JPH079972A - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents

車両のスリップ制御装置

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JPH079972A
JPH079972A JP15534993A JP15534993A JPH079972A JP H079972 A JPH079972 A JP H079972A JP 15534993 A JP15534993 A JP 15534993A JP 15534993 A JP15534993 A JP 15534993A JP H079972 A JPH079972 A JP H079972A
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JP
Japan
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reservoir
space
communication passage
control valve
fluid
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Application number
JP15534993A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kuromitsu
満 廣 黒
Yasuo Konishi
西 康 夫 小
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホイールシリンダの負圧防止用の逆止弁を廃
止する。 【構成】 車両のスリップ制御装置において、リザーバ
5を、ハウジング9と、ハウジングに対し摺動し、ハウ
ジングの内面との間の空間の容積を増減させるリザーバ
ピストン6と、リザーバピストンを空間の容積が減少す
る方向に付勢する付勢手段17と、ハウジングを貫通し
第2制御弁2a,2bと空間との間を連通する第1の連
通路14と、ハウジングを貫通しポンプ4と空間との間
を連通する第2の連通路15とから構成し、ハウジング
の内面とリザーバピストンとの間の空間の容積が最小に
なったとき、リザーバピストンが、第1の連通路と第2
の連通路との少なくとも一方と空間との間を遮断するよ
うに構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制動時または加
速時のスリップを調整し、車両の減速性能または加速性
能を向上させる車両のスリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のスリップ制御装置とし
て、急ブレーキ時の車輪のスリップを防止するためのア
ンチロックブレーキ装置や、アクセルオン時の車輪空転
を防止するためブレーキを作用させるブレーキトラクシ
ョン装置等が開発されている。
【0003】通常、スリップ制御装置は車輪のホイール
シリンダの液圧を調整することで、ブレーキ量を調整す
る。具体的構成として、特開昭63−301157号公報や、特
開平4-221266号公報に開示されるように、車両のスリッ
プ制御装置は、マスターシリンダとホイールシリンダ間
に配置された第1制御弁と、流体を内部に蓄えるリザー
バと、該リザーバと前記ホイールシリンダ間に配置され
た第2の制御弁と、前記リザーバから流体をくみ上げ、
前記マスターシリンダと前記第1制御弁間の流体路に流
体を放出するポンプと、前記第1制御弁と第2制御弁を
操作して、ホイールシリンダ内の圧力を加減し車輪のス
リップを調節する制御装置とを備える。また、ブレーキ
トラクションを行うために、マスターシリンダのリザー
バタンクから流体をポンプのインレット側に供給する弁
手段と、マスターシリンダと第1の制御弁との間を閉鎖
するカット弁を設けている。
【0004】アンチロックブレーキ制御を行う場合に
は、第1の制御弁と第2の制御弁を交互に開閉し、マス
ターシリンダからの流体をホイールシリンダに供給する
とともにホイールシリンダ内の流体をリザーバに排出し
てホイールシリンダのブレーキ量を調整する。リザーバ
内に排出された流体はポンプにてマスターシリンダ側に
戻される。また、ブレーキトラクション制御を行う場合
には、カット弁を閉じ、マスターシリンダのリザーバタ
ンクから流体をポンプにより汲み上げ、第1の制御弁と
第2の制御弁を交互に開閉し、ポンプからの流体をホイ
ールシリンダに供給するとともにホイールシリンダ内の
流体をリザーバに排出してホイールシリンダのブレーキ
量を調整する。リザーバ内に排出された流体はポンプに
て汲み上げられる。
【0005】ここで、第1の制御弁が閉、第2の制御弁
が開となった状態で、長時間ポンプが作動すると、リザ
ーバ内からホイールシリンダまでが負圧になってしま
う。この負圧発生を防止するため、第2の制御弁からポ
ンプにつながる経路に、ポンプから第2の制御弁への流
体の流れを阻止する方向に逆止弁を設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、逆止弁
の設置は、コストアップの要因となると共に、アクチュ
エータ内においてリザーバ,制御弁やポンプの位置を決
める上での設計上の制約になってしまう。
【0007】そこで、本発明においては、ホイールシリ
ンダの負圧防止用の逆止弁を廃止することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明においては、マスターシリンダとホイ
ールシリンダ間に配置された第1制御弁と、流体を内部
に蓄えるリザーバと、該リザーバと前記ホイールシリン
ダ間に配置された第2の制御弁と、前記リザーバから流
体をくみ上げ、前記マスターシリンダと前記第1制御弁
間の流体路に流体を放出するポンプと、前記第1制御弁
と第2制御弁およびポンプを操作して、ホイールシリン
ダ内の圧力を加減し車輪のスリップを調節する制御装置
と、を備える車両のスリップ制御装置において、前記リ
ザーバは、ハウジングと、該ハウジングに対し摺動し、
ハウジングの内面との間の空間の容積を増減させるリザ
ーバピストンと、該リザーバピストンを前記空間の容積
が減少する方向に付勢する付勢手段と、前記ハウジング
を貫通し前記第2制御弁と前記空間との間を連通する第
1の連通路と、前記ハウジングを貫通し前記ポンプと前
記空間との間を連通する第2の連通路とから構成され、
前記ハウジングの内面と前記リザーバピストンとの間の
空間の容積が最小になったとき、前記リザーバピストン
が、前記第1の連通路と前記第2の連通路との少なくと
も一方と前記空間との間を遮断するように構成した。
【0009】上記課題を解決するために請求項2の発明
においては、マスターシリンダとホイールシリンダ間に
配置された第1制御弁と、流体を内部に蓄えるリザーバ
と、該リザーバと前記ホイールシリンダ間に配置された
第2の制御弁と、前記リザーバから流体をくみ上げ、前
記マスターシリンダと前記第1制御弁間の流体路に流体
を放出するポンプと、前記第1制御弁と第2制御弁およ
びポンプを操作して、ホイールシリンダ内の圧力を加減
し車輪のスリップを調節する制御装置と、を備える車両
のスリップ制御装置において、前記リザーバは、ハウジ
ングと、該ハウジングに対し摺動し、ハウジングの内面
との間の空間の容積を増減させるリザーバピストンと、
該リザーバピストンを前記空間の容積が減少する方向に
付勢する付勢手段と、前記ハウジングを貫通し前記第2
制御弁と前記空間との間を連通する第1の連通路と、前
記ハウジングを貫通し前記ポンプと前記空間との間を連
通する第2の連通路とから構成され、前記ハウジングの
内面と前記リザーバピストンとの間の空間の容積が最小
になったとき、前記空間は一定の容積を保ち、また、前
記リザーバピストンが、前記第2の連通路と前記空間と
の間の連通を遮断するとともに前記第1の連通路は前記
空間に連通するよう構成した。
【0010】
【作用】第1および第2の発明においては、第1制御弁
を開き、第2制御弁を閉じると、ホイールシリンダ内に
流体が供給される。第1制御弁を閉じ、第2制御弁を開
くと、ホイールシリンダからリザーバへと流体が排出さ
れる。ポンプはリザーバから流体を第1の制御弁へと供
給する。制御装置が第1制御弁と第2制御弁およびポン
プを操作して、ホイールシリンダ内の流体を給排し、ブ
レーキ量を調整する。
【0011】尚、アンチロックブレーキ制御のみを行う
場合にはマスターシリンダと第1の制御弁間を直結す
る。また、ブレーキトラクション制御を行う場合には、
マスターシリンダと第1の制御弁との間に両者を遮断可
能なカット弁を設け、このカット弁と第1の制御弁の間
にポンプを接続するとともに、ポンプにマスターシリン
ダのリザーバタンクから流体を供給する第3の制御弁を
備えるとよい。この場合、カット弁を開き、第3の制御
弁を閉じることで、アンチロックブレーキ制御を行うこ
とができ、また、カット弁を閉じ、第3の制御弁を開く
ことで、ブレーキトラクション制御を行うことができ
る。
【0012】また、カット弁の代わりに、マスターシリ
ンダと第1の制御弁との間の連通、または、マスターシ
リンダとポンプのインレットとの間の連通の、いすれか
一方に切り換える切換用の制御弁を設けるようにしても
よい。この場合、マスターシリンダと第1の制御弁との
間の連通を行うとアンチロックブレーキ制御を行うこと
ができる。また、マスターシリンダとポンプのインレッ
トとの間の連通を行うと、マスターシリンダと第1の制
御弁間がポンプを介して接続され、非ブレーキ時にもマ
スターシリンダから油を吸い取ってホイールシリンダの
内圧をちっうせいできるため、ブレーキトラクション制
御を行うことができる。
【0013】第1の発明においては、ポンプが流体をく
み上げると、リザーバピストンとハウジングとの間の容
積が減少する。この容積が最小となったとき、リザーパ
ピストンが、第1の連通路と第2の連通路との少なくと
も一方と空間との間を遮断する。よって、ホイールシリ
ンダとポンプとの間の連通は遮断され、ホイールシリン
ダ内が負圧になることはない。
【0014】第2の発明においては、ポンプが流体をく
み上げると、リザーバピストンとハウジングとの間の容
積が減少する。この容積が最小となったとき、リザーパ
ピストンが、第2の連通路と空間との間を遮断する。よ
って、ホイールシリンダとポンプとの間の連通は遮断さ
れ、ホイールシリンダ内が負圧になることはない。この
とき、空間は一定の容積を留めており、第1の連通路と
連通されている。よってホイールシリンダからリザーバ
へ流体を排出する際、リザーバピストンが流体圧を受け
る面積が広くなるので、付勢手段に抗してリザーバピス
トンが移動しやすくなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。
【0016】図1〜5は本発明の第1実施例である。図
1はホイールシリンダ8a及び8bのブレーキ量の調整
を行う構成を示す。図2は1輪(車輪32)のみを注目
した油圧回路図を示している。図1,2において、マス
ターシリンダ7は連通路11,カット弁10,連通路1
2を介して第1制御弁1aおよび1bに接続している。
第1制御弁1aはホイールシリンダ8aおよび第2制御
弁2aに接続している。第1制御弁1bはホイールシリ
ンダ8bおよび第2制御弁2bに接続している。第2制
御弁2a及び2bは連通路14を介してリザーバ5に接
続している。リザーバ5は連通路15を介してポンプ4
の入力側に接続している。ポンプ4の出力側は連通路1
2に接続している。連通路15は第3制御弁3を介して
マスターシリンダのリザーバタンク20に接続してい
る。連通路15と連通路12の間には調圧弁33が備え
られる。
【0017】カット弁10は常開弁であり、通電により
連通路11と連通路12間を遮断する。第1制御弁1a
及び1bは常開弁であり、通電により連通路12と連通
路13a間及び連通路12と連通路13b間を遮断す
る。第2制御弁2a及び2bは常閉弁であり、通電によ
り連通路13aと連通路14間及び連通路13bと連通
路14間を連通する。第3制御弁3は常閉弁であり、通
電により連通路15とリザーバタンク20間を連通す
る。調圧弁33は連通路15から連通路12への流体の
流れを阻止するとともに、連通路12の圧力が連通路1
5の圧力に対して所定の圧以上高まったとき、連通路1
2から連通路15への流体の流れを許容する。各連通路
には流体が満たされている。この流体には油を用いてい
る。ポンプ4はモータ19の回転により連通路15から
連通路12へと流体を送出する。マスターシリンダ7は
車両のブレーキペダル26の踏込みに応じて連通路11
の流体圧を加圧する。第1制御弁1a及び1b,第2制
御弁2a及び2b,第3制御弁3並びにカット弁10は
制御装置27にて通電制御される。モータ19の回転も
制御装置27にて制御される。制御装置27は電子制御
ユニットECUから構成されている。車輪32には車輪
回転数を測定するための車輪速センサ28が設けられて
いる。図2において図示しない他の3輪についても同様
に車輪速センサが設けられており、4輪独立に車輪の回
転速度が検出される。
【0018】図3〜5に第1実施例の制御装置27のフ
ローチャートを示す。制御回路27はこのフローチャー
トに従って動作する。なお、図3〜4においては車輪1
輪のみの制御を示しているが、他の輪も同様に独立して
制御すればよい。また、前輪左輪,前右輪及び後輪2輪
の3つを独立して制御するようにしてもよい。ただし、
ブレーキトラクション制御は駆動輪について必要である
ので、従動輪に対してはブレーキトラクション制御を省
いてもかまわない。
【0019】図3において、車両の図示しないイグニッ
ションスイッチがオンになると、まず初期化を行う。次
に、車輪速度Vwおよび車輪加速度Dvwが演算され
る。車輪加速度Dvwは車輪速度Vwを微分して得る。
次に、図4,図5に示すTRC制御およびABS制御を
行う。ここではTRCはトラクションを示し、ABSは
アンチロックブレーキを示している。その後、推定車体
速Vs0の演算を行う。
【0020】推定車体速Vs0は車体の速度を推定する
もので、車輪のスリップ発生時には車体の速度と車輪の
速度にずれが生ずるために別途推定するものである。推
定車体速Vs0は各輪の車輪速度Vwの最大値や平均値
等を使って求めればよい。また、別途対地車速センサを
設け、この出力から求めるようにしてもよい。次に、路
面のμに応じて制御を微調整するために、路面の状況を
判定する。ここでは、低μ路,高μ路の区別を行い、ま
た、スプリット路の判定を行ってもよい。最後にセンサ
や制御弁,モータ等の故障を判定し、最悪の状態を回避
するためのフェールセーフを行う。尚、車輪速度演算か
らフェールセーフまでの順序は適宜変更しても構わな
い。
【0021】TRC制御の概略を図4に示す。TRC制
御開始条件が成立すると、TRC制御フラグをオンとし
て、TRC液圧制御を行う。TRC制御開始条件は、推
定車体速に対し、車輪速度が増加する,車輪加速度が高
くなる等により定めている。
【0022】TRC液圧制御は、推定車体速と車輪速度
の差に応じて、減圧,保持,増圧を切り換える。
【0023】例えば、図2において、車輪32が空転し
た場合には、第3制御弁3を開き、カット弁10を閉
じ、モータ19を回転させ、第1制御弁1aを開き、第
2制御弁2aを閉じる。この場合、第3制御弁3−連通
路15を介してマスターシリンダのリザーバタンク20
から流体がポンプ4によりくみ上げられ、連通路12−
第1制御弁1a−連通路13aを介してホイールシリン
ダ8aに流体が送りこまれて、ホイールシリンダ8a内
圧が増圧し、ブレーキがかかる。ブレーキがかかりすぎ
た場合には、第1制御弁1aを閉じ、第2制御弁2aを
開ける。この場合、ホイールシリンダ8aから連通路1
3a−第2制御弁2a−連通路14−リザーバ5へ流体
が流れ、ホイールシリンダ8a内圧が減圧し、ブレーキ
が弱まる。
【0024】第1制御弁1a及び第2制御弁2aとも閉
じればホイールシリンダ8a内圧が保持される。
【0025】TRC制御フラグがオンの間はTRC液圧
制御を継続する。TRC制御フラグはTRC制御終了条
件が成立するとオフになる。TRC制御終了条件は推定
車体速と車輪速度の差が少なくなる等の条件により定め
ている。一度TRC制御フラグがオフとなると、次にT
RC制御開始条件が成立するまでTRC液圧制御は行わ
れない。
【0026】ABS制御の概略を図5に示す。ABS制
御開始条件が成立すると、ABS制御フラグをオンとし
て、ABS液圧制御を行う。ABS制御開始条件は、推
定車体速に対し、車輪速度が減少する,車輪減速度が増
加する等により定めている。
【0027】ABS液圧制御は、推定車体速と車輪速度
の差に応じて、減圧,保持,増圧を切り換える。
【0028】例えば、図2において、車輪32がスリッ
プした場合には、第3制御弁3を閉じ、カット弁10を
開き、第1制御弁1aを閉じ、第2制御弁2aを開く。
この場合、ホイールシリンダ8aから連通路13a−第
2制御弁2a−連通路14−リザーバ5へ流体が流れ、
ホイールシリンダ8a内圧が減圧し、ブレーキが弱ま
り、スリップしにくくなる。ブレーキが弱まり過ぎると
車両の制動距離が伸びてしまったり、旋回性能が落ちる
ので、適度なスリップ率を保つのがよい。ホイールシリ
ンダ8a内圧を高めるには、モータ19を回転させ、第
1制御弁1aを開き、第2制御弁2aを閉じる。この場
合、ポンプ4が連通路15を介してリザーバ5から流体
をくみ上げ、連通路12−第1制御弁1a−連通路13
aを介してホイールシリンダ8aに流体が送りこまれ
て、ホイールシリンダ8a内圧が増圧する。第1制御弁
1a及び第2制御弁2aとも閉じればホイールシリンダ
8a内圧が保持される。
【0029】ABS制御フラグがオンの間はABS液圧
制御を継続する。ABS制御フラグはABS制御終了条
件が成立するとオフになる。ABS制御終了条件は推定
車体速と車輪速度の差が少なくなる等の条件により定め
ている。一度ABS制御フラグがオフとなると、次にA
BS制御開始条件が成立するまでABS液圧制御は行わ
れない。
【0030】尚、各制御弁を通電しない状態において、
ブレーキペダル26を踏み込むと、連通路11−カット
弁10−連通路12−第1制御弁1a(又は1b)−連
通路13a(又は13b)を介してホイールシリンダ8
a(又は8b)内の流体圧が高まり、車輪に通常ブレー
キがかかる。
【0031】次に、リザーバ5の構造について説明す
る。図1において、リザーバ5はハウジング9内を摺動
するリザーバピストン6を有している。リザーバピスト
ン6はスプリング17によりハウジング9との間に形成
される空間を圧縮する方向に付勢されている。第1実施
例においてはこのスプリング17が付勢手段であるが、
スプリングの代わりにゴム,板バネ等の弾性力のある部
材を用いてもよい。図1において、リザーバピストン6
の図示上端がハウジング9に当接した状態にて、連通路
14はリザーバピストン6の図示上端面において閉鎖さ
れる。また、この状態においても、連通路15は空間1
8と連通している。
【0032】第1制御弁1aが閉じ、第2制御弁2aが
開くと、ホイールシリンダ8aの内圧によりリザーバピ
ストン6が付勢手段であるスプリング17に抗して図示
下方に移動する。これにより、ホイールシリンダ8a内
の流体がリザーバピストン6とハウジング9との間に形
成される空間に入り、ホイールシリンダ8a内が減圧さ
れる。第1制御弁1aが開き、第2制御弁2aが閉じる
と、ポンプ4は連通路15からリザーバピストン6とハ
ウジング9との間に形成される空間から流体を抜き出
し、連通路12−第1制御弁1a−連通路13aを介し
てホイールシリンダ8aに流体を送り込む。ここで、ポ
ンプ4が働きすぎても、リザーバピストン6が図示上端
まで移動すると、連通路14が閉鎖するため、連通路1
4内が負圧になることはない。これによりホイールシリ
ンダ8a内の負圧の発生が防止できる。ホイールシリン
ダ8bにおいても同様である。
【0033】図1において、ハウジング9内には、モー
タ19,ポンプ4,リザーバ5が内蔵されているが、第
1制御弁1a及び1b,第2制御弁2a及び2b,第3
制御弁3並びにカット弁10も内蔵してもよい。尚、ハ
ウジング9内に、モータ19,ポンプ4,リザーバ5,
第1制御弁1a及び1b,第2制御弁2a及び2bを内
蔵し、第3制御弁3及びカット弁10を別構成とすれ
ば、第3制御弁3及びカット弁10を取付けるか否かで
アンチロックブレーキ機能のみか、アンチロックブレー
キ機能とブレーキトラクション機能の両方を取付けるか
を選択することができ、ABS搭載車とABS&TRC
搭載車の両方で部品の共通化を図ることができる。
【0034】加速時にブレーキをかけて車輪の空転を防
止するためのブレーキトラクション機能が不要な場合に
は、第3制御弁3及びカット弁10を取り外し、連通路
11と連通路12を接続すればよい。また、図3,4の
TRC制御は不要になる。
【0035】図6にリザーバ5部分の第2実施例を示
す。第2実施例では、連通路14の端部に面するリザー
バピストン21の図示上面にゴム等の弾性部材で形成さ
れたシール部材31が配置されている。これにより、連
通路14を閉鎖した時の漏れを減少できる。
【0036】図7にリザーバ5部分の第3実施例を示
す。第3実施例では、リザーバピストン22の図示上端
がハウジング9に当接した状態にて、連通路15はリザ
ーバピストン22の図示上端面において閉鎖される。ま
た、この状態においても、連通路14は空間25と連通
している。ここで、ポンプ4が働きすぎても、リザーバ
ピストン22が図示上端まで移動すると、連通路15が
閉鎖するため、空間25及び連通路14内が負圧になる
ことはない。これによりホイールシリンダ8a又は8b
内の負圧の発生が防止できる。また、この例では、ホイ
ールシリンダ8a又は8bから第2制御弁2a又は2b
及び連通路14を介して流体が流れるとき、リザーバピ
ストン22が圧を受ける面積が大きいので、リザーバピ
ストン22が動きやすく、遅れが少ない。
【0037】図8にリザーバ5部分の第4実施例を示
す。第4実施例では、リザーバピストン23の図示上端
がハウジング9に当接した状態にて、連通路14および
連通路15が共にリザーバピストン23の図示上端面に
おいて閉鎖される。
【0038】第1実施例においては、ブレーキトラクシ
ョン時の流体を第3制御弁を介してマスターシリンダの
リザーバタンク20から得ていたが、図9に示すよう
に、切換弁29を用いてマスターシリンダ7から得ても
よい。切換弁29は連通路12または連通路15のいず
れか一方と連通路11を接続する。切換弁29は、通常
ブレーキ時およびアンチロックブレーキ制御時には連通
路11と連通路12を接続する。またブレーキトラクシ
ョン制御時には連通路11と連通路15を接続する。ブ
レーキトラクション制御時は、通常ブレーキペダル26
を踏んでいない状態であり、このとき、マスターシリン
ダ7の構造上、連通路11はリザーバタンク20と連通
した状態となっている。したがって、切換弁29を駆動
し、連通路11と連通路15を接続してポンプ4を作動
させれば、連通路11−切換弁29−連通路15を通し
てリザーバタンク20から流体をくみ上げることができ
る。
【0039】尚、調圧弁34が連通路12と連通路11
間に配置してある。調圧弁34は連通路11から連通路
12への流体の流れを阻止し、連通路12の圧力が連通
路11の圧力に対し所定圧以上高くなったときに連通路
12から連通路11への流体の流れを許容する。
【0040】図2の調圧弁33は、ポンプ4の出力側の
連通路12の圧力が高圧になった場合に開き、ポンプの
インレット側に流体を逃がして故障を防止する。また、
図9の調圧弁34も、ポンプ4の出力側の連通路12の
圧力が高圧になった場合に開き、マスタシリンダ7に流
体を逃がして故障を防止する。いずれの調圧弁33,3
4においても、ポンプの出力圧を検出する圧力センサを
設け、高圧を検出したときポンプを止めたり、弁の開閉
で圧を逃がす等の手段に代えることができる。
【0041】以上説明したように、本実施例において
は、マスターシリンダ7とホイールシリンダ8a,8b
間に配置された第1制御弁1a,1bと、流体を内部に
蓄えるリザーバ5と、リザーバ5とホイールシリンダ8
a,8b間に配置された第2の制御弁2a,2bと、リ
ザーバ5から流体をくみ上げ、マスターシリンダ7と第
1制御弁1a,1b間の流体路に流体を放出するポンプ
4と、第1制御弁1a,1bと第2制御弁2a,2bお
よびポンプ4を操作して、ホイールシリンダ8a,8b
内の圧力を加減し車輪のスリップを調節する制御装置2
7とを備える車両のスリップ制御装置において、前記リ
ザーバ5は、ハウジング9と、ハウジング9に対し摺動
し、ハウジング9の内面との間の空間の容積を増減させ
るリザーバピストン6,21,22,23と、リザーバ
ピストン6,21,22,23を前記空間の容積が減少
する方向に付勢する付勢手段17と、ハウジング9を貫
通し第2制御弁2a,2bと前記空間との間を連通する
第1の連通路14と、ハウジング9を貫通しポンプ4と
前記空間との間を連通する第2の連通路15とから構成
され、ハウジング9の内面とリザーバピストン6,2
1,22,23との間の空間の容積が最小になったと
き、リザーバピストン6,21,23が、第1の連通路
14と前記空間との間を遮断するように構成した。ま
た、リザーバピストン22が第2の連通路15と前記空
間との間を遮断するように構成した。これにより、ポン
プ4とリザーバ5間およびホイールシリンダ8a,8b
とリザーバ5間の連通路14,15を別々に配置し、リ
ザーバ5自体がポンプ4からホイールシリンダ8a,8
bへの流体の流れを阻止するよう構成しているので、別
個に逆止弁を配置する必要がなく、コストダウンする。
また、逆止弁の配置を考慮しなくてよいため、逆止弁の
配置スペースの考慮が不要であったり、逆止弁による油
圧の変化を考慮する必要がない等、設計しやすい。
【0042】更に、第3実施例に示すように、ハウジン
グ9の内面とリザーバピストン22との間の空間の容積
が最小になったとき、前記空間25は一定の容積を保
ち、また、リザーバピストン22が、第2の連通路15
と前記空間との間の連通を遮断するとともに第1の連通
路14は前記空間に連通するよう構成した。これによ
り、リザーバピストンの応答性がよくなる。
【0043】
【発明の効果】請求項1及び2の発明によれば、ポンプ
とリザーバ間およびホイールシリンダとリザーバ間の連
通路を別々に配置し、リザーバ自体がポンプからホイー
ルシリンダへの流体の流れを阻止するよう構成している
ので、別個に逆止弁を配置する必要がなく、コストダウ
ンする。また、逆止弁の配置を考慮しなくてよいため、
設計しやすい。
【0044】更に、請求項2の発明によれば、リザーバ
ピストンの応答性がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のハウジングの断面図を含
む油圧回路図
【図2】本発明の第1実施例の油圧回路図
【図3】本発明の第1実施例の制御装置のフローチャー
【図4】図3のTRC制御のサブルーチンのフローチャ
ート
【図5】図3のABS制御のサブルーチンのフローチャ
ート
【図6】第2実施例の部分断面図
【図7】第3実施例の部分断面図
【図8】第4実施例の部分断面図
【図9】第1実施例の油圧回路の変形実施例を示す油圧
回路図
【符号の説明】
1a,1b 第1制御弁 2a,2b 第2
制御弁 3 第3制御弁 4 ポンプ 5 リザーバ 6,21,22,23 リザーバピストン 7 マスターシリンダ 8a,8b ホイ
ールシリンダ 9 ハウジング 10 カット弁 11,12,13a,13b 連通路 14 連通路(第1の連通路) 15 連通路(第2の連通路) 17 スプリング(付勢手段) 18,24,25
空間 19 モータ 20 リザーバタ
ンク 26 ブレーキペダル 27 制御装置 28 車輪速センサ 29 切換弁 31 シール部材 32 車輪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスターシリンダとホイールシリンダ間
    に配置された第1制御弁と、 流体を内部に蓄えるリザーバと、 該リザーバと前記ホイールシリンダ間に配置された第2
    の制御弁と、 前記リザーバから流体をくみ上げ、前記マスターシリン
    ダと前記第1制御弁間の流体路に流体を放出するポンプ
    と、 前記第1制御弁と第2制御弁およびポンプを操作して、
    ホイールシリンダ内の圧力を加減し車輪のスリップを調
    節する制御装置と、を備える車両のスリップ制御装置に
    おいて、 前記リザーバは、ハウジングと、該ハウジングに対し摺
    動し、ハウジングの内面との間の空間の容積を増減させ
    るリザーバピストンと、該リザーバピストンを前記空間
    の容積が減少する方向に付勢する付勢手段と、前記ハウ
    ジングを貫通し前記第2制御弁と前記空間との間を連通
    する第1の連通路と、前記ハウジングを貫通し前記ポン
    プと前記空間との間を連通する第2の連通路とから構成
    され、 前記ハウジングの内面と前記リザーバピストンとの間の
    空間の容積が最小になったとき、前記リザーバピストン
    が、前記第1の連通路と前記第2の連通路との少なくと
    も一方と前記空間との間を遮断するように構成したこと
    を特徴とする車両のスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 マスターシリンダとホイールシリンダ間
    に配置された第1制御弁と、 流体を内部に蓄えるリザーバと、 該リザーバと前記ホイールシリンダ間に配置された第2
    の制御弁と、 前記リザーバから流体をくみ上げ、前記マスターシリン
    ダと前記第1制御弁間の流体路に流体を放出するポンプ
    と、 前記第1制御弁と第2制御弁およびポンプを操作して、
    ホイールシリンダ内の圧力を加減し車輪のスリップを調
    節する制御装置と、を備える車両のスリップ制御装置に
    おいて、 前記リザーバは、ハウジングと、該ハウジングに対し摺
    動し、ハウジングの内面との間の空間の容積を増減させ
    るリザーバピストンと、該リザーバピストンを前記空間
    の容積が減少する方向に付勢する付勢手段と、前記ハウ
    ジングを貫通し前記第2制御弁と前記空間との間を連通
    する第1の連通路と、前記ハウジングを貫通し前記ポン
    プと前記空間との間を連通する第2の連通路とから構成
    され、 前記ハウジングの内面と前記リザーバピストンとの間の
    空間の容積が最小になったとき、前記空間は一定の容積
    を保ち、また、前記リザーバピストンが、前記第2の連
    通路と前記空間との間の連通を遮断するとともに前記第
    1の連通路は前記空間に連通するよう構成したことを特
    徴とする車両のスリップ制御装置。
JP15534993A 1993-06-25 1993-06-25 車両のスリップ制御装置 Pending JPH079972A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009539668A (ja) * 2006-06-06 2009-11-19 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 人力式の常用ブレーキ及びホイールスリップを制御するための装置を備えた液圧式の車両ブレーキ装置
JP2010052519A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Hitachi Automotive Systems Ltd 液圧制御ユニット用リザーバ

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