JPH079213Y2 - テーププレーヤ - Google Patents

テーププレーヤ

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JPH079213Y2
JPH079213Y2 JP1154589U JP1154589U JPH079213Y2 JP H079213 Y2 JPH079213 Y2 JP H079213Y2 JP 1154589 U JP1154589 U JP 1154589U JP 1154589 U JP1154589 U JP 1154589U JP H079213 Y2 JPH079213 Y2 JP H079213Y2
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tooth
reel
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teeth
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朝志 宮崎
紀公 小松
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は留守番電話装置などに装備されるテーププレー
ヤであって1個のモータによりキャプスタン駆動と一対
のリール台の駆動ならびにヘッドベースの駆動の全てを
行なうことができ、さらに切換動作が誤動作なく行なえ
るようにしたテーププレーヤに関する。
〔従来の技術〕 テーププレーヤのカセット駆動ユニットに装備されるべ
き機構としては、キャプスタンの駆動、テープリールを
駆動するための一対のリール台の駆動、さらには磁気ヘ
ッドをテープに接離させまたピンチローラをキャプスタ
ンに接離させるためのヘッドベースの駆動を行なうもの
が必要である。これまで、上記のテーププレーヤの基本
的な動作をさせるための最少限の動力源としては、キャ
プスタンの駆動ならびに一対のリール台の駆動を兼用す
る1個のモータ、ヘッドベースを駆動するための1個の
ソレノイドが使用されている。この種のテーププレーヤ
の従来例としては、例えば実開昭61-174036号に開示さ
れているものがある。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、1個のモータと1個のソレノイドを備え
ている従来のテーププレーヤでは、まだ機構の簡略化と
低コスト化には不十分であり、留守番電話装置などに使
用される簡易型のテーププレーヤを製作するにあたりコ
ストが高くなりすぎている。
本考案は、1個のモータだけでキャプスタンならびに一
対のリール台の回転駆動のみならず、ヘッドベースの駆
動もできるようになり、しかも機構が簡略化され、低コ
ストにて製作できるようにし、しかも誤動作の生じない
テーププレーヤを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための本考案によるテーププレーヤ
は、モータによって回転駆動される駆動ギヤならびにこ
の駆動ギヤと常に噛み合いながら駆動ギヤの回転方向に
応じて駆動ギヤの回りを周回する遊星ギヤと、駆動ギヤ
の一方向への回転において周回させられた遊星ギヤが噛
み合う位置ならびに駆動ギヤの逆方向への回転において
周回させられた遊星ギヤが噛み合う位置にそれぞれ配置
された一対のリールギヤおよびこのリールギヤによって
回転させられるリール台と、遊星ギヤが一方のリールギ
ヤと噛み合う位置から他方のリールギヤに噛み合う位置
へ移動する周回軌跡の途中にて遊星ギヤと噛み合うよう
に配置され且つ、遊星ギヤと噛み合う歯ならびに歯の欠
損部とが設けられているモード切換ギヤと、このモード
切換ギヤと共に回動する切換カムならびにこの切換カム
により駆動され且つ磁気ヘッドが搭載されているヘッド
ベースとが設けられており且つ、前記モード切換ギヤに
設けられている歯のうちの最も端に位置している歯は、
その歯先から歯の欠損部に面している歯側面までの部分
が切り落とされた形状であり、歯先から歯側面にかけて
傾斜して延びる斜面が形成されて成るものである。
〔作用〕
このテーププレーヤは、モータの正逆転の制御だけでモ
ードの切換えができるようになっている。すなわち1個
のモータによって駆動ギヤを回転させると、この駆動ギ
ヤの回りを遊星ギヤが周回する。周回する遊星ギヤを一
対のリールギヤに噛み合わせることによっていずれかの
リール台が回転駆動される。さらにモータの一方向への
回転によって遊星ギヤを周回させると、その周回軌跡の
途中でモード切換ギヤに設けられた歯と噛み合ってモー
ド切換ギヤが一定角度だけ回転駆動される。そしてこの
モード切換ギヤの回転に応じて切換カムがヘッドベース
を押圧して駆動し、ヘッドベース上の磁気ヘッドがテー
プに接触する位置まで移動しプレイモードが設定され
る。モード切換ギヤがヘッドベースの駆動を完了する
と、遊星ギヤがモード切換ギヤの歯の欠損部を通過して
周回を続け、他方のリールギヤに噛み合ってリール台が
駆動され、テープが巻かれる。またこの位置からモータ
を逆転させ、遊星ギヤを逆方向へ周回させると、その周
回軌跡の途中で再度モード切換ギヤに噛み合ってモード
切換ギヤが逆方向へ回転駆動される。このモード切換ギ
ヤの回転において切換カムがヘッドベースから外れてヘ
ッドベースが戻され、磁気ヘッドがテープから離される
ようになる。
ここで、前記モード切換ギヤに部分的に設けられている
歯のうち最も端に位置しているものは、その歯先から歯
の欠損部側の歯側面にかけて斜めに延びる斜面が形成さ
れているため、遊星ギヤが周回してモード切換ギヤの歯
と噛み合う際、この遊星ギヤの歯の歯先が、モード切換
ギヤの歯の歯先に当ったとしても、遊星ギヤの歯は前記
傾斜面を滑り、歯先どうしがロックされることはなくな
る。そして遊星ギヤの歯の歯先がモード切換ギヤの歯の
斜面を滑るときに、遊星ギヤの次の歯がモード切換ギヤ
の歯の傾斜面が形成されていない側の歯側面に当って噛
み合うため、遊星ギヤとモード切換ギヤとがスムーズに
噛み合い状態に移行でき、遊星ギヤとモード切換ギヤと
が確実に噛み合えるようになる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面によって説明する。
第1図は本考案によるテーププレーヤの実施例を示す斜
視図、第2図〜第6図はこの実施例のテーププレーヤに
おいて各モードへの切換え動作を示す平面図である。
この実施例に示しているテーププレーヤは、いわゆるマ
イクロサイズのカセットハーフが装填されるものであ
る。
テーププレーヤの構造 第1図において、符号1は板金製のシャーシである。こ
のシャーシ1はその側断面がクランク形状に折り曲げら
れており、低部設置面1aと上部設置面1bとの2段構造に
なっている。
低部設置面1aには、巻取り側のリール台2と供給側のリ
ール台3とが回転自在に支持されている。巻取り側のリ
ール台2の基部にはリールギヤ4が、供給側のリール台
3の基部にはリールギヤ5が設けられている。リールギ
ヤ4とリール台2との間、ならびにリールギヤ5とリー
ル台3との間には各々スリップ機構が設けられており、
リール台2または3にテープテンションが作用した場合
には、リール台2,3とリールギヤ4,5とがスリップし、テ
ープを巻き取り速度とリールギヤの回転速度との差が吸
収されるようになっている。
シャーシ1の上部設置面1bにはハウジング6aによって保
持された軸受が設けられており、この軸受によってキャ
プスタン6が回転自在に支持されている。上部設置面1b
の下側にはキャプスタン6と一体化されたフライホイー
ル7が設けられている。シャーシ1の側方には1個のモ
ータMが設けられており、このモータMの駆動プーリと
フライホイール7との間にベルト8が掛けられて、モー
タMによってフライホイール7とともにキャプスタン6
が回転駆動されるようになっている。フライホイール7
の上面にはキャプスタン6と共に回転する駆動ギヤ9が
設けられている。またシャーシ1の上部設置面1bに設け
られた前記ハウジング6aにはギヤアーム11が支持され
て、このギヤアーム11の先に駆動ギヤ9と常に噛み合っ
ている遊星ギヤ12が設けられている。ギヤアーム11に設
けられた軸11aとこれに支持されて回転する遊星ギヤ12
との間にはばねなどによって軽い回転負荷が与えられて
おり、この負荷の存在により、キャプスタン6ならびに
駆動ギヤ9がいずれかの方向へ回転すると、ギヤアーム
11がその回転方向へ追従し、これに伴なって遊星ギヤ12
が駆動ギヤ9の回りを周回するようになっている。そし
て、駆動ギヤ9が時計方向へ回動すると、その回りを周
回する遊星ギヤ12巻き取り側のリールギヤ4に噛み合う
位置に至り(第3図参照)、駆動ギヤ9が反時計方向へ
回転すると、遊星ギヤ12が供給側のリールギヤ5と噛み
合う位置へ至る(第5図参照)。
シャーシ1の上部設置面1bの下側にはモード切換ギヤ15
が設けられている。このモード切換ギヤ15は、前記遊星
ギヤ12が一方のリールギヤ4に噛み合う位置から他方の
リールギヤ5に噛み合う位置へ至る周回軌跡の途中にて
この遊星ギヤ12が噛み合う位置に配置されている。モー
ド切換ギヤ15には歯の欠損部15aが設けられており、こ
れ以外の部分に一定角度範囲の歯15bが部分的に設けら
れた構造になっている。
第7図と第8図は上記モード切換ギヤ15に形成されてい
る歯15bを拡大して示している。第7図に示すように、
上記の歯15bのうち最も右端に設けられている歯Eaは、
その歯先32から歯の欠損部15a側の歯側面33の途中まで
の点線で示す部分が欠落する形状であり、歯先32から歯
側面33の途中まで延びる斜面34が形成されている。図の
実施例ではこの斜面34がわずかに膨らむ曲面形状である
が、この斜面34が平面形状であってもよい。なおこの右
端の歯Eaは、隣接する歯に対向する側の歯側面31がイン
ボリュート曲面である。すなわち点線で示すようにこの
歯Eaは歯の欠損部15aに対向する側のみが欠落され逆側
の歯側面31は他の歯と同じ噛み合い面となっている。な
お、斜面34と歯側面33との境界Xの位置には特に規制が
ないが、第7図の実施例では、境界Xがモード切換ギヤ
15の基準ピッチ円P2の位置にほぼ一致している。このと
きの斜面34の傾斜角度が最も理想的であり、遊星ギヤ12
の歯が斜面34を滑り、歯どうしのロック状態が生じにく
くなる。
なお第8図に示すように、モード切換ギヤ15の歯15bの
うち最も左端に位置している歯Ebは前記右端に位置して
いる歯Eaと対称形状であり、歯先から歯の欠損部に面す
る歯側面まで延びる斜面34が形成されている。またこの
歯Ebの隣接する歯に対向する側の歯側面31は通常の歯と
同じインボリュート曲面の噛み合い面となっている。
駆動ギヤ9の回りを周回する遊星ギヤ12がモード切換ギ
ヤ15に噛み合う場合には、遊星ギヤ12の歯が最初に上記
歯EaまたはEbと噛み合い初め、その後遊星ギヤ12とモー
ド切換ギヤ15の歯15bとが噛み合う。このとき遊星ギヤ1
2の回転力が歯15bを介してモード切換ギヤ15に伝達され
る。しかしながら、周回する遊星ギヤ12が歯EaまたはEb
から外れ歯の欠損部15aが対向するに至ると、遊星ギヤ1
2がこの歯の欠損部15aを通過し、遊星ギヤ12はモード切
換ギヤ15を駆動することなく周回軌跡を移動するように
なっている。
上記モード切換ギヤ15の上面には第1の切換カム16と第
2の切換カム17が設けられている。第2図に示すよう
に、第2の切換カム17の半径は第1の切換カム16の半径
よりもわずかな寸法tだけ小さく形成されている。
シャーシ1の上部設置面1bの上面にはヘッドベース20が
設けられている。このヘッドベース20はシャーシ1の上
部設置面1bに設けられた位置決めピン19a,19bなどにガ
イドされてA−B方向へ摺動自在となっている。ヘッド
ベース20の後端部とシャーシ1との間にはスプリング21
が介装されており、このスプリング21によってヘッドベ
ース20はB方向へ付勢されている。またヘッドベース20
の後端部には折曲げ片20aが折曲げ形成されており、こ
の折曲げ片20aが前記第1の切換カム16ならびに第2の
切換カム17に対向する位置に延びている。そしてヘッド
ベース20上には磁気ヘッドH、ならびに前記キャプスタ
ン6に対向するピンチローラ22が支持されている。
また第2図ならびに第3図に示すように、シャーシの上
部設置面1aには検知スイッチSWが設けられている。
次に、上記構造のテーププレーヤの動作を第2図以下の
図面によって順次説明する。
いわゆるマイクロサイズのカセットハーフ(図示せず)
は、位置決めピン19aと19bとによって位置決めされた状
態で装填される。そしてカセットハーフ内のテープリー
ルは各リール台2と3の上に設置される。
ストップモード 第2図はストップモードを示している。このとき、モー
ド切換ギヤ15上の第1の切換カム16と第2の切換カム17
はヘッドベース20の折曲げ片20aから外れており、ヘッ
ドベース20はスプリング21の力によってB方向へ引かれ
ている。ヘッドベース20がこの位置にあるときには、磁
気ヘッドHがカセットハーフ内の磁気テープから離れて
おり且つピンチローラ22がキャプスタン6から離れてい
る。
ストップモードからプレイモードへの切換え 第2図のストップモードから録音または再生モード(プ
レイモード)へ切換えるときには、第2図の状態にて、
モータを時計方向へ駆動する(第2図において破線矢印
にて図示している)。モータMによって駆動ギヤ9が時
計方向へ駆動されると、これに追従して遊星ギヤ12が時
計方向へ周回する力を受けてモード切換ギヤ15の歯15b
に確実に噛み合う。そしてモータMの動力が駆動ギヤ
9、遊星ギヤ12を介してモード切換ギヤ15に伝達され、
モード切換ギヤ15が時計方向へ駆動される。モード切換
ギヤ15が駆動される間、遊星ギヤ15はこの位置で留まる
ことになる。そしてモード切換ギヤ15が第3図に示す位
置まで回転されると、モード切換ギヤ15の歯の欠損部15
aが遊星ギヤ12の位置まで移動し、遊星ギヤ12がモード
切換ギヤ15の歯15bの右端の歯Eaから離れることができ
るようになる。歯Eaから離れた遊星ギヤ22はそのまま駆
動ギヤ9の回りを時計方向へ周回し、第3図(プレイモ
ード)に示すように遊星ギヤ12が巻取り側のリールギヤ
4に噛み合う位置に至る。前記第2図から第3図に至る
までの間、時計方向へ回動する駆動ギヤ15とともに第1
の切換カム16が時計方向へ回動し、この第1の切換カム
16がヘッドベース20の折曲げ片20aに当接し、ヘッドベ
ース20がスプリング21の力に対向してA方向へ押し出さ
れる。
第3図のプレイモードでは、ヘッドベース20がA方向へ
前進しているため、ヘッドベース20上に設けられた磁気
ヘッドHがカセットハーフ内のテープTに接触する。ま
たピンチローラ22がテープTをキャプスタン6に押し付
けるようになる。モータMは時計方向へ回り続けるた
め、キャプスタン6は同じく時計方向へ回転し、ピンチ
ローラ22とで挟まれたテープTがキャプスタン6の回転
速度に応じて一定速度にて図の右方向へ走行させられ
る。またモータMの動力は駆動ギヤ9、遊星ギヤ12を介
してリールギヤ4に伝達され、巻取り側のリール台2が
時計方向へ駆動される。そしてカセットハーフ内の巻取
り側のテープリールRaが時計方向へ駆動され、テープの
巻き取りが行なわれる。なお、リール台2の回転速度と
キャプスタン6によって送られるテープ走行速度との差
は、リールギヤ4とリール台2との間に設けられたスリ
ップ機構によって吸収される。
このようにしてキャプスタン6にて図の右方向へ走行さ
せられるテープTに対し、磁気ヘッドHによる録音動作
または再生動作が行なわれる。磁気ヘッドHとしては、
例えば、録音再生ヘッドならびに消去ヘッドが一体化さ
れたものが使用される。
プレイモードの解除 第3図に示すプレイモードを解除する場合には、モータ
Mの回転方向を反時計方向へ切換える。モータMによっ
て駆動ギヤ9が反時計方向へ駆動されると、この駆動ギ
ヤ9の回転方向に沿って遊星ギヤ12が周回動作を始め、
リールギヤ4から離れて巻取り側リール台2に対する動
力が断たれる。さらに遊星ギヤ12が反時計方向へ周回し
てモード切換ギヤ15の歯15bの右端の歯Eaに噛み合うに
至る。そして遊星ギヤ12がモード切換ギヤ15の歯15bに
噛み合うと、その後はモータMの動力が駆動ギヤ9から
遊星ギヤ12を介してモード切換ギヤ15に伝達され、モー
ド切換ギヤ15が反時計方向へ駆動される。このときの遊
星ギヤ12の位置は第4図にて破線で示している。またこ
のときの各ギヤの回転方向は第4図において破線矢印で
示す通りである。そしてモード切換ギヤ15が第4図の角
度まで回転すると、第1の切換カム16の折曲げ片20aに
対する押圧力が解除され、ヘッドベース20はスプリング
21の力によってB方向へ戻され、磁気ヘッドHがテープ
Tに当たらない位置へ後退しまたピンチローラ22がキャ
プスタン6から離れる。
FFモードへの切換え テープの早送りモード(FFモード)へ移行させるときに
は、第4図の状態からモータMを時計方向へ回転させる
(このときの回転方向は第4図において実線の矢印で示
す)。駆動ギヤ9の時計方向への回転により、遊星ギヤ
12は駆動ギヤ9の回りを時計方向へ周回し、モード切換
ギヤ15から離れてリールギヤ4に噛み合う状態となる。
このときヘッドベース20は第4図に示すようにB方向へ
後退したままであるから、磁気ヘッドHならびにピンチ
ローラ22はテープTから離れる位置に後退している。こ
の状態で遊星ギヤ12によってリールギヤ4が時計方向へ
駆動され、リール台2によりテープの巻取りが行なわれ
る。このときはモータMは高速にて駆動され、テープT
は高速走行させられる。
レビューモードへの切換え レビューモードとは、テープが高速にて巻戻され且つ磁
気ヘッドHがテープTに軽く接触している状態をいう。
このレビューモードによって、録音内容の頭出し制御な
どが行なえるようになる。
このレビューモードへの切換えは、第4図に実線にて示
すFFモードまたは第4図において遊星ギヤ12が破線で示
す位置にあるモードから移行する。第4図に示す位置に
てモータMを反時計方向へ駆動すると、駆動ギヤ6が反
時計方向へ駆動される。よって遊星ギヤ12は反時計方向
へ周回する力を受け、この力によって遊星ギヤ12がモー
ド切換ギヤ15の歯15bに噛み合う。このままモータMが
反時計方向へ回転し続けると、遊星ギヤ12は第4図にて
鎖線で示す位置にて回転し続け、モード切換ギヤ15が反
時計方向へ駆動される。そしてモード切換ギヤ15が第5
図に示す角度まで回動すると、歯の欠損部15aが遊星ギ
ヤ12の位置まで移動し、遊星ギヤ12が歯15bの左端の歯E
bから外れ、遊星ギヤ12がそのまま駆動ギヤ9の回りを
反時計方向へ周回して図示左側のリールギヤ5に噛み合
うに至る。
第5図に示す状態に移行する間に、モード切換ギヤ15に
設けられた第2の切換カム17がヘッドベース20の折曲げ
片20aを押圧し、ヘッドベース20がA方向へ移動させら
れる。ただし第2の切換カム17の回転半径は、プレイモ
ードへの切換えに使用される第1の切換カム16よりも回
転半径がtだけ小さくなっているため(第2図参照)、
第5図のときのヘッドベース20のA方向への移動量は第
3図に示すプレイモードのときのヘッドベース20の移動
量よりもわずかに短くなる。よってヘッドベース20がA
方向へ移動したときにはピンチローラ22がキャプスタン
6から離れてキャプスタン6の回転力がテープTに伝達
されないようになっている。また磁気ヘッドHはテープ
Tに軽く接触している(第3図に示すプレイモードでは
磁気ヘッドHはテープTが撓む程度に接触している)。
第5図に示す状態にてモータMが反時計方向へ駆動され
ると、遊星ギヤ12を介してリールギヤ5が反時計方向へ
駆動され、供給側リール台3によってテープリールRbが
駆動されテープTが巻き戻される。このときのモータM
の回転速度は高速に切換えられる。このようにテープT
が高速にて巻き戻される間に磁気ヘッドHによってテー
プTへの記録信号が読まれ、これによって記録の頭出し
などができるようになる。
REWモードへの切換え REWモードへ切換えるときには、第5図に示すレビュー
モードの状態からモータMを時計方向へ回転させる。駆
動ギヤ9が時計方向へ回動し、遊星ギヤ12が時計方向へ
周回して遊星ギヤ12がモード切換ギヤ15の歯15bに噛み
合う。そのままモータMの回転によってモード切換ギヤ
15が時計方向へ回動する。そして第2の切換カム17がヘ
ッドベース20の折曲げ片20aから外れ、ヘッドベース20
がスプリング21の力によってB方向へ戻され、磁気ヘッ
ドHがテープTから離れる(第6図参照)。そして、再
度モータMを反時計方向へ回転させ、駆動ギヤ9を反時
計方向へ回転させると、第6図において破線で示す位置
にある遊星ギヤ12が反時計方向へ周回し、リールギヤ5
に噛み合う位置に至る。モータMの回転力は駆動ギヤ9
から遊星ギヤ12を経てリールギヤ5に伝達され、リール
ギヤ5とともに供給側のリール台3が反時計方向へ駆動
される。そしてカセットハーフ内の供給側テープリール
Rbが反時計方向へ回動し、テープの巻き戻しが行なわれ
る。このときのモータMの回転数は高速であり、テープ
Tの巻戻しは高速走行にて行なれることになる。
遊星ギヤの噛み合い動作 上記の一連の動作において、例えば第3図に示すプレイ
モードからこのプレイモードの解除動作を行なう際に
は、駆動ギヤ9を反時計方向へ回動させ、遊星ギヤ12を
反時計方向へ周回させて、モード切換ギヤ15の歯15bの
うちの右端の歯Eaに噛み合わせ、モード切換ギヤ15を駆
動させる(第9図参照)。歯Eaが斜面34を有しておら
ず、他の歯と同じ形状に形成されている場合には、上記
のモード切換において、遊星ギヤ12を反時計方向へ周回
させた際、第10図に示すように遊星ギヤ12の歯とモード
切換ギヤ15の歯15bとがその歯先どうしが当った状態で
ロックされる場合が考えられる。しかしながら、上記実
施例では遊星ギヤ12の歯が最初に噛み合う歯Eaに斜面34
が形成されている。よって第7図にて遊星ギヤ12の歯が
点線で示す位置12aにてモード切換ギヤ15の歯Eaに当た
ろうとした場合、先ず最初に遊星ギヤ12の歯は歯Eaの歯
先の斜面34に当ることになる。遊星ギヤ12が駆動ギヤ9
の回りを反時計方向へ周回しているときには、遊星ギヤ
12が時計方向へ自転している。よって歯Eaの斜面34に当
った遊星ギヤ12の歯は斜面34を滑って符号12bで示す位
置へ移動する。そして遊星ギヤ12の次の歯12cが歯Eaの
歯側面31に当るため、その後は12cで示す歯が歯Eaに確
実に噛み合い、そして遊星ギヤ12の基準ピッチ円P1(第
9図参照)とモード切換ギヤ15の基準ピッチ円P2とが接
する状態となるように正規の噛み合いが生じることにな
る。
そして遊星ギヤ12の時計方向への回転によりモード切換
ギヤ15が反時計方向へ駆動され、第8図に示すように、
遊星ギヤ12の歯がモード切換ギヤ15の歯15bのうちの左
端の歯Ebと噛み合った後に、遊星ギヤ12がモード切換ギ
ヤ15から離れる。このとき歯Ebの左側の歯側面は点線で
示す部分が欠落しており、斜面34が形成されているた
め、遊星ギヤ12のうちの最後に噛み合う歯12dが歯Ebの
うちの点線で欠落している部分を通過し、歯12dはモー
ド切換ギヤ15の歯Ebから離脱しやすくなる。すなわち遊
星ギヤ12の歯12dによって歯Ebが無理に右方向へ押され
ることがないため、歯12dによってモード切換ギヤ15が
反時計方向へ無理に押されて回動することがなくなる。
よって、モード切換ギヤ15に無理な回転力を与えること
がなく、駆動ギヤ9の回転負荷が増大することもなくな
る。
なお、第5図に示すレビューモードから駆動ギヤ9を時
計方向へ回動させたときには、遊星ギヤ12が時計方向へ
周回してモード切換ギヤ15の歯Ebに最初に噛み合うが、
この時の噛み合い状態も第7図に示す場合と同様であ
り、歯どうしのロックなどは生じない。また遊星ギヤ12
がモード切換ギヤ15の歯Eaから離れるときも、第8図の
場合と同様にスムーズな動きとなる。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によれば駆動ギヤの回りを周回す
る遊星ギヤによってリール台の駆動とモード切換ギヤの
駆動を行なっているため、1個のモータにてキャプスタ
ンならびに駆動ギヤを回転させることによって、一対の
リール台のみならず、磁気ヘッドを備えたヘッドベース
の駆動もできるようになる。すなわち動力源としては1
個のモータだけでよく、ソレノイドなどが不要になり、
簡潔で小型化されたテーププレーヤを低コストにて提供
できるようになる。
また、遊星ギヤがモード切換ギヤの歯に噛み合う際に、
歯先どうしのロックなどが生じなくなり、スムーズなモ
ード切換が可能になる。また遊星ギヤがモード切換ギヤ
の歯から外れるときもモード切換ギヤに余分な負荷を与
えることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すものであり、第1図は本考
案の実施例によるテーププレーヤの全体構造を示す斜視
図、第2図〜第6図は上記実施例によるテーププレーヤ
の駆動機構部分を動作モード別に示す平面図であり、第
2図はストップモード、第3図はプレイモード、第4図
はFFモード、第5図はレビューモード、第6図はREWモ
ードである。第7図は遊星ギヤとモード切換ギヤとが噛
み合い始める状態を示す拡大平面図、第8図は遊星ギヤ
がモード切換ギヤから離れる状態を示す拡大平面図、第
9図は遊星ギヤの周回状態を示す拡大平面図、第10図は
遊星ギヤとモード切換ギヤがロックされた状態を示す平
面図である。 1……シャーシ、2,3……リール台、4,5……リールギ
ヤ、6……キャプスタン、7……フライホイール、8…
…ベルト、9……駆動ギヤ、11……ギヤアーム、12……
遊星ギヤ、15……モード切換ギヤ、15a……歯の欠損
部、15b……歯、Ea……端に位置している歯、16……第
1の切換カム、17……第2の切換カム、20……ヘッドベ
ース、20a……折曲げ片、21……スプリング、22……ピ
ンチローラ、31……噛み合い面、32……歯先、34……斜
面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータによって回転駆動される駆動ギヤな
    らびにこの駆動ギヤと常に噛み合いながら駆動ギヤの回
    転方向に応じて駆動ギヤの回りを周回する遊星ギヤと、 駆動ギヤの一方向への回転において周回させられた遊星
    ギヤが噛み合う位置ならびに駆動ギヤの逆方向への回転
    において周回させられた遊星ギヤが噛み合う位置にそれ
    ぞれ配置された一対のリールギヤおよびこのリールギヤ
    によって回転させられるリール台と、 遊星ギヤが一方のリールギヤと噛み合う位置から他方の
    リールギヤに噛み合う位置へ移動する周回軌跡の途中に
    て遊星ギヤと噛み合うように配置され且つ、遊星ギヤと
    噛み合う歯ならびに歯の欠損部とが設けられているモー
    ド切換ギヤと、 このモード切換ギヤと共に回動する切換カムならびにこ
    の切換カムにより駆動され且つ磁気ヘッドが搭載されて
    いるヘッドベースとが設けられており且つ、 前記モード切換ギヤに設けられている歯のうちの最も端
    に位置している歯は、その歯先から歯の欠損部に面して
    いる歯側面までの部分が切り落とされた形状であり、歯
    先から歯側面にかけて傾斜して延びる斜面が形成されて
    成るテーププレーヤ
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