JPH08123069A - マイクロカプセルトナーおよび感光性記録媒体 - Google Patents

マイクロカプセルトナーおよび感光性記録媒体

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JPH08123069A
JPH08123069A JP6253899A JP25389994A JPH08123069A JP H08123069 A JPH08123069 A JP H08123069A JP 6253899 A JP6253899 A JP 6253899A JP 25389994 A JP25389994 A JP 25389994A JP H08123069 A JPH08123069 A JP H08123069A
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JP
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photosensitive
capsules
capsule
image
recording medium
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JP6253899A
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Masayuki Tsuda
政之 津田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画素欠陥が少なく解像度の高い画像を形成す
ることのできるマイクロカプセルトナーおよび感光性記
録媒体を提供すること。 【構成】 粒径3μm以下の感光性カプセルの個数を、
全感光性カプセルの個数に対して0.1%以下とするこ
とにより粒径の少なすぎるカプセルが殆ど存在しないた
め、未露光部分すなわち内包物が硬化していない所にお
いて感光性カプセルが確実に破壊される。また、粒径4
0μm以上のカプセルの体積を全感光性カプセルの体積
に対して0.1%以下とすることにより、にじみが解消
され、露光部分においては感光性カプセルの底部にまで
光が届くのでカプセル内包物が完全に硬化する。この結
果、画素欠陥がなく高解像度を有する画像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンター等の画像形
成装置に用いられるマイクロカプセルトナーおよび感光
性記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、感光性カプセルを利用した画
像形成の手法が研究されており、例えば、本願出願人に
よる特開平5−66559号公報、同5−68871号
公報、同5−297552号公報等には、光に反応して
機械的強度が変化する感光性カプセルよりなるマイクロ
カプセルトナーが開示されている。また、このような感
光性カプセルを予めフィルム上に担持させた感光性記録
媒体を作成し、これを画像形成に利用することも行われ
ている。
【0003】このようなマイクロカプセルトナーまたは
感光性記録媒体を用いて画像形成を行う場合、感光性カ
プセルに露光して、カプセルに内包されている感光性材
料を硬化させた後、加圧等によって強度の弱い感光性カ
プセルのみを破壊し、同じくカプセルに内包されている
染料等の画像形成材料を流出させ、これを受像紙に転写
することによって画像を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、上述
のような画像形成の分野においては、より高画質の画像
を得るための研究が盛んであり、特に画像に生じるにじ
み、斑点などを解消し、画素欠陥が少なく解像度の高い
画像を得ることのできるマイクロカプセルトナーおよび
感光性記録媒体の開発が要望されている。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、画素欠陥が少なく解像度の高い
画像を形成することのできるマイクロカプセルトナーお
よび感光性記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び発明の効果】本
願発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた
結果、粒径3μm以下の感光性カプセルおよび粒径40
μmの感光性カプセルが、画像欠陥や解像度の低下の原
因となっていることを突き止め、本願発明を完成するに
至った。
【0007】つまり、粒径3μm以下の感光性カプセル
については、その粒径が小さいため、カプセル内包物が
硬化しているか否かに関わらず、加圧によって破壊され
にくい。そのため、画像形成には殆ど寄与せず、解像度
の低下、画素欠陥を招くのである。
【0008】また、40μm以上のカプセルについて
は、内包物の容量が多いために、内包物が流出した際に
にじみが発生し、解像度の低下の原因となる。更に、図
2に示すように、40μm以上の感光性カプセル101
においては、粒径が大きいため、露光光源103からの
光が、光源103から最も遠いカプセル底部105まで
十分にとどかず、感光性カプセル101が完全硬化しな
いために、画素欠陥が発生するのである。
【0009】こうして完成された本発明は、請求項1記
載のように、少なくとも染料、顔料等の画像形成材料
と、光に反応して硬化する感光性材料とを内包する感光
性カプセルを含むマイクロカプセルトナーであって、粒
径3μm以下の感光性カプセルの個数が、全感光性カプ
セルの個数に対して0.1%以下であり、かつ粒径40
μm以上の感光性カプセルの体積が、全感光性カプセル
の体積に対して0.1%以下であることを特徴とする。
【0010】また、請求項2記載のように、少なくとも
染料、顔料等の画像形成材料と、光に反応して硬化する
感光性材料とを内包する感光性カプセルがフィルム等の
支持体の上に担持された感光性記録媒体であって、粒径
3μm以下の感光性カプセルの個数が、全感光性カプセ
ルの個数に対して0.1%以下であり、かつ粒径40μ
m以上の感光性カプセルの体積が、全感光性カプセルの
体積に対して0.1%以下となるように、感光性カプセ
ルを支持体の上に担持したことを特徴とする。
【0011】本発明のマイクロカプセルトナーおよび感
光性記録媒体においては、粒径3μm以下の感光性カプ
セルの個数を、全感光性カプセルの個数に対して0.1
%以下とすることにより、粒径の小さすぎるカプセルが
殆ど存在しないため、未露光部分すなわち内包物が硬化
していない所において、感光性カプセルが確実に破壊さ
れる。従って、画素欠陥が解消され、高解像度を有する
画像が得られる。また、粒径40μm以上のカプセルの
体積を、全感光性カプセルの体積に対して0.1%以下
とすることにより、にじみが解消され、しかも露光部分
においては感光性カプセルの底部にまで充分光がとどく
ので、カプセル内包物が完全に硬化する。その結果、画
素欠陥がなく、高解像度を有する画像が得られる。
【0012】ここで、前記画像形成材料としては、例え
ば染料、無機顔料、有機顔料、および顕色剤等と反応し
て変色する染料前駆体等が使用可能である。染料として
は、キサンテン系染料、クマリン系染料、メロシアニン
系染料、チアジン系染料、アジン系染料、メチン系染
料、オキサジン系染料、フェニルメタン系染料、シアニ
ン系染料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、ピラゾ
リン系染料、スチルベン系染料、キノリン系染料、ロイ
コ染料等を用いることが好ましい。有機顔料としては、
モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アゾレーキ顔料、キ
ナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、アンスラピリミジ
ン系顔料、イソインドリノン系顔料、スレン系顔料、フ
タロシアニン系顔料等が好ましい。無機顔料としては、
カーボンブラック、黄鉛、ベンガラ、酸化チタン、モリ
ブデン赤、カドミウムレッド、コバルトブルー、クロム
グリーン等が好ましい。また、染料前駆体として望まし
いのは、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタ
ン系化合物、ビスフェニルメタン系化合物、キサンテン
系化合物、チアジン系化合物、フルオラン系化合物、ス
ピロピラン系化合物等およびそれらの混合物である。
【0013】前記感光性材料は、光に感応し硬化する物
質であり、通常重合性物質と光重合開始剤とを混合した
ものが用いられる。前記重合性物質としては、例えば不
飽和化合物が使用でき、エチレン系不飽和基を有する化
合物、エポキシ基を有する化合物等が挙げられるが、中
でもエチレン系不飽和基を有する化合物が望ましい。エ
チレン系不飽和基を有する化合物としては、アクリル酸
およびその塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド
類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸エステル
類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸
エステル類、イタコン酸エスル類、スチレン類、ビニル
エーテル類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、
アリルエーテル類、アリルエステル類、およびこれらの
誘導体等が挙げられる。この中でも、アクリル酸エステ
ル類またはメタクリル酸エステル類を用いることが望ま
しい。
【0014】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニフェニル
オキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレ
ート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0015】また、メタクリル酸エステル類の具体例と
しては、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエ
チルメタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタク
リレート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、
ヘキサンジオールメタクリレート、1,3ージオキソラ
ンメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタ
クリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ビスフェノールAジメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールのカプ
ロラクトン付加物のヘキサメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリメタクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジメタク
リレート、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタン
メタクリレート等が挙げられる。
【0016】なお、これらの重合性物質は1種単独であ
ってもよいし、あるいは2種以上を混合したものでもよ
い。前記光重合開始剤は、光に感応し樹脂の重合を開始
させるものであり、直接解裂型、水素引き抜き型、2分
子系等の開始剤が使用可能である。これらの開始剤の具
体例としては、芳香族カルボニル化合物、アセトフェノ
ン類、有機過酸化物、ジフェニルハロニウム塩、有機ハ
ロゲン化物、2、4、6−置換−S−トリアジン類、
2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、アゾ化
合物、染料ボレート錯体、鉄アレーン錯体、チタノセン
化合物等が挙げられる。中でも、ベンゾフェノン、ベン
ジル、キサントン、チオキサントン、アントラキノン、
アセトフェノン、2,2−ジメチル−2−モルフォリノ
−4´−メチルチオアセトフェノン、ベンゾイルパーオ
キサイド、3,3′,4,4′−テトラ(ターシャリブ
チルベンゾフェノン)、ジフェニルヨードニウムブロマ
イド、ジフェニルヨードニウムクロライド、四塩化炭
素、四臭化炭素、2,4,6−トリストリクロロメチル
−S−トリアジン、(η5 −2,4−シクロペンタジエ
ン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−
(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフル
オロホスフェート(1−)等を用いることが望ましい。
また、これらの光重合開始剤は1種単独であってもよい
し、あるいは2種以上を混合したものでもよい。
【0017】また、前記感光性カプセルにおいて、画像
形成材料や感光性材料等を包囲する外郭部の形成材料と
しては、無機物質でも有機物質でもよい。望ましくは、
有機物質であり、光を十分に透過させるような材質がよ
り好ましい。具体例としては、ゼラチン、アラビアゴ
ム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポルユリア、ポリウレタン、ポリスチレン、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等、およびこれらの共重合物等が挙げられ
る。
【0018】前記感光性カプセルは、すでに当業界にお
いて公知の技術となっている方法で製造することが可能
である。そのような製造方法としては、例えば、米国特
許第2800457号、同第2800458号明細書等
に示されるような水溶液からの相分離法、特公昭38−
1974号、同昭42−446号、同昭42−771号
公報等に示されるような界面重合法、特公昭36−91
68号、特開昭51−9079号公報等に示されるモノ
マーの重合によるin−situ法、英国特許第952
807号、同第965074号明細書に示される融解分
散冷却法等があるが、これに限定されるものではない。
但し、本発明においては、感光性カプセルの粒径に制限
があるので、この制限範囲内に入るような製造方法がよ
り好ましい。粒径が制限範囲に入らない場合は、カプセ
ル製造後に、フィルタリングや遠心分離等の操作を行
い、粒径3μm以下、および粒径40μm以上の感光性
カプセルを取り除けばよい。
【0019】なお、感光性カプセルの平均粒径について
は、画像の解像度をより一層向上させるためには、5〜
20μmが好ましく、8〜15μmであればより一層好
ましい。また、請求項2の感光性記録媒体における支持
体は、厚さ数十μm〜100μm程度のフィルム状のも
のが望ましいが、特にこれに限定されるものではない。
【0020】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を説明す
る。 [実施例1]実施例1においては、下記(1)〜(9)
の手順で、感光性カプセルをフィルム上に担持させた感
光性記録媒体を作成し、これを用いて画像形成を行い、
得られた画像の解像度等を調べた。
【0021】(1) 重合性物質としてのポリエチレン
グリコールジアクリレートおよびジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレートを3:4に配合したもの100重
量部に、高分子ポリウレタンを分散剤として用いて、ア
ゾバリウムレーキ系顔料を3重量部分散させる。これに
クマリン系染料0.5重量部、N、N−ジメチルアニリ
ン2重量部、光重合開始剤である(η5 −2,4−シク
ロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,
6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)
ヘキサフルオロホスフェート(1−)3重量部を加え、
100℃で10分間加熱することにより疎水性の液状成
分を得た。
【0022】(2) 乳化剤である5%ポリスチレンス
ルホン酸の一部ナトリウム塩水溶液と5%スチレン−無
水マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液100cc
中に、前記(1)で調製した疎水性の液状成分を加え、
これをホモジナイザーで6000回転、5分間撹拌し
た。これにより、水溶液中に液状成分が5〜20μmの
大きさの液滴として存在する、いわゆるO/Wエマルジ
ョンを得た。
【0023】(3) 上記(2)のエマルジョンとは別
に、ホルムアルデヒド37%水溶液に市販のメラミン粉
末を加え、水酸化ナトリウム溶液によってpH9.0に
調整し、これを水温60度で30分間加熱してメラミン
・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0024】(4) 先の(2)で調製したO/Wエマ
ルジョンに、(3)で調製したメラミン・ホルムアルデ
ヒドプレポリマーを加え、アジホモミキサーなどによっ
て100〜300回転で撹拌しつつ、水温が80℃にな
るように加熱した状態で5時間保持し、その後pH7に
調整して常温まで冷却した。この結果、O/Wエマルジ
ョンの液滴のまわりにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂
の壁材が析出し、イエロー画像記録用感光性カプセル
(感光感度450nm付近)が得られた。
【0025】(5) 上記(1)の操作において、アゾ
バリウムレーキ系顔料およびクマリン系染料の代わり
に、マゼンタの顔料として、キナクリドン系顔料3重量
部、およびイソインドリノン系染料0.5重量部を使用
し、上記(1)〜(4)と同様の方法で感光性カプセル
を作製した。その結果、マゼンタ画像記録用感光性カプ
セル(感光感度550nm付近)が得られた。
【0026】(6) 上記(1)において、アゾバリウ
ムレーキ系顔料およびクマリン系染料の代わりに、シア
ンの顔料として、フタロシアニン系顔料3重量部、およ
びスクアリリウム染料0.3重量部を使用し、(1)〜
(4)と同様の方法で感光性カプセルを作製した。その
結果、シアン画像記録用感光性カプセル(感光感度65
0nm付近)が得られた。
【0027】(7) 上記(4)、(5)、(6)で得
られた3種類の感光性カプセルエマルジョンを適量混合
し、これを篩いにかけて、40μm以上のカプセルを取
り除き、次に遠心分離機を用いて洗浄し、3μm以下の
カプセルを取り除いた。本操作は、粒径3μm以下の感
光性カプセルの個数が、全感光性カプセルの個数に対し
て0.1%以下となり、かつ粒径40μm以上のカプセ
ルの体積が、全感光性カプセルの体積に対して0.1%
以下となるまで繰り返し行った。所望の粒径のカプセル
が得られたかどうかは、コールターカウンターにより評
価を行った。なお、感光性カプセルの平均粒径は8.7
μmであった。
【0028】(8) 上記(7)で得られたイエロー、
マゼンタ、シアン混合感光性カプセルエマルジョン20
0cc中に、10%ポリビニルアルコール(PVA)溶
液10gを加えて、38μm厚のポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムに塗布、乾燥させて、感光性
記録媒体を得た。
【0029】図1に模式的に示すように、この感光性記
録媒体1は、フィルム2上に感光性カプセル3が担持さ
れたものである。感光性カプセル3は、外郭部4と、そ
の内部の液状成分5とから成り、液状成分5の中には、
上記の顔料、染料、重合性物質、光重合開始剤等が含ま
れている。
【0030】(9)得られた感光性記録媒体を用いて、
画像記録を行った。画像記録方法としては、まず、通常
の複写機に用いられているものと同様な露光装置を用い
て、反射露光を行い、これを吸収層が塗布された転写シ
ートと重ね合わせ、加圧ローラ等の加圧手段によって圧
力現像を行う。すると、加圧によって未硬化の感光性カ
プセルが破壊され、内包されている顔料、染料が外部に
流出し、これが転写シートに転写されることにより、転
写シートにフルカラー画像が形成される。
【0031】そして、得られた画像を観察したところ、
画像ににじみや斑点は見られず、画素欠陥が無く高解像
度を有する画像が得られることが分かった。 [実施例2]実施例2においても、実施例1とほぼ同様
にして感光性記録媒体を作成し、これを用いて画像記録
を行ったが、上記実施例とは、感光性カプセルの作成方
法が一部異なっている。
【0032】つまり、第2実施例では、感光性カプセル
を作成するにあたって、まず乳化剤である5%ポリスチ
レンスルホン酸の一部ナトリウム塩水溶液と、5%スチ
レン−無水マレイン酸共重合体水溶液とを1:1で混合
した水溶液を用意し、この乳化液100cc中に、上記
(1)と同様に調製した疎水性の液状成分を、5μm程
度の穴の開いたガラスフィルターを通して滴下した。こ
れにより、水溶液中に液状成分が10μm程度の大きさ
の液滴として存在するO/Wエマルジョンを得た。そし
て、このO/Wエマルジョンを用い、実施例1の(4)
と同様な操作によって、イエロー画像記録用感光性カプ
セルを含むエマルジョンを調製した。
【0033】また、上記実施例1の(5)および(6)
と同様に染料を変えることにより、マゼンタ画像記録用
感光性カプセルを含むエマルジョンと、シアン画像記録
用感光性カプセルを含むエマルジョンとを調製した。上
記のようにして得られた3種類の感光性カプセルエマル
ジョンを適量混合し、コールターカウンターにて粒径を
測定したところ、個数分布で3μm以下が0.1%以
下、体積分布で40μm以上が0.1%以下、平均粒径
が9.3μmであった。つまり、ガラスフィルターを用
いてO/Wエマルジョンを調製することにより、上記実
施例1の(7)のようにフィルタリングを行うことな
く、本発明の粒径の条件を満たすような感光性カプセル
を得ることができた。
【0034】そして、この混合エマルジョンを上記
(8)と同様な操作でPETフィルムに塗布して、感光
性記録媒体を作成し、これを用いて上記実施例1と同様
に画像記録を行った。画像を観察した結果、実施例1と
同様に、画像ににじみや斑点は見られず、画素欠陥が無
く高解像度を有する画像が得られることが分かった。
【0035】次に、上記実施例1、2との比較のために
行った比較例1〜3について説明する。 [比較例1]上記実施例1とほぼ同様に、イエロー、マ
ゼンタ、シアン混合感光性カプセルをPETフィルム上
に塗布し、感光性記録媒体を作成した。
【0036】但し、比較例1の感光性カプセルは、粒径
3μm以下の感光性カプセルの個数が、全感光性カプセ
ルの個数に対して3.1%であり、粒径40μm以上の
カプセルの体積が、全感光性カプセルの体積に対して
2.6%であった。この感光性記録媒体を用いて、上記
実施例1と同様に画像記録を行い、得られた画像を観察
したところ、にじみや斑点が多く、上記実施例1および
2に比べて画素欠陥や解像度の面で劣っていることが分
かった。
【0037】[比較例2]上記比較例1の感光性カプセ
ル(PETフィルム上に塗布する前のもの)を、遠心分
離機にかけて、粒径3μm以下の感光性カプセルを取り
除く作業を行った。その結果、粒径3μm以下の感光性
カプセルの個数が、全感光性カプセルの個数に対して
0.08%となり、粒径40μm以上の感光性カプセル
の体積が、全感光性カプセルの体積に対して2.8%と
なった。これを上記実施例と同様にPETフィルム上に
塗布して、感光性記録媒体を作成した。
【0038】これを用いて、実施例1と同様に画像形成
を行い、得られた画像を観察したところ、にじみや斑点
が多く、上記実施例1および2に比べて画素欠陥や解像
度の面で劣っていることが分かった。 [比較例3]上記比較例1で用いた感光性カプセルを、
440メッシュ(アパチャー径32μm)の篩いにかけ
て、粒径40μm以上の感光性カプセルを取り除く作業
を行った。その結果、粒径40μm以上の感光性カプセ
ルの体積が、全感光性カプセルの体積に対して0%とな
り、粒径3μm以下の感光性カプセルの個数が、全感光
性カプセルの個数に対して3.2%となった。これを上
記実施例と同様にPETフィルム上に塗布して、感光性
記録媒体を作成した。
【0039】これを用いて、上記実施例1と同様に画像
形成を行ったところ、にじみは解消されていたが、斑点
は解消されなかった。なお、上記比較例1および2の場
合の斑点は、周囲より色が濃く見える斑点であったが、
この場合の斑点は、周りの色より薄く見える斑点であ
り、これは、粒径3μm以下の感光性カプセルが破壊さ
れにくいことに起因して生じるものと思われる。
【0040】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の態
様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施例
のように調製された感光性カプセルを含むエマルジョン
を、特開平5−66559号公報に記載のように、例え
ばスプレードライ法、真空乾燥法、凍結乾燥法等の乾燥
法により乾燥させれば、本願発明のマイクロカプセルト
ナーを得ることができる。このマイクロカプセルトナー
を用いて画像形成を行えば、上記実施例1、2と同様
に、画素欠陥が無く高解像度を有する画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の感光性記録媒体を模式的に示す断面
図である。
【図2】 本発明の作用を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
1…感光性記録媒体 2…フィルム 3…感光性カプセル 4…外殻部 5…液状成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 13/14 9342−4D B01J 13/02 B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも染料、顔料等の画像形成材料
    と、光に反応して硬化する感光性材料とを内包する感光
    性カプセルを含むマイクロカプセルトナーであって、 粒径3μm以下の感光性カプセルの個数が、全感光性カ
    プセルの個数に対して0.1%以下であり、かつ粒径4
    0μm以上の感光性カプセルの体積が、全感光性カプセ
    ルの体積に対して0.1%以下であることを特徴とする
    マイクロカプセルトナー。
  2. 【請求項2】 少なくとも染料、顔料等の画像形成材料
    と、光に反応して硬化する感光性材料とを内包する感光
    性カプセルがフィルム等の支持体の上に担持された感光
    性記録媒体であって、 粒径3μm以下の感光性カプセルの個数が、全感光性カ
    プセルの個数に対して0.1%以下であり、かつ粒径4
    0μm以上の感光性カプセルの体積が、全感光性カプセ
    ルの体積に対して0.1%以下となるように、感光性カ
    プセルを支持体の上に担持したことを特徴とする感光性
    記録媒体。
JP6253899A 1994-10-19 1994-10-19 マイクロカプセルトナーおよび感光性記録媒体 Pending JPH08123069A (ja)

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