JPH0791366A - 容量可変型斜板式圧縮機 - Google Patents

容量可変型斜板式圧縮機

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JPH0791366A
JPH0791366A JP5238468A JP23846893A JPH0791366A JP H0791366 A JPH0791366 A JP H0791366A JP 5238468 A JP5238468 A JP 5238468A JP 23846893 A JP23846893 A JP 23846893A JP H0791366 A JPH0791366 A JP H0791366A
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drive shaft
hole
piston
compressor
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健二 竹中
Kazuya Kimura
一哉 木村
Hiroaki Kayukawa
浩明 粥川
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/1054Actuating elements
    • F04B27/1072Pivot mechanisms

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】部品点数の削減と、軸短化とを実現可能にす
る。 【構成】ロータ10とヒンジ機構K、Kを介して連結さ
れた斜板11が貫通孔20に駆動軸6を嵌挿して傾角変
位可能に嵌合されている。この貫通孔20は、軸心Xを
挟んでヒンジ機構K、Kと対向する側の駆動軸6を超え
て設定された枢軸中心Yを中心として、全制御範囲にわ
たり斜板11の傾角変位を許容すべく形成されている。
こうして形成された貫通孔20内には、枢軸中心Yを中
心とした円弧状に支持部20bが形成され、軸心Xと平
行に延在する規制面が側面に平坦に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両空調装置等に用い
られる容量可変型斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の容量可変型斜板式圧縮機(以下、
単に圧縮機という。)として、特開平4−159464
号公報記載のものが知られている。この圧縮機では、シ
リンダブロックにシリンダボアが形成され、ハウジング
には吸入室及び吐出室が形成され、両者が接合されるこ
とによりクランク室が形成されている。クランク室内で
は、駆動軸にロータが同期回転可能に支持され、ロータ
との間にヒンジ機構を介しかつ駆動軸との間にスリーブ
を介して回転駆動体が同期回転可能かつ傾角変位可能に
枢支されている。回転駆動体には回転斜板が固定され、
両者により斜板が構成されている。ヒンジ機構は、ロー
タから突出する支持アームに設けられた取付孔と、この
取付孔に少なくとも前後方向へ傾角変位自在に装備さ
れ、ガイド孔が貫設された軸受と、回転駆動体と固着さ
れガイド孔に往復動可能に遊嵌されたガイドピンとから
なる。また、スリーブは、駆動軸の軸方向に摺動可能に
装備されたものであり、外面にはそれぞれ軸方向に平行
に延在された規制面が設けられ、各規制面には軸直角方
向に枢軸ピンが突出されている。回転駆動体はこのスリ
ーブの両規制面と当接しつつ両枢軸ピンと係合されてい
る。回転斜板には回転斜板の傾角に基づく揺動運動を往
復動に変換する一対のシューを介してピストンが係合さ
れており、各ピストンは各シリンダボア内に収容されて
いる。そして、シリンダブロックには、クランク室と吸
入室とを連通する抽気通路が設けられており、この抽気
通路は制御弁によって開閉される。
【0003】この圧縮機では、駆動軸の駆動に伴って所
定の傾角で回転駆動体及び回転斜板が回転すると、ピス
トンがシリンダボア内で往復動される。これにより吸入
室からシリンダボア内に冷媒ガスが吸入され、冷媒ガス
は圧縮された後吐出室へ吐出される。そして、制御弁に
よるクランク室内の圧力調整で回転斜板及び回転駆動体
の傾角が変位され、これにより吐出室へ吐出される冷媒
ガスの吐出容量が制御される。
【0004】このとき、ヒンジ機構との協働により、ス
リーブが駆動軸に対して軸方向に摺動することで回転駆
動体が駆動軸に対して軸方向に摺動され、同時にスリー
ブに設けられた枢軸ピンの中心を枢軸中心として回転駆
動体が傾角変位する。また、回転駆動体及び回転斜板に
はピストン及びシューを介した冷媒ガスの圧縮反力及び
吸引力により枢軸中心を軸直角方向から傾斜させんとす
るモーメントが作用するが、かかるモーメントは、ヒン
ジ機構により受承され、又は回転駆動体とスリーブの規
制面との当接によって受承され、これにより斜板の枢軸
中心に対する傾斜が防止されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の圧
縮機では、斜板を傾角変位させるべく、枢軸ピンと係合
する回転駆動体に回転斜板を固定しているため、斜板が
回転駆動体と回転斜板とで構成され、部品点数が多くな
っているとともに、回転駆動体の軸方向の必要長さ等に
より、軸長も大きくされている。
【0006】また、この圧縮機では、斜板の傾角変位及
び圧縮反力等によるモーメントの受承のため、斜板と駆
動軸との間にスリーブを設け、このスリーブに枢軸ピン
を設けているため、スリーブ及び枢軸ピンの分だけ部品
点数が多くなっている。このため、この圧縮機では、部
品点数の多さから、製造コストの高騰を生じ、また部品
管理等が面倒であるという欠点を有するとともに、軸長
の大きさにより車両等への搭載性に欠けるという欠点も
有する。
【0007】本発明は、部品点数の削減と、軸短化とを
実現可能にすることを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の圧縮機は、上記課題を解決するため、ハ
ウジングにクランク室、吸入室、吐出室及びこれらと接
続されたシリンダボアが区画形成されるとともに、該各
シリンダボアにはそれぞれピストンが往復動可能に収容
され、該ハウジングに支持された駆動軸には、前記クラ
ンク室内に位置するロータが同期回転可能に支持され、
かつ該ロータとヒンジ機構を介して連結された斜板が貫
通孔により傾角変位可能に嵌合され、該斜板と前記ピス
トンとの間には前記斜板の前後揺動運動を各該ピストン
の往復動に変換する連結機構が介装され、前記クランク
室内の圧力により前記斜板の傾角を制御して吐出容量を
変化するように構成した容量可変型斜板式圧縮機におい
て、前記貫通孔は、軸心を挟んで前記ヒンジ機構と対向
する側の前記駆動軸を超えて設定された枢軸中心を中心
として、全制御範囲にわたり前記斜板の傾角変位を許容
すべく形成されているという新規な構成を採用してい
る。
【0009】(2)本発明の圧縮機では、ヒンジ機構
は、斜板の上死点位置を跨いで対設されていることが好
ましい。 (3)本発明の圧縮機では、斜板の前端面がロータの後
端面と当接することにより最大傾角が維持され、該斜板
の後端面が駆動軸に固着されたサークリップと当接する
ことにより最小傾角が維持されることが好ましい。
【0010】(4)連結機構は、斜板とピストンとの間
に介装された一対のシューであることが好ましい。
【0011】
【作用】
(1)本発明の圧縮機では、ロータとヒンジ機構を介し
て連結された斜板が貫通孔に駆動軸を嵌挿して傾角変位
可能に嵌合されている。この貫通孔は、軸心を挟んでヒ
ンジ機構と対向する側の駆動軸を超えて設定された枢軸
中心を中心として、全制御範囲にわたり斜板の傾角変位
を許容すべく形成されている。こうして形成された貫通
孔内には、枢軸中心を中心とした円弧状に支持部が形成
され、軸心と平行に延在する規制面が側面に平坦に形成
される。
【0012】このため、かかる貫通孔内に駆動軸が嵌挿
されれば、ヒンジ機構との協働により、斜板自身が駆動
軸に対して軸方向に摺動し、同時に貫通孔内の支持部に
より斜板が傾角変位する。このため、この圧縮機では、
斜板を傾角変位させるために、従来のように斜板を回転
駆動体と回転斜板とで構成する必要がない。また、この
圧縮機においても、斜板にはピストン及び連結機構を介
した冷媒ガスの圧縮反力及び吸引力により枢軸中心を軸
直角方向から回転させんとするモーメントが作用する
が、かかるモーメントは、ヒンジ機構により受承され、
又は貫通孔内の規制面と駆動軸の周面との当接によって
受承され、これにより枢軸中心に対する斜板の傾斜が防
止されている。このため、斜板の傾角変位及び圧縮反力
等によるモーメントの受承のため、従来のように斜板と
駆動軸との間にスリーブ及び枢軸ピンを設ける必要がな
い。
【0013】なお、貫通孔は、ドリル、エンドミル等に
より円孔を緩やかに曲折させることにより形成すること
ができるため、形成が容易である。また、貫通孔内の支
持部が円弧状に形成されているため、駆動軸の周面は支
持部と常に線接触を保ち、支持部が摩耗されにくい。こ
の点、特公平2−31234号公報記載においても、斜
板に貫通孔を貫設し、この貫通孔に駆動軸を嵌挿させた
圧縮機が開示されているが、この圧縮機の貫通孔は円孔
がピン角を有して曲折されたものであり、駆動軸の周面
が支持部とピン角で当接することとなるため、支持部が
摩耗されやすい。
【0014】(2)ヒンジ機構が斜板の上死点位置を跨
いで対設されている場合には、圧縮反力等によるモーメ
ントがヒンジ機構によってほとんど受承され、貫通孔内
の規制面と駆動軸の周面とにさほど負担がかからない。
このため、この場合には、斜板の規制面も摩耗されにく
い。また、この圧縮機では、こうして薄肉の斜板を採用
することができるため、より軸短化を実現することがで
きる。
【0015】(3)斜板の前端面がロータの後端面と当
接することにより最大傾角を維持し、斜板の後端面が駆
動軸に固着されたサークリップと当接することにより最
小傾角を維持する場合には、貫通孔が最大傾角及び最小
傾角を維持することがなく、貫通孔と駆動軸との間の間
隙が大きくなる。このため、この場合には、駆動軸とロ
ータとを組付けた後から駆動軸に斜板を挿入しやすくな
る。
【0016】また、この場合には、斜板がその傾角を維
持せんとする力、例えば最大傾角時におけるクランク室
圧力による力やピストン及び連結機構を介した冷媒ガス
の吸引力が斜板の貫通孔で受承されることがない。この
ため、この場合には、支持部、規制面ばかりでなく、貫
通孔全体が摩耗されにくい。 (4)連結機構が斜板とピストンとの間に介装された一
対のシューである場合には、特公平2−31234号公
報記載の圧縮機における揺動板を省略することが可能で
あるため、より軸短化が実現される。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。この圧縮機では、図1に示すよう
に、シリンダブロック1の前端側にフロントハウジング
2が接合され、後端側にリアハウジング3が弁板4を介
して接合されている。シリンダブロック1とフロントハ
ウジング2とによって形成されるクランク室5内には軸
心X方向に延在する駆動軸6が収容され、駆動軸6は軸
受7a、7bによって回転可能に支持されている。そし
て、シリンダブロック1には駆動軸6を取り囲む位置に
複数個のシリンダボア8が穿設されており、各シリンダ
ボア8にはピストン9がそれぞれ嵌挿されている。
【0018】クランク室5内において、駆動軸6にはロ
ータ10がフロントハウジング2との間に軸受8を介し
て駆動軸6と同期回転可能に支持され、ロータ10の後
方には貫通孔20内に駆動軸6を嵌挿させた斜板11が
装備されている。斜板11の貫通孔20は、図2に示す
ように、まずドリル加工を中心線l1 に沿って行い、円
孔を形成する。そして、円孔内に同径のエンドミルを挿
入し、エンドミルを回転させながら、軸心Xと直角方向
に延在し、軸心Xを挟んでヒンジ機構K、Kと対向する
側の駆動軸6を超えて設定された枢軸中心Yを中心とし
て、斜板11を中心線l2 まで回転する。こうして、エ
ンドミルによる円孔を枢軸中心Yを中心として緩やかに
曲折することで、容易に貫通孔20が形成される。な
お、この逆の操作で貫通孔20を形成することもでき
る。
【0019】ここで、中心線l1 と中心線l2 との揺動
角度Θは、図2に示す最大傾角時の斜板11の平行面L
1 と、図3に示す最小傾角時の斜板11の平行面L2
を示すように、最大傾角と最小傾角との差である変位可
能角度θよりやや大きくされている。詳しくは、揺動角
度Θは、変位可能角度θよりも、中心線l1 側で1〜2
°大きく、中心線l2 側で10〜15°大きくされてい
る。
【0020】こうして貫設された貫通孔20内には、図
4及び図5に示すように、枢軸中心Yを中心とした円弧
状に支持部20bが形成され、軸心Xと平行に延在する
規制面20a、20aが側面に平坦に形成される。な
お、枢軸中心Yを駆動軸6を大きく超えて設定すれば、
可変特性やトップクリアランス変動に影響を生じるた
め、注意を要する。
【0021】そして、図1に示すように、ロータ10と
斜板11との間には押圧ばね12が介在されており、押
圧ばね12は斜板11をリアハウジング3方向へ付勢し
ている。また、斜板11の外周部には、連結機構として
の半球状のシュー14、14が当接されており、これら
シュー14、14の外周面はピストン9の球支承面と係
合されている。こうして、斜板11にシュー14、14
を介して係留される複数のピストン9は各シリンダボア
8内を往復動可能に収納されている。
【0022】斜板11の前面には、図4に示すように、
ヒンジ機構K、Kを構成する一対のブラケット15、1
5が駆動軸6を間に介在させつつ斜板11の上死点位置
Tを跨いで突設されており、各ブラケット15、15に
はガイドピン16、16の一端が固着され、各ガイドピ
ン16、16の他端には球部16a、16aが固着され
ている。また、ロータ10の上部には、ヒンジ機構K、
Kの残部を構成する一対の支持アーム17、17が各ガ
イドピン16、16と対向するように軸心X方向後方に
突出している。各支持アーム17、17の各先端部に
は、駆動軸6の軸心Xと斜板11の上死点位置Tとで決
定される面と平行に、かつ駆動軸6の軸心Xに対して外
方から近づく方向にガイド孔17a、17aが直線状に
貫設されている。これらガイド孔17a、17aの中心
線の方向は、斜板11の傾角変位にかかわらずピストン
9の上死点位置が前後にほとんど変位しないように設定
されている。これらガイド孔17a、17a内には、図
1に示すように、それぞれガイドピン16、16の球部
16a、16aが回動かつ摺動可能に挿入されている。
【0023】リアハウジング3内は、吸入室30及び吐
出室31に区画されている。弁板4には各シリンダボア
8に対応して吸入ポート32及び吐出ポート33が開口
形成されており、弁板4とピストン9との間に形成され
る圧縮室が吸入ポート32及び吐出ポート33を介して
吸入室30及び吐出室31に連通される。各吸入ポート
32にはピストン9の往復動に応じて吸入ポート32を
開閉する図示しない吸入弁が設けられ、各吐出ポート3
3にはピストン9の往復動に応じて吐出ポート33をリ
テーナ34に規制されつつ開閉する図示しない吐出弁が
設けられている。また、リアハウジング3には、クラン
ク室5の圧力を調整する図示しない制御弁が装備されて
いる。
【0024】以上のように構成された圧縮機において、
図1に示す駆動軸6の駆動に伴って斜板11が回転する
と、シュー14、14を介して各ピストン9がシリンダ
ボア8内で往復動し、これにより吸入室30から圧縮室
内に冷媒ガスが吸入され、冷媒ガスは圧縮された後、吐
出室31へ吐出される。このとき、吐出室31へ吐出さ
れる冷媒ガスの吐出容量は、制御弁によるクランク室5
内の圧力調整により制御される。
【0025】すなわち、図2の状態において、制御弁の
圧力調整でクランク室5の圧力が上昇すれば、ピストン
9に作用する背圧が上がることにより、斜板11の傾角
が小さくなる。つまり、ヒンジ機構K、Kにおけるガイ
ドピン16、16の球部16a、16aは、ガイド孔1
7a、17a内を反時計方向に回動するとともに、ガイ
ド孔17a、17a内を中心線に沿って外方から軸心X
側に近づく方向に摺動する。また、斜板11が枢軸中心
Yを中心とする支持部20bに駆動軸6の周面を当接さ
せつつ反時計方向に回動するとともに押圧ばね12に屈
して後退する。これにより、斜板11の傾角が小さくな
るため、図3の状態に変化し、ピストン9のストローク
が縮小されて吐出容量は小さくなる。
【0026】逆に、図3の状態において、制御弁の圧力
調整でクランク室5の圧力が低下すれば、ピストン9に
作用する背圧が下がることにより、斜板11の傾角が大
きくなる。つまり、ヒンジ機構K、Kにおけるガイドピ
ン16、16の球部16a、16aは、ガイド孔17
a、17a内を時計方向に回動するとともに、ガイド孔
17a、17a内を中心線に沿って内方から軸心Xに対
し離れる方向に摺動する。また、斜板11が支持部20
bに駆動軸6の周面を当接させつつ時計方向に回動する
とともに押圧ばね12に抗して前進する。これにより、
斜板11の傾角が大きくなるため、図2の状態に変化
し、ピストン9のストロークが伸長されて吐出容量は大
きくなる。
【0027】このため、この圧縮機では、斜板11を変
位可能角度θで傾角変位させるために、従来のように斜
板を回転駆動体と回転斜板とで構成する必要がない。ま
た、この圧縮機においても、斜板11にモーメントが作
用するが、かかるモーメントは、一対のヒンジ機構K、
Kによってほとんど受承され、貫通孔20内の規制面2
0a、20aと駆動軸6の周面とにさほど負担がかから
ずに枢軸中心Yに対する斜板11の傾斜が防止されてい
る。このため、斜板11の傾角変位及び圧縮反力等によ
るモーメントの受承のため、従来のように斜板と駆動軸
との間にスリーブ及び枢軸ピンを設ける必要がない。
【0028】したがって、この圧縮機では、従来の回転
駆動体、回転斜板、スリーブ、2本の枢軸ピンを一つの
斜板11で賄えるため、削減した部品点数の分だけ製造
コストの低廉化及び部品管理等の容易化を実現すること
ができる。また、この圧縮機では、従来の回転駆動体の
分だけ軸短化を実現することができ、圧縮反力等による
モーメントを一対のヒンジ機構K、Kによってほとんど
受承し、貫通孔20でモーメントを受承しないことで薄
肉の斜板11を採用することにより軸短化を実現し、か
つ一対のシュー14、14により斜板11とピストン9
とを連結して一般的な揺動板の分だけ軸短化を実現して
いるため、車両等への優れた搭載性を発揮することがで
きる。
【0029】そして、この斜板11は、図3に示す押圧
ばね12の最延長状態では、貫通孔20の後部に凹状に
形成された後端面11bが駆動軸6に係止されたサーク
リップ13と当接することにより、傾角縮小方向への更
なる傾動を規制されている。逆に、この斜板11は、図
2に示す押圧ばね12の最収縮状態では、下部に斜状に
形成された前端面11aがロータ10の後端面10aと
当接することにより、傾角増大方向への更なる傾動を規
制されている。
【0030】この間、揺動角度Θが変位可能角度θより
やや大きくされていることから、図2に示すように、最
大傾角時に貫通孔20の前部下面20c及び後部上面2
0dは駆動軸6の周面と当接しない。また、図3に示す
ように、最小傾角時に貫通孔20の後部下面20e及び
前部上面20fが駆動軸6の周面と当接しない。すなわ
ち、貫通孔20が最大傾角及び最小傾角を維持すること
がなく、貫通孔20と駆動軸6との間の間隙が大きくな
っている。
【0031】このため、この圧縮機では、図5に示すよ
うに、駆動軸6を後部下面20e及び前部上面20fと
当接させつつ、ガイド孔17a、17a内に球部16
a、16aを容易に挿入することができるため、駆動軸
6にロータ10を圧入した後に斜板11を組付けること
が可能となる。このため、この圧縮機では、優れた組付
け性が確保され、製造コストの低廉化を実現することが
できる。
【0032】そして、この圧縮機では、貫通孔20内の
支持部20bが円弧状に形成されているため、駆動軸6
の周面は支持部20bと常に線接触を保ち、支持部20
bが摩耗されにくい。また、圧縮反力等によるモーメン
トを一対のヒンジ機構K、Kによってほとんど受承する
ことができるため、斜板11の規制面20a、20aも
摩耗されにくい。さらに、貫通孔20と駆動軸6との間
の間隙が大きくなっていることから、斜板11がその傾
角を維持せんとする力が斜板11の貫通孔20で受承さ
れることがなく、貫通孔20全体が摩耗されにくい。こ
のため、この圧縮機では、斜板11の傾角が確実に確保
され、かつ優れた耐久性を発揮することができる。
【0033】また、この圧縮機では、ドリル、エンドミ
ル等による円孔を緩やかに曲折させることにより貫通孔
20を貫設することができるため、貫通孔20の形成が
容易である。このため、この圧縮機では、より製造コス
トを低廉化することができる。なお、圧縮機が運転され
ている間、斜板11には圧縮反力等が作用し、これによ
り支持部20bが駆動軸6の周面に常に押し付けられる
ため、貫通孔20と駆動軸6とのかかる間隙によりガタ
ツキを生じることはない。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の圧縮機で
は、特許請求の範囲記載の構成を採用しているため、次
のような優れた効果を奏することができる。 (1)本発明の圧縮機では、従来のように斜板を回転駆
動体と回転斜板とで構成する必要がなく、従来のように
斜板と駆動軸との間にスリーブ及び枢軸ピンを設ける必
要がないため、部品点数の削減を実現することができ
る。したがって、製造コストの低廉化及び部品管理等の
容易化を実現することができる。
【0035】また、この圧縮機では、従来の回転駆動体
の分だけ軸短化を実現することができるため、車両等へ
の優れた搭載性を発揮することができる。さらに、この
圧縮機では、駆動軸と当接する斜板の支持部が摩耗され
にくくされているため、斜板の傾角が確実に確保され、
かつ優れた耐久性を発揮することができる。
【0036】また、この圧縮機では、ドリル等により貫
通孔を容易に形成できるため、より製造コストを低廉化
することができる。 (2)請求項2の圧縮機では、請求項1の効果に加え、
斜板の規制面が摩耗されにくくされているため、斜板の
傾角が確実に確保され、かつ優れた耐久性を発揮するこ
とができる。
【0037】また、この圧縮機では、薄肉の斜板を採用
することができるため、より軸短化を実現し、車両等へ
のより優れた搭載性を発揮することができる。 (3)請求項3の圧縮機では、請求項1の効果に加え、
駆動軸とロータとを組付けた後から駆動軸に斜板を挿入
可能となるため、優れた組付け性が確保されるため、よ
り製造コストの低廉化を実現することができる。
【0038】また、この圧縮機では、斜板の貫通孔全体
が摩耗されにくくされているため、斜板の傾角が確実に
確保され、かつ優れた耐久性を発揮することができる。 (4)請求項4の圧縮機では、請求項1の効果に加え、
一般的な揺動板の分だけ軸短化を実現することができる
ため、車両等への優れた搭載性を発揮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の圧縮機の縦断面図である。
【図2】実施例の圧縮機に係り、最大傾角時における要
部断面図である。
【図3】実施例の圧縮機に係り、最小傾角時における要
部断面図である。
【図4】実施例の圧縮機に係り、ヒンジ機構を示す分解
平面図である。
【図5】実施例の圧縮機に係り、斜板の要部拡大断面図
である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック 2…フロントハウジング 3…
リアハウジング 5…クランク室 30…吸入室 31
…吐出室 8…シリンダボア 9…ピストン 6…
駆動軸 10…ロータ K…ヒンジ機構 11
…斜板 14…シュー(連結機構) 20…貫通孔 20b…支持部 20a…規制面 T…
上死点位置 X…軸心 Y…枢軸中心 11
a…斜板の前端面 10a…ロータの後端面 11b…斜板の後端面 13
…サークリップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングにクランク室、吸入室、吐出室
    及びこれらと接続されたシリンダボアが区画形成される
    とともに、該各シリンダボアにはそれぞれピストンが往
    復動可能に収容され、該ハウジングに支持された駆動軸
    には、前記クランク室内に位置するロータが同期回転可
    能に支持され、かつ該ロータとヒンジ機構を介して連結
    された斜板が貫通孔により傾角変位可能に嵌合され、該
    斜板と前記ピストンとの間には前記斜板の前後揺動運動
    を各該ピストンの往復動に変換する連結機構が介装さ
    れ、前記クランク室内の圧力により前記斜板の傾角を制
    御して吐出容量を変化するように構成した容量可変型斜
    板式圧縮機において、 前記貫通孔は、軸心を挟んで前記ヒンジ機構と対向する
    側の前記駆動軸を超えて設定された枢軸中心を中心とし
    て、全制御範囲にわたり前記斜板の傾角変位を許容すべ
    く形成されていることを特徴とする容量可変型斜板式圧
    縮機。
  2. 【請求項2】ヒンジ機構は、斜板の上死点位置を跨いで
    対設されていることを特徴とする請求項1記載の容量可
    変型斜板式圧縮機。
  3. 【請求項3】斜板の前端面がロータの後端面と当接する
    ことにより最大傾角が維持され、該斜板の後端面が駆動
    軸に固着されたサークリップと当接することにより最小
    傾角が維持されることを特徴とする請求項1記載の容量
    可変型斜板式圧縮機。
  4. 【請求項4】連結機構は、斜板とピストンとの間に介装
    された一対のシューであることを特徴とする請求項1記
    載の容量可変型斜板式圧縮機。
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