JPH08150276A - 糸選択装置 - Google Patents

糸選択装置

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JPH08150276A
JPH08150276A JP32167594A JP32167594A JPH08150276A JP H08150276 A JPH08150276 A JP H08150276A JP 32167594 A JP32167594 A JP 32167594A JP 32167594 A JP32167594 A JP 32167594A JP H08150276 A JPH08150276 A JP H08150276A
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JP
Japan
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yarn
thread
air
guide
outlet
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JP32167594A
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English (en)
Inventor
Tsugihiro Furushita
次博 古下
Masanobu Watanabe
正延 渡辺
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Barudan Co Ltd
Original Assignee
Barudan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミシンにおいて、複数の糸の内から任意の糸
をエアーの流れにより選択できるようにし、しかもその
場合、エアーを用いていても、選択され送り出された糸
の位置を一定化させられるようにする。 【構成】 糸選択装置は、夫々糸を導入する為の複数の
導入口と、選択された糸を送り出す為の導出口とを備
え、各導入口に導入されている複数の糸の内から任意の
糸を、エアーの流れによって選択的に導出口から送り出
すようにしている。そして、導出口の送り出し方向側の
場所には、送り出される糸のエアーの流れによる横振れ
を押えてその糸を位置決する為の位置決装置を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の色糸供給源から供
給される色糸を選択的に用いて縫製を行う多色ミシンに
おいて、上記供給される複数の色糸の内から任意の糸の
選択を行う為に用いられる糸選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の糸選択装置に係る技術事項は、
例えば特開平6−254277号公報に示されている。
その公報の記載内容を次の「公知技術欄」に一部抜粋す
る。尚上記公報における図1、2、3、4、9、10を
本件の図面に転記したが、それらの図番表示に関して
は、本願の実施例を示す図1〜図15と区別する為に、
夫々順に図16、17、18、19、20、21として
表示した。従って公知技術欄を読む場合には、図1、
2、3、4、9、10は夫々図16、17、18、1
9、20、21と読み替えられる。
【0003】公知技術欄 『多頭の多色ミシンにおける一頭を示す図1及び図2に
おいて、1は多頭ミシンにおける横長の基枠で、ブリッ
ジとも称されるものである。2は上記ブリッジ1に備え
させた一頭のミシンを示す。3は該ミシンにおけるヘッ
ドである。4はヘッドフレームで、上記基枠1に取付け
てある。符号5,6,7,8は順に針棒、針棒下端に備
えさせる縫製用の針、布押え、天秤の存在を示し、これ
らは周知の構成であって、周知のように図示外の昇降機
構によって所定の機能を発揮するように上下動される。
次に色糸の供給の為の構成について説明する。9は色糸
供給源で、夫々異なる色や太さの糸の供給の為に複数が
備わっている。10は上記各色糸供給源9から供給される
色糸を選択して送り出す為の選択装置である。11は選択
装置10に対して各色糸を準備状態にする為の引戻装置、
12は色糸に所定のテンションを与える為のテンション装
置である。次に14は上記選択装置10から天秤8に向けて
の通糸を行う為の通糸装置、15は天秤8から針6へ向け
ての通糸を行う為の通糸装置を夫々示す。16はミシンに
おける周知のベッドの存在を示し、図ではベッドの上面
を示す。ベッドは周知の如く針板を備えており、その下
方には周知の釜が備えてある。尚上記針板と釜との間に
は上糸及び下糸の周知の切断装置が備えてある。 [0008]次に上記色糸供給源9について説明する。
18は台座、19は台座18に取付けたボビン立、20は縫製用
の色糸(上糸であり、以下単に糸とも呼ぶ)で、ボビン
21に巻かれて上記ボビン立19に立てられた状態のものを
例示する。 [0009]次に上記選択装置10を示す図3乃至図8に
ついて説明する。選択装置10は本体22とその周囲の操作
体23とから成る。図3において、24は本体のケーシング
を示し、糸の選択の為の構成を内蔵する略円柱状の主体
部材25と、糸の案内路を構成する為のコーン状の第1案
内部材26とキャップ状の第2案内部材27とから成る。26
aはねじ連結部、25a,27aは主体部材25と第2案内部
材27との連結用の鍔、28はエアー漏れ防止用のパッキン
である。第1案内部材26の外周側面及び第2案内部材27
の内周側面は何れも糸の滑りが良好となるよう滑面であ
る。次に33は糸の導入口で、主体部材25の軸心を中心と
する一つの円周上に多数(例えば16個)が並んでい
る。34は糸の導出口、35は導入口33から導入された糸の
先端を保持しておく為の保持部で、各導入口33に連通す
る小透孔状に形成してある。図3の36は前記保持部35と
導出口34とを結ぶ案内路である。図1、2における61は
糸を導入口33に向けて案内する為の糸ガイドである。 [0010]図3において、糸を保持部35から導出口34
を通して送り出すための駆動手段について説明する。該
駆動手段は各保持部35にある糸を案内路36の途中まで送
る為に各々の保持部35に対して個別に設けられた複数の
第1駆動手段37と、案内路36の途中まで送られた糸をそ
こから導出口34へ送り、その導出口34から送り出す為の
一つの第2駆動手段38とから成る。・・・ [0012]次に操作体23を詳細に示す図6について説
明する。・・・133は各エアー供給口へのエアーの入切
りの為のバルブである。・・・146は各バルブ133作動用
の電磁石・・・である。 [0014]上記本体22における第1駆動手段37及び第
2駆動手段38と、上記操作体23におけるバルブ133と、
エアー源129との関係は図9に示す通りである。尚上記
各第1駆動手段37に対応するバルブは符号133a,133b,13
3c・・・・で示し、第2駆動手段38に対応するバルブは符号
133Aで示す。 [0015]次に前記図2の引戻装置11は、前記複数の
色糸供給源9と天秤8との間の各糸の通過経路に夫々個
別に設ける為に各色糸供給源9と選択装置10との間の糸
の通過経路に夫々個別に設けてあり、例えば基枠1の上
方に固定的に配設された支承枠1aに取付けてある。以下
該引戻装置11を詳細に示す図10乃至図13について説
明する。・・・64はドラムで、合成樹脂材料で形成して
ある。・・・68は色糸供給源からの糸をドラムの外周側
に向けて案内する為の透孔・・・ [0016]次に69は巻付部材で、合成樹脂材料で形成
してあり、前記ドラム64の軸心を中心に回動自在に配設
してある。・・・71は糸ガイド部を示し、透孔状に形成
され、両端の口には耐摩耗性の高い硬質材料例えばアル
ミナ製のガイド部材71a, 72aを備えてある。糸ガイド部
71におけるドラム64側の端部の口72は、案内斜面66の外
周側に位置している。74は巻付部材69を回動させる為の
モータで、巻付部材69の回動角を正確に制御する為に例
えばパルスモータが用いられ、・・・ [0017]次に90はベース63の周側壁63cに設けた糸
の進行を停止させる為の糸止機構である。・・・95は糸
止機構90の作動を解除する為の解除部材・・・ [0020]次に上記構成のミシンの動作を説明する。
先ず準備作業として、各色糸供給源9におけるボビン立
19に糸20の巻かれたボビン21を装着し、各々から引き出
した糸20を糸ガイド81、引戻装置11、テンション装置1
2、糸ガイド84, 61を通して選択装置10にもたらす。こ
の場合、引戻装置11においては図10のように糸ガイド
部71を透孔68と対向させ糸20を2点鎖線で示されるよう
に挿通しておく。選択装置10においては図3に示される
ように糸20の先端を導入口33から挿入し、保持部35にま
で至らせておく。 [0021]この状態において、コンピュータその他の
制御装置による制御により所定のプログラムに基づいて
各装置の動作が次のように行われる。先ず縫製に用いよ
うとする糸に係わる引戻装置11においては、ソレノイド
95が通電状態にされ、糸止機構90は図10及び図11の
(A)に示されるように解除状態になる。又その糸に係
わるテンション装置12においてもテンションの付与が解
除され、糸はフリーの状態となる。この状態において図
9のバルブ133A及び上記の糸に対応した第1駆動手段37
に係わるバルブ例えば133aが開かれる。・・・バルブ13
3Aを通ったエアーは第2駆動手段38における・・・吐出
口60から導出口34に向けて勢い良く吹き出される。又バ
ルブ133aを通ったエアーは第1駆動手段37における・・
・吹出口51から保持部35に向けて勢い良く真直ぐに吹出
される。上記第1駆動手段37によるエアーの流れによ
り、保持部35にある糸20の下端は保持部35から図3の案
内路36に至り、その案内路36の下部の符号36aで示され
る細幅部まで至る。細幅部36aにおいては、第2駆動手
段38の吐出口60から吹出すエアーによって細幅部36aか
ら導出口34に向かうエアーの流れができている為、細幅
部36aに至った上記の糸はそのエアーの流れにより導出
口34に至り更にそこから下方に向けて送り出される。こ
のようにして縫製に用いるべき糸が導出口34から送り出
されると、上記バルブ133A,133aは閉じられてエアーの
流通が停止する。・・・ [0026]上記のようにして導出口34から送り出され
た糸20は図1、2の通糸装置14によって天秤8に通さ
れ、更に通糸装置15によって針6の針孔に挿通される。 [0027]上記のようにして縫製に用いる糸が針6ま
で通されると、その糸に係わるテンション装置12はその
糸に対してテンションを付与する状態となり、又周知の
如くミシン主軸の回動が開始されて針6の上下動及び釜
の回動が開始される。又それと連動して天秤8の作動が
行われ、ベッド上の布に対する縫製が周知のミシンと同
様に行われる。尚引戻装置11においては、糸20は図10
に2点鎖線で示すような経路で矢印20a方向に進行す
る。』
【0004】上記の選択装置では糸の選択の場合、選択
された糸をエアーの流れに乗せて導出口から送り出すの
で、糸に機械的変形を与えたりすることなく送り出すこ
とが出来る特長がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような選
択装置では糸を導出口から送り出したとき、糸は導出口
から吹出すエアーの流れにより煽られて激しく横振れす
る問題点がある。このことは、送り出された糸を後段の
装置に自動的に受け入れるようにしようとする場合、後
段の装置の受入部の設計を非常に難しくする問題点があ
る。
【0006】本願発明の糸選択装置は上記従来技術の問
題点(技術的課題)を解決する為に提供するものであ
る。第1の目的は、複数の糸の内から任意の糸を選択し
て送り出すことの出来る糸選択装置を提供することであ
る。第2の目的は、エアーの流れにより上記糸の選択、
送出を行うことにより、糸に機械的変形を与えることな
く送り出し得るようにすることである。第3の目的は、
エアーによる送り出しを行うものであっても、後段の装
置での受入を容易に行うことが出来るよう、送り出され
た糸の位置を一定化させられるようにすることである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明
により容易に明らかになるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明における糸選択装置は、夫々糸を導入する
為の複数の導入口と、選択された糸を送り出す為の導出
口とを備え、上記各導入口に導入されている複数の糸の
内から任意の糸を、エアーの流れによって選択的に上記
導出口から送り出すようにしている糸選択装置におい
て、上記導出口の送り出し方向側の場所に、送り出され
る糸のエアーの流れによる横振れを押えてその糸を位置
決する為の位置決装置を備えたものである。
【0008】
【作用】各導入口に導入されている糸は、エアーの流れ
によって選択的に導出口に送られそこから送り出され
る。送り出された糸は位置決装置により横振れが押えら
れ位置決される。
【0009】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。図1、2、11において符号4,9,11,21で示さ
れる部材は、公知(例えば特開平6−254277号公
報において公知)のミシンにおけるヘッドフレーム、糸
供給源、引戻装置、ボビンを夫々示すものである。これ
らの部材の夫々及びそれらと他の部材との関連は、前記
公知技術欄に記載された対応各部材の夫々及びそれらと
他の部材との関連に係る構成と同様の構成としてある。
尚図1、2、5、11〜15において、機能上図16〜
21に示されるものと同一又は均等の構成で説明が重複
すると考えられる部分には、図16〜21と同一の符号
を付して重複する説明を省略する。
【0010】図1、2に示すAは供給源から供給される
複数の色糸の内から所望の糸を選択して抽出する為の糸
選択装置である。該糸選択装置Aは糸の選択及び抽出を
行う選択機構Bと抽出した糸の糸端の処理を行う糸端処
理機構Cとから構成している。
【0011】先ず選択機構Bを説明する。該機構Bとし
ては前記公知技術欄に示した選択装置10を利用している
が、その一部の構造を変更しているのでその変更部分を
図5に基づき説明する。201は第2案内部材27の内周面
であって、保持部35から送り出された糸を案内する為の
案内面となっている。202は第2案内部材27の下端に備
えた案内筒で、案内面201によって案内されてきた糸を
導出口34に向けて案内する為のものである。第1案内部
材26の下端203は、上記案内面201によって案内されてき
た糸(特に腰の強い糸が案内面201及びその延長線201a
に沿って真っ直ぐに進む傾向が強い)が第1案内部材26
の外周面204に当接せぬよう、案内面201の延長線201aよ
りも上方に後退した位置に定めている。このように位置
を定めることにより、保持部35から空気流によって送り
出され案内路36を案内面201に沿って下降した糸は、第
1案内部材26の外周面204に当接したりその周囲に巻き
付いたりすることなく、吐出口60から吹出すエアーによ
ってスムーズに案内筒202に送り込まれ、導出口34から
送り出される。又上記下端203は、吐出口60から吐出さ
れるエアーがスムーズに(案内面201に当ることなく)
案内筒202に入るようにする為には、案内筒202に出来る
だけ近寄った低位置に設けるのが良い。従って上記下端
203の位置は、上記両条件を勘案して決めるのがよい。
尚205は選択機構Bをヘッドフレームに取付ける為の取
付部材で、206はヘッドフレーム4に固着させた支柱、2
07は支柱206に取付けた取付ブラケットを夫々示し、取
付ブラケット207に選択機構Bを取付けている。208は案
内筒202の延長上に定めた糸の抽出場所で、糸が案内筒2
02を通して導出口34から送り出されてくる場所を示す。
【0012】次に糸端処理機構Cを説明する。図1、図
2に示すDは位置決装置で、上記選択機構Bの導出口34
から送り出された糸の先部を所定位置で位置決する為の
ものであり、上記抽出場所208に沿わせて設けている。
Eは切断装置で、上記位置決装置Dにより位置決した糸
を所定の上下位置で切断する為のものであり、位置決装
置Dと同様に上記抽出場所208に沿わせて設けている。
【0013】上記位置決装置Dを図3〜図6をも参照し
て説明する。211は該装置Dにおける各種部材を支える
基材となるベース部材で、基板212とそれを上記支柱206
に取付ける為の取付用ブラケット213とから構成してい
る。D1は上記基板212に取付けたクランプ装置で、上記
導出口34から下向きに送り出された糸において、その先
端側の部分である下端部を所定位置で保持する為のもの
である。D2は上記基板212に取付けた位置付け装置で、
上記送り出された糸において、その元部側の部分である
上部を所定位置に位置付けする為のものである。
【0014】上記クランプ装置D1を示す図2、5、7に
ついて説明する。該クランプ装置D1は、エアーの噴出力
を利用して糸の吸引力を生ずるように構成したものを例
示し、上記基板212に取付けた基材214とそれに内蔵させ
たノズル部材215とから構成している。基材214について
説明する。216はノズル部材215の取付用の透孔、217は
上記ノズル孔216に連通するエアーの受入口、218は受入
口217へのエアーの供給管として例示するホース、219は
エアー及び糸屑の排出口、220はエアー及び糸屑の排出
用のホースを示す。次にノズル部材215について説明す
る。222は周囲に備えさせた通気溝で、ノズル部材215の
軸線と平行な真っ直ぐの状態にエアーの吹出しを行う為
に軸線と平行に形成している。223は糸を引き込む為の
透孔を示す。該ノズル部材215を上記透孔216に取付ける
ことにより、該部材215の外周面と透孔216の内周面との
間に喉部となる細幅のエアー吹出し口224が出来てい
る。225は上記ノズル部材215を基材214に固定する為の
固定板、226は固定板225に形成した吸引口を示す。該吸
引口226は、図1に示す如く縦方向の長さを長く形成し
てその前に縦方向に垂下状に到来した糸を引き込み易く
すると共に、横幅を小さくして引き込んだ糸の横方向の
位置決精度が高くなるようにしている。227は糸の位置
決部で、上記吸引口226の上側における固定板225の前面
をもって構成している。該位置決部227は上記吸引口226
に引き込まれた糸を該部分227に当接させることによっ
て、図5における左右方向の糸の位置決を果たすように
している。尚位置決部227の位置は、上記案内筒202の内
周面において図5において最も右側に表れている縁部20
2aの延長線202b上の位置に定めている。上記のような構
成のクランプ装置D1は、上記ホース218を通して受入口2
17に圧縮エアーを供給すると、そのエアーは吹出し口22
4から排出口219に向けて真っ直ぐに勢い良く吹出し、透
孔223に負圧を形成する。その負圧により吸引口226に吸
引力が生ずる。
【0015】上記位置付け装置D2を示す図2〜図6につ
いて説明する。該位置付け装置D2は糸の位置付け作用を
行う為の位置付け機構D21と、該機構D21を駆動する為
の駆動機構D22とから構成している。先ず位置付け機構
D21を説明する。230は該機構D21における後述の可動
部を所定場所において所定範囲の進退を自在に支える為
の支持機構を示す。231,232は支持体で、上記クランプ
装置D1のものを共通利用した基板212に取付けている。2
33,234は案内杆で、上記支持体231,232に取付けてい
る。235は後述の可動部を位置決する為の位置決部材
で、ボルトをもって構成した例を示し、先端236が位置
決用の受止部としている。該ボルト235は上記は上記支
持体232に設けたねじ孔237に螺合させており、該ボルト
235を回動させることによる軸線方向の進退によって、
受止部236の位置が変わり、可動部を位置決する位置を
可変出来るようにしている。次に位置付け機構D21にお
ける可動部を説明する。238は上記案内杆233,234に進
退自在に装着した可動ブロックで、駆動機構D22との係
合部239,240を備える。241は引き寄せ片で、元部を可
動ブロック240に取付けている。242は引き寄せ片241の
先端部に備えた包囲部で、引き寄せ片241の引き寄せ方
向側(図3において上方側)のみが開いた弧状に形成し
ており、その内側242aを糸の通路としている。該包囲部
242は、位置付け装置D2が非作動の状態においてその内
側の糸の通路242aが上記案内筒202の内部と重合する位
置関係に配置している。243は糸を引き寄せる為の引き
寄せ部を示し、上記包囲部242の底部をもって構成して
いる。該引き寄せ部243は図3に示すように平面形状を
V字形に形成し、そのV字形の底部で糸を引き寄せるこ
とによって、糸の引き寄せ位置(図3の左右方向の位
置)が一定化するようにしている。
【0016】次に駆動機構D22を説明する。245は上記
可動ブロック238に引き寄せ作用を行わす駆動力を与え
る為のばねで、圧縮ばねを用い、支持体231と可動ブロ
ック238との間に介設させている。246は上記ばね245に
よって付勢される可動ブロックの動きを操作する為の操
作機構を示す。以下該機構246を説明する。247は上記案
内杆233,234に進退自在に装着した操作ブロックで、上
記可動ブロック238の係合部239,240との係合用の係合
部248,249を備える。図5、図6に示す250は上記操作
ブロック247に備えさせた連動部で、上記切断機構Eに
おける後述の駆動機構E2との連動を行う部分であり、25
1は駆動体存置用の欠如部、252,253は駆動体との係合
部を夫々示す。次に上記操作ブロック247を作動させる
為の機構を説明する。254は操作ブロック247に取付けた
ラックギヤ、255は基板212に取付けたモータで、ギヤー
ドモータを例示する。256はその回転軸、257は回転軸に
取付けたピニオンギヤで、上記ラックギヤ254と噛み合
わせている。
【0017】上記構成の位置付け装置D2は、該装置D2の
非作動時には操作ブロック247は図3の位置にあり、可
動ブロック238の係合部239,240は夫々操作ブロック247
の係合部248,249に当接して図示の位置にあり、引き寄
せ片241は、包囲部242が選択機構Bにおける導出口34の
下の際において抽出場所208を取り囲む状態となる退避
位置にある。モータ255の回動軸256の回動によりピニオ
ンギヤ257及びラックギヤ254を介して操作ブロック247
が矢印247a方向に移動すると、ばね245の付勢力を受け
ている可動ブロック238はそれに追随して移動する。そ
して図4の(A)のように引き寄せ片241の引き寄せ部2
43が所定の位置決位置(前記案内筒202の内周面の縁部2
02aの延長線202b上の位置)まで至ると、可動ブロック2
38はストッパ235の受部236に当接し、そこで停止する。
モータ255がなおも作動を続けると操作ブロック247は図
4の(B)のように移動する。一方、上記モータ255の
回動軸256が反対方向に回動すると、操作ブロック247は
図4の(B)の状態から(A)の状態に戻り、係合部24
8,249は可動ブロック238の係合部239,240と係合す
る。その後は可動ブロック238が操作ブロック247と一体
となって図3の位置まで戻り、引き寄せ片241は退避位
置に戻る。尚、図4の(A)と(B)の間では、操作機
構246は切断装置Eにおける駆動機構の一部として機能
する。
【0018】次に切断装置Eを示す図5、8について説
明する。該切断装置Eは切断機構E1とそれを駆動するた
めの駆動機構E2とからなる。切断機構E1は、上記位置決
装置Dによって位置決された糸を、その位置決された状
態のままで切断するようにしている。以下その構成を説
明する。261,262は一対の切断部材、261a,262aはそれ
らにおける刃を示す。263は上記切断部材261,262を基
板212に枢着するための軸部材で、切断部材の抜け止め
用の頭部263aを備えたピンをもって構成している。該軸
部材263によって上記一対の切断部材261,262を、上記
刃261a,262a相互が擦り合うように枢着している。264
は上記一対の切断部材261,262に刃261a,262aを適切に
擦り合わせる為の力を及ぼすようにしたウェーブワッシ
ャで、図5において軸部材263を上向きに付勢すること
によりその頭部263aを介して上記の力を及ぼすようにし
ている。265,266は各切断部材261,262を作動させる為
のレバーで、夫々切断部材261,262と一体に形成してい
る。267は切断装置Eの非作動時に一対の切断部材261,
262の刃261a,262aを糸の通路に対して遮蔽する為の遮
蔽部材で、図8の如く非作動状態にある切断部材261,2
62と重合する位置に設けている。該部材267の存在は、
縫製中において切断部材261,262の近傍を通過する糸
が、針や天秤などの作動に伴って横振れしても、その糸
が誤って刃261a,262aに触れて切れる事故を防止する為
に設けている。尚該部材267は基板212の一部をもって構
成した例を示すが、別体形成のものを上記切断部材26
1,262と重合する位置において基板に取付けても良い。
【0019】次に駆動機構E2を説明する。269は案内杆2
33に対して進退自在に装着した駆動体で、操作ブロック
247の欠如部251に位置させている。270は駆動体269の移
動をガイドするために基板212に穿設したガイド孔で、
案内杆233と平行状態に形成している。271,272は駆動
体269と前記レバー265,266を連繋させるための連繋片
で、各々の一端を上記駆動体269に枢着し、他端を各レ
バー265,266に枢着している。
【0020】上記切断装置Eは、前記操作ブロック247
が図3の状態から移動して図4の(A)の状態を超える
と、係合部252が駆動体269に当接し、駆動体269は操作
ブロック247と一体に移動を開始する。操作ブロック247
が更に図4の(B)のように移動すると、駆動体269は
図8においては矢印269a方向に移動する。この移動によ
り連繋片271,272を介してレバー265,266が夫々矢印方
向に傾動され、切断部材261,262が夫々矢印261b,262b
方向に傾動し、刃261a,262aが出会いそして擦り合う。
一方、操作ブロック247が図4の(B)の状態から
(A)の状態に向け戻り作動すると、その過程の途中に
おいて係合部253が駆動体269に当接し、それからは駆動
体269は操作ブロック247と一体に戻り作動を行う。そし
て操作ブロック247が図3の位置まで戻ると、一対の切
断部材261,262は図8の状態に戻る。尚前記位置決装置
Dとこの切断装置Eとの位置関係は、上記延長線202b上
の位置で、刃261a,262a相互の出会いが行われるように
設定している。
【0021】上記構成のものにあっては、糸の準備作業
を以下のように行う。複数のボビン21から夫々糸20を引
き出し、糸ガイド81、引戻装置11、糸ガイド84等を通し
て、各先端を選択機構Bにおける多数の導入口を通して
保持部35まで夫々個別に差し込む。この場合、引戻装置
11においては、糸20を挿通後、巻付部材69を手操作で回
動させることにより、図11の(A)の如く糸20をドラ
ム64に所定量だけ巻き付ける。巻付けの量は、巻付部材
69の繰り出し方向への回動により糸20を繰り出すことに
よって、次に述べるように任意の糸の抽出を行うと共
に、その糸を縫製用の針まで挿通させたときに、ドラム
64に巻き付いたまま残る糸の量が、後述のように糸20に
適切なテンションを与えるに適する量(例えば1巻)と
なるようにする。従って上記巻き付けの量は選択機構B
から針までの距離により異なるが、例えば3巻半程度で
ある。
【0022】次に多数の糸の内から任意に選択された糸
を抽出場所208に抽出する動作を説明する。該動作は、
第1段階として、図示外の制御装置から所定の色糸20を
抽出する指令により、その糸を選択機構Bの導出口34か
ら送り出すことと、第2段階として、送り出された糸を
位置決装置Dにより位置決することと、第3段階とし
て、その位置決した糸を切断装置Eにより切断すること
との3段階で行う。これらの動作は各部材が図10のタ
イムチャートに示すように動作することにより行われ
る。
【0023】先ず第1段階を説明する。上記指令に基づ
き、図10に示す如く、上記選択された所定の糸に係わ
る引戻装置11においては巻き付け部材69が糸を繰り出す
方向に回動して糸20の繰り出しを行うと共に、選択機構
Bにおいては第1駆動手段37のエアーの吹き出しと第2
駆動手段38のエアーの吹き出しとが上記図10の如く行
われる。その結果、上記選択された糸20が図9の(A)
の如く導出口34から抽出場所208に送り出される。その
送り出しの長さは、糸20の先端20aが図9の(B)の如
くクランプ装置D1に到達してそれによるクランプが可能
となる長さである。その長さの制御は引戻装置11の巻き
付け部材69の回動角度の制御によって行う。又その長さ
は、次に述べる切断を行った際に引戻装置11側に所定の
長さ(後に述べるように針まで糸を通す為の繰り出しを
行ったときに、ドラム64に前記の1巻の糸が残る長さ)
の糸が残るように定める。
【0024】次に第2段階を説明する。上記のように糸
20が導出口34から抽出場所208に送り出された状態で
は、その糸20は既に包囲壁242内の糸の通路242aに位置
している。図9の(A)に想像線で示す如く上記送り出
された糸20の先端部20aがクランプ装置D1の吸引口226
の前に至ると、それは図9の(B)に示す如吸引口226
から透孔223の中に引き込まれる。尚クランプ装置D1は
図10に示す如く予めエアーの供給が行われている。こ
の引込により引戻装置11から選択機構Bを通ってクラン
プ装置D1にまで至る糸20はぴんと引き張った状態とな
り、又その最下端の部分が吸引口226によって横方向の
位置規制がなされる。次に引き寄せ片241の作動により
包囲壁242が図9の(C)の如く移動し、抽出場所208の
糸20はその上端部20bが包囲壁242により包囲された状
態で図9の右方に向けて引き寄せられ、引き寄せ部243
のV字状の底部によって位置決される。又下端部20cが
位置決部227に当たり、一定の位置に位置決される。上
記のような位置決により、図9(A)の状態においては
糸20は導出口34から吹出すエアーに煽られて矢印20e,
20e'のように横振れしていても、その糸20は(C)の如
く前記延長線202bに沿って静止状態に位置決される。従
って、糸20はその水平方向の位置が定まる為、図9の
(D)の如く後段の装置の受入口として例示する任意の
摘み具278(例えば糸20を針の位置までもたらすための
機械的動作を行う摘み具)を一定の位置にもたらすこと
によって、一定で適正な状態に摘むことができる。
【0025】第3段階は、図9の(E)に示す如く上記
糸20が引き張られ且つ位置決された状態で切断機構E1が
作動され、一対の切断要素261,262によって上記の糸20
が切断される。この場合、両切断要素261,262は共に夫
々の刃261a,262aが上記位置決された状態の糸20に向け
て対称的に前進する動作を行い、そして位置決された状
態のままの糸20の所で夫々の刃261a,262aが出会って、
そこにある糸20を切断する。切断後それらの刃261a,26
2aは僅かに交差しただけの所で前進が終了し、その後元
の状態に復帰する。又上記切断により切り離された糸20
は、クランプ装置D2のエアーの流れと共に透孔223から
前記排出口219、ホース220を経て図示外の集積場所に運
ばれる。
【0026】上記のような切断によると、糸20が引き張
られた状態でその切断を行うので、確実な切断を行うこ
とができる。又、糸20を位置決したままの状態で切断す
るので、抽出場所208にある糸20を横方向に曲げたりす
ることなく切断することができる。即ち切断後抽出場所
208に残る側の糸20の先端を真っ直ぐの状態にしておく
ことができる。このことはその糸20を針にまで至る後段
の機構に受け渡す場合(例えば針の糸通し孔に挿通する
場合)、それらの操作を円滑且つ確実に行うことを可能
にする。又それらの自動化を容易にする。更に又、切り
離された糸20は運び去られるので、下方にある縫製中の
布の上に落ちることはなく、従って落ちた糸を誤って縫
い込む事故の発生を防止できる。
【0027】次に上記のように抽出された糸20は前記公
知の通糸装置或いは手作業によって針の糸通し孔まで挿
通する。この場合、引戻装置11においては巻き付け部材
69が糸の繰り出し方向に回動して、ドラム64に巻かれて
いる糸を繰り出す。繰り出しの結果、糸が針の糸通し孔
に通った状態ではドラム64の周囲には糸20が図11の
(B)に示す如く例えば前記した1巻残っている。
【0028】次に上記針にまで挿通された糸によって縫
製を行う場合、ボビン21から繰り出された糸20は、引戻
装置11を通る際にドラム64の周面を摺動しながら選択装
置に至り更に針に至る。このとき上記ドラム64の周面を
摺動することによるそこでの摩擦抵抗によって、糸選択
装置Aに向かう糸20にテンションが与えられ、引戻装置
11と糸選択装置Aとの間での糸の弛みを防止する。
【0029】又上記ドラム64の周面に対する糸20の摺動
は、図12に示すように、ボビン21からその軸線方向に
糸20を引き出すことによってその糸20にループ状の捩れ
が20dが生じた場合、それを除去する作用を行う。以下
それを説明する。図13の(A)のように上記捩れ20d
が引戻装置11の透孔68を通ってドラム64の周面に到来す
る。ドラム64の周面を摺動する糸20には、縫製用の針に
よって引かれる力が矢印275のように加わると共に、ド
ラム周面での摩擦抵抗による力が矢印276のように加わ
る。このような力276が加わった状態で糸20が縫製の進
行に伴い順次引かれて行くと、上記捩れ20dは上記した
力276によって次第に解かれながら図13の(B)のよ
うに移動していく。上記捩れ20dの移動に伴い、透孔68
と捩れ20dとの間の糸が次第に長くなると、その糸とド
ラム周面との摺動による摩擦抵抗が増大し、上記矢印27
6の力が増大する。すると上記捩れ20dの解消が更に進
行し、やがて図13の(C)のように捩れが完全に解消
される。このようにして捩れ20dの解消が行われる結
果、捩れの存在による糸切れを防止して、縫製を円滑に
継続することができる。
【0030】上記ドラム64の周面に対する糸20の巻付け
は、引戻装置11よりも後段側(糸選択装置Aの側)にお
いて糸切れが生じた場合に、ボビン21の周囲の糸20がボ
ビン21からほつれて下に落ちることを防止する。即ち、
糸20は上記ボビン21からその軸線方向に引き出される
為、撚の強い糸の場合、上記ボビン21と引戻装置11との
間の糸20は自身の撚によって捻れようとする力を有し、
それがボビン21と引戻装置11との間において縮まろうと
する力として作用する。この場合、ドラム64に糸20が巻
かれてないと、上記の側で糸切れが生じたときに、上記
縮まろうとする力によって糸は引戻装置11をすり抜けて
ボビン21の側に戻り、ボビン21の周囲の糸がボビン21か
らほつれて落下してしまう。このような落下は、糸20を
再び引戻装置11等に通す為に、落下した糸20の先を引き
上げた際に、落下した糸の中間部がボビン21の下側に引
っ掛かり、それを解く為の難儀な作業を強いる問題をも
たらす。しかし、上記のようにドラム64の周面に糸20が
巻き付いていると、そこには上記の如き摩擦抵抗が生ず
る為、上記の側で糸切れが生じても、糸が引戻装置11を
すり抜けてボビン21の側に戻ることが防止される。その
結果、上記の如きほつれを防ぎ、上記難儀な作業の発生
を回避する。
【0031】次に上記選択機構Bにおいて、各保持部35
にある糸の内選択された一つの糸を保持部35から導出口
34に送りそこから送り出す操作の他の例を図14に基づ
いて説明する。前記選択された糸の抽出の指令に基づ
き、先ずT1の時点に示すように第2駆動手段38に主駆動
量のエアーを供給する。次にその直後、T2の時点におい
て第1駆動手段37に所定量のエアーを供給する。尚上記
主駆動量のエアー量は、該量のエアーを吐出口60から導
出口34に向けて吹出すことにより、第1駆動手段37から
案内路36に送り出されるエアーを案内路36から導出口34
に導くと共に、更に案内路36の下部の吐出口60の近傍位
置に負圧を形成して、その位置まで到来した糸を更に案
内筒202内に向けて駆動するに適する量であって、例え
ば第1駆動手段37からのエアーの量の倍量である。
【0032】上記のようなエアーの供給により、保持部
35に位置していた糸の先端は案内路36に向け進行する。
上記第1駆動手段37へのエアーの供給はT3の時点で終了
する。上記のような第1駆動手段37へのエアーの供給に
より、糸の先端は第2駆動手段38における吐出口60の近
傍位置例えば側方位置にまで到達する。尚上記T2の時点
からT3の時点までの時間t1は、保持部35の糸が上記吐出
口60の近傍位置にまで到達するのに要する時間に予め設
定しておく。例えば実験的に求めて設定しておくと良
い。上記T3の時点で第1駆動手段37へのエアー供給を停
止したならば、その直後のT4の時点で第2駆動手段38へ
のエアーの供給量を中間量にする。上記のような第2駆
動手段38への中間量のエアーの供給により、上記吐出口
60の側方位置にまで到達した糸20は、案内路36から案内
筒202を通って導出口34に向かう緩やかなエアーの流れ
に乗って、スムーズに導出口34に至りそこから送り出さ
れる。上記のように糸20が導出口34から送り出されたな
らば、上記中間量のエアーの供給をT5の時点で終了す
る。
【0033】上記第2駆動手段38のエアーの供給量の減
量は、第1駆動手段37から案内路36へのエアーの流出が
停止した後も第2駆動手段38の吐出口60からのエアーの
吹出し量が多いままにしておくと、案内路36内に例えば
エアーの旋回流が発生して糸が第1案内部材26の周囲に
巻き付く恐れが生ずるからである。尚上記中間量はその
ような巻き付きの発生を防止できる程度の量例えば主駆
動量の半量に定めると良い。又上記主駆動量から中間量
への切り替えは、第2駆動手段38のエアーの量を主駆動
量から中間量に切り替えても、その第2駆動手段38の中
間量のエアーにより糸20に駆動力を及ぼして、その糸20
を導出口34に向けて移動させることが可能となったとき
に行うと良い。例えば糸20の先端部が吐出口60の近傍の
位置に到来したときに行うと良い。具体的な位置の一例
は、上記のように糸の先端部が吐出口60の側方の位置に
到来したときである。そのような制御は例えば第1駆動
手段37の作動開始の時点T2から上記切り替えを行う時点
T4までの時間の制御により行うと良い。上記時間は例え
ば実験的に求めると良い。尚上記のような第2駆動手段
38へのエアーの供給量の制御は、その制御を行うバルブ
133Aとして例えば比例制御弁を用いることによって行う
と良い。又上記のような第2駆動手段38へのエアーの供
給量の変更は上記の如き2段階のみでなくより多段階に
行っても良い。
【0034】上記時点T1から時点T5までの時間は、上記
のように糸が導出口34から送り出される状態となるまで
の時間に予め設定しておく。例えば実験的に求めておく
と良い。一例として0.2秒である。
【0035】次に、上記第2駆動手段38へのエアーの供
給量を中間量に減じた状態で糸20を導出口34から送り出
すことは、次の点においても有効である。即ち吐出口60
から吹出され更に案内筒202を経て導出口34から吹出さ
れたエアーの流れが下方に向かうに従って広がりそのエ
アーが遮蔽部材267に当たると、エアーは横方向に流れ
るようになる。しかし上記のように第2駆動手段38への
エアーの供給量が少なくて導出口34から吹出すエアーの
流れが緩やかであると、そのエアーが遮蔽部材267に当
たっても、横方向へのエアーの流れを小さく押えること
ができる。横方向へのエアーの流れが小さいと、その横
方向の流れによって糸20が横振れする可能性を低く押え
ることができる。その結果、糸20を遮蔽部材267の内側
を通して吸引口226の前方にもたらすことを確実化でき
る。
【0036】次に、上記第2駆動手段38へのエアーの中
間量での供給は、選択機構B内で第1案内部材26への糸
の巻き付きが生じたと思われる場合、例えば選択機構B
の第1駆動手段37及び第2駆動手段38へのエアーの供給
にも拘わらず導出口34から糸の送り出しが行われなかっ
た場合にも行うことが出来る。この場合、上記のように
中間量のエアーの供給を行うと案内路36から導出口34へ
向かう滑らかな空気流が出来、その空気流によって糸を
導出口34から送り出すことが出来る。尚上記第1案内部
材26に糸が巻き付いたか否かを直接目で見ることによっ
て容易に確認できるようにする為に、上記第2案内部材
27を透明材で形成してもよい。
【0037】次に図15は上記第2駆動手段38へのエア
ーの供給量の制御手段の異なる例を示すものである。バ
ルブ133のエアーの流通可能な量が少ない(例えば本例
では、バルブの有効断面積が1.3mm2で、エアー圧力
が6Kgf/cm2Gのとき、流量が1.63Nl/秒であ
る)場合、図示の如く第2駆動手段38へのエアーの供給
の為に二つのバルブ133A,133Bを並列的に備えさせ、そ
れらの両方を開放することにより前記主駆動量のエアー
の供給を行い、一方のみを開放することにより前記中間
量の供給を行うとよい。尚上記第2駆動手段38へのエア
ーの供給の制御をより多段階に行う為に、上記バルブは
より多数を並列的に備えさせても良い。
【0038】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、複数
の糸20の内から任意の糸を選択してそれを送り出す場
合、エアーの流れによってその操作を行うので、糸を皺
寄らせたり折り曲げたりするなどの機械的変形を与える
ことなく送り出しを行いうる効果がある。しかも上記の
ように糸20をエアーで送り出すものであって、送り出さ
れた糸はエアーの流れにより横振れされる可能性のある
ものであっても、送り出された糸20は位置決装置Dによ
りその横方向位置を一定化させられるので、後段の装置
によってその送り出された糸を受け入れるようにする場
合、容易な設計でもってその受入を可能に出来る効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】糸選択装置の正面図。
【図2】糸選択装置の側面図。
【図3】位置決装置の平面図(図1におけるIII−III線
位置の断面図)。
【図4】(A)、(B)は夫々位置決装置の動作説明用
平面図。
【図5】糸選択装置の縦断面図。
【図6】位置決装置の図5におけるVI−VI線断面図。
【図7】(A)はクランプ装置の水平断面図(図1にお
けるVII-VII線断面図)、(B)は(A)におけるB−
B線断面図。
【図8】切断装置の底面図。
【図9】(A)から(E)は糸の位置決動作説明用の断
面図。
【図10】糸選択装置の動作説明用タイムチャート。
【図11】(A)は準備状態における引戻装置の糸の巻
き付き状態を示す側面図、(B)は縫製時における引戻
装置の糸の巻き付き状態を示す側面図。
【図12】ボビンから引き出された糸に捩れが生じた状
態を示す側面図。
【図13】(A)〜(C)は図12の糸の捩れが解消さ
れていく状態を示す断面図。
【図14】選択機構の動作の異なる例を示すタイムチャ
ート。
【図15】第2駆動手段へのエアーの供給量を変更する
手段の異なる例を示す略示図。
【図16】多色ミシンの正面図。
【図17】同側面図。
【図18】選択装置の一部破断拡大図。
【図19】(A)は図18における4A−4A線断面
図、(B)は4B−4B線断面図。
【図20】駆動手段とバルブとエアー源との関係を示す
図。
【図21】引戻装置の縦断面図。
【符号の説明】
A 選択装置 B 選択機構 D 位置決装置 20 糸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々糸を導入する為の複数の導入口と、
    選択された糸を送り出す為の導出口とを備え、上記各導
    入口に導入されている複数の糸の内から任意の糸を、エ
    アーの流れによって選択的に上記導出口から送り出すよ
    うにしている糸選択装置において、上記導出口の送り出
    し方向側の場所に、送り出される糸のエアーの流れによ
    る横振れを押えてその糸を位置決する為の位置決装置を
    備えたことを特徴とする糸選択装置。
JP32167594A 1994-11-29 1994-11-29 糸選択装置 Pending JPH08150276A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998007916A3 (de) * 1996-06-19 1998-03-26 Zsk Stickmasch Gmbh Stickmaschine mit automatischem fadenwechsler
WO2004048668A1 (ja) * 2002-11-26 2004-06-10 Miyamoto Kabushiki Kaisha 刺繍ロボット

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WO1998007916A3 (de) * 1996-06-19 1998-03-26 Zsk Stickmasch Gmbh Stickmaschine mit automatischem fadenwechsler
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