JPH0812132A - 平綴機における刷本落丁検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】刷本が薄物であったり、折り形状等に多少の相
違があっても落丁検出が確実にでき、落丁のある不良本
を、的確にリジェクトして、信頼性の高い平綴製本の生
産が行えるようにすることにある。 【構成】水平テーブル４上での刷本Ｓのギャザリングチ
ェーン３の移行方向に対して直交する横移動方向への移
動をフォトセンサー１で検出し、ギャザリングチェーン
３の移行と同期してフィーダー部２での刷本供給動作を
刷本Ｓが水平テーブル４上で前記横移動方向へ移動する
タイミングを以てタイミング信号を発信するタイミング
センサーで検出し、前記フォトセンサーの検出信号と前
記タイミングセンサーのタイミング信号との同期的検出
でシフトレジスターを動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ハードカバーの上製本
などの書籍、又は教科書、あるいは雑誌等の接着糊を用
いた無線綴じ、針金綴じ、ミシン綴じ等の綴じ方式によ
る平綴機（製本機）を用いた造本工程で、給紙される刷
本（例えば４頁ペラの折丁）が、フィーダー部から、ギ
ャザリングチェーン上に載置されて搬送される際に、刷
本の紙質によりブロッキング性又は折り不良等にて刷本
に不良が生じた場合の落丁検出を確実にできるようにし
た平綴機における刷本落丁検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、平綴機は、図６の概要平面図
に示すように、刷本を集積しながら移行するギャザリン
グチェーン３と、該ギャザリングチェーンに沿って設置
した刷本供給用の複数のフィーダー部２と、連続移行動
作するギャザリングチェーン３の移行方向（矢印方向）
下流側に順に設置した製本綴部３０と、該製本綴部３０
の前段若しくは後段に不良本排出部３１（リジェクター
部）と、表紙付け部３２と、表紙付け部３２の後段に良
本を搬出する製本搬出部等を備える。上記各フィーダー
部２に用意された刷本群より１部ずつ供給される刷本Ｓ
を、移行するギャザリングチェーン３及びその両側に移
行方向に沿って設置したほぼ水平な搬送ガイドテーブル
４，４上に送り込みながら、１冊分の複数部の刷本Ｓの
丁合を行い、丁合された刷本Ｓを垂直方向に立ち起こし
ながら、以降の搬送チェーン６に受渡し、上記製本綴部
３０に送り込んで、平綴じ、無線綴じ（ガリ入れ、接着
糊塗布）、針金綴じ、ミシン綴じ、糸かがり綴じ等の綴
じ形式によって綴じ、表紙付けを行って製本している。

【０００３】移行する上記ギャザリングチェーン３上に
刷本Ｓを送り込む際は、図７の平面図、図８の側面図に
示すように、ギャザリングチェーン３の移行方向に対し
て直交する方向にスイング動作するスインググリッパー
７によって、ギャザリングチェーン３に沿って設置した
各フィーダー部２の刷本Ｓを、１部ずつギャザリングチ
ェーン３上に受渡すものであり、該刷本Ｓは、ギャザリ
ングチェーン３の移行方向に対して直交する方向に横移
動して、上記ギャザリングチェーン３の移行方向に沿っ
て両側に連続して配置された前記搬送ガイドテーブル
４，４上方に、これと平行に各フィーダー部２毎に突設
してなる平坦な水平プレート５，５上に一旦受け止めた
うえ、この水平プレート５，５で受け止めた刷本Ｓの後
端を該水平プレート５，５面より突出して移行するギャ
ザリングチェーン３の送り爪３ａと係接せしめ、該刷本
Ｓを、前記ギャザリングチェーン３の移行に伴いこれと
同方向且つ同速で水平プレート５，５上を搬送移動させ
て、水平プレート５，５先端上よりギャザリングチェー
ン３及び搬送ガイドテーブル４，４上に落下させ、所定
部数の刷本Ｓを頁順に丁合するものである。

【０００４】このような従来の平綴機における刷本丁合
時の刷本落丁の検出は、刷本Ｓを集積しながら移行する
ギャザリングチェーン３上に、複数の各フィーダー部２
より１部ずつ供給される刷本Ｓを送り込む直前に、図
７、図８に示すように、搬送方向に対して直交する側方
からギャザリングチェーン３上方にスイング動作して、
突出後退動作する一対の平行に対向する開閉式のプレー
トによるスインググリッパー７（万力）や、対向する一
方が回転するロールであるセンサーロールによって刷本
Ｓを咥えて、サイドガイドＧ方向に引込み、その後に刷
本Ｓを解放して、刷本ＳをサイドガイドＧに当接させる
ものである。そして、上記スインググリッパー７による
刷本Ｓを咥え動作した時のグリッパー７の対向プレート
間の離間距離を、近接スイッチ等により検知することに
よって、刷本Ｓの存在の有無を検出している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、平綴機
における刷本落丁の検出は、グリップ検出方式やロータ
リーニップ検出方式による機械的なグリップ動作、ニッ
プ動作によって行なわれており、平綴機における刷本が
薄物である場合、咥え動作時のセンサープレートやセン
サーロールの対向離間距離を近接スイッチで検知するこ
とは、検知エラーが発生し易く、平綴機における刷本落
丁の検出を困難にしている。

【０００６】また、折り形状等に多少の相違のある刷本
Ｓが、一旦水平プレート５，５上に横移動を以て供給さ
れる際に移動姿勢が不揃いになって、スインググリッパ
ー７間に正確に咥えられない場合があり、落丁検出にお
ける誤動作が発生するなどの問題があった。

【０００７】本発明は、上記従来の欠点を解消して、刷
本が薄物であったり、折り形状等に多少の相違があって
も落丁検出が確実にでき、落丁のある不良本を、的確に
リジェクトして、平綴じ、無線綴じ、針金綴じ、ミシン
綴じ、糸かがり綴じ等の綴じ形式による信頼性の高い平
綴製本の生産が行えるようにすることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、ギャザリング
チェーンの移行方向に対して直交する方向への水平プレ
ート上での刷本の横移動をフォトセンサーで検出し、ギ
ャザリングチェーンの移行と同期するフィーダー部での
刷本供給動作を、刷本が前記水平プレート上で横移動す
るタイミングを以てタイミング信号を発信するタイミン
グセンサーで検出し、前記フォトセンサーの検出信号と
前記タイミングセンサーのタイミング信号との同期的検
出でシフトレジスターを動作させて刷本の落丁検出を行
なうようにしたことを特徴とする平綴機における刷本落
丁検出装置である。

【０００９】

【実施例】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置
を、図１の平綴機Ａの要部を示す概要平面図、図２の平
綴機Ａの要部を示す概要側面図に示す実施例に従って以
下に詳細に説明すれば、フィーダー部２からギャザリン
グチェーン３の移行方向に対して直交する方向に横移動
してギャザリングチェーン３上に載せ渡される刷本Ｓ
を、上記ギャザリングチェーン３上方にこれと平行に突
設してなる平坦な水平プレート５，５上に一旦受け止
め、この水平プレート５で受け止めた刷本Ｓ後端をギャ
ザリングチェーン３の送り爪３ａと係接させて、該刷本
Ｓを前記ギャザリングチェーン３の連続移行に伴い、こ
れと同方向且つ同速で搬送移動させ、前記水平プレート
５，５上での刷本Ｓの前記横移動方向への移動を、該刷
本横移動位置に対設のフォトセンサー１で検出し、一
方、前記ギャザリングチェーン３の移行と同期して前記
フィーダー部２での刷本供給動作を、刷本Ｓが水平プレ
ート５，５上で前記横移動方向へ移動するタイミングを
以てタイミング信号を発信するタイミングセンサーで検
出して、前記フォトセンサー１の検出信号と前記タイミ
ングセンサーのタイミング信号との両信号の同期的検出
でシフトレジスターを動作せしめて、刷本Ｓの落丁検出
を行なうようにしたものである。

【００１０】図１は、本発明装置を搭載する平綴機Ａの
要部を示す概要平面図であり、図２は、本発明装置を搭
載する平綴機Ａの要部を示す概要側面図であり、図３
は、第１発明の検出装置を駆動するための電気回路図で
ある。

【００１１】図１及び図２中、１は光電管等のフォトセ
ンサーを示し、このフォトセンサー１は、既存の平綴機
Ａのフィーダー部２において、ギャザリングチェーン３
に、順次綴じ込み用の刷本Ｓを供給して丁合する際に、
刷本Ｓが供給されたか否かを検出するためのものであ
り、２はフィーダー部であり、ギャザリングチェーン３
の移行方向に沿って複数設置され、刷本Ｓをギャザリン
グチェーン３上に供給するためのものである。

【００１２】各フィーダー部２は、刷本Ｓを１部（１折
り）ずつギャザリングチェーン３方向に供給し、その間
にスインググリッパー７が側方よりギャザリングチェー
ン３上方に突出動作して、供給された刷本Ｓを咥え取
る。続いて、刷本Ｓを咥えたスインググリッパー７は後
退動作して、刷本Ｓをギャザリングチェーン３上方にて
横移動させながら、サイドガイドＧ方向に引き寄せる。

【００１３】続いて、スインググリッパー７はサイドガ
イドＧ直前にて刷本Ｓを解放して、刷本Ｓ端部をサイド
ガイドＧに当接させるとともに、各フィーダー部２に、
ギャザリングチェーン３上方の移行方向と直交する方向
両側に設置した水平プレート５，５上に一旦受け止め
る。なお、図２中、一方の水平プレート５は、各フィー
ダー部２側に支持されてギャザリングチェーン３側に突
設され、他方の水平プレート５は、各フィーダー部２と
対向するサイドガイドＧ側に支持されてギャザリングチ
ェーン３側に突設されており、また、図２中のＧ₁ は、
スインググリッパー７が刷本Ｓ方向に接近するためにサ
イドガイドＧに設けた切欠部である。

【００１４】続いて、ギャザリングチェーン３の移行に
伴って、送り爪３ａが水平プレート５上の刷本Ｓ後端部
に係接して、刷本Ｓを、水平プレート５，５位置からギ
ャザリングチェーン３の移行に伴って搬送移動（図２右
方向に移動）して、ギャザリングチェーン３上に転出さ
れる。

【００１５】上記フォトセンサー１は、フィーダー部２
から刷本Ｓが、ギャザリングチェーン３の移行方向と直
交する方向への横移動を以て供給されて水平プレート
５，５上に一旦受け止められるまでの過程での横移動に
よる刷本Ｓの通過有無を検知する役目をなし、前記各フ
ィーダー部２のギャザリングチェーン３の移行方向と直
交する方向両側に設置した前記水平プレート５，５上に
おける刷本Ｓの横移動位置に対設され、刷本Ｓが、横移
動によってサイドガイドＧに当接するまでの間の横移動
による刷本Ｓの通過する位置に設置され、図１、図２に
示す実施例においては、水平プレート５，５のうち、サ
イドガイドＧ側の水平プレート５上の横移動位置に設置
されている。なお、本発明においては、刷本Ｓの横移動
を検知できるものであればこれに限定されるものではな
く、水平プレート５，５のいずれか一方若しくは両方の
水平プレート５上に設置することも可能ある。

【００１６】上記ギャザリングチェーン３は、サーボモ
ーター、パルスモーター等の電動モーターにより駆動回
転し、フィーダー部２と同期的な運動をなし、刷本Ｓ
は、フィーダー部２の送り機構によって１部（１折り）
ずつ下方乃至ギャザリングチェーン３側方よりチェーン
３上方の水平プレート５，５（以下、水平プレート５と
称す）上に、チェーン３の移行方向に対して直交する方
向に、水平姿勢で横移動しながら繰り出され、水平プレ
ート５上方にて前記スインググリッパー６により咥えら
れてサイドガイドＧ方向に案内され、やがて刷本Ｓは前
記グリッパー６より解放され、サイドガイドＧに刷本Ｓ
の横移動方向の前端部を当接して水平プレート５上に載
置される。

【００１７】続いて、水平プレート５上に載置された刷
本Ｓの後端に、水平プレート５下方を移行するギャザリ
ングチェーン３に等間隔に水平プレート５上面より突出
する送り爪３ａが係接して、刷本Ｓを送り爪３ａの移行
に伴って押送状態で水平プレート５先端側に搬送移動し
て、該水平プレート５先端側より、該プレート５下方の
ギャザリングチェーン３及び該ギャザリングチェーン３
移行方向両側の搬送ガイドテーブル４，４（以下、搬送
ガイドテーブル４と称す）上に送り出し、送り出された
刷本Ｓ₁ は、送り爪３ａによって押送されながら搬送ガ
イドテーブル４上を滑りながら、以降のフィーダー部２
方向に搬送される。

【００１８】上記水平プレート５における刷本Ｓの移動
位置に対設されたフォトセンサー１は、この時点での水
平プレート５上における刷本Ｓの横移動、即ち刷本Ｓが
ギャザリングチェーン３上方を横断し、サイドガイドＧ
に当接して水平プレート５上に供給される横移動によっ
て生じる刷本Ｓによる遮光動作を以て、フィーダー部２
のポジションの刷本Ｓが、水平プレート５上に一旦供給
されたことを検出するとともに、該刷本Ｓが、ギャザリ
ングチェーン３の移行により、水平プレート５上にて搬
送移動して生ずる刷本Ｓによる遮光解除動作を以て、水
平プレート５上に一旦供給された刷本Ｓが水平プレート
５上より送り出されたことを検出して、刷本Ｓの落丁検
出を行なうものである。

【００１９】上記ギャザリングチェーン３が、１ステッ
プ（平綴機Ａにおけるフィーダー部２の１サイクル動作
であって、前段のフィーダー部２から後段のフィーダー
部２に移行するギャザリングチェーン３の移行動作）分
移行する過程で、水平プレート５上の刷本Ｓは、送り爪
３ａによる送りで水平プレート５から外れてギャザリン
グチェーン３上に落下的に積載されて搬送される。

【００２０】上記水平プレート５における刷本Ｓの横移
動位置に対設されたフォトセンサー１は、フィーダー部
２により供給された刷本Ｓが、スインググリッパー７に
よって水平プレート５上に一旦受け止められるまでの時
点において、刷本Ｓが水平プレート５上を横移動する移
動を検出することによって、刷本Ｓの落丁検出を行なう
ものである。

【００２１】なお、刷本Ｓ₁ は、上記動作と同様の動作
を以てフィーダー部２と同様の前段のフィーダー部２か
ら、ギャザリングチェーン３に積載された前段供給の刷
本であり、ギャザリングチェーン３上の刷本Ｓ₁ は、ギ
ャザリングチェーン３の移行方向に沿って側方に順次配
置された所定数のフィーダー部２下を通過する際に、そ
れぞれのフィーダー部２に構成頁毎に区分されて用意さ
れた供給用の刷本Ｓの積み重ね的供給を受けて一冊分の
頁物に丁合されるものである。このようにして、刷本Ｓ
を積み重ね集積して、一冊分の頁物に丁合した後は、連
続移行動作するギャザリングチェーン３の移行方向（矢
印方向）下流側に設置した搬送チェーン６等を介して、
順に設置した製本綴部３０と、該製本綴部３０の前段若
しくは後段に不良本排出部３１（リジェクター部）と、
表紙付け部３２と、表紙付け部３２の後段に良本を搬出
する製本搬出部等（図６参照）を経由して平綴製本され
る。なお、本発明においては、一冊分の頁物に丁合した
後の製本綴部３０手前の搬送路には、丁合厚みを検知す
るキャリパー等の厚み検知器（図示せず）を適宜併設し
て、増丁（規定より多く刷本Ｓを丁合した場合）の検知
をするようにしてもよい。

【００２２】上記フォトセンサー１は、図１、図２に示
した実施例の場合は反射式であり、投光器と受光器とを
備え、該フォトセンサー１に対向するように光反射板１
ａが水平プレート５に設置されて、フォトセンサー１の
投光器からの光を反射し、反射光は、フォトセンサー１
の受光器によって受光される。光反射板１ａは、フォト
センサー１と対向する水平プレート５上面に鏡面領域を
設けて形成したものであり、例えば、フォトセンサー１
と対向する水平プレート５上面に、鏡面状態に研磨した
鏡面処理面を設けたもの、又は鏡面状態のアルミ箔を貼
着してもの、又は金属蒸着を施したものなどである。こ
の他に、投光器と受光器とをそれぞれ対向して配置した
透過式のフォトセンサー１を使用することは可能であ
る。

【００２３】フィーダー部２の刷本Ｓが、スインググリ
ッパー７によって咥えられて、水平プレート５上を横移
動する場合は、刷本Ｓは、フォトセンサー１の投光器か
ら光反射板１ａに投光される光を遮光して、フォトセン
サー１の遮光帯域が形成される。

【００２４】一方、フィーダー部２の刷本Ｓが、スイン
ググリッパー７によって咥えられなかったり、あるいは
何らかのトラブルによって、水平プレート５上での刷本
Ｓの横移動がない場合は、刷本Ｓによる遮光動作が生じ
ず、よってフォトセンサー１の投光器から光反射板１ａ
に投光されて反射する反射光をフォトセンサー１の受光
器が受光して、フォトセンサー１の受光帯域が形成され
る。

【００２５】図３は、本発明の平綴機における落丁検出
装置の電気回路図であって、ギャザリングチェーン３の
移行方向に沿って設置されたｎ個の各フィーダー部２，
２，２，・・・、所謂ギャザリングチェーン３の移行方
向（刷本搬送方向）上流側の第１フィーダー部Ｆ₁ 〜下
流側（製本綴部３０側）の最終フィーダー部の第ｎフィ
ーダー部Ｆ_n までのうち、第ｋ番目（ｋ＝１〜ｎ）に配
置されるＡＣ１００Ｖ又は２００Ｖの交流電圧を電源と
する第ｋフィーダー部の落丁検出用の電気回路図であ
り、ＳＷ₁ は電源スイッチ（メインスイッチ）である。

【００２６】フィーダー部２のうち、第ｋフィーダー部
２には、ＡＣ１００Ｖ又は２００Ｖの交流電圧を電源と
して直流変換した直流電圧を電源とするフォトセンサー
１（図中第ｋフィーダー部のフォトセンサー１(k) とし
て図示）と、該フォトセンサー１の光検知により動作す
るフォトセンサーリレー１０（図中第ｋフィーダー部２
のフォトセンサーリレー１０(k) として図示）とを備
え、前記リレー１０の常開接点１０ａ（図中第ｋフィー
ダー部２の常開接点１０(k)aとして図示）には、該第ｋ
フィーダー部２（各フィーダー部）に設置してフィーダ
ー部２の動作と同期して回転するカムとマイクロスイッ
チとによる機械式、光学式の近接スイッチあるいはロー
タリーエンコーダー等のタイミングセンサー８（図中第
ｋフィーダー部２のタイミングセンサー８(k) として図
示）と、各フィーダー部２に設置した落丁検知リレー９
（図中第ｋフィーダー部２の落丁検知リレー９(k) とし
て図示）をそれぞれ備える。

【００２７】上記図３において、タイミングセンサー８
(k) （タイミングセンサー８）は、平綴機Ａの第ｋフィ
ーダー部２の駆動回転部に近接して取付けられており、
フィーダー部２(k) （フィーダー部２）の１サイクル動
作毎（ギャザリングチェーン３が前段フィーダー部２か
ら次の後段フィーダー部２との間を移行動作する毎）に
１つのタイミング信号を発信する。

【００２８】上記タイミングセンサー８(k) は、刷本Ｓ
が、スインググリッパー７によって咥えられ、水平プレ
ート５上を横移動する間に、その横移動のタイミングを
以て閉接動作するように設定されている。

【００２９】刷本Ｓが、スインググリッパー７によって
咥えられ、水平プレート５上を横移動する場合でのフォ
トセンサー１の遮光帯域中においては、フォトセンサー
１(k) に光電流（検出信号）は流れず、アンプ（図示せ
ず）を介して、フォトセンサーリレー１０(k) は動作せ
ず、該リレー１０(k) の常開接点１０(k)aはオフとな
り、同時にタイミングセンサー８(k) が閉接動作して
も、落丁検知リレー９(k)は動作しない。

【００３０】一方、刷本Ｓが、例えばスインググリッパ
ー７によって咥えられず、水平プレート５上での刷本Ｓ
の横移動がない場合でのフォトセンサー１(k) の受光帯
域中においては、フォトセンサー１(k) に光電流（検出
信号）が流れ、アンプ（図示せず）を介してフォトセン
サーリレー１０(k) が動作し、リレー１０(k) の常開接
点１０(k)aはオン（閉接）動作して、同時にタイミング
センサー８(k) が閉接動作した際に、落丁検知リレー９
(k) が動作して、該リレー９(k) の常開接点９(k)aは、
それぞれオン（閉接）動作となって、落丁を検知する。

【００３１】なお、上記オン動作した落丁検知リレー常
開接点９ａにより動作するリレー１３(k) と、該リレー
１３(k) の動作を自己保持するための常開接点１３(k)a
を備え、自己保持された常開接点１３(k)aによって、警
報ランプ、ブザー等の警報器２４を動作させて警報表示
を行い、手動リセットスイッチ１３(k)bによって警報表
示を解除させる。なお、自動リセットスイッチとして、
該警報器２４に直列に後述するリジェクトリレー１５(n
+x) の常開接点１５(n+x)aを接続してもよい。

【００３２】落丁検知によりオン動作した上記落丁検知
リレー９(k) の常開接点９(k)aは、シフトレジスター１
２の信号入力端子側に対してシフト動作開始信号を入力
し、一方、平綴機Ａ本体に設置して平綴機Ａの動作と同
期して回転するカムとマイクロスイッチとによる機械式
近接スイッチ、又は光学式近接スイッチあるいはロータ
リーエンコーダー等による平綴機Ａ本体の１サイクル動
作毎の閉接動作（タイミング検知動作）により発信する
主タイミングセンサー１４（又は各フィーダー部２のタ
イミングセンサー８(k) ）からのタイミング信号を、シ
フトレジスター１２の信号入力端子側に入力して、該タ
イミング信号が入力する毎に、順に該シフトレジスター
１２のｋ番目からｎ番目までの信号出力端子側から１つ
ずつシフト動作して動作信号を出力し、これによって、
それらの各出力端子に接続した第ｋフィーダー部〜第ｎ
フィーダー部までのそれぞれシフトリレー１５(k) 〜１
５(n) を順に１つずつ動作させ、それぞれリレーの常閉
接点１５(k)b〜１５(n)bを順に１つずつオフ（開放）動
作させて、それぞれ第ｋフィーダー部〜第ｎフィーダー
部までのフィーダーエアーバルブ１７(k) 〜１７(n) を
１つずつ順にシフト動作により閉鎖して刷本Ｓの吸着エ
アーを停止させる。

【００３３】なお、落丁検知により常開接点９(k)aがオ
ン動作した上記第ｋフィーダー部（落丁の発生したフィ
ーダー部）のシフトリレー１５(k) には、後述する機械
停止用リレー２０の常開接点２０ａが直列接続してあ
り、したがって上記シフトリレー１５(k) については、
機械停止指示が生じて常開接点２０ａがオン（閉接）動
作した場合にのみ動作するようになっている。

【００３４】以上のようにして、上記シフトレジスター
１２は、入力する上記タイミングセンサー１４が発信す
るタイミング信号毎にシフト動作して、シフトレジスタ
ー１２の複数の出力端子（ｋ〜ｎ〜（ｎ＋ｘ））より１
出力端子毎に移行しながら順に出力信号を発生し、該各
出力端子に、各フィーダー部２の順序と対応するよう
に、各フィーダー部２に接続した各々リレー１５(k) 〜
１５(n) を動作させて、該リレーの常閉接点１５(k)bを
オフ（開放）動作させ、落丁の生じたフィーダー部（第
ｋフィーダー部）以降のエアー吸引動作を順にシフト動
作により停止させて、フィーダー部２の刷本Ｓの供給動
作を停止させるものである。

【００３５】また、上記シフトレジスター１２は、上記
のようにタイミング信号が入力される毎にシフト動作し
て、入力する上記主タイミングセンサー１４からのタイ
ミング信号の回数が、落丁の生じたフィーダー部２から
リジェクター３１までを刷本Ｓが移行する間の所定サイ
クル数（ｎ＋ｘ）に到達した時点で、シフトレジスター
１２の出力端子より出力信号を発生して、該出力端子に
接続したシフトリレー１５(n+x) （リジェクトリレー）
を動作させ、該リレーの常開接点１５(n+x)aをオン（閉
接）動作させることにより、リジェクト動作バルブ１６
を動作させ、これによって、落丁の生じたフィーダー部
２からリジェクター部３１にギャザリングチェーン３に
より移行する刷本Ｓが到達した時点を以て、リジェクト
動作バルブ１６の動作によりリジェクター部３１を排出
方向に動作させ、不良本（落丁の生じた丁合刷本）とし
て排出するものである。

【００３６】また、図３に示す本発明装置の検出回路に
は、プリセットカウンター１９(k)と、前記落丁検知リ
レー９(k) の常開接点９(k)aとを直列に設け、常開接点
９(k)aの開閉動作回数（落丁検知発生回数）をプリセッ
トカウンター１９(k) によりカウントし、プリセット数
に到達した時点で機械停止リレー２０を動作させて、該
リレー２０の常閉接点２０ｂをオフ（開放）動作させる
ことにより、平綴機Ａ本体の駆動モーター２１を停止
（機械停止）させて機械の稼働停止を行ない、落丁の生
じたフィーダー部２の調整、補修を行なうものであり、
１個所のフィーダー部２にて、落丁が続けてプリセット
数だけ発生した場合には機械停止をさせるものである。
なお、ＳＷ₂ はプリセットカウンター１９(k) を使用す
る際の動作入切スイッチである。

【００３７】平綴機Ａの停止後の再稼働は、リセットス
イッチ１１（常閉スイッチ）を手動にてオフ（開放）動
作して、機械停止リレー２０をオフ動作するとともに、
常閉接点２０ｂをオン（閉接）動作し且つリセットスイ
ッチ２３（常開接点）をオン（閉接）動作することによ
り機械始動リレー２２を動作して、常閉接点２０ｂに対
して直列に接続した常開接点２２ａをオン（閉接）動作
して、駆動モーター２１を始動させて平綴機Ａ本体を再
稼働させるものである。なお上記駆動モーター２２を始
動させる常開接点２２ａに並列に寸動スイッチＳＷ₃ を
設けるものである。

【００３８】図４は、ギャザリングチェーン３の移行方
向上流側より順に配置した各第１フィーダー部２(1) ，
第２フィーダー部２(2) ，・・・第ｎ−１フィーダー部
２(n-1) ，第ｎフィーダー部(n) における落丁検出系統
のブロック図である。図中１(1) 〜１(n) は各フィーダ
ー部２に設置されるフォトセンサーを示し、８(1) 〜８
(n) は各フィーダー部２に設置されるタイミングセンサ
ーを示し、９(1) 〜９(n) は各フィーダー部２に設置さ
れる落丁検知リレーを示し、１０(1)〜１０(n) は各フ
ィーダー部２に設置されるフォトセンサーリレーを示
し、１２(1) 〜１２(n) は各フィーダー部２に設置され
るシフトレジスターを示し、１４は平綴機Ａ本体のタイ
ミングセンサーを示し、１５(1) 〜１５(n) は各フィー
ダー部２に設置されるシフトリレーを示し、１６はリジ
エクター動作用バルブ（動作用マグネット）を示し、１
７(1) 〜１７(n) は各フィーダー部２に設置される刷本
をエアー吸着により供給するためのフィーダーエアーを
供給するフィーダーバルブを示し、１９(1) 〜１９(n)
はプリセットカウンターを示し、２１は平綴機Ａ本体の
駆動モーターを示し、３１はリジェクター動作用バルブ
１６により動作するリジェクター部である。

【００３９】図５は本発明の平綴機における落丁検出装
置の落丁検出動作におけるタイミングチャート（横軸に
時間ｔ、縦軸に信号量）である。刷本Ｓが、スインググ
リッパー７によってそれぞれの各フィーダー部２（１〜
ｎ）より、ギャザリングチェーン３上方に供給されて、
水平プレート５上をギャザリングチェーン３の移行方向
に対して直交する方向に横移動して、それぞれの水平プ
レート５上に供給され、いずれのフィーダー部２におい
ても落丁の発生がない場合は、刷本Ｓによってフォトセ
ンサー１が遮光されて、対向する反射板１ａからの反射
光を検知せず、フォトセンサー１による検出信号Ｐｓが
発生せず、遮光されている時間帯と同期して、タイミン
グセンサー８（第ｋフィーダー部２(k) のタイミングセ
ンサー８(k) ）は、関連駆動のもとで前記フィーダー部
２の１サイクル供給動作毎にオン（閉接）動作してタイ
ミング信号Ｔｓを発生する。上記のように、検出信号Ｐ
ｓとタイミング信号Ｔｓとが同時に発生しない場合は、
全てのフィーダー部２の落丁検知リレー９（第１フィー
ダー部の落丁検知リレー９(1) 〜第ｎフィーダー部の落
丁検知リレー９(n) まで）が動作せず、落丁検出信号Ｗ
ｓは発生しない。

【００４０】一方、刷本Ｓが、スインググリッパー７に
よってそれぞれの各フィーダー部２（１〜ｎ）より、水
平プレート５上をギャザリングチェーン３の移行方向に
対して直交する方向に横移動して水平プレート５上に供
給されるべきタイミングにおいて、該水平プレート５上
での刷本Ｓの横移動がない場合は、刷本Ｓによるフォト
センサー１に対する遮光が発生せず、対向する反射板１
ａからの反射光を検知して、フォトセンサー１には光検
出信号Ｐｓが発生し、遮光されるべき時間帯と同期し
て、タイミングセンサー８（第ｋフィーダー部２(k) の
タイミングセンサー８(k) ）は、関連駆動のもとで前記
フィーダー部２の１サイクル供給動作毎にアンプを介し
てオン（閉接）動作して、タイミング信号Ｔｓを発生す
る。上記のように、検出信号Ｐｓとタイミング信号Ｔｓ
とが同時に発生した場合には、落丁の発生したフィーダ
ー部２の落丁検知リレー９（例えば第ｋフィーダー部２
(k) の落丁検知リレー９(k) ）が動作して、落丁検出信
号Ｗｓを発生する。

【００４１】上記図５に示した検出タイミングチャート
において、タイミングセンサー８によるタイミング信号
Ｔｓは、フィーダー部２から水平プレート５上への刷本
Ｓの供給におけるスインググリッパー７による刷本Ｓの
横移動中に発生させるものであるが、刷本Ｓが、サイド
ガイドＧに当接する直前若しくは直後のタイミングを以
て発生させることが適当である。また、このタイミング
信号Ｔｓは、実線で図示する若しくは実線と点線とで図
示する時間帯に発生させるものである。

【００４２】

【作用】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置は、
水平プレート５上での刷本Ｓの横移動方向への移動を、
該刷本横移動位置に対設のフォトセンサー１で検出する
とともに、ギャザリングチェーン３の移行と同期してフ
ィーダー部２での刷本供給動作を、刷本Ｓが水平テーブ
ル上で前記横移動方向へ移動するタイミングを以てタイ
ミング信号を発信するタイミングセンサー８で検出し
て、前記フォトセンサー１の検出信号Ｐｓと、前記タイ
ミングセンサー８のタイミング信号Ｔｓとの両信号の同
期的検出でシフトレジスター１３を動作せしめて、刷本
の落丁検出を行なうようにしたものであり、刷本Ｓが水
平プレート５上を横移動してサイドガイドＧに当接する
までのタイミングを以て光学的に検出する方式であるた
め、水平プレート５上に刷本Ｓが供給されたか否かを正
確に検出できる。

【００４３】

【発明の効果】本発明の平綴機における刷本落丁検出装
置は、機械的なグリップ動作、ニップ動作によって行な
う従来の落丁検出とは異なり、刷本が薄物であったり、
折り形状等に多少の相違があっても、検知エラーの発生
がなく、平綴機における刷本落丁の検出を正確に且つ容
易に行なうことができ、また、折り形状等に多少の相違
のある刷本が、スインググリッパー間に正確に咥えられ
ない状態で、水平プレート上に横移動を以て供給されて
も、横移動中のタイミングを以て光学的に検出する方式
であるため、刷本の存在を正確に検出でき、落丁検出に
おける誤動作の発生が低減でき、落丁のある不良本を、
的確にリジェクトして、信頼性の高い平綴製本の生産が
行える効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置の平
面図である。

【図２】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置の側
面図である。

【図３】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置の第
ｋフィーダー部の刷本落丁検出系統の電気回路図であ
る。

【図４】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置の第
１フィーダー部から第ｎフィーダー部までの刷本落丁検
出系統の電気回路図である。

【図５】本発明の平綴機における刷本落丁検出装置の落
丁検出動作を示すタイミングチャートである。

【図６】一般的な平綴機の概要平面図である。

【図７】一般的な平綴機の部分平面図である。

【図８】一般的な平綴機の部分側面図である。

【符号の説明】

ＳＷ₁ …メインスイッチ ＳＷ₂ …プリセットカウンタ
ー入切スイッチ ＳＷ₃ …寸動スイッチ １，１(k) 〜１(n) …フォトセンサー １ａ…反射板 ２，２(1) 〜２(n) …フィーダー部 ３…ギャザリング
チェーン ３ａ…送り爪 ４…搬送カイドテーブル ５…水平プレ
ート ６…搬送チェーン ７…スインググリッパー ８(1) ，８(k) 〜８(n) …タ
イミングセンサー ９(1) ，９(k) 〜９(n) …落丁検知リレー １０(1) ，１０(k) 〜１０(n) …フォトセンサーリレー １１…機械始動リセットスイッチ １２(1) ，１２(k) 〜１２(n) …シフトレジスター １３(k) …保持リレー １４…主タイミングセンサー １５(1) ，１５(k) 〜１５(n) …シフトリレー １６…
リジェクター動作バルブ １７(1) ，１７(k) 〜１７(n) …フィーダーバルブ １９(1) ，１９(k) 〜１９(n) …プリセットカウンター ２０…機械停止リレー ２１…駆動モーター ２２…機
械始動リレー ２３…機械始動スイッチ ２４…警報器 ３０…製本綴
部 ３１…リジェクター部 ３２…表紙付け部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉浪 俊行 東京都板橋区志村１丁目18番４号 株式会 社トッパンテクノ内 (72)発明者 下村 誠 東京都板橋区志村１丁目18番４号 株式会 社トッパンテクノ内 (72)発明者 伊藤 善之 東京都台東区台東１丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ギャザリングチェーンの移行方向に対して
   直交する方向への水平プレート上での刷本の横移動をフ
   ォトセンサーで検出し、ギャザリングチェーンの移行と
   同期するフィーダー部での刷本供給動作を、刷本が前記
   水平プレート上で横移動するタイミングを以てタイミン
   グ信号を発信するタイミングセンサーで検出し、前記フ
   ォトセンサーの検出信号と前記タイミングセンサーのタ
   イミング信号との同期的検出でシフトレジスターを動作
   させて刷本の落丁検出を行なうようにしたことを特徴と
   する平綴機における刷本落丁検出装置。