JPH081387A - 光学部品又は光学部品金型の刻線加工装置 - Google Patents

光学部品又は光学部品金型の刻線加工装置

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JPH081387A
JPH081387A JP6132949A JP13294994A JPH081387A JP H081387 A JPH081387 A JP H081387A JP 6132949 A JP6132949 A JP 6132949A JP 13294994 A JP13294994 A JP 13294994A JP H081387 A JPH081387 A JP H081387A
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JP
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coil
shaft
permanent magnet
stage
annular
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JP6132949A
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Inventor
Shuji Kunimatsu
修二 国松
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Original Assignee
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/42Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by magnetic means, e.g. electromagnetic

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  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学部品の金型上に短時間で何らかのマーク
等を表す刻線を形成する。 【構成】 ダイヤモンド圧子1と、環状に形成されたコ
イル14と、コイル14に対して周期的に極性が変化す
る電流を供給するコイル駆動回路と、環状のコイル14
の中心軸を中心軸として環状に形成された永久磁石1
2,15と、環状のコイル14の中心軸上に位置し、そ
の下端部にダイヤモンド圧子1が固定され、その中間部
にコイル14が固定されているシャフト11と、永久磁
石12,15が固定されるベース部材20と、シャフト
11がコイル14の中心軸上を上下に往復移動可能に、
シャフト11をベース部材20に取り付ける板バネ18
a,18bとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学部品又はその金型
に刻線を加工する刻線加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一眼レフカメラにおける焦点板や、実像
式ファインダーを有するコンパクトカメラでは、測光、
測距用ターゲットマーク、方眼線、近距離補正マーク、
パノラマ視野枠等がファインダー内表示される。これら
の表示は、カメラファインダーを覗いたときに鮮明な線
として認識される必要があり、数μm〜十数μmの微細
パターンの製造技術が必要になる。この様な刻線を有す
る光学部品の加工方法は、印刷による方法が多く採用さ
れてきたが、近年、光学部品金型に直接刻線を描画する
方法が採用され、コストダウン及び光学系の小型化がな
されている。
【0003】金型に直接刻線加工する場合は、レーザー
加工、エッチング加工などが試みられているが、線幅が
10〜40μと微細で、曲線、直線、破線の複合線や、
微妙な線幅の違いを表現することが困難で、外観的にフ
ァインダー内表示として満足できない場合が多い。ま
た、電子ビーム加工やフォトリソグラフィーによるレジ
ストワークにより作成したパターンを電鋳する方法等も
行われているが、これらの方法で加工を行うには、光学
部品のマークとして適当な寸法である、刻線幅数十μ、
深さ数μという寸法は逆に大きすぎてしまう。また、設
備コストの問題で簡単に試作ができない、等の問題点が
ある。
【0004】そこで、近年では、微細プレス加工で刻線
を形成する方法が、線幅のコントロールが容易なこと
や、簡単に試作できることから多用されている。この方
法は四角錐、または円錐のダイヤモンド圧子を、金型に
所定の荷重で押しつけて圧痕を生じさせ、この圧痕を適
当なピッチ間隔で連続させることにより直線や曲線を加
工するものである。
【0005】ところで、この微細プレス加工を実現する
ための装置としては、例えば、図4に示すようなものが
ある。この刻線プレス加工装置は、一方の端部2aが上
下に揺動できるよう他方の端部2bが支持されているア
ーム2と、上下に揺動するアーム2の一方の端部2aに
取り付けられている錘3と、アームの中間部分でやや他
方の端部側に固定されているシャフト4と、このシャフ
ト4の先端に固定されているダイヤモンド圧子1と、ア
ーム2の中間部分でやや一方の端部側の部分と接触して
アーム2を揺動させるシリンダ5とを備えているもので
ある。この装置では、シリンダ5を駆動して、アーム2
を揺動させることで、ダイヤモンド圧子1を上下動させ
て、金型に刻線を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような刻線プレス加工装置では、アームや錘等の慣性が
大きく、ダイヤモンド圧子を素早く上下動させることが
できず、加工時間がかかるという問題点がある。具体的
には、上記のような刻線プレス加工装置では、一個の圧
痕形成に4秒以上の加工時間がかかってしまう。
【0007】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたもので、線幅のコントロールが容
易で且つ加工時間を短縮することができる刻線加工装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の刻線加工装置は、被加工物に対して繰り返し当接して
刻線を形成する圧子と、環状に形成されたコイルと、前
記コイルに対して周期的に極性が変化する電流を供給す
るコイル駆動回路と、環状の前記コイルの中心軸を中心
軸として環状に形成された永久磁石と、環状の前記コイ
ル及び環状の前記永久磁石の中心軸上に位置し、一方の
端部に前記圧子が固定され、前記コイルと前記永久磁石
とのうち一方(以下、動作側磁気発生部材とする。)が
相対移動不能に取付けられているシャフト部材と、前記
コイルと前記永久磁石とのうち他方(以下、固定側磁気
発生部材とする。)が固定されるベース部材と、前記シ
ャフトが前記コイルの中心軸上を往復移動可能に、前記
動作側磁気発生部材と前記シャフトとのうち少なくとも
一方を弾性支持して前記ベース部材に取付ける弾性支持
部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】ここで、前記刻線加工装置において、前記
被加工物が載置され、前記シャフトの移動方向に対して
垂直な平面内で移動可能なステージと、該ステージを移
動させるステージ駆動手段と、該ステージの移動量を検
知する移動量検知手段とを備え、前記コイル駆動回路
は、前記移動量検知手段により検知された前記ステージ
の移動量に応じて、前記コイルに供給する電流の極性変
化の周期を変えるものであることが好ましい。
【0010】なお、以上は、アクチュエータとして、い
わゆるムービングコイルを用いたものであるが、ピエゾ
素子又は超磁歪素子を用いたものであってもよい。
【0011】
【作用】ここで、以上において述べた本発明に係る刻線
加工装置において、動作側磁気発生部材がコイルで、固
定側磁気発生部材が永久磁石であるものとして、本発明
に係る刻線加工装置の作用について説明する。
【0012】コイル駆動回路からコイルに対して周期的
に極性が変化する電流が供給されると、コイル回りに発
生する磁界が周期的に変化する。このため、ベース部材
に固定されている永久磁石による磁界との相互作用で、
コイルに対して往復移動させるような磁力が働く。この
結果、コイルが取付けられているシャフト及びこのシャ
フトの端部に取付けられている圧子が上下動し、被加工
物に圧子の先端形状に対応した打痕を形成する。この
際、被加工物をベース部材に対して相対的に移動させる
と、複数の打痕が連なり、刻線が形成される。
【0013】ところで、本発明では、本実施例では、動
作部品がコイルとシャフトであり、従来技術のように、
慣性の大きいもの(錘3)が揺動端2aで揺動すること
はなく、比較的慣性モーメントは小さく、さらに、動作
部品を磁界の変化により発生する磁力で動作させている
ので、容易に高速で動作させることができる。従って、
刻線加工時間を短くすることができる。また、本発明で
は、コイルに供給する電流量を変えるだけで、圧子の打
痕力を調節することができるので、刻線幅や刻線深さを
容易に変えることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る刻線加工装置の一実施例
について、図1〜図3を用いて説明する。
【0015】光学部品又はその金型Wに刻線を形成する
本実施例の刻線加工装置は、図2に示すように、円錐形
のダイヤモンド圧子1と、これを上下動させるコイル1
4を有しているムービングコイル装置10と、コイル1
4に対して周期的に極性が変化する電流を供給するコイ
ル駆動回路40と、光学部品又はその金型Wが載置され
るXYステージ30と、これを駆動させるステージ移動
用モータ35x,35yと、このモータ35x,35y
を制御するステージ駆動回路50と、XYステージ30
の位置を検知するディジタルマイクロメータ61x,6
1yと、ディジタルマイクロメータ61x,61yから
の出力に基づいてXYステージ30の移動量を検知する
ステージ移動量検知回路60と、コイル駆動回路40及
びステージ駆動回路50に対して特定の指示を与えるコ
ンピュータ70とを備えている。
【0016】ムービングコイル装置10は、図1に示す
ように、鉛直方向に伸びてその下端部にダイヤモンド圧
子1が取り付けられているシャフト11と、このシャフ
ト11の外周側に配されている円筒状の内周側永久磁石
12と、この内周側永久磁石12の外周側に配されてい
る中空円筒状に形成されたコイル支持枠13と、このコ
イル支持枠13の外周側に環状に巻き付けられたコイル
14と、このコイル14の外周に配されている環状の外
周側永久磁石15と、内周側永久磁石12及び外周側永
久磁石15を固定的に支持するベース部材20と、シャ
フト11が鉛直線上の往復移動可能に弾性支持してベー
ス部材20に取付ける板バネ18a,18bと、これら
を覆うと共にベース部材20が固定されているハウジン
グ24とを有して構成されている。
【0017】ベース部材20は、平板状の上部ベース板
21板及び下部ベース板22と、両者の間に介在する中
間部ベース板23とを有している。中間部ベース板23
は、その上部投影面積が上部ベース板21板及び下部ベ
ース板22の上部投影面積の約半分で、上部ベース板2
1板と下部ベース板22との間の一方に永久磁石12等
が位置で入るよう他方に偏ったところに位置している。
下部ベース板22の一方には、鉛直方向に貫通した円筒
形の貫通孔22aが形成されている。この円筒形の貫通
孔22aに、環状の外周側永久磁石15が固定されてい
る。また、上部ベース板21の一方には、下部ベース板
22の貫通孔22aの中心軸上の位置に、シャフト11
の上端部を挿通させることができるよう、鉛直方向に貫
通した貫通孔21aが形成されている。また、ハウジン
グ24にも、シャフト11との下端部を挿通させること
ができるよう貫通孔24aが形成されている。
【0018】中空円筒状のコイル支持枠13は、上部が
開口し、下部に底板が形成され、その断面形状は、図1
に示すように、カゴ形を成している。コイル支持枠13
は、その外周にコイル14が巻き付けられた状態の外径
が外周側永久磁石15の内径よりも僅かに小さくなるよ
う形成されている。コイル支持枠13の底板の中心に
は、シャフト11の中胴部分が捩じ込まれている。すな
わち、コイル支持枠13は、シャフト11に対して相対
移動不能にシャフト11に取付けられている。円筒状の
内周側永久磁石12には、その中心軸を通るシャフト貫
通孔12aが形成されている。上部ベース板21板の下
面には、上部ベース板21のシャフト貫通孔21aの中
心軸と内周側永久磁石12のシャフト貫通孔12aの中
心軸とが一致するよう、内周側永久磁石12が固定され
ている。
【0019】コイル支持枠13が取付けられているシャ
フト11は、上部ベース板21に固定されている内周側
永久磁石12のシャフト貫通孔12a、上部ベース板2
1のシャフト貫通孔21a、ハウジング24のシャフト
貫通孔24aに挿通され、その上端部が上部ベース板2
1から上方に突出し、その下端部がハウジング24から
下方に突出している。このハウジング24から突出して
いる下端部に前述したダイヤモンド圧子1が取付けられ
ている。上部ベース板21から上方に突出しているシャ
フト11の上端部には、上部板バネ18aの先端部がワ
ッシャー16及びナット17を介して取付けられてい
る。この上部板バネ18aの基端部は、板バネ取付ブロ
ック25a及びボルト19により、上部ベース板21に
固定されている。また、シャフト11のコイル支持枠1
3の直ぐ下の部分にも、下部板バネ18bの先端部がワ
ッシャー16及びナット17を介して取付けられてい
る。この下部板バネ18bの基端部は、板バネ取付ブロ
ック25b及びボルト19により、下部ベース板22に
固定されている。すなわち、シャフト11、このシャフ
ト11に取付けられているコイル支持枠13、このコイ
ル支持枠13に巻き付けられているコイル14は、これ
ら板バネ18a,18bにより、鉛直方向に往復移動で
きるよう、ベース部材20に取付けられている。
【0020】XYステージ30は、図2に示すように、
水平面上の一方の方向(以下、X方向とする。)に移動
するX方向移動プレート31xと、同じく水平面上でX
方向と垂直な方向(以下、Y方向とする。)に移動する
Y方向移動プレート31yと、これらが上部に取付けら
れるベースプレート36とを有している。X方向移動プ
レート31xの下面には、X方向に伸びたラック32x
及びレール33xが設けられている。一方、Y方向移動
プレート31yの上面には、X方向に伸びX方向移動テ
ーブル31xのレール33xが乗るレール34xが設け
られている。Y方向移動プレート31yには、X方向移
動用モータ35xが固定されており、その回転軸の先端
に取付けられているギヤがX方向移動プレート31xに
設けられているx方向ラック32xと係合している。ま
た、Y方向移動テーブル31yの下面には、Y方向に伸
びたラック32y及びレール33yが設けられている。
一方、ベースプレート36の上面には、Y方向に伸びY
方向移動テーブル31yのY方向レール33yが乗るレ
ール34yが設けられている。ベースプレート36に
は、Y方向移動用モータ35yが固定されており、その
回転軸の先端に取付けられているギヤがY方向移動プレ
ート31yに設けられているy方向ラック32yと係合
している。
【0021】X方向移動用モータ35x及びY方向移動
用モータ35yは、ステージ駆動回路50と接続されて
おり、このステージ駆動回路50から指示により、駆動
量が制御される。XYステージ30のX方向移動プレー
ト31xには、このプレート31xのX方向の位置を検
出するX方向用ディジタルマイクロメータ61xが取付
けられている。また、XYステージ30のY方向移動プ
レート31yには、このプレート31yのY方向の位置
を検知するY方向用ディジタルマイクロメータ61yが
取付けられている。ステージ移動量検知回路60は、こ
れらマイクロメータ61x,61yからのパルス信号を
カウントして各プレート31x,31yの移動量を検知
するためのカウンタを有している。
【0022】コイル駆動回路40は、コイル14に対し
て周期的に極性が変化するパルス波形状の電流を出力す
る可変パルス電流発生器を有している。この可変パルス
電流発生器は、XYステージ30の駆動によりこの上に
載置されている光学部品金型Wの移動に対して、ダイヤ
モンド圧子1による打痕間隔が一定になるよう、その移
動量に応じて極性変化周期を変える。コンピュータ70
は、XYステージ30の移動軌跡や移動速度等をステー
ジ駆動回路50に指示すると共に、コイル14に供給す
る電流量やダイヤモンド圧子1による打痕間隔をコイル
駆動回路40に指示する。
【0023】次に、本実施例の刻線加工装置の動作につ
いて説明する。まず、光学部品金型Wの打痕の大きさ及
び深さのバラツキを最小限にするために、金型Wに対し
て、その硬さがHRC(ロックウェル硬さの一種)35
±2になるよう熱処理を施すと共に、その表面の平面度
が5μ以下になるよう精密な表面研削を施す。
【0024】次に、XYステージ30の移動軌跡及び移
動速度をコンピュータ70に入力する。なお、この移動
軌跡及び移動速度は、換言すれば、金型Wに形成する刻
線の軌跡及び金型Wの移動速度である。さらに、コイル
14に供給する電流量やダイヤモンド圧子1による打痕
間隔もコンピュータ70に入力する。次に、ダイヤモン
ド圧子1の先端と金型Wの表面との間隔が20μ±2μ
になるよう、金型WをXYステージ30上に載置する。
【0025】以上の準備が終了すると、コンピュータ7
0からコイル駆動回路40及びステージ駆動回路50に
対して指示を与え、ムービングコイル装置10及びXY
ステージ30を動作させる。ムービングコイル装置10
のコイル14に電流が供給されると、シャフト11及び
その下端部に固定されているダイヤモンド圧子1が上下
動し、XYステージ30の移動に伴う金型Wの移動によ
り、金型W上に刻線が形成される。
【0026】ここで、図3を用いて、ムービングコイル
装置10の動作原理について説明する。同図に示すよう
に、外周側永久磁石15は、その下部がS極で、その上
部がN極になるようベース部材20に固定されている。
また、内周側永久磁石12は、その下部がN極で、その
上部がS極になるようベース部材20に固定されてい
る。このため、これらの中心軸、すなわち、シャフト1
1が位置している箇所での磁力線の向きは、鉛直下方を
向いている。また、コイル14に対してある極性の電流
を流した場合には、環状のコイル14の中心軸、すなわ
ち、シャフト11が位置している箇所での磁力線の向き
は、鉛直下方を向き、逆極性の電流を流した場合には、
その位置での磁力線の向きは鉛直上方を向く。従って、
シャフト11が位置している箇所でのコイル14が形成
する磁界の磁力線の向き(鉛直下方)と永久磁石12,
15が形成する磁界の向き(鉛直下方)とが一致した場
合には、コイル14に対して鉛直下方に力が働き、シャ
フト11は鉛直下方へ移動する。また、シャフト11が
位置している箇所でのコイル14が形成する磁界の磁力
線の向き(鉛直上方)と永久磁石12,15が形成する
磁界の向き(鉛直下方)とが一致しない場合には、コイ
ル14に対して鉛直上方に力が働き、シャフト11は鉛
直上方へ移動する。
【0027】ところで、図4に示した従来技術における
動作部品は、アーム2と、その途中に設けたシャフト4
と、アーム2の端部2aに取り付けた錘3を有してい
る。これらの部品のうち、アーム2及び錘3により動作
部品の慣性モーメントは、非常に大きくなってしまい、
高速動作は難しい。これに対して、本実施例では、動作
部品がコイル14とコイル支持枠13とシャフト11で
あり、従来技術のように、慣性の大きいもの(錘3)が
揺動端2aで揺動することはなく、比較的慣性モーメン
トは小さいので、容易に高速動作を行うことができる。
しかも、動作手段がシリンダ5による機械的なものでは
なく、磁界の変化によるものであるから、高速動作を容
易に実現することができる。具体的には、本実施例のダ
イヤモンド圧子1の上下動周期を0.1Hz〜50Hzにす
ることができる。この結果、加工時間を従来の1/10程度
にまで短縮することができる。
【0028】また、コイル14に供給する電流量を変え
ることにより、ダイヤモンド圧子1の打痕力が変わるの
で、線幅を5μ〜40μの間隔で変えることも可能であ
る。また、本実施例では、ダイヤモンド圧子1による打
痕周期を大幅に短くし高速加工を行うが、金型Wの硬さ
や平面度を管理する等により、正確で且つきれいな刻線
を形成することができる。
【0029】なお、以上は、プラスチックレンズ用金型
Wに本実施例の刻線加工装置を適用したものであるが、
ガラスレンズ用金型やレンズ等の光学部品にも本実施例
の刻線加工装置を適用できることを確認している。ま
た、本実施例の刻線加工装置は、単純な線のみならず、
金型Wの移動軌跡を変えることにより、線を組み合わせ
たメッシュ模様や文字等も形成できることは言うまでも
ない。
【0030】ところで、本実施例では、永久磁石12,
15をベース部材20に固定し、シャフト11にコイル
14を取付けて、シャフト11及びコイル14を永久磁
石12,15及びベース部材20に対して相対的に往復
移動させるものであるが、コイル14と永久磁石12,
15との関係は相対的なものであるから、コイル14を
ベース部材20に固定し、シャフト11に永久磁石を取
付けて、シャフト11及び永久磁石を往復移動させるよ
うにしてもよい。また、本実施例では、永久磁石とし
て、内周側永久磁石12と外周側永久磁石15の2つを
設けたが、これは、シャフト11及びコイル14の往復
移動を効果的に実現するためであり、強力な磁石を用い
れば、1つの永久磁石であってもかまわない。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、動作部品の慣性量が比
較的小さく、しかもこの動作部品を磁界の変化により発
生する磁力で動作させているので、容易に高速で動作さ
せることができる。従って、刻線加工時間を短くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のムービングコイル装置
の断面図である。
【図2】本発明に係る一実施例の刻線加工装置の全体構
成を示す説明図である。
【図3】本発明に係る一実施例のムービングコイル装置
の動作原理を示す説明図である。
【図4】従来の刻線加工装置の側面図である。
【符号の説明】
1…ダイヤモンド圧子、10…ムービングコイル装置、
11…シャフト、12…内周側永久磁石、13…コイル
支持枠、14…コイル、15…外周側永久磁石、18
a,18b…板バネ、20…ベース部材、24…ハウジ
ング、30…XYステージ、35x…X方向移動用モー
タ、35y…Y方向移動用モータ、40…コイル駆動回
路、50…ステージ駆動回路、60…ステージ移動量検
知回路、70…コンピュータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学部品又は該光学部品の金型(以下、被
    加工物とする。)に刻線を形成する刻線加工装置におい
    て、 前記被加工物に対して、繰り返し当接して刻線を形成す
    る圧子と、 環状に形成されたコイルと、 前記コイルに対して周期的に極性が変化する電流を供給
    するコイル駆動回路と、 環状の前記コイルの中心軸を中心軸として環状に形成さ
    れた永久磁石と、 環状の前記コイル及び環状の前記永久磁石の中心軸上に
    位置し、一方の端部に前記圧子が固定され、前記コイル
    と前記永久磁石とのうち一方(以下、動作側磁気発生部
    材とする。)が相対移動不能に取付けられているシャフ
    ト部材と、 前記コイルと前記永久磁石とのうち他方(以下、固定側
    磁気発生部材とする。)が固定されるベース部材と、 前記シャフトが前記コイルの中心軸上を往復移動可能
    に、前記動作側磁気発生部材と前記シャフトとのうち少
    なくとも一方を弾性支持して前記ベース部材に取付ける
    弾性支持部材と、 を備えていることを特徴とする刻線加工装置。
  2. 【請求項2】前記コイルが、前記シャフトに対して相対
    移動不能に取付けられ、該シャフトと共に往復移動する
    前記動作側磁気発生部材であり、 前記永久磁石が、前記ベースに固定されている前記固定
    側磁気発生部材であることを特徴とする請求項1記載の
    刻線加工装置。
  3. 【請求項3】前記永久磁石として、環状の前記コイルの
    外周側に配されている環状の外周側磁石と、該コイルの
    内周側に配されている環状の内周側磁石とを有している
    ことを特徴とする請求項2記載の刻線加工装置。
  4. 【請求項4】前記被加工物が載置され、前記シャフトの
    移動方向に対して垂直な平面内で移動可能なステージ
    と、 前記ステージを移動させるステージ駆動手段と、 前記ステージの移動量を検知する移動量検知手段と、 を備え、 前記コイル駆動回路は、前記移動量検知手段により検知
    された前記ステージの移動量に応じて、前記コイルに供
    給する電流の極性変化の周期を変えることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の刻線加工装置。
JP6132949A 1994-06-15 1994-06-15 光学部品又は光学部品金型の刻線加工装置 Pending JPH081387A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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