JPH08130981A - 切り花用水分封入物体 - Google Patents
切り花用水分封入物体Info
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- JPH08130981A JPH08130981A JP6302693A JP30269394A JPH08130981A JP H08130981 A JPH08130981 A JP H08130981A JP 6302693 A JP6302693 A JP 6302693A JP 30269394 A JP30269394 A JP 30269394A JP H08130981 A JPH08130981 A JP H08130981A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 切り花等に水又は植物養分を補給する物であ
って、水を吸収した吸水性物質の周囲をゲル化剤でゲル
層を形成して、吸水性物質から水がこぼれないように
し、取扱が便利な水分封入物体を供給することを目的と
する。 【構成】 水を吸収した吸水性物質１２を防水性シート
１３の上に置き、この吸水性物質１２の周囲を、寒天等
のゲル化剤を用いてゲル層１１を形成して、水分封入物
体物１を作製する。この水分封入物体に切り花等を差し
て、従来と同様にして切り花等の輸送、保管に供する。
って、水を吸収した吸水性物質の周囲をゲル化剤でゲル
層を形成して、吸水性物質から水がこぼれないように
し、取扱が便利な水分封入物体を供給することを目的と
する。 【構成】 水を吸収した吸水性物質１２を防水性シート
１３の上に置き、この吸水性物質１２の周囲を、寒天等
のゲル化剤を用いてゲル層１１を形成して、水分封入物
体物１を作製する。この水分封入物体に切り花等を差し
て、従来と同様にして切り花等の輸送、保管に供する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、切り花等の観賞用植物
に水分又は植物養分を補給することにより、一定期間鮮
度を保持できるようにするため、吸水性物質の周囲にゲ
ル化剤でゲルの固化層を設け、取扱を便利にした水分封
入物体に関するものである。切り花等の観賞用植物の流
通に利用できると共に、水のこぼれない花器として利用
できる。
に水分又は植物養分を補給することにより、一定期間鮮
度を保持できるようにするため、吸水性物質の周囲にゲ
ル化剤でゲルの固化層を設け、取扱を便利にした水分封
入物体に関するものである。切り花等の観賞用植物の流
通に利用できると共に、水のこぼれない花器として利用
できる。
【０００２】
【従来の技術】従来、切り花の流通は、保水性のある発
泡ポリウレタン等に水を吸収させ、これに切り花をさし
て、その上からプラスチックフィルム等で包み水が漏れ
ないようにしていた。又は、水を吸収させた発泡ポリウ
レタン等を水漏れしない容器に入れ、これに切り花をさ
して輸送していた。また、花を生ける場合は、多くの場
合花瓶又は花器に水を入れて、これに花を生ける方法が
とられている。又は、発泡ポリウレタン等の多孔質の物
質に水を吸収させ、これを針金等で花器に固定し、その
多孔質物質に花を生ける方法もとられている。
泡ポリウレタン等に水を吸収させ、これに切り花をさし
て、その上からプラスチックフィルム等で包み水が漏れ
ないようにしていた。又は、水を吸収させた発泡ポリウ
レタン等を水漏れしない容器に入れ、これに切り花をさ
して輸送していた。また、花を生ける場合は、多くの場
合花瓶又は花器に水を入れて、これに花を生ける方法が
とられている。又は、発泡ポリウレタン等の多孔質の物
質に水を吸収させ、これを針金等で花器に固定し、その
多孔質物質に花を生ける方法もとられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】発泡ポリウレタン等の
多孔質物質は水を十分に吸収すると水が滴り落ち易くな
り、切り花の流通に際しては水を通さないプラスチック
フィルム等で包み、更に紐などで結び水がこぼれないよ
うにする必要があった。しかし、切り花等の根元を紐等
で結び水が完全に漏れないようにすることは不可能で、
切り花の束が横倒したときは結び目から水がもれて周り
を濡らす問題があった。
多孔質物質は水を十分に吸収すると水が滴り落ち易くな
り、切り花の流通に際しては水を通さないプラスチック
フィルム等で包み、更に紐などで結び水がこぼれないよ
うにする必要があった。しかし、切り花等の根元を紐等
で結び水が完全に漏れないようにすることは不可能で、
切り花の束が横倒したときは結び目から水がもれて周り
を濡らす問題があった。
【０００４】また、花瓶又は花器に水を入れて花を生け
た場合は、花瓶又は花器が横転したとき、周りに水が溢
れて大きなトラブルになる場合がある。更に、発泡ポリ
ウレタン等の多孔質物質に水を吸収させ、これを針金等
で花器に固定し、その多孔質物質に花を生ける場合は、
多孔質物質を花器に固定する作業が必要であり、又花器
によっては固定が非常に困難な場合がある。
た場合は、花瓶又は花器が横転したとき、周りに水が溢
れて大きなトラブルになる場合がある。更に、発泡ポリ
ウレタン等の多孔質物質に水を吸収させ、これを針金等
で花器に固定し、その多孔質物質に花を生ける場合は、
多孔質物質を花器に固定する作業が必要であり、又花器
によっては固定が非常に困難な場合がある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、以下のような構成にして、切り花等の
観賞植物を長期保存できるようにしたものである。切り
花等の植物に水又は養分を補給する物体であって、水又
は植物養分を含む水溶液を含浸させた吸水性物質の周囲
にゲル化剤によるゲル層を設けたことを特徴とする水分
封入物体とした。また、前記吸水性物質を防水性のフィ
ルム、シート、又はトレイ等の上に置き、該吸水性物質
の周囲にゲル化剤によるゲル層を設けた水分封入物体と
した。
解決するために、以下のような構成にして、切り花等の
観賞植物を長期保存できるようにしたものである。切り
花等の植物に水又は養分を補給する物体であって、水又
は植物養分を含む水溶液を含浸させた吸水性物質の周囲
にゲル化剤によるゲル層を設けたことを特徴とする水分
封入物体とした。また、前記吸水性物質を防水性のフィ
ルム、シート、又はトレイ等の上に置き、該吸水性物質
の周囲にゲル化剤によるゲル層を設けた水分封入物体と
した。
【０００６】次に、前記吸水性物質を自立可能な容器に
入れ、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤によるゲル
層を設けて水分封入物体とした。更に、水又は植物養分
の水溶液を入れた容器に、切り花の差し込みを可能にし
た多孔質物質を入れ、その上にゲル状の層を設けた水分
封入物体とした。
入れ、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤によるゲル
層を設けて水分封入物体とした。更に、水又は植物養分
の水溶液を入れた容器に、切り花の差し込みを可能にし
た多孔質物質を入れ、その上にゲル状の層を設けた水分
封入物体とした。
【０００７】即ち、吸水した多孔質物質の周囲をゲル化
剤でゲル状の層を形成して、多孔質物質から水がこぼれ
ないようにし、流通に際し、取扱が便利な水分封入物体
とした。また、前記吸水性物質を自立性の容器に入れ
て、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤を注入して固
化させて、自立性の容器と吸水性物質を一体化して水分
封入物体とした。そのため、ゲル状物が補強され、流通
時にゲル状物が破損することもなくなり、流通が非常に
便利になる。
剤でゲル状の層を形成して、多孔質物質から水がこぼれ
ないようにし、流通に際し、取扱が便利な水分封入物体
とした。また、前記吸水性物質を自立性の容器に入れ
て、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤を注入して固
化させて、自立性の容器と吸水性物質を一体化して水分
封入物体とした。そのため、ゲル状物が補強され、流通
時にゲル状物が破損することもなくなり、流通が非常に
便利になる。
【０００８】更に、水を入れた容器に、切り花の差し込
みを可能にした多孔質物質を入れ、その上にゲル化剤に
よるゲル状の層を設けて、水分封入物体とすることによ
り、この水分封入物体を花器として利用して花を生けた
場合、花器が横転しても水がこぼれることがなく、水漏
れによるトラブルを解決することができる。
みを可能にした多孔質物質を入れ、その上にゲル化剤に
よるゲル状の層を設けて、水分封入物体とすることによ
り、この水分封入物体を花器として利用して花を生けた
場合、花器が横転しても水がこぼれることがなく、水漏
れによるトラブルを解決することができる。
【０００９】
【作用】本発明によれば、吸水した吸水性物質の周囲を
ゲル化剤でゲル状の層を形成して、吸水性物質から水が
こぼれないようにすることにより、流通に際し、取扱が
便利で、且つ切り花等の観賞植物を長期保存可能にする
ことができる。また、前記吸水性物質を自立性の容器に
入れて、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤を注入し
て固化させ、自立性の容器と吸水性物質を一体化して、
ゲル状物が補強された水分封入物体とすることにより、
花を生けた花器が横転しても、水がこぼれないようにす
ることができる。
ゲル化剤でゲル状の層を形成して、吸水性物質から水が
こぼれないようにすることにより、流通に際し、取扱が
便利で、且つ切り花等の観賞植物を長期保存可能にする
ことができる。また、前記吸水性物質を自立性の容器に
入れて、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤を注入し
て固化させ、自立性の容器と吸水性物質を一体化して、
ゲル状物が補強された水分封入物体とすることにより、
花を生けた花器が横転しても、水がこぼれないようにす
ることができる。
【００１０】
【実施例】以下、実施例に基づいて、図面を参照にしな
がら本発明を詳細に説明する。図１（ａ）は本発明の水
分封入物体の一例を示す斜視図であり、図１（ｂ）は
（ａ）図のＸ−Ｘにおける断面図である。図２は本発明
の水分封入物体の他の例を示す斜視図（（ａ）図）と断
面図（（ｂ）図）である。図３（ａ）は吸水性物質を容
器に入れたときの水分封入物体の一例を示す斜視図であ
り、図３（ｂ）は（ａ）図のＸ−Ｘにおける断面図であ
る。図４は吸水性物質を容器に入れたときの水分封入物
体の他の例を示す斜視図（（ａ）図）と断面図（（ｂ）
図）である。図５は水を入れた容器に多孔質物質を入
れ、その上にゲル層を設けた水分封入物体の斜視図
（（ａ）図）と断面図（（ｂ）図）である。図６は実施
例１により水分封入物体を作る場合の説明図で、図７は
実施例２により、水分封入物体を作る場合の説明図であ
る。図８は実施例６により、水分封入物体を作る場合の
説明図である。
がら本発明を詳細に説明する。図１（ａ）は本発明の水
分封入物体の一例を示す斜視図であり、図１（ｂ）は
（ａ）図のＸ−Ｘにおける断面図である。図２は本発明
の水分封入物体の他の例を示す斜視図（（ａ）図）と断
面図（（ｂ）図）である。図３（ａ）は吸水性物質を容
器に入れたときの水分封入物体の一例を示す斜視図であ
り、図３（ｂ）は（ａ）図のＸ−Ｘにおける断面図であ
る。図４は吸水性物質を容器に入れたときの水分封入物
体の他の例を示す斜視図（（ａ）図）と断面図（（ｂ）
図）である。図５は水を入れた容器に多孔質物質を入
れ、その上にゲル層を設けた水分封入物体の斜視図
（（ａ）図）と断面図（（ｂ）図）である。図６は実施
例１により水分封入物体を作る場合の説明図で、図７は
実施例２により、水分封入物体を作る場合の説明図であ
る。図８は実施例６により、水分封入物体を作る場合の
説明図である。
【００１１】本発明は、図１（ａ）に示すように、防水
性シート１３の上に水又は植物養分を含む水溶液を吸収
した吸水性物質１２の周囲をゲル化剤によりゲル層１１
を形成して、吸水性物質１２から水がこぼれないように
することにより、流通に際し、取扱が便利で、且つ切り
花等の観賞植物を長期保存を可能にしたものである。
性シート１３の上に水又は植物養分を含む水溶液を吸収
した吸水性物質１２の周囲をゲル化剤によりゲル層１１
を形成して、吸水性物質１２から水がこぼれないように
することにより、流通に際し、取扱が便利で、且つ切り
花等の観賞植物を長期保存を可能にしたものである。
【００１２】また、図３（ａ）に示すように、前記吸水
した吸水性物質１２を自立性の容器１４に入れて、該吸
水した吸水性物質１２と容器１４の間隙にゲル化剤を注
入してゲル層１１を設けて、自立性の容器１４と吸水し
た吸水性物質１２を一体化して、ゲル状物を容器で補強
することにより、ゲル状物が流通時に破損することもな
く、切り花等の流通により便利にしたものである。更
に、この水分封入物体を花瓶や花器に入れて使用した場
合、花を生けた花器が横転又は斜めになっても、水がこ
ぼれることがないので、水漏れによるトラブルを解消す
ることができる。
した吸水性物質１２を自立性の容器１４に入れて、該吸
水した吸水性物質１２と容器１４の間隙にゲル化剤を注
入してゲル層１１を設けて、自立性の容器１４と吸水し
た吸水性物質１２を一体化して、ゲル状物を容器で補強
することにより、ゲル状物が流通時に破損することもな
く、切り花等の流通により便利にしたものである。更
に、この水分封入物体を花瓶や花器に入れて使用した場
合、花を生けた花器が横転又は斜めになっても、水がこ
ぼれることがないので、水漏れによるトラブルを解消す
ることができる。
【００１３】更に、図５（ａ）及び（ｂ）に示すよう
に、水１５（又は植物養分の水溶液）を入れた容器１４
に、切り花の差し込みを可能にした多孔質物質１２ａを
入れ、その上にゲル化剤によるゲル状の層１１を設けた
水分封入物体とし、これに直接花を生けることを可能に
したものである。前記水分封入物体は水を沢山入れる場
合は、図５（ａ）に示すように、容器１４の下方に水を
入れ、その上に、容器内径より外径が少し大きめの多孔
質物質を容器を押し込んで、容器の途中に固定できる状
態で、水に僅かに接触するようにする。また、多孔質物
質が容器の下まで下がらないようにするために、三脚、
リング、台等を入れて、その上に多孔質物質を置いて、
水と接触するようにすることもある。
に、水１５（又は植物養分の水溶液）を入れた容器１４
に、切り花の差し込みを可能にした多孔質物質１２ａを
入れ、その上にゲル化剤によるゲル状の層１１を設けた
水分封入物体とし、これに直接花を生けることを可能に
したものである。前記水分封入物体は水を沢山入れる場
合は、図５（ａ）に示すように、容器１４の下方に水を
入れ、その上に、容器内径より外径が少し大きめの多孔
質物質を容器を押し込んで、容器の途中に固定できる状
態で、水に僅かに接触するようにする。また、多孔質物
質が容器の下まで下がらないようにするために、三脚、
リング、台等を入れて、その上に多孔質物質を置いて、
水と接触するようにすることもある。
【００１４】上記水分封入物体は、水又は養分を含む水
溶液が入っているが、その上に多孔質物質があり、更に
その上にゲル状の層があるので、水分封入物体が横転し
たり、斜めになっても水がこぼれることはない。従っ
て、本発明の水分封入物体は水漏れがしないため、従来
花器としては使用できなかった竹駕籠、紙製等の非防水
性の花器にも花を生けることが可能となる。
溶液が入っているが、その上に多孔質物質があり、更に
その上にゲル状の層があるので、水分封入物体が横転し
たり、斜めになっても水がこぼれることはない。従っ
て、本発明の水分封入物体は水漏れがしないため、従来
花器としては使用できなかった竹駕籠、紙製等の非防水
性の花器にも花を生けることが可能となる。
【００１５】本発明におけるゲル化剤としては、寒天、
アルギン酸（アルギン酸ナトリウム）、コンニャク（グ
ルコマンナン）、ゼラチン、植物ゴム質等が使用でき
る。これらのゲル化剤の特徴は、固化してゲル状になっ
たものは水分を長時間保持できると同時に、用途に応じ
て、その添加量によってゲルの硬さを自由に調整できる
ことである。更に、これらのゲル化剤の中に着色剤を添
加することによって、着色したゲルを作ることができる
ので、花器としてガラス瓶等の透明な花器を用いた場
合、様々なインテリアに適応させるこができる。
アルギン酸（アルギン酸ナトリウム）、コンニャク（グ
ルコマンナン）、ゼラチン、植物ゴム質等が使用でき
る。これらのゲル化剤の特徴は、固化してゲル状になっ
たものは水分を長時間保持できると同時に、用途に応じ
て、その添加量によってゲルの硬さを自由に調整できる
ことである。更に、これらのゲル化剤の中に着色剤を添
加することによって、着色したゲルを作ることができる
ので、花器としてガラス瓶等の透明な花器を用いた場
合、様々なインテリアに適応させるこができる。
【００１６】ゲル化剤の添加量としては、ゲル化剤の種
類及びその使用状態によって異なるが、寒天を使用する
場合は、０．５〜５重量％の範囲で使用できるが、１〜
３重量％が好ましい。寒天の添加量が０．５重量％未満
ではゲルの硬さが十分でなく、僅かの衝撃で壊れてしま
うので、本発明の目的を達成することができない。又、
添加量が５重量％を超える場合は、コスト高になり不経
済であると同時に、ゲルは必要以上に硬くなり、かえっ
て取扱い難くなる。
類及びその使用状態によって異なるが、寒天を使用する
場合は、０．５〜５重量％の範囲で使用できるが、１〜
３重量％が好ましい。寒天の添加量が０．５重量％未満
ではゲルの硬さが十分でなく、僅かの衝撃で壊れてしま
うので、本発明の目的を達成することができない。又、
添加量が５重量％を超える場合は、コスト高になり不経
済であると同時に、ゲルは必要以上に硬くなり、かえっ
て取扱い難くなる。
【００１７】本発明における吸水性物質としては、発泡
ポリウレタン等の多孔質物質、紙、布等の繊維質物質、
吸水性高分子物質、土等が使用できる。例えば、発泡ポ
リウレタンは保水量が多く、且つ物理的強度も強いた
め、切り花を差しても固定できるので、本発明には非常
に便利な材料である。
ポリウレタン等の多孔質物質、紙、布等の繊維質物質、
吸水性高分子物質、土等が使用できる。例えば、発泡ポ
リウレタンは保水量が多く、且つ物理的強度も強いた
め、切り花を差しても固定できるので、本発明には非常
に便利な材料である。
【００１８】次に、具体的な実施例に従って本発明を更
に詳しく説明する。 （実施例１）図６（ａ）に示したように、吸水性物質１
２として、大きさ５０×５０×５０ｍｍの発泡ポリウレ
タンを使用し、これに水５０ｃｃ吸水させた後、これを
厚さ０．２ｍｍ、サイズ７０×７０ｍｍのシート１３の
上に乗せ、更に、別途作製した厚さ０．２ｍｍで高さ７
０ｍｍ、切り口７０×７０ｍｍの四角の枠１６を前記吸
水性物質１２を囲うように置いた。
に詳しく説明する。 （実施例１）図６（ａ）に示したように、吸水性物質１
２として、大きさ５０×５０×５０ｍｍの発泡ポリウレ
タンを使用し、これに水５０ｃｃ吸水させた後、これを
厚さ０．２ｍｍ、サイズ７０×７０ｍｍのシート１３の
上に乗せ、更に、別途作製した厚さ０．２ｍｍで高さ７
０ｍｍ、切り口７０×７０ｍｍの四角の枠１６を前記吸
水性物質１２を囲うように置いた。
【００１９】次に、寒天を２重量％含む水溶液を加熱殺
菌して寒天を完全に溶解した後、寒天が固まる前に（６
０〜７０℃のとき）、図６（ｂ）に示すように、吸水し
た発泡ポリウレタン１２と枠１６の間隙及び発泡ポリウ
レタンの上面に流し込み、枠内に寒天溶液１１ａを満た
す。室温に放置して寒天が完全に固まってから枠１６を
取り外し、図６（ｃ）に示すような水分封入物体１を作
製した。このようにして作製した水分封入物体１は寒天
のゲル層１１の側壁の厚さが約６ｍｍ、上面の厚さが２
０ｍｍで、内部に約５０ｇの水分を有するものである。
菌して寒天を完全に溶解した後、寒天が固まる前に（６
０〜７０℃のとき）、図６（ｂ）に示すように、吸水し
た発泡ポリウレタン１２と枠１６の間隙及び発泡ポリウ
レタンの上面に流し込み、枠内に寒天溶液１１ａを満た
す。室温に放置して寒天が完全に固まってから枠１６を
取り外し、図６（ｃ）に示すような水分封入物体１を作
製した。このようにして作製した水分封入物体１は寒天
のゲル層１１の側壁の厚さが約６ｍｍ、上面の厚さが２
０ｍｍで、内部に約５０ｇの水分を有するものである。
【００２０】（実施例２）吸水性物質１２として、切り
口１４０ｍｍφ高さ１００ｍｍの円柱状の発泡ポリウレ
タンを使用し、これに２００ｃｃの水を吸水させた後、
これを、図７（ａ）に示したように、厚さ４０μｍのポ
リエチレンフィルム１３ａ（サイズ約５００×５００ｍ
ｍ）の上に置き、更に、厚さ０．５ｍｍで、切り口の内
径１８０ｍｍ、高さ１３０ｍｍの円筒１７を図７（ａ）
のように被せ、吸水性物質１２と円筒１７の間隙に実施
例１と同様にして、図７（ｂ）に示すように、寒天溶液
を充填した。実施例１と同様に、室温に放置して寒天を
凝固させてから円筒を取り外して、図７（ｃ）のような
切り花輸送用の水分封入物体１を作製した。
口１４０ｍｍφ高さ１００ｍｍの円柱状の発泡ポリウレ
タンを使用し、これに２００ｃｃの水を吸水させた後、
これを、図７（ａ）に示したように、厚さ４０μｍのポ
リエチレンフィルム１３ａ（サイズ約５００×５００ｍ
ｍ）の上に置き、更に、厚さ０．５ｍｍで、切り口の内
径１８０ｍｍ、高さ１３０ｍｍの円筒１７を図７（ａ）
のように被せ、吸水性物質１２と円筒１７の間隙に実施
例１と同様にして、図７（ｂ）に示すように、寒天溶液
を充填した。実施例１と同様に、室温に放置して寒天を
凝固させてから円筒を取り外して、図７（ｃ）のような
切り花輸送用の水分封入物体１を作製した。
【００２１】（実施例３）吸水性物質１２として、大き
さ５０×５０×５０ｍｍの発泡ポリウレタンを使用し、
これに水５０ｃｃを吸収させた後、これをゼラチン粉末
にまぶしてゼラチン約３０ｇ付着させて防水性シートに
乗せて室温に放置した。前記発泡ポリウレタンに付着し
た粉末ゼラチンは発泡ポリウレタンの水分を吸収してゲ
ル化し、表面に約０．４ｍｍのゲル層を形成した水分封
入物体となった。
さ５０×５０×５０ｍｍの発泡ポリウレタンを使用し、
これに水５０ｃｃを吸収させた後、これをゼラチン粉末
にまぶしてゼラチン約３０ｇ付着させて防水性シートに
乗せて室温に放置した。前記発泡ポリウレタンに付着し
た粉末ゼラチンは発泡ポリウレタンの水分を吸収してゲ
ル化し、表面に約０．４ｍｍのゲル層を形成した水分封
入物体となった。
【００２２】（実施例４）吸水性物質１２として、切り
口６０ｍｍφ、高さ８０ｍｍの円柱状の発砲ポリウレタ
ンを使用し、これに５０ｃｃの水を吸収させた後、これ
を、図３（ａ）に示すように、内径１００ｍｍ、高さ１
００ｍｍのプラスチック製の円筒形容器１４に入れ、吸
水性物質１２と円筒形容器の間隙に、実施例１と同様
に、図３（ｂ）に示すように、寒天溶液を充填し、吸水
性物質１２の周りに寒天のゲル層１１を形成して水分封
入物体１を作製した。
口６０ｍｍφ、高さ８０ｍｍの円柱状の発砲ポリウレタ
ンを使用し、これに５０ｃｃの水を吸収させた後、これ
を、図３（ａ）に示すように、内径１００ｍｍ、高さ１
００ｍｍのプラスチック製の円筒形容器１４に入れ、吸
水性物質１２と円筒形容器の間隙に、実施例１と同様
に、図３（ｂ）に示すように、寒天溶液を充填し、吸水
性物質１２の周りに寒天のゲル層１１を形成して水分封
入物体１を作製した。
【００２３】（実施例５）吸水性物質１２として、切り
口９８ｍｍφ、高さ８０ｍｍの円柱状の発砲ポリウレタ
ンを使用し、これに１００ｃｃの水を吸収させた後、こ
れを、図４（ａ）に示したように、厚さ０．２ｍｍで、
内径１００ｍｍ、高さ１００ｍｍのプラスチック製の円
筒形容器１４に入れ、吸水性物質１２の上に、図４
（ｂ）に示すように、実施例１と同様に、寒天溶液を充
填し、吸水性物質１２の上面に寒天のゲル層１１を形成
して水分封入物体１を作製した。
口９８ｍｍφ、高さ８０ｍｍの円柱状の発砲ポリウレタ
ンを使用し、これに１００ｃｃの水を吸収させた後、こ
れを、図４（ａ）に示したように、厚さ０．２ｍｍで、
内径１００ｍｍ、高さ１００ｍｍのプラスチック製の円
筒形容器１４に入れ、吸水性物質１２の上に、図４
（ｂ）に示すように、実施例１と同様に、寒天溶液を充
填し、吸水性物質１２の上面に寒天のゲル層１１を形成
して水分封入物体１を作製した。
【００２４】（実施例６）厚さ０．５ｍｍで、内径１０
０ｍｍ、高さ１５０ｍｍの透明なプラスチック製の円筒
形容器１４に、図８（ａ）に示すように、上面がスリッ
ト状の高さ５０ｍｍの三脚を置き、その上に、吸水性物
質１２として、切り口１００ｍｍφ高さ８０ｍｍの円柱
状の発泡ポリウレタンを押し込み、図８（ｂ）に示すよ
うな状態とする。次に、その上から、窒素、燐酸、加里
等の植物養分を含む水溶液を注入して、三脚の上迄水溶
液を満たすと共に発泡ポリウレタンにも吸収させる。更
に、水溶液を吸収した発泡ポリウレタンの上から、実施
例１と同様に、寒天溶液を充填して、図８（ｃ）に示す
ような水分封入物体１を作製した。
０ｍｍ、高さ１５０ｍｍの透明なプラスチック製の円筒
形容器１４に、図８（ａ）に示すように、上面がスリッ
ト状の高さ５０ｍｍの三脚を置き、その上に、吸水性物
質１２として、切り口１００ｍｍφ高さ８０ｍｍの円柱
状の発泡ポリウレタンを押し込み、図８（ｂ）に示すよ
うな状態とする。次に、その上から、窒素、燐酸、加里
等の植物養分を含む水溶液を注入して、三脚の上迄水溶
液を満たすと共に発泡ポリウレタンにも吸収させる。更
に、水溶液を吸収した発泡ポリウレタンの上から、実施
例１と同様に、寒天溶液を充填して、図８（ｃ）に示す
ような水分封入物体１を作製した。
【００２５】
【発明の効果】本発明によれば、吸水した吸水性物質の
周囲をゲル化剤によりゲル状の層を形成して、吸水性物
質から水がこぼれないようにすることにより、流通に際
し、取扱が便利で、且つ切り花等の観賞植物の長期保存
を可能にすることができる。また、前記吸水性物質を自
立性の容器に入れて、該吸水性物質と容器の間隙にゲル
化剤を注入して固化させ、自立性の容器と吸水性物質を
一体化して、これを生け花用の水分補給容器として利用
することにより、花を生けた花器が横転しても、水がこ
ぼれないため、従来の水漏れによるトラブルを解消する
ことができる。従って、本発明の水分封入物体は水漏れ
がないため、竹駕籠や紙製等のような防水性のない容器
も花器として利用できるので、生け花用の分野で広範囲
に利用できる。
周囲をゲル化剤によりゲル状の層を形成して、吸水性物
質から水がこぼれないようにすることにより、流通に際
し、取扱が便利で、且つ切り花等の観賞植物の長期保存
を可能にすることができる。また、前記吸水性物質を自
立性の容器に入れて、該吸水性物質と容器の間隙にゲル
化剤を注入して固化させ、自立性の容器と吸水性物質を
一体化して、これを生け花用の水分補給容器として利用
することにより、花を生けた花器が横転しても、水がこ
ぼれないため、従来の水漏れによるトラブルを解消する
ことができる。従って、本発明の水分封入物体は水漏れ
がないため、竹駕籠や紙製等のような防水性のない容器
も花器として利用できるので、生け花用の分野で広範囲
に利用できる。
【図１】（ａ） 本発明の水分封入物体の一例を示す斜
視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
【図２】（ａ） 本発明の水分封入物体の他の形状を示
す斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
す斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
【図３】（ａ） 本発明の容器形状の水分封入物体の一
例を示す斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
例を示す斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
【図４】（ａ） 本発明の容器形状の水分封入物体の他
の例を示す斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
の例を示す斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
【図５】（ａ） 本発明の水分封入物体の下層に水を入
れたときの斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
れたときの斜視図。 （ｂ） （ａ）図のＸ−Ｘ面における断面図。
【図６】実施例１により水分封入物体を作るときの説明
図で、 （ａ） シート上に吸水性物質と四角の枠を配置したと
きの断面図。 （ｂ） （ａ）図の吸水性物質と四角の枠の間隙に寒天
溶液を充填した図。 （ｃ） （ｂ）図の四角の枠を取り外して水分封入物体
ができた図。
図で、 （ａ） シート上に吸水性物質と四角の枠を配置したと
きの断面図。 （ｂ） （ａ）図の吸水性物質と四角の枠の間隙に寒天
溶液を充填した図。 （ｃ） （ｂ）図の四角の枠を取り外して水分封入物体
ができた図。
【図７】実施例２により水分封入物体を作るときの説明
図で、 （ａ） シート上に吸水性物質と筒を配置したときの断
面図。 （ｂ） （ａ）図の吸水性物質と円筒の間隙に寒天溶液
を充填した図。 （ｃ） （ｂ）図の筒を取り外して水分封入物体ができ
た図。
図で、 （ａ） シート上に吸水性物質と筒を配置したときの断
面図。 （ｂ） （ａ）図の吸水性物質と円筒の間隙に寒天溶液
を充填した図。 （ｃ） （ｂ）図の筒を取り外して水分封入物体ができ
た図。
【図８】実施例５により水分封入物体を作るときの説明
図で、 （ａ） 円筒状容器に上面がスリット状の三脚を入れた
ときの斜視図。 （ｂ） 三脚の上に吸水性物質を押し込ん図。 （ｃ） 吸水性物質の上から養分を含む水溶液を注入し
た後、更にその上に寒天溶液を充填した図。
図で、 （ａ） 円筒状容器に上面がスリット状の三脚を入れた
ときの斜視図。 （ｂ） 三脚の上に吸水性物質を押し込ん図。 （ｃ） 吸水性物質の上から養分を含む水溶液を注入し
た後、更にその上に寒天溶液を充填した図。
１ 水分封入物体 １１ ゲル層 １１ａ 寒天溶液 １２ 吸水性物質 １２ａ 多孔質物質 １３ 防水性シート １３ａ 防水性フィルム １４ 容器 １５ 水 １５ａ 養分を含む水溶液 １６ 四角の枠 １７ 円筒 １８ 三脚（上面にスリットを有するもの）
Claims (4)
- 【請求項１】 切り花等の植物に水又は養分を補給する
物体であって、水又は植物養分を含む水溶液を含浸させ
た吸水性物質の周囲にゲル化剤によるゲル層を設けたこ
とを特徴とする水分封入物体。 - 【請求項２】 請求項１に記載の吸水性物質を防水性の
フィルム、シート、又はトレイ等の上に置き、該吸水性
物質の周囲にゲル化剤によるゲル層を設けたことを特徴
とする水分封入物体。 - 【請求項３】 請求項１に記載の吸水性物質を自立可能
な容器に入れ、該吸水性物質と容器の間隙にゲル化剤に
よるゲル層を設けたことを特徴とする水分封入物体。 - 【請求項４】 水又は植物養分の水溶液を入れた容器
に、切り花の差し込みを可能にした多孔質物質を入れ、
その上にゲル状の層を設けたことを特徴とする水分封入
物体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6302693A JPH08130981A (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 切り花用水分封入物体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6302693A JPH08130981A (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 切り花用水分封入物体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08130981A true JPH08130981A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17912062
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6302693A Withdrawn JPH08130981A (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 切り花用水分封入物体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08130981A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008167704A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Nikkei Panel System Kk | 育苗装置及びそれに用いられる育苗床 |
| JP2011152399A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-08-11 | Takumi Corporation:Kk | 棺桶の生花装飾具 |
-
1994
- 1994-11-14 JP JP6302693A patent/JPH08130981A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008167704A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Nikkei Panel System Kk | 育苗装置及びそれに用いられる育苗床 |
| JP2011152399A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-08-11 | Takumi Corporation:Kk | 棺桶の生花装飾具 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |