JPH08116635A - 多極円筒形同期機の回転子及びその組立方法 - Google Patents

多極円筒形同期機の回転子及びその組立方法

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JPH08116635A
JPH08116635A JP25074594A JP25074594A JPH08116635A JP H08116635 A JPH08116635 A JP H08116635A JP 25074594 A JP25074594 A JP 25074594A JP 25074594 A JP25074594 A JP 25074594A JP H08116635 A JPH08116635 A JP H08116635A
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JP
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magnetic pole
rotor
peripheral surface
outer peripheral
rotor spider
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JP25074594A
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Masanao Nanba
正直 南波
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 修復作業を短時間で行なうことができ、且つ
予備品の価格等の点で有利な円筒形同期機の回転子及び
その組立方法を提供する。 【構成】 本発明は、中心に配置されたシャフト11の
外周側に取り付けられる円筒形状のロータスパイダー1
2と、内周面側が前記ロータスパイダーの外周面全体に
沿って互いに近接するように複数個配置され、各々が締
結部材により前記ロータスパイダーに着脱可能に取り付
けられ、各々は少なくとも1つの磁極が形成され、外周
面側に軸方向に沿って複数の溝を有する磁極鉄心ユニッ
ト及び、この磁極鉄心ユニットの各溝に納められる界磁
コイルユニット14とを備えた複数の磁極コンポーネン
ト13と、を具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多極円筒形同期機の回
転子及びその組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多極円筒形同期機は、大容量の駆動機又
は発電機として産業界で多く用いられているが、最近で
は、可変速駆動応用にも使用されるようになってきてい
る。この多極円筒形同期機が、重要な駆動機としての位
置づけで使用される場合、電動機又は発電機の停止はプ
ラントの停止を意味する。従って、この多極円筒形同期
機の保守・点検時間は可能な限り短縮することが要求さ
れている。
【0003】図7に、従来の多極円筒形同期機の構成を
示す。同図に示すように、回転子の中心にはシャフト1
が配置されており、このシャフト1の外周側には円筒形
状のロータスパイダー2が取り付けられている。
【0004】ロータスパイダー2の外周側には、磁極と
継鉄部が一体となったリング形状の回転子鉄心3が嵌合
するよう取り付けられており、この回転子鉄心3の外周
面には、軸方向に界磁コイル4を納めるための溝が設け
られている。
【0005】さらに、回転子鉄心3の両端部は、キー5
によりロータスパイダー2に固定されており、回転子鉄
心3に設けられた溝に各々納められた界磁コイル4は、
それぞれ適切な磁極を形成するように互いに接続されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の円筒形同期機で
は、回転子鉄心3の外周面に設けられた溝に界磁コイル
4が納められている。この回転子鉄心3は、分割するこ
とができないために、溝に納められている界磁コイル4
の一部が損傷を受けた場合にこの一部のみを交換する場
合や、巻き替える場合には、回転子全体を組立工場に持
ち込んで作業を行なうか、回転子部分を全て交換する必
要があった。
【0007】しかし、同期機が駆動機としての重要な位
置づけで使用されている場合には、上述のように、電動
機又は発電機の停止は、プラントの停止を意味するの
で、修理のための停止時間を最小限にするように、予備
品を準備しておく手段をとることが多い。
【0008】円筒形同期機の場合、この予備品として回
転子一式が準備されており、突極形同期機の場合には一
組の磁極コンポーネントを予備品として準備しており、
予備品価格、保管場所の点で円筒形同期機は、突極機に
比して不利となっていた。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、回転子の一部のコイルに事故が発生した場合
に、その修復作業を短時間で行なうことができ、且つユ
ーザが備えるべき予備品としての価格、保管スペース等
の点で有利な円筒形同期機の回転子及びその組立方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】従って、まず、上記目的
を達成するために請求項1に係る発明によれば、中心に
配置されたシャフトの外周側に取り付けられる円筒形状
のロータスパイダーと、内周面側が前記ロータスパイダ
ーの外周面全体に沿って互いに近接するように複数個配
置され、各々が締結部材により前記ロータスパイダーに
着脱可能に取り付けられ、各々は少なくとも1つの磁極
が形成され、外周面側に軸方向に沿って複数の溝を有す
る磁極鉄心ユニット及び、この磁極鉄心ユニットの各溝
に納められる界磁コイルユニットとを備えた複数の磁極
コンポーネントと、を具備したことを特徴とする。
【0011】また、請求項2に係る発明によれば、中心
に配置されたシャフトの外周側に取り付けられる円筒形
状のロータスパイダーと、前記ロータスパイダーの内周
面から外周面にかけて径方向に連通する少なくとも1つ
の固定用連通穴と、内周面側が前記ロータスパイダーの
外周面全体に沿って互いに近接するよう取り付けられ、
各々が少なくとも1つの磁極が形成される塊状磁極鉄心
ユニットと、この塊状磁極鉄心ユニットに軸方向に形成
された複数の溝に納められる界磁コイルユニットとを備
えた複数の磁極コンポーネントと、前記磁極コンポーネ
ントの内周面側に設けられ、前記固定用連通穴と対応す
る位置に形成される固定用ねじ穴と、前記固定用連通穴
に挿入されるとともに、前記固定用ねじ穴に螺挿され、
前記ロータスパイダーに前記磁極コンポーネントを固定
する固定用ねじと、前記ロータスパイダーの内周面から
外周面にかけて連通する少なくとも1つの取り外し用ね
じ穴と、前記取り外し用ねじ穴に螺挿され、前記磁極コ
ンポーネントを径方向に押し出すことにより前記ロータ
スパイダーから前記磁極コンポーネントを取り外す取り
外し用ねじと、を備えたことを特徴とする。
【0012】さらに、請求項3に係る発明によれば、中
心に配置されたシャフトの外周側に取り付けられる円筒
形状のロータスパイダーと、前記ロータスパイダーの内
周面から外周面にかけて径方向に連通する少なくとも1
つの第1の固定用連通穴と、内周面側が前記ロータスパ
イダーの外周面全体に沿って互いに近接するよう取り付
けられ、軸方向に第1の打ち抜き穴及び第2の打ち抜き
穴が形成され、且つ前記ロータスパイダーに形成された
第1の固定用連通穴に対応する位置に第2の固定用連通
穴が形成されており、磁性鋼板を積層することにより構
成される複数の積層磁極鉄心ユニットと、前記積層磁極
鉄心ユニットに形成された第1の打ち抜き穴に挿入さ
れ、少なくとも1つの磁極を形成する界磁コイルユニッ
トと、前記磁極鉄心ユニットに形成された第2の打ち抜
き穴に挿入され、前記第2の固定用連通穴に対応する位
置に固定用ねじ穴が形成された固定用バーと、前記第1
の固定用連通穴及び第2の固定用連通穴に挿入されると
ともに、前記固定用ねじ穴に螺挿され、前記ロータスパ
イダーに前記磁極鉄心ユニットを固定する固定用ねじ
と、前記ロータスパイダーの内周面から外周面にかけて
連通する少なくとも1つの取り外し用ねじ穴と、前記取
り外し用ねじ穴に螺挿され、前記磁極鉄心ユニットを径
方向に押し出すことにより前記ロータスパイダーから前
記磁極鉄心ユニットを取り外す取り外し用ねじと、を備
えたことを特徴とする。
【0013】さらに、請求項4に係る発明によれば、中
心に配置されたシャフトの外周側に取り付けられる円筒
形状のロータスパイダーと、内周面側が前記ロータスパ
イダーの外周面全体に沿って互いに近接するよう締結部
材により着脱可能に取り付けられ、少なくとも1つ以上
の磁極が形成される磁極鉄心ユニットと、この磁極鉄心
ユニットの軸方向に形成された複数の溝に納められる界
磁コイルユニットとを備えた複数の磁極コンポーネント
と、を備え、前記磁極コンポーネントの前記ロータスパ
イダーへの取付は、最初に、前記磁極コンポーネントを
前記ロータスパイダーの外周側に沿って所定間隔を存し
て取付、後に、すでに取り付けられている磁極コンポー
ネントと接触する面に磁性材料を取り付けた磁極コンポ
ーネントを前記間隔に挿入して取り付けることを特徴と
する。
【0014】
【作用】請求項1に係る発明によれば、複数の磁極コン
ポーネントがロータスパイダーの外周面に沿って互いに
近接するよう着脱可能に取り付けられているので、回転
子の一部のコイルに事故が発生した場合にも、その修復
作業を短時間で行なうことができる。
【0015】請求項2に係る発明によれば、固定用ねじ
穴に固定用ねじ穴を螺挿することにより磁極コンポーネ
ントをロータスパイダーに固定し、取り外しの際には、
取り外し用ねじを取り外し用ねじ穴に螺挿することによ
り、磁極コンポーネントをロータスパイダーから取り外
すことができるので、回転子の一部のコイルに事故が発
生した場合にも、その修復作業を短時間で行なうことが
できる。
【0016】請求項3に係る発明によれば、固定用バー
に形成された固定用ねじ穴に固定用ねじを螺挿してロー
タスパイダーに磁極鉄心ユニットを固定し、取り外しの
際には、取り外し用ねじを取り外し用ねじ穴に螺挿する
ことにより、磁極コンポーネントをロータスパイダーか
ら取り外すことができるので、回転子の一部のコイルに
事故が発生した場合にも、その修復作業を短時間で行な
うことができる。
【0017】請求項4に係る発明によれば、最初に、磁
極コンポーネントをロータスパイダーの外周側に沿って
所定間隔を存して取付け、後に、すでに取り付けられて
いる磁極コンポーネントと接触する面に磁性材料を取り
付けた磁極コンポーネントを磁極コンポーネント相互間
の間隔に挿入して取り付けるので、回転子を容易に組み
立てることができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。 <第1の実施例>図1に、本発明の第1の実施例に係る
多極円筒形同期機の回転子の外観構成を示す。
【0019】同図に示すように、この回転子の中心に
は、シャフト11が配置されており、このシャフト11
の外周側には円筒形状のロータスパイダー12が取り付
けられている。ロータスパイダー12の外周面には、軸
方向の断面が扇型形状をなす磁極コンポーネント13の
内周面側がロータスパイダー12の外周面に沿って互い
に近接するよう配置されている。
【0020】磁極コンポーネント13の磁極鉄心ユニッ
トには、軸方向に複数本の溝が形成され、この溝には界
磁コイルユニット14がそれぞれ納められている。各磁
極コンポーネント13の界磁コイルユニット14相互間
は、隣りあう磁極コンポーネント13の磁極の極性と逆
極性になるように直列に接続されている。
【0021】また、ロータスパイダー12には、内周面
から外周面にかけて連通する固定用ねじ穴15及び取り
外し用ねじ穴(図示せず)が、軸方向又は円周方向に所
定間隔を存して設けられている。
【0022】一方、磁極コンポーネント13の内周面側
にも、ロータスパイダー12に設けられた固定用ねじ穴
15に対応する位置に固定用ねじ穴が設けられており、
ロータスパイダー12及び磁極コンポーネント13に設
けられた固定用ねじ穴に固定ねじを螺挿して磁極コンポ
ーネント13をロータスパイダー12に固定することが
できるように構成されている。
【0023】図2に、磁極コンポーネント13の構成を
示す。塊状磁性材料で構成され、軸方向の断面が扇形状
をなす磁極鉄心ユニット21には、その内周面に軸方向
に所定間隔を存して2つの固定用ねじ穴22が設けられ
ている。
【0024】また、この磁極鉄心ユニット21の外周面
側には、軸方向に連通する4本の溝23が設けられてお
り、この溝23には、それぞれ界磁コイルユニット14
が納められている。磁極鉄心ユニット21の中央部側の
2本の溝23に納められた界磁コイルユニット14の端
部同士及び外周側の2本の溝23に納められた界磁コイ
ルユニット14の端部同士は互いに接続されており、磁
極鉄心ユニット21の中央部を取り巻く形となってい
る。
【0025】さらに、界磁コイルユニット14が遠心力
によって溝23から飛び出さないように楔24を界磁コ
イルユニット14の上部の溝に軸方向に挿入し、且つ界
磁コイルユニット14の端部相互間にスペーサ25を挿
入し、その上から縛り糸26により界磁コイルユニット
14を相互に緊縛することにより界磁コイルユニット1
4を固定している。
【0026】次に、本実施例の多極円筒形同期機の回転
子の組立方法について説明する。まず、同極(本実施例
では、S極)となる磁極コンポーネント13をロータス
パイダー12の円周上に所定間隔を存して取り付ける。
【0027】この磁極コンポーネント13の取り付け
は、図3に示すように、固定用ねじ31をロータスパイ
ダー12上に設けられた固定用ねじ穴15及び磁極コン
ポーネント13に設けられた固定用ねじ穴22に、ロー
タスパイダー12の内径側から固定用ねじ31を螺挿し
て締め付けることにより行なわれる。
【0028】次に、既に取り付けられた磁極コンポーネ
ント13相互間の間隔に逆極性(本実施例では、N極)
の磁極コンポーネントを取り付ける。この逆極性の磁極
コンポーネントには、同図に示すように、既に取り付け
られている磁極コンポーネントと接触する面に磁性体で
あるシム32が当てられている。
【0029】このシム32の最内径側は、回転中に半径
方向に抜けるのを防止するために、磁極コンポーネント
13の内周面に接するように折り曲げられており、磁極
コンポーネント13の内周面とロータスパイダー12の
間に挟み込まれる様に構成されている。
【0030】そして、上述のように、固定用ねじ31を
締め付けることによって、磁極コンポーネント13をロ
ータスパイダー12に固定する。この際、シム32が既
に組み立てられた磁極コンポーネント13の側面と密着
し磁極コンポーネント13相互間の隙間をなくす。
【0031】このようにして、順次残りの磁極コンポー
ネント13を組み立てて行き、最後に各磁極コンポーネ
ント13相互間の界磁コイルユニット14の接続(極間
接続)を行なう。全ての界磁コイルユニット14を接続
した両端子は、図示せぬスリップリングに接続され、ブ
ラシを摺動させて外部から回転するコイルに直流電流を
流して励磁、多極同期機の回転子としての機能を発揮さ
せる。
【0032】次に、図4を参照して、磁極コンポーネン
トの取り外し方法について説明する。まず、ロータスパ
イダー12に取り付けられた磁極コンポーネント13の
内、取り外す対象となる磁極コンポーネント13のコイ
ルの両端接続部を切り離すとともに、螺挿されている固
定用ねじ31を取り外す。
【0033】次に、取り外しの対象となる磁極コンポー
ネント13が取り付けられている位置に設けられたロー
タスパイダー12上の取り外し用ねじ穴41に取り外し
用ねじ42を螺挿する。
【0034】この取り外し用ねじ42をロータスパイダ
ー12に径から離れる方向に螺挿していくことにより、
その先端部が磁極コンポーネント13を半径方向に押し
上げて、その結果、磁極コンポーネント13を取り外す
ことができる。
【0035】そして、予備品として保管している磁極コ
ンポーネント13を新たに上述の方法によって取り付け
る。従って、本実施例にかかる発明によれば、円筒形同
期機の回転子の一部のコイルに事故が発生し、回転子の
分解が必要となった場合にも、損傷したコイルが納めら
れている一部の磁極コンポーネントのみを取り外して、
代わりの磁極コンポーネントと交換することができるの
で、回転子を組立工場に持ち帰ることなく、回転子の据
え付けられている現場において修復作業を短時間で行な
うことができる。また、その結果、プラント停止時間を
短くすることができ、ひいてはプラント操業率を高くす
ることができる。
【0036】さらに、一極分の予備磁極コンポーネント
を準備しておくだけでよいので、その為の費用、保管ス
ペース等の点で有利な円筒形同期機の回転子を提供する
ことことができる。
【0037】さらに、相隣あう磁極コンポーネント13
は互いに近接するように組み立てられ、且つ一体構造の
ロータスパイダー12に取り付けられているため、磁気
的にも従来構造の回転子と遜色のない特性が得られる。
【0038】さらに、ロータスパイダー12に固定用ね
じ31によって固定されているため遠心力に対しても十
分な機械的強度を有している。次に、突極機同期機技術
との比較において、本実施例にかかる発明の効果につい
て述べる。
【0039】突極同期機においては、回転子磁気的な対
象性において、教科書に述べられているように、磁極中
心に対応する「直軸」と相互磁極間中心に対応する「横
軸」を仮想的に設け、「直軸」と「横軸」では異なる磁
気的、電気的特性を有することで説明されている。
【0040】突極同期電動機の始動時においては、非同
期で運転されるため、「直軸」と「横軸」では異なる磁
気的特性によって、トルク脈動(パルセーショントルク
と呼ばれる)が発生し、駆動軸系との共振関係で軸折損
事故の危険性を有している。
【0041】円筒形同期機の場合、「直軸」と「横軸」
で磁気的、電気的特性が殆ど同じである。従って、トル
ク脈動がないか、あっても突極機に比べて非常に小さい
ので上記のような危険性は少ない。
【0042】また、回転中の雰囲気ガスを攪拌すること
による機械的な損失に関して、突極形機と円筒形機で比
較する。回転方向のガスの流れに対して詳細に説明する
までもなく、円筒形機の方が突極形機に比べガス攪拌に
よる損失は少ない。
【0043】更に、衝撃的なショック負荷が掛かるよう
なアプリケーション駆動機として、突極形機と円筒形機
を比較する。ショック負荷による衝撃力は回転子の円周
方向に加わるため、円周方向に隙間がなく、相異なるコ
ンポーネントが互いに支持し合う構造の円筒形機の方が
円周方向に隙間が存在する突極形機に比べて信頼性が高
い。
【0044】本実施例の発明では、磁気的、電気的、更
には衝撃ショック負荷に対する機械強度の面では円筒形
機の利点を保ちつつ、保守時における回転子の分解に関
しては突極機の利点を有している。 <第2の実施例>次に、本発明の第2の実施例にかかる
多極円筒形同期機の回転子について説明する。
【0045】上述の第1の実施例と異なる点は、各磁極
コンポーネントに納められた多極円筒形同期機の磁極鉄
心を、薄葉の珪素鋼板を打ち抜いたものを積層して構成
することにある。
【0046】図5に、本実施例の多極円筒形同期機の磁
極コンポーネントを示す。図5(a)は、磁極コンポー
ネントの正面図を示したものであり、図5(b)は、磁
極コンポーネントのAA断面図を示したものである。
【0047】図5(a)に示すように、この磁極コンポ
ーネント51には、界磁コイルユニット53を挿入する
ための打ち抜き穴54及び矩形状の固定用バー55を挿
入するための溝が軸方向に形成されている。
【0048】また、図5(b)に示すように、この磁極
コンポーネント51は、薄葉の珪素鋼板52を積層した
ものにより構成されている。固定用バー55のロータス
パイダー56に設けられた固定用ねじ穴57に対応する
位置には、固定用ねじ穴58が設けられており、固定用
ねじ穴57及び58に固定用ねじ59を螺挿することに
より磁極コンポーネント51をロータスパイダー56に
固定することができる構成となっている。
【0049】固定用バー55の軸方向両端部は、外側間
隔片60を挟んで押さえ板61を締結スタッドで一体化
して固定用バー55を固定する。図6に、本実施例にお
ける磁極コンポーネント51の磁極を説明するための図
を示す。
【0050】同図に示すように、この磁極コンポーネン
ト51には2つの磁極71、72が形成されており、図
中左側の磁極がN極、右の磁極がS極を形成するように
楔73で固定された界磁コイル53の巻層方向及び接続
がなされている。
【0051】このような構成の回転子の磁極コンポーネ
ントを採用しても、上述の第1の実施例と同様の効果を
得ることができる。なお、上述の各実施例においては、
「ねじ」を用いて説明したが、「ボルト」であっても良
い。また、固定用ねじ穴と取り外し用ねじ穴を併用する
ような構成であっても良く、連通穴は、ねじ穴であって
も良い。
【0052】
【発明の効果】本発明の多極円筒形同期機の回転子及び
その組立方法によれば、回転子の一部のコイルに事故が
発生した場合に、その修復作業を短時間で行なうことが
でき、且つユーザが備えるべき予備品としての価格、保
管スペース等の点で有利な円筒形同期機の回転子及びそ
の組立方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る多極円筒形同期機
の回転子の外観構成を示す図。
【図2】同実施例における磁極コンポーネントの構成を
示す図。
【図3】同実施例における多極円筒形同期機の回転子の
組立方法を説明するための図。
【図4】同実施例における回転子の磁極コンポーネント
の取り外し方法について説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施例に係る多極円筒形同期機
の磁極コンポーネントを示す図。
【図6】同第2の実施例における磁極コンポーネントの
磁極を説明するための図。
【図7】従来の多極円筒形同期機の構成を示す図。
【符号の説明】
11…シャフト、12…ロータスパイダー、13…磁極
コンポーネント、14…界磁コイルユニット、15…固
定用ねじ穴、21…磁極鉄心ユニット、22…固定用ね
じ穴、23…溝、24…楔、25…スペーサ、26…縛
り糸、31…固定用ねじ、32…シム、41…取り外し
用ねじ穴、42…取り外し用ねじ、51…磁極コンポー
ネント、52…薄葉の珪素鋼板、53…界磁コイルユニ
ット、54…打ち抜き穴、55…固定用バー、56…ロ
ータスパイダー、57、58…固定用ねじ穴、59…固
定用ねじ、60…外側間隔片、61…押さえ板、71、
72…磁極、73…楔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に配置されたシャフトの外周側に取
    り付けられる円筒形状のロータスパイダーと、 内周面側が前記ロータスパイダーの外周面全体に沿って
    互いに近接するように複数個配置され、各々が締結部材
    により前記ロータスパイダーに着脱可能に取り付けら
    れ、各々は少なくとも1つの磁極が形成され、外周面側
    に軸方向に沿って複数の溝を有する磁極鉄心ユニット及
    び、この磁極鉄心ユニットの各溝に納められる界磁コイ
    ルユニットとを備えた複数の磁極コンポーネントと、 を具備したことを特徴とする多極円筒形同期機の回転
    子。
  2. 【請求項2】 中心に配置されたシャフトの外周側に取
    り付けられる円筒形状のロータスパイダーと、 前記ロータスパイダーの内周面から外周面にかけて径方
    向に連通する少なくとも1つの固定用連通穴と、 内周面側が前記ロータスパイダーの外周面全体に沿って
    互いに近接するよう取り付けられ、各々が少なくとも1
    つの磁極が形成される塊状磁極鉄心ユニットと、この塊
    状磁極鉄心ユニットに軸方向に形成された複数の溝に納
    められる界磁コイルユニットとを備えた複数の磁極コン
    ポーネントと、 前記磁極コンポーネントの内周面側に設けられ、前記固
    定用連通穴と対応する位置に形成される固定用ねじ穴
    と、 前記固定用連通穴に挿入されるとともに、前記固定用ね
    じ穴に螺挿され、前記ロータスパイダーに前記磁極コン
    ポーネントを固定する固定用ねじと、 前記ロータスパイダーの内周面から外周面にかけて連通
    する少なくとも1つの取り外し用ねじ穴と、 前記取り外し用ねじ穴に螺挿され、前記磁極コンポーネ
    ントを径方向に押し出すことにより前記ロータスパイダ
    ーから前記磁極コンポーネントを取り外す取り外し用ね
    じと、 を備えたことを特徴とする多極円筒形同期機の回転子。
  3. 【請求項3】 中心に配置されたシャフトの外周側に取
    り付けられる円筒形状のロータスパイダーと、 前記ロータスパイダーの内周面から外周面にかけて径方
    向に連通する少なくとも1つの第1の固定用連通穴と、 内周面側が前記ロータスパイダーの外周面全体に沿って
    互いに近接するよう取り付けられ、軸方向に第1の打ち
    抜き穴及び第2の打ち抜き穴が形成され、且つ前記ロー
    タスパイダーに形成された第1の固定用連通穴に対応す
    る位置に第2の固定用連通穴が形成されており、磁性鋼
    板を積層することにより構成される複数の積層磁極鉄心
    ユニットと、 前記積層磁極鉄心ユニットに形成された第1の打ち抜き
    穴に挿入され、少なくとも1つの磁極を形成する界磁コ
    イルユニットと、 前記磁極鉄心ユニットに形成された第2の打ち抜き穴に
    挿入され、前記第2の固定用連通穴に対応する位置に固
    定用ねじ穴が形成された固定用バーと、 前記第1の固定用連通穴及び第2の固定用連通穴に挿入
    されるとともに、前記固定用ねじ穴に螺挿され、前記ロ
    ータスパイダーに前記磁極鉄心ユニットを固定する固定
    用ねじと、 前記ロータスパイダーの内周面から外周面にかけて連通
    する少なくとも1つの取り外し用ねじ穴と、 前記取り外し用ねじ穴に螺挿され、前記磁極鉄心ユニッ
    トを径方向に押し出すことにより前記ロータスパイダー
    から前記磁極鉄心ユニットを取り外す取り外し用ねじ
    と、 を備えたことを特徴とする多極円筒形同期機の回転子。
  4. 【請求項4】 中心に配置されたシャフトの外周側に取
    り付けられる円筒形状のロータスパイダーと、 内周面側が前記ロータスパイダーの外周面全体に沿って
    互いに近接するように複数個配置され、各々が締結部材
    により前記ロータスパイダーに着脱可能に取り付けら
    れ、各々は少なくとも1つの磁極が形成され、外周面側
    に軸方向に沿って複数の溝を有する磁極鉄心ユニット及
    び、この磁極鉄心ユニットの各溝に納められる界磁コイ
    ルユニットとを備えた複数の磁極コンポーネントと、 を備え、 前記磁極コンポーネントの前記ロータスパイダーへの取
    付は、最初に、前記磁極コンポーネントを前記ロータス
    パイダーの外周側に沿って所定間隔を存して取付、後
    に、すでに取り付けられている磁極コンポーネントと接
    触する面に磁性材料を取り付けた磁極コンポーネントを
    前記間隔に挿入して取り付けることを特徴とする多極形
    円筒形同期機の回転子の組立方法。
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