翼前縁部が損傷した場合においても冷却効果の低減を最
小限にすることができる。さらに請求項3記載の本発明
においては、異物混入による耐損傷性の低い翼前縁部近
傍の部材を高温延性の高い材料や繊維強化型複合材料で
製作し、接合使用することにより翼の耐損傷性を高く保
つことができると共に、ガスタービン動翼の損傷の影響
を最小限にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すガスタービン冷却動
翼の縦断面図。
【図2】図1のC−C断面図。
【図3】図1のD−D断面図。
【図4】本発明の第2実施例を示すガスタービン冷却動
翼の縦断面図。
【図5】本発明の第3実施例を示すガスタービン冷却動
翼の横断面図。
【図6】ガスタービンの従来例を示す概略構成図。
【図7】タービン入口ガス温度が1100℃級のガスタ
ービン冷却動翼の従来例を示す縦断面図。
【図8】図7のA−A断面図。
【図9】タービン入口ガス温度が1300℃級のガスタ
ービン冷却動翼の従来例を示す縦断面図。
【図10】図9のB−B断面図。
【図11】ガスタービンにおける異物混入の際の異物の
奇跡を示す説明図。
【図12】異物による動翼の損傷を示す斜視図。
【図13】ガスタービン冷却動翼の入口におけるタービ
ン入口ガス温度の分布図。
【符号の説明】
12…タービュレンスプロモータ 13…リター
ン部 14,14a,14b,14c…チップ吹き出し孔 15…ピンフ
ィン 16…フィルム冷却孔 32…ガス通
路部 33,40…ガスタービン冷却動翼 33a,40a
…翼植込底部 33b,40b…翼先端部 33c,40c
…後縁部 33d,40d…前縁部 40e…翼中
心部 40f…翼根元部 41…冷却空
気通路部 42…翼部 43…第1の
冷却空気通路部 44…第2の冷却空気通路部 45…翼前縁
部 46…拡散接合

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気が流通する冷却空気通路部を内
    部に形成した翼部を有して成るガスタービン冷却動翼に
    おいて、この翼部の前縁部根元部および先端部を軸方向
    中央部より厚肉に形成して成ることを特徴とするガスタ
    ービン冷却動翼。
  2. 【請求項2】 前記冷却空気通路部はその通路部を複数
    系統にて形成し、前記翼部の前縁部に隣接する前縁通路
    部は他の通路部から隔離して形成され、この前縁通路部
    を流通する圧縮空気は前記翼部の前縁部に形成されたフ
    ィルム冷却孔および先端部に形成されたチップ吹き出し
    孔から放出されて成ることを特徴とする請求項1記載の
    ガスタービン冷却動翼。
  3. 【請求項3】 前記翼部の前縁部は構造材内に繊維を有
    して成ることを特徴とする請求項1および2のいずれか
    1項記載のガスタービン冷却動翼。
JP30043594A 1994-12-05 1994-12-05 ガスタービン冷却動翼 Pending JPH08158803A (ja)

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