JPH08110521A

JPH08110521A - 液晶表示パネル

Info

Publication number: JPH08110521A
Application number: JP6243986A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiko Sugasawa; 和彦菅沢
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1994-10-07
Filing date: 1994-10-07
Publication date: 1996-04-30

Abstract

(57)【要約】【目的】偏光板の収縮による偏光性能の劣化を軽減さ
せる。【構成】対向して配置する２枚の電極基板である基板
１と対向基板３との間に液晶６を挟持させて液晶セルＳ
を構成し、この液晶セルＳを挟んで両側に一対の偏光板
４，５を配置し、さらに偏光板４，５の外側に、偏光板
４，５より収縮量が少なく、弾性率が高い光透過性の樹
脂板11を貼り合わせることで液晶表示パネルを構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マトリクス表示を行う
液晶表示パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来の液晶表示パネルの構成を示
す模式断面図であり、１は基板、２は能動素子、３は対
向基板、４，５は偏光板、６は液晶、７は粘着剤、８は
偏光子、９は保護板、10はバックライトを示す。

【０００３】図２に示す従来の液晶表示パネルは、透過
型のパネルであり、各画素に能動素子２を配置した基板
１と、対向基板３との間に液晶６を挟持させてなる液晶
セルＳの両側に、それぞれの偏光軸が直交するように偏
光板４，５を配置し、さらに下側の偏光板５の外側にバ
ックライト10を配置した構成である。

【０００４】偏光板４，５は偏光子８と保護板９とから
構成されており、偏光板４，５において入射した光を偏
光するのは、延伸したポリビニールアルコールを材料と
する偏光子８である。しかし、偏光子８は、機械的強度
が弱く、熱や水分によって収縮して偏光性能が容易に劣
化するため、トリアセチルセロースを材料とする保護板
９の間に挟み込むことで保護されている。さらに、偏光
板４，５は、保護板９の片面に塗布した粘着剤７によっ
て、液晶セルＳに貼り合わせられている。

【０００５】また２枚の電極基板、すなわち基板１と対
向基板３の内側には配向膜(図示せず)が設けられてお
り、基板１と対向基板３に電圧を印加することによっ
て、液晶６は上下の電極間で液晶分子の配列が連続的に
ねじれるように形成されている。

【０００６】このような構成において、バックライト10
からの光は、下の偏光板５で偏光となり、電圧無印加の
場合は液晶６のねじれ配列により偏光の方向が回転する
ため、光は上側の偏光板４を通過できる。しかし、電圧
印加により液晶分子が電界の方向に配向すると液晶６が
偏光方向を回転させる指向性を失うため、上側の偏光板
４を通過できなくなる。これにより電界の印加部が明る
い背景に暗いパターンとして表示できる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来の構成のように、
延伸したポリビニールアルコールを材料とする偏光子８
の両側を、トリアセチセルロースを材料とする保護板９
にて挟持，固定することで構成され、粘着剤７を介して
液晶セルＳのガラスに貼り合わせた偏光板４，５は、高
温等の環境において、乾燥のため偏光子８，保護板９が
一体となって収縮しようとするが、粘着剤７を介して液
晶セルＳのガラスに貼り合わせられているため、収縮が
防げる。そのため、粘着剤７を介する保護板９と液晶セ
ルＳのガラスの両方に応力が加えられるため微少な複屈
折が発生する。

【０００８】また、この応力は偏光板４，５の周辺から
中心部にかけて働き、特に周辺ほど収縮量が大きいため
応力が大きくなり、大きな複屈折が発生する。この複屈
折は、透過型液晶表示パネルにおいて入射する光の偏光
性能を、図３に示すように偏光板４，５周辺から半円状
(斜線部)に劣化させるため、コントラスト等の画質が低
下して、著しく視認性を損なうという課題がある。

【０００９】また、一方の偏光板に透過率の高い樹脂板
を貼り合わせた構成の液晶表示パネルも既にあるが、樹
脂板を貼り合わせてない他方の偏光板には高温で同様に
収縮の応力によって複屈折が発生して、偏光板性能を劣
化させることから、液晶表示パネルとしてコントラスト
等の画質が低下して、視認性を損なうという課題があ
る。

【００１０】本発明は、偏光板の収縮による偏光性能の
劣化をなくし、車載用等の厳しい環境下でも良好な視認
性を得ることができる液晶表示パネルを提供することを
目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の液晶表示パネルは、対向して配置する２枚
の電極基板間に液晶を挟持させてなる液晶セルと、この
液晶セルを挟んで両側に配置された一対の偏光板とを備
えた液晶表示パネルにおいて、前記液晶セルの両側に配
置した両方の偏光板の外側に、光透過性を有し、前記偏
光板より収縮量が少なく、かつ弾性率が高い樹脂板を貼
り合わせたことを特徴とする。

【００１２】

【作用】この構成によれば、液晶表示パネルが高温等に
て長時間使用されたとき、乾燥のため偏光板が収縮しよ
うとするが、偏光板より収縮量が少なく弾性率が高い樹
脂板が貼り合わせてあるため、偏光板の収縮を低減する
ことができる。このため粘着剤を介した保護板と液晶セ
ルのガラスへの応力が緩和され、複屈折の発生が低減さ
れる。さらに、透過型液晶表示パネルにおける偏光性能
の劣化がなくなるため、コントラスト等の画質を低下さ
せず、視認性を損なうことがなくなる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら詳細に説明する。なお、図３に示した従来例に
おける部材と同一の部材には同一の符号を付して、詳細
な説明は省略した。

【００１４】図１は本実施例の透過型の液晶表示パネル
の構成を示す模式断面図であり、液晶セルＳは、各画素
に能動素子２を配置した基板１と対向基板３との間に液
晶６を挟持させることで構成されている。そして、本実
施例の液晶表示パネルは、液晶セルＳの基板１の外側の
ガラス表面に偏光板５を粘着剤７により貼り付け、対向
基板３の外側のガラス表面に偏光軸が偏光板５と直交す
るように偏光板４を粘着剤７により貼り付け、さらに両
方の偏光板４，５の外側表面に偏光板４，５より収縮量
が少なく、弾性率の高く、さらに光透過性を有する樹脂
板11を粘着剤 (図示せず)を介して貼り合わせた構成と
なっている。

【００１５】このように構成された液晶表示パネルは、
用途として高温，高温かつ高湿等厳しい環境下で使用す
る場合、例えば車載する場合等において、偏光板４，５
は乾燥等で収縮しようとするが、偏光板４，５より収縮
量が少なくて弾性率の高い樹脂板11が貼り合わせてある
ことで、偏光板４，５の収縮が防げるため、液晶セルＳ
のガラス表面とガラス面側の保護板９への応力が低減さ
れ、複屈折の誘発が低減できる。このため、透過型液晶
表示パネルにおける偏光性能の劣化が低減され、コント
ラスト等の画質を低下させず、視認性を損なうことがな
くなる。

【００１６】

【発明の効果】以上のように構成された本発明によれ
ば、液晶セルの両側の偏光板の外側に偏光板より収縮量
が少なく、弾性率の高い樹脂板を粘着剤を介して貼り合
わせた構成により、用途として高温，高温かつ高湿等厳
しい環境下で使用される場合においても、樹脂板の剛性
よって偏光板の収縮が防げるため、複屈折の発生がなく
なる。このため、透過型液晶パネルにおける印加時の偏
光性能の劣化が低減でき、良好な視認性を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示パネルの一実施例の構成を示
す側面図である。

【図２】従来の液晶表示パネルの構成を示す側面図であ
る。

【図３】偏光板の収縮による偏光性能の劣化状況を示す
説明図である。

【符号の説明】

１…基板、２…能動素子、３…対向基板、４，５
…偏光板、６…液晶、７…粘着剤、８…偏光子、
９…保護板、 10…バックライト、 11…樹脂板、Ｓ
…液晶セル。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】対向して配置する２枚の電極基板間に液
晶を挟持させてなる液晶セルと、この液晶セルを挟んで
両側に配置された一対の偏光板とを備えた液晶表示パネ
ルにおいて、前記液晶セルの両側に配置した両方の偏光
板の外側に、光透過性を有し、前記偏光板より収縮量が
少なく、かつ弾性率が高い樹脂板を貼り合わせたことを
特徴とする液晶表示パネル。