JPH08144723A - 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部 - Google Patents

内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部

Info

Publication number
JPH08144723A
JPH08144723A JP29159994A JP29159994A JPH08144723A JP H08144723 A JPH08144723 A JP H08144723A JP 29159994 A JP29159994 A JP 29159994A JP 29159994 A JP29159994 A JP 29159994A JP H08144723 A JPH08144723 A JP H08144723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder head
internal combustion
combustion engine
fitted
holding hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29159994A
Other languages
English (en)
Inventor
Jo Otsubo
城 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oozx Inc
Original Assignee
Fuji Oozx Inc
Fuji Valve Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Oozx Inc, Fuji Valve Co Ltd filed Critical Fuji Oozx Inc
Priority to JP29159994A priority Critical patent/JPH08144723A/ja
Publication of JPH08144723A publication Critical patent/JPH08144723A/ja
Priority to US08/893,424 priority patent/US5899185A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関のシリンダヘッドにおける被嵌合体
を、熱的に見て、シリンダヘッドと一体化する。 【構成】 シリンダヘッド1における被嵌合体7、10
とその保持孔3、4のいずれか一方、もしくは双方に、
内燃機関の運転時に被嵌合体7、10が到達する最高温
度以下で溶融しうるろう材皮膜a、bを予め形成してお
いてから、前記被嵌合体7、10を、シリンダヘッド1
における保持孔3、4へ圧入し、内燃機関の運転に伴っ
て、前記ろう材の皮膜a、bを溶融させることにより、
ろう材をもって、保持孔3、4と被嵌合体7、10の接
触面における微小な凹凸により空隙を塞がせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用シリンダヘ
ッドの要所に嵌合される、バルブガイドあるいはバルブ
シート等の被嵌合体の放熱性を向上させる方法と、この
方法を実施するようにした被嵌合体の嵌合部に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な内燃機関のシリンダヘッドにお
ける排気孔は、周知のように、ロッカーアームと圧縮ば
ねにより昇降させられるバルブによって、周期的に開閉
させられる。そのため、バルブの軸部は、排気孔の入口
の上面に嵌合固着された筒状のバルブガイドに摺動自在
に挿入され、バルブの昇降に伴い、その下端における傘
部の周辺の弁フェース面が、排気孔の入口に嵌合固着し
たバルブシートに当接したり、離れたりする。
【0003】上記したバルブガイドおよびバルブシート
は、高度の耐熱性、耐摩耗性、耐衝撃性等を要求される
ため、通常は鋳鉄もしくは軽金属製であるシリンダヘッ
ドとは異なる材料、例えば、耐熱鋼で形成され、シリン
ダヘッドの要所に設けた保持孔内へ強力に嵌合して固着
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記バルブガイドおよ
びバルブシート(以下、こられを被嵌合体と総称する。)
は、当然、シリンダヘッドにおけるそれぞれの保持孔の
内面に十分に密接するように、高度に仕上げられ、かつ
高い嵌合度をもって嵌合されてはいるものの、被嵌合体
と保持孔は、熱的に見て完全な一体物とはなっていない
のが実情である。
【0005】すなわち、接触する表面の仕上げ精度を高
め、かついかに機械的に見て強固かつ完全な嵌合を行っ
ても、両者の接触面には、微視的な凹凸が残存すること
は避けられず、この凹凸による空隙のために、前記接触
面には伝熱的段差が生じ、被嵌合体の熱がシリンダヘッ
ド側へ完全に伝達することはない。
【0006】もし、前記被嵌合体とシリンダヘッドと
を、熱的に見て、従って冶金的に見て、完全な一体物と
することができれば、前記被嵌合体の放熱は良くなり、
ひいては、被嵌合体の耐久性が向上するとともに、シリ
ンダヘッド全体としての冷却効果も向上することは明ら
かである。
【0007】本発明は、内燃機関のシリンダヘッドにお
ける被嵌合体の放熱性能向上に関するこのような着想
を、できるだけ簡単かつ安価に実施しうる具体的な方法
と、この方法を実施するようにした被嵌合体の嵌合部を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明により提供される
方法は、内燃機関のシリンダヘッドにおける被嵌合体と
その保持孔のいずれかに、内燃機関の運転時に被嵌合体
が到達する最高温度以下で溶融しうるろう材の被膜を予
め形成しておいてから、前記被嵌合体をシリンダヘッド
における保持孔へ圧入し、内燃機関の運転に伴って、前
記ろう材の皮膜を溶融させることにより、ろう材をもっ
て、保持孔と被嵌合体の接触面における微小な凹凸によ
る空隙を塞がせることを特徴としている。
【0009】また本発明による被嵌合体の嵌合部は、内
燃機関のシリンダヘッドにおける被嵌合体とその保持孔
のいずれかに、内燃機関の運転時に被嵌合体が到達する
最高温度以下で溶融しうるろう材の皮膜を形成したこと
を特徴としている。
【0010】
【作用】前記被嵌合体をシリンダヘッドにおける保持孔
へ圧入してから、内燃機関を運転させれば、ろう材は溶
融して、被嵌合体との接触面における凹凸による空隙を
完全に塞ぐので、被嵌合体の熱のシリンダヘッドに対す
る伝導は良好となる。
【0011】
【実施例】図1において、シリンダヘッド(1)における
排気孔(2)の入口の直上には、垂直の上部保持孔(3)
が、また排気孔(2)の入口の縁には、下部保持孔(4)が
穿設されている。
【0012】上部保持孔(3)には、バルブ(5)の軸部
(6)が摺動自在に挿入される筒状のバルブガイド(7)が
嵌合固着されている。
【0013】下部保持孔(4)には、バルブ(5)の下端の
傘部(8)のフェース面(9)が当接するバルブシート(10)
が嵌合固着されている。
【0014】バルブガイド(7)と上部保持孔(3)、およ
びバルブシート(10)と下部保持孔(4)との接触面のいず
れか一方もしくは双方には、各保持孔(3)(4)へ嵌合す
るに先立って、ろう材の皮膜(a)(b)が形成されてい
る。
【0015】ろう材は、内燃機関の運転時に、バルブガ
イド(7)またはバルブシート(10)が到達する最高温度
(通常400〜500℃)以下で溶融するものであって、例えば
シリンダヘッドが鋳鉄系のものであり、バルブシートが
鉄系の材料からなっているときには、融点250〜350℃の
Su−Pb合金が、またシリンダヘッドがアルミニウム
系で、バルブシートが鉄系のときには、融点が200〜250
℃のSu−Znが使用される。
【0016】ろう材の皮膜(a)(b)は、メッキ、浸漬、
溶射、あるいは粉末塗布等により形成されるが、ろう材
の量は、溶融時に、前記接触面の凹凸による空隙部分を
塞ぐに足る量であればよい。換言すれば、前記接触面に
おける各部材の嵌合時における表面の凹凸が、例えば1.
5μであるとすると、ろう材の厚さは、3μあれば十分
ということになる。
【0017】このようなろう材の皮膜(a)(b)が形成さ
れているバルブガイド(7)およびバルブシート(10)を、
それぞれの保持孔(3)(4)内へ従来と同じように圧入
し、内燃機関を運転させる。
【0018】すると、シリンダヘッド(1)におけるバル
ブガイド(7)およびバルブシート(10)が当接する保持孔
(3)(4)の内面は、短時間の中に、内燃機関の運転温度
に達し、それより融点が低いろう材の皮膜(a)(b)は溶
融して、相互の接触面における凹凸部内へ流入し、凹凸
による接触面の空隙は完全に除去される。
【0019】従って、シリンダヘッド(1)とバルブガイ
ド(7)およびバルブシート(10)は、熱的に見て完全な一
体物となり、バルブガイド(7)およびバルブシート(10)
の熱はシリンダヘッド(1)を介して好適に放熱され、こ
られの耐久性は向上するとともに、シリンダヘッド(1)
全体としての冷却効果も向上する。
【0020】本発明の効果を確めるために、接触面の凹
凸が1.5μ程度の鉄と鉄、並びに鉄とアルミ合金を強固
に衝き合わせ、その一方の先端をバーナで加熱して、他
方における温度を計測したところ、両者の間に、本発明
のようにろう材の皮膜を設けてある場合には、そうでな
い場合に比して、熱の伝達が約70%向上することが確認
された。なお、実施例では、ろう材を溶融するのに、内
燃機関の運転温度を利用しているが、エンジンへの組付
前に、予め適宜の加熱手段により溶融させてもよい。
【0021】
【発明の効果】シリンダヘッドとそれに対する被嵌合体
とは、熱的に見て完全に近い一体物となり、シリンダヘ
ッド全体としての冷却効果は向上するとともに、被嵌合
体の耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した内燃機関のシリンダヘッドの
要部の縦断面図である。
【符号の説明】
(1)シリンダヘッド (2)排気孔 (3)上部保持孔 (4)下部保持孔 (5)バルブ (6)軸部 (7)バルブガイド (8)傘部 (9)フェース面 (10)バルブシート (a)(b)ろう材の皮膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のシリンダヘッドにおける被嵌
    合体とその保持孔のいずれかに、内燃機関の運転時に被
    嵌合体が到達する最高温度以下で溶融しうるろう材の皮
    膜を予め形成しておいてから、前記被嵌合体をシリンダ
    ヘッドにおける保持孔へ圧入し、内燃機関の運転に伴っ
    て、前記ろう材の皮膜を溶融させることにより、ろう材
    をもって、保持孔と被嵌合体の接触面における微小な凹
    凸による空隙を塞がせることを特徴とする内燃機関用シ
    リンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法。
  2. 【請求項2】 内燃機関のシリンダヘッドにおける被嵌
    合体とその保持孔のいずれかに、内燃機関の運転時に被
    嵌合体が到達する最高温度以下で溶融しうるろう材の皮
    膜を形成したことを特徴とする内燃機関用シリンダヘッ
    ドにおける被嵌合体の嵌合部。
JP29159994A 1994-11-25 1994-11-25 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部 Pending JPH08144723A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29159994A JPH08144723A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部
US08/893,424 US5899185A (en) 1994-11-25 1997-07-11 Method of increasing heat transfer of a fitted material of a cylinder head in an internal combustion engine and a fitted portion of the fitted material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29159994A JPH08144723A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08144723A true JPH08144723A (ja) 1996-06-04

Family

ID=17771034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29159994A Pending JPH08144723A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08144723A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1044754A1 (en) * 1999-03-15 2000-10-18 Mazda Motor Corporation Metal welding method and metal bonding structure
JP2014005783A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Mitsubishi Motors Corp シリンダヘッド構造

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1044754A1 (en) * 1999-03-15 2000-10-18 Mazda Motor Corporation Metal welding method and metal bonding structure
US6552292B1 (en) 1999-03-15 2003-04-22 Mazda Motor Corporation Metal welding method and metal bonding structure
JP2014005783A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Mitsubishi Motors Corp シリンダヘッド構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1282291C (en) Aluminum alloy cylinder head with valve seat formed integrally by copper alloy cladding layer and underlying alloy layer
US5802716A (en) Method for bonding a valve seat with a cylinder head
US20040216295A1 (en) Method for repairing a casting
JP4287531B2 (ja) 軽量中空の弁装置
JP3546261B2 (ja) 異種金属材料の接合方法
GB2296290A (en) I.c.engine valve seat insert heat transfer
JPH08144723A (ja) 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部
US6485027B1 (en) Surface heat treatment of piston rings
US2064155A (en) Valve and seat for internal combustion engines
US20200347797A1 (en) Piston for vehicle engine and method for manufacturing the same
JP7063246B2 (ja) 内燃機関
US5899185A (en) Method of increasing heat transfer of a fitted material of a cylinder head in an internal combustion engine and a fitted portion of the fitted material
JP6977985B2 (ja) 内燃機関用ピストン
US20180161901A1 (en) Piston for vehicle engine and method for manufacturing the same
JPH1113434A (ja) 内燃機関用シリンダヘッドにおける被嵌合体の放熱性能向上方法と、被嵌合体の嵌合部
US6209197B1 (en) Method of manufacturing tappet in an internal combustion engine
JPH10121921A (ja) 内燃機関のバルブシート
JPH08232618A (ja) エンジンバルブシートの鋳ぐるみ方法
US20210268576A1 (en) Method for manufacturing cylinder head, and semimanufactured cylinder head
JPH0315610A (ja) タペット材及びタペットの製造法
CN113843503B (zh) 将气门座镶圈附接至铝制气缸盖的方法
US20220162968A1 (en) Valve seat for automotive cylinder head
JPH07189628A (ja) 接合型バルブシート
JPS62240457A (ja) デイ−ゼルエンジンピストン
JPH1061419A (ja) 接合型バルブシート及びその製造方法