JPH08150301A - 蒸留装置および蒸留装置の運転方法 - Google Patents

蒸留装置および蒸留装置の運転方法

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JPH08150301A
JPH08150301A JP29507494A JP29507494A JPH08150301A JP H08150301 A JPH08150301 A JP H08150301A JP 29507494 A JP29507494 A JP 29507494A JP 29507494 A JP29507494 A JP 29507494A JP H08150301 A JPH08150301 A JP H08150301A
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JP
Japan
Prior art keywords
inert gas
chemical vapor
liquid
distillation apparatus
liquid chemicals
Prior art date
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Pending
Application number
JP29507494A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Sudo
誠司 須藤
Yuji Tanaka
裕二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Kasei Engineering Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Kasei Engineering Co
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Kasei Engineering Co filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP29507494A priority Critical patent/JPH08150301A/ja
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬液中の金属不純物及び高沸点有機物が除去
でき、該薬液により洗浄・乾燥処理された被処理物の欠
陥発生を減少させる。 【構成】 下部に貯留された2−プロパノールなどの薬
液を気化させるための熱源と、上部に薬液蒸気を凝縮さ
せるための薬液蒸気凝縮器とを少なくとも有する蒸留装
置において、薬液中に窒素などの不活性ガスを吹き込む
手段を設けた蒸留装置、及び、上記の蒸留装置の薬液中
に、伝熱面1m2あたり0.05〜0.3Nm3/hrの
不活性ガスを吹き込む蒸留装置の運転方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薬液中の金属不純物や
高沸点有機物等を効率的に除去するための蒸留装置、及
びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体ウエハーや液晶パネルなど
を洗浄・乾燥するために2−プロパノールなどの薬液を
利用する方法が広く知られている。2−プロパノールの
精製においては薬液を大気圧下で蒸発させ、発生蒸気を
凝縮させることにより金属不純物および高沸点有機物を
除去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の薬液を使用した
洗浄・乾燥操作等において、半導体ウエハー等に使用し
た場合には、重金属汚染によるディバイス性能の劣化や
ウォーターマークと呼ばれる欠陥が生じることや、液晶
・レンズ等に使用した場合には、ヘイズが生じることが
あり、大きな問題となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、重金属汚染、ウォーターマ
ークやヘイズの発生要因の一つは、その洗浄・乾燥時に
使用する薬液の蒸留過程で微小液滴の同伴によって薬液
中に重金属等が混入しているためであることを見出し、
蒸留過程での薬液中に不活性ガスを吹き込むことにより
ミスト発生を抑制すればディバイスの重金属汚染および
ウォーターマークやヘイズの発生が減少することを見出
し、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、下部に貯留さ
れた薬液を気化させるための熱源と、上部に薬液蒸気を
凝縮させるための薬液蒸気凝縮器とを少なくとも有する
蒸留装置において、薬液中に不活性ガスを吹き込む手段
を設けたことを特徴とする蒸留装置、および、前記蒸留
装置の運転方法において、薬液中に伝熱面1m2あたり
0.05〜0.3Nm3/hrの不活性ガスを吹き込む
ことを特徴とする蒸留装置の運転方法、に存する。
【0006】以下、本発明について図面を参照しながら
詳細に説明する。図1は本発明の一態様の説明するため
の模式的断面図である。蒸留装置10は、略円筒状の本
体1と、本体1の下部に貯留される薬液を気化させるた
めの熱源としてのヒーター3と、本体1の上部に薬液蒸
気を凝縮させるための薬液蒸気凝縮器6とからなる。薬
液蒸気凝縮器6の下部には、凝縮した薬液を回収するた
めの受皿11が設けられ、そこから凝縮液が凝縮液抜き
出し管12を通じて抜き出される。また、薬液を貯留す
るための部分と薬液蒸気凝縮器6との間には繊維状のデ
ミスター4が設けられている。デミスターは必ずしも必
要ではないが、デミスターを設けることによって、微小
液滴の同伴を抑制することがさらに容易となる。
【0007】蒸留装置本体1の下部には薬液2が貯留さ
れる。薬液としては特に制限はないが、2ープロパノー
ル(イソプロピルアルコール)、エタノール、トリクロ
ロエタンなどが例示できる。薬液2はヒーター3により
加熱され、気化する。薬液蒸気5は上昇し、凝縮器6の
表面で凝縮する。薬液蒸気凝縮器6としては、冷却コイ
ル中に冷媒を流したものが例示できる。
【0008】本発明の特徴は、蒸留の対象となる薬液中
に不活性ガスを吹き込む手段が設けられていることにあ
る。不活性ガスとしては窒素やヘリウム、ネオン、アル
ゴンなどが例示でき、また、薬液が空気に対して安定で
あれば空気でもよい。不活性ガスはパーティクルの蒸留
装置内への持ち込み源とならないようにフィルターを通
すことが好ましい。フィルターとしては、孔径1μm以
下、特に孔径0.1μm以下のものが好ましい。
【0009】図1では不活性ガス吹き込み手段として、
薬液中に吹き込み口9を設けた不活性ガス供給配管8が
例示されている。吹き込み口9は、口径が0.1〜0.
5mmで、伝熱面1m2あたり20〜70個の面密度で
設けられている。吹き込み口は、伝熱面から20mm以
内の近傍に設けるのが好ましい。図1では、ヒーター3
は、本体1の底面全体に渡って設けられているので、伝
熱面とは底面全てを表し、吹き込み口9は、底面から5
mmのところに設けられている。ヒーターによる加熱
は、底面からではなく側面から行うこともでき、この場
合、吹き込み口は、側面近傍にリング状に設けることが
できる。ただし、伝熱面が側面の場合、即ち側面からの
加熱の場合、側面の周辺部分と中央部分とで薬液の気化
速度が異なる、特に本体が円筒状の形状を有する場合に
は加工の難しい曲面を有するヒーターを使用することに
なる、等の難点が生じることがあるので、伝熱面は底面
とするのが通常である。
【0010】不活性ガスの吹き込み量は伝熱面1m2
たり0.05〜0.3Nm3/hrが好ましい。不活性
ガスの吹き込み量が少なすぎると本発明の効果が十分に
得られず、多すぎるとかえってミスト発生の原因となる
ので好ましくない。
【0011】
【作用】従来の蒸留装置では、薬液の突沸に伴いミスト
が発生し、該ミストが凝縮薬液中に混入し、ディバイス
の重金属汚染およびウォーターマーク等の生成原因とな
っていた。本発明では少量の不活性ガスを吹き込むこと
により突沸を抑制し、ミストの発生を抑制することによ
りディバイスの重金属汚染およびウォーターマーク等の
発生を減らすことができる。
【0012】また、ミストに同伴されるパーティクルの
量も減少させることができるので、半導体等の欠陥発生
を抑制できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1および比較例1 図1において、本体1の伝熱面での内径を50cmと
し、薬液2として2−プロパノールを用いた。
【0014】不活性ガスとしては窒素ガスを用い、0.
09μm以上の粒径のパーティクルをほぼ完全に除去で
きる精密濾過フィルターを通して使用した。吹き込み口
9は孔径が0.3mmであり、薬液中に合計7個(伝熱
面1m2あたり35個)設けられている。また、微小液
滴同伴を抑えるデミスターとしてはステンレス製の繊維
を編んだ、直径100mm、高さ150mmのものを使
用した。
【0015】初めに比較例1として窒素を吹き込まない
で蒸留装置を運転させたところ、蒸留して得られる2ー
プロパノール中にナトリウムイオンが2ppb、鉄イオ
ンが5ppb、塩素イオンが7ppb含まれていた。次
に、実施例1して窒素を0.5Nl/min(0.03
Nm3/hr、伝熱面1m2あたり0.153Nm3/h
r)の流量で吹き込みながら運転させたところ、薬液蒸
気凝縮器6で凝縮される2ープロパノール中のナトリウ
ムイオン、鉄イオン、塩素イオンの量がいずれも0.1
ppb未満と減少した。
【0016】
【発明の効果】本発明の蒸留装置では、ミストの発生を
抑制することにより、金属イオン及び高沸点有機物を除
去し、ウォーターマークやヘイズなどの欠陥発生を抑制
し、同伴されるパーティクルの量も減少させることがで
き、より高密度化される電子工業機器の洗浄、乾燥に特
に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 蒸留装置本体 2 薬液 3 ヒーター 4 デミスター 5 薬液蒸気 6 薬液蒸気凝縮器 7 薬液蒸気上昇限界面 8 不活性ガス供給配管 9 不活性ガス吹き込み口 12 凝縮液抜き出し管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に貯留された薬液を気化させるため
    の熱源と、上部に薬液蒸気を凝縮させるための薬液蒸気
    凝縮器とを少なくとも有する蒸留装置において、薬液中
    に不活性ガスを吹き込む手段を設けたことを特徴とする
    蒸留装置。
  2. 【請求項2】 口径0.1〜0.5mmの不活性ガス吹
    き込み口が、薬液中の伝熱面の近傍に、伝熱面1m2
    たり20〜70個設けられている請求項1に記載の蒸留
    装置。
  3. 【請求項3】 下部に貯留された薬液を気化させるため
    の熱源と、上部に薬液蒸気を凝縮させるための薬液蒸気
    凝縮器とを少なくとも有する蒸留装置の運転方法におい
    て、薬液中に伝熱面1m2あたり0.05〜0.3Nm3
    /hrの不活性ガスを吹き込むことを特徴とする蒸留装
    置の運転方法。
JP29507494A 1994-11-29 1994-11-29 蒸留装置および蒸留装置の運転方法 Pending JPH08150301A (ja)

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JP29507494A JPH08150301A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 蒸留装置および蒸留装置の運転方法

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JP29507494A JPH08150301A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 蒸留装置および蒸留装置の運転方法

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ID=17815986

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JP29507494A Pending JPH08150301A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 蒸留装置および蒸留装置の運転方法

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JP (1) JPH08150301A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103566606A (zh) * 2013-11-04 2014-02-12 中国地质大学(武汉) 一种多功能提纯装置以及利用该装置提纯氟化氢铵的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103566606A (zh) * 2013-11-04 2014-02-12 中国地质大学(武汉) 一种多功能提纯装置以及利用该装置提纯氟化氢铵的方法

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