JPH08119920A - 三環式アニリド誘導体 - Google Patents

三環式アニリド誘導体

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JPH08119920A
JPH08119920A JP6252222A JP25222294A JPH08119920A JP H08119920 A JPH08119920 A JP H08119920A JP 6252222 A JP6252222 A JP 6252222A JP 25222294 A JP25222294 A JP 25222294A JP H08119920 A JPH08119920 A JP H08119920A
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compound
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dihydrodibenz
nmr
ppm
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Withdrawn
Application number
JP6252222A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Takami
仁 高見
Toshiaki Kumazawa
利昭 熊沢
Nobuyuki Kishibayashi
伸行 岸林
Hiromi Nonaka
裕美 野中
Hiroshi Kase
廣 加瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ステロイド5α−リダクターゼ阻害作用を有
する新規な三環式アニリド誘導体を提供する。 【構成】 一般式I 〔R、R及びRは同一または異なって水素または
低級アルキルを、Rは水素、ハロゲン、ニトロまたは
低級アルキルを、AはCHまたはNを、Yは−CH
−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH
−、−CHS−、−SCH−、−O−、−S−ま
たは単結合を、Z−ZはC=O、CHOR(R
は水素または低級アルキルを表す)、C=CHまたは
N−R(Rは水素、置換/非置換の複素環基で置換
されていてもよい低級アルキル、置換/非置換のアラル
キルを表す)を、XはOまたはS(O)(qは0〜2
の整数を表す)を、nは1〜6の整数を表す〕の三環式
アニリド誘導体またはその薬理学的に許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステロイド5α−リダ
クターゼ阻害作用を有し、前立腺肥大症治療薬、前立腺
癌治療薬、禿頭症治療薬及びざ瘡治療薬として有用な三
環式アニリド誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】前立腺肥大症の患者においては、前立腺
組織中のステロイド5α−リダクターゼ活性が亢進し、
ジヒドロテストステロンが多量に存在しており、前立腺
肥大症の発症にジヒドロテストステロンが重要な役割を
果たしていることが示唆され、その治療にステロイド5
α−リダクターゼ阻害剤が有用であることが報告されて
いる[ザ・プロステート・サプルメント(The Prostate
Supplement),2,95(1989)]。
【0003】また、前立腺癌の成長はテストステロンで
はなくジヒドロテストステロンに依存しており、ステロ
イド5α−リダクターゼ阻害剤が有用であることが報告
されている[ザ・プロステート(The Prostate),9,343(1
986)]。一方、ざ瘡及び禿頭症の発症に関しても、ジヒ
ドロテストステロンが重要な役割を果たしていることが
知られている[トレンズ・イン・ファーマコロジカル・
サイエンス(Trends Pharmacol.Sci.),10,491(1989)]。
【0004】三環式アニリド誘導体としては、***特許
918,634に一般式(A)
【0005】
【化2】
【0006】で表される化合物が染料の成分として開示
されている。
【0007】
【発明を解決しようとする課題】本発明の目的は、ステ
ロイド5α−リダクターゼ阻害作用を有する新規な三環
式アニリド誘導体またはその薬理学的に許容される塩を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、式
(I)
【0009】
【化3】
【0010】[式中、R1、R2及びR4は同一または異
なって、水素または低級アルキルを表し、R3は、水
素、ハロゲン、ニトロまたは低級アルキルを表し、A
は、CHまたはNを表し、Yは、−CH2CH2−、−C
H=CH−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2
−、−SCH2−、−O−、−S−または単結合を表
し、Z1−Z2は、C=O、CHOR5(式中、R5は、水
素または低級アルキルを表す)、C=CH2またはN−
6(式中、R6は、水素、置換もしくは非置換の複素環
基で置換されていてもよい低級アルキル、置換もしくは
非置換のアラルキルを表す)を表し、Xは、OまたはS
(O)q(式中、qは、0〜2の整数を表す)を表し、
nは、1〜6の整数を表す]で表される三環式アニリド
誘導体またはその薬理学的に許容される塩が提供され
る。
【0011】式(I)の各基の定義において、低級アル
キル及びアラルキルのアルキル部分としては、直鎖また
は分枝状の炭素数1〜6の、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられ
る。アラルキルのアリール部分としては、フェニル、ナ
フチルなどがあげられ、複素環基としては、ピリジル、
ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、
ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリ
ル、チアゾリル、フリル、チエニルなどがあげられる。
置換アラルキル及び複素環基の置換基としては、同一ま
たは異なって置換数1〜3の低級アルキル、低級アルコ
キシ、ハロゲン、アミノ、モノまたはジ低級アルキル置
換アミノなどがあげられ、低級アルキル及び低級アルコ
キシ、モノまたはジ低級アルキル置換アミノのアルキル
部分は前記と同義である。ハロゲンは、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
【0012】化合物(I)の薬理学的に許容される塩と
しては、薬理学的に許容される酸付加塩として、例えば
塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、及びマレイ
ン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩などの有機酸塩が、ま
た、薬理学的に許容される塩基付加塩として、例えばア
ンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などがあげられる。
【0013】次に化合物(I)の製造法について説明す
る。化合物(I)においてR1が低級アルキルである化
合物(Ia)及びR1が水素である化合物(Ib)は、
以下に示す製造工程に従い得ることができる。
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R1aはR1の定義中の低級アルキ
ルを表し、R2、R3、R4、A、Y、Z1−Z2、X及び
nは前記と同義である) 工程1:化合物(II)と化合物(II)に対して1〜
5当量の化合物(III)とを、1〜2当量の、例えば
1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチル-N,N-ジ
メチルアミノプロピルカルボジイミド・塩酸塩、ヨウ化
2-クロロ-1-メチルピリジニウム、N,N-ビス(2-オキソ-3
-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリドなどの縮合
剤、及び1〜3当量の、例えばトリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、ジイソプロピルアミンなどの塩基の存在
下、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタ
ンなどの有機溶媒中、室温から用いた溶媒の沸点の間で
30分〜6時間反応させることにより化合物(Ia)を
得ることができる。
【0016】あるいは、化合物(II)を酸クロリドま
たは混合酸無水物などのカルボン酸の反応性誘導体に変
換した後、化合物(III)と縮合する方法により化合
物(Ia)を得ることができる。 工程2:化合物(Ia)を、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどの塩基の存在下、水を含
んだメタノール、エタノール、ジオキサンなどの有機溶
媒中、室温から用いた溶媒の沸点の間で30分〜6時間
反応させることにより化合物(Ib)を得ることができ
る。
【0017】なお、原料化合物(II)は、公知の方法
[例えば、特開昭60−6690号公報、特開平2−9
1040号公報、EP特許549352、ザ・ケミスト
リー・オブ・ヘテロサイクリック・コンパウンズ (The
Chemistry of HeterocyclicCompounds),43,369-545(198
4),John Wiley and Sons およびザ・ジャーナル・オブ
・オーガニック・ケミストリー(The Journal of Organi
c Chemistry),25,747(1960)など]あるいはそれに準じ
る方法により得ることができる。
【0018】また、原料化合物(III)は、例えば、特開
平1−139558号公報に記載の方法に準じて得ることがで
きる。上述した製造法における中間体及び目的化合物
は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、濾過、
抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフ
ィーなどに付して単離精製することができる。また中間
体においては、特に精製することなく次の反応に供する
こともできる。
【0019】化合物(I)の塩を取得したいとき、化合
物(I)が塩の形で得られる場合には、そのまま精製す
ればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な
溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸または塩基を加えて、
生成した塩を単離精製すればよい。また、化合物(I)
及びその薬理学的に許容される塩は、水あるいは各種溶
媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加
物も本発明に包含される。
【0020】上記製造法により得られる化合物(I)に
は、位置異性体及び光学異性体が存在し得るが、本発明
はこれら異性体を含め全ての可能な異性体及びこれらの
混合物も包含される。上記製造法により得られる化合物
(I)の具体例を第1表に示す。なお、表中の化合物番
号は後述する実施例番号に対応している。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】次に化合物(I)の薬理作用について試験
例で説明する。 試験例1.急性毒性試験 体重 20 ± 1 gのdd系雄性マウスを1群3匹用い、試験
化合物を経口で投与した。投与後7日後の死亡状況を観
察し、最小死亡量(MLD値)を求めた。結果を第2表に示
す。
【0024】
【表3】
【0025】試験例2.ステロイド5α−リダクターゼ
阻害試験 T. Liangらの方法[Endocrinology,117,571(1985)]に従
い、雄性ラットの副睾丸を10倍容の 0.32 M ショ糖、1
mM ジチオスレイトール及び 0.05 mM ジヒドロニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を含む 20
mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH 6.5)でホモジネートし
た後、遠心分離(100,000×g, 30 分間)した。得られた
沈澱に上記緩衝液を加えて懸濁し、酵素溶液(10〜20 mg
蛋白質/ml)を調製した。
【0026】酵素活性の測定は、[4-14C]-テストステロ
ン(150nM) 、NADPH(2nM)、上記酵素溶液(10μg 蛋白質)
及び試験化合物を含む全容量0.5mlの反応溶液(1mMジチ
オスレイトールを含む 40mM トリスクエン酸緩衝液、pH
4.5)を37℃で10分間インキュベートした。酵素反応を
酢酸エチル 2 ml を加えて停止し、遠心分離(1,000×g,
5分間)した。有機層を試験管に採取して乾固した後、
酢酸エチル 25 μl を加えシリカゲル薄層クロマトグラ
フィー(TLC)で分離(展開溶媒 ;ジクロロメタン:ジエチ
ルエーテル = 1 : 1) した。テストステロンと生成した
ジヒドロテストステロン及びアンドロスタンジオールの
放射活性を BAS2000 [富士フィルム (株)社製]を用いて
測定し、試験化合物(試験化合物濃度;100 nM)による
酵素活性阻害率を次式より算出した。
【0027】
【数1】
【0028】(式中、コントロールの変換率とは、上記
酵素活性の測定中、試験化合物非存在下での変換率を、
また、ブランクの変換率とは、上記酵素活性の測定中、
酵素溶液に酢酸エチル 2 ml を添加して酵素を不活性化
させたときの変換率をそれぞれ表す) 結果を第3表に示す。
【0029】
【表4】
【0030】化合物(I)またはその薬理学的に許容さ
れる塩は、そのまま単独で投与することもできるが、通
常各種の医薬製剤として提供するのが好ましい。また、
それら医薬製剤は、動物及び人に使用されるものであ
る。投与経路は、治療に際しもっとも効果的なものを使
用するのが好ましく、経口または直腸内、口腔内、皮
下、筋肉内、静脈内などの非経口をあげることができ
る。
【0031】投与形態としては、カプセル剤、錠剤、顆
粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、座剤、注射剤などがあ
げられる。経口投与に適当な乳剤及びシロップ剤のよう
な液体調整物は、水、ショ糖、ソルビット、果糖などの
糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
などのグリコール類、ゴマ油、オリーブ油、大豆油など
の油類、p-ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐
剤、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ア
スコルビン酸、トコフェロールなどの抗酸化剤、ストロ
ベリーフレーバー、ペパーミントなどのフレーバー類な
どを用いて調製される。また、カプセル剤、錠剤、散
剤、顆粒剤などは、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニッ
トなどの賦形剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊
剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、
ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ゼラチンなどの結合剤、脂肪酸エステルなどの界面
活性剤、グリセリンなどの可塑剤などを用いて調製され
る。
【0032】非経口投与に適当な製剤は、好ましくは受
容者の血液と等張である活性化合物を含む滅菌した水を
主とする溶剤を用いて調製される。例えば、注射剤は、
塩溶液、ブドウ糖溶液、または、塩水とブドウ糖溶液と
の混合物からなる担体などを用いて調製される。局所製
剤は、活性化合物を一種またはそれ以上の媒質、例えば
鉱油、石油、多価アルコールまたは局所医薬製剤に使用
される他の基剤中に溶解または懸濁して調製される。
【0033】腸内投与製剤は、通常の担体、例えばカカ
オ脂、水素化脂肪、水素化脂肪カルボン酸などでの座剤
として調製される。また、これら非経口剤においても、
経口剤で例示した希釈剤、香料、防腐剤、抗酸化剤、賦
形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活性剤、可塑剤な
どから選択される一種またはそれ以上の補助成分を添加
することができる。
【0034】化合物(I)またはその薬理学的に許容さ
れる塩の有効用量及び投与回数は、投与形態、患者の年
齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度により
異なるが、通常投与量は経口投与の場合、成人一人当り
1mg〜1g を一日一回ないし数回投与する。非経口投
与、例えば静脈内投与の場合、成人一人当り0.1〜100mg
を一日一回ないし数回投与する。また、経皮投与の場
合、10μg〜100mg を一日一回ないし数回投与する。し
かしながら、これら投与量に関しては、前述の種々の条
件により変動する。
【0035】以下に本発明の態様を実施例、参考例及び
製剤例により説明する。
【実施例】
実施例1: 4−[2−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ノキシ]酪酸エチル(化合物1) 4−(2−アミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 1.2
3 g のジクロロメタン40 ml及びトリブチルアミン 2.25
mlの混合溶液にヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジ
ニウム 1.20 g を加えた。加熱還流撹拌下、(6,11
−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−11−オン
−2−イル)カルボン酸 1.0 gのジクロロメタン懸濁液
10 mlを滴下した後、同温度で1時間加熱還流撹拌し
た。室温まで冷却した後、反応溶液に水 50 mlを加え、
ジクロロメタンで抽出した。有機層を1規定塩酸、飽和
重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。得られた
残渣をヘキサン−酢酸エチルで再結晶することにより、
化合物1を 1.41 g 得た。
【0036】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.18 (t, 3H, J
= 7.1 Hz), 2.23-2.33 (m, 2H), 2.63(t, 2H, J = 6.9
Hz), 4.08 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.18 (t, 2H, J = 6.
3 Hz), 5.27 (s, 2H), 6.93 (dd, 1H, J = 2.0 Hz及び
7.6 Hz), 6.99-7.11 (m, 2H),7.19 (d, 1H, J = 8.9 H
z), 7.40-7.63 (m, 3H), 7.91 (dd, 1H, J = 1.3 Hz及
び 7.6 Hz), 8.15 (dd, 1H, J = 2.3 Hz及び 8.6 Hz),
8.50 (dd, 1H, J = 2.0 Hz 及び 7.6 Hz), 8.71 (br, 1
H), 8.77 (d, 1H, J = 2.3 Hz).
【0037】実施例2: 4−[2−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ノキシ]酪酸(化合物2) 実施例1で得られる化合物1(1.41 g)、10規定水酸化
ナトリウム水溶液 0.77 ml及びエタノール 42 mlの混合
物を1時間加熱還流撹拌した。反応液を減圧下にエタノ
ールを留去し、残渣を水 30 mlに溶解し、4規定塩酸で
pH を3に調整した。これを酢酸エチルで抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下に溶媒留去した。得られた残渣にイソプロピルエ
ーテルを加え、室温で撹拌し、結晶を濾過し、化合物2
を 0.86 g 得た。
【0038】融点:159-160℃ 元素分析(%):C2521NO6 計算値:C 69.60; H 4.91; N 3.25 実測値:C 69.56; H 4.90; N 3.15 IR(KBr錠剤)cm-1: 3200, 1732, 1605, 1495, 1450, 130
1, 1245, 1175, 747.
【0039】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.21-2.31 (m, 2
H), 2.62 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 4.19(t, 2H, J = 6.1H
z), 5.28 (s, 2H), 6.94 (dd, 1H, J = 1.7 Hz 及び 7.
8 Hz), 6.97-7.10 (m, 2H), 7.19 (d, 1H, J = 8.6 H
z), 7.42 (d, 1H, J = 7.8 Hz),7.48-7.54 (m, 1H), 7.
91 (d, 1H, J = 6.3 Hz), 8.12 (dd, 1H, J = 2.3 Hz及
び 8.6 Hz), 8.47 (dd, 1H, J = 1.7 Hz及び 7.8 Hz),
8.74 (s, 1H), 8.76 (d,1H, J = 2.3 Hz).
【0040】実施例3: 4−[2−(10,11−ジヒドロジベンゾ[a,d]
シクロヘプテン−5−オン−2−イル)カルボキサミド
フェノキシ]酪酸(化合物3) 10,11−ジヒドロジベンゾ[a,d]シクロヘプテ
ン−5−オン−2−カルボン酸 0.60 g 及び4−(2−
アミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.74g を用
い、実施例1及び2の方法に準じて化合物3を 0.16 g
得た。
【0041】融点:155-161℃ 元素分析(%):C2623NO5・0.2H2O 計算値:C 72.18; H 5.45; N 3.23 実測値:C 72.03; H 5.56; N 3.23 IR(KBr錠剤)cm-1: 3360, 2930, 1730, 1635, 1596, 152
5, 1453, 1291, 1254, 749.
【0042】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.14-2.24 (m, 2
H), 2.52 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 3.25及び 3.28 (AB, 4
H, J = 8.9 Hz), 4.15 (t, 2H, J = 6.1 Hz), 6.91 (d
d, 1H,J = 1.3 Hz 及び 7.6 Hz), 6.97-7.10 (m, 2H),
7.24 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.33 (t, 2H, J = 7.6 H
z), 7.45 (dt, 2H, J = 1.5 Hz 及び 7.6 Hz), 7.79 (d
d,1H, J = 1.5 Hz及び 7.6 Hz), 7.79 (dd, 1H, J = 1.
5 Hz及び 7.6 Hz), 7.84(s, 1H), 8.01 (d, 1H, J = 7.
6 Hz), 8.07 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 8.49 (dd, 1H, J =
1.5 Hz及び 7.6 Hz), 8.66 (s, 1H).
【0043】実施例4: 4−[2−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−8−イル)カルボキサミドフェ
ノキシ]酪酸(化合物4) 6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−1
1−オン−8−カルボン酸 0.64 g 及び4−(2−アミ
ノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.75 g を用い、実
施例1及び2の方法に準じて化合物4を 0.65 g 得た。
【0044】融点:139-142℃ 元素分析(%):C2521NO6 計算値:C 69.60; H 4.91; N 3.25 実測値:C 69.65; H 5.06; N 3.33 IR(KBr錠剤)cm-1: 3440, 2930, 1732, 1639, 1599, 153
6, 1454, 1303, 753.
【0045】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.16-2.25 (m, 2
H), 2.53 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 4.18(t, 2H, J = 5.9
Hz), 5.32 (s, 2H), 6.95-7.03 (m, 2H), 7.09 (d, 2H,
J =8.6 Hz), 7.16 (t, 1H, J = 7.1 Hz), 7.53 (s, 1
H), 7.53 (dt, 1H, J = 1.7 Hz 及び 7.8 Hz), 8.04
(d, 3H, J = 8.6 Hz), 8.41 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 8.5
6(s, 1H).
【0046】実施例5: 4−[2−(11−メチリデン−6,11−ジヒドロジ
ベンズ[b,e]オキセピン−2−イル)カルボキサミ
ドフェノキシ]酪酸(化合物5) 11−メチリデン−6,11−ジヒドロジベンズ[b,
e]オキセピン−2−カルボン酸 1.17 g 及び4−(2
−アミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 1.45 g を用
い、実施例1及び2の方法に準じて化合物5を 0.58 g
得た。
【0047】融点:244℃(分解) 元素分析(%):C2623NO5・0.5H2O 計算値:C 69.60; H 4.91; N 3.25 実測値:C 69.56; H 4.90; N 3.15 IR(KBr錠剤)cm-1: 3440, 1578, 1542, 1494, 1451, 124
9, 751.
【0048】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.90-2.10 (m, 2
H), 2.45-2.55 (m, 2H), 4.00-4.15(m, 2H), 5.23 (s,
2H), 5.37 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 6.85-6.95 (m, 2
H), 7.00-7.15 (m, 2H), 7.35-7.46 (m, 4H), 7.85 (d,
2H, J = 7.3 Hz), 8.12 (s, 1H), 9.52 (s, 1H).
【0049】実施例6: 4−[2−(11−メチリデン−6,11−ジヒドロジ
ベンズ[b,e]オキセピン−2−イル)カルボキサミ
ドフェニルチオ]酪酸(化合物6) 11−メチリデン−6,11−ジヒドロジベンズ[b,
e]オキセピン−2−カルボン酸 1.17 g 及び4−(2
−アミノフェニルチオ)酪酸エチルエステル 1.55 g を
用い、実施例1及び2の方法に準じて化合物6を 0.78
g 得た。
【0050】融点:116-125℃ 元素分析(%):C2623NO3S・0.6H2O 計算値:C 68.43; H 5.34; N 3.07 実測値:C 68.40; H 5.54; N 3.04 IR(KBr錠剤)cm-1: 3450, 1580, 1525, 1490, 1437, 130
3, 1239, 759.
【0051】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.68-1.80 (m, 2
H), 2.28 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 5.16(s, 2H), 5.31
(s, 1H), 5.78 (s, 1H), 6.84 (d, 1H, J = 8.6 Hz),
6.97 (t,1H, J = 7.6 Hz), 7.26-7.33 (m, 5H), 7.55
(dd, 1H, J = 1.5 Hz 及び 7.6 Hz), 7.71 (dd, 1H, J
= 2.3 Hz及び 8.6 Hz), 8.11 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 8.
57(dd, 1H, J = 1.3 Hz及び 8.2 Hz), 9.33 (s, 1H).
【0052】実施例7: 4−[2−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ニルチオ]酪酸(化合物7) 6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−1
1−オン−2−カルボン酸クロリド 2.24 g及びジメチ
ルアミノピリジンを 5.0 mg、ピリジン 1.3 ml、及びジ
クロロメタン 32 mlの混合溶液に、4−(2−アミノフ
ェニルチオ)酪酸エチルエステル 2.39 g のジクロロメ
タン溶液 10 mlを氷冷下で加えた。室温で12時間撹拌
した後、反応液に水 50 mlを加え、これをジクロロメタ
ンで抽出した。有機層を2規定塩酸、1規定水酸化ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濾過し、減圧下に溶媒留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒:ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物
7のエチルエステルを 1.74 g 得た。
【0053】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.18 (t, 3H, J
= 7.2 Hz), 1.80-2.10 (m, 2H), 2.45(t, 2H, J = 6.9
Hz), 2.89 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 4.06 (q, 2H, J = 7.
2 Hz), 5.25 (s, 2H), 7.12 (dd, 1H, J = 1.5 Hz及び
7.5 Hz), 7.17 (d, 1H, J =8.7 Hz), 7.27-7.60 (m, 5
H), 7.85-7.95 (m, 1H), 8.13 (dd, 1H, J = 2.4 Hz 及
び 8.7 Hz ), 8.55 (dd, 1H, J = 1.2 Hz 及び 8.2 H
z), 8.83 (d, 1H, J = 2.4Hz), 9.47 (br, 1H). この化合物を実施例2の方法に準じて加水分解して化合
物7を 0.91 g 得た。 融点:111-112℃ 元素分析(%):C2521NO5S 計算値:C 67.10; H 4.73; N 3.13 実測値:C 67.31; H 4.60; N 2.94 IR(KBr錠剤)cm-1: 3430, 3335, 1732, 1668, 1643, 151
9, 1487, 1300, 1254, 1174, 763.
【0054】1H-NMR(DMSO-d6)(δ,ppm): 1.69-1.93 (m,
2H), 2.36 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 2.94 (t, 2H, J =
7.1 Hz), 5.40 (br, 2H), 7.15-7.32 (m, 3H), 7.40-7.
70 (m,5H), 7.74 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 8.17 (dd, 1H,
J = 2.2Hz及び 8.6 Hz ), 8.78 (d, 1H, J = 2.2 Hz).
【0055】実施例8: 5−[2−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ニルチオ]吉草酸(化合物8) 6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−1
1−オン−2−カルボン酸クロリド 1.64 g 及び5−
(2−アミノフェニルチオ)吉草酸エチルエステル 2.2
8 g を用いて実施例7の方法に準じて化合物8を 1.17
g 得た。
【0056】融点:113-113.5℃ 元素分析(%):C2623NO5S 計算値:C 67.66; H 5.02; N 3.03 実測値:C 67.30; H 4.87; N 2.89 IR(KBr錠剤)cm-1: 3430, 3328, 1723, 1650, 1578, 153
0, 1488, 1434, 1298, 758.
【0057】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.67-1.90 (m, 4
H), 2.33 (t, 2H, J = 6.6 Hz), 2.85(t, 2H, J = 6.6
Hz), 5.26 (s, 2H), 7.08 (dt, 1H, J = 1.5 Hz及び 7.
5 Hz), 7.18 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 7.30-7.62 (m, 6
H), 7.92 (dd, 1H, J = 2.1 Hz及び 6.4 Hz), 8.15 (d
d, 1H, J = 2.4 Hz及び 8.6 Hz), 8.54 (dd, 1H, J =
1.1 Hz及び 8.1 Hz), 8.81 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 9.49
(s, 1H).
【0058】実施例9: 6−[2−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ニルチオ]ヘキサン酸(化合物9) 6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−1
1−オン−2−カルボン酸クロリド 1.64 g 及び6−
(2−アミノフェニルチオ)ヘキサン酸エチルエステル
1.92 g を用いて実施例7の方法に準じて化合物9を
1.14 g 得た。
【0059】融点:135-136℃ 元素分析(%):C2725NO5S 計算値:C 68.19; H 5.30; N 2.95 実測値:C 68.22; H 5.20; N 2.81 IR(KBr錠剤)cm-1: 3440, 3336, 1732, 1642, 1578, 153
0, 1489, 1298, 1257, 1151, 760.
【0060】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.54-1.90 (m, 6
H), 2.30 (t, 2H, J = 6.6 Hz), 2.84(t, 2H, J = 6.8
Hz), 5.26 (s, 2H), 7.08 (dt, 1H, J = 1.4 Hz及び 7.
4 Hz), 7.19 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 7.25-7.62 (m, 6
H), 7.92 (dd, 1H, J = 2.1 Hz及び 6.5 Hz), 8.16 (d
d, 1H, J = 2.4 Hz及び 8.6 Hz), 8.54 (dd, 1H, J =
1.0 Hz及び 8.3 Hz), 8.83 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 9.50
(s, 1H).
【0061】実施例10: 2−[4−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ニルチオ]酢酸(化合物10) 6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−1
1−オン−2−カルボン酸クロリド 1.64 g 及び2−
(4−アミノフェニルチオ)酢酸エチルエステル1.52 g
を用いて実施例7の方法に準じて化合物10を 1.32 g
得た。
【0062】融点:202-204℃ IR(KBr錠剤)cm-1: 3356, 1732, 1645, 1599, 1524, 149
8, 1278, 1249, 763. 元素分析(%):C2317NO5S 計算値:C 65.86; H 4.09; N 3.34 実測値:C 65.54; H 3.83; N 3.181 H-NMR(DMSO-d6)(δ,ppm): 3.73 (s, 2H), 5.40 (s, 2
H), 7.23 (d, 1H, J = 8.7 Hz), 7.38 (d, 2H, J = 8.6
Hz), 7.53-7.82 (m, 6H), 8.16 (dd, 1H, J = 2.1 Hz
及び 8.7 Hz), 8.74 (d, 1H, J = 2.1 Hz).
【0063】実施例11: 3−[4−(6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オ
キセピン−11−オン−2−イル)カルボキサミドフェ
ニルチオ]プロピオン酸(化合物11) 6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−1
1−オン−2−カルボン酸クロリド 1.64 g 及び3−
(3−アミノフェニルチオ)プロピオン酸エチルエステ
ル 1.62 g を用いて実施例7の方法に準じて化合物11
を 1.21 g 得た。
【0064】融点:113-115℃ 元素分析(%):C2419NO5S・0.2H2O 計算値:C 65.95; H 4.47; N 3.20 実測値:C 66.23; H 4.87; N 2.95 IR(KBr錠剤)cm-1: 3360, 1715, 1630, 1599, 1535, 148
8, 1250, 1149, 754.
【0065】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.60-2.70 (m, 2
H), 3.10-3.20 (m, 2H), 5.22 (d, 2H, J = 2.0 Hz),
5.80 (br, 1H), 7.09-7.19 (m, 1H), 7.17 (d, 1H, J =
8.8 Hz), 7.27-7.87 (m, 7H), 8.02-8.18 (m, 2H), 8.
68 (d, 1H, J = 2.4 Hz).
【0066】実施例12: 4−[2−(11−ヒドロキシ−6,11−ジヒドロジ
ベンズ[b,e]オキセピン−2−イル)カルボキサミ
ドフェニルチオ]酪酸(化合物12) 実施例7で得られる化合物7のエチルエステル 1.83
g、テトラヒドロフラン5.0 ml 及びエタノール 15 mlの
混合溶液に、水素化ホウ素ナトリウム 88 mgを氷冷下で
加えた。室温で12時間撹拌した後、反応液に水 50 ml
を加え、これを酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、
減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=
3:1)で精製し、化合物12のエチルエステルを 1.7
4 g 得た。
【0067】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.18 (t, 3H, J
= 7.2 Hz), 1.75-2.10 (m, 2H), 2.41(t, 2H, J = 6.9
Hz), 2.82 (t, 2H, J = 7.0 Hz), 3.54 (brd, 1H, J =
2.9 Hz), 4.06 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 5.08及び 5.99
(AB, 2H, J = 12.5 Hz), 5.84(brd, 1H, J = 2.9 Hz),
6.94 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 7.09 (dd, 1H, J = 1.3 Hz
及び 7.5 Hz), 7.25-7.46 (m, 5H), 7.55 (dd, 1H, J
= 1.5 Hz 及び 7.7 Hz), 7.77 (dd, 1H, J = 2.3 Hz 及
び 7.7 Hz ), 8.05 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 8.53(dd, 1
H, J = 1.1 Hz 及び 7.9 Hz), 9.32 (br, 1H). この化合物を実施例2の方法に準じて加水分解して化合
物12を 0.89 g 得た。 融点:152-154℃ 元素分析(%):C2317NO5S 計算値:C 66.80; H 5.16; N 3.12 実測値:C 66.75; H 5.00; N 2.98 IR(KBr錠剤)cm-1: 3350, 1646, 1579, 1521, 1496, 143
6, 1316, 1238, 763.
【0068】1H-NMR(DMSO-d6)(δ,ppm): 1.67-1.90 (m,
2H), 2.34 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 2.91(t, 2H, J = 7.
1 Hz), 5.31 及び 5.79 (AB, 2H, J = 12.3 Hz), 5.95
(s, 1H), 6.86 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 7.15-7.70 (m, 9
H), 7.80 (dd, 1H, J = 1.3 Hz及び 9.2 Hz), 8.12 (d,
1H, J = 1.3 Hz ), 9.66 (s, 1H).
【0069】実施例13: 4−[2−(11−メトキシ−6,11−ジヒドロ−1
1H−ジベンズ[b,e]オキセピン−2−イル)カル
ボキサミドフェノキシ]酪酸(化合物13) 11−メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,
e]オキセピン−2−カルボン酸 1.0 g及び4−(2−
アミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 1.16 gを用
い、実施例1及び2の方法に準じて化合物13を 1.14
g 得た。
【0070】融点:63℃(分解) 元素分析(%):C2625NO6・0.3H2O 計算値:C 68.95; H 5.70; N 3.09 実測値:C 69.09; H 5.59; N 2.81 IR(KBr錠剤)cm-1: 3418, 2934, 1728, 1667, 1611, 153
7, 1503, 1452, 1240, 1208, 755.
【0071】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.12-2.34 (m, 2
H), 2.58 (t, 2H, J = 6.4 Hz), 3.31(s, 3H), 4.02-4.
09 (m, 1H), 4.16-4.24 (m, 1H), 4.91及び 6.08 (AB,
2H, J= 12.4 Hz), 5.22 (s, 1H), 6.89 (dd, 1H, J =
2.0 Hz 及び 7.6 Hz), 6.94 (d, 1H,J = 8.6 Hz), 6.97
-7.08 (m, 2H), 7.30-7.38 (m, 4H), 7.79 (dd, 1H, J=
2.3 Hz及び 8.6 Hz), 7.96 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 8.4
4 (br, 1H), 8.49 (dd, 1H, J = 2.3 Hz 及び 7.3 Hz).
【0072】実施例14: 4−[2−(5−メトキシ−5,11−ジヒドロ[1]
ベンズオキセピノ[3,4−b]ピリジン−2−イル)
カルボキサミドフェノキシ]酪酸(化合物14) 5−メトキシ−5,11−ジヒドロ[1]ベンズオキセ
ピノ[3,4−b]ピリジン−2−カルボン酸 0.5 g及
び4−(2−アミノフェノキシ)酪酸エチルエステル
0.58 g を用い、実施例1及び2の方法に準じて化合物
14を 0.53 g 得た。
【0073】融点:78-82℃ 元素分析(%):C252426 計算値:C 66.95; H 5.39; N 6.25 実測値:C 66.69; H 5.54; N 6.02 IR(KBr錠剤)cm-1: 3428, 2934, 1607, 1535, 1500, 145
2, 1256, 1228, 745.
【0074】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.21-2.30 (m, 2
H), 2.61 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 3.39(s, 3H), 4.08-4.
23 (m, 2H), 5.20 及び 5.90 (AB, 2H, J = 13.2 Hz),
5.32(s, 1H), 6.91 (dd, 1H, J = 2.0 Hz 及び 7.6 H
z), 6.97-7.09 (m, 3H), 7.20(dd, 1H,J = 5.1 Hz及び
7.8 Hz), 7.72 (dd, 1H, J = 1.7 Hz及び 7.6 Hz), 7.8
4 (dd, 1H, J = 2.3 Hz及び 8.6 Hz), 7.98 (d, 1H, J
= 2.3 Hz), 8.43 (dd,1H, J = 1.7 Hz及び 5.0 Hz), 8.
52 (dd, 1H, J = 2.1 Hz及び 7.8 Hz), 8.56 (s, 1H).
【0075】実施例15: 4−[2−(5−ベンジル−10,11−ジヒドロジベ
ンズ[b,f]アゼピン−2−イル)カルボキサミドフ
ェノキシ]酪酸(化合物15) 参考例2で得られる化合物b 0.36 g 及び4−(2−ア
ミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.34 gを用い、
実施例1及び2の方法に準じて化合物15を 0.27 g 得
た。
【0076】融点:119℃(分解) 元素分析(%):C323024・0.2H2O 計算値:C 75.33; H 6.01; N 5.49 実測値:C 75.40; H 6.25; N 5.35 IR(KBr錠剤)cm-1: 3434, 1716, 1608, 1534, 1496, 145
2, 1339, 749.
【0077】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.14-2.23 (m, 2
H), 2.56 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 3.27(s, 4H), 4.11
(t, 2H, J = 6.1 Hz), 5.02 (s, 2H), 6.87 (dd, 1H, J
= 2.5Hz及び 7.1 Hz), 6.93-7.05 (m, 2H), 7.10-7.27
(m, 8H), 7.35-7.38 (m, 2H),7.53 (dd, 1H, J = 2.2
Hz 及び 8.4 Hz), 7.64 (d, 1H, J = 2.2 Hz), 8.40
(s, 1H), 8.45 (dd, 1H, J = 2.3 Hz及び 7.3 Hz).
【0078】実施例16: 4−[2−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ
[b,f]アゼピン−2−イル)カルボキサミドフェノ
キシ]酪酸(化合物16) 参考例3で得られる化合物c 0.29 g 及び4−(2−ア
ミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.34 g を用い、
実施例1及び2の方法に準じて化合物16を 0.23 g 得
た。
【0079】融点:163-165℃ 元素分析(%):C252424・0.3H2O 計算値:C 71.18; H 5.88; N 6.64 実測値:C 71.16; H 6.12; N 6.35 IR(KBr錠剤)cm-1: 3366, 1714, 1647, 1522, 1503, 148
6, 1449, 1342, 1215, 749.
【0080】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.17-2.26 (m, 2
H), 2.55 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 3.09及び 3.13 (AB, 4
H, J = 8.4 Hz), 4.17 (t, 2H, J = 5.9 Hz), 6.79 (t,
1H, J= 7.3 Hz), 6.91-7.12 (m, 6H), 7.48 (s, 2H),
7.59 (t, 1H, J = 2.3 Hz), 7.62 (s, 1H), 7.77 (s, 1
H), 8.46 (dd, 1H, J = 1.7 Hz 及び 7.6 Hz), 8.57
(s, 1H).
【0081】実施例17: 4−[2−(5−メチル−10,11−ジヒドロジベン
ズ[b,f]アゼピン−2−イル)カルボキサミドフェ
ノキシ]酪酸(化合物17) 参考例4で得られる化合物d 0.45 g 及び4−(2−ア
ミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.56 g を用い、
実施例1及び2の方法に準じて化合物17を 0.51 g 得
た。
【0082】融点:63℃(分解) 元素分析(%):C262624・0.1H2O 計算値:C 72.24; H 6.11; N 6.48 実測値:C 72.19; H 6.24; N 6.51 IR(KBr錠剤)cm-1: 3422, 2928, 1600, 1536, 1508, 149
4, 1481, 1453, 1334, 1113, 748.
【0083】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.15-2.25 (m, 2
H), 2.58 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 3.15-3.23 (m, 4H),
3.41 (s, 3H), 4.13 (t, 2H, J = 6.1 Hz), 6.88 (dd,
1H, J =2.0 Hz 及び 7.6 Hz), 6.92-7.20 (m, 8H), 7.6
6 (dd, 1H, J = 2.3 Hz 及び 9.4 Hz), 8.46-8.50 (m,
1H), 8.47 (s, 1H).
【0084】実施例18: 4−[2−(5−ベンジル−8−イソブチル−10,1
1−ジヒドロジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル)
カルボキサミドフェノキシ]酪酸(化合物18) 参考例8で得られる化合物h 0.33 g 及び4−(2−ア
ミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.25 g を用い、
実施例1及び2の方法に準じてアモルファス状の化合物
18を 0.24 g 得た。
【0085】元素分析(%):C363824・0.3H2O 計算値:C 76.11; H 6.85; N 4.93 実測値:C 76.12; H 7.10; N 4.86 IR(KBr錠剤)cm-1: 3435, 2950, 1706, 1601, 1530, 149
3, 1452, 1334, 1250, 747.
【0086】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 0.86 (d, 6H, J
= 6.4 Hz), 1.77-1.82 (m, 1H), 2.13-2.22 (m, 2H),
2.36 (d, 2H, J = 6.4 Hz), 2.55 (t, 2H, J = 7.1 H
z), 3.20-3.30 (m, 4H), 4.11 (t, 2H, J = 6.1 Hz),
5.00 (s, 2H), 6.85-7.30 (m, 11H), 7.36 (d, 2H, J =
8.3 Hz), 7.51 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 7.64 (s, 1H),
8.38(s,1H), 8.44 (dd, 1H, J = 2.3 Hz 及び 7.3 Hz).
【0087】実施例19: 4−[2−(8−イソブチル−10,11−ジヒドロ−
5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル)カルボ
キサミドフェノキシ]酪酸(化合物19) 参考例8で得られる化合物h 0.25 g 及び4−(2−ア
ミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.34 g を用い、
実施例1及び2の方法に準じて化合物19を0.26 g得
た。
【0088】融点:144-145℃ 元素分析(%):C293224・0.1H2O 計算値:C 73.43; H 6.84; N 5.91 実測値:C 73.39; H 7.04; N 5.86 IR(KBr錠剤)cm-1: 3340, 2948, 1601, 1504, 1452, 134
8, 1249, 752.
【0089】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 0.90 (d, 6H, J
= 6.8Hz), 1.78-1.84 (m, 1H),2.17-2.24 (m, 2H), 2.3
8 (d, 2H, J = 6.8 Hz), 2.59 (t, 2H, J = 7.1 Hz),
3.03-3.13 (m, 4H), 4.14 (t, 2H, J = 5.9 Hz), 6.28
(brs, 1H), 6.69 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 6.73 (d, 1H,
J = 8.5 Hz), 6.84 (s, 1H), 6.86-6.90 (m, 2H), 6.97
-7.06 (m, 2H), 7.57 (dd, 1H, J = 2.1 Hz及び 8.5 H
z), 7.63 (d, 1H, J = 2.1Hz),8.44 (s, 1H), 8.47-8.5
0 (m, 1H).
【0090】実施例20: 4−{2−[5−(2−ピリジル)メチル−10,11
−ジヒドロジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル]カ
ルボキサミドフェノキシ}酪酸(化合物20) 参考例9で得られる化合物i 0.27 g 及び4−(2−ア
ミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.26 g を用い、
実施例1及び2の方法に準じて化合物20を 0.28 g 得
た。
【0091】融点:81℃(分解) 元素分析(%):C312934・0.4H2O 計算値:C 72.33; H 5.83; N 8.16 実測値:C 72.24; H 6.05; N 8.03 IR(KBr錠剤)cm-1: 3416, 2930, 1602, 1598, 1525, 150
8, 1494, 1451, 1250.
【0092】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.17-2.27 (m, 2
H), 2.59 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 3.25(brs, 4H), 4.14
(t, 2H, J = 5.8 Hz), 5.14 (s, 2H), 6.89 (d, 1H, J
= 8.9Hz), 6.98-7.07 (m, 3H), 7.12-7.18 (m, 4H),
7.34 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 7.52-7.60 (m, 2H), 7.69
(d, 1H, J = 1.7 Hz), 8.45-8.48 (m, 2H), 8.52 (s,1
H).
【0093】実施例21: 4−[2−(5−ベンジル−10,11−ジヒドロジベ
ンズ[b,f]アゼピン−2−イル)カルボキサミド−
3−ニトロフェノキシ]酪酸(化合物21) 参考例2で得られる化合物b 1.0 g及び4−(2−アミ
ノ−3−ニトロフェノキシ)酪酸エチルエステル 1.06
g を用い、実施例1及び2の方法に準じて化合物21を
0.22 g 得た。
【0094】融点:83℃(分解) 元素分析(%):C322936・0.6H2O 計算値:C 68.34; H 5.41; N 7.47 実測値:C 68.38; H 5.37; N 7.24 IR(KBr錠剤)cm-1: 3414, 2920, 1708, 1606, 1537, 149
0, 1450, 1273, 1232, 733.
【0095】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.10-2.16 (m, 2
H), 2.49 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3.29(s, 4H), 4.14
(t, 2H, J = 5.9 Hz), 5.05 (s, 2H), 7.00 (dt, 1H, J
= 1.9Hz及び 7.0 Hz), 7.12-7.31 (m, 9H), 7.39 (d,
2H, J = 7.3 Hz), 7.57 (dd, 1H, J = 1.3 Hz 及び 8.3
Hz), 7.61 (dd, 1H, J = 2.2 Hz及び 8.6 Hz), 7.69
(d, 1H, J =2.2 Hz), 8.51 (s, 1H).
【0096】実施例22: 4−[2−(9−ベンジルカルバゾール−3−イル)カ
ルボキサミドフェノキシ]酪酸(化合物22) 参考例10で得られる化合物j 0.79 g 及び4−(2−
アミノフェノキシ)酪酸エチルエステル 0.82 g を用
い、実施例1及び2の方法に準じて化合物22を0.80 g
得た。
【0097】融点:110-111℃ 元素分析(%):C302624 計算値:C 75.30; H 5.48; N 5.85 実測値:C 75.38; H 5.59; N 5.76 IR(KBr錠剤)cm-1: 3430, 1727, 1599, 1542, 1453, 133
0, 756.
【0098】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 2.15-2.25 (m, 2
H), 2.54 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 4.15(t, 2H, J = 6.1
Hz), 5.53 (s, 2H), 6.90 (dd, 1H, J = 2.6 Hz及び 6.
9 Hz), 6.96-7.03 (m, 2H), 7.10-7.13 (m, 4H), 7.22-
7.31 (m, 4H), 7.38-7.47 (m,3H), 7.98 (dd, 1H, J =
2.0 Hz及び 8.6 Hz), 8.19 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 8.55
(dd, 1H, J = 2.5 Hz及び 7.1 Hz), 8.75 (brs, 2H).
【0099】参考例1: 5−ベンジル−10,11−ジヒドロジベンズ[b,
f]アゼピン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物
a) 5−ベンジル−10,11−ジヒドロジベンズ[b,
f]アゼピン−2−アルデヒド[Chemical Abstracts,7
6,113221k(1972)]12.9 g のメタノール溶液 650ml に
2規定水酸化カリウム−メタノール溶液 100 ml 及びヨ
ウ素 5.2 g を加え、氷冷下で24時間撹拌する操作を
反応が終了するまで計4回行った。反応終了後、減圧下
にメタノールを3分の2程度留去した。反応液に水を
1.0リットルを加え、反応液の pH を5に調整し、これ
を酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和チオ硫酸ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濾過し、減圧下に濃縮し、化合物aを 1
1.9 g 得た。
【0100】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 3.30 (s, 4H),
3.90 (s, 3H), 5.09 (s, 2H), 7.02-7.45(m, 10H), 7.7
9 (dd, 1H, J = 1.5 Hz及び 10.8 Hz), 7.85 (d, 1H, J
= 1.5Hz).
【0101】参考例2: 5−ベンジル−10,11−ジヒドロジベンズ[b,
f]アゼピン−2−カルボン酸(化合物b) 化合物a 11.9 g のエタノール溶液 360 ml に10規定
水酸化ナトリウム水溶液を10.4 ml 加え、50℃で3時間
撹拌した。反応終了後減圧下に溶媒を留去し、得られた
残渣に水を加え、pHを2に調整した。得られた結晶を濾
取して、化合物bを 10.5 g 得た。
【0102】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 3.22 (s, 4H),
5.01 (s, 2H), 6.96-7.27 (m, 5H), 7.34(d, 2H, J =
7.3 Hz), 7.72 (dd, 1H, J = 2.0 Hz 及び 9.6 Hz), 7.
77 (d, 1H, J= 2.0 Hz).
【0103】参考例3: 10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼ
ピン−2−カルボン酸(化合物c) 化合物b 5.0 gの酢酸エチル 100 ml 及び酢酸 100 ml
の混合溶液に、パラジウム炭素 1.25 g を加え、水素雰
囲気下、室温で48時間撹拌した。反応終了後、セライ
ト濾過し、濾液を減圧下に濃縮し、化合物cを 4.0 g得
た。1 H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 3.08 (s, 4H), 6.70-6.90 (m,
4H), 6.00-7.16 (m, 4H).
【0104】参考例4: 5−メチル−10,11−ジヒドロジベンズ[b,f]
アゼピン−2−カルボン酸(化合物d) 化合物c 4.6 gのジメチルホルムアミド(DMF)溶液
93 mlに水素化ナトリウム 2.0 gを氷冷下に加えた。氷
冷下で15分間撹拌した後、ヨウ化メチル 2.9ml を加
え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応液に水を
加え、これを酢酸エチルで抽出した。有機層を、1規定
塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、濾過し、減圧下に濃縮した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物
dのメチルエステルを 2.3 g得た。
【0105】得られたメチルエステル 2.3 gのエタノー
ル溶液 70 mlに10規定水酸化ナトリウム水溶液を 2.6
ml を加え、50℃で3時間撹拌した。反応終了後、減圧
下にエタノールを留去し、これに水を加え、pHを3に調
整した。これを酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒
留去し、化合物dを 2.04 g 得た。
【0106】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 3.06-3.27 (m, 4
H), 3.38 (s, 3H), 6.85-7.06 (m, 5H), 7.73 (d, 1H,
J = 1.1 Hz), 7.79 (dd, 1H, J = 1.1 Hz 及び 8.6 H
z).
【0107】参考例5: 5−ベンジル−2−イソブチリル−10,11−ジヒド
ロジベンズ[b,f]アゼピン(化合物e) 5−ベンジル−10,11−ジヒドロジベンズ[b,
f]アゼピン−2−アルデヒド 1.0 gのテトラヒドロフ
ラン(THF)溶液 30 mlに、-50 ℃で2−イソプロピ
ルマグネシウムクロリド(2.0 M THF溶液) 3.2 mlを
滴下した。同温度で1時間撹拌した後、反応液に水 50
mlを加え、これを酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
溶媒留去した。得られた残渣をトルエン 50 ml に溶解
し、これに活性二酸化マンガン 2.8g を加え、3時間加
熱還流した。反応終了後、室温まで放冷し、セライト濾
過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エ
チル=5:1)で精製し、化合物eを 0.6 g得た。
【0108】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 1.14 (d, 6H, J
= 6.7 Hz), 3.24 (s, 4H), 3.42-3.47(m, 1H), 5.02
(s, 2H), 6.97-7.27 (m, 8H), 7.35 (d, 2H, J = 6.9 H
z), 7.62 (dd, 1H, J = 2.2 Hz 及び 8.6 Hz), 7.69
(d, 1H, J = 2.2 Hz).
【0109】参考例6: 5−ベンジル−2−イソブチル−10,11−ジヒドロ
ジベンズ[b,f]アゼピン(化合物f) 化合物e 2.5 gのトリフルオロ酢酸溶液 38 ml に、室
温でトリエチルシラン11.4 mlを滴下し、同温度で1時
間撹拌した。反応終了後、氷水に注加し、これをトルエ
ンで抽出した。有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で
順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で
精製し、化合物fを 2.4 g得た。
【0110】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 0.85 (d, 6H, J
= 6.7 Hz), 1.63-1.82 (m, 1H), 2.34(s, 2H), 3.18
(s, 4H), 4.88 (s, 2H), 6.74-6.82 (m, 3H), 6.90-7.2
0 (m, 8H), 2.30 (d, 2H, J = 7.2 Hz).
【0111】参考例7: 5−ベンジル−8−イソブチル−10,11−ジヒドロ
ジベンズ[b,f]アゼピン−2−アルデヒド(化合物
g) オキシ塩化リン 0.18 mlとジクロロエタン 0.5 ml との
混合溶液に、DMF 0.17 mlを加え室温で1時間撹拌し
た。これに、化合物f 0.5 gのジクロロエタン溶液 1.0
ml を加え、60℃で2時間撹拌した。この反応溶液を
予め用意した酢酸ナトリウム 2.4 gの水溶液 20 mlに注
加し、室温で30分間撹拌した。これをジクロロメタン
で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物gを 0.4 g
得た。
【0112】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 0.88 (d, 6H, J
= 6.7 Hz), 1.80-1.85 (m, 1H), 2.39(d, 2H, J = 6.7
Hz), 3.19-3.27 (m, 4H), 5.05 (s, 2H), 6.91 (dd, 1
H, J=1.9 Hz及び 8.6 Hz), 6.92 (d, 1H, J = 1.9 Hz),
7.09 (d, 2H, J = 8.6 Hz),7.17-7.39 (m, 5H), 7.51
(dd, 1H, J = 1.9 Hz 及び 8.6 Hz), 7.57 (d, 1H, J=
1.9 Hz).
【0113】参考例8: 5−ベンジル−8−イソブチル−10,11−ジヒドロ
ジベンズ[b,f]アゼピン−2−カルボン酸(化合物
h) 化合物g 0.4 gを用い、参考例1及び2の方法に準じて
化合物hを 0.33 g 得た。
【0114】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 0.87 (d, 6H, J
= 6.8 Hz), 1.78-1.84 (m, 1H), 2.38(d, 2H, J = 6.8
Hz), 3.22 (brs, 4H), 5.02 (s, 2H), 6.87-6.91 (m, 1
H), 6.91 (s, 1H), 7.01-7.08 (m, 2H), 7.16-7.28 (m,
4H), 7.35(d, 2H, J = 6.9 Hz), 7.72(dd, 1H, J = 2.
0 Hz及び 8.6 Hz), 7.78(d, 1H, J = 2.0 Hz).
【0115】参考例9: 5−(2−ピリジル)メチル−10,11−ジヒドロジ
ベンズ[b,f]アゼピン−2−カルボン酸(化合物
i) 化合物c 1.81 g を用い、参考例4の方法に準じて化合
物iを 1.28 g 得た。
【0116】1H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 3.27 (brs, 4H),
5.16 (s, 2H), 6.95-7.00(m, 1H),7.04-7.18(m, 5H),
7.35(d, 1H), 7.52(dt, 1H, J = 1.8 Hz及び 7.7 Hz),
7.67(dd, 1H, J = 2.1Hz及び 8.4 Hz), 7.75(d, 1H, J
= 2.1 Hz), 8.51(dd, 1H, J =0.8 Hz及び 4.8 Hz).
【0117】参考例10: 9−ベンジルカルバゾール−3−カルボン酸(化合物
j) 9−ベンジルカルバゾール−3−アルデヒド[Chemical
and PharmaceuticalBulltin,40,230(1992)] 7.2 g、
リン酸二水素ナトリウム 3.0g、ジオキサン 144 ml 及
び水 30 mlの混合溶液に、亜塩素酸ナトリウム 9.1 gの
水溶液 45 ml を室温で10分間かけて滴下した。同温
度で6時間撹拌した後、反応液を0℃まで冷却し、これ
に飽和チオ硫酸ナトリウム水を滴下した。結晶を濾取
し、乾燥させ、これをエタノールで加熱還流精製し、濾
過して、化合物jを 7.6 g得た。
【0118】融点:275-278℃1 H-NMR(CDCl3)(δ,ppm): 5.61 (s, 2H), 7.11-7.26 (m,
6H), 7.39-7.53 (m, 3H),8.03 (d, 1H, J = 8.6 Hz),
8.14 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 8.75 (s, 1H).
【0119】製剤例1 錠剤 常法により次の組成からなる錠剤を調製する。 化合物2 100mg 乳 糖 60mg 馬鈴薯でんぷん 30mg ポリビニルアルコール 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg タール色素 微量
【0120】製剤例2 散剤 常法により次の組成からなる散剤を調製する。 化合物3 150mg 乳 糖 280mg
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、ステロイド5α−リダ
クターゼ阻害作用を有し、前立腺肥大症、前立腺癌、禿
頭症及びざ瘡治療薬として有用な三環式アニリド誘導体
及びその薬理学的に許容される塩を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/40 ACV 31/44 31/55 C07D 209/82 8217−4C 223/22 311/82 313/12 401/06 223 491/044 7019−4C 498/04 116 513/04 381 391

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 [式中、R1、R2及びR4は同一または異なって、水素
    または低級アルキルを表し、R3は、水素、ハロゲン、
    ニトロまたは低級アルキルを表し、Aは、CHまたはN
    を表し、Yは、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C
    2O−、−OCH2−、−CH2S−、−SCH2−、−
    O−、−S−または単結合を表し、Z1−Z2は、C=
    O、CHOR5(式中、R5は、水素または低級アルキル
    を表す)、C=CH2またはN−R6(式中、R6は、水
    素、置換もしくは非置換の複素環基で置換されていても
    よい低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキルを
    表す)を表し、Xは、OまたはS(O)q(式中、q
    は、0〜2の整数を表す)を表し、nは、1〜6の整数
    を表す]で表される三環式アニリド誘導体またはその薬
    理学的に許容される塩。
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