JPH08131454A - 超音波治療装置および超音波照射装置 - Google Patents

超音波治療装置および超音波照射装置

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JPH08131454A
JPH08131454A JP7227981A JP22798195A JPH08131454A JP H08131454 A JPH08131454 A JP H08131454A JP 7227981 A JP7227981 A JP 7227981A JP 22798195 A JP22798195 A JP 22798195A JP H08131454 A JPH08131454 A JP H08131454A
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聡 相田
Katsuhiko Fujimoto
克彦 藤本
Mariko Shibata
真理子 柴田
Shiro Saito
史郎 斉藤
Takuji Suzuki
琢治 鈴木
Kazuya Okamoto
和也 岡本
Yoshiharu Ishibashi
義治 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、キャビテーションを強制的に
崩壊させることのできる超音波治療装置を提供すること
である。 【解決手段】本発明による超音波治療装置は、治療用超
音波を発生する超音波発生源402と、超音波発生源4
02から発生される治療用超音波の周波数が経時的に変
化するように超音波発生源402を駆動する駆動手段4
11,412とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を集束させ
て患部をその衝撃力で又は加熱して治療する超音波治療
装置に関する。
【0002】
【従来技術】近年、手術後の患者に関する生活の質(Q
uality Of Life:QOL )の向上が望
まれるようになってきている。このような流れの中で、
最少侵襲治療(Minimally Invasive
Treatment:MIT)が医療分野で注目を集
めている。
【0003】MITの一例として、体外から強力超音波
を結石に照射し、無侵襲的に結石だけを破砕する結石破
砕装置の実用化が挙げられ、泌尿器系結石の治療法を大
きく様変わりさせた。この結石破砕装置に使用される強
力超音波の発生源としては、水中放電方式、電磁誘導方
式、微小爆発方式、ピエゾ方式等があり、特にピエゾ方
式では強力超音波の圧力が小さいという短所があるが、
小焦点、消耗品がない、出力制御が容易、複数のピエゾ
素子にかかる駆動電圧を位相制御することで焦点位置を
任意にコントロールできる等、優れた長所がある(特開
昭60−145131号公報、米国特許明細書第452
6168号)。
【0004】また、癌治療の分野でも、MITは1つの
キーワードとなっている。癌治療の多くは、外科的手術
に頼っているのが現状である。したがって、治療対象の
臓器の機能や外見上の形態が、手術後に大きく損なわれ
るケースが極めて多く、生命を長らえたとしても患者に
とって大きな負担が残ることから、QOLを考慮した侵
襲の少ない治療法や治療装置の開発が強く望まれてい
る。
【0005】このような流れの中、悪性新生物、いわゆ
る癌の治療技術の一つとしてハイパーサーミア療法が注
目されるようになってきた。これは、腫瘍組織と正常組
織の熱感受性の違いを利用して、患部を42.5℃以上
に加温し、一定期間それを維持することで癌細胞のみを
選択的に死滅させるという治療法である。加温の方法と
しては、マイクロ波等の電磁波を用いる方法が先行して
いるが、この方法では生体の電気的特性により深部の腫
瘍を選択的に加温することは困難であり、深さ5cm以
上の腫瘍に対しては良好な治療効果は望めない。そこ
で、深部腫瘍の治療には集束性が良く、比較的深い部分
まで到達できる超音波エネルギーを利用する方法が考え
られている(特開昭61−13955号公報)。
【0006】また、上記加温治療法を更に進めて、ピエ
ゾ素子より発生した超音波を患部に鋭く集束させて腫瘍
部分を80℃以上に加熱し、腫瘍組織を瞬時に熱変性壊
死させるような治療法も報告されている(G.Vall
ancien et.al.:Progress in
Uro.1991,1,84−88[EDAP社論
文]、米国特許明細書第5150711号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
(1)超音波位置決め用の超音波探触子をアプリケータ
に組み込んだ超音波治療装置では、非常にエネウギーの
高い治療用超音波が生体表面あるいは骨のような体内の
強反射体から反射されることにより、治療用超音波の反
射波が画像用超音波探触子を破壊してしまうおそれがあ
った。特に、連続的な強力超音波により患部の温度を上
昇させる治療の場合は、超音波探触子の表面に構成され
た音響レンズがこの反射超音波を吸収してしまい、熱的
に破壊されることがあった。
【0008】本発明の第1の目的は、画像用超音波探触
子が治療用超音波の反射波により破損することを防止す
ることの可能な超音波治療装置を提供することにある。
【0009】(2)超音波位置決めの場合、治療用超音
波を照射するアプリケータの中心に超音波探触子を通す
ための穴をあけねばならず、超音波振動子の面積が減っ
てしまい出力が低下してしまうという問題があった。ま
た、逆に同一の出力を出すためには治療ヘッドのサイズ
が大きくなってしまうという問題があった。
【0010】また、治療用アプリケータは大きく、例え
ばMRIの画像を位置決めや治療経過の確認に使用する
ような場合、ガントリ内部に設置することはできなかっ
た。本発明の第2の目的は、小型且つ高出力の超音波治
療装置を提供することを目的とする。
【0011】(3)結石破砕に用いるピエゾ素子は、数
kVの高電圧で駆動されるが、一回の駆動時間は数μs
であるので、発熱の心配はない。しかし、超音波温熱治
療装置では、ピエゾ素子は比較的長時間、連続駆動され
るので、ヒステリシス損失、誘電損失(tanδ)、機
械的損失(1/Q)によって、ピエゾ素子自体が発熱す
る。この発熱は、バッキング材等を劣化させ、ひいては
装置を故障させてしまう。また、ピエゾ素子の電気信号
/機械的振動の変換効率が温度依存性を有しているの
で、温度上昇に伴ってエネルギーロスが生じ、治療効果
が低下してしまう。
【0012】本発明の第3の目的は、ピエゾ素子の発熱
を適当に抑えることの可能な超音波治療装置を提供する
ことにある。
【0013】(4)加熱治療法では、従来のハイパーサ
ーミアとは異なり、焦点近傍の限局した領域に非常に強
い強度、数百〜数千W/cm2 の超音波が投入される。
このため、キャビテーション(気泡)が発生し、また熱
による患部が質的に変化するという独特の現象が生じ
る。この独特の現象により、音響特性が変化してしま
い、治療効果の低下、治療時間の長時間化が懸念されて
いる。
【0014】超音波にとって空気は強反射体であるた
め、キャビテーションが発生した領域より深い所へは超
音波が到達し難くなってしまう。
【0015】また、キャビテーションが発生した領域で
は超音波の散乱により、見かけ上、減衰が増加し、発熱
が起こり易くなる。キャビテーションが発生した状態の
ままで、強力超音波の照射を継続させると、予期しない
部位が発熱し、副作用の原因となる可能性があった。
【0016】また、特開昭60−145131号公報
や、米国特許明細書第4658828号に記述されてい
るように、キャビテーションが自然崩壊するのに要する
時間をインターバルとして、間欠的に強力超音波を照射
することが考えられている。しかし、この方法は、治療
時間が長期化するという問題を有する。
【0017】さらに、MRIによって、治療の進行状況
や温度を監視しながら、治療を行うことが考えられてい
る。しかし、キャビテーションにより磁化率が変化して
しまい、誤差が生じる可能性もある。
【0018】本発明の第4の目的は、キャビテーション
を強制的に崩壊させることのできる超音波治療装置を提
供することである。
【0019】(5)MRIをモニタリング装置として用
い、穿刺術やカテーテル術等の非切開治療を行う場合、
穿刺針やカテーテルの位置は、これらが無信号であるこ
とから、画像上黒く抜ける部分として認識することがで
きる。しかし、穿刺針やカテーテルの付近に、腸等の空
房や骨等の無信号部分が存在する場合は、穿刺針やカテ
ーテルの黒抜け部分が埋没して、識別不能になってしま
う。また、緩和時間が特徴的な物質、例えば自由水等で
穿刺針やカテーテルの先端をマーキングすることが考え
られるが、やはり尿等の像の中に埋もれて識別不能にな
ってしまう。
【0020】さらに、光ファイバーなどの柔軟な手段を
用いて体腔内でレーザー照射を行い治療する場合におい
ては、単に先端の位置を確認するだけでなく、先端がど
の方向を向いているのかを理解する必要が有るが、MR
I画像を見るだけでは困難であった。
【0021】本発明の第5の目的は、MRI画像上で位
置や向きを確認可能な穿刺針、カテーテル、レーザー光
ファイバー等の挿入型治療デバイスを提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明による超音波治療装置は、治療用超音波を
被検体内の治療対象に照射する治療用超音波振動子と、
前記被検体内の画像を得るために画像用超音波で前記被
検体内を走査する画像用超音波探触子と、前記画像用超
音波探触子を介して前記治療用超音波の反射波を受信す
る受信手段と、前記受信手段による受信信号に基づいて
前記治療用超音波の強度を制御する制御手段とを具備す
る。
【0023】画像用超音波探触子を破壊させるか、ある
いは該超音波探触子に不可逆的な劣化を及ぼすための超
音波強度は予め分かっている。従って、第1の発明に従
い治療用超音波を発射している最中、該超音波探触子で
該治療用超音波を受信させれば、どの程度の強度の超音
波が該超音波探触子に入射しているか計測することがで
きるため、危険な超音波レベルであることを検出し、治
療用超音波を停止、あるいは強度を低下させることが可
能となる。このため、治療用超音波探触子にダメージを
与えることなく治療を行うことができる。また、この様
な状況は例えば治療用超音波が生体表面で反射され、ち
ょうど焦点の鏡像の位置が超音波探触子表面に一致する
などのアプリケータと生体との位置関係によることが多
いため、単に治療用超音波の強度を制御するのみでな
く、操作者に対し設定の変更を促す警報を発することも
可能である。
【0024】(2)本発明による超音波治療装置は、超
音波伝搬溶液で満たされた水槽と、前記超音波伝搬溶液
の中に沈下され、治療用超音波を被検体内の治療対象に
照射する治療用超音波振動子と、前記治療用超音波振動
子を前記水槽内で移動可能に支持する手段とを具備す
る。
【0025】また、本発明による超音波治療装置は、治
療用超音波を被検体内の治療対象に照射する治療用超音
波振動子と、前記被検体内の画像を得るために画像用超
音波で前記被検体内を走査する画像用超音波探触子を具
備し、前記治療用超音波振動子は平板状に形成され、前
記画像用超音波探触子は圧電膜として前記治療用超音波
振動子の前面に装着されることを特徴とする。
【0026】治療用超音波を照射する治療用超音波振動
子は凹面構造をなしている。例えば、周波数を2MH
z、材質をPZTとすると、厚みは1/2波長である約
1mmになる。この表面に圧電膜でできた画像用超音波
探触子が接着して構成されており、その厚みが例えば前
記治療用超音波の波長の1/4に設定される。また、画
像用超音波探触子は治療用超音波の1/4波長の厚みと
バッキングとして働く治療用超音波振動子とで決まる共
振周波数で駆動される。具体的には、この駆動周波数は
治療用超音波の周波数とほぼ同じ2MHz程度となる。
これは高分子圧電膜とPZTとの境界面がほぼ固定端と
なるためである。
【0027】この構造により、画像用超音波探触子は治
療用超音波にとって音響整合層として働くことになるた
め、治療用超音波は治療用超音波振動子と画像用超音波
探触子の間、及び画像用超音波探触子と外部の伝搬溶液
との間などでの反射が最小となる。このため、治療用超
音波は表面の画像用超音波探触子を通過して対象に照射
可能となる。また、治療用超音波振動子に穴をあけるこ
となく画像用超音波探触子を構成することができるた
め、治療ヘッド全体を小型のまま高出力を得ることがで
き、しかも広い開口径を有する超音波探触子により良好
な画像を得ることが可能となる。
【0028】(3)本発明による超音波治療装置は、治
療用超音波を被検体内の治療対象に照射する治療用超音
波振動子と、前記治療用超音波振動子の温度が所定値に
達したとき、前記治療用超音波の照射を制御する手段と
を具備する。
【0029】また、本発明による超音波治療装置は、治
療用超音波を被検体内の治療対象に照射する治療用超音
波振動子と、前記治療用超音波振動子を冷却する冷却手
段と、前記治療用超音波振動子の温度が所定値に達した
とき、前記冷却手段を駆動する手段とを具備する。
【0030】超音波加熱治療中に治療用超音波振動子の
温度を監視し、振動子に異常な発熱が生じそうな場合
は、超音波振動子の温度データに基づいて治療用超音波
の照射を制御することによって、振動子の温度を許容範
囲内に抑えることができる。また、温度の制御が不可能
と判断された場合は、治療用超音波振動子の温度データ
に基づいて超音波振動子の駆動条件を制御することによ
って、超音波振動子の駆動の停止を行い、危険を回避す
ることができる。また、治療用超音波振動子の温度に基
づいて超音波振動子の駆動条件を制御することで、発熱
に起因するエネルギーロス分のエネルギーを補い、安定
したパワーで加熱治療を行うことができる。
【0031】(4)本発明による超音波治療装置は、治
療用超音波を発生する超音波発生源と、前記超音波発生
源から発生される前記治療用超音波の周波数が経時的に
変化するように前記超音波発生源を駆動する駆動手段と
を具備する。
【0032】治療用超音波の周波数は経時的に変化され
る。この周波数の変化により、あるキャビテーションは
***され、またあるキャビテーションは押しつぶされて
崩壊する。したがって、予期しない部位への副作用や熱
変性領域の拡大が抑制され、かつ狙った部位に正確に熱
変性を惹起できる。これにより、安全かつ確実な超音波
加熱治療が実現される。また、キャビテーションは積極
的に崩壊されるため、キャビテーションを自然的に崩壊
するのを待つよりも、全治療時間としては短縮され、患
者のスループットが向上する。
【0033】また、本発明による超音波治療装置は、治
療用超音波を発生する超音波発生源と、前記超音波発生
源から発生される前記治療用超音波の位相が変調するよ
うに前記超音波発生源を駆動する駆動手段とを具備す
る。
【0034】治療用超音波の位相は変化される。この位
相の変化により、成長中のキャビテーションは押しつぶ
されて崩壊する。したがって、予期しない部位への副作
用や熱変性領域の拡大が抑制され、かつ狙った部位に正
確に熱変性を惹起できる。これにより、安全かつ確実な
超音波加熱治療が実現される。また、キャビテーション
は積極的に崩壊されるため、キャビテーションを自然的
に崩壊するのを待つよりも、全治療時間としては短縮さ
れ、患者のスループットが向上する。
【0035】また、本発明による超音波治療装置は、治
療用超音波を発生する第1の超音波発生源と、前記治療
用超音波より高周波のキャビテーション崩壊用超音波を
発生する第2の超音波発生源と、前記第1の超音波発生
源と前記第2の超音波発生源とを駆動する駆動手段とを
具備する。
【0036】(5)本発明による医療器具は、非切開で
被検体内部の診断又は治療を行うために、磁気共鳴診断
装置による画像のモニタリングのもとで前記被検体内部
に挿入される医療器具において、前記磁気共鳴診断装置
により励起された磁化スピンから発生する磁気共鳴信号
を受信するための高周波コイルが設けられることを特徴
とする。
【0037】また、本発明による医療システムは、非切
開で被検体内部の診断又は治療を行うために、前記被検
体内部に挿入される医療器具と、前記被検体の磁化スピ
ンを励起し、励起された磁化スピンから発生する磁気共
鳴信号を第1の高周波コイルで受信する手段と、前記医
療器具に設けられ、前記医療器具と共に前記被検体内部
に挿入され、前記磁気共鳴信号を受信するための第2の
高周波コイルと、前記第1の高周波コイルにより受信さ
れた磁気共鳴信号に基づいて前記被検体内部の第1の画
像を再構成し、前記第2の高周波コイルにより受信され
た磁気共鳴信号に基づいて前記被検体内部の第2の画像
を再構成する手段と、前記第1の画像と前記第2の画像
を表示する手段とを具備する。
【0038】医療器具に高周波コイルが結合され、治療
行為を行う際にMRIでの対象撮像を行い、通常用いる
全身用コイルで受信した信号から再構成を行い、磁気共
鳴画像を得ると同時に、治療用デバイスに結合された高
周波コイル(以下、MRロケータ)で受信した信号を得
る。MRロケータは小型の表面コイルで、信号はごく近
傍のみから得られる。この信号の最大点から前記画像内
におけるMRロケータの位置を決定することができる。
そして、これを全身用コイルで得られた形態画像に重畳
して表示すると、患者の形態と治療用デバイスの位置関
係を明確に知ることができる。
【0039】MRロケータより得られた画像データはコ
イルの高周波磁場分布を反映したものとなるので、予め
形を変えておくと、この分布形状よりMRロケータの方
向、回転角度などを得ることができる。またMRロケー
タを複数配置することでも同様に方向、回転角度等を得
ることができる。この場合、元となる形態画像も位置計
測用の画像データも同一の装置で得られ、画像の歪など
の影響が位置合わせに影響しない正確な治療を行うこと
ができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の発明の第1の実施の形態)図1に、第1の発明
の第1の実施の形態による超音波治療装置の構成を示
す。アプリケータ(治療ヘッドともいう)101内に
は、治療用強力超音波を発射する凹面の治療用超音波振
動子102と、その中央に位置して画像用超音波探触子
103が設けられている。アプリケータ101の前面は
弾性膜105で覆われており、内部は超音波を患者体内
まで伝搬するための内容液104で満たされている。治
療用超音波振動子102は制御回路106からの制御信
号に基づき駆動回路107により駆動され、患者体内の
焦点108に向かって強力超音波を照射する。ここで、
焦点108と治療対象の位置を合わせるために、画像用
超音波探触子103で得られる超音波画像を用いる。こ
の超音波画像は、画像超音波探触子103で送受信した
超音波信号を超音波画像装置109で再構成し、CRT
ディスプレイ110に表示する事で得られる。
【0041】そして、本実施の形態では画像用超音波探
触子3の送受信信号を検出回路111に導き、患者の体
表面などで反射して超音波探触子103に入射する強力
超音波112の強度を計測している。この計測値は制御
回路106に送られ、この計測値が所定値以上であれ
ば、超音波探触子103の破壊が予想されるため、制御
回路106は駆動回路107のパワーを低下させるか、
あるいは駆動を停止させる。さらに、操作者に治療用超
音波振動子102と画像用超音波探触子103の相対位
置を変更させるべくスピーカ113から警報を発する。
この警報は、制御回路106に取り付けられたインジケ
ータ(図示せず)の様な視覚的な手段によって行われて
も良い。
【0042】次に、検出回路111の動作について詳し
く説明する。この検出回路111では画像用超音波探触
子103の送受信信号を検出するが、この信号には非常
に電圧の高い駆動波形と微弱な画像用反射超音波信号、
さらに強度的にはこの中間の治療用超音波の反射信号が
含まれる。検出回路111は、送受信信号から治療用超
音波の反射信号のみを分離しなければならない。この目
的で検出回路111の入力初段にはバンドパスフィルタ
(図示せず)が組み込まれている。この作用を図2を用
いて説明する。受信信号のスペクトラムは中心周波数が
f1で連続波あるいは長いバースト波のため、帯域が狭
い治療用超音波のピークと、中心周波数がf1より高い
f2で帯域の広い画像用超音波のピークが得られる。具
体的にはf1は1〜2MHz、f2は3〜5MHz程度
を用いている。したがってf1を中心に画像用超音波成
分の混入が少ない通過帯域を有するバンドパスフィルタ
を用いることで、治療用超音波の反射信号強度のみを検
出する事が可能となる。バンドパスフィルタ通過後の強
度検出は、ピーク値検出あるいはエネルギ検出など公知
の手段で実行可能である。
【0043】次に、バンドパスフィルタを用いない検出
法について説明する。この検出回路111では、図1内
に破線114で示した信号線により、超音波画像装置1
09から画像用超音波の駆動タイミングを取り込む。こ
のタイミング信号により検出回路111に取り込まれる
図3に示すRF信号から、大きな振幅を有する駆動波形
120の時間幅だけを消去することが可能である。これ
は信号に時間窓をかける方法であり、当該業者には公知
の方法である。この操作により画像用のパルス状の駆動
波形を取り除いた信号だけになるため、以後の強度検出
はピーク値検出あるいはエネルギ検出など公知の手段で
実行可能である。
【0044】(第1の発明の第2の実施の形態)図4
に、第1の発明に係る第2の実施の形態による超音波治
療装置の構成を示す。本実施の形態においては、アプリ
ケータ121の内部にシャッタ122とシャッタ制御部
123が組み込まれている。弾性膜、内容液に関しては
図1と同様なので省略した。ここで、操作者が強力超音
波を照射するためのスイッチ124を押したとき、制御
回路106は駆動回路107に駆動開始の信号を送ると
同時に、あるいはこれより少し早くシャッタ制御部12
3に信号を送り、シャッタ122を作動させて閉める。
【0045】図5に、この時のアプリケータ121内を
焦点側から見た図を図5に示す。シャッタ122はカメ
ラの絞りのように閉じて画像用超音波探触子103の前
面を覆っている。シャッタ122は超音波が透過しにく
い物質で作られており、治療用超音波を発射中は画像用
超音波探触子103にはほとんど超音波が入射せず、保
護されている。
【0046】(第1の発明の第3の実施の形態)図6
に、第1の発明に係る第3の実施の形態を示す。本実施
の形態では図4の実施の形態のシャッタ122とシャッ
タ制御手段122の部分が異なる。このため変更されて
いない部分については図面を省略する。治療用超音波振
動子102の中央部の超音波探触子挿入孔は、弾性膜1
31で密封されている。そして、画像用超音波探触子1
03と治療用超音波振動子102の間もベローズ132
で密閉されているため、画像用超音波探触子103の先
端部は内容液を含まない空洞133内に位置している。
さらに、画像用超音波探触子103は移動機構134に
固定されており、この移動機構134は制御回路106
からの信号により超音波探触子103の前後移動を行
う。この時、画像用超音波探触子103の位置は移動機
構134により計測され、制御回路106にフィードバ
ックされる。
【0047】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。まず超音波画像を描出する場合は、制御回路106
からの指示により移動機構134は画像用超音波探触子
103を下げ、先端が弾性膜131に完全に密着するよ
う固定する。従って、画像用超音波は空気層がないた
め、アプリケータ内の内容液に入射でき、また逆に反射
波を受信できる。しかし、操作者が治療開始を指示する
と、制御回路106から移動機構134に画像用超音波
探触子103を上げるよう信号が送られる。これにより
治療用強力超音波が照射されている最中は、超音波探触
子103の先端は弾性膜131から離れ、空気中にあ
る。空気は非常に強い超音波反射体であるため治療用超
音波は通過できず、超音波探触子3先端を損傷させるこ
とはない。
【0048】第1の発明については、次のように様々な
変更が可能である。例えば、図6の実施の形態では画像
用超音波探触子103の上下動により先端に保護用の空
気層を設けていたが、空洞133内に内溶液を注入ある
いは排出する手段を用いることにより、超音波探触子1
03の先端と弾性膜131との距離を一定にほじしたま
ま同様の効果を得ることが可能である。あるいは空洞1
33の内部を減圧する手段を設け、画像描出時は空洞1
33をを真空に引き、弾性膜131を超音波探触子10
3の表面に引きつけ、治療用超音波照射時は逆に大気圧
に開放することで、前記実施の形態と同様の効果を得る
ことも可能である。
【0049】また、以上の実施の形態では治療用超音波
振動子として全て凹面形状の固定焦点型を用いたが、も
ちろんフェーズドアレイを用いてもかまわない。この時
は、第1の実施の形態で記載したように駆動パワーの制
御だけでなく、位相制御による焦点位置の変更によって
も、超音波探触子への治療用超音波の入射出力の低減と
いう目的は達成できる。
【0050】このように第1の発明によれば、非常に強
力な超音波を照射して治療を行う場合においても、画像
用超音波探触子を劣化させることなく使用することが可
能となる。
【0051】(第2の発明の第1の実施の形態)図7
に、第2の発明の第1の実施の形態による超音波治療装
置の構成を示す。本実施の形態では、アプリケータ20
1がX,Yの2方向に移動可能なステージ202に取り
付けられており、全体が超音波の伝搬溶液203で満た
されたケース204内に設置されている。
【0052】図9に、アプリケータ201の詳細を示
す。(a)はアプリケータ201の断面図である。平板
の超音波振動子221の表面に高分子圧電膜で作られた
画像用超音波探触子222が接着して構成されている。
ここで電極構造としては、両者の接着面に共用で用いら
れる電極231が全面で構成されており、電気的にはア
ースとして用いられる。また、図9(b)に電極232
を下側から見た図を示す。この電極232は同心円状の
複数の電極群、ここでは8個の電極群で構成されてお
り、アニュラーアレイを成している。通常、各電極23
2の面積は一定になっている。この構造によって、各電
極への駆動波形の位相を調整することで治療用超音波の
焦点を形成することが可能であり、またその位相を更に
変化させて焦点位置を深さ方向に制御可能である。
【0053】電極233を焦点側から見た様子を図9
(c)に示す。このように電極233は2次元アレイ状
に構成されており、例えばスライス方向に7素子、アレ
イ方向に48素子の計336素子で構成されている。こ
の2次元アレイをそれぞれ独立のタイミングで送受信す
ることにより、アレイ方向の超音波断層像を得ることが
できる。このような平板構造を取ることにより、アプリ
ケータ201を非常に薄く製造することが可能となり、
従ってケース204全体を薄く構成することが可能とな
る。
【0054】ここではアプリケータ201を平板で構成
したが、凹面であっても構わない。また、治療用超音波
振動子221をアニュラーアレイで構成したが、図10
(a)に示すような2次元アレイであれば焦点位置の横
方向への制御も可能となり、ステージ202との組み合
わせにより粗動・微動の調整もできる。また。画像用超
音波探触子222についても図10(b)に示すような
完全な等方性の2次元アレイを用いることで、単一スラ
イス面だけでなく複数のスライス面を走査する事が可能
となる。さらに、画像用超音波探触子222は高分子圧
電膜以外にもセラミックスと高分子の複合材であっても
よい。
【0055】また、図10(c)に示すように、高分子
圧電膜を2層設けることにより、同軸バイプレーン型の
画像用超音波探触子を構成することが可能になる。図1
0(c)では、高分子圧電膜224の両面にアレイ電極
235とアレイ電極236を直交するように設けてい
る。さらに、アレイ電極235と治療用超音波振動子2
21との間に、共通電極234を設けている。
【0056】ここで、高分子圧電膜223と224の厚
さをほぼ同じにし、さらに両者を合わせた厚さが治療用
超音波周波数で決まる波長のほぼ1/4になるようにす
る。そして、アレイ電極235を短絡し、アレイ電極2
36と短絡したアレイ電極235間に駆動パルスを印加
することにより、yz面に平行な断層像が得られる。ま
た、アレイ電極235と共通電極234間に駆動パルス
を印加することにより、xz面に平行な断層像が得られ
る。なお、これら断層像の中心周波数は、治療用周波数
を2MHzとしたときに、両者ともほぼ6MHzにな
る。
【0057】図11に、アプリケータの構造を示す。ア
プリケータ201、ステージ202、伝搬溶液203は
それぞれ前述の通りであり、アプリケータ201の前面
が水密となるように弾性膜205で覆われている。さら
に、ケース204内にはアプリケータ201と弾性膜2
05の間に位置して支持体206が設けられている。こ
の支持体206は例えば樹脂製の網であり、上方からの
患者の圧迫に耐えて、患者が移動するアプリケータ20
1やステージ202に直接触れないようにしている。し
かし、支持体206は非常に細い糸で編まれているた
め、下から照射される治療用超音波や画像用超音波の透
過をほとんど妨げない。これによりアプリケータ全体の
厚み非常に薄く構成することができる。
【0058】図12に、本実施の形態の治療装置をMR
I(磁気共鳴映像)システムに組み込んだ状態を示す。
通常のMRIシステムは、マグネット207と、このマ
グネット207内に患者を挿入するための天板208
と、この天板208を移動させる移動機構209および
システム全体の制御装置(図示せず)から構成されてい
る。本実施の形態では、天板208の中央にアプリケー
タやケースから構成されたアプリケータ261が取り付
けられており、前後には段差が少なくなるように調整さ
れたクッション210が取り付けられている。治療を開
始する場合は、アプリケータ261とクッション210
の上部に乗って、患部の皮膚がちょうどアプリケータ2
61の位置に合うように概略調整した後、マグネット2
07内に送り込まれて治療が開始する。
【0059】図13に、本実施の形態の治療装置の構成
図を示す。アプリケータ261は内部のアプリケータ2
01を駆動し、治療用超音波を照射するための駆動回路
271、超音波断層像を構成するための超音波画像装置
272、ステージ202に動力を伝えて位置を変えるた
めの移動手段173、伝搬溶液203の量・脱気度・温
度を制御するための伝搬溶液処理回路274に結合され
ている。そして、これらのユニットは制御回路275に
よりコントロールされている。さらに、制御回路275
は画像データやメッセージを表示するためのCRT27
6およびMRI画像を収集し、天板208の位置を制御
するためにMRIシステム277にも結合されている。
【0060】ここで、移動手段273からステージ20
2に動力を伝える手段しては、MRIマグネット内であ
っても力を受けず、しかもMRI画像に悪影響を与えな
いため、例えばステンレス糸を編み込んで作ったトルク
ケーブルなどが用いられる。このトルクケーブルは長く
なると捻れによるバックラッシュが生じるため、移動手
段273側でオープンループ制御を行っても十分な位置
精度が得られない可能性がある。これを防ぐにはアプリ
ケータ261内のステージ202部に光源と回転スリッ
トを用いた光学的なエンコーダを設置し、光ファイバで
情報伝送すればクローズドループ的に位置制御を行うこ
とが可能である。
【0061】(第2の発明の第2の実施の形態)図14
に、第2の発明の第2の実施の形態のアプリケータ構造
を示す。基本構造は図11と同じであるが、アプリケー
タ201がフェーズドアレイではなく、凹面の固定焦点
構造になっている点が異なる。このため、患者体内での
焦点の深さを変更するには、アプリケータ201を上下
に移動できるように機構を追加すると共に、ケース20
4を厚くする必要がある。これに対し、本実施の形態で
は伝搬溶液処理回路274の作用によりケース204内
部の伝搬溶液203の量を制御し、患者との距離を変化
させることで位置調整を行う。
【0062】以上のように、第2の発明によれば非常に
小型でありながら高出力で、しかも良好な超音波画像を
得ることが可能な超音波治療装置を提供することが出来
る。また、非常に狭いMRIガントリ内のような状況で
も使用可能なアプリケータを提供できる。
【0063】(第3の発明の第1の実施の形態)図15
に、第3の発明に係る第1の実施の形態の構成を示す。
まず、超音波治療部を説明する。アプリケータ301
は、図15に示すように治療用強力超音波を照射する超
音波振動子302と、強力超音波を患者303まで導く
カップリング液304と、カップリング液304を密閉
する水袋305およびこれらを収納するバッキング材3
06よりなる。
【0064】アプリケータ301は、図16に示すよう
に円形平板の超音波振動子302を径方向および周方向
に分割した形状を有している。治療する際は、アプリケ
ータ301を患者303体表に乗せ、水袋305を超音
波ゼリー等306を介して患者303の皮膚に接触させ
る。焦点307を腫瘍308に一致させてから駆動回路
群309で超音波振動子302を駆動して強力超音波を
照射し、焦点307と一致した治療部位を高温に加熱し
て治療する。
【0065】本実施の形態では、強力超音波発生源とし
てフェーズドアレイを用いた。従って、駆動回路群30
9の駆動タイミングを位相制御回路群310によって制
御することにより、アプリケータ301を移動させずに
焦点位置や音場、加温・加熱領域を操作することができ
る。駆動回路群309は分割した超音波振動子302の
個数のチャンネルに分かれており、主制御回路311か
らの信号により位相制御回路群310で遅延を与えられ
た独立のタイミング信号により駆動される。これにより
超音波の焦点307,307′は3次元的に任意の場所
に設定できる。この遅延時間制御による焦点位置の移動
操作は、「USP−4526168」に詳述されてい
る。
【0066】次に、超音波振動子302の発熱の検出
と、この超音波振動子302の駆動制御について説明す
る。本実施の形態では形状記憶合金部材313、例えば
マルメン合金であるTi−Ni−Cuのような高温(8
5℃)の変態開始温度を持つ形状記憶合金部材を用い、
その変形を利用して振動子温度制御回路312のスイッ
チをON/OFFさせ、振動子温度を制御する。そし
て、図17に示すように非金属のパイプ316を超音波
振動子302に近接または密着させ、その内部に冷却装
置317を用いて水等の冷却物質を循環させる。
【0067】まず、形状記憶合金部材313はある程度
の強度を持った薄い短冊状の形をしており、下端は金属
の感温部が超音波振動子302の電極面に直接接触しな
いように、耐熱性のあるポリイミド樹脂製薄膜314を
介して、電極面に装着されている。また、ポリイミド樹
脂製薄膜314は、それ自体による音の吸収で発熱しな
いように、極く薄いものである。形状記憶合金部材31
3の上端は、図15のように振動子温度制御回路312
に接続されているが、常温では図15中の状態(a)に
示すように伸びており、変態温度に加熱されると状態
(b)のように「く」の字形に変形し、振動子温度制御
回路312に備えられたスイッチ315に触れ、異常な
加熱を伝える。ここで、超音波振動子302のキュリー
点を300℃、バッキング材306の耐熱温度を250
℃、振動子とバッキング材を接着する接着剤(図示せ
ず)の耐熱温度を250℃とし、上限許可温度を200
℃と設定したと仮定する。
【0068】まず、高電圧の連続駆動によって超音波振
動子302に約200℃の熱が生じたとすると、この温
度は形状記憶合金部材313によって感知される。ここ
で、超音波振動子302から形状記憶合金部材313へ
の熱伝導の時間差を考慮して、形状記憶合金部材313
の変態温度は200℃よりも低いものを選ぶ。超音波振
動子302の発熱により形状記憶合金部材313は変形
して、発熱情報が振動子温度制御回路312に送られ
る。次に、振動子温度制御回路312は主制御回路31
1に信号を送り、主制御回路311は駆動回路群309
により駆動の停止を行う。このとき、振動子温度制御装
置312は冷却装置317を制御して非金属のパイプ3
16に冷却物質を循環させ、超音波振動子303の温度
を低下させる。なお、冷却水の循環は随時でもよいし、
必要時にだけ行ってもよい。そして超音波振動子303
の温度低下により形状記憶合金部材313が再び伸びて
(a)の状態に戻ったら、駆動回路群309に信号を送
り、超音波振動子302の駆動を再開する。
【0069】なお、ここでは超音波振動子302にフェ
イズドアレイを用いたが、これはアニュラーアレイでも
よいし、アプリケータを機械的に動かして焦点を移動さ
せてもよい。
【0070】また、振動子温度の測定には振動子温度制
御回路312に接続された熱電対やサーミスタや放射温
度計を用いてもよい。
【0071】さらに、超音波振動し302は図18に示
すようにインピーダンス、静電容量、インダクタンス、
誘電率等が温度によって変化する電気的性質もあるの
で、温度の監視はこれらの変化を測定することにより行
ってもよい。この方法を用いた実施の形態を以下に説明
する。
【0072】(第3の発明に係る第2の実施の形態)図
19は第3の発明に係る第2の実施の形態の構成を示す
図であり、電気的特性測定回路318は常に超音波振動
子302の電気的性質を測定し、その値をリアルタイム
で主制御回路311に送る。主制御回路311は超音波
振動子302の電気的特性の変化により生じるロス分の
エネルギーを計算し、このデータに基づいてを駆動回路
群309を制御することで、ロス分のエネルギーを補
う。また、マッチング回路319からの反射を電気的特
性測定装置318で監視し、この反射分を主制御回路3
11の制御により駆動回路群309から補うこともでき
る。
【0073】これらの場合も、超音波振動子302の電
気的特性、または、マッチング回路319の反射の変化
率が大きく、制御が不可能であると主制御回路311が
判断した場合には、主制御回路311は駆動回路群30
9を制御し、超音波振動子302の駆動を停止させ、同
時に冷却装置317を制御して超音波振動子302を冷
却させる。この間も、電気的特性測定回路318は超音
波振動子302の電気的特性、またはマッチング回路3
19の反射を測定しており、このデータにより主制御回
路311は超音波振動子302が冷却されたかどうかを
判断する。電気的特性測定回路318からのデータの値
が正常値となり、超音波振動子302の冷却が完了した
と判断すると、主制御回路311は駆動回路群309を
制御して、超音波振動子302の駆動を再開する。な
お、駆動の再開は主制御回路311により自動的に行わ
れてもよいし、主制御回路311からの合図によって術
者が手動で行ってもよい。
【0074】(第3の発明の第3の実施の形態)次に、
第3の発明に係る第3の実施の形態を図20により説明
する。図20において超音波治療部は先の実施の形態と
同様である。まず、超音波振動子302の発熱の検出と
振動子302の温度制御について説明する。本実施の形
態では熱電対320と液体窒素を用いた冷却装置317
を用いた場合について述べる。
【0075】まず、熱電対320は金属の測温部が超音
波振動子302の電極面に直接接触しないように、耐熱
性のあるシリコーン系コーティング材321を介して、
電極面に装着されている。また、シリコーン系コーティ
ング材321は、それ自体による音の吸収で発熱しない
ように、極薄く塗布してある。熱電対324は、振動子
温度制御回路312に接続され、振動子温度制御回路3
12は常に振動子温度を測定している。ここで、超音波
振動子302のキュリー点を300℃、バッキング材3
06の耐熱温度を−200℃〜250℃、超音波振動子
302とバッキング材306を接着する接着剤(図示せ
ず)の耐熱温度を−100℃〜250℃とし、許可温度
を−50℃〜200℃と設定したと仮定する。
【0076】まず、高電圧の連続駆動によって超音波振
動子302に200 ℃の熱が生じたとすると、この温度は
熱電対324によって測定され、振動子温度制御回路3
12に送られる。ここで、振動子温度制御回路312
は、上昇温度の温度勾配を計算していて、計算された温
度勾配データにより振動子温度が制御可能と判断される
と、振動子温度制御回路312は冷却装置317を制御
して超音波振動子302に液体窒素で十分に冷却された
気体(空気、窒素等)322を吹き付け、温度を低下さ
せる。このとき、温度が−50℃以下にならないよう
に、振動子温度制御回路312が温度を監視している。
また、急激な温度変化は振動子の熱応力による破損を引
き起こすため、振動子温度制御回路312は冷却時の温
度勾配も監視し、急冷却にならないように冷却された気
体322の噴出量、噴出速度、噴出間隔を制御する。ま
た、気温の低下により振動子周りに結露が起こらないよ
うに振動子周りの雰囲気は十分に乾燥していることが望
ましい。
【0077】一方、急激な温度上昇により制御不可能と
判断されると、振動子温度制御回路312は主制御回路
311に信号を送り、主制御回路311は駆動回路群3
09によって駆動の停止を行う。このとき、振動子温度
制御装置312は冷却された気体322により振動子温
度を低下させ、適当と思われる温度になったら駆動回路
群309に信号を送り、超音波振動子302の駆動を再
開する。
【0078】ここで、超音波振動子302の冷却は、冷
却装置317を用いずカップリング液304のみで行っ
てもよい。この場合の実施の形態を以下に説明する。
【0079】(第3の発明の第4の実施の形態)図21
は、第3の発明に係る第4の実施の形態を示す図であ
り、熱電対324によって200℃の温度が測定され,
この情報が主制御回路311に送られると、主制御回路
311はカップリング液循環回路340を作動させる。
本実施の形態ではアプリケータ301は吸水口341お
よび排水口342を備えている。カップリング液循環回
路340内には、カップリング液の冷却装置(図示せ
ず)があり、ここで冷却されたカップリング液が吸水口
341および排水口342を通って循環することによ
り、発熱した超音波振動子302を冷却する。
【0080】(第3の発明の第5の実施の形態)図22
に、第3の発明に係る第5の実施の形態の構成を示す。
超音波治療部は第1の実施の形態と同様であるが、ここ
ではMRIを用いた患者体内のイメージングを使用する
タイプの治療装置として説明する。
【0081】まず、位置決めとMRI像の撮像部につい
て説明する。患者303は治療台323上にセットさ
れ、RFコイル324と静磁場コイル325および勾配
磁場用コイル326が内蔵されている撮像用のガントリ
内(図示せず)に主制御回路311からの制御により、
テーブル移動装置327により送り込まれる。
【0082】次に、主制御回路311は勾配磁場電源3
28、送受信回路329をコンソール330より指示し
た所定のシーケンス(例えばT2強調撮像法)により起
動し、患者303の体内の3次元の画像情報を、図示し
ないメモリ内に記憶する。
【0083】ここで、患者303の体内のMRI画像に
基づき、あらかじめ治療計画を立てることが可能であ
る。このMRI像のCRTへの表示の方法及び、治療計
画の方法は「特開平5−300910」に述べられてい
る。
【0084】MRI画像が得られると、主制御回路31
1がメカニカルアーム(図示せず)を制御し、患者30
3にアプリケータ301が取り付けられる。このとき、
治療用強力超音波の焦点307の体内での位置は、メカ
ニカルアームの各所に取り付けられたポテンショメータ
(図示せず)等から構成されるアプリケータ位置検出装
置(図示せず)からの信号と、あらかじめ計測しておい
たMRI装置とメカニカルアームとの取付位置の情報よ
り主制御回路311が計算し、これを記憶する。焦点位
置307は、CRTディスプレイ331のMRI画像上
に重畳表示される。また、CRTディスプレイ331の
MRI画像上には、単に焦点307だけでなく、超音波
の入射経路332を併せて表示することもできる。
【0085】主制御回路311に記憶された焦点307
の位置と治療対象の腫瘍308の位置との一致状態をチ
ェックし、主制御回路311が超音波照射の開始を駆動
回路郡309に指示し、治療が開始される。
【0086】次に、超音波超音波振動子302の発熱の
検出と振動子駆動状態の制御と振動子温度の制御につい
て、図23を用いて説明する。本実施の形態では、放射
温度計333と冷却固体334を用いた冷却装置317
を用いて説明する。
【0087】まず、放射温度計333は振動子温度制御
回路312に接続され、振動子温度制御回路312は常
に振動子温度を測定している。ここで、超音波振動子3
02のキュリー点を300℃、バッキング材306の耐
熱温度を−200℃〜250℃、超音波振動子302と
バッキング材306を接着する接着剤(図示せず)の耐
熱温度を−100℃〜250℃とし、許可温度を−50
℃〜200℃と設定したと仮定する。
【0088】まず、高電圧の連続駆動によって超音波振
動子302に200℃の熱が生じたとすると、この温度
は放射温度計333によって測定され、振動子温度制御
回路312に送られる。ここで、振動子温度制御回路3
12は上昇温度の温度勾配を計算していて、計算された
温度勾配データにより振動子温度が制御可能と判断され
ると、振動子温度制御回路312は冷却装置317を制
御して超音波振動子302に冷却された固体(例えば表
面を絶縁体の薄膜でコーティングした金属等)334を
押し付けて温度を低下させる。一方、急激な温度上昇に
より制御不可能と判断されると、振動子温度制御回路3
12は主制御回路311に信号を送り、主制御回路31
1は駆動回路群309により駆動の停止を行う。このと
き、振動子温度制御装置312は冷却固体334により
振動子温度を低下させ、適当と思われる温度になったら
駆動回路群309に信号を送り、超音波振動子302の
駆動を再開する。ここで、冷却された固体334は、冷
却装置317内で冷却されて出てくるものでもよいし、
内部に冷却物質が循環しているようなものでもよい。
【0089】次に、振動子温度の変化によって超音波振
動子302の駆動を制御する方法について説明する。放
射温度計333による超音波振動子302の温度情報は
振動子温度制御回路312に送られると同時に、主制御
回路311にも送られる。振動子温度制御回路312か
ら振動子温度制御が不可能という旨の信号が送られない
限り、主制御回路311はまず発熱による振動子の電気
的特性の変化を計算し、次に電気的特性の変化によって
生じるロス分のエネルギーを計算し、このデータに基づ
いて駆動回路群309を制御して、ロス分のエネルギー
を補う。
【0090】当初の治療計画の中間あるいは終了と思わ
れる時点で超音波の照射を停止し、治療の進行状況を観
察する。これは、前記動作と同様に行われ、腫瘍308
の周囲のMRI画像を撮像し、生体の変化を調べる。こ
の間も、アプリケータ301は患者303につけたまま
である。ここで、治療前にメモリ上に記憶しておいたT
2強調画像のデータと今回のデータをサブトラクション
すると熱変性領域が明瞭に確認でき、治療が十分に行わ
れたのか、あるいは不十分で再治療が必要かを判断でき
る。またこれは当初から治療計画に盛り込んで、所定治
療時間おきに自動的に撮像する事も可能である。
【0091】MRIによる治療効果判定で十分治療が完
了したと判断できる状況になると、操作者は治療を終了
する。この時、主制御回路311は治療条件の履歴をメ
モリから呼び出し、治療記録をCRTディスプレイ32
0から出力できる。
【0092】なお、送受信用RFコイルとしては体腔内
コイルを使用してもよい。また、この実施の形態では、
イメージング装置としてMRIを用いたが、これは超音
波診断装置、X線CT等でもよい。
【0093】以上説明したように第3の発明によれば、
治療用超音波振動子を連続駆動する事による発熱を許容
範囲内に抑えることができ、超音波振動子やバッキング
材等の超音波振動子周りの材料の劣化による事故を防ぐ
ことができ、安全な治療を行うことが可能となる。ま
た、熱による超音波振動子の特性の変化を防ぐことがで
きるため、エネルギーロスを減少させることができ、安
定した超音波強度が得られる。
【0094】(第4の発明の第1の実施の形態)図24
は第4の発明の第1の実施の形態に係る超音波治療装置
の構成図である。超音波治療装置としては、治療用超音
波を比較的長期間連続的に患部に照射することにより、
患部組織を加熱し治療する温熱治療装置である。
【0095】アプリケータ401は、比較的出力レベル
の高い治療用超音波を発生する超音波発生源402を有
する。超音波発生源402は複数のピエゾ素子を有す
る。複数のピエゾ素子は、各素子からの治療用超音波が
焦点406で集束するように球殻状に配列される。
【0096】超音波発生源402の焦点側には、水袋4
05が装着される。超音波発生源402により発生され
た治療用超音波が被検体403に損失少なく導入される
ように、カップリング液404が水袋405に封入され
る。
【0097】超音波発生源402の中央部は切り抜か
れ、そこに患部407の位置を確認するためのイメージ
ング用超音波プローブ408が挿入される。超音波画像
診断装置409は、イメージング用超音波プローブ40
8を介して被検体403の内部を超音波ビームでスキャ
ンし、焦点付近の超音波断層像(Bモード画像)を得
る。超音波断層像は、CRT415にビジュアルに濃淡
表示される。
【0098】周波数位相変調回路412は、正弦波で振
動する駆動信号を発生する。周波数位相変調回路412
は、この駆動信号の周波数を変調することが可能であっ
て、さらにその位相を適時変調することができるよう
に、例えば周波数変調の可能な正弦波発振回路と、この
正弦波発振回路と出力端子との間でバイパス可能に設け
られた位相変調回路とから構成される。電圧増幅回路と
しての駆動回路411は、周波数位相変調回路412か
ら出力される駆動信号を増幅するものであって、システ
ムコントローラ413の制御にしたがって振幅変調可能
に構成されている。増幅された駆動信号は、インピーダ
ンスマッチング回路410を介して超音波発生源402
の各ピエゾ素子に供給される。各ピエゾ素子からは、駆
動信号に等価な周波数で治療用超音波が発生される。
【0099】装置全体の制御中枢としてのシステムコン
トローラ413にはコンソール414が接続される。コ
ンソール414には、治療用超音波の照射(治療)の開
始・終了をオペレータが指示するためのスイッチ、各種
治療条件をセットするためのスイッチ類、その他のスイ
ッチが装備される。
【0100】次に本実施の形態の作用を説明する。ま
ず、周波数変調について説明する。ピエゾ素子の厚さに
固有の共振周波数f0 でピエゾ素子を駆動し、その共振
周波数f0 で治療用超音波を発生させることは、電気信
号/機械振動の変換効率の観点から最も好ましい。しか
し、治療用超音波を共振周波数f0 に固定したままで比
較的長期間連続的に照射することにより、キャビテーシ
ョン(気泡)がその波長に依存したサイズまで序々に成
長することが知られている。
【0101】システムコントローラ413は周波数位相
変調回路412を制御して、駆動信号の周波数fm を、
共振周波数f0 を中心として、f0 −△f/2≦fm ≦f
0 +△f/2の範囲でもって経時的に変化させる。なお、
駆動信号の周波数と、超音波発生源402から発生され
る治療用超音波の周波数とは等価であり、以下、必要に
応じて「駆動信号」を「治療用超音波」と読み替えて理
解されたい。図25(a)、図26(a)、図27
(a)、図28(a)に様々な種類の駆動信号の時間波
形を示し、図25(b)、図26(b)、図27
(b)、図28(b)に各々対応する駆動信号の周波数
の時間変化を示している。複数の種類の中からオペレー
タが選択可能としても良いし、いずれか1種類を固定的
に採用してもよい。図25(a)の駆動信号はその周波
数が正弦的に変化するように発生される。図26(a)
の駆動信号はその周波数がステップ的に変化するように
発生される。図27(a)の駆動信号はその周波数が低
周波(f0 −△f/2)から高周波(f0 +△f/2)に向
かって一定勾配で連続的に変化するように発生される。
図28(a)の駆動信号はその周波数が共振周波数f0
に固定されている期間と、正弦的に変化する期間とが交
互に生起するように発生される。
【0102】このような周波数の経時的な変化、換言す
ると、波長の経時的な変化は、キャビテーションの成長
を抑制し、成長したキャビテーションを分断し、成長過
程のキャビテーションを衰退させる。したがって、キャ
ビテーションによる治療上の悪影響は全て一掃される。
【0103】次に駆動信号の振幅変調について説明す
る。図29に示すように、駆動回路411から見たピエ
ゾ素子側のインピーダンスは、共振周波数f0 で最小を
示し、他の周波数では高くなる。また、ピエゾ素子の電
気信号/機械振動の変換効率は、共振周波数f0 で最大
を示し、他の周波数では低下する。さらに、生体内での
治療用超音波の減衰の程度は、その周波数に依存する。
したがって、超音波発生源402から発生される治療用
超音波の出力エネルギーは、共振周波数f0 で最大を示
し、共振周波数f0 を外れた周波数では低下する。本実
施の形態では、駆動信号の振幅を駆動信号の周波数に応
じて変調することにより、治療用超音波の出力エネルギ
ーを周波数の変化によらず一定に維持する。
【0104】システムコントローラ413は、周波数に
よらず治療用超音波の出力レベルが略一定に維持される
ように、駆動回路411の利得を駆動信号の周波数の変
化にしたがって制御し、超音波発生源402に投入され
る投入電力を一定にする。図30(a)に、振幅変調さ
れた駆動信号の時間波形を示し、図30(b)に振幅変
調された駆動信号によって超音波発生源402から発生
された治療用超音波の出力エネルギーの時間的推移を示
す。振幅変調された駆動信号の振幅は共振周波数f0 で
最小を示し、f0 ±△f/2で最大を示す。
【0105】なお、インピーダンス測定回路によりイン
ピーダンスを測定しその値によってフィードバック制御
するようにしてもよいし、ワットメータにより実際の投
入電力を測定し、その値によってフィードバック制御を
行うようにしてもよい。
【0106】更に、この出力レベルの補正の他の方法と
して、駆動信号の周波数に対するインピーダンスマッチ
ング回路410内の可変インダクタ及び可変コンデンサ
の値をシステムコントローラ413の内部メモリに記憶
しておき、周波数に応じてシステムコントローラ413
により電気的なマッチングを制御する手法も考えられ
る。
【0107】なお、治療用超音波の出力レベルの変動を
緩和する方法として、振幅変調に代えて、又は併用され
る次のような方法がある。この方法は、共振周波数f0
から大きく離れた周波数での超音波の波長をλとして、
厚さλ/4(λ=波長)の音響マッチング層をピエゾ素
子面に設けて、出力帯域をブロードして上記大きく離れ
た周波数の超音波の出力効率を向上させるというもので
ある。
【0108】次に位相変調について説明する。この位相
変調は、上記周波数変調と併用され、または上記周波数
変調を行わず共振周波数f0 に固定された駆動信号に対
して単独で行われる。図31に示すように、システムコ
ントローラ413は周波数位相変調回路412を制御し
て、周期Tで断続的に駆動信号の位相を180°移相す
る。治療用超音波を継続的に照射することによって、キ
ャビテーションが徐々に成長していく。治療用超音波の
位相が反転すると、キャビテーションはこれまでの成長
途中とは逆の圧力を受ける。したがって、キャビテーシ
ョンは崩壊する。
【0109】(第4の発明の第2の実施の形態)図32
は第2の実施の形態に係る超音波治療装置の構成図であ
る。なお、図24と同じ部分には同符号を付して説明は
省略する。基本周波数信号発生回路418は、ピエゾ素
子に固有の共振周波数f0 で駆動信号を発生する回路で
ある。周波数変調信号発生回路419は、周波数が刻々
と経時的に変化する駆動信号を発生する回路である。切
り替えスイッチ420は、システムコントローラ417
の制御により、基本周波数信号発生回路418と周波数
変調信号発生回路419を交互に駆動回路411に接続
する。基本周波数信号発生回路418と周波数変調信号
発生回路419のいずれか一方で発生された駆動信号
は、切り替えスイッチ420を介して駆動回路411で
増幅される。増幅された駆動信号は、インピーダンス回
路410を介して超音波発生源402の各ピエゾ素子に
供給される。
【0110】図33(a)に駆動回路411から出力さ
れる駆動信号の時間波形を示す。図33(b)に図33
(a)の駆動信号の周波数の時間変化を示す。基本周波
数信号発生回路418と周波数変調信号発生回路419
は、切り替えスイッチ420のスイッチングにより、交
互に駆動回路411に接続される。基本周波数信号発生
回路418は第1の期間Tf0、継続的に駆動回路411
に接続される。周波数変調信号発生回路419は、第2
の期間Tfm、継続的に駆動回路411に接続される。
【0111】第1の期間Tf0では、周波数が共振周波数
f0 に固定された駆動信号で超音波発生源402が駆動
され、治療用超音波が共振周波数f0 で定常的に発生さ
れる。第2の期間Tfmでは、周波数が刻々と経時的に変
化する駆動信号で超音波発生源402が駆動され、周波
数が刻々と経時的に変化する治療用超音波が発生され
る。周波数の経時的な変化としては、図25(b)、図
26(b)、図27(b)のいずれの種類を採用しても
よい。ここでは、周波数fm が低周波(f0 −Δf/2 )
から、高周波(f0 +Δf/2 )に向かって直線的に変化
し、この変化が一定のサイクルタイムTc で繰り返さ
れ、結果的にノコギリ歯状に変化するものとして説明す
る。勿論、周波数変化の勾配が逆、つまり周波数fm が
高周波(f0+Δf/2 )から、低周波(f0 −Δf/2 )
に向かって直線的に変化するものであってもよい。さら
に、サイクルタイムTc は、後述する特定の範囲内であ
れば、一定であることに限定されることはなく、図34
(a),(b),(c)に示すように、サイクルタイム
Tc が序々に短縮されていく、序々に長くなっていく、
不規則(irregularity)に長短変化するものであっても
よい。
【0112】図35は、サイクルタイムTc と、キャビ
テーション量との関係を示している。なお、キャビテー
ション量としては、本実施の形態のように共振周波数f
0 での連続的な駆動と、経時的に変化する周波数での駆
動とを交互に繰り返した場合に発生するキャビテーショ
ン量を、共振周波数f0 での連続的な駆動により発生す
るキャビテーション量を1とした相対値で表している。
キャビテーションの崩壊の効率は、周波数の変化の速
度、即ち周波数変調幅一定で考えると、サイクルタイム
Tcの長短に依存する。本実施の形態では、サイクルタ
イムTcは、500μs〜50msの範囲内に設定され
る。
【0113】図36は、第2の期間Tfmと、キャビテー
ション量との関係を示している。キャビテーションの崩
壊にかかる時間は、その生成にかかる時間より長い。本
実施の形態では、キャビテーションが十分崩壊するよう
に、第2の期間Tfmは、第1の期間Tf0の3倍以上の時
間に設定される。また、第2の期間Tfmを余り長く取り
すぎると共振周波数f0 で固定的に駆動する第1の期間
Tf0が圧迫されて短くなり、音響出力の時間的効率が低
下してしまい、治療時間を長期化させてしまう。本実施
の形態では、この点を考慮して、第2の期間Tfmはその
上限が第1の期間Tf0の10倍に設定される。
【0114】図37は、共振周波数f0 に対する周波数
変化幅△fの比率(△f/f0 )と、キャビテーション
量との関係を示している。本実施の形態では、周波数変
化幅△fは、共振周波数f0 に対して、20%以上に設
定される。勿論、周波数変化幅△fの上限値は、ピエゾ
素子の電気信号/機械振動の変換効率が所定レベルを維
持する臨界値に自ずから決まるが、ピエゾ素子の変換効
率の低下を考慮して、f0 の100%以下に設定するこ
とが好ましい。
【0115】また、第1及び第2の実施の形態におい
て、周波数fm の変化の範囲は、周波数fm が共振周波
数f0 から外れるピエゾ素子の変換効率を考慮して、共
振周波数f0 を中心として、 f0 −△f/2≦fm ≦f0 +△f/2 に設定されることが好ましいが、これに限定されるもの
ではない。例えば、図63(a)に示すように、周波数
fm の変化の範囲が、(f0 +△f1 〜f0 −△f2 )
である場合に、△f1 と△f2 とが不一致であってもよ
い。また、図63(b)に示すように、周波数fm の変
化の範囲が、(f0 +△f1 〜f0 +△f2 )である場
合に、f0 +△f1 >f0 ,且つf0 +△f2 >f0 で
あってもよい。
【0116】このように本実施の形態でよると、キャビ
テーションの崩壊及び治療の速度の観点から最も効率よ
く治療用超音波を発生できる。
【0117】(第4の発明の第3の実施の形態)図38
は第3の実施の形態に係る超音波治療装置の構成図であ
る。なお、図24と同じ部分には同符号を付して説明は
省略する。治療超音波発生用駆動回路431は、治療用
超音波発生源(第1の超音波発生源)402のピエゾ素
子の厚さに固有の共振周波数f0 で固定的に駆動信号を
発生する。この治療用の駆動信号は、治療用超音波を発
生させるために、インピーダンスマッチング回路410
を介して治療用超音波発生源402に供給される。キャ
ビテーション崩壊用駆動回路432は、共振周波数f0
より高周波の周波数f´で固定的に駆動信号を発生す
る。このキャビテーション崩壊用の駆動信号は、キャビ
テーション崩壊用超音波を発生するために、第2のイン
ピーダンスマッチング回路433を介して、治療用超音
波発生源402とは別体で設けられているキャビテーシ
ョン崩壊用超音波発生源(第2の超音波発生源)434
に供給される。
【0118】キャビテーション崩壊用超音波発生源43
4は、複数のピエゾ素子が球殻状に配列されてなり、治
療用超音波によるキャビテーションを崩壊するために、
治療用超音波によりキャビテーションが発生する領域、
つまり治療用超音波の伝搬経路に向けてキャビテーショ
ン崩壊用超音波を照射する位置及び向きに設置される。
【0119】治療用超音波発生源402と、キャビテー
ション崩壊用超音波発生源434とは上述のように別体
で設けてもよいし、図40(a)に示すように、キャビ
テーション崩壊用超音波発生源434を構成する高周波
のピエゾ素子を中心側に配置し、その外側に治療用超音
波発生源434を構成する比較的低周波のピエゾ素子を
配置し、全体として球殻状に整形してもよいし、また図
40(b)に示すように、共振周波数f0 のピエゾ素子
を2層に張り合わせて、一層だけ駆動することにより共
振周波数f0 で治療用超音波を発生し、2層を同時駆動
することにより高周波f´のキャビテーション崩壊用超
音波を発生させるようにしてもよい。
【0120】図39(a),(b),(c)は本実施の
形態による駆動信号の時間波形を示す図である。図39
(a)の例では、比較的低周波f0 の治療用超音波と、
比較的高周波f´のキャビテーション崩壊用超音波と
が、交互に照射される。図39(b)の例では、治療用
超音波に、キャビテーション崩壊用超音波が断続的に重
畳される。図39(c)の例では、僅かに異なる2周波
(f0 ,f′)の超音波が連続的に重畳されることで
「うなり」が生じられ、これを利用してキャビテーショ
ンを崩壊させる方法である。
【0121】以上説明したように、第3の実施の形態に
よれば治療用超音波の照射に伴って発生するキャビテー
ションを強制的に崩壊することが可能である。したがっ
て、予期しない部位への副作用や熱変性領域の拡大が抑
制され、かつ狙った部位に正確に熱変性を惹起できる。
これにより、安全かつ確実な超音波加熱治療を実現でき
る。また、キャビテーションの発生を抑制することによ
って、超音波エネルギーの連続的な投入が可能となるた
め、治療時間が低減され患者のスループットが向上す
る。
【0122】(第4の発明の第4の実施の形態)本実施
の形態は、キャビテーション量をモニタリングし、キャ
ビテーション量が一定量に達したときに不定期で、キャ
ビテーション崩壊用超音波を発生させるというものであ
る。図41は第4の実施の形態に係る超音波治療装置の
構成図である。なお、図24と同じ部分には同符号を付
して説明は省略する。超音波画像診断装置409で生成
された超音波画像データは、CRT415と共に差分回
路416にも供給される。
【0123】差分回路416の内部メモリには、図42
(a)に示すような、キャビテーションが発生していな
い又はキャビテーションが非常に少ないときに超音波画
像診断装置415で生成された超音波画像がマスク画像
として記憶される。このマスク画像にはキャビテーショ
ン像が存在しない又は非常に少ない。
【0124】図42(b)は治療用超音波の照射開始後
に超音波画像診断装置415で生成される超音波画像
(リアルタイム画像)を示す。治療用超音波はバースト
波として間欠的に照射され、治療用超音波の照射のイン
ターバルに、焦点付近の断面がイメージング用超音波ビ
ームで走査され、当該断面の超音波画像が繰り返し生成
される。リアルタイム画像には、治療用超音波の照射時
間の増加に応じて序々にキャビテーション像が増加す
る。
【0125】差分回路416により、リアルタイム画像
は、マスク画像と次々と差分され、図42(c)に示す
ような差分画像が次々と生成される。差分画像データ
は、システムコントローラ413に取り込まれる。シス
テムコントローラ413は、差分画像の特定領域内の複
数の画素の画素値合計を差分レベルとして求める。図4
3(a)に差分レベルの時間的推移を示す。差分レベル
は、発生したキャビテーション量に依存する。なお、特
定領域とは、キャビテーションが発生すると考えられる
焦点までの治療用超音波の伝搬領域として設定される。
【0126】システムコントローラ413は、求めた差
分レベルをしきい値と比較する。システムコントローラ
413は、差分レベルがしきい値より低いとき、図43
(b)に示すように、共振周波数f0 で治療用超音波を
発生し、加熱治療を進行するように、周波数位相変調回
路412を制御する。
【0127】システムコントローラ413は、差分レベ
ルがしきい値を越えている期間、キャビテーションを積
極的に崩壊するために、図43(b)に示すように、周
波数が変動するように、周波数位相変調回路412を制
御する。
【0128】また、システムコントローラ413は、差
分レベルがしきい値を越えたとき、この周波数の変動に
加えて、又は周波数を共振周波数f0 に固定したまま
で、図43(c)に示すように、治療用超音波の位相が
反転するように、周波数位相変調回路412を制御す
る。
【0129】これにより、適時にキャビテーションを崩
壊することができ、治療の速度の低下を抑制できる。
【0130】本発明によれば、治療用超音波の照射に伴
って発生するキャビテーションを効果的に抑制すること
が可能となるため、予期しない部位への副作用や熱変性
領域の拡大が従来法よりも更に効果的に抑制され、かつ
狙った部位に正確に熱変性を惹起できる。これにより、
更に安全かつ確実な超音波加熱治療を実現できる。ま
た、全治療時間を低減することが可能となり、患者のス
ループットが向上する。
【0131】(第5の発明の第1の実施の形態)図44
において、超音波アプリケータ571には集束超音波を
発生できるピエゾ素子からなる球殻状の超音波振動子5
72が配置され、水袋573を介して被検体574に装
着される。ピエゾ素子には、駆動回路575が結合され
ている。駆動回路575は、図示しない電源の電位によ
り強度が決定され、ピエゾ素子に電圧パルスを印加す
る。MRロケータ576,577,578は超音波振動
子に572よる高周波磁場への影響を受けない程度離れ
た部位に装着される。これらそれぞれで得られるMR画
像より、MRロケータ576,577,578の位置を
検出し、超音波アプリケータ571の位置、軸方向、周
方向の姿勢を知ることができる。そして、超音波プロー
ブ579の撮像プレーンの位置を検出し、これをMRI
で撮像した同じスライスの画像と重畳して図45のよう
に表示する。
【0132】ここで使用するMRI画像は事前に撮像
し、治療計画をたて治療部位等の情報を重畳した画像
か、加熱時に計測した温度分布画像等のリアルタイムM
R画像、もしくはその二つを重畳した画像でもよい。事
前に得る画像は3次元で、プローブの撮像スライスに合
わせた2次元画像を3次元画像から再構築する。
【0133】ここでは3つの位置検出型MRロケータ5
76,577,578を用いたが、非対称コイルを用い
た位置、角度検出用MRロケータをでも同様に可能であ
る。これを用いた超音波アプリケータの模式図を図46
に示す。図46において構成はほとんど図44と同一で
あるが、MRロケータ591は超音波プローブ579の
先端に取り付けられており、受信信号も一系統のみであ
る。このMRロケータ591により、超音波アプリケー
タの位置、角度を得ることが出来、図45と同様にMR
画像と、超音波画像を重畳して表示することができる。
なお位置、軸、周方向の角度が検出できるもの(例えば
2つの直交する長方形コイル)であれば何を用いてもよ
い。また、コイルと中心軸との幾何学的関係は分かって
いるのでかならずMRロケータを中心軸上に設置する必
要はない。
【0134】また、ここでは超音波プローブを用いた場
合を述べたが、モニタにMRIのみを用いるときなどこ
れを用いない場合もあり、このときは強力超音波による
治療位置、方向を検出できればよく、位置と軸の方向だ
けが検出できればよい。よって例えば2つの位置検出型
MRロケータか、長方形型MRロケータなどを用いれば
よい。
【0135】(第5の発明の第2の実施の形態)図47
に、第5の発明に係る一実施の形態の構成を示す。同図
において、静磁場磁石501は励磁用電源502により
励磁され、被検体503にz方向の一様な静磁場を印加
する。勾配磁場コイル504は静磁場磁石510内に配
置され、シーケンスコントローラ505によって制御さ
れる勾配磁場コイル504の駆動回路506により駆動
され、寝台507上の被検体503に対して直交する
x,y,zの3方向にそれぞれ磁場強度が直線的に変化
する勾配磁場Gx,,Gy,Gzを印加する。全身用高
周波コイル508は送受信兼用コイルであり、勾配磁場
コイル504内に配置される。シーケンスコントローラ
505による制御下で、送信部509からの高周波信号
がデュプレクサ510を介して全身用高周波コイル50
8に印加され、これにより発生する高周波磁場が、寝台
507上の全身用高周波コイル508の中の被検体50
3に印加される。全身用高周波コイル508は、被検体
503の画像化すべき領域に均一な高周波磁場を発生で
きるものであり、例えば鞍型コイル、分布定数型コイ
ル、あるいはこれらを用いて構成されるクォードラチャ
送信コイルが使用される。ただし治療対象が限定され、
さらに高いS/N比が望まれるときには、送受信コイ
ル、あるいは受信用コイルに表面コイルを用いてもよ
い。受信用に表面コイルを使用する場合は、一様コイル
を送信用として用いる。
【0136】全身用高周波コイル508により被検体5
03からの磁気共鳴信号を受信し、デュプレクサ510
を介して受信信号は受信部511へ送られる。デュプレ
クサ510は、全身用高周波コイル508を送信と受信
に切り替えて使用するためのものであり、送信時には送
信部511からの高周波信号を全身用高周波コイル50
8に伝達し、受信時には全身用高周波コイル508から
の受信信号を受信部511に導く働きをする。受信信号
は検波されかつローパスフィルタによる帯域制限を受け
た後、シーケンスコントローラ505による制御下でデ
ータ収集部512に送られる。データ収集部512で
は、受信信号の収集とそのA/D変換を行い、それらを
画像再構成用データとして電子計算機513へ送る。
【0137】電子計算機513はコンソール514によ
り制御され、受信部511から入力された画像再構成用
データについて2次元フーリエ変換を含む画像再構成処
理を行い、またシーケンスコントローラ505の制御も
行う。電子計算機513により得られた画像データは画
像ディスプレイ515に供給され、画像として表示され
る。
【0138】MRロケータ520は、非切開のうちに部
位の診断や患部の治療を行うために被検体内に挿入され
るようなカテーテルや穿刺針等の図示しない医療器具に
結合され、全身用高周波コイル508の受信時に、同時
に磁気共鳴信号を受信する。
【0139】図48に、位置検出用MRロケータとなる
小型表面コイルの模式図を示す。これは通常の表面コイ
ルであり、共振周波数を観測する磁気共鳴周波数に同調
させておく。
【0140】図49には、位置検出用MRロケータ52
0を医療器具の一つである穿刺針522に装着した例を
示す。すなわち、MRロケータ520は穿刺針522の
先端において絶縁膜521上に装着され、ケーブルは針
と絶縁された状態で外部に引き出される。なお、穿刺針
522の絶縁体の上に導電膜をコーティングにより生成
し、これをエッチングしてコイルを形成してもよい。
【0141】図50に、本実施の形態における撮像シー
ケンスを示す。ここでは、通常の2次元スピンエコーシ
ーケンスと全く同様なシーケンスを用いている。シーケ
ンスはどれを用いてもよいが、データ収集時には全身用
高周波コイル508とMRロケータ520で磁気共鳴信
号を同時に受信し、それぞれ独立にデータを収集する。
これらがカップリングするおそれがある場合、米国特許
4,825,162や特願平2−047814に記載さ
れているようにQダンプ等を行ってデカップリングして
もよい。また、ここでは簡単のため2次元の撮像を用い
たが、3次元の撮像を行い、3次元的な位置検出を行う
ことが望ましい。
【0142】収集された画像は、例えば図51(a)〜
(c)のようになる。図51(a)は全身用高周波コイ
ル508で得られた頭部画像で、通常の形態画像であ
る。これに対し、同時にMRロケータ520で得られた
図51(b)の画像はロケータ520の近傍の信号強度
が極端に高く、離れた部位の信号はほとんど得られない
ので、画像上の信号域はロケータ520の位置を示して
いることになる。MRロケータ520で得られたロケー
タ画像については、信号強度の最大点あるいは、あるし
きい値を越えた領域の中心等を求めるなどの処理を施し
てロケータ520の位置を算出し、これを図51(a)
の形態画像に図51(c)のように重畳して表示する
か、もしくはそのままの状態で、形態画像と色を変える
などの処理を施して重畳表示してもよい。
【0143】この画像を穿刺針522の先端の位置把握
に用いて治療を行う場合の手順を次に示す。まず、治療
位置決定のためのMRIによる撮像を行い、穿刺位置お
よび方向を決定する。治療に入ってからは、リアルタイ
ムに超高速撮像などでMRIによる形態画像と、MRロ
ケータ520による画像を連続的に得る。穿刺を始める
とMRロケータ520により得られる画像より、ロケー
タ520の位置を判定することが出来、これを重畳した
画像を操作者が観察しながら穿刺を進める。
【0144】このとき、さらに治療計画時の精細画像に
治療予定位置を書き込んだ画像を超高速形態画像を比較
し、位置ズレを補正しながら重畳表示してもよい。そし
て穿刺予定部位まで穿刺針が到達したことを確認できた
ら、例えば細胞の採取、エタノール注入などの治療、診
断行為を行う。3次元で計測していれば問題ないが、2
次元以下で撮像する場合はスライスを複数設定しマルチ
スライスの撮像を行って各画像の最大強度を比較し、最
大強度を含むスライス位置、もしくは信号強度分布から
予測した最大点を含むスライス位置を求めると、これが
MRロケータ520を含むスライスとなり、3次元的に
位置を把握できる。
【0145】図52に示すように、医療器具としてカテ
ーテル530を用いた時にも、前述のような先端での治
療診断のみを行うものであれば、カテーテル530の先
端に絶縁膜531上に形成されたコイル532を装着す
ることで、穿刺と全く同様な手段で位置検出が可能であ
る。
【0146】ただし、非常に柔軟なカテーテルを用いて
非接触レーザーなど前方軸方向への治療エネルギー照射
などを行うときには、単に先端位置の確認だけでは不十
分であり、カテーテル先端の方向を知らないと、治療さ
れる領域を正確に把握することができない。このように
医療器具の方向性が必要なときは、例えば図53に示す
ように長方形のコイルを用い、この長軸方向を画像より
検出して医療器具の方向を知ることができる。長方形コ
イルをカテーテルに装着した一例を図54に示す。この
とき画像収集までは位置検出のときの方法と同様であ
る。得られた画像の一例を図55(a)〜(c)に示
す。図55(a)は血管部の形態画像を示す。図55
(b)はMRロケータ520により得られた画像で、長
方形コイルの磁場分布に従った形の高輝度の部分を持つ
画像が得られる。これより高輝度領域の中心からロケー
タの位置を検出し、また高輝度領域の長軸方向から方向
を得る。そして位置、角度情報、もしくは高輝度領域そ
のままを図55(a)の形態画像に重畳して図55
(c)のように表示するか、もしくはカテーテル先端の
位置をロケータの位置、角度情報より得て、これを方向
と合わせて表示する。長方形を台形にすることで、高周
波磁場分布の広さの違いから前後方向を検出することも
できる。
【0147】長方形コイルでなくてもコイルを2つ装着
して、それぞれで独立に画像を取得してもよい。これを
カテーテルに装着した場合を図56に示す。このときも
処理としては前述と同様でよいが、形態画像とMRロケ
ータ541,542により得られた画像の合わせて3つ
の画像を再構成する必要がある。このときはMRロケー
タ541,542のそれぞれで得られた画像よりそれぞ
れの位置を検出し、それぞれの位置関係より方向を得る
ことができる。
【0148】一方、レーザー照射の方向が軸方向でな
く、カテーテル軸に対して直角方向に偏向しており、周
方向に走査しながら周囲を焼灼治療する場合もあるが、
このときは周方向の回転角を知る必要がある。この場
合、図57のような周方向に非対称の形状を持つコイル
を用いると、図58のように周方向に非対称形の高周波
磁場分布となるので、コイルの周方向の角度を画像上で
の非対称の高周波磁場分布から求めることができる。こ
れをレーザーカテーテルに装着した場合を図59に示
す。図60のように円筒形の面に沿って長辺がやや太い
コイルを装着しても、同様に非対称磁場分布が得られ
る。また長方形コイル1つと、小型表面コイル1つ、も
しくは小型表面コイル3つでも、それぞれのコイルで得
られた画像から位置と軸方向、周方向の方向を得ること
ができる。
【0149】長方形コイルと小型表面コイルでは、例え
ば図61のようにそれぞれを直交する位置に配置し、ま
ず長方形コイル551で位置と方向を得て、小型表面コ
イル552で長方形コイル551の位置に対する相対位
置を得ることで、周方向の角度を知ることができる。こ
れは長方形コイル2つでも同様である。また、小型表面
コイル3つの場合は、図62のように1つのコイル56
1を基準とし、これに対し軸方向にずらした位置に他の
1つのコイル562、周方向にずらした位置に残りの1
つのコイル563をそれぞれ配置する。それぞれのコイ
ル561〜563で得られた画像からそれぞれのコイル
561〜563の位置を得て、その位置関係から、カテ
ーテルの位置、軸方向、周方向の角度を算出する。
【0150】以上のように第5の発明によれば、MRI
モニタリング下に被検体内に挿入される医療器具の位置
・姿勢を正確に把握しながら治療行為を行うことが可能
な治療装置を提供することができる。
【0151】
【発明の効果】
(1)第1の発明によれば、非常に強力な超音波を照射
して治療を行う場合においても、画像用超音波探触子を
劣化させることなく使用することが可能となる。
【0152】(2)第2の発明によれば、非常に小型で
ありながら高出力で、しかも良好な超音波画像を得るこ
とが可能な超音波治療装置を提供することが出来る。ま
た、非常に狭いMRIガントリ内のような状況でも使用
可能なアプリケータを提供できる。
【0153】(3)第3の発明によれば、治療用超音波
振動子を連続駆動する事による発熱を許容範囲内に抑え
ることができ、超音波振動子やバッキング材等の超音波
振動子周りの材料の劣化による事故を防ぐことができ、
安全な治療を行うことが可能となる。また、熱による超
音波振動子の特性の変化を防ぐことができるため、エネ
ルギーロスを減少させることができ、安定した超音波強
度が得られる。
【0154】(4)第4の発明によれば、次のような効
果を実現することができる。治療用超音波の周波数は経
時的に変化される。この周波数の変化により、あるキャ
ビテーションは***され、またあるキャビテーションは
押しつぶされて崩壊する。したがって、予期しない部位
への副作用や熱変性領域の拡大が抑制され、かつ狙った
部位に正確に熱変性を惹起できる。これにより、安全か
つ確実な超音波加熱治療が実現される。また、キャビテ
ーションは積極的に崩壊されるため、キャビテーション
を自然的に崩壊するのを待つよりも、全治療時間として
は短縮され、患者のスループットが向上する。
【0155】また、治療用超音波の位相は変化される。
この位相の変化により、成長中のキャビテーションは押
しつぶされて崩壊する。したがって、予期しない部位へ
の副作用や熱変性領域の拡大が抑制され、かつ狙った部
位に正確に熱変性を惹起できる。これにより、安全かつ
確実な超音波加熱治療が実現される。また、キャビテー
ションは積極的に崩壊されるため、キャビテーションを
自然的に崩壊するのを待つよりも、全治療時間としては
短縮され、患者のスループットが向上する。
【0156】(5)第5の発明によれば、MRIモニタ
リング下に治療デバイスの位置・姿勢を正確に把握しな
がら治療行為を行うことが可能な治療器具を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る第1の実施の形態の構成図。
【図2】超音波探触子から検出される信号のスペクトラ
ム。
【図3】超音波探触子から検出される信号の模式図。
【図4】第1の発明に係る第2の実施の形態の構成図。
【図5】同実施の形態におけるアプリケータを焦点側か
ら見たときの図。
【図6】第1の発明に係る第3の実施の形態の構成図。
【図7】第2の発明に係る一実施の形態を示す構成図。
【図8】第2の発明におけるアプリケータの構成を示す
概略図。
【図9】第2の発明の一実施の形態に係るアプリケータ
を示す概略図。
【図10】第2の発明に係る他の実施の形態におけるア
プリケータを示す概略図。
【図11】第2の発明に係るアプリケータの構成図。
【図12】第2の発明の構成を示す概略図。
【図13】第2の発明に係る他の実施の形態の構成図。
【図14】第2の発明に係る別の実施の形態のアプリケ
ータの構成図。
【図15】第3の発明に係る第1の実施の形態の構成
図。
【図16】同実施の形態における超音波振動子の模式
図。
【図17】同実施の形態における超音波振動子冷却手段
の模式図。
【図18】超音波振動子の誘電率の温度特性
【図19】第3の発明に係る第2の実施の形態の構成
図。
【図20】第3の発明に係る第3の実施の形態の構成
図。
【図21】第3の発明に係る第4の実施の形態の構成
図。
【図22】第3の発明に係る第5の実施の形態の構成
図。
【図23】同実施の形態におけるアプリケータ部分の拡
大図。
【図24】第4の発明に係る第1の実施の形態の構成を
示すブロック図。
【図25】周波数変調された駆動信号の時間波形及び周
波数の経時的な変化を示す図。
【図26】周波数変調された駆動信号の他の時間波形及
び周波数の経時的な変化を示す図。
【図27】周波数変調された駆動信号のさらに他の時間
波形及び周波数の経時的な変化を示す図。
【図28】周波数変調された駆動信号のさらに他の時間
波形及び周波数の経時的な変化を示す図。
【図29】周波数とインピーダンスとの関係を示す図。
【図30】振幅変調された駆動信号の時間波形及び超音
波の出力エネルギーの時間変化を示す図。
【図31】位相変調された駆動信号の時間波形を示す
図。
【図32】第4の発明に係る第2の実施の形態の構成を
示すブロック図。
【図33】周波数変調された駆動信号の時間波形及び周
波数の経時的な変化を示す図。
【図34】駆動信号の周波数の他の経時的な変化を示す
図。
【図35】サイクルタイムTc と、残留するキャビテー
ション量との関係を示す図。
【図36】周波数変調期間Tfmと、残留するキャビテー
ション量との関係を示す図。
【図37】周波数変調幅と、残留するキャビテーション
量との関係を示す図。
【図38】第4の発明に係る第3の実施の形態の構成を
示すブロック図。
【図39】治療用とキャビテーション崩壊用とで時分割
された駆動信号の時間波形、キャビテーション崩壊用駆
動信号と治療用駆動信号とが重畳された駆動信号の時間
波形及びキャビテーション崩壊用駆動信号と治療用駆動
信号とが重畳された駆動信号の他の時間波形を示す図。
【図40】共振周波数が相違する2種類のピエゾ素子の
配置関係を示す超音波発生源の断面図。
【図41】第4の発明に係る第4の実施の形態の構成を
示すブロック図。
【図42】超音波照射前のマスク画像、超音波照射中の
リアルタイム画像及びマスク画像とリアルタイム画像と
の差分画像の模式図。
【図43】差分レベルの経時的な変化に対する周波数変
調をかけるタイミング及び位相変調をかけるタイミング
を示す図。
【図44】第5の発明に係るハンドプローブタイプの超
音波アプリケータの位置、軸方向、周方向検出用3コイ
ル型MRロケータへの適応例を示す模式図。
【図45】第5の発明に係るMR画像と超音波画像との
重合表示の例を示す模式図。
【図46】第5の発明に係るハンドプローブタイプの超
音波アプリケータの位置、軸方向、周方向検出用非対称
コイル型MRロケータへの適応例を示す模式図。
【図47】第5の発明に係る一実施の形態の構成図。
【図48】第5の発明に係る位置検出型MRロケータの
模式図。
【図49】第5の発明に係る位置検出型MRロケータを
穿刺針に装着した場合の一例を示す模式図。
【図50】第5の発明に係るMRロケータ位置計測を行
う際の撮像パルスシーケンスの一例としての通常の2次
元スピンエコーシーケンスを示す図。)
【図51】第5の発明に係る位置検出の場合の撮像され
た各画像の一例を示す図。
【図52】第5の発明に係る位置検出型MRロケータを
カテーテル先端に装着した場合の一例を示す模式図。
【図53】第5の発明に係る位置、軸方向検出用長方形
型MRロケータの模式図。
【図54】第5の発明に係る位置、軸方向検出用長方形
型MRロケータをカテーテル先端に装着した場合の一例
を示す模式図。
【図55】第5の発明に係る位置、軸方向検出時(長方
形型利用)に撮像された各画像とその表示例を示す図。
【図56】第5の発明に係る位置、軸方向検出用2コイ
ル利用MRロケータのカテーテルへの適応例を示す図。
【図57】第5の発明に係る位置、軸方向、周方向検出
用非対称形コイル型MRロケータの形状を示す模式図。
【図58】第5の発明に係る非対称形コイルの周方向の
磁場分布を示す模式図。
【図59】第5の発明に係る非対称形コイルをカテーテ
ルに装着した場合を示す模式図。
【図60】第5の発明に係る非対称形コイルを円筒形に
密着させるよう変形しカテーテルに装着した場合を示す
模式図。
【図61】第5の発明に係る長方形コイルと小型表面コ
イルによる位置、軸方向、周方向検出用MRロケータの
カテーテル先端への配置図。
【図62】第5の発明に係る3つの小型表面コイルによ
る位置、軸方向、周方向検出型MRロケータのカテーテ
ル先端への配置図。
【図63】駆動信号の周波数の経時的な変化を示す図。
【符号の説明】
101…アプリケータ、 102…超音波振動子、 103…超音波探触子、 104…カップリング液、 105…弾性膜、 106…制御回路、 107…駆動回路、 109…超音波画像装置、 110…CRTディスプレイ、 111…検出回路、 121…アプリケータ、 122…シャッタ、 123…シャッタ制御部、 124…移動機構、 131…弾性膜、 201…アプリケータ、 222…画像用超音波探触子、 202…ステージ、 231〜233…電極、 203…伝搬溶液、 261…アプリケータ、 204…ケース、 271…駆動回路、 205…弾性膜、 272…超音波画像診断装置、 206…支持体、 273…移動手段、 207…マグネット、 274…伝搬溶液処理回路 208…天板、 275…制御回路、 209…移動機構、 276…CRTディスプレイ、 210…クッション、 277…MRIシステム、 221…超音波振動子、 301…アプリケータ、 302…超音波振動子、 303…患者、304…カップリング液 305…水袋、 306…バッキング材 307…焦点、 308…腫瘍、 309…駆動回路群、 310…位相制御回路群、 311…制御回路、 312…振動子温度制御回路、 313…形状記憶合金部材、 314…ポリイミド樹脂膜、 315…スイッチ、 316…パイプ、 317…冷却装置、 318…電気的特性制御回路、 319…マッチング回路群、 320…熱電対、 321…シリコン系コーティング材、 322…冷却気体、 323…治療台、 324…RFコイル、 325…静磁場コイル、 326…勾配磁場コイル、 327…テーブル移動装置、 328…勾配磁場電源、 329…送受信回路、 330…コンソール、 331…CRTディスプレイ、 332…超音波入射経路、 333…放射温度計、 334…冷却固体、 340…カップリング液循環回路、 341…吸水口、 342…排水口、 401…アプリケータ、 402…ピエゾ素子(群)、 403…被検体、 404…カップリング溶液、 405…カップリング膜、 406…治療用超音波焦点、 407…患部(腫瘍)、 408…超音波プローブ、 409…超音波画像診断装置、 410…インピーダンスマッチング回路、 411…駆動回路(アンプ)、 412…周波数/位相変調回路、 413…システムコントローラ、 414…コンソール、 415…CRTディスプレイ、 417…システムコントローラ、 418…基本周波数信号発生回路、 419…周波数変調信号発生回路、 420…切り替えスイッチ、 431…治療用超音波発生駆動回路、 432…キャビテーション崩壊用駆動回路、 433…第2のインピーダンスマッチング回路、 434…キャビテーション崩壊用超音波発生源、 501…静磁場磁石、 502…励磁用電源、 504…勾配磁場コイル、 506…勾配磁場コイル駆動回路、 509…送信部、 510…デュプレクサ、 508…高周波コイル、 511…受信部、 503…被検体、 505…シーケンスコントローラ、 507…寝台、 512…データ収集部、 513…電子計算機、 514…コンソール、 515…画像ディスプレイ、 516…超音波アプリケータ、 517…駆動回路群、 518…位相制御回路群、 519…電源(パルス発生用)、 520…位置検出型MRロケータ、 521…絶縁膜、 522…穿刺針、 530…カテーテル先端、 531,532…コイル、 541,542…位置・軸方向検出型MRロケータ、 551…長方形型コイル、 552…小型表面コイル、 561〜563…小型表面コイル、 571…ハンドプローブタイプ超音波アプリケータ、 572…超音波振動子、 573…水袋、 574…被検体、 575…駆動回路、 576〜578…位置検出型MRロケータ、 579…超音波プローブ、 591…非対称型コイル型位置・周方向・軸方向角度検
出型MRロケータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 史郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 鈴木 琢治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 岡本 和也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 石橋 義治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】治療用超音波を被検体内の治療対象に照射
    する治療用超音波振動子と、 前記被検体内の画像を得るために画像用超音波で前記被
    検体内を走査する画像用超音波探触子と、 前記画像用超音波探触子を介して前記治療用超音波の反
    射波を受信する受信手段と、 前記受信手段による受信信号に基づいて前記治療用超音
    波の強度を制御する制御手段とを具備したことを特徴と
    する超音波治療装置。
  2. 【請求項2】超音波伝搬溶液で満たされた水槽と、 前記超音波伝搬溶液の中に沈下され、治療用超音波を被
    検体内の治療対象に照射する治療用超音波振動子と、 前記治療用超音波振動子を前記水槽内で移動可能に支持
    する手段とを具備したことを特徴とする超音波治療装
    置。
  3. 【請求項3】治療用超音波を被検体内の治療対象に照射
    する治療用超音波振動子と、 前記被検体内の画像を得るために画像用超音波で前記被
    検体内を走査する画像用超音波探触子を具備し、 前記治療用超音波振動子は平板状に形成され、前記画像
    用超音波探触子は圧電膜として前記治療用超音波振動子
    の前面に装着されることを特徴とする超音波治療装置。
  4. 【請求項4】治療用超音波を被検体内の治療対象に照射
    する治療用超音波振動子と、 前記治療用超音波振動子の温度が所定値に達したとき、
    前記治療用超音波の照射を制御する手段とを具備するこ
    とを特徴とする超音波治療装置。
  5. 【請求項5】治療用超音波を被検体内の治療対象に照射
    する治療用超音波振動子と、 前記治療用超音波振動子を冷却する冷却手段と、 前記治療用超音波振動子の温度が所定値に達したとき、
    前記冷却手段を駆動する手段とを具備することを特徴と
    する超音波治療装置。
  6. 【請求項6】治療用超音波を発生する超音波発生源と、 前記超音波発生源から発生される前記治療用超音波の周
    波数が経時的に変化するように前記超音波発生源を駆動
    する駆動手段とを具備することを特徴とする超音波治療
    装置。
  7. 【請求項7】前記駆動手段は、前記超音波発生源に駆動
    信号を発生する駆動信号発生手段と、前記駆動信号発生
    手段を制御する制御手段とを含むことをことを特徴とす
    る請求項6記載の超音波治療装置。
  8. 【請求項8】前記駆動手段は、前記超音波発生源から発
    生される前記治療用超音波の出力レベルが略一定に維持
    されるように、前記治療用超音波の周波数に応じて駆動
    信号の振幅を変調することを特徴とする請求項6記載の
    超音波治療装置。
  9. 【請求項9】前記治療用超音波の周波数は、低周波から
    高周波に向かって変化されることを特徴とする請求項6
    記載の超音波治療装置。
  10. 【請求項10】前記治療用超音波の周波数は、 500μ秒
    〜50m秒の範囲内の周期で繰り返し変化されることを特
    徴とする請求項6記載の超音波治療装置。
  11. 【請求項11】前記駆動手段は、前記治療用超音波の周
    波数が特定の周波数で固定される第1の期間と、前記治
    療用超音波の周波数が経時的に変化する第2の期間とが
    交互に現れるように、前記超音波発生源を駆動すること
    を特徴とする請求項6記載の超音波治療装置。
  12. 【請求項12】前記特定の周波数は、前記超音波発生源
    に固有の共振周波数に設定されることを特徴とする請求
    項11記載の超音波治療装置。
  13. 【請求項13】前記治療用超音波の周波数は、前記第2
    の期間内に、 500μ秒〜50m秒の範囲内の周期で繰り返
    し変化されることを特徴とする請求項11記載の超音波
    治療装置。
  14. 【請求項14】前記第2の期間は、前記第1の期間の3
    倍以上に設定されることを特徴とする請求項11記載の
    超音波治療装置。
  15. 【請求項15】前記第2の期間は、前記第1の期間の3
    倍以上、10倍以下に設定され、前記治療用超音波の周
    波数は、前記第2の期間で、 500μ秒〜50m秒の範囲内
    の周期で繰り返し変化されることを特徴とする請求項1
    0記載の超音波治療装置。
  16. 【請求項16】前記治療用超音波の周波数は、前記超音
    波発生源に固有の共振周波数の少なくとも20%の範囲
    で変化されることを特徴とする請求項6記載の超音波治
    療装置。
  17. 【請求項17】被検体の断面を超音波ビームで走査し、
    得られた受信信号に基づいて超音波画像を繰り返し生成
    する手段と、 異なる時刻に生成された2フレームの超音波画像を差分
    する差分手段と、 前記差分手段の差分結果に基づいて前記治療用超音波の
    周波数を変化するタイミングを計る手段とをさらに備え
    ることを特徴とする請求項6記載の超音波治療装置。
  18. 【請求項18】治療用超音波を発生する超音波発生源
    と、 前記超音波発生源から発生される前記治療用超音波の位
    相が変調するように前記超音波発生源を駆動する駆動手
    段とを具備することを特徴とする超音波治療装置。
  19. 【請求項19】前記治療用超音波の位相は、断続的に反
    転されることを特徴とする請求項18記載の超音波治療
    装置。
  20. 【請求項20】被検体の断面を超音波ビームで走査し、
    得られた受信信号に基づいて超音波画像を繰り返し生成
    する手段と、 異なる時刻に生成された2フレームの超音波画像を差分
    する差分手段と、 前記差分手段の差分結果に基づいて前記治療用超音波の
    位相を変調するタイミングを計る手段とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項18記載の超音波治療装置。
  21. 【請求項21】治療用超音波を発生する第1の超音波発
    生源と、 前記治療用超音波より高周波のキャビテーション崩壊用
    超音波を発生する第2の超音波発生源と、 前記第1の超音波発生源と前記第2の超音波発生源とを
    駆動する駆動手段とを具備することを特徴とする超音波
    治療装置。
  22. 【請求項22】前記第1の超音波発生源と前記第2の超
    音波発生源とは全体として球殻状に形成され、前記第2
    の超音波発生源は中央付近に配置され、前記第1の超音
    波発生源は前記第2の超音波発生源の周辺に配置される
    ことを特徴とする請求項21記載の超音波治療装置。
  23. 【請求項23】前記治療用超音波は第1の圧電層から発
    生され、前記キャビテーション崩壊用超音波は前記第1
    の圧電層と、前記第1の圧電層に積層された第2の圧電
    層との同時駆動により発生されることを特徴とする請求
    項21記載の超音波治療装置。
  24. 【請求項24】前記駆動手段は、前記第1の超音波発生
    源と前記第2の超音波発生源とを交互に駆動することを
    特徴とする請求項21記載の超音波治療装置。
  25. 【請求項25】前記駆動手段は、前記第1の超音波発生
    源と前記第2の超音波発生源とを同時に駆動することを
    特徴とする請求項21記載の超音波治療装置。
  26. 【請求項26】非切開で被検体内部の診断又は治療を行
    うために、磁気共鳴診断装置による画像のモニタリング
    のもとで前記被検体内部に挿入される医療器具におい
    て、 前記磁気共鳴診断装置により励起された磁化スピンから
    発生する磁気共鳴信号を受信するための高周波コイルが
    設けられることを特徴とする医療器具。
  27. 【請求項27】非切開で被検体内部の診断又は治療を行
    うために、前記被検体内部に挿入される医療器具と、 前記被検体の磁化スピンを励起し、励起された磁化スピ
    ンから発生する磁気共鳴信号を第1の高周波コイルで受
    信する手段と、 前記医療器具に設けられ、前記医療器具と共に前記被検
    体内部に挿入され、前記磁気共鳴信号を受信するための
    第2の高周波コイルと、 前記第1の高周波コイルにより受信された磁気共鳴信号
    に基づいて前記被検体内部の第1の画像を再構成し、前
    記第2の高周波コイルにより受信された磁気共鳴信号に
    基づいて前記被検体内部の第2の画像を再構成する手段
    と、 前記第1の画像と前記第2の画像を表示する手段とを具
    備することを特徴とする医療システム。
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