JPH08119700A - セメント用混和剤と該混和剤を使用したコンクリート - Google Patents

セメント用混和剤と該混和剤を使用したコンクリート

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JPH08119700A
JPH08119700A JP25794694A JP25794694A JPH08119700A JP H08119700 A JPH08119700 A JP H08119700A JP 25794694 A JP25794694 A JP 25794694A JP 25794694 A JP25794694 A JP 25794694A JP H08119700 A JPH08119700 A JP H08119700A
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JP
Japan
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concrete
admixture
cement
strength
ester
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JP25794694A
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English (en)
Inventor
Takao Morikawa
恭男 森川
Yasukazu Kawakami
安一 川上
Yoshikazu Fuji
良和 藤
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CHIKYU KANKYO GIJUTSU KENKYUSH
CHIKYU KANKYO GIJUTSU KENKYUSHO KK
OOYODO DIESEL KK
OYODO DIESEL KK
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CHIKYU KANKYO GIJUTSU KENKYUSH
CHIKYU KANKYO GIJUTSU KENKYUSHO KK
OOYODO DIESEL KK
OYODO DIESEL KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートの機械的強度の増大、金属類と
の密着性向上及び化学作用による劣化防止等を図れる混
和剤を具現すること。 【構成】 アクリル酸及びエステルを含む混和剤を、骨
材及び水と共にセメントに添加混練し凝固させる。アク
リル酸及びエステルが、水及びセメントと反応してコン
クリート粒子相互の結合力を高めると共に、その他の各
種物性を格段に改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリートの各種物
性を格段に改善するセメント用混和剤及び該混和剤を添
加したコンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】通常の
ポルトランドセメントに砂利や砂などの骨材と水とを加
えて混練し凝固させたコンクリートは、次のような欠点
を有する。
【0003】(1)酸と結合して中性化しやすい。 このため、空気中の酸素などと結合して比較的短期間で
脆弱化しやすい。
【0004】(2)耐アルカリ性が低い。 コンクリートはアルカリ性であるが、よりアルカリ度の
強い液体を塗ると比較的短期間のうちにコンクリートが
剥離してしまう。食品工場ではカセイソーダ溶液などを
洗浄剤として使用することが多いが、この溶液が床面コ
ンクリートに流れるとコンクリートを傷める。
【0005】(3)耐酸性が低い。 近年、酸性雨の影響が問題になっているが、従来のコン
クリートは酸性雨など酸によって脆弱化する恐れがあ
る。
【0006】(4)金属類との密着性がよくない。 コンクリートを建築材料として使用する場合、鉄筋や鉄
骨などの金属性構造材との密着性の良否が建築構造体の
強度に大きく影響してくるが、従来のコンクリートは金
属性構造材との密着性が良好でなく、これを前提とした
各種強度計算が常識になっている。
【0007】また金属に腐食部分があるとその部分での
コンクリートの密着性が極端に低下する。このためコン
クリートが一部欠けて鉄筋が露出し腐食しているような
個所を補修するには、単にコンクリートを吹付けても簡
単に剥離してしまうので、錆落としをするか金属溶射に
より腐食個所を被覆する必要がある。
【0008】(5)引張り強度が低い。 コンクリートは圧縮力に比べて引張り力が極端に低いの
で、構造材として使用する場合、引張り力が作用する部
分には単独で使用することができない。このため、引張
り力に対しては鉄筋コンクリートやプレストレストコン
クリートが必要になる。また引張り強度が低いため、繰
り返し熱応力や振動荷重に伴う内部引張応力によってヘ
アークラックが発生しやすい。
【0009】(6)水透過性や空気透過性が高い。 このため、コンクリートを打設した後ある程度の年数が
経過すると、コンクリートの中に水や空気中の酸素ある
いは自動車の排気ガスが浸透して内部の鉄筋が腐食した
り、コンクリート自体の中性化が促進されて脆弱化し亀
裂が多発して水や空気の浸透を一層活発化させ、コンク
リートの寿命を急速に短くする。
【0010】防水性を付与する混和剤として金属性ステ
アリン酸塩などが知られているが、十分な防水効果は得
られていない。
【0011】(7)塗料との密着性が悪い。 表面に塗料を塗っても密着性が悪いため比較的短期間で
塗料が剥離してしまい、塗り替え工事を頻繁に行なわな
ければならない。
【0012】本発明の目的は、従来のコンクリートのこ
れら欠点を一挙に解消する混和剤を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の混和剤は、アク
リル酸及びエステルを主成分とする。この混和剤をコン
クリート混練時に水及び骨材と共に添加する。出来上が
ったコンクリートは機械的強度が従来よりも著しく大き
く、金属をはじめあらゆる固体に対して優れた密着力を
発揮する。このため砂利や砂以外の任意の固形物、例え
ば木材チップ、ガラス片、プラスチック片などあらゆる
固形物を骨材として使用することが可能になる。
【0014】本発明はポルトランドセメントをはじめと
するあらゆる種類の水硬性セメントに適用可能であり、
さらにマグネシュウムセメント、硫酸カルシュウムセメ
ント、リン酸セメント、アルカリ金属セメント、ケイ酸
アンモニュウムセメントなど他の種類のセメントにも適
用可能である。
【0015】本発明の混和剤に使用するエステルは、カ
ルボン酸エステル、スルホン酸エステル、無機酸エステ
ルなど各種エステルを使用可能である。
【0016】
【作用】アクリル酸とエステルを水、骨材と共にセメン
トに混練すると、アクリル酸、エステル、水及びセメン
トが化学反応を起し、この際アクリル酸とエステルによ
りアクリル酸エステル共重合物が生成され、この共重合
物が一種の接着剤の役目を果たしてコンクリート粒子相
互間の結合強度を増大させ、コンクリート粒子間隙の緻
密化に寄与するものと推定される。
【0017】
【実施例】本発明に係る混和剤は、変性アクリル酸エス
テル共重合物を主成分とする。この混和剤の各種物性は
図1の通りである。ポルトランドセメント、骨材及び水
を混練する時、同時に本発明の混和剤を添加する。混和
剤の添加量はセメントの用途、使用環境などに応じて適
宜調節する。セメント、水及び混和剤(アクリル酸、エ
ステル)が化学的に反応し、後述の各種試験で実証され
るように、高靱性の優れたコンクリートが出来上がる。
化学反応の詳細については現段階では十分な解明がなさ
れていないが、混和剤が一種の接着剤の役目をしてコン
クリート粒子を相互に強く結合すると共に、コンクリー
ト粒子間の空隙を細密にして緻密高硬度構造にすると考
えられる。なお、アクリル酸とエステルを化合させない
状態で別々にセメント、水及び骨材と混練しても同様の
コンクリートを得ることができる。
【0018】(試験結果)本発明の混和剤を添加したコ
ンクリートと、添加しない従来のコンクリートとを試料
にして各種物性試験を行なった結果を図2に示す。試験
方法はJIS−A−62に基づいて実施した。曲げ強
度、圧縮強度、接着強度はいずれも従来より大きく、吸
水率、透水量、長さ変化率はいずれも従来より小さいこ
とが確認された。
【0019】また、同様の試料により引張り試験を行な
った結果を図3に示す。従来のコンクリートは伸び歪み
が殆どなく、応力が50kgf/cm2をやや越えると
破断に到るが、本発明の混和剤を添加したコンクリート
は驚異的な伸び歪みを記録し、100kgf/cm2
越える引張り応力にも耐えることが確認された。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上のように、アクリル酸とエ
ステルからなる混和剤を使用して曲げ強度をはじめとし
てコンクリートの物性を飛躍的に改善したものである。
この新しいコンクリートにより次のような新しい用途効
果が現実化される。
【0021】(1)大きな耐アルカリ性、耐酸性、低い
水浸透性、高い気密性などによりコンクリートの中性化
が防止され、曲げ強度など機械的強度の増大と相俟っ
て、平均して数十年ともいわれるコンクリートの寿命を
数百年をも可能にするほど飛躍的に延長できる。
【0022】(2)金属類との良好な密着性により、コ
ンクリート構造体の飛躍的強度向上に貢献できる。
【0023】(3)高い引張り強度があるので、構造体
の引張り荷重作用部分に鉄筋レスのコンクリートを使用
できる。また熱歪みや振動荷重によるクラックの発生を
防止できる。
【0024】(4)塗料との密着性がきわめて高いの
で、塗料剥離による塗り替えの手間が不要である。
【0025】(5)従来はカラー顔料をセメント重量の
10%以上混ぜるとコンクリート強度の低下が問題とな
っていたが、本発明の混和剤を使用することにより所定
のコンクリート強度を保持しつつカラー顔料の混合可能
比率を10%以上の例えば30%程度にまで増やすこと
ができ、鮮烈ないし濃厚な色彩でかつ十分な強度を有す
るコンクリートを実現できる。
【0026】また従来の色付きコンクリートは表面の色
褪せが顕著であったが、本発明の混和剤を添加したコン
クリートでは表面の色褪せがほとんど生じない。
【0027】(6)従来のコンクリートは使用骨材の種
類によってその強度が大きく変わるため用途に応じた厳
しい骨材基準があるが、本発明の混和剤を添加したコン
クリートは使用骨材の種類の如何による強度上の影響は
比較的軽微であり、あらゆる固体を骨材として利用可能
である。このことは、近年問題となっている産業廃棄物
の処理問題を骨材としての再利用という形で資源化でき
ることを意味し、この廃棄物を骨材とするコンクリート
さえも破砕すれば骨材として十分に再利用できることに
なり、建築資材分野における資源のリサイクル化を一挙
に現実化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の混和剤の性状を示す図表。
【図2】 コンクリートの性能比較試験を示す図表。
【図3】 コンクリートの引張り試験結果を示す図表。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 103:60 111:00 (72)発明者 川上 安一 大阪府大阪市北区大淀中3丁目8番2号 大淀ヂーゼル株式会社内 (72)発明者 藤 良和 大阪府大阪市北区天満2−9−1 若杉セ ンタービル14階 株式会社地球環境技術研 究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸及びエステルを含むセメント
    用混和剤。
  2. 【請求項2】 アクリル酸及びエステルを、骨材及び水
    と共にセメントに添加混練し凝固させてなるコンクリー
    ト。
  3. 【請求項3】 砂利や砂以外の任意の固形物を骨材とす
    る請求項2記載のコンクリート。
JP25794694A 1994-10-24 1994-10-24 セメント用混和剤と該混和剤を使用したコンクリート Pending JPH08119700A (ja)

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Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62128955A (ja) * 1985-11-22 1987-06-11 ジカ アクチエンゲゼルシヤフト,フオ−マルス カスパ− ビンクラ− ウント コンパニ− 建築用及び構造用材料の製造方法
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970107