JPH08137565A - アクティブフィルタの制御装置 - Google Patents

アクティブフィルタの制御装置

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JPH08137565A
JPH08137565A JP6280122A JP28012294A JPH08137565A JP H08137565 A JPH08137565 A JP H08137565A JP 6280122 A JP6280122 A JP 6280122A JP 28012294 A JP28012294 A JP 28012294A JP H08137565 A JPH08137565 A JP H08137565A
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JP
Japan
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active filter
harmonic
voltage
compensation
current
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JP6280122A
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Seiji Oku
清司 奥
Katsufusa Mizuki
克房 水木
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Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
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Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E40/40Arrangements for reducing harmonics

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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 系統の高調波電圧成分VHnから補償高調波電
流IAFHnを決定する電圧検出型のアクティブフィルタの
制御装置において、VHnに対するIAFHnの位相と大きさ
が、系統条件に自動的に追従して決定されるようにし、
系統条件に合せた調整を不要にするとともに、安定性を
持つ最適制御を可能とする。 【構成】 各補償サイクル毎に、電力系統の電圧VS
ら、フーリエ級数展開により高調波電圧VHnを抽出し、
これをアクティブフィルタから系統を見たインピ−ダン
スZHnで除し、この除算値に前回の補償電流値IAFH(k-
1)を加え、アクティブフィルタに補償指令値IAFH(k)と
して与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、系統電圧に含まれる高
調波電圧を検出して補償電流を決定する電圧検出型のア
クティブフィルタ、特にその補償電流の決定方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、アクティブフィルタ
1は、サイリスタ制御機器等の高調波発生源2の発生す
る高調波電流iLHを相殺する高調波補償電流iAFHを、
系統母線3に注入して、系統の高調波を抑制する(iLH
+iAFH=0)。
【0003】図7の制御方式は、高調波発生源2が、補
償点Aから見て負荷側にのみ存在すると考え、負荷電流
Lに含まれる高調波電流iLHを検出して補償を行なっ
ている。
【0004】しかし、図7中に点線で示すように、電源
S側に、別の高調波発生源4が存在する場合がある。
また、図8に示すように、補償を行なおうとする系統母
線3が、他の系統とループを形成し、別の高調波発生源
2A〜2Fから高調波が自系統に流入する場合がある。
これらの場合に、図7のように下流側の高調波電流i LH
のみを補償しても、上流側あるいは他系統から系統イン
ピ−ダンスXSを通して流入する高調波電流によって補
償点Aに高調波電圧VHが発生してしまう。
【0005】そのため、先に本出願人は、図9に示すよ
うに、系統母線3に発生する高調波電圧VHを検出し、
この高調波電圧VHに振幅が比例した補償用高調波電流
AFH(=−k・VH)を補償点Aに供給して、高調波に
対する等価的な低インピ−ダンス(ZH=VH/IAFH
が接続された状態とし、これによって高調波電圧の抑制
を行なう電圧検出型のアクティブフィルタ1Aを提案し
ている(特開平1−164233)。
【0006】この先行発明は、系統電圧VSに含まれる
各次数の高調波をフーリエ級数展開によって分離抽出
し、その加算合成によって、補償指令値IAFH *を決定し
ている。
【0007】すなわち、図10に示すように補償すべき
高調波の次数毎に設けた高調波検出回路51〜5mによっ
て系統電圧VSに含まれる各次数の高調波を抽出し、こ
れらを増幅器6で係数倍した信号を加算器7で加算合成
し、リミッタ8でレベル制限して、補償用高調波電流発
生回路9に指令値として与えている。各高調波検出回路
1〜5mは、次のように構成される。
【0008】10は同期発振器で、系統電圧VSに同期
した高調波電圧sin(nωt)及びcos(nωt)
〔nは高調波次数〕を発生する。11A, 11Bは乗算
器で、前記同期高調波電圧と系統電圧VSの乗算値を求
める。12A, 12Bは積分回路で、この乗算値を1周
期毎に積分する。13A, 13Bはサンプルホールド回
路で、この1周期積分値を次回の算出までホールドす
る。14A, 14Bはローパスフィルタで、各々、1周
期積分値の過去数周期の平均値を、フーリエ展開の対応
次数における正弦項と余弦項の係数(An, Bn)として
出力する(添字nは補償する次数を表す。以下同じ)。
【0009】15A, 15Bは乗算器で、上記係数(A
n, Bn)を前記同期高調波電圧に掛けて、正弦項と余弦
項の電圧を作成する。16A, 16Bは移相器で、前記
乗算器15A, 15Bの演算に用いる前記同期高調波電
圧に所定の位相調整量φnを与える。この位相調整量φn
は、検出した高調波電圧VSに対する補償電流の位相差
を決めるものである。17は加算器で、前記正弦項と余
弦項の電圧を加算して、検出対象とする次数nの高調波
信号〔VHn=An・sin(nωt+φn)+B n・co
s(nωt+φn)〕を作成する。この高調波信号は、
上述したように、増幅器6で係数倍されて補償指令値I
AFHn *として使用され、最終的に補償電流IAFHnが発生
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置は、系
統電圧VSから分離・抽出した各次数の高調波電圧成分
Hnのみから補償指令値IAFHn *を決定する。
【0011】したがって、アクティブフィルタの設置時
に、高調波電圧成分に対する補償高調波電流の位相と振
幅を、例えば前記移相器16A, 16B及び増幅器6に
よって調整する必要があり、この作業に非常な手間がか
かることになっていた。
【0012】例えば、位相調整においては、高調波電圧
Hnと補償電流IAFHnを同位相としアクティブフィルタ
を等価抵抗として運転すると、共振により振幅が拡大し
ている次数の高調波に対しては高調波抑制の効果がある
が、拡大していない次数の高調波に対しては、効果が小
さくなるといった問題が生じる。
【0013】また、上記従来装置では、前回の補償結果
として発生する高調波電圧VHnより次回の補償指令値I
AFHn *を決定するというフィードバック制御であるの
で、帰還回路を構成する遅れ要素、例えば前記ローパス
フィルタ14A, 14Bとの関連で増幅器6を調整する
ことになり、制御系を安定動作させながら高調波の抑制
性能を向上するため制御特性の検討を要する。
【0014】そこで、本発明は上述した調整の手間を掛
けることなく、電圧検出型のアクティブフィルタの補償
電流を最適制御できる制御装置を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明が提供するアクテ
ィブフィルタの制御装置は、アクティブフィルタが接続
される電力系統の電圧VSから、フーリエ級数展開によ
り高調波電圧VHnを抽出する高調波検出回路と、
【0016】アクティブフィルタの制御サイクル毎に、
抽出した高調波電圧VHnをアクティブフィルタから系統
を見たインピ−ダンスZHnで除し、この除算値VHn/Z
Hnに前回の補償電流値を加えて、アクティブフィルタに
補償指令値として与える補償電流決定回路とを具備した
ことを特徴とする。
【0017】なお、上記アクティブフィルタから系統を
見たインピ−ダンスZHnは、アクティブフィルタ自体が
系統に任意の電流ITnを出力し、その時の系統電圧の変
化分ΔVHnから演算することによって求めることができ
る。
【0018】
【作用】上記構成は、検出した各次数の高調波電圧VHn
を、アクティブフィルタから系統を見たインピ−ダンス
Hnで除し、この除算値を、前回の補償電流IAFHnに加
算して、補償電流を決定している。
【0019】上記除算値VHn/ZHnは、負荷側高調波発
生源(電流源)と電源ES側に含まれる高調波発生源
(電圧源)とにより発生している高調波電圧VHnを等価
な電流源ILHnのみで発生することと置換えができるの
で、上記除算値を補償電流初期値として、アクティブフ
ィルタから系統に流入させると、補償電流に制限がなけ
れば、発生している高調波電圧VHnを完全に打ち消すこ
とができる。
【0020】この除算値は、前回使用した補償値に加算
されて用いられ、高調波電圧の変化分に応じ補償値を修
正しながら、1制御サイクル毎に、位相と振幅の双方に
ついて、完全な補償を行なう構成となっている。したが
って、従来装置で必要であった調整作業が不要になる。
【0021】また、1制御サイクル毎に修正を行うの
で、例えば上記インピ−ダンスZHnに誤差が生じ、上記
除算値の精度が低くなっても、修正の繰り返しによっ
て、結果的に高精度の補償が確保されるという利点をも
有する。
【0022】さらに、アクティブフィルタから系統を見
たインピ−ダンスZHnは、独立した測定装置を設けて測
定してもよいが、アクティブフィルタから各次数の高調
波電流ITnを系統に流入させ、このときの高調波電圧の
変化分ΔVHnを検出し、各次数毎に
【0023】ZHn=ΔVHn/ITnとして求めれば、実際
に補償を行なう回路と測定を行なう回路が同一となって
精度が高まるとともに設備の合理的利用が図れる。
【0024】
【実施例】図1は、電圧検出型のアクティブフィルタを
設置した図9に示す系統を、負荷が発生する高調波電流
LHとアクティブフィルタが注入する補償高調波電流I
AFHを、電流源として表わしたもので、ESは変電所等の
上位電源、ZSは系統インピ−ダンス、ZLは負荷インピ
−ダンス、18はアクティブフィルタの高調波検出回
路、19は補償電流決定回路、PTは系統電圧を検出す
る電圧変成器、CTはアクティブフィルタの出力電流を
検出する電流変成器を示す。
【0025】図1の回路で、アクティブフィルタの補償
高調波電流IAFHをどのように決定すれば、系統電圧VS
に含まれた高調波電圧VHを0にすることができるかを
テブナンの定理により考察する。高調波のみについて考
えると、アクティブフィルタの設置点から見た図1の回
路は、図2のように表わすことができる。なお、ZAF
アクティブフィルタの等価インピ−ダンスを表す。この
回路において、アクティブフィルタの出力電流が0のと
き高調波電圧VHが発生しているとすると、この高調波
電圧VHを、アクティブフィルタの接続点における開放
電圧と見ることができる。一方、アクティブフィルタの
接続点から系統を見たインピ−ダンスZHは、ZH=(Z
S・ZL)/(ZS+ZL)である。
【0026】高調波電圧VHを0にするためには、高調
波電圧VHに対してアクティブフィルタが等価インピ−
ダンス0の要素として作用すれば良い。したがって、テ
ブナンの定理IAFH=VH/(ZH+ZAF)において、Z
AF=0として、 IAFH=VH/ZHとなる。……
【0027】ここで、VH, ZHは高調波の各次数n毎
に、異なる値となるので、実際の制御は、次数毎にI
AFHn=VLHn/ZHnを算出し、これらの加算・合成値I
AFH=ΣI AFHnを、補償指令値IAFHn *とすればよい。
【0028】実際の制御においては、高調波電圧VH
時間的変化と、補償誤差を考慮する必要がある。そこ
で、アクティブフィルタの1制御サイクル毎に、前回の
制御で残留した高調波電圧VHを検出し、 IAFH(K)=IAFH(K-1)+VH/ZHとする。…… 但し、(k)は現在の制御サイクル、(k-1)は前回の制御サ
イクルを表す。
【0029】これは、前回の制御サイクルの補償電流I
AFH(K-1)に対して残留した高調波電圧VHを0にする補
償電流をVH/ZHより計算し、前回の補償電流に加算し
て修正し、次回の補償電流IAFH(K)とするものである。
【0030】上記ZHnは、測定時に系統の運転状態が変
動することによる測定誤差や、測定後に系統条件が変わ
り実際の値が変動する等の原因によって、精度が低下す
る場合がある。しかし、ZHnにある程度の誤差があって
も、本発明は上記式のように1制御サイクル毎に修正
を繰り返すので、結果的に高精度の補償が可能になる。
これを、次に説明する。
【0031】アクティブフィルタから見た系統の実際の
インピ−ダンスZH=(ZS・ZL)/(ZS+ZL)に対
し、誤差を含む測定値をZH′とする。
【0032】このZH′により上記式で補償電流を決
定したとき系統に残留する高調波電圧VHk)は、補償
をしない0回目で高調波電圧がVH(0)=−ZH・ILH
であるとして(ILHは、図1、図2に示した負荷の発生
する高調波電流)、
【0033】 1回目の補償で、VH(1)=−ZH・ILH−ZH・(−ZH・ILH)/ZH′ =−ZH・ILH+ZH 2・ILH/ZH′ 2回目の補償で、VH(2)=(−ZH・ILH+ZH 2・ILH/ZH′) −ZH・(−ZH・ILH+ZH 2・ILH/ZH′)/ZH′ =−ZH・ILH−ZH(−2ZH・ILH/ZH′+ZH 2・ILH/ZH2) 3回目の補償で、VH(3)=−ZH・ILH−ZH・(−3ZH・ILH/ZH′ −3ZH 2・ILH/ZH2+ZH 3・ILH/ZH3
【数1】
【0034】上式で、 ZH/ZH′≒1とすれば、演算
サイクルを繰返す毎に、高調波電圧VH(k)は、0に収
束することになり、ZH′に多少の誤差が含まれていて
も、実際の運転には差し支えないことが解る。
【0035】図1、図2は、高調波発生源が負荷のみの
場合を考えたが、系統に複数の高調波発生源がつながれ
た場合であっても、上記式は同様に成立するので、ア
クティブフィルタの設置点から系統を見たインピ−ダン
スZHと、補償点に現れる高調波電圧VHのみを考慮すれ
ば、補償は同様に行なえる。次に、図1の装置の実際の
制御例を、図3のフロー図について説明する。始めに、
アクティブフィルタから接続点を見たインピ−ダンスZ
Hnを計測する。
【0036】まず、アクティブフィルタの補償電流I
AFH=0とする初期状態にセットし、アクティブフィル
タの出力電流を0にする。このときPTより得られた系
統電圧VSを高調波検出回路18に通し、FFT演算に
より、各次数の高調波VHn(INI)を無補償時の初期値と
して求める。
【0037】次に、アクティブフィルタから系統に流す
試験電流ITnを系統に注入し、この後の系統電圧VS
高調波検出回路18でFFT演算して、対応次数の高調
波VHnの変化分ΔVHnを算出する。なお、試験電流ITn
の位相は、上記高調波VHn(INI)と対応次数nにおいて
同相とする。補償点から見た系統の高調波に対する各次
数のインピ−ダンスZHnは、
【数2】 として求めることができる。この試験電流ITnの注入に
よるZHnの演算は、補償する高調波VHnの次数分だけ繰
り返される。ZHnが求められれば、アクティブフィルタ
による補償を開始する。
【0038】初回の補償は、前記高調波VHn(INI)と上
記算出値ZHnを用い、対応次数毎にIAFHn=VHn/ZHn
を算出し、これらの合成値ΣIAFHnをIAFH *としアクテ
ィブフィルタに補償指令値として与えるものである。初
回以降の補償は、補償結果を吟味しながら行われる。ま
ず、補償後の高調波VHnをFFT演算により求める。
【0039】各次数の高調波VHnのいずれかが、V
Hn(k)>VHn(k-1) 但し,kは補償回数、かつ、高調波歪
率≧3%のときは、アクティブフィルタから系統を見た
インピ−ダンスZHnの計測を最初からやり直す。
【0040】これは、補償をしても高調波電圧が大きく
なり、その歪率が3%以上の場合は、前記ZHnの計測中
に外乱を受け、前記ΔVHnがITに対応しなかった誤計
測である場合、又は、アクティブフィルタの運転中に系
統条件の変動によってZHnが変動している場合と考えら
れ、再計測を要するためである。なお、この再計測は、
これと異なる条件、例えば、歪み率の限界値を変え、あ
るいは所定時間が経過する毎に行なうという条件を加え
る等で行なっても良い。
【0041】ZHnが正しいと判断されれば、CTで検出
しFFT演算を行って求めたアクティブフィルタの今回
の補償電流IAFHnを前回補償電流IAFHn(k-1)として記
憶し、今回計測したVHnを前回補償値として記憶する。
これは、次の制御サイクルの補償電流IAFHn(k)を算出
し、その結果を吟味するためである。
【0042】次に、補償後の高調波VHnが無補償時のV
Hnの2%以内であるか否かを調べる。2%以内であれ
ば、前回の補償値(CTで検出しFFT演算して求めた
アクティブフィルタの出力電流IAFHn)を、そのまま次
回の補償指令値として用いる。2%を超えていれば、今
回計測したVHnと、アクティブフィルタから系統を見た
インピ−ダンスZHnから、現在発生している高調波VHn
を打ち消すことができる補償電流=VHn/ZHnを算出
し、前回補償電流IAFHn(k-1)に加算して、次回の補償
電流IAFHn(k)=IAFHn(k-1)+VHn/ZHnを算出し、そ
の加算合成値ΣIAFHn(k)をアクティブフィルタの補償
指令値IAFH *として与える。この2%という条件は適宜
変更可能である。
【0043】上記図3の処理ループを繰り返すことによ
り、補償電流の大きさと位相は、系統条件(ZHn及びV
Hn)に追従して自動的に決定される。したがって、アク
ティブフィルタを設置する際の系統条件に合せるための
調整作業は不要となる。
【0044】図3の処理は、FFT演算による各次数の
高調波成分VHn, IAFHnの分離抽出、各次数についての
Hnによる除算、この除算値の加算合成等による補償指
令値を決定等を行なっている。この演算処理は、例えば
図4に示すようなデジタルシグナルプロセッサ(DS
P)を用いて行なうことができる。図4は、DSPで所
定の演算を行った結果を、各演算について設けたデータ
バッファに返すことによって、演算処理が進行すること
を示す。このDSPには、PTで検出した系統電圧VS
と、CTで検出したアクティブフィルタの出力電流I
AFHが、A/D変換器を通して与えられ、DSPの出力
は、D/A変換器を通し補償電流指令値として取出され
る。
【0045】本装置の実系統における補償例を、図5
(補償前), 図6(補償後)に比較して示す。左側に波
形、右側にそのスペクトルを示した各図は、上から順
に、図9における補償点Aの電圧VS、電源側電流IS
アクティブフィルタの補償電流IAFH、高調波発生源2
のある負荷側電流ILを表している。
【0046】この比較例には、補償電流IAFHを注入す
ると、補償点電圧VSの高調波は完全に補償され、電源
側に流れ込むIS中の高調波も、かなり低減されること
が示されている。
【0047】
【発明の効果】本発明は、電圧検出型のアクティブフィ
ルタにおける補償電流IAFHnを、前回の補償電流値に、
現在発生している高調波電圧VHnをアクティブフィルタ
から系統を見たインピ−ダンスZHnで除した値を加算し
て求める。
【0048】これによって、補償電流IAFHの振幅と位
相が、系統条件に対して自動的に最適化されることにな
り、系統条件に合せるための制御特性の調整が不要とな
ってアクティブフィルタの設置・保守が容易になるとと
もに、精度の高い補償が安定性をもって行なえるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のアクティブフィルタの制御装置を設
けた系統の等価回路である。
【図2】図1の回路をアクティブフィルタから見た等価
回路である。
【図3】図1のアクティブフィルタの制御装置の制御手
順例を示すフロー図である。
【図4】この発明で必要なFFT演算等の処理を行なう
DSP(デジタルシグナルプロセッサ)を用いた演算装
置の構成例である。
【図5】この発明の装置を設置した系統(図9)の各部
分の電圧と電流を、波形とスペクトルで示した図(補償
前)である。
【図6】この発明の装置を設置した系統(図9)の各部
分の電圧と電流を、波形とスペクトルで示した図(補償
後)である。
【図7】電流検出型のアクティブフィルタを系統に設置
した従来例である。
【図8】ループ状に結線された複数の系統で、個々の系
統が高調波発生源を持つ状態を表した図である。
【図9】電圧検出型のアクティブフィルタを設置した電
力系統図である。
【図10】図9のアクティブフィルタにおいて、FFT
演算によって補償電流を決定する従来の高調波検出回路
を示す回路図である。
【符号の説明】
1A 電圧検出型のアクティブフィルタ 2 高調波発生源 3 系統母線 18 高調波検出回路 19 補償電流決定回路 VHn 系統電圧VSに含まれる高調波電圧 ZHn アクティブフィルタから系統を見たインピ−ダン
ス ZS 系統インピ−ダンス ZL 負荷インピ−ダンス IAFHn アクティブフィルタの補償高調波電流

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクティブフィルタが接続される電力系
    統の電圧から、フーリエ級数展開により高調波電圧を抽
    出する高調波検出回路と、 アクティブフィルタの制御サイクル毎に、抽出した高調
    波電圧をアクティブフィルタから系統を見たインピ−ダ
    ンスで除し、この除算値に前回の補償電流値を加え、ア
    クティブフィルタに補償指令値として与える補償電流決
    定回路とを具備したことを特徴とするアクティブフィル
    タの制御装置。
  2. 【請求項2】上記アクティブフィルタから系統を見たイ
    ンピ−ダンスは、アクティブフィルタ自体が系統に任意
    の電流を出力し、そのときの系統電圧の変化分から演算
    した値であることを特徴とする請求項1に記載したアク
    ティブフィルタの制御装置。
JP6280122A 1994-11-15 1994-11-15 アクティブフィルタの制御装置 Withdrawn JPH08137565A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008017643A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Hitachi Ltd 電力変換装置およびその制御方法
JP2018026993A (ja) * 2016-08-03 2018-02-15 株式会社三社電機製作所 試験用電源装置

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