JPH08143479A - オレフィン系化合物及びハロゲン成分を含む有機フィードストックを水素化処理する方法 - Google Patents

オレフィン系化合物及びハロゲン成分を含む有機フィードストックを水素化処理する方法

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JPH08143479A
JPH08143479A JP28634294A JP28634294A JPH08143479A JP H08143479 A JPH08143479 A JP H08143479A JP 28634294 A JP28634294 A JP 28634294A JP 28634294 A JP28634294 A JP 28634294A JP H08143479 A JPH08143479 A JP H08143479A
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L Dorehaa Eberhard
エル.ドレハー エーベルハルト
Celio Lume Pereira
ルーメ ペライラ ツェリオ
Boehaimer Barbara
ベーハイマー バルバラ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン系化合物及びハロゲン成分を含む
有機フィードストックを水素化処理する方法を提供す
る。 【構成】 本発明の方法は熱的に不安定な化合物及びハ
ロゲン成分を含む有機ストリームを水素化処理する一方
で、熱的に不安定な化合物の熱分解を最小にし、そして
水素化触媒の活性を安定化させる方法を特徴とし、有機
フィードと水素及びハロゲン化水素を含む気体リサイク
ルストリームを、水素化反応ゾーンにおいて水素化触媒
と接触させる手段により、減じた濃度のハロゲンを有す
る水素化された炭化水素系ストリームとハロゲン化化合
物ストリームを提供し、水素化ゾーンから得られたエフ
ルエントはハロゲン化水素化合物を含むリサイクルスト
リームを生じるように分離される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の関連する技術分野は、ハロゲン部
分が減少した濃度を有する炭化水素系化合物を製造する
ための、熱的に不安定な化合物及びハロゲン成分を含む
有機フィードの転化である。
【0002】石油、化学及び石油化学産業で出てくる廃
棄物及び副生成物の転化又は処理の需要は常に存在す
る。より詳細には、これらの副生成物は、例えば、エピ
クロロヒドリン、プロピレンオキシド及びビニルクロリ
ドモノマーの製造におけるオレフィンの塩素化に由来す
る。このようなストリームにおいて、支配的な種はハロ
ゲン化アルカンであることが一般的であるが、加えて、
幾つかの場合には、加工の間に重合したり、又は、分解
しうる、より高い反応性の種、例えば、オレフィン及び
他の熱的に不安定な化合物が存在し、それにより、反応
器及び関連する配管のプラギングをもたらす。この重合
又は分解過程は炭質堆積物の形成及び結果的に転化触媒
の奪活性をもたらす主要な機構である。ハロゲン成分、
オレフィン及び他のヘテロ原子化合物を含む廃棄物スト
リームを処理するために使用されていた従来の技術はし
ばしば環境上問題があり、又は違法になり、そして、一
般に常に高価であった。塩素化有機化合物の処理及びリ
サイクルに対する環境上の重要度は増加して、所望でな
くなったときにこれらの生成物を転化する必要性が増加
した。それ故、当業者は、このようなフィードストック
を転化して、使用され又はリサイクルされうるハロゲン
の減じた濃度を有する炭化水素系ストリームを提供する
ために利用可能な技術を見いだそうとしてきた。以前に
使用されてきた技術は燃焼及び投棄を含み、それらは潜
在的な公害の問題に加え、価値ある炭化水素系物質及び
生じるハロゲン化合物を回収し損なう。
【0003】本発明は熱的に不安定な化合物及びハロゲ
ン成分を含む有機フィードストックを水素化処理する方
法を提供し、前記方法は、有機フィードと水素及びハロ
ゲン化水素を含む気体リサイクルストリームを、水素化
反応ゾーンにおいて水素化触媒と接触させる手段によ
り、減じた濃度のハロゲンを有する水素化された炭化水
素系ストリームとハロゲン化化合物ストリームを提供す
る。水素化ゾーンから得られたエフルエントはハロゲン
化水素化合物を含むリサイクルストリームを生じるよう
に分離される。向上した方法の重要な要素は加工プラン
トにおいて重合化オレフィン及び分解された化合物の生
成を減じ、水素化触媒上でのコーク生成又は炭質物の堆
積を減じ、より長い運転時間を達成することができ、そ
して1 パス当たりのより高い転化を達成することができ
る。これらの運転上の利点に加えて、水素化された炭化
水素系化合物及びハロゲン化水素化合物を含む価値ある
生成物が生じると同時に、望ましくない副生成物又は廃
棄物を転化して、それにより潜在的な公害問題を解決す
る。特に、ハロゲン化合物水素のリサイクルはラジカル
重合反応を抑制し、又は減じ、そしてヒートシンクとし
て作用して、発熱により生じる反応器の温度増加を抑制
する。その両者はより安定な触媒性能をもたらす。
【0004】本発明の1 つの基本的な態様は、熱的に不
安定な化合物及びハロゲン成分を含む有機ストリームを
水素化処理する一方で、熱的に不安定な化合物の熱分解
を最小にし、そして水素化触媒の活性を安定化させる方
法を特徴とすることができ、その方法は次の工程:(a)有
機フィードストックの水素含有率を増加させ、そしてハ
ロゲン化水素化合物を生じる反応条件において、熱的に
不安定な化合物及びハロゲン成分を含む有機ストリーム
及び水素及びハロゲン化水素化合物を含む気体リサイク
ルストリームを水素化触媒と水素化反応ゾーンにおいて
接触させること; (b) 水素及びハロゲン化水素化合物を
含む気体ストリーム及び炭化水素系化合物を含む液体ス
トリームを生じるように、水素化反応ゾーンから生じる
エフルエントの少なくとも1 部分を凝縮させること;
(c) 工程(b) において回収した水素及びハロゲン化水素
化合物を含む気体ストリームの少なくとも1 部分を工程
(a)における水素化反応ゾーンにリサイクルさせること;
及び(d) 炭化水素系化合物を含み、そして減じた含有
率のハロゲン成分を有するストリームを回収すること、
を含む。好ましい更なる工程は、工程(c) においてリサ
イクルされない気体ストリームの1 部分から酸無水物ス
トリーム中のハロゲン化水素を回収することを含む。
【0005】本発明の他の態様は、好ましいフィードス
トック、水素化触媒及び運転条件のような他の更なる詳
細を含み、それら全ては、次の本発明のこれらの各議論
において以下に開示される。
【0006】本発明は、熱的に不安定な化合物の熱分解
及び重合を最小にし、そしてそれにより水素化処理触媒
の活性を安定化させながら、熱的に不安定な化合物及び
ハロゲン成分を含む有機フィードストックを水素化処理
するための向上した統合された方法を提供する。ハロゲ
ン成分を含む有機ストックを転化させることができる技
術、特に、更に熱的に不安定な化合物を含むこのような
ストリームを加工することができる方法の需要が安定し
て伸びている。本発明により、ハロゲン化水素化合物が
水素化反応ゾーンにリサイクルされるならば、高度に向
上した方法が達成されることが意外にも発見された。熱
的に不安定な化合物を含むハロゲン化有機化合物の多く
が本発明の方法においてフィードストリームとなる可能
性がある。本発明の方法による処理に適切であるハロゲ
ン化有機化合物を含む有機ストリームの例は誘電性流
体、圧媒油、伝熱流体、使用済み潤滑油、使用済み切削
油、使用済み溶剤、ハロゲン化炭化水素系副生成物、ポ
リ塩素化ビフェニル(PCB) で汚染された油、ハロゲン化
された廃棄物、ビニルクロリドモノマー、プロピレンオ
キシド、アリルクロリド、エピクロロヒドリン及び他の
ハロゲン化中間体及び最終製品の製造から生じた副生成
物、石油化学副生成物、及び他のハロゲン化炭化水素系
の産業廃棄物である。しばしば、特定の場所で、2 種以
上のハロゲン化有機ストリームは存在し、更なる処理が
必要である。ハロゲン化有機化合物は水素をも含むこと
ができ、そして、それ故、炭化水素系化合物と呼ばれ
る。
【0007】本発明の方法は、フィードストックが、高
温に上げたときに重合し、又はコークもしくは炭質物の
堆積物を生成する傾向を顕著に有する熱的に不安定な化
合物を含む場合に最も有利に使用される。以前には、熱
的に不安定な化合物による所望されない反応は、運転プ
ラントにおいて運転上の問題を引き起こすために、この
ようなストリームを処理する試みに多大な困難を与え
た。制限することは意図しないが、フィードストックの
熱的に不安定な化合物が高温であるときにハロゲン化水
素化合物を存在させることにより、以前の運転上の問題
は予防されることが信じられている。
【0008】本発明により、ハロゲン化有機フィードは
好ましくは重量基準で500ppmより少量の水又は水の前駆
体を含む。水の前駆体の例は酸素化された化合物であ
り、それは水素化条件にさらされたときに水素化化合物
及び水に転化される。本発明の1 つの好ましい態様にお
いて、得られたハロゲン化水素は便利には無水ハロゲン
化水素ストリームとして回収される。ここで、使用され
るときに、「ハロゲン化水素を含有する酸無水物水素」
という用語は重量基準で50ppm より少量の水を有するス
トリームという意味を含む。
【0009】好ましいフィードストックはアリルクロリ
ドの製造から生じる精留塔ボトムエチレンジクロリドの
製造から生じる精留塔ボトム、ビニルクロリドモノマー
の製造から生じる副生成物、トリクロロエチレンもしく
はペルクロロエチレンの製造から生じる精留塔ボトム、
ポリ塩素化ビフェニル(PCB) を含む使用済み誘電性流体
もしくはハロゲン化ベンゼンの使用済み溶剤、エピクロ
ロヒドリンの製造における精製塔から生じる精留ボト
ム、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタン、ハロゲン化
アルコール、ハロゲン化エーテル、クロロフルオロカー
ボン又はそれらの混合物を含む。
【0010】本発明においてフィードストックとして考
えられるハロゲン化有機化合物は塩素、臭素、フッ素又
はヨウ素を含んでよい。好ましいハロゲン化合物は塩素
又はフッ素を含む。更に、ハロゲン化有機化合物は好ま
しくは1 分子当たり1 〜20個の炭素原子を含む。
【0011】本発明により、ハロゲン化有機化合物を含
むフィードストックは、ハロゲン化水素を含む水素リッ
チの気体のリサイクルストリーム、及び、任意に未反応
のハロゲン化有機化合物を含むリサイクルストリームと
の混合物として、触媒水素化ゾーンに導入される。触媒
水素化ゾーンは水素化触媒を含み、且つ、水素化条件に
維持されている。この触媒水素化ゾーンは固定床、沸騰
床又は流動触媒床を含みうる。更に、水素化反応ゾーン
は種々の条件で運転される多重触媒床からなってもよ
い。この反応ゾーンは、好ましくは、そこに導入される
ハロゲン化有機化合物を脱ハロゲン化するように選択さ
れた条件に維持される。触媒水素化ゾーンは好ましく
は、大気圧〜2000psig(13.8MPaゲージ) の加圧下に、よ
り好ましくは100psig(0.7MPaゲージ) 〜約1800psig(12.
4MPaゲージ) の圧力下に維持される。適切には、このよ
うな反応は、混合フィードストリーム中に含まれるハロ
ゲン化有機化合物の濃度を減じ、又は除去し、そして結
果としてストリームの水素含有率を増加させるために所
望の脱ハロゲン化転化を行うように選択された、50°F
(10 ℃) 〜850 °F(454 ℃) の範囲の最大の触媒床温度
で行われる。本発明により、所望の水素化転化は、例え
ば、脱ハロゲン化及びハイドロクラッキングを含む。更
に、水素化ゾーンから生じたエフルエントは好ましく
は、他のあらゆる更なる加工工程に有害でありうるオレ
フィン系化合物又は他の熱的に不安定な化合物を本質的
に含まない。更なる好ましい運転条件は0.05hr-1〜20hr
-1の範囲の液時間空間速度及び200 標準フィート3 / バ
ーレル(SCFB)(33.7 Nm3/m3 )〜150,000SCFB(25,274Nm3/
m3 )、好ましくは200 SCFB(33.7 Nm3/m3 )〜100,000SCF
B(16,850Nm3/m3 )の水素循環速度を含む。
【0012】本発明で使用されるときに、「水素化処
理」又は「水素化」という用語は、水素含有率が、例え
ば、オレフィンの飽和、ジオレフィンの飽和、脱硫、脱
窒素又は脱ハロゲン化のいずれにより達成されるかに関
係なく、有機反応体が水素含有率を増加させる反応を含
むことを広く意味する。
【0013】上記の運転条件に加えて、本発明におい
て、フレッシュフィードストック中に含まれるオレフィ
ン系化合物の重合又は他の熱的に不安定な化合物の分解
を最小にするという意外な結果を達成するために、水素
リッチな気体のリサイクルストリームとともにハロゲン
化水素がリサイクルされることが重要である。水素化反
応ゾーンにリサイクルされるハロゲン化水素の含有率は
初期のフィードストックに含まれる熱的に不安定な化合
物の含有率の関数である。本発明の結果を得るためには
水素化ゾーン中で特定の含有率のハロゲン化水素は必要
であるが、より高い含有率又は濃度のハロゲン化水素は
考えられ、そして、明細書中の含まれる教示により除外
されるべきでない。水素リッチの気体のリサイクルスト
リーム中のハロゲン化水素の濃度は好ましくは2 モル%
〜60モル% である。更に、水素化反応ゾーンへの混合フ
ィードストック及びあるならばリサイクル、の重量基準
で5重量% 〜200 重量% の量で存在することが考えられ
る。本発明の全体の目的はハロゲン化有機化合物の脱ハ
ロゲン化によりハロゲンを除去することであるが、フィ
ードストックが熱的に不安定であるときには、初期にフ
ィードストックをハロゲン化水素含有リサイクルストリ
ームにさらすことが有利であることが発見された。
【0014】上記の水素化ゾーン内に配置される好まし
い触媒複合材は、合成又は天然のいずれかを起源とする
適切な耐熱性担体材料と組み合わせた、水素化活性を有
する金属成分を含むことを特徴とすることができる。正
確な組成及び担体材料の製造法は本発明に本質的である
と考えられない。好ましい担体材料は、アルミナ、シリ
カ、カーボンまたはそれらの混合物である。水素化活性
を有する適切な金属成分は、Periodic Table of Elemen
ts, E.H.Sargent and Company, 1964 に示されるような
周期表の第VIB 族及び第VIII族の金属を含む群より選ば
れたものである。このように、触媒複合材は、モリブデ
ン、タングステン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、
白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ロジウ
ム、ルテニウム及びそれらの混合物の群から選ばれた1
種以上の金属成分を含むことができる。触媒として活性
な金属成分の濃度は主として特定の金属並びに特定の炭
化水素系フィードストックの物理及び/ 又は化学特性に
依存する。例えば、第VIB 族の金属成分は一般に1 〜20
重量% の範囲の量で存在し、鉄族金属は0.2 〜10重量%
の量で存在するが、第VIII族の貴金属は好ましくは0.1
〜5 重量% の量で存在する。これらの全ては、これらの
成分が触媒複合材中で元素状態で存在するかのように計
算される。水素化触媒複合材は1 種以上の次の成分を含
んでよいことが更に考えられる: セシウム、フランシウ
ム、リチウム、カリウム、ルビジウム、ナトリウム、
銅、金、銀、カドミウム、水銀及び亜鉛。好ましい水素
化触媒はアルミナ及びパラジウムを含む。
【0015】本発明により、水素化ゾーンから生じた、
少なくとも1 種のハロゲン化水素を含む炭化水素系エフ
ルエントは冷却され、そして、ベーパー/ リキッドセパ
レーターに導入され、ハロゲン化水素を含む水素リッチ
の気体のリサイクルストリーム及び、水素化された炭化
水素系化合物及びハロゲン化水素を含む液体のストリー
ムを生じる。水素リッチの気体のリサイクルストリーム
中でリサイクルされるハロゲン化水素の量を調節するた
めに使用される1 つの技術は、運転圧力及びエフルエン
トに行う冷却量、そしてその結果としてのベーパー/ リ
キッドセパレーターの運転温度を選択することである。
本発明により、ベーパー/ リキッドセパレーターは-70
°F(-57 ℃) 〜60°F(16℃) の温度において、400psig
(2.76MPaゲージ) 〜1800psig(12.4MPaゲージ) の圧力で
運転されることが考えられる。水素化された炭化水素系
化合物とハロゲン化水素を含む得られた液体ストリーム
は好ましい更なる工程で分離されて、ハロゲン化水素を
含む酸無水物ストリームと水素化された炭化水素系化合
物及び未反応の有機化合物を含む液体ストリームを生じ
る。この得られた液体は、その後、分離されて、水素化
反応ゾーンに導入される未反応のハロゲン化有機化合物
とハロゲンの含有率が減少した水素化された炭化水素系
ストリームを生じる。本発明の1 つの好ましい態様によ
り、ハロゲン化水素化合物はこのようにして酸無水物製
品として回収される。このことは次いで行う回収、及び
望ましく価値あるハロゲン化水素化合物の使用を可能に
する。
【0016】上記のように、水素化反応ゾーンから生じ
た水素化された炭化水素系エフルエントは、好ましく
は、水素化反応と本質的に同一の圧力及び-70 °F(-57
℃) 〜60°(16 ℃) の範囲の温度に維持された分離ゾー
ンにおいて、ハロゲン化水素化合物を含む水素リッチの
気体相と液体の炭化水素系ストリームを生じるように分
離され、そして、結果的に、液体の炭化水素系ストリー
ムは、溶解した水素、溶解したハロゲン化水素及び、存
在するならば、低分子量の通常に気体の炭化水素を含
む。本発明により、塩化水素を含む水素化された液体相
は、例えば、ストリッピング、フラッシング又は精留の
ような分離により無水ハロゲン化水素ストリームを生じ
るように分離される。ハロゲン化水素ストリームがこの
ように生じ、そしてプロセスから取り出された後、得ら
れた炭化水素系ストリームは水素化された炭化水素系化
合物を主として含む炭化水素系ストリームとハロゲン化
有機化合物を主として含むストリームを生じるように分
離される。後者は、その後、所望ならば水素化転化ゾー
ンにリサイクルされうる。このような分離は、例えば、
ストリッピング、フラッシング又は精留のようないかな
る便利な方法によって行ってもよい。
【0017】図において、本発明の方法は簡潔なフロー
ダイアグラムの手段により例示される。反応ゾーン及び
ドライヤー容器の総数、ポンプ、計器、熱交換及び熱回
収回路、コンプレッサー及び同様のハードウェアのよう
な詳細は含まれる技術の理解に本質的ではないので省略
した。このような種々の付属物の使用は充分に当業者の
掌握範囲内である。
【0018】図面を参照して、熱的に不安定な化合物及
びハロゲン成分を含む有機フィードストリームは導管1
を通してプロセス中に導入され、そして、導管7を通し
て提供され、そして下記に記載されるハロゲン化水素化
合物を含む水素リッチの気体のリサイクルストリームと
接触する。熱的に不安定な化合物を含む有機フィードス
トリーム、ハロゲン化水素化合物を含む水素リッチな気
体リサイクルストリーム及び、導管14を通して導入さ
れる下記に記載の未転化の有機リサイクルストリームは
水素化反応ゾーン2に導入される。得られた水素化され
た炭化水素系ストリームは導管3を通して水素化反応ゾ
ーン2から取り出され、熱交換器4で冷却され、そして
導管5を通してベーパー/リキッドセパレーター中に導
入される。ハロゲン化水素を含む水素リッチの気体のス
トリームは導管7を通してベーパーリキッドセパレータ
ー6から取り出され、上記に記載のようにリサイクルさ
れる。水素の一部分が出口液体の炭化水素中に溶解する
こと及び水素が水素化反応の間に消費されることによ
り、水素はプロセス中で損失されるので、適切な外部
源、例えば、触媒改質ユニット又は水素プラントからの
メークアップ水素ガスにより水素リッチの気体ストリー
ムを補うことが必要である。メークアップ水素ガスは、
図面に示されていないあらゆる便利で適切なポイントに
おいて系内に導入されてよい。溶液で水素及びハロゲン
化水素を含む、液体の水素化された炭化水素系ストリー
ムは、ベーパー/リキッドセパレーター6から取り出さ
れ、そして導管8を通して精留ゾーン9に導入される。
ハロゲン化水素を含む製品ストリームは導管10を通し
て精留ゾーン9から取り出され、そして酸無水物の形で
回収される。液体の蒸留可能な水素化された炭化水素系
ストリームは導管11を通して精留ゾーン9から取り出
され、そして精留ゾーン12に導入される。ハロゲン含
有率が減少した炭化水素系化合物を含む製品ストリーム
は導管13を通して精留ゾーン12から取り出され、そ
して回収される。未転化の有機化合物を含む液体のスト
リームは導管14を通して精留ゾーン12から取り出さ
れ、そして、上記の記載のように導管14を通して水素
化反応ゾーン2にリサイクルされる。
【0019】次の実施例は本発明の方法を更に例示し、
比較する目的で示され、そして、熱的に不安定な化合物
及びハロゲン成分を含む有機フィードストックから水素
化された炭化水素系ストリームを製造するときにそれを
使用することにより得られる利点を示す。例1はハロゲ
ン化水素リサイクルなしでオレフィンフィードストック
を使用した対照実験である。例2はハロゲン化水素リサ
イクルなしで、熱的不安定性を有する非オレフィンフィ
ードストックを使用したもう一つの対照実験である。
【0020】例1 本例は70% ジクロロプロパン及び30% ジクロロプロペン
を含むフィードストックの転化のための方法を例示し、
ここで、フィードストックは、パラジウム及びアルミナ
を含む脱塩素化触媒上を、0.6 の重量時間空間速度(WHS
V)で、750psig(5.2MPaゲージ) の圧力で、91,000標準フ
ィート3/バレル(SCFB)(15,333Nm3/m3 )の水素循環速度
で、ハロゲン化水素化合物のリサイクルなしで、そして
約140 °F(60℃) の平均触媒床温度で通過された。約42
時間の運転後、ベンチスケールの反応器はオレフィンの
重合により炭質物の堆積物でプラギングを起こした。
【0021】例2 本例は表1 に示す特性を有するフィードストックの転化
のための方法を示し、ここで、フィードストックは、パ
ラジウム及びアルミナを含む脱塩素化触媒上を、0.6 の
重量時間空間速度(WHSV)で、750psig(5.2MPaゲージ) の
圧力で、55,000SCFB(9,268Nm3/m3 )のガス循環速度(>80
モル% の水素であり、0 モル% のHCl であり、そして残
部がプロパンである) で、そして248 °F(120 ℃) 〜32
0 °F(160 ℃) の範囲の平均触媒床温度で通過された。
約162 時間の運転後、運転を止め、コーク及び炭質物成
分に関して触媒を分析した。触媒床のトップにおいて触
媒は5.63重量% の炭質堆積物を含み、触媒床のボトムに
おいて触媒は2.65重量% の炭質堆積物を含んだ。
【0022】 表1 フィードストック分析 成分 重量% 1,2-ジクロロプロパン 77.0 エピクロロヒドリン 4.1 2-メチル-2- ペンテノール 1.7 トリクロロプロパン 0.9 ジクロロプロピルエーテル異性体(Isomers) 10.6 同定されない塩素化炭化水素 4.7 微量成分 1.0 オレフィン種 0
【0023】例3 本例は本発明の1 つの態様により行われ、ハロゲン化水
素のリサイクルストリームは炭質物又はコーク堆積物を
減じる。91.9重量% のジクロロプロパン及び7.5 重量%
のジクロロプロペンを含むフィードストックは、0.3 の
WHSVで、750psig(5.2MPaゲージ) の運転圧力で、45,000
SCFB(7,583Nm3/m3) の水素循環速度で、そして約311 °
F(155 ℃) の平均触媒床温度で、パラジウム及びアルミ
ナを含む脱塩素化触媒と接触させられた。脱塩素化反応
において生じた塩化水素はリサイクルガス中に31モル%
の平均値でリサイクルされた。運転は良好であると考え
られたが、安定な性能での1350時間の後に止めて、触媒
をコーク又は炭質物成分に関して分析した。触媒床のト
ップの触媒は2.93重量% の炭質堆積物を含み、一方、触
媒床のボトムの触媒は0.14重量% の炭質堆積物しか含ま
なかった。これらの結果は塩化水素のリサイクルの間で
は触媒上の炭質物の堆積の抑制を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい態様の簡単なプロセスフロー
ダイアグラムである。
【符号の説明】
1…有機フィードストリーム導管 2…水素化反応ゾーン 4…熱交換器 6…ベーパーリキッドセパレーター 9…精留ゾーン
フロントページの続き (72)発明者 ツェリオ ルーメ ペライラ ドイツ連邦共和国,シュターデ,ナフティ ガレンベーク 22 (72)発明者 バルバラ ベーハイマー ドイツ連邦共和国,21682,シュターデ, ザルツシュトラーセ 18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱的に不安定な化合物及びハロゲン成分
    を含む有機フィードストックを水素化処理する方法であ
    って、前記の熱的に不安定な化合物の熱分解を最小に
    し、そして、水素化処理触媒の活性を安定化させながら
    行われ、前記方法は、(a)熱的に不安定な化合物及び
    ハロゲン成分を含む前記有機ストリーム、及び、水素及
    びハロゲン化水素化合物を含む気体のリサイクルストリ
    ームを水素化反応ゾーンにおいて水素化触媒と接触させ
    ることであり、前記有機ストリームの水素含有率を増加
    させて、そして、ハロゲン化水素化合物を生じるような
    水素化反応条件で行う、(b)前記水素化反応ゾーンか
    ら生じたエフルエントの少なくとも一部分を凝縮させ
    て、水素及びハロゲン化水素化合物を含む気体ストリー
    ムと炭化水素系化合物を含む液体ストリームを製造する
    こと、(c)工程(b)で回収した水素及びハロゲン化
    水素化合物を含む前記気体ストリームの少なくとも一部
    分を工程(a)における水素化反応ゾーンにリサイクル
    すること、及び、(d)炭化水素系化合物を含み、且
    つ、ハロゲン成分の含有率が低いストリームを回収する
    こと、の工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記有機フィードストックが1分子当た
    り1〜20個の炭素原子を有する化合物を含む請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記有機フィードストックが熱的に不安
    定な成分をオレフィンもしくはヘテロ原子化合物の形で
    含む請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記有機フィードが塩素、フッ素、臭素
    又はヨウ素を含む請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 水素及びハロゲン化水素を含む前記気体
    リサイクルストリームが2〜60モル%のハロゲン化水
    素を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ハロゲン化水素が少なくとも前記の
    熱的に不安定な化合物の熱分解を最小にするために充分
    な量で存在する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記水素化触媒が耐熱性の無機酸化物の
    担体上に第VIII族金属を含む請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記水素化触媒がパラジウム及びアルミ
    ナを含む請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記水素化反応ゾーンが10℃〜454
    ℃の温度、0.7MPaゲージ〜12.4MPaゲージ
    の圧力、33.7Nm3 /m3 〜25,274Nm3
    3 の水素循環速度及び前記水素化反応ゾーンへのフィ
    ードストックを基準に5〜200重量%のハロゲン化水
    素リサイクルのリサイクル速度を含む水素化反応条件で
    運転される請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 アリルクロリド、エチレンジクロリ
    ド、トリクロロエチレン、エピクロロヒドリン又はペル
    クロロエチレンの精留塔ボトム;ビニルクロリドモノマ
    ーの製造から生じる副生成物、ポリ塩素化ビフェニルを
    含む使用済み誘電性流体、ハロゲン化ベンゼン、四塩化
    炭素、1,1,1−トリクロロエタン、ハロゲン化アル
    コール、ハロゲン化エーテル、クロロフルオロカーボン
    又はそれらの混合物を含む請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(c)でリサイクルされない工程
    (b)の気体ストリームの一部分から塩化水素を酸無水
    物の形で回収する工程を更に含む請求項1に記載の方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6815509B2 (en) 2000-06-30 2004-11-09 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Method for hydrogenation of polymer

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