JPH08141846A - 電極間の間隔制御装置 - Google Patents

電極間の間隔制御装置

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JPH08141846A
JPH08141846A JP30986794A JP30986794A JPH08141846A JP H08141846 A JPH08141846 A JP H08141846A JP 30986794 A JP30986794 A JP 30986794A JP 30986794 A JP30986794 A JP 30986794A JP H08141846 A JPH08141846 A JP H08141846A
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electrode
electrodes
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machining
memory alloy
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Masaru Honma
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度の移動装置や複雑高度なフィードバッ
ク制御機構を用いることなく、極めて簡単な構造で、消
耗する電極1,2間の間隔を精密に制御する。 【構成】 電極1,2間の間隔を小さくする方向に付勢
する付勢手段6と、加熱されると、前記間隔を大きくす
る方向に形状回復力を作用する形状記憶合金5とを設
け、かつ電極1,2間に流れる電流に応じて合金5に電
流が流れるようにする。電極1,2間に電流が流れる
と、合金5にも電流が流れて加熱されて形状回復力が発
生し、電極1,2間の間隔を大きくする。前記間隔が一
定以上大きくなると、電極1,2間および合金5に電流
が流れなくなり、合金5が冷却して形状回復力を失い、
付勢手段6により前記間隔が小さくされる。これが繰り
返し行われることにより、前記間隔が自律的に精密に調
整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工装置、電解加
工装置等において、消耗する電極(被加工物等を含む)
間の間隔を制御する電極間の間隔制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工装置においては、被加工物およ
び電極が消耗するにつれて、被加工物と電極との間の間
隔を高精度に調整する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来は高精
度の移動装置および複雑高度なフィードバック制御機構
を用いて被加工物と電極との間の間隔を制御する必要が
あったので、装置の製造コストが非常に高くなってい
た。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、本発明の目的の一つは、放電加工装置等にお
いて、高精度の移動装置や複雑高度なフィードバック制
御機構を用いることなく、極めて簡単な構造で、消耗す
る電極(被加工物等を含む)間の間隔を精密に制御する
ことができ、装置の製造コストを非常に安くすることが
できるとともに、装置を非常に小型化することもできる
電極間の間隔制御装置を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は以下の説明から明らか
になろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による電極間の間
隔制御装置は、互いの間の間隔を可変とされて互いに対
向される第一の電極および第二の電極を備え、これらの
電極間で放電が生じるかまたはこれらの電極間に電流が
流されることにより、少なくとも前記電極のうちの一方
が消耗して行く装置において、両電極間の間隔を制御す
る電極間の間隔制御装置であって、前記第一の電極また
は(および)前記第二の電極を両電極間の間隔が小さく
なる方向に付勢する付勢手段と、一定温度区間まで加熱
されると、前記第一の電極または(および)前記第二の
電極に、両電極間の間隔が大きくなる方向に形状回復力
を作用することとなるように、前記第一の電極または
(および)前記第二の電極に機械的に連係されるととも
に、前記電極間に流れる電流に応じて電流を流される形
状記憶合金とを有してなるものである。
【0007】前記付勢手段としては、バネ、別の形状記
憶合金、磁力や重力によって電極を付勢する手段等を用
いることができる(なお、重力によって電極を付勢する
場合は、電極自体や電極と一体化されて錘の機能を果た
す部材等が付勢手段となる)。
【0008】前記第一の電極を被加工物とすれば、本装
置は放電加工装置や電解加工装置等の電気的加工装置に
適用できる。
【0009】
【作用】本発明においては、最初、第一の電極と第二の
電極とが互いに接触した状態となっているとすると、両
電極間に電圧が印加されると、両電極間に電流が流れる
ので、形状記憶合金にも電流が流れる。すると、形状記
憶合金がジュール熱により一定温度区間まで加熱され、
形状記憶合金が形状回復力を発生し、この形状回復力が
両電極間の間隔を大きくする方向に作用するので、両電
極間の間隔が広がる。このため、前記両電極間に印加さ
れる電圧がある程度大きい場合は、両電極間に放電が生
じ、第一の電極または(および)第二の電極が消耗す
る。両電極間の間隔が一定以上大きくなると、両電極間
の放電が停止し、形状記憶合金に対する通電も停止され
るので、形状記憶合金が冷却し、形状回復力が小さくな
るか、消失し、付勢手段により電極間の間隔が小さくさ
れる。したがって、再び両電極間に放電が生じ、以下、
前記同様の動作が繰り返し行われることにより、両電極
間の間隔が自律的に精密に調整される。このため、例え
ば、第一の電極を被加工物とすれば、この被加工物を放
電加工することができる。
【0010】また、例えば、第一の電極を被加工物と
し、この被加工物と第二の電極との間に電解液となる液
体を介在させ、被加工物と加工電極との間にある程度小
さい電圧(直流またはデューティー比の小さいパルス電
圧が好ましい)を印加すると、電解液を介して被加工物
と加工電極との間に電流が流れるので、被加工物が電解
される。そして、形状記憶合金の作用により、前記同様
にして被加工物と加工電極との間の間隔が自律的に精密
に調整されながら、被加工物が電解加工されて行く。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図1は本発明の第一実施例を示し、本発明を
放電加工装置兼電解加工装置に適用した実施例である。
本実施例においては、第一の電極が被加工物1、第二の
電極が加工電極(工具)2とされ、被加工物1は加工テ
ーブル3上にセットされる。前記加工テーブル3の上方
には、電極支持材4が設けられており、この電極支持材
4は図示しない粗送り装置により上下方向に移動できる
ようになっている。前記電極支持材4にはTi−Ni合
金からなる線状の形状記憶合金5の上端部が取り付けら
れており、この形状記憶合金5の下端部に加工電極2が
取り付けられている。
【0012】前記電極支持材4と加工電極2との間には
圧縮コイルバネからなる付勢手段6が取り付けられてお
り、この付勢手段6は加工電極2を下方、言い換えれば
被加工物1と加工電極2との間の間隔が小さくなる方向
に付勢している。これにより、形状記憶合金5は、一定
温度区間より低温の状態では付勢手段6のバネ力によっ
て記憶している長さに比し伸び変形を受けているが、一
定温度区間まで加熱されると、前記記憶している長さに
戻ろうとして収縮する形状回復力を発生し、この形状回
復力は加工電極2に上方、言い換えれば被加工物1と加
工電極2との間の間隔を大きくする方向に作用するよう
になっている。
【0013】前記形状記憶合金5の上端側は電源7の一
方の極に、前記電源7の他方の極は被加工物1にそれぞ
れ電気的に接続されている。前記電源7から被加工物1
と加工電極2との間に印加する電圧は、直流電圧でも、
交流電圧でも、パルス電圧でもよいが、後に説明する理
由により、パルス電圧が好ましい。
【0014】前記被加工物1と加工電極2との間には
水、油等の加工液8が充填される。この加工液8は電気
を通すものであっても、電気絶縁性のものであってもよ
い。また、本実施例では加工液8を収容する加工槽を特
に設けていないが、被加工物1および加工電極2を加工
槽に収容し、この加工槽内に加工液8を満たすことによ
り被加工物1と加工電極2との間に加工液8が介在され
るようにしてもよい。また、被加工物1と加工電極2と
の間にポンプにより加工液8を供給するようにしてもよ
い。また、本発明においては、加工液を用いることな
く、放電加工を行うことも可能である。
【0015】次に、本実施例の作動を説明する。最初、
被加工物1と加工電極2とが互いに接触されている状態
において、この両者間にある程度以上大きい電圧が電源
7から印加されると、被加工物1と加工電極2との間お
よび形状記憶合金5に電流が流れる。すると、形状記憶
合金5がジュール熱により一定温度区間まで加熱され、
形状回復力を発生してこの形状回復力が被加工物1と加
工電極2との間の間隔を大きくする方向に作用するの
で、被加工物1と加工電極2との間の間隔が広がる。こ
のため、被加工物1と加工電極2との間に放電が生じ、
被加工物1が放電加工される(このとき、加工電極2の
方も消耗する)。被加工物1と加工電極2との間の間隔
が一定以上大きくなると、両者間の放電が停止し、形状
記憶合金5に対する通電も停止されるので、形状記憶合
金5が冷却し、形状回復力が小さくなるか、消失し、付
勢手段6のバネ力により被加工物1と加工電極2との間
の間隔が小さくされる。したがって、再び被加工物1と
加工電極2との間に放電が生じる。以下、前記同様の動
作が繰り返し行われることにより、被加工物1と加工電
極2との間の間隔が自律的に調整されながら、被加工物
1が放電加工されて行く。このような被加工物1と加工
電極2との間の間隔の自律的な調整作用は、原子オーダ
ーの大きさで行われるものと思われ、極めて精密であ
る。
【0016】なお、加工電極2の大きな移動は前記粗送
り装置によって行うことができるが、形状記憶合金5に
よる加工電極2の運動可能な範囲が非常に大きいので、
前記粗送り装置にはフィードバック機構や精密な送り機
構は不要である。また、前記粗送り装置は設けず、電極
支持材4を手動で動かすことも可能である。
【0017】このように本発明によれば、高精度の移動
装置や複雑高度なフィードバック制御機構を用いること
なく、放電加工装置を構成できるので、放電加工装置の
製造コストを非常に安価にすることができるとともに、
装置を非常に小型化することができ、従来では全く考え
られられなかった手持ちペン形の放電加工装置も実現可
能である。
【0018】なお、電磁形のアクチュエータの場合、動
き出すはじめの力は小さい。しかるに、本発明における
ような形状記憶合金のアクチュエータの場合、変形を受
けた形状記憶合金が加熱されて形状回復しようとして動
き出すはじめの位置で最大の力を発生し、変形が回復す
るに従い形状回復力は次第に減少するという優れた特性
を有する。しかも、形状記憶合金のアクチュエータの場
合、慣性が非常に小さい。これらのことも、前述の被加
工物1と加工電極2との間の間隔の自律的な調整作用に
極めて有利に作用し、加工液8なしに空中で被加工物1
と加工電極2との間に連続的に放電を発生させ、被加工
物1を放電加工することも可能である。
【0019】また、前記のように電源7から被加工物1
と加工電極2との間に印加する電圧は、直流電圧でも、
交流電圧でも、パルス電圧電圧でもよいが、パルス電圧
の場合が最も加工状態が安定しており、加工状態の調整
も簡単である。パルス電圧にすると、分極も起こりにく
く、長時間の通電も安定した状態を保つことができる。
パルス周波数は、通常、加工電極2の固有振動数を十分
超えた周波数のものがよい。パルス周波数が低いと振動
が生じる場合がある。パルスの電圧とデューティー比を
変えることで加工条件を変えることができる。
【0020】また、形状記憶合金5を水冷したり、ファ
ンにより強制空冷したり、ヒートシンクを使用すれば、
形状記憶合金5の応答速度を上げ、放電加工速度を速く
することができる。
【0021】本装置はまた、次のようにして電解加工装
置としても使用できる。この場合は、加工液8として電
解液として作用する液体を用いる。このような液体とし
ては、一般的に電解加工に用いられているものは勿論、
それ以外のものも用いることができ、例えば水道水も、
塩素等を含有していることにより事実上の電解液として
使用できる。そして、水道水のような液体は、前記のよ
うに放電加工を行う場合と電解加工を行う場合との両方
に共通して使用することが可能である。
【0022】このように電解加工装置として使用する場
合、被加工物1と加工電極2との間に印加する電圧を完
全な直流またはデューティー比の大きいパルスとすると
ともに、電圧をある程度小さくする。すると、加工液8
(電解液)を介して被加工物1と加工電極2との間に電
流が流れることにより、被加工物1の表面が電解される
とともに、形状記憶合金5にも電流が流れる。このた
め、形状記憶合金5がジュール熱により一定温度区間ま
で加熱され、形状記憶合金5が形状回復力を発生して、
この形状回復力が被加工物1と加工電極2との間の間隔
を大きくする方向に作用するので、被加工物1と加工電
極2との間の間隔が広がる。これにより、被加工物1と
加工電極2との間に流れる電流、ひいては形状記憶合金
5に流れる電流が小さくなるので、形状記憶合金5の温
度が低下し、形状回復力が小さくなるか、消失し、付勢
手段6のバネ力により被加工物1と加工電極2との間の
間隔が小さくされる。したがって、再び被加工物1と加
工電極2との間に流れる電流、ひいては形状記憶合金5
に流れる電流が大きくなる。以下、前記同様の動作が繰
り返し行われることにより、被加工物1と加工電極2と
の間の間隔が自律的に精密に調整されながら、被加工物
1が電解加工されて行く。
【0023】このように本装置によれば、同一装置によ
り放電加工と電解加工との両方を行うこともできる。放
電加工時は、断続的に大きなエネルギが加工部に加わる
ため、加工表面が比較的に荒くなるが、上述のようにし
て電解加工(電解研磨)状態とすれば、加工表面を極め
て滑らかに仕上げることができる。図2はこのような放
電加工状態と電解加工状態との印加パルスの例を示した
ものである(図2においては、縦軸に電圧または電流、
横軸に時間をとっている)。
【0024】図3は、一時的な大電流を補うことができ
るようにするため、抵抗9、コイル10およびコンデン
サ11を用いて電圧印加回路をRLC回路としたもので
ある。他の構成は前記第一実施例と同様である。勿論、
電圧印加回路をRL回路やRC回路としてもよい。
【0025】図4は本発明の第三実施例を示し、放電加
工に大電流が必要で、その電流をそのまま形状記憶合金
5に流すと、形状記憶合金5が過熱されたり、焼損して
しまう場合の例である。この実施例では、シャント抵抗
12を形状記憶合金5に対し並列に接続し、被加工物1
と加工電極2との間に流れる電流の一部のみが形状記憶
合金5に流れるようにしている。他の構成は前記第一実
施例と同様である。
【0026】図5は本発明の第四実施例を示し、前記第
三実施例の場合とは逆に、放電電流を形状記憶合金5を
動作させるための電流に比し小さくする必要がある場合
の例である。この実施例では、電源7の一方の極は形状
記憶合金5の上端側に接続されるとともに抵抗13を介
して加工電極2に接続されている。電源7の他方の極は
被加工物1に接続されるとともにスイッチング手段14
を介して加工電極2に接続されている。前記スイッチン
グ手段14の制御端子は加工電極2に接続されており、
この制御端子の電圧が上昇(または低下)すると、スイ
ッチング手段14がオンするようになっている。他の構
成は前記第一実施例と同様である。
【0027】本実施例では、電源7−被加工物1−加工
電極2−抵抗13の経路(または逆の経路)で電流が流
れると、加工電極2、ひいてはスイッチング手段14の
制御端子の電圧が上昇(または低下)し、スイッチング
手段14がオンし、形状記憶合金5にも電流が流れる。
これにより、前記各実施例と同様に放電加工および電解
加工を行うことができ、しかも被加工物1と加工電極2
との間に流れる電流を形状記憶合金5に流れる電流に比
し小さくすることができる。なお、スイッチング手段1
4に増幅機能を持たせてもよい。
【0028】前記各実施例は、本発明を縦方向の所謂型
掘り方式の放電加工装置(兼電解加工装置)に適用した
例であるが、本発明は他の種の放電加工装置にも適用で
きるものである。図6は本発明の第五実施例を示し、本
発明をワイヤカット放電加工装置に適用した例である。
【0029】本実施例においては、第一の電極が被加工
物1、第二の電極がワイヤ電極15とされる。被加工物
1は図示しない加工テーブル上にセットされる。前記加
工テーブルの側方には、ワイヤ支持材16が設けられて
おり、このワイヤ支持材16は図示しない粗送り装置に
より水平方向に移動できるようになっている。前記ワイ
ヤ支持材16には上下二段のプーリー支持材17がそれ
ぞれ水平方向に移動可能に支持されており、これらのプ
ーリー支持材17にはプーリー18がそれぞれ回転可能
に支持されている。
【0030】前記ワイヤ支持材16とプーリー支持材1
7との間には、Ti−Ni合金からなる線状の形状記憶
合金5が渡されている。また、前記ワイヤ支持材16と
プーリー支持材17との間には圧縮コイルバネからなる
付勢手段6が介装されており、この付勢手段6はプーリ
ー支持材17をワイヤ支持材16から離間する方向(図
の左方)、言い換えればワイヤ電極15と被加工物1と
の間の間隔が小さくなる方向に付勢している。これによ
り、形状記憶合金5は、一定温度区間より低温の状態で
は付勢手段6の付勢力(バネ力)によって記憶している
長さに比し伸び変形を受けているが、一定温度区間まで
加熱されると、前記記憶している長さに戻ろうとして収
縮する形状回復力を発生し、この形状回復力はプーリー
支持材17をワイヤ支持材16に近付ける方向(図の右
方)、言い換えればワイヤ電極15と被加工物1との間
の間隔を大きくする方向に作用する。
【0031】ワイヤ電極15は図示しない送り出しリー
ルから2つのプーリー18を経由して図示しない巻き取
りリールへ張力を掛けた状態で送り出されて行くように
なっている。ワイヤ電極15と被加工物1との間に電圧
を印加する回路は前記各実施例の場合と同様とされる。
また、本実施例においても、適当な手段により適当な加
工液8がワイヤ電極15と被加工物1との間に供給でき
るようになっているものとする。
【0032】本実施例においては、ワイヤ電極15と被
加工物1との間に電圧が印加されることにより、前記実
施例と同様にして放電加工が行われる。1aは被工作物
の既加工部分、1bは未加工部分を示している。被加工
物1に対する加工部を湾曲させるには、前記加工テーブ
ルに対してワイヤ支持材16をその移動軌跡がカーブを
描くようにして移動させればよい。
【0033】なお、本実施例では、ワイヤ電極15が形
状記憶合金5により一方向にのみ駆動されるようになっ
ているので、その駆動方向と直角方向にワイヤ支持材1
6を移動方向させることは不可能であるが、例えば形状
記憶合金および付勢手段を2組設け、2組の形状記憶合
金がワイヤ電極15をそれぞれ互いに直交する方向
(X,Y方向)に駆動するようにすれば、ワイヤ支持材
16の移動方向の制限がなくなり、通常のワイヤ放電加
工装置と同様の動作を行わせることができる。
【0034】また、前記各実施例では電極2,15の方
を形状記憶合金5により駆動しているが、加工テーブル
3を介して被加工物1の方を形状記憶合金5により駆動
してもよい。
【0035】また、前記各実施例においては、形状記憶
合金を付勢する付勢手段6としてバネを用いているが、
本発明においては、付勢手段として、別の形状記憶合
金、磁力や重力によって電極を付勢する手段等の、バネ
以外の手段も用いることができる。
【0036】また、前記各実施例においては、線状の形
状記憶合金の伸び変形からの形状回復力を利用して電極
間の間隔(被加工物と電極との間の間隔)を変えている
が、本発明においては線状以外の形状の形状記憶合金を
用いたり、伸び変形以外の変形からの形状記憶合金の形
状回復力を利用して電極間の間隔を変えるようにしても
よい。
【0037】また、前記各実施例においては、形状記憶
合金5としてTi−Ni合金を用いているが、本発明に
おいてはTi−Ni合金以外の形状記憶合金を用いるこ
とも可能である。
【0038】また、前記各実施例においては、形状記憶
合金5および付勢手段6がそれぞれ一方の電極のみを駆
動するようになっているが、形状記憶合金および(また
は)付勢手段が両方の電極を共に駆動することにより両
電極間の間隔を変化させるような構成としてもよい。
【0039】さらに、前記各実施例は本発明を放電加工
装置または電解加工装置に適用した例であるが、本発明
は放電加工装置や電解加工装置以外の、放電や電流によ
り電極が消耗する装置、例えばアーク溶接装置、アーク
放電による照明装置、放電よる発火装置、放電を利用し
て化学反応を生じさせる装置、STM(スキャンニング
・トンネル・エフェクト・マイクログラフィ)等の装置
にも適用できるものである。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明は、高精度の移動
装置や複雑高度なフィードバック制御機構を用いること
なく、極めて簡単な構造で、消耗する電極間の間隔を精
密に制御することができ、装置の製造コストを非常に安
くすることができるとともに、装置を非常に小型化する
こともできる等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す断面図である。
【図2】前記実施例において被加工物(第一の電極)と
加工電極(第二の電極)との間に印加されるパルスの例
を示している。
【図3】本発明の第二実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の第三実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の第四実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第五実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 被加工物(第一の電極) 2 加工電極(第二の電極) 6 付勢手段 8 加工液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの間の間隔を可変とされて互いに対
    向される第一の電極および第二の電極を備え、これらの
    電極間で放電が生じるかまたはこれらの電極間に電流が
    流されることにより、少なくとも前記電極のうちの一方
    が消耗して行く装置において、両電極間の間隔を制御す
    る電極間の間隔制御装置であって、 前記第一の電極または(および)前記第二の電極を両電
    極間の間隔が小さくなる方向に付勢する付勢手段と、一
    定温度区間まで加熱されると、前記第一の電極または
    (および)前記第二の電極に、両電極間の間隔が大きく
    なる方向に形状回復力を作用することとなるように、前
    記第一の電極または(および)前記第二の電極に機械的
    に連係されるとともに、前記電極間に流れる電流に応じ
    て電流を流される形状記憶合金とを有してなる電極間の
    間隔制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第一の電極は被加工物であり、この
    被加工物と前記第二の電極の間に放電が生じることによ
    り、前記被加工物が放電加工される請求項1記載の電極
    間の間隔制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の電極は被加工物であり、この
    被加工物と前記第二の電極との間に電解液が介在され、
    この電解液を介して前記被加工物と前記第二の電極の間
    に電流が流されることにより、前記被加工物が電解加工
    される請求項1記載の電極間の間隔制御装置。
JP30986794A 1994-11-18 1994-11-18 電極間の間隔制御装置 Pending JPH08141846A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110184692A (zh) * 2018-02-23 2019-08-30 特吕茨施勒有限及两合公司 在纺纱准备机器中调节锡林和至少一个相邻工作元件之间的工作间距的设备和方法
CN110842307A (zh) * 2019-11-22 2020-02-28 合肥工业大学 一种针对可达性差复杂内壁结构的电解加工工具

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