JPH08102287A - 蛍光ランプおよびこれを使用した定着装置 - Google Patents

蛍光ランプおよびこれを使用した定着装置

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JPH08102287A
JPH08102287A JP6238045A JP23804594A JPH08102287A JP H08102287 A JPH08102287 A JP H08102287A JP 6238045 A JP6238045 A JP 6238045A JP 23804594 A JP23804594 A JP 23804594A JP H08102287 A JPH08102287 A JP H08102287A
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JP
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fluorescent lamp
light
lamp
fixing
bulb
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JP6238045A
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English (en)
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Kunio Yuasa
邦夫 湯浅
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】紫外線強度を向上させることにより定着速度の
向上を図れ、しかも、ランプの光出力を増加しても、そ
れぞれのランプから照射された特定色素源定着用の光
が、他の他の色素源に光ノイズとして顕著に悪影響を及
ぼすことのないように、光ノイズの影響を抑制すること
ができ、定着性能が向上する。 【構成】ランプ電流密度が最高値で3mA/mm2 以上の
高負荷蛍光ランプ11の内径が17mm以下のバルブの内
壁に紫外線発光用蛍光膜16を形成する。バルブ12内
に、アルゴンとこれより原子質量の軽い希ガスとの混合
ガスを封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー印刷の定着用紙
に紫外線や可視光を照射して色素を定着させるためのカ
ラー定着装置の光源に好適な蛍光ランプおよびこれを用
いるカラー等の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、テレビやビデオデッキなどに専用
のカラープリンタを接続し、テレビやビデオデッキの画
面に映されたシーンの画像を専用のカラープリンタによ
って定着用紙にカラー印刷するフルカラー印刷装置が開
発されている。
【0003】従来、この種のカラー印刷装置の一例とし
ては図8に示すように構成されたものがある。これはプ
ラテン1の外面に巻かれて回転されるカラー感熱紙2を
図9に示すように台紙2aの表面に、絵具の3原色とし
て知られるイエロー(黄)2y、マセンダ(赤)2mお
よびシアン(青)2cの色素源をそれぞれ積層して塗布
してある。
【0004】そして、プリンタサーマルヘッド3によ
り、最初にイエロー層2yの所定部分を低エネルギで加
熱し、この加熱部分を発色させる。プラテン1の回転に
伴い、カラー感熱紙2が回転するとき、カラー定着用光
源としての第1の蛍光ランプ4から420nm以上の光が
照射され、これによりイエロー発色部分の薬剤が光反応
することによりイエロー色素の定着が行なわれる。
【0005】次に、プリンタサーマルヘッド3により、
2層目のマゼンダ層2mの所定部分を中エネルギで加熱
し、この加熱部分を発色させる。プラテン1の回転に伴
い、カラー感熱紙2が回転するとき、カラー定着用光源
としての第2の蛍光ランプ5から、410nm以下の光、
例えば365nmの紫外線が照射され、これによりマゼン
ダ発色部分の薬剤が光反応してマゼンダの色素を定着さ
せる。
【0006】さらに、プリンタサーマルヘッド3によ
り、3層目のシアン層2cの所定部分を加熱し、この加
熱部分を発色させる。このシアン層2cは光を照射しな
くても定着される。
【0007】このような定着方法により、絵具の3原色
のイエロー(黄)2y,マゼンダ(赤)2mおよびシア
ン(青)2cの色素がそれぞれ発色し、これら発色部分
が相互に混ざり合って各種の色を現出し、カラープリン
トがなされる。
【0008】ところで、上記両色素層2m,2yの定着
には、可視光および紫外線を照射する第1および第2の
蛍光ランプ4,5が使用されている。
【0009】イエローの色素源2yを定着させる薬剤
は、420nm以上の波長域に感応波長域をもち、また図
10に示すようにマゼンダの色素源2mを定着させる薬
剤は410nm以下の波長域に感応波長域をもっている。
このため、第1の蛍光ランプ4は420nm以上の可視光
域に発光中心をもち、第2の蛍光ランプ5は410nm以
下の波長域に発光中心をもっている。
【0010】一般に蛍光ランプは、バルブ内に封入した
水銀から放出される紫外線をバルブの内面に形成した蛍
光体膜により所望の波長域の光に変換することができる
から、上記420nm以上の可視光や、410nm以下など
の光を放出する光源として最適である。しかも蛍光ラン
プは、細長い発光領域をもつので所定の面積の感熱紙を
走査して露光させるのに有利であり、かつ消費電力の割
には発光量が多いので発光効率がよく、さらに発熱が少
ないからカラー印刷装置のハウジングに収容して用いて
も印刷装置の温度上昇を少なくすることができるなどの
利点がある。
【0011】したがって、上記カラープリントの定着用
の光源としては、上記のような第1および第2の蛍光ラ
ンプ4,5を使用している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近、
この種のカラー定着装置の性能の向上が要請されてい
る。
【0013】すなわち、現在使用されているマゼンダの
色素源は、蛍光ランプから410nm以下、例えば365
nm付近の紫外線を照射する場合、通常の一般照明用蛍光
ランプと同等の光出力で照射すると、鮮明な色信号が得
にくいばかりか、定着時間が長くかかるという問題があ
る。
【0014】したがって、カラー定着装置の性能を向上
させるには、蛍光ランプの光出力を増大させる必要があ
り、このようにすれば定着性能が高くなり、定着速度が
向上する。
【0015】一方、図10に示すように、1層目のイエ
ローの色素源を定着させる薬剤は380nm以上の波長域
に感応波長Aをもち、2層目のマゼンダの色素源を定着
させる薬剤は410nm以下の波長域に感応波長Bをもっ
ている。しかしながら、これら1層目のイエローの感応
波長域Aと2層目のマゼンダの感応波長域Bは、一部分
重なり合う部分がある。にも拘らず、従来の1層目のイ
エローの色素源を定着させるための第1の蛍光ランプ4
は、420nmの波長域に発光中心をもつランプを使用し
ていた。
【0016】このため、第1の蛍光ランプ4から照射さ
れた光により1層目のイエローの色素源を定着させる時
に、その光の一部の波長がマゼンダの色素源を定着させ
る領域にかかることにより、いわゆる光のノイズとして
第2の色素層のマゼンダに影響を及ぼし、マゼンダの色
素源を部分的に反応させたり、マゼンダの色素源を劣化
させるという心配がある。
【0017】増してや、この第1の蛍光ランプ4の光出
力を増加させると、この蛍光ランプ4による光ノイズも
増加するから、マゼンダの色素源を反応させたり劣化さ
せる割合が著しくなるという欠点があった。
【0018】そこで、第1の蛍光ランプ4の照射による
マゼンダの色素源の反応を抑えるため、マゼンダの色素
源そのものの性能を低く抑えるようにすることは不可能
ではないが、このようにすると第2の蛍光ランプ5の照
射によるマゼンダ本来の定着が極めて遅くなるという問
題が生じる。
【0019】本発明はこのような事情に基づきなされた
もので、その目的は、紫外線強度を増強させて照射光量
を増大させることにより定着速度の向上を図れ、しか
も、ランプの光出力を増加しても、それぞれのランプか
ら照射された特定色素源定着用の光が、他の色素源に光
ノイズとして顕著に悪影響を及ぼすことのないように、
光ノイズの影響を抑制することができ、定着性能が向上
する蛍光ランプおよびカラー定着装置を提供することに
ある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、主に蛍光ラン
プから、その水銀蒸気発光の約254nmの紫外線を出力
させると共に、この紫外線により励起される紫外線発光
用蛍光体膜から、365nmの近傍にピークを持つ紫外線
と、を出力させることにより特定波長域の紫外線出力強
度の増強と照射光量の増大とを図ると共に、光ノイズの
低減を図ったものであり、次のように構成される。
【0021】本願の請求項1に記載の発明(以下、第1
の発明という)は、水銀と希ガスを封入した内径が17
mm以下のバルブの内壁に紫外線発光用蛍光膜を形成し、
ランプ電流密度が3mA/mm2 以上であることを特徴と
する。
【0022】また、本願の請求項2に記載の発明(以
下、第2の発明という)は、水銀および希ガスを封入し
たバルブの内壁に紫外線発光用蛍光膜を形成し、管壁負
荷が1000W/m2 以上であることを特徴とする。
【0023】さらに、本願の請求項3に記載の発明(以
下、第3の発明という)は、希ガスはArおよびArよ
り軽い希ガスの混合ガスであり、Arよりも軽い希ガス
の混合比が40mol %以上であることを特徴とする。
【0024】さらにまた、本願の請求項4に記載の発明
(以下、第4の発明という)は、混合ガスの平均分子量
が31.96g/mol 以下であることを特徴とする。
【0025】また、本願の請求項5に記載の発明(以
下、第5の発明という)は、紫外線発光用蛍光体膜は、
波長が365nm近傍に発光ピークを有する蛍光体膜であ
ることを特徴とする。
【0026】さらに、本願の請求項6に記載の発明(以
下、第6の発明という)は、請求項1〜5のいずれか1
項に記載の蛍光ランプを具備したことを特徴とする。
【0027】さらにまた、本願の請求項7に記載の発明
(以下、第7の発明という)は、請求項1〜5のいずれ
か1項に記載の第1の蛍光ランプ、並びに水銀を含む放
電ガスが封入された透光性気密容器と、この透光性気密
容器の内側に形成され、420〜430nmの波長域に発
光ピークを有し、半値幅が40nm以下の蛍光体層と、を
有し、定格管壁負荷が1000W/m2 以上である蛍光
ランプを有することを特徴とする。
【0028】
【作用】
〈第1〜第5の発明〉バルブ内に、アルゴンとこれより
質量の軽い希ガスとの混合ガスを水銀と共に封入し、管
内径17mm以下の蛍光ランプを、ランプ電流密度が3m
A/mm2 以上、または管壁負荷1000W/m2 以上の
高負荷で点灯させると、水銀蒸気発光の約254nmおよ
び365nmの紫外線が放射される。254nmの紫外線は
紫外線発光用蛍光体膜により約365nm近傍に発光ピー
クを持つ所定波長域の紫外線に変換され、水銀発光の3
65nmの紫外線と共にランプから出力される。しかも、
約365nmの水銀から放出される紫外線はランプ入力の
増大、すなわち高負荷になるのに伴って急増し、紫外線
光量が急増する。
【0029】したがって、この高強度多光量の紫外線照
射により、色素源を台紙等に定着せしめる定着性能の向
上と定着速度の高速化を図ることができる。ここで一般
の可視発光蛍光ランプの場合、可視光は殆ど蛍光体から
のみ放射される。蛍光体から放射される可視光は水銀か
ら放射される254nmが蛍光体で変換されたものであ
る。一般に低圧水銀蒸気放電ランプはランプ入力に比例
して254nmが増大するが、一定の入力を超えた高負荷
になると254nmの出力は飽和する。このため蛍光体か
ら放射される可視光も飽和する。これに対して水銀蒸気
中の放電によって放出される紫外線は254nmだけでな
く、365nm紫外線も存在し、この365nmの紫外線は
高負荷になっても飽和せずに入力に比例して増大し続け
る。したがって、365nm近傍の紫外線に感応する定着
用紙に対する光源として高負荷のランプを用いる場合に
は、可視発光蛍光ランプと異なり水銀から放射される3
65nmの紫外線を利用することで出力が飽和することな
く、高出力のランプが得られる。
【0030】〈第3の発明〉希ガスの平均分子量をAr
100%よりも軽くしたので、ランプのインピーダンス
が高くなり、同じランプ電流を流しても管電圧が高くな
る。このためランプに高い電力を入れることが可能とな
り高い紫外線出力のランプが得られる。そして、Arよ
り軽いNeやHeの混合比を40%mol 以上とすること
で水銀から放射される365nmの紫外線出力は顕著に増
大する。
【0031】〈第5の発明〉紫外線発光用蛍光体膜は、
水銀蒸気発光の約254nmの紫外線等により励起される
と、365nm近傍に発光ピークを有する350〜380
nmの波長域の紫外線を出力する。この紫外線は、マゼン
ダ(赤)の色素源を台紙等に定着させる紫外線であっ
て、イエローの色素源を定着させる紫外線とは波長域で
全く重複しない。このために、イエローの色素源を部分
的に反応させたり、イエローの色素源を劣化させる等の
いわゆる光ノイズを低減することができる。
【0032】〈第7の発明〉第1〜第5の発明のいずれ
かの第1の蛍光ランプからは、365nm近傍に発光ピー
クを有する350〜380nmのマゼンダ定着用の高強度
多光量の紫外線が出力され、その定着性能の向上と定着
速度の高速度とが共に図られる。
【0033】一方、第2の蛍光ランプからは420〜4
30nmのイエロー定着用の紫外線が出力されるが、この
紫外線の波長域はマゼンダ定着用の紫外線の波長域と全
く重複しないので、上記光ノイズを低減することができ
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図7に基づい
て説明する。なお、図1〜図7中、同一または相当部分
には同一符号を付している。
【0035】図1は本発明の一実施例の一部を縦断面図
で示す図、図2は図1で示す実施例の軸横断面であり、
これらの図において、蛍光ランプ11は例えばカラー印
刷装置等のマゼンダ(赤)色素定着用として好適であ
り、ランプ電流密度が最高値で3mA/mm2 以上、また
は、管壁負荷が1000W/m2 以上の高負荷で点灯さ
れる高負荷型蛍光ランプであり、石英ガラス製直管状の
バルブ12の軸方向両端部を、一対の石英ガラス製フレ
アステム13a,13bにより気密に密閉している。
【0036】各フレアステム13a,13bはその内端
部上に、熱陰極14a,14bをそれぞれ植設してお
り、これら熱陰極14a,14bは、バルブ12内で対
向配置されてリード線15a,15bに電気的に接続さ
れ、リード線15a,15bを介して所定のランプ電流
が給電される。
【0037】バルブ12は内径が17mm以下であり、バ
ルブ12内に、Arとこれより原子質量の軽いHeやN
eとの所定量の混合希ガスと、所定量の水銀またはアマ
ルガムとを放電ガスとして封入している。この混合希ガ
スはArに、HeやNeを40%以上の混合比で混合し
たものであり、平均分子量が31.96g/mol 以下で
ある。
【0038】また、バルブ12は、そのほぼ全内面に、
紫外線発光用の蛍光体膜16を被着している。この紫外
線発光用の蛍光体膜16としては例えば一般式SrB4
7:Eu2+で表わされるほう酸塩蛍光体が有効であ
る。
【0039】このような構成の蛍光ランプ11の熱陰極
14a,14b間に電圧をかけてバルブ12内で放電さ
せると、水銀が電離および励起され、主して185nmお
よび254nmの紫外線を発光する。この紫外線は蛍光体
膜16により、所定波長の光に変換される。この蛍光体
膜16は、SrB4 7 :Euにより形成されているか
ら、365nmの強い発光強度をもつ紫外線となる。この
ような365nmにピーク波長を有する紫外線がバルブ1
2の外部へ出力される。
【0040】図3は、この蛍光ランプ11のバルブ12
の内径を約10mm,全長を150mm,混合希ガスをAr
40%とNe60%、その圧力を1064Paとした場
合のランプ入力と、254nmの紫外線出力および365
nmの紫外線出力との相対関係を示している。図3中、特
性曲線Cは254nmの紫外線出力特性を示しており、特
性曲線Dは365nmの紫外線出力特性を示しており、特
性曲線Eは254nmの紫外線を蛍光体膜16で365nm
近傍光に変換した出力に、水銀からの365nm紫外線出
力を加えたものの合計値を表わす。
【0041】図3に示すように約245nmの紫外線はラ
ンプ入力の増大に対しても余り増加しないが、約365
nmの紫外線の出力はランプ入力の増大に比例して急激に
増大している。その結果としてランプ全体の365nm近
傍の紫外線出力は特性曲線Eのように高負荷でも増大す
る。
【0042】つまり、従来の蛍光ランプでは、水銀蒸気
発光の約245nmの紫外線と、この紫外線等により励起
される蛍光体膜による約365nm光への変換は余り増加
せず紫外線出力の増加は望めない。
【0043】しかし、本実施例では、254nm光のみな
らず、ランプへの入力が増大した場合、水銀からの36
5nm光も増加し、しかも、蛍光体膜16の変換効率を考
慮すると、蛍光体膜16での発光量に対して約10%以
上の365nm光が直接水銀蒸気発光で得られるものと考
えられる。また、希ガスの平均分子量をAr100%よ
りも軽くしたので、ランプのインピーダンスが高くな
り、同じランプ電流を流しても管電圧が高くなる。この
ためランプに高い電力を入れることが可能となり高い紫
外線出力のランプが得られる。そして、Arより軽いN
eやHeの混合比を40%mol 以上とすることで水銀か
ら放射される365nmの紫外線出力は顕著に増大する。
【0044】したがって、本実施例の蛍光ランプ11を
ランプ電流密度が最高値で3mA/mm2 以下、つまり、
管壁負荷が1000W/m2 以上の高負荷で点灯する場
合は約365nm近傍に発光ピークを有する350〜38
0nmの紫外線の発光強度が高く、照射光量が増大する。
【0045】この350〜380nmの紫外線は図10に
示すようにマゼンダ(赤)色素の感応域Bにあるので、
マゼンダ(赤)色素の定着性能を向上せしめて定着速度
を高速化する。しかも、この350〜380nmの紫外線
はイエロー色素の感応域Aとは波長域で全く重ならない
ので、マゼンダ色素のみを高速で定着させる一方、イエ
ロー色素にも反応させたり、劣化させることもなく、光
ノイズを防止することができる。
【0046】図4は本発明をアパーチャ型蛍光ランプ1
1aに適用した場合の第2実施例の横断面図であり、こ
の蛍光ランプ11aは上記第1実施例における蛍光ラン
プ11のバルブ12の管軸方向に沿って平行に、かつ所
定幅でアパーチャ部17を形成し、このアパーチャ部1
7から特定方向へ光を集中的に出光させて特定方向の光
照射強度を増強するように構成した点に特徴がある。
【0047】アパーチャ部17はバルブ12の中心軸の
中心角、すなわち、開口角が60〜90°の範囲に設定
されている。
【0048】アパーチャ部17は、このアパーチャ部1
7以外のバルブ12のほぼ全内周面に光反射膜18を被
着し、この光反射膜18の全内周面とアパーチャ部17
のバルブ12の内周面とに紫外線発光用蛍光体膜16と
を一体に被着することにより形成される。
【0049】光反射膜18はアルファアルミナ=α−A
2 3 粒子,またはαアルミナとチタニアTiO2
微粒子を混合して形成されている。好ましくはαアルミ
ナの微粉末を積層して構成されており、この場合、光反
射膜18の膜厚は、20μm〜100μmが望ましい。
なお、αアルミナは、平均粒径が0.2μm〜10μm
の粉末の状態で溶剤に混ぜ、この溶液をバルブ12の内
面に塗布して乾燥することにより積層構造として形成さ
れている。
【0050】このアパーチャ型蛍光ランプ11aではア
パーチャ部17から特定方向へ光が集中的に出光される
ので、その分、特定方向への出光強度が一段と高く、照
射光量が一段と増大する。
【0051】なお、図6に示す蛍光ランプ11bのよう
にバルブ12のアパーチャ部17を含むほぼ全内面に、
透光性の保護膜19を直接被着してもよい。この保護膜
19はプラズマがバルブ12のガラス壁に直接接触しな
いように隔離し、かつ365nmの紫外線が直接軟質ガラ
スに入射するのを防止するためのものであり、例えばα
アルミナを主成分とした被膜により形成されている。こ
の場合αアルミナの膜厚を極めて薄くしておくことによ
り透過率90%以上の薄膜が形成されている。
【0052】このような透光性保護膜19を形成すれ
ば、プラズマが直接ガラス壁に接触しなくなり、バルブ
12内に封入された水銀のイオンがガラス壁に打ち込ま
れなくなるとともに、365nmの紫外線が軟質ガラスに
入射するのが防止されて、ガラスの劣化が防止され、ア
パーチャ部17に黒化が発生するのが防止される。
【0053】そして、バルブ12はその保護膜19のア
パーチャ部17以外の内側に、それぞれ周方向に所定範
囲に亘り光反射膜18と、さらに、この内側に蛍光体膜
16を形成している。これら光反射膜18と蛍光体膜1
6は、周方向の所定範囲に亘り形成されているので、こ
れら光反射膜18および蛍光体膜16が形成されていな
い領域に素通しの透光部、つまりアパーチャ部17が形
成されている。
【0054】図7は上記蛍光ランプ11,11a,11
bのいずれか、例えば11bを、マゼンダ定着用の第2
の蛍光ランプとして、イエロー定着用の第1の蛍光ラン
プ20と共に具備したカラー印刷装置の定着装置31の
構成を示しており、図中、32はカラー感熱紙,33は
プラテン,34はプリンタサーマルヘッドである。
【0055】第1,第2の蛍光ランプ20,11bは、
その各アパーチャ部21,17をプラテン33側に所定
角で向けており、イエロー定着用の第1の蛍光ランプ2
0はマゼンダ定着用の第2の蛍光ランプ11bと蛍光体
膜の組成以外はほぼ同様に構成されて高負荷点灯される
蛍光ランプである。
【0056】つまり、イエロー定着用の第1の蛍光ラン
プ20は、その蛍光体膜を、例えば、一般式(Sr,C
a)2 2 7 :Euで表されるハロりん酸塩蛍光体に
より形成している。この蛍光体膜は、水銀原子から放出
される主として185nmおよび254nmの紫外線を受け
て励起された場合の発光波長が420nm〜430nm、例
えば425nmに発光中心をもち、半値幅が40nm以下と
なる蛍光体であり、図10に示すようにイエロー色素の
感応域A内にあって、マゼンダ色素の感応域Bと重なら
ないようになっている。また、1000W/m2 の高負
荷で点灯されるので、発光強度も高く、照射光量も多
い。
【0057】したがって、まず、プリンタサーマルヘッ
ド34により、カラー感熱紙32のイエロー層の所定部
分を低エネルギで加熱し、この加熱部分を発色させる。
次にプラテン33の回転に伴い、カラー感熱紙32が回
転するとき、イエロー定着用光源としての第1の蛍光ラ
ンプ20のアパーチャ部21から420〜430nmの紫
外線光が感熱紙32へ照射され、これにより感熱紙32
のイエロー発色部分の薬剤が光反応することによりイエ
ロー色素の定着がなされる。この第1の蛍光ランプ20
は上記したように高負荷点灯されるので、イエロー定着
用紫外線の発光強度が高く、カラー感熱紙32aへの照
射光量も増大する。しかも、アパーチャ部21によりプ
ラテン33方向への光照射強度をさらに増強することが
できる。
【0058】次に、プリンタサーマルヘッド34によ
り、カラー感熱紙32の2層目のマゼンダ層の所定部分
を中エネルギで加熱し、この加熱部分を発色させる。さ
らに、プラテン33の回転に伴い、カラー感熱紙32が
回転するとき、マゼンダ定着用光源としての第2の蛍光
ランプ11bから、例えば365nmを発光中心とする3
60〜380nmの紫外線が感熱紙32へ照射され、これ
により感熱紙32のマゼンダ発色部分の薬剤が光反応し
てマゼンダの色素を定着させる。この波長域の紫外線は
上記したように発光強度が高く、カラー感熱紙32aへ
の照射光量も増大する。しかも、第1の蛍光ランプ20
から出力される420〜430nmの紫外線と第2の蛍光
ランプ11bから出力される350〜380nmとが相互
に全く重ならないので、光ノイズを低減することができ
る。
【0059】この後、プリンタサーマルヘッド34によ
り、カラー感熱紙32の3層目のシアン層の所定部分を
加熱し、この加熱部分を発色させる。このシアン層は光
を照射しなくても定着がなされる。
【0060】このような定着方法により、絵具の3原色
のイエロー(黄),マゼンダ(赤)およびシアン(青)
の色素がそれぞれ発色し、これら発色部分が相互に混ざ
り合って各種の色を現出し、よってカラープリントがな
される。
【0061】なお、上記第1,第2の蛍光ランプ20,
11bのバルブ形状は直管に限定されるものではなく、
例えばU字形やH字形等でもよい。H字形蛍光ランプ
は、2本の直管部を、これらの端部において相互の側壁
を加熱溶融して融着させ、この融着部により2本の直管
部を機械的に接合し、かつ内部空間を相互に導通させた
構造であり、全体としてH字に似た形状の発光管バルブ
を構成している。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本願第1〜第5の発
明によると、蛍光ランプの出光のうち、マゼンダ定着に
好適な365nm近傍にピークを持つ波長域の紫外線の強
度が高くなり、照射光量が増大する。この結果、紫外線
照射によるマゼンダ等の色素の定着性能が向上し、定着
時間の高速化を図ることができる。
【0063】また、蛍光ランプから出力される光の波長
域が350〜380nmの光はマゼンダ感応領域に含まれ
るが、イエロー感応領域とは全く重ならないので、光ノ
イズを低減ないし防止することができる。
【0064】第6の発明によると、上記第1〜第5の発
明のいずれかの蛍光ランプを具備しているので、マゼン
ダ等の色素定着性能が向上し、定着時間の高速化を図る
ことができる。
【0065】第7の発明によると、第1,第2の蛍光ラ
ンプの出光の波長域がマゼンダとイエローの色素感応域
で相互に重ならないので、相互に光ノイズを低減ないし
防止することができる。また、第1の蛍光ランプの発光
強度が高く、照射光量も多いので、色素定着性能の向上
と、定着時間の高速化とを共に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛍光ランプの第1の実施例の部分
縦断面図。
【図2】図1で示す実施例の横断面図。
【図3】図1,図2で示す実施例のランプ入力と出力光
との相対関係を示す図。
【図4】本発明の第2実施例の蛍光ランプの部分縦断面
図。
【図5】本発明の第2実施例の横断面図。
【図6】本発明の第3実施例の横断面図。
【図7】本発明のカラー印刷装置の一実施例の概略的構
成図。
【図8】カラー印刷装置の原理を説明する概略的構成
図。
【図9】カラー印刷の感熱紙の構造を説明する図。
【図10】イエロー色素とマゼンダ色素の光感応領域を
示す図。
【符号の説明】
11,11a,11b 蛍光ランプ 12 バルブ 13a,13b 一対のステム 14a,14b 一対の熱陰極 16 蛍光体膜(紫外線発光用) 17,21 アパーチャ部 18 光反射膜 19 保護膜 20 第1の蛍光ランプ 31 カラー印刷装置の加熱装置 32 カラー感熱紙 33 プラテン 34 サーマルヘッド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水銀と希ガスを封入した内径が17mm以
    下のバルブの内壁に紫外線発光用蛍光膜を形成し、ラン
    プ電流密度が3mA/mm2 以上であることを特徴とする
    蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 水銀および希ガスを封入したバルブの内
    壁に紫外線発光用蛍光膜を形成し、管壁負荷が1000
    W/m2 以上であることを特徴とする蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 希ガスはArおよびArより軽い希ガス
    の混合ガスであり、Arよりも軽い希ガスの混合比が4
    0mol %以上であることを特徴とする請求項1または2
    記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 混合ガスの平均分子量が31.96g/
    mol 以下であることを特徴とする請求項1または2記載
    の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 紫外線発光用蛍光体膜は、波長が365
    nm近傍に発光ピークを有する蛍光体膜であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蛍光ラン
    プ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍
    光ランプを具備したことを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の第
    1の蛍光ランプ、 並びに水銀を含む放電ガスが封入された透光性気密容器
    と、この透光性気密容器の内側に形成され、420〜4
    30nmの波長域に発光ピークを有し、半値幅が40nm以
    下の蛍光体層と、を有し、定格管壁負荷が1000W/
    2 以上である蛍光ランプを有することを特徴とする定
    着装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1014424A1 (en) * 1998-12-22 2000-06-28 Ushiodenki Kabushiki Kaisha Mercury lamp of the short arc type and UV emission device
US6373192B1 (en) 1998-07-31 2002-04-16 Ushiodenki Kabushiki Kaisha Dielectric barrier discharge lamp and irradiation device
JP2008173850A (ja) * 2007-01-18 2008-07-31 Fujifilm Corp 紫外線硬化型インクジェット記録装置

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