JPH08145944A - Codの電気分析方法およびcod測定装置 - Google Patents

Codの電気分析方法およびcod測定装置

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JPH08145944A
JPH08145944A JP6285506A JP28550694A JPH08145944A JP H08145944 A JPH08145944 A JP H08145944A JP 6285506 A JP6285506 A JP 6285506A JP 28550694 A JP28550694 A JP 28550694A JP H08145944 A JPH08145944 A JP H08145944A
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cod
potassium permanganate
oxygen demand
electrode
chemical oxygen
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JP6285506A
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English (en)
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Naohisa Kako
尚久 加古
Shigeru Nakano
繁 中野
Kenji Ikeda
建志 池田
Hiroshi Teranishi
弘 寺西
Masaru Muranaka
勝 村中
Sumio Akita
澄男 秋田
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Nakano Vinegar Co Ltd
Original Assignee
Nakano Vinegar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 試料とアルカリ試薬と過マンガン酸カリウム
とを常温で反応させ、該過マンガン酸カリウムの消費量
または残存量を指標として化学的酸素要求量を電気的に
測定することを特徴とする化学的酸素要求量の電気分析
方法。 【効果】 加熱することなく常温で測定対象試料と過マ
ンガン酸カリウムとを反応させることができ、なおかつ
CODを電気分析方法によって客観的に評価することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川や産業廃水などの
汚染度を示す化学的酸素要求量(以下、CODとい
う。)の測定方法およびCODの測定装置に関し、さら
に詳しくは、試料を常温で反応させ、CODを電気的に
分析する方法およびそれに用いる測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水質の汚れ度合いを示す数値の一つに、
化学的酸素要求量(COD)がある。このCODを求め
る技術として従来より知られているもののうち最も普及
しているのは、JIS K 0102に記載の方法であ
る。このJIS K 0102に記載の方法は、COD
を求めようとする試料に過マンガン酸カリウムなどの所
定の試薬を添加した後、所定の加熱条件で処理すること
で過マンガン酸カリウムを消費させ、残存する過マンガ
ン酸カリウムを指標としてCODを測定するものであ
る。この方法の中でも、JIS K 0102規格17
については、公定法になっている。
【0003】その他の方法として、簡易型計測器により
CODを測定する方法が挙げられる。市販されている簡
易型COD計測器は、該計測器から得られるCOD値が
公定法と相関性が高くなるように、いずれもJIS K
0102に準拠した方法を採用している。即ち、測定
すべき試料に所定の試薬である過マンガン酸カリウム溶
液および酸性試薬等の試薬を添加し、加熱処理をするこ
とで過マンガン酸カリウムを消費させ、クーロメトリー
法により残存する過マンガン酸カリウムを指標としてC
ODを測定する方法である。上記に掲げたCOD測定方
法では、いずれも過マンガン酸カリウムを指標としてC
ODを測定するために加熱処理を必要としている(公害
と対策 vol.14 No.7p.738-742 (1978) )。
【0004】一方、常温でもCODを測定できる方法が
開発されており、その中には既に商品化されているもの
がある。例えば、試薬キット(共立理化学研究所製、パ
ックテスト)が市販されている。この試薬キットは、試
料を試薬に注入した後、所定の条件下において常温で反
応させた後、反応溶液中に残存する過マンガン酸カリウ
ムの色を専用の色差標と照らし合わせることでCODを
測定するものである。この方法によれば、試料を加熱す
ることなく過マンガン酸カリウムを指標としてCODを
測定することができる(水環境学会誌 vol.16 No.8 p.6
00-605 (1993))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、CODを測定
するために従来から知られている技術では、次のような
問題があった。JIS K 0102に記載の方法で測
定する場合には、JISの指定で、測定対象試料は所定
の試薬と混合した後、所定の時間沸騰水浴中で加熱処理
することが定められている。従って、この方法により測
定する場合には、所定条件で加熱できる火元または電源
を確保しなければならなかったり、操作をする上で火傷
等をしないように十分な配慮が必要であるという問題が
あった。
【0006】また、簡易型計測器を使用してCODを測
定する場合には、一般にJIS K0102に準拠する
ような測定仕様としているため、JIS K 0102
に記載の方法と同様に、測定対象試料を所定の試薬と混
合した後、直火または沸騰水浴中で加熱処理を行った
後、電気分析方法によりCOD測定を行う。この場合に
おいても、上記と同様に所定条件で加熱できる火元また
は電源を確保しなければならなかったり、操作上で火傷
等をしないように十分な配慮が必要であった。
【0007】一方、試薬キットの場合は、測定対象試料
を常温(主に10〜30℃)で反応させることができるが、
反応後の色調を色差標と照らし合わせる必要があるた
め、その判断は個人差が大きく、客観的に評価すること
が困難であった。また、色調は色差標の色分けにより判
定することから、測定できるCODの範囲に限度がある
という問題もあった。本発明の課題は、上記従来の技術
における問題点を解決し、試薬を加熱処理することな
く、しかも測定すべき試料の定量を客観的に評価できる
電気分析方法を提供するとともに、そのような電気分析
方法に好適なCOD測定装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、測定すべき
試料物質が常温で過マンガン酸カリウムと容易に酸化還
元反応できる反応試薬の種類およびその濃度と、該酸化
還元反応で残った過マンガン酸カリウムを定量できる電
池セルの作用極および対極の液組成とが密接に関連する
ことを知見し、常温であっても、所定のアルカリ性条件
に設定することにより、測定対象試料を過マンガン酸カ
リウムと反応させることができ、なおかつ電気分析方法
によりCODを測定することができることを見出し、本
発明を完成した。
【0009】測定すべき試料を酸性条件下で過マンガン
酸カリウムと反応させた場合、当該反応速度は非常に遅
く、測定終了まで4時間程度かかるため、加熱処理を行
って反応を促進させる必要があり、中性条件下では測定
すべき試料と過マンガン酸カリウムとが全く反応しな
い。一方、アルカリ性条件下では両者は容易に反応する
が、反応後に電気分析方法によってCODを測定する方
法は、これまで発明するまでに至っていなかった。即
ち、本発明は、試料とアルカリ試薬と過マンガン酸カリ
ウムとを常温で反応させ、該過マンガン酸カリウムの消
費量または残存量を指標として化学的酸素要求量を電気
的に測定することを特徴とする化学的酸素要求量の電気
分析方法である。
【0010】また、本発明は、過マンガン酸カリウムの
消費量または残存量を指標として化学的酸素要求量を電
気的に測定する装置であって、電池セル部と、演算・制
御・表示部とが脱着自在になっていることを特徴とする
化学的酸素要求量測定装置である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
CODの電気分析方法は、次の通りである。まず、前処
理として、CODを測定しようとする試料物質と、アル
カリ試薬と、過マンガン酸カリウムとを混合し、反応さ
せる。
【0012】本発明におけるアルカリ試薬は、測定すべ
き試料と過マンガン酸カリウムとの反応を促進させるた
めに使用するが、溶液の状態で過マンガン酸カリウムと
試料物質との酸化還元反応を促進させることのできるア
ルカリ性の試薬であれば、いかなるものであってもよ
い。そのようなアルカリ試薬としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどが挙
げられる。これらアルカリ試薬の濃度は、測定すべき試
料と過マンガン酸カリウムとの反応時間に影響を及ぼす
ため、反応液中の濃度が0.0005〜10Nであるのが好まし
く、特に0.05〜1.25Nであるのが好ましい。なお、本明
細書でいう「反応液中の濃度」とは、反応が開始する前
における反応液の中での濃度を意味する。
【0013】本発明における過マンガン酸カリウムは、
対象試料のCODを測定するための指標の役割をなす
が、アルカリ性条件下でCOD測定物質と酸化還元反応
を起こすことができ、しかも電池セルで定量測定に使用
できるものであればよい。ここで、消費される過マンガ
ン酸カリウム量と理論CODとの関係を図1のグラフに
示す。過マンガン酸カリウムの濃度は、電気分析方法で
測定できるCOD範囲が図1のグラフのように決定され
ることから、反応液中の濃度として0.01〜200mMである
のが好ましく、特に0.1〜100mMであるのが好ましい。
【0014】アルカリ試薬の濃度および過マンガン酸カ
リウムの濃度を上記範囲内で任意に設定することによ
り、CODの測定条件は決定され、良好に測定を行うこ
とができるが、アルカリ試薬の濃度が上記範囲から外れ
ると、酸化還元反応に著しく時間がかかったり、反応が
進まなかったりすることがあり、また過マンガン酸カリ
ウムの濃度が上記範囲から外れると、電気分析方法によ
りCODを測定できない場合がある。なお、市販されて
いる常温でCODを色差標から判定する試薬キットを用
いて電気分析方法による測定を試みた場合、電気がほと
んど流れないためCODを測定することはできない。
【0015】アルカリ試薬および過マンガン酸カリウム
は、粉末状態であってもよいし溶液状態であってもよ
い。粉末状態の場合、試薬をキット化して使用すること
ができる。このようなキットは、測定時に、試薬が入っ
た容器に測定しようとする試料を所定量注入し、所定の
時間常温で放置することでCOD測定に利用できる。粉
末化の方法としては、アルカリ試薬の水溶液および過マ
ンガン酸カリウム溶液の力価および品質を損なうことな
く調製できる方法ならばいずれでもよく、例えば真空乾
燥法や凍結乾燥法などが挙げられる。
【0016】一方、溶液状態の場合は、それぞれあらか
じめ所定濃度の溶液試薬として調製しておき、反応を行
う容器中でアルカリ試薬、過マンガン酸カリウム溶液お
よび測定しようとする試料を混合し、所定の時間常温で
放置することによりCODを測定することができる。混
合の順序としては、アルカリ試薬および測定しようとす
る試料を先に注入し、その後で過マンガン酸カリウム溶
液を添加してもよいし、アルカリ試薬および過マンガン
酸カリウム溶液の混合液を予め用意しておき、その混合
液に測定しようとする試料を添加してもよい。
【0017】上記反応における温度に関しては、試薬の
濃度が上記の範囲内の場合、0〜100℃であればいかな
る温度であっても反応は進むが、本発明では常温で反応
させる。具体的には10〜40℃で反応させるのが好まし
い。しかし、0〜10℃においても反応は進むことから、
当該温度で反応させてもCODの測定に利用することは
できる。
【0018】上記反応に用いる容器としては、直接過マ
ンガン酸カリウムと反応してCOD測定に影響を与える
ことのないような材質、あるいはアルカリ試薬と反応し
て、その反応生成物が過マンガン酸カリウムと反応して
COD測定に影響を与えることのないような材質からな
るものであれば、いかなるものからなってもよい。例え
ば、硝子容器などを用いることができる。
【0019】本発明では、以上の酸化還元反応によって
得られる反応液を用い、電気分析方法を利用して試料の
CODを測定する。電気分析方法は、一般に電気を定量
できる測定原理を利用した計測器であれば、いかなるも
のを用いて行ってもよく、特別な測定原理を利用した計
測方法に制約されない。例えば、正極および負極(また
は作用極および対極)を有する電池セルを使用して、電
池セルに試料を注入したときに発生する電気量、電流ま
たは電圧からCODを測定する方法や、また電量滴定法
のように、対極電極、参照電極および2本の電解電極か
らなる電極群を検出部として、電気量、電流または電圧
からCODを測定する方法が挙げられる。
【0020】電池セルを使用する場合は、特開平1-1953
58号公報記載のように、正極および負極の両電極間に外
部から電圧を印加して測定してもよいし、特願平5-2225
27号出願明細書に記載のように、両電極間に外部から電
圧を印加しないで測定してもよく、電気計測器の測定原
理により応じて選択すれば問題なくCODを測定するこ
とができる。
【0021】以下、電池セルの正負両電極間に外部から
電圧を印加せずに試料のCODを測定する電気分析方法
について詳細に説明するが、本発明に利用できる電気分
析方法は、これに限定されるものではない。
【0022】電池セルの一例を図2に示す。電池セル1
は、貫通穴20を有する上部部材2と、前記貫通穴20に収
容され、電極液を含有する導電性の材料からなる作用極
21と、凹部30を有するとともに、前記凹部30から底面に
貫通する液補充穴31およびその穴31を閉塞する底蓋32を
有する下部部材3と、前記凹部30に収容され、電極液を
含有する導電性の材料からなる対極33と、上部部材2お
よび下部部材3に挟持されたイオン透過性の隔膜4と、
前記作用極21に接続された集電用電極線50と、前記集電
用電極線50に接続され、上部部材2および下部部材3を
貫通して下部部材3の底面から突出する電極端子5と、
前記対極33に接続された集電用電極線60と、前記集電用
電極線60に接続され、下部部材3を貫通してその底面か
ら突出する電極端子6と、上部部材2の貫通穴20に嵌合
するゴムキャップ7とを有する。
【0023】作用極21および対極33は、電池反応を迅速
に遂行するために、カーボンや金属などの集電効果が高
く導電性に優れた素材からなるのが好ましい。例えば、
カーボンとしては通常市販されているものならいずれで
もよく、カーボンフェルトなどが使用できる。また、金
属としては導電性の高いものならいずれでもよく、例え
ば金、白金、銀、鉛などが使用できる。
【0024】作用極21の大きさは直径20±10mm程度、厚
さは3〜5mm程度が好ましく、対極33の大きさはおよび
厚さは、作用極21と同程度であるのが好ましい。対極33
と作用極21の大きさおよび厚さを同程度とすることによ
り、隔膜4との接触面積が同じになり、電気抵抗も少な
くなる。
【0025】作用極21が含有する電極液は、アルカリ性
を示す電解質溶液を含むのが好ましく、例えば水酸化ナ
トリウム溶液、水酸化リチウム溶液、水酸化カリウム溶
液または水酸化ナトリウム−塩化カリウム緩衝液などが
挙げられる。作用極21では、この電解質溶液に、前処理
後の過マンガン酸カリウム溶液が電池活物質として添加
される。
【0026】一方、対極33が含有する電極液は、上記と
同様の電解質溶液を含むのが好ましいが、それ以外にヘ
キサシアノ鉄酸イオンなどの電池活物質を含む。ヘキサ
シアノ鉄酸イオンとしては、ヘキサシアノ鉄(III)酸カ
リウムやヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムなどの塩類のイ
オンが挙げられるが、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムを
単独でまたはヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムとヘキサシ
アノ鉄(III)酸カリウムとを組み合わせて電極液に溶解
して解離させたものを使用するのが好ましい。
【0027】上記のように作用極21および対極33に含有
させる電解質溶液としてアルカリ性のものを使用すれ
ば、測定しようとする試料を電池セル(作用極21)に注
入した瞬間に電気エネルギーが発生し、短時間でCOD
を測定することができる。また、作用極21に注入された
試料中の電池活物質は、分析終了時点で電池反応に対し
て不活性な物質に変換しているので、続けて次の試料を
電池セルの作用極21に注入することにより、複数の試料
を連続して分析することができる。
【0028】なお、作用極21および対極33に含有させる
電解質溶液が酸性である電池セルは、本発明には利用で
きない。即ち、電池セルの電解質溶液が酸性を示す場
合、測定しようとする試料を電池セルに注入した瞬間に
電気エネルギーが発生するが、該試料物質がアルカリ性
であるため、電池セル内で同時に酸アルカリによる中和
反応が起こり、試料物質と対極との電池活物質との電池
反応が妨げられ、中和反応が完結するまで電池反応が完
結せず、CODを測定することができない。
【0029】この電池反応により電極液中の電池活物質
が消費されるが、作用極21への電池活物質の補充は、ゴ
ムキャップ7を取り外すことにより速やかに行うことが
でき、対極33への電池活物質の補充は、底蓋32を外し、
液補充穴31から行うことができる。液補充穴31の大きさ
は、あまり小さいと電池活物質の補充が困難になるの
で、直径10mm以上とするのが好ましい。このように電池
活物質を適宜補充することで測定回数に制約されること
なく、繰り返し電池セルを使用することができる。な
お、ゴムキャップ7は、電池セルの保存中に電極が乾燥
するのを防止する役割を有する。
【0030】イオン透過性の隔膜4の材質としては、作
用極21および対極33内に含有される電池活物質が直接混
合せずに、イオンが通過できる材質であればいずれをも
使用することができる。例えばイオン交換膜や、電解質
を含む寒天ゲルからなる塩橋、あるいは硝子フィルター
などが用いられ、安定した測定を行うためにはイオン交
換膜、特に陽イオン交換膜を用いるのが好ましい。
【0031】上部部材2および下部部材3の材質として
は、絶縁性を有するものであればいかなるものであって
もよく、例えばポリプロピレンやポリエチレン等の樹脂
が挙げられる。なお、上部部材2および下部部材3を接
合するには、ネジ等の適当な固定手段を用いればよい。
【0032】集電用電極線50、60は、導電性を有するも
のであればいかなるものからなってもよいが、白金もし
くは金、またはニッケルを金で被覆したものを使用する
ことにより、腐食による電気抵抗値の上昇を避けること
ができる。また、電極端子5、6も、導電性を有するも
のであればいかなるものからなってもよいが、電極線5
0、60ほど耐腐食性を考慮する必要はなく、例えば真鍮
をニッケルで被覆したものなどを用いることができる。
【0033】電極端子5、6は計測器(の本体部)9に
接続している。本電池セルでは、電極間に外部から電圧
を印加するなどの電圧発生装置などは不要であり、検出
器として電圧計、電流計または電流積算計の少なくとも
1種があればよく、例えば特願平5-222527号出願明細書
に記載の計測器を用いることができる。この計測器9に
より、作用極中の電池活物質と対極中の電池活物質が反
応するときに発生する電気エネルギーを電池電流として
取り出し、それを積算して試料物質の定量を行うことが
できる。
【0034】作用極および対極の電解質溶液に溶存して
いる電池活物質は、電気化学物質に活性な物質(電気化
学的活性種)であり、それぞれ固有の電位を示す。これ
らの物質により両電極間に電位差が生じ、外部から十分
な電圧を印加すれば電気分解することができる。この場
合、一方の電極では酸化反応が起こり、他方の電極では
還元反応が起こる。これは、電気分解の原理であり、電
気エネルギーから化学エネルギーへの変換と考えられ
る。
【0035】しかしながら、当該電池セルでは、例えば
対極でヘキサシアノ鉄(II)酸イオンなどのように極めて
卑な電位で電極酸化される物質を用い、作用極に過マン
ガン酸イオンなどのように極めて貴な電位で電極還元さ
れる物質を添加することにより、外部から電気エネルギ
ーを加えることなく、化学エネルギーが電気エネルギー
に自発的にかつ迅速に変換することができる。即ち、試
料物質の有する化学エネルギーを電池反応によって発生
する電気エネルギーとして測定することにより、試料物
質を定量することができる。
【0036】例えば、対極でヘキサシアノ鉄(III)酸カ
リウム溶液を用い、作用極に過マンガン酸カリウム溶液
を添加すると、両極中の溶液に含まれる電気化学的活性
種のいずれも酸化剤であるため、そのままでは反応が起
こらない。しかし、ここで対極のヘキサシアノ鉄(III)
酸カリウム溶液をヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液に
交換すると、対極のヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液
と作用極の過マンガン酸カリウム溶液との間に電気化学
ポテンシャルに基づく電位差が生じ、その結果電池反応
が起こり、対極の溶液が十分存在すれば作用極の過マン
ガン酸カリウムが全て還元されるまで反応が続く。この
電池反応によって流れる電流を測定すれば、過マンガン
酸カリウムの量を定量することができる。即ち、対極に
ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムが存在すればよい。
【0037】本発明では、前処理で得られた溶液(該反
応で残存した過マンガン酸カリウム含有溶液)をシリン
ジ等により作用極21に一定量注入し、上記原理に基づく
電池反応を起こさせ、その際に流れる電流を測定する。
それによって、前処理で残存した過マンガン酸カリウム
量が定量でき、前処理で用いた過マンガン酸カリウム量
と比較することにより、目的とする試料のCODを得る
ことができる。以上、導電性の材料からなる作用極21お
よび対極33を使用した電池セルの例について説明した
が、本発明はこれに限定されることなく、例えば導電性
の材料を使用せずに、電極液のみからなる作用極および
対極としてもよい。
【0038】
【実施例】以下、本発明を製造例および実施例により具
体的に説明する。但し、本発明はこれら製造例および実
施例によりその技術的範囲が限定されるものではない。
【0039】(製造例)10.5%水酸化リチウム溶液40ml
および100mM過マンガン酸カリウム溶液10mlをビーカー
内で混合し、得られた混合液500μlを1.5ml容量のマイ
クロサンプリングチューブ内に正確に分注した。このサ
ンプルを−20℃で20時間放置し、凍結させた。凍結した
サンプルを、凍結乾燥機(東京理化社製、FDU-830)を
用いて20〜30℃で約16時間、さらに凍結乾燥した。得ら
れた凍結乾燥サンプルを、水質のCODを測定するため
に使用する粉末試薬とした。
【0040】(実施例1)図3〜5に示されるような電
池セルを製造した。図3は、本実施例による電池セルの
斜視図、図4は断面図、図5は分解組み立て図である。
但し、図3はゴムキャップを外した状態を示している。
【0041】本実施例による電池セル1は、電気絶縁材
料であるプラスチックからなる上部部材2、下部部材3
および底蓋32と、カーボンフェルトからなる作用極21お
よび対極33と、イオン交換膜からなる隔膜4と、ハイパ
ロン(デュポン社製)からなるパッキン41、42と、白金
からなる集電用電極線50、60と、ニッケルで被覆した真
鍮からなる電極端子5、6と、ゴムキャップ7とから構
成される。
【0042】上部部材2は、上下方向に貫通穴20を有す
るとともに、底部に下部部材3の凹部30’に嵌合する円
形の凸部24を有する。また、上部部材2には上面から下
方に貫通しないシーリング穴22が設けられているととも
に、このシーリング穴22から貫通穴20まで貫通する細孔
25およびシーリング穴22から上部部材2の下面まで貫通
する細孔26が設けられている。細孔25には集電用電極線
50が通され、細孔26には電極端子5が通され、互いに半
田付けされている。この半田付けがなされた後、シーリ
ング穴22、細孔25および細孔26に樹脂が充填され、電極
端子5が固定されるとともに、電池セル中の液の漏洩が
防止される。
【0043】下部部材3は、深い凹部30および浅い環状
の凹部30’を有し、凹部30’は上部部材2の凸部24に嵌
合する。凹部30から下部部材3の底部にかけては、液補
充穴31が設けられており、Oリング付きの底蓋32が脱着
自在に取り付けられている。また下部部材3には、上下
方向に貫通し、前記電極端子5が挿入される細孔35、上
面から下方に貫通しないシーリング穴34、シーリング穴
34から凹部30まで貫通する細孔36およびシーリング穴34
から下部部材3の下面まで貫通する細孔37が設けられて
いる。細孔36には集電用電極線60が通され、細孔37には
電極端子6が通され、互いに半田付けされている。この
半田付けがなされた後、電極端子6の固定および液漏洩
の防止のため、シーリング穴34、細孔36および細孔37に
樹脂が充填される。
【0044】この電池セルを組み立てるには、まず下部
部材3の凹部30に対極33を挿入し、次いで作用極と対極
の溶液が混合しないように上下縁部をパッキン41、42で
挟んだ円形の隔膜4を用意し、パッキン42が凹部30’に
嵌合するように載置する。その後、作用極21を貫通穴20
に挿入した上部部材2を、凸状段部24が下部部材3の凹
部30’に嵌合し、電極端子5が細孔35の中を通るように
して載置する。この状態で、上部部材2および下部部材
3をネジ23により締め付けて接合すればよい。なお、本
実施例による電池セル1は、電池反応で発生した電流を
測定することによりCODを定量するものであり、外部
から電圧または電流を印加する機構は有しない。
【0045】(実施例2)実施例1の電池セル1を用い
た電気計測器を製造した。この電気計測器の概略斜視図
を図6に、正面図を図7に示す。
【0046】本実施例による電気計測器8は、単三乾電
池で起動し、電池セル1と計測器本体部80とから構成さ
れる。計測器本体部80は、電池セル1の電極端子5、6
を差し込む穴81、82、電源スイッチ83、タイマーボタン
84、スタートボタン85および表示部86を有する。電池セ
ル1の電極端子5、6を、図6における一点鎖線で示す
ように穴81、82に挿入することにより、電極端子5、6
が計測器本体部80内の端子に接触し、測定可能な状態に
なる。計測器本体部80の内部には、クーロンメーター
(電気量積算計)およびマイクロプロセッサが組み込ま
れている。スタートボタン84は、内部メモリをクリアし
て前回の測定値を消去する役割を有し、タイマーボタン
84は、前処理反応の時間を計測する役割を有する。
【0047】分析にあたっては、所定の電極液を入れた
電池セル1を計測器本体部80に装着し、スタートボタン
84を押し、測定すべき試料を作用極21に添加すればよ
く、それにより試料中の目的物質の濃度が定量され、表
示部86に表示される。本実施例による電気計測器8で
は、電池セル1が計測器本体部80から容易に脱着可能で
あるため、取扱いが非常に便利である。
【0048】(実施例3)実施例2の電気計測器を用い
て、グルコース標準液のCODを求めた。電池セル1の
作用極21および対極33としては、上面面積7cm2、厚さ
5mm、体積3.5cm3のカーボンフェルト(日本カーボン社
製、GF−20−5F)を用い、隔膜4としてはイオン
交換膜(旭硝子社製、陽イオン交換膜CMV)を用い
た。作用極21には0.12Nの水酸化ナトリウム溶液、対極
33には0.2Mヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム含有0.12N
水酸化ナトリウム溶液を各3mlづつ入れた。
【0049】一方、1.5ml容量のマイクロサンプルチュ
ーブ6本に0.5%水酸化ナトリウム溶液400μlおよび10m
M過マンガン酸カリウム溶液100μlを正確に分注し、前
処理薬とした。この前処理薬に、各濃度のグルコース標
準液(COD換算値で20、40、70、100、130、160mgO/L
に相当)をそれぞれ500μl分注混合し、室温(25℃)で
10分間放置した。得られた混合液を測定試料とし、シリ
ンジを用いて電池セル1の作用極21にそれぞれ10μl注
入し、CODを測定した。結果を図8に示す。図8から
明らかなように、測定値は理論値(グルコース標準液の
濃度)とほぼ一致した。
【0050】(実施例4)実施例2の電気計測器を用い
て、工場廃水のCODを求めた。電池セルとしては、作
用極21および対極33に添加する電極液以外、実施例3と
同様のものを使用した。作用極21には0.25M水酸化リチ
ウム−塩化カリウム緩衝液(pH12)、対極33には0.1M
ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム含有0.15N水酸化リチウ
ム−塩化カリウム緩衝液(pH12)を各3mlづつ入れた。
【0051】一方、前処理薬としては、製造例で得られ
た粉末試薬を用い、該粉末試薬200μgに下記の7種類
の工場廃水各1mlを注入混合し、室温(30℃)で5分間
放置した。 愛知県半田市(A)、静岡県静岡市(B)、愛知県岩倉
市(C)、宮崎県日向市(D)、愛知県名古屋市
(E)、新潟県新井市(F)、静岡県磐田市(G) その後、上記混合液を測定試料とし、シリンジを用いて
電池セル1の作用極21にそれぞれ10μl 注入し、COD
を測定した。結果を表1に示す。また、同じ試料につい
てJIS K 0102記載の方法でCODを測定し
た。結果を合わせて表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1から明らかなように、本発明の方法に
よる測定値とJIS K 0102記載の方法による測
定値とはほぼ一致した。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、加熱することなく常温
で測定対象試料と過マンガン酸カリウムとを反応させる
ことができ、なおかつCODを電気分析方法によって客
観的に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 消費される過マンガン酸カリウム量と理論C
ODとの関係を示すグラフである。
【図2】 本発明のCOD測定装置を示す概略図であ
る。
【図3】 実施例1における電池セルを示す斜視図であ
る。
【図4】 実施例1における電池セルを示す断面図であ
る。
【図5】 実施例1における電池セルの分解組み立て図
である。
【図6】 実施例2における電気計測器を示す概略斜視
図である。
【図7】 実施例2における電気計測器を示す正面図で
ある。
【図8】 グルコース標準液のCOD測定結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1…電池セル 2…上部部材 20…貫通穴 21…作用極 22、34…シーリング穴 23…ネジ 24…凸部 25、26、35、36、37
…細孔 3…下部部材 30、30’…凹部 31…液補充穴 32…底蓋 33…対極 4…隔膜 41、42…パッキン 5、6…電極端子 50、60…集電用電極線 7…ゴムキャップ 8…電気計測器 80…電気計測器本体
部 81、82…穴 83…電源スイッチ 84…タイマーボタン 85…スタートボタン 86…表示部 9…計測器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村中 勝 愛知県半田市西新町16 メイツ半田206 (72)発明者 秋田 澄男 愛知県名古屋市瑞穂区高田町1−23−3

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料とアルカリ試薬と過マンガン酸カリ
    ウムとを常温で反応させ、該過マンガン酸カリウムの消
    費量または残存量を指標として化学的酸素要求量を電気
    的に測定することを特徴とする化学的酸素要求量の電気
    分析方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ試薬がアルカリ金属の水酸化物
    であり、反応液中における該水酸化物の濃度が0.0005〜
    10Nであり、かつ過マンガン酸カリウムの濃度が0.01〜
    200mMであることを特徴とする請求項1記載の化学的酸
    素要求量の電気分析方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属の水酸化物が、水酸化ナト
    リウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の化学的酸素要求量の電気
    分析方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ試薬および/または過マンガン
    酸カリウムが、粉末化または顆粒化され、反応容器中に
    混在していることを特徴とする請求項1記載の化学的酸
    素要求量の電気分析方法。
  5. 【請求項5】 試料とアルカリ試薬と過マンガン酸カリ
    ウムとを、10〜40℃の温度下で反応させることを特徴と
    する請求項1記載の化学的酸素要求量の電気分析方法。
  6. 【請求項6】 化学的酸素要求量の電気的な測定を、電
    池セルを用いて行うことを特徴とする請求項1記載の化
    学的酸素要求量の電気分析方法。
  7. 【請求項7】 電池セルの電極に電圧を印加しないで行
    うことを特徴とする請求項6記載の化学的酸素要求量の
    電気分析方法。
  8. 【請求項8】 電池セルが有する作用極が電極液を含有
    し、該電極液中の電解質溶液が、アルカリ金属水酸化物
    の水溶液またはアルカリ金属水酸化物を含有する緩衝液
    であることを特徴とする請求項6記載の化学的酸素要求
    量の電気分析方法。
  9. 【請求項9】 過マンガン酸カリウムの消費量または残
    存量を指標として化学的酸素要求量を電気的に測定する
    装置であって、電池セル部と、演算・制御・表示部とが
    脱着自在になっていることを特徴とする化学的酸素要求
    量測定装置。
JP6285506A 1994-11-18 1994-11-18 Codの電気分析方法およびcod測定装置 Pending JPH08145944A (ja)

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Cited By (5)

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