JPH0790483B2 - コンプライアンス制御方法及びシステム - Google Patents

コンプライアンス制御方法及びシステム

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JPH0790483B2
JPH0790483B2 JP1029713A JP2971389A JPH0790483B2 JP H0790483 B2 JPH0790483 B2 JP H0790483B2 JP 1029713 A JP1029713 A JP 1029713A JP 2971389 A JP2971389 A JP 2971389A JP H0790483 B2 JPH0790483 B2 JP H0790483B2
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hand
manipulator
force
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石川  浩
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    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1612Programme controls characterised by the hand, wrist, grip control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J17/00Joints
    • B25J17/02Wrist joints
    • B25J17/0283Three-dimensional joints
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J19/00Accessories fitted to manipulators, e.g. for monitoring, for viewing; Safety devices combined with or specially adapted for use in connection with manipulators
    • B25J19/0091Shock absorbers

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  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、マニピュレータの手首に高速でコンプライア
ンス制御ができる手首部を取り付け、マニピュレータと
手首部の協調動作により、高速で安定なコンプライアン
ス制御を行う手法に関する。
B.従来技術及びその問題点 マニピュレータを使って作業を行う場合、外部環境から
の拘束を伴うことも少なくない。組立て作業、クランク
回し、グラインダ作業などが例として挙げられる。位置
制御に基づくプレイバック型のマニピュレータでこれら
の作業に対処するには、高精度な位置決め能力と正確な
教示技術が必要となる。しかし、高精度の位置決め能力
を求めると非常にコストがかかるうえに現状技術では十
分な制度が得られない場合が多い。また正確な作業軌道
の教示には多大な時間を要する。これに対して、拘束環
境との相互作用力を制御することによって、環境からの
拘束に適応するための柔軟性をマニピュレータに与える
ことが提案されている。ここでは、このような環境から
の拘束に柔軟に適応しながら動作をさせるための制御を
コンプライアンス制御、またそれによって実現される動
作をコンプライアント動作と呼ぶ。言い換えると、コン
プライアンス制御とは、第2図に示す如く、手先にばね
(Ks),ダンパ(Kd),質量(M),力源(fr)からな
るサスペンション機構があるかの如く、手先を制御する
ことである。
D.E.Whitney著“Historical Perspective and State of
the Art in Robotic Force Control",Proceedings of
IEEE International Conferenceon Robotics and Autom
ation,pp262−268,1985等に示されているように、従来
報告されているコンプライアンス制御の手法の多くは、
力センサを用いて外界からの力情報をフィードバックす
るものや、DDモータ(ダイレクト・ドライブ・モータ)
のようにトルク制御が容易なアクチュエータでアーム全
体を構成するものであった。
DDモータを用いたDDアームはコンプライアンス制御がし
易いが、現在のDDモータはパワー重量比に問題があり、
可搬重量に対しマニピュレータ自体が大きく成りがちで
ある。また制御の面でもその大きなマニピュレータ重量
の慣性の効果により、コンプライアンスを大きくすると
応答周波数が著しく低下するという問題がある。
産業用マニピュレータなどに代表される減速機付きのマ
ニピュレータを用いると、パワー重量比が大きく取れる
のでマニピュレータ自体を軽くできるが、減速機の摩擦
の影響が他に比べて非常に大きくなるので、各ジョイン
トの力を精度良くコントロールすることは難しい。減速
機付きのマニピュレータに力センサを装着してコンプラ
イアンス制御を実現する方法が、石川浩他、高速演算器
によるコンプライアンス制御の実現、1988年度日本精密
工学会春季大会学術講演論文集、pp.675−676に開示さ
れている。その内容は、特願昭63−59574号明細書にも
開示されている。この方法では、力センサから得られた
力情報より現在の手先があるべき位置や速度を算出し、
各ジョイントに位置や速度のサーボをかけている。しか
しながら、この方法ではエンドエフェクタが触れている
外部環境の影響がフィードバックループの中に入ってし
まうので、系の安定性が外部環境の影響を受けてしま
う。特に、外部環境が非常に硬い場合等は、身かけ上の
フィードバックゲインが大きくなるので、マニピュレー
タの制御ゲインを落とさなければならない。しかし、制
御ゲインを落とすと減速機の摩擦の影響が大きくなり、
力の精度が著しく低下する。つまり、実現できるコンプ
ライアンスの範囲が減速機の摩擦や外部環境の硬さによ
って制限されてしまう。
これに対し、高精度なコンプライアンス制御ができる手
首部をマニピュレータに取り付け、マニピュレータで手
首部を作業する場所に移動してマニピュレータを固定し
た後、手首部でコンプライアンス制御を行う手法が4th
International Symposium on Robotics Research,Santa
Cruz,Ca.,1987年8月9〜14日において提示されたR.L.
Hollis等者、“A Six Degree−of−Freedom Magnetical
ly Levitated Variable Compliance Fine Motion Wris
t"なる論文で開示されている。しかし、この方法はコン
プライアンス制御時にマニピュレータを固定しているの
で、コンプライアンス制御中の可動範囲を大きく取れな
いという問題がある。
マニピュレータを用いて組立てなどの複雑な作業をする
ためには、手先に任意のコンプライアンスを持たせ、さ
らにそれが逐次自由に変えられることが必要とされる。
本発明は、従来のコンプライアンス制御では不可能であ
った、非常に硬いものにも極めて柔らかく接触しながら
高速に応答するといったようなコンプライアント動作
を、安定してかつ広い可動範囲にわたって行うことがで
きる方法である。
本発明を用いると、非常に硬い作業対象にも接触するこ
とができるので、金属などでできている硬い部品どうし
の組立てや“はめあい”といった作業を行うことが可能
になる。このような硬い部品どうしの組立てなどは、工
場などの現場から強く望まれている。従来こういった作
業は高価なDDアームでしかできなかった。さらに本発明
を用いるとDDアームではできない高速なコンプライアン
ト動作ができる。高速なコンプライアント動作もまた工
場現場から強く望まれているものである。
C.問題点を解決するための手段 慣性が小さく外部環境に影響されないコンプライアンス
制御を実現するために、コンプライアンス制御ができる
手首部をマニピュレータの先端に持つ構成とする。前述
のように、この構成はコンプライアンス制御中の可動範
囲を大きく取れないということが問題であるが、本発明
はマニピュレータが常に手首部が有効に作動できる位置
に手首部本体を移動させることによって手首部の可動範
囲を補償する。
D.実施例 手首部はボイス・コイル・モータやペリプレーナ・コイ
ル・モータによって駆動されるものを用いる。これらの
アクチュエータは比較的線形な力−電流特性が得られる
ので力フィードバックとすることなしにコンプライアン
ス制御が可能である。つまり、外部環境からの力がフィ
ードバックループに入ってこないので、外部環境に影響
されない安定なコンプライアンス制御が行える。また、
手先部の慣性が小さいので、高速な運動が可能である。
しかしアクチュエータの可動範囲は小さいので、マニピ
ュレータは常に手首部のアクチュエータが有効に作動で
きる位置に手首部本体を移動させる。以下では、まず、
6自由度の手首部の構成を説明した後、マニピュレータ
および手首部がそれぞれ6自由度の場合について、制御
アルゴリズムの説明を行う。
6自由度の手首部の好適な例は、上記R.L.Hollis等の論
文に記載されているが、その内容は特願昭63−131799号
明細書に記載されている。以下では、上記特出願の内容
を一部引用する。
第3図に示す好適な実施例の磁気浮揚の手首部は単一の
可動部で動力学的に浮揚し得るフロータ1を有する。中
空の剛体の外殻のように移動するフロータ殻2は、平坦
な或いはほぼ平坦な曲線状の磁気フロータ・コイル3を
含む。このフロータ1は、手首の浮揚構造であり、磁気
ベアリングでもっと広範に知られている既知のロータと
同じ関係を固定構造(ステータ)に対し有するので、
「フロータ」と呼ぶ。フロータとステータとは夫々可動
エレメント及び静止エレメントとして相対的な位置関係
にあるので、互いに入れ替えることができることに留意
されたい。但しこの説明中では、コイル担持体をフロー
タと称する。このフロータ1の構造は工具チャック又は
把持器(図示せず)を担持する。この工具チャックや把
持器或いはそれと同等のものは、工具があろうとなかろ
うと、「エンド・イフェクタ」、又は単に「手」と呼ば
れる。なお、本明細書において、把持器がある場合はそ
の先端を手先という。把持器がない場合は手首部自体の
先端を手先ということにする。
第3図は、六角形断面のプリズムの形態であるユニット
状のフロータ1を示す。そのフロータ・コイル3は駆動
エレメント(アクチュエータ)に不可欠である。各フロ
ータ・コイル3は夫々対応する磁石4と、駆動エレメン
ト5の範囲内で相互に作用してフロータ1の運動を生じ
る。好適な実施例では、可撓性のリボン・ケーブルによ
り、フロータ1の運動を拘束せずにコイル3への電気接
続が与えられる。即ち、隣接する駆動エレメントは六角
形フロータ1のまわりに、互いに直角に方向づけられ
る。フロータ・コイル3は、永久磁石を含む一定のステ
ータ構造中で大きな磁気ギャップの範囲内で動作する。
フロータ・コイル3の電流のための適宜の制御手段が設
けられ、これは磁気ギャップで制限される距離及び角度
にわたって高加速度の並進運動及び回転運動を高精度運
動装置に生じさせることができる。駆動エレメント5
は、第3図に示さない制御ユニットにより特定されるコ
イル電流で直交する方向の3次元の並進軸方向の自由度
(X,Y,Z)及び3次元の回転の自由度(X回転、Y回
転、Z回転)を与える態様で配列される。第3図に示す
ように、6個の駆動エレメント5は同じ態様に配列され
ていず、隣りな駆動エレメントと90゜の回転角だけ異な
るよう配列されている。好適な実施例では、交互に水平
方向及び垂直方向に配列されている。これらは、第3図
に示すようにフロータ1の上面に平行であるか、又は+
45゜、−45゜に配列されるか、或いは、同様な目的で別
の態様で配列されることができる。その中空の可動式の
殻フロータ1は、プログラム制御の下で広範な大きさ及
び方向にわたってコンプライアンス(剛性)が変化し得
る態様の能動的に制御される磁気浮場によって懸架され
る。
フロータ1はペリプレーナ・コイルを有する(六角形の
フロータ1の矩形の面と適合するよう平坦か、又は曲面
をもつ異なるフロータ1の形状と適合するよう曲面にな
っている)。6自由度の場合、永久磁石アセンブリによ
り生じる磁界で動作するフラット巻きペリプレーナ(平
坦又は曲面)フロータ・コイル3が、3次元の駆動力及
びトルクを生じるには多数(少なくとも6)必要であ
る。そのペリプレーナ・コイル3は、手首の可動部分を
含む軽量の中空殻フロータ1の剛体的に導入される。代
りに、或る種の応用例の場合、磁石4及び関連構造が静
止したフロータ1のコイル構造に対して可動にされる。
この配列は冷却の点では有利である。
手首への動力源又は(対の)トルク源を与える基本的電
子機械装置は、ペリプレーナ(平坦及び曲線)コイルの
電子動力学的駆動装置即ち駆動エレメントである。
好適な実施例は6個の駆動エレメントとリング状の殻を
有するフロータ1を設ける。この閉じた構成は手首をロ
ボットの腕に装着するのに都合の良い構成であり、更に
は手首に工具や他のエンド・イフェクタを装着するのに
都合の良い構成である。
第3図は六角形の断面をもつリングのまわりに且つ交互
に垂直方向及び水平方向に配列された6個の駆動エレメ
ント5を示す。磁石の内側リングと戻し板がリング状機
械的支持部(図示せず)と剛体的に結合され、磁石の外
側のリング及び戻し板も同様である。これらの内側及び
外側のリングは、閉じた二重の周面を有する静止ステー
タ構造を形成する。尚その周面はマニピュレータにとり
つけられる。六角形の上部板6(第4図参照)はマニピ
ュレータ先端部にあってエンド・イフェクタ装着台とし
て働く。
第3図では、手首が、0位置にあって磁気ギャップ中で
浮いた状態を示す。この構成では、フロータXYZ枠及び
ステータのX′Y′Z′枠は一致する。直径約200mmの
手首の場合、±4mm及び±5゜のオーダーの並進運動及
び回転運動は容易に達成できる。
第4図は、典型的な駆動エレメント5を示す。2個の透
磁性復帰板7をもつ4個の永久磁石4は大きなギャップ
8中高い磁界(矢印9)を生じる。ペリプレーナ・コイ
ル3中の電流は、その磁力線の方向及び電流の方向に共
に直交する力を生じる。1対の透磁性の復帰板7は磁束
を復帰させる働きがある。好適な実施例の典型的なギャ
ップ磁束密度Bは約7KGである。フロータ・コイル3中
の電流iは、磁気ギャップ8中のワイヤの実効長さをL
として、力F=BiLを生じる磁界と相互作用する。ここ
で説明したのと同様の駆動エレメントで使用されるよう
なフラット・コイルは、ディスク・ファイル中でアクチ
ュエータとして通常は使用される。デイスク・ファイル
では、実効磁界を最大にし且つ浮遊磁界を減じるように
ギャップの長さを最小化する試みが為される。本実施例
では、ギャップ8を6自由度全部の運動を許容できるよ
うなフロータ・コイル3の厚さよりもかなり大きくす
る。
受動ダンピングは、好適な実施例の場合、銅などの導電
性物質のシート10をコイル3と向い合うように加えると
いう駆動エレメント5の構成として与えられる。導電性
シートが磁気ギャップ中を横切るので、その速度に比例
する渦電流が発生し、速度に比例してその移動に坑する
ダンピング(緩衝)力が発生する。この受動ダンピング
は、構造上振動しがちな傾向を抑制し、制御アルゴリズ
ムを簡素化する働きがある。
第5図は、手首の垂直断面図であり、駆動磁石4の近く
にペリプレーナ・コイル3を保持するフロータ1を示
す。フロータ1は空中浮揚される。即ち磁力によって空
間中に懸架される。フロータ1はエンド・イフェクタ11
を担持する。
以下で述べる手首座標系Wx、Wy、Wzは、第5図に示すよ
うに、マニピュレータ先端に固定された座標系である。
これまでの説明で明らかなように、手首部は、Wx、Wy、
Wzのそれぞれの軸に対して並進および回転の6つの自由
度を持つ。
マニュピレータ12も、第6図のように世界座標系ox、
oy、ozのそれぞれの軸に対して並進及び回転の6つの自
由度を持ち、その先端には手首部が付く。
以下、第1図を参照しつつ、本発明によるコンプライア
ンス制御方法の各ステップを説明する。
S1: 第2図に示すように手先が二次の減衰振動に基づくコン
プライアンスを持つとすると、運動方程式は式(1)の
ようになる。o M( )+oKd ) +oKsoProP)+ofrof=0 (1)o Pr:世界座標系における手先の位置の目標値(6ベクト
ル)o P:世界座標系における手先の位置(6ベクトル)o fr:世界座標系における手先にかかる力の目標値(6ベ
クトル)o f:世界座標系における手先にかかる力(6ベクトル)o M:世界座標系における仮想質量・慣性(6×6行列)o Kd:世界座標系における仮想減衰係数(6×6行列)o Ks:世界座標系における仮想ばね係数(6×6行列)o M、oKdoKrは適宜指定される。
従って、手首部が出さなければならない力を手首座標系
で表すと、w fdwM( )+wKd ) +wKswPrwP)+wfr (2)w Pr:手首座標系における手先の位置の目標値(6ベクト
ル)w P:手首座標系における手先の位置(6ベクトル)w fr:手首座標系における手先にかかる力の目標値(6ベ
クトル)w fd:手首座標系における手先にかかる力(6ベクトル)w M:手首座標系における仮想質量・慣性(6×6行列)w Kd:手首座標系における仮想減衰係数(6×6行列)w Ks:手首座標系における仮想ばね係数(6×6行列)w Pは後述のようにしてフィードバックされる。wPを時間微分することにより求める。 まで求めると精度のよい制御を実現することができ
る。しかし、加速度の項は絶対に必要であるわけではな
い。(2)式において加速度の項を省く、つまりwMをゼ
ロとしても差し支えない。
S2: 手首部の各アクチュエータ(駆動エレメント)は、それ
ぞれ1次元にしか動かない。そこでアクチュエータの位
置はそれぞれ1次元の座標系で表すことができる。これ
らの6つのアクチュエータ位置を表す6次元の座標系を
アクチュエータ座標系と呼ぶ。
各アクチュエータが出すべき力τは、手首部に関する
手首座標系からアクチュエータ座標系への変換のための
ヤコビ行列Jfを用いて次のように表せる。
τ=Jf TWfd (3) τd:手首部の各アクチュエータが出すべき力 Jf:手首部のヤコビ行列(添字Tは転置を示す) 手首部の各アクチュエータの力−電流特性を線形である
と見なせば、各アクチュエータの力がτとなるように
電流を制御すればよい。
S3: 手首部の各アクチュエータが発生する力τと外部から
手先に加わる力(外力)によって手先は変位する。1例
として、手先がきわめて堅いものに触れている場合を想
定してみる。この場合、上記電流によって手首部、した
がって手先に力は発生するものの、手先の変位はほとん
どゼロになる。なお、手先の位置は可動である手首部に
対して一定の位置関係にあるわけだから、本ステップで
は、手先の変位量に対応する量として、アクチュエータ
の変位量を求めている。
S4: マニピュレータについて考えてみると、手首座標系にお
ける手先変位wPfは手首部の各アクチュエータのアクチ
ュエータ座標系での変位と手首部のキネマテックスKi
n( )を用いると次のように表される。w Pf=Kin(q) (4)w Pf:手首部座標系における手先の変位(6ベクトル) Kin():アクチュエータ座標系から手首座標系への、
変位の変換関数 q:手首部のアクチュエータの変位(6ベクトル)w PfwP−wPo (5) この関係を第7図に示す。w Po:wfdと外力が加わる前の手先の位置(中立位置)w P:現在の手先の位置(wfdと外力が加わっている状態)w Pf:wfdと外力による手先の変位 いま、手首座標系における手首の位置の基準点wPwwPo
と同じ位置にとって説明する。w PwwPo (6)w Pw:手首部座標系における手首の基準位置(6ベクト
ル) このとき、wP、wPは次のようになる。wv=wvfω×wPf wvw (7) +2wω×wvfω×(ω×w
Pf) +×wPf (8) ω=ωωf′ w v:手首部座標系における手先の速度(6ベクトル) :手首部座標系における手先の加速度(6ベクト
ル)w vf:手首部座標系における手首部が生成する速度(6ベ
クトル)w vw:手首部座標系における手首部の速度(6ベクトル) ω:手首部座標系における手先の角速度(6ベクト
ル) :手首部座標系における手先の角加速度(6ベクト
ル) ωf:手首部座標系における手首部が生成する角速度
(6ベクトル) ωw:手首部座標系における手首部の角速度(6ベクト
ル) S5: このwPfは手首部の可動範囲(通常これはあまり大きく
ない)を超えることはできない。そこで、マニピュレー
タはwPfが手首部の可動範囲を超えないように、手首の
位置wPwを制御することによって、手先の位置oPを手首
部の可動範囲以上に動かすことができる。このために
は、手首の位置の目標値を次式で示すようにあたえて位
置制御を行えばよい。w Pwr=Filter(wPf) (10)w Pwr:手首部座標系における手首の位置の目標値(6ベ
クトル) マニピュレータ移動関数、つまりFilterについては後で
詳しく説明する。
S6: マニピュレータの現在の位置wPoがステップS5で与えら
れた目標値wPwrに一致するように位置制御をおこなう。
位置制御を行った結果である現在の位置wPoとステップS
4で求めたwPfを加算して、wPを求める。wPはステップS1
での計算に使用される。
以上のステップは高周波数で繰り返し実行される。
このフィルタFilter( )は、手先の位置oPがなるべく
大きく動け、なおかつマニピュレータが安定に動作する
ように選ばなければならない。そこで一次元のモデルに
ついて安定性を考えてみる。前述の制御則を一次元につ
いてブロック図で表すと、第8図のようになる。
第8図の記号の意味内容は、以下の通りである。
Ks:実現したいコンプライアンスの仮想ばね係数 Kd:実現したいコンプライアンスの仮想減衰係数 M:実現したいコンプライアンスの仮想慣性 Jf:手首部の慣性 Df:手首部の減衰係数 Kmp:マニピュレータの位置制御ゲイン Jm:マニピュレータの慣性 Dm:マニピュレータの減衰係数 He(s):外部環境(手先が触れている物体)の伝達関
数 Gf(s):フィルタの伝達関数 S:パラメータ 一般に、制御系はフィードバックの量が大きくなるほど
不安定になる。第8図の系の場合、フィードバックの量
は外部環境の伝達関数He(s)のゲインの大きさにした
がって増加する。よってこの系の安定性がいちばん損な
われるのは、手先が非常に堅いものに触っている場合で
ある。これは外部環境の伝達関数He(s)のゲインが極
めて大きい場合に等しい。|He(s)|が無限大のと
き、系のブロック図は第9図のようになる。
第9図において、Dm=2(Jm・Kmp);1/2としてT=
(Jm/Kmp1/2おくと、一巡伝達関数G(s)は(11)
式のようになる。
手先の位置oPの可動範囲を大きくするには|G(s)|を
大きくすることが必要であるが、系が安定であるために
は、∠G(s)=−180゜で|G(s)|≦1とならなけ
ればならない。従って、位相余裕を考えるとフィルタの
伝達関数Gf(s)は次式のようなものが考えられる。
Gf(s)=Kp+Ki/s (12) Gf(s)=Kp/(1+Ki) (13) Kp:比例ゲイン Ki:積分ゲイン s:パラメータ (12)の場合は(13)より、高い周波数で大きな可動範
囲を実現できるが、それ以外の場合は(13)のほうが優
れた特性をしめす。これらの伝達関数は、その応用にお
いて適当に決めるべきである。
伝達関数の例: T=7.9×10-3[sec/rad]のとき, Gf(s)=3.66+231/s F.発明の効果 本発明によれば、マニピュレータと手首部の協調動作に
より手先のコンプライアンスを自由に制御でき、従来の
方法と比べて下記の特長がある。
・外部環境(手先が触れている物体)の硬さの影響を受
けない。
・手先の硬さを非常に柔らかい状態から非常に硬い状態
にまで変化させることができる。
・手先を柔らかい状態にしても高い周波数まで応答でき
る。
・以上のコンプライアンス制御を行う手先の可動範囲が
広い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本制御方法のブロック図である。 第2図は、手先のコンプライアンスを説明するための図
である。 第3図は、手首部の1例の斜視図である。 第4図は、手首部の駆動エレメント(アクチュエータ)
の斜視図である。 第5図は、手首部座標系の説明図である。 第6図は、世界座標系と手首部座標系の関係の説明図で
ある。 第7図は、手先の変位の説明図である。 第8図は、解析のために用いた本制御法の一次元モデル
のブロック図である。 第9図は、第8図の一次元モデルにおいて、外部環境
(手先が触れている物体)が非常に硬い場合のブロック
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マニピュレータと、該マニピュレータの先
    端部に設けられ、該マニピュレータに対して運動可能で
    あってその手先に任意の力を発生させることのできる手
    首部とを有するロボットのコンプライアンス制御方法で
    あって、 (a)少なくとも上記手先の位置及び速度の値を検知
    し、 (b)検知した値に基づき、上記手先に出すべき力を計
    算し、 (c)計算した力を上記手首部に発生させ、 (d)上記手先の位置が変位すると、上記手首部の可動
    範囲を補償すべく、上記マニピュレータの位置を制御す
    る、 ことを特徴とするコンプライアンス制御方法。
  2. 【請求項2】(a)マニピュレータと、 (b)上記マニピュレータの先端部に設けられ、アクチ
    ュエータを持ち、該アクチュエータによって任意の力を
    その手先に発生させることのできる手首部と、 (c)少なくとも上記手先の位置及び速度を求める手段
    と、 (d)上記手段(c)により求めた位置及び速度に基づ
    いて上記手先に出すべき力を計算し、該計算した力を上
    記アクチュエータによって手先に発生させる手段と、 (e)上記手先の変位量を求める手段と、 (f)上記手段(e)により求めた上記手先に変位量に
    基づいて、上記マニピュレータの目標位置を求めて位置
    制御を行う手段と、 を含むコンプライアンス制御システム。
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