JPH0789972A - フラーレン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

フラーレン誘導体およびその製造方法

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JPH0789972A
JPH0789972A JP23857893A JP23857893A JPH0789972A JP H0789972 A JPH0789972 A JP H0789972A JP 23857893 A JP23857893 A JP 23857893A JP 23857893 A JP23857893 A JP 23857893A JP H0789972 A JPH0789972 A JP H0789972A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1) Hm −Ck −An ・・・・・(1) (上記式中、Ck はフラーレン基を示し、mは0≦m≦
k/2を満たす0または正の整数を示し、nは1≦n≦
kを満たす正の整数を示し、Aは- Z(SiR12
3 y で示される有機ケイ素基を示し;R1 、R2 およ
びR3 は同一または相異なる水素原子または有機基を示
し;Zは有機基を示し;yは正の整数(1≦y≦3)を
示す)で表されるフラーレン誘導体。 【効果】 種々の官能基に容易に変換可能な有機ケイ素
基を有するフラーレン誘導体が提供される。上記フラー
レン誘導体(1)は、フラーレン化合物と、含ケイ素求
核試薬(グリニャール試薬等)との反応により、容易に
製造可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケイ素を含む炭素官能
基を導入したフラーレン誘導体、およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】フラーレンと総称される球状炭素クラス
ターC60およびその類緑化合物であるC70、C76
78、C84等は、炭素の新しい同素体であると同時に、
直径7〜10A(オングストローム)程度の球状構造を
有する新しい有機化合物である。
【0003】フラーレンは、その有機化合物としての特
徴の面からは、部分構造としてのベンゼン環とシクロペ
ンタジエニル環との組み合わせからなる、特殊な形状を
有する多環式芳香族化合物と考えることができる。従来
より、一般の多環式芳香族化合物の中には、蛍光特性、
生理活性等の有用な性質を持つものが多く見出されてい
るが、上述した特徴から、フラーレンおよびフラーレン
を原料とした有機化合物にも、従来の多環式芳香族化合
物と同等、あるいはそれ以上の蛍光特性、生理活性等の
有用な性質を有する化合物が見出されることが期待され
る。
【0004】より具体的には、種々の官能基を有するフ
ラーレン誘導体が開発されれば、その高い対称性に基づ
き、新しいπ電子系を含む高分子、固体触媒や機能性分
子材料の開発の重要なステップとなることが期待され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】C60あるいはC70に、
グリニャール試薬や有機リチウム試薬を作用させた場合
に、下記式(化1)に示すような反応が起こることは知
られている。
【0006】
【化1】
【0007】(ref.1) :Hirsch,A.;Soi,A.;Karfunckel,
H.R. Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1992,31,766. (ref.2) :Fagan,P.J.;Krusic,P.J.;Evans,D.H.;Lerke,
S.A.;Johnston,E. J.Am.Chem.Soc.,1992,114,9697. (ref.3) :Wudl,F.;Hirsch,A.;KHemani,K.C.;Suzuki,
T.;Allemand,P.-M.;Koch,A.;Eckert,H.;Srdanov,G.;Web
b,H.M. ACS sympo.Ser.,1992,481,161. しかしながら、上記反応によってフラーレンに導入可能
な置換基は、アリールあるいはアルキル基(C60の場
合、t-Bu程度)に限定されるため、得られた生成物の
他の化合物への変換は限定されたものとなっていた。ま
た、このC60とグリニャール試薬との反応においては、
該グリニャール試薬の反応性は、必ずしも充分ではなか
った。
【0008】また、C60にシリーレンを反応させ(Akas
aka, T. et al. J. Am. Chem. Soc.,1993, 115, 1605-1
606 )、あるいはハイドロシリレーション反応を用いて
(West, R. et al. 第5回C60総合シンポジウム予稿
集、p.14(1993))、フラーレン環にケイ素原子
を直接に結合させることは知られている。
【0009】しかしながらこの場合、上記シリーレンに
適用可能な置換基には制限があり、また上記ハイドロシ
リレーション反応によって(置換基の個数ないし位置に
関し)選択的に置換基が導入された生成物を得ることは
必ずしも容易ではなかった。更には、フラーレン環にケ
イ素原子が直接に結合した化合物は、安定性が必ずしも
充分ではなかった。
【0010】従って、本発明の目的は、種々の官能基に
容易に変換可能な基を有するフラーレン誘導体を提供す
ることにある。
【0011】本発明の他の目的は、種々の官能基に変換
可能な基を有するフラーレン誘導体を容易に製造可能な
該誘導体の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、フラーレン環に炭素原子を介して有機ケイ素基を結
合させることが、上記目的の達成に極めて効果的である
ことを見出した。
【0013】本発明のフラーレン誘導体は上記知見に基
づくものであり、より詳しくは、下記一般式(1): Hm −Ck −An ・・・・・(1) (上記式中、Ck はフラーレン基を示し、mは0≦m≦
k/2を満たす0または正の整数を示し、nは1≦n≦
kを満たす正の整数を示し、Aは- Z(SiR12
3 y で示される有機ケイ素基を示し;R1 、R2 およ
びR3 は同一または相異なる水素原子または有機基を示
し;Zは有機基を示し;yは正の整数(1≦y≦3)を
示す)で表されるものである。
【0014】本発明によれば、更に、フラーレン化合物
に、含ケイ素求核試薬を反応させて、下記一般式
(1): Hm −Ck −An ・・・・・(1) (上記式中、Ck はフラーレン基を示し、mは0≦m≦
k/2を満たす0または正の整数を示し、nは1≦n≦
kを満たす正の整数を示し、Aは- Z(SiR12
3 y で示される有機ケイ素基を示し;R1 、R2 およ
びR3 は同一または相異なる水素原子または有機基を示
し;Zは有機基を示し;yは正の整数(1≦y≦3)を
示す)で表されるフラーレン誘導体を得ることを特徴と
するフラーレン誘導体の製造方法が提供される。
【0015】本発明のフラーレン誘導体においては、フ
ラーレン環(Ful)に炭素原子を介して有機ケイ素基
が結合されているため、シリーレンないしはハイドロシ
リレーション反応を用いることなく、該誘導体を合成す
ることが可能である。したがって、上記ケイ素に結合す
る基の自由度が増大するのみならず、炭素−炭素結合の
生成に用いられる選択的反応(例えば、求核試薬を用い
る反応)を利用して、上記誘導体を選択的に合成するこ
とが可能となる。
【0016】更に、本発明者の実験によれば、Ful−
C−Si結合を有する本発明のフラーレン誘導体は、従
来のC60−Si結合を有するフラーレン誘導体に比べ
て、優れた安定性を示すことが見出されている。本発明
者の知見によれば、従来のC60−Si結合を有するフラ
ーレン誘導体においては、Si原子のd軌道とフラーレ
ン環のp軌道との重なりに起因して、不安定性が増すも
のと推定される。これに対して、Ful−C−Si結合
を有する本発明のフラーレン誘導体においては、このよ
うな軌道の重なりが生じないため、上記不安定性が解消
されるものと推定される。
【0017】更に、本発明者の実験によれば、本発明の
フラーレン誘導体の合成反応においては、含ケイ素求核
試薬たるグリニャール試薬の反応性が、該試薬へのケイ
素原子の導入によって増大することが認められている。
したがって、本発明によれば、上記フラーレン誘導体を
容易に合成することが可能となる。また、本発明の製造
方法によれば、フラーレン環のπ電子の反応性を利用し
て、一定の選択性ないし対称性を保ちつつ、フラーレン
環上に有機ケイ素官能基を導入することが可能となるの
で、本発明の製造方法は、種々の機能性分子の設計の面
から極めて有用である。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】(フラーレン基)上記(1)式中、Ck
フラーレン基を示す。本発明において「フラーレン」と
は、部分構造としてベンゼン環とシクロペンタジエニル
環とを含む炭素同素体たる球状(クラスター)化合物を
いう。フラーレン基の炭素数は特に制限されないが、反
応性の点からは、C60、C70、C76、C78、C82
84、C90またはC 96のいずれかであることが好まし
い。対称性の点からは、C60であることが好ましい。フ
ラーレン基の直径は、7〜10A(オングストローム)
程度であることが好ましい。本発明においては、必要に
応じて2以上のフラーレン基を組合わせて用いてもよ
い。
【0020】(含ケイ素基)上記(1)式中、Aは一般
式- Z(SiR1 2 3 y で示される含ケイ素基を
示す。R1 、R2 およびR3 は、同一または相異なる水
素原子または有機基を示す。mは0≦m≦k/2を満た
す0または正の整数を示し、nは1≦n≦kを満たす正
の整数を示す。Zは有機基を示し、yは正の整数(1≦
y≦3)を示す。
【0021】上記したA=- Z(SiR1 2 3 y
で示される含ケイ素基を含むグリニャール試薬X−Mg
−Z(SiR1 2 3 y (Xはハロゲンを示す)、
又はリチウム化合物Li−Z(SiR1 2 3 y
合成ないし入手することが可能である限り、上記R1
2 、R3 およびyは特に制限されない。より具体的に
は例えば、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ、水素原子
あるいは以下に示すようなアルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基等のいずれであってもよい。
【0022】フラーレン誘導体(1)合成の容易性の点
からは、R1 は炭素数1〜4の低級アルキル基(特にメ
チル基)またはアリール基(特にフェニル基)であるこ
とが好ましい。R2 は炭素数1〜4の低級アルキル基
(特にメチル基)またはアリール基(特にフェニル基)
であることが好ましい。これらのR1 およびR2 は同一
の基であることが、上記グリニャール試薬ないしリチウ
ム化合物の合成が容易な点から好ましい。
【0023】R3 (または/およびR1 、R2 )は、水
素原子、アルキル基(好ましくは、炭素数1〜18;環
状構造を含んでいてもよい)、アリール基(好ましく
は、炭素数6〜16;フェニル基、ピレン基等)、アラ
ルキル基(好ましくは、炭素数7〜17)、アルケニル
基(好ましくは、炭素数2〜18;ビニル基、アリル基
−CH2 −CH=CH2 等)、複素環構造を含む基(好
ましくは、炭素数4〜15;チオフェン基、フラン基、
N−アルキルピロール基等)、又はアルコキシ基(好ま
しくは、炭素数1〜18)、アミノ基のいずれであって
もよい。本発明のフラーレン誘導体をポリマーとする際
の容易性の点からは、R3 は1以上の不飽和結合(二重
結合ないし三重結合)を含む基であることが好ましい。
【0024】R3 は、例えば、H、−CH3 、−CH=
CH2 、−C6 5 、または−C1225のいずれかの基
であることが、含ケイ素求核試薬が入手容易な点から好
ましい。
【0025】上記式(1)中、nは1以上の整数を示
す。このnの範囲は特に限定されないが、合成が容易な
点からは、nは1〜20(更には1〜12)であること
が好ましい。
【0026】(フラーレン誘導体の製造方法)本発明の
製造方法によれば、フラーレン化合物に、含ケイ素求核
試薬を反応させることにより、下記一般式(1): Hm −Ck −An ・・・・・(1) で示されるフラーレン誘導体が得られる。
【0027】上記「含ケイ素求核試薬」とは、1以上の
ケイ素原子を含有し、且つ、電子密度の大きい(δ
- の)炭素原子を含有する試薬であって、相手分子の電
子密度の小さい部分を攻撃しやすい試薬をいう。
【0028】本発明において、反応性の点からは、この
含ケイ素求核試薬は、有機金属化合物(例えばハロゲン
化有機金属化合物)、有機リチウム化合物、または有機
ホウ素化合物からなることが好ましい。
【0029】上記有機金属化合物としては、例えば、R
−Mg−R’、R3 Al、R2 Zn、あるいはアート試
薬(R2 CuLi、R4 AlLi等)が好ましく用いら
れる(R、R’は有機基を示す)。
【0030】上記ハロゲン化有機金属化合物は、下記一
般式(2)を有するものであることが好ましい。
【0031】Ap q q-p ・・・・・(2) (上記式中、Aは(1)式におけると同義であり、pは
正の整数を示し、Mは金属を示し、qは該金属の価数を
示し、Xはハロゲンを示す。) 上記(2)式中のMは、Mg、Al、As、Ge、H
g、Pb、Sn、Sb、Te、またはZnのいずれかで
あることが好ましいが、反応性の点からは、Mg(グリ
ニャール試薬)、AlまたはZnのいずれかであること
が好ましい。
【0032】一方、上記有機リチウム化合物は、下記一
般式(3)を有するものであることが好ましい。
【0033】A−Li・・・・・(3) (上記式中、Aは(1)式におけると同義。) また、上記有機ホウ素化合物は、下記一般式(4)を有
するものであることが好ましい。
【0034】Ar −B−R3-r ・・・・・(4) (上記式中、Aは(1)式におけると同義;Rは有機基
を示し、rは1〜3の整数を示す。) 本発明のフラーレン誘導体の製造方法においては、反応
の際のフラーレン化合物と含ケイ素求核試薬とのモル
比、溶媒、反応温度等は特に制限されない。例えば、溶
媒としては、THF(テトラヒドロフラン)等の極性溶
媒、トルエン等の無極性溶媒、あるいは複数の溶媒の混
合物等の、通常の有機化学反応に用いられる溶媒を特に
制限なく用いることが可能である。
【0035】本発明において、上記含ケイ素求核試薬と
してグリニャール試薬を用いる場合、溶媒によって生成
物の置換基の数を制御することが可能である。すなわ
ち、下記式(化2)に示すように、フラーレンに1個の
置換基が導入された化合物(5)またはフラーレンに複
数個の置換基が導入された化合物(6)を選択的に得る
ことが可能である。
【0036】
【化2】
【0037】より具体的には例えば、下記式(化3)に
示すように、フラーレン (例えばC60)に溶媒中で、
ケイ素原子を含むグリニャール試薬(7)を作用させ、
生じたアニオン種をプロトン化する際に、反応溶媒とし
てTHFを用いればフラーレンに1個の置換基が導入さ
れた化合物(5)を優先的に得ることができ、また、反
応溶媒としてトルエンを用いれば、フラーレンに複数個
の置換基が導入された化合物(6)を優先的に得ること
ができる。
【0038】
【化3】
【0039】本発明者の知見によれば、上記により選択
的に得られた化合物(5)および(6)の構造は、13
−NMRから下記式(化4)に示すように、それぞれ推
定された。
【0040】
【化4】
【0041】本発明者の知見によれば、反応溶媒として
THFを用いた場合には、その溶媒効果によってグリニ
ャール試薬が安定するため、該試薬がC60と求核置換反
応するものと推定される。これに対して、反応溶媒とし
てトルエンを用いた場合には、上記溶媒効果がなくグリ
ニャール試薬の安定化が起こらないため、該試薬とC60
との反応はラジカル的に進行するものと推定される。
【0042】(フラーレン誘導体)本発明のフラーレン
誘導体は、上記一般式(1)で示されるように、フラー
レン環に炭素原子を介して、有機ケイ素基(SiR1
2 3 y が結合している。この有機ケイ素基は、例え
ば下記式(化5)に示すように種々の官能基に変換可能
である。すなわち、下記式(化5)の反応を本発明のフ
ラーレン誘導体に適用することにより、フラーレン基を
有する多数の化合物の合成が可能となる。
【0043】
【化5】
【0044】また、上記フラーレン誘導体(1)は、例
えば、下記式(化6)に示すように、加水分解により容
易にシロキサン誘導体とすることができる。このシロキ
サン誘導体は、例えば、開環重合によりポリマー中に
「埋め込む」ことが可能である。
【0045】
【化6】
【0046】更には、Siに蛍光性の基(例えば、ピレ
ン基)が結合した上記フラーレン誘導体(1)は、例え
ば、生化学的な用途に用いる蛍光プローブ試薬として利
用可能である。
【0047】更には、上記フラーレン誘導体(1)が不
飽和結合を有している(例えば、R3 =アルケニル基)
場合、このようなフラーレン誘導体は、単独で重合さ
せ、あるいは他のモノマー(例えば、スチレン)と共重
合させることにより、ポリマーとすることができる。こ
のようにして得られるポリマーは、例えば、Siの特性
を生かしたN2 ないしO2 透過性のポリマー(コンタク
トレンズ等の材料)、フラーレン基の光応答性を利用し
た光応答性ポリマーとしての応用が可能である。
【0048】上述したように、本発明のフラーレン誘導
体(1)を用いれば、種々の官能基を有するフラーレン
化合物を容易に合成することができる。このようにして
得られたフラーレン化合物は、フラーレン環と、これに
導入された官能基との組合わせの特性を活かして、種々
の用途に応用することが可能である。
【0049】より具体的には例えば、フラーレン環の高
い対称性に基づき、新しいπ電子系を含む高分子、固体
触媒や機能性分子材料(例えば、ピレン等の多環芳香族
基の導入による蛍光物質、潤滑剤たる分子ベアリング、
官能基を含む長鎖アルキル基等の導入による界面活性
剤、フラーレン環への金属等の導入による各種内包体)
の合成に応用することができる。
【0050】フラーレン誘導体の生理活性の点からは、
一重項酸素(活性酸素)発生の促進剤(Tokuyama,H. et
al. J. Am. Chem. Soc., 1993, 115, 7918-7919 )、
あるいはその酸化還元電位に基づく酵素の電子伝達系の
促進剤ないしは阻害剤としての応用が可能である。前者
に関しては、例えば、フラーレンの脂溶性を活かして、
フラーレン誘導体を体内に注入して光を照射して励起さ
せ、この励起状態を利用して酸素(三重項)を励起させ
一重項酸素を生成させて、腫瘍細胞等を攻撃させる方法
(フォトダイナミックセラピー)への応用が可能であ
る。
【0051】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
【0052】
【実施例】実施例1 (H−C60−CH2 SiMe2 (8)の合成)グリニャ
ール試薬たる塩化トリチメルシリルメチルマグネシウム
(CH33 SiCH2 MgClは、常法に従い、
塩化トリメチルシリルメチル(2.86ml,21mm
ol)とマグネシウム(604mg、23.4mmo
l)から、THF(26mL)を溶媒に用いて合成し
た。塩酸による滴定により、0.8Nの規定度を有する
塩化トリメチルシリルメチルマグネシウムのTHF溶液
が生成していることを確認した。
【0053】次に、C60(450mg、0.625mm
ol;真空冶金社製)をTHF72mlに懸濁し、超音
波洗浄器(ヤマト、Bransonic 220、125W)中で
10分間超音波を照射して、細かい粒子の懸濁液とし
た。この懸濁液に、10当量(6.25mmol、7.
8mL)、5当量 (3.13mmol、3.9mL)
の2回に分けて、上記で得た塩化トリメチルシリルメチ
ルマグネシウムのTHF溶液を室温で加え、5〜10時
間攪拌した。
【0054】得られた黒色溶液に2N硫酸水溶液を加え
て生成物を分解した後、トルエンで抽出した。得られた
有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した(室温、
30分)。この溶液を濃縮したところ、粗生成物(55
9mg、HPLCによる純度73%;図1参照)が褐色
固体として得られた。
【0055】純粋な目的物は、HPLC(日本分光社
製、UV検出器(350nm)、固定層:ODS−De
velosil−5(野村化学社製)、移動層:トルエ
ン−メタノール(55:45)、流速:1ml/mi
n)で分離することにより得られた。
【0056】形状:褐色固体(融点215−216°C
(分解))1 HNMR:(日本電子社製、機種名:GX270、C
DC13 、図2参照)δ0.62(s、9H、SiMe
3 )、2.96(s、2H、SiCH2 )、6.45
(s、1H、C60H)13 CNMR(バリアン社製、機種名:UNITY40
0、CDC13 /CS2 、図3参照)δ0.46、3
8.6、61.5、62.0、134.2−157.8
(30peaks) IR:(日本分光社製、機種名:IRA−3、KBr、
図4参照)526cm-1(m)、727(w)、850
(m)、1247(w)、1427(w)、1461
(w)、2852(w)、2923(w) UV:(日本分光社製、機種名:Ubest−30、h
exane、図5参照)211nm(ε:3713
0)、254(30920)、321 (8930)、
323(8900)、431(1000) mass:(FAB、図6参照) 計算値.:m/z808.実測値: m/z808. 元素分析: C6412Siとしての計算値:C、95.
03;H、1.50;実測値:C、95.08:H、
1.50.1 HNMR(270MHz、CDCl3 ): δ0.62(s、9H、SiMe3 ) 2.96(s、2H、SiCH2 ) 6.45(s、1H、C60H)13 CNMR(125.75MHz、CDCl3 /C
2 ): δ0.46( 3C、Si−(3 2 ) 38.56( 1C、Si−2 ) 61.29( 1C、C60−H) 61.79( 1C、C60−CH2 ) 134.31( 2C、C60) 136.13( 2C、C60) 139.66( 2C、C60) 139.89( 2C、C60) 141.17( 2C、C60) 141.18( 2C、C60) 141.48( 2C、C60) 141.56( 極めて近接して重なった2本の共鳴、4
C、C60) 141.62( 2C、C60) 142.07( 2C、C60) 142.09( 2C、C60) 142.81( 2C、C60) 144.19( 2C、C60) 144.22( 2C、C60) 144.82( 2C、C60) 144.86( 2C、C60) 144.91( 2C、C60) 145.00( 2C、C60) 145.09( 2C、C60) 145.34( 2C、C60) 145.69( 2C、C60) 145.73( 2C、C60) 145.80( 2C、C60) 145.92( 2C、C60) 146.43( 2C、C60) 146.84( 1C、C60) 146.97( 1C、C60) 153.46( 2C、C60) 157.52( 2C、C60実施例2 (H−C60−CH2 Si(Oi Pr)Me2 (9)の合
成)グリニャール試薬たる塩化ジメチル(イソプロポキ
シ)シリルメチルマグネシウムは、常法に従い、塩化ジ
メチル(イソプロポキシ)シリルメチル(2.0g、1
2mmol)とマグネシウム(320mg、13.2m
mol)とから、THF(10mL)を溶媒に用いて合
成した。塩酸による滴定を行い、1.0Nの規定度をも
つ塩化ジメチル(イソプロポキシ)シリルメチルマグネ
シウムのTHF溶液が生成していることを確認した。
【0057】次に、C60(10mg、0.0138mm
ol)をTHF1.6mlに懸濁し、超音波洗浄器中で
10分間超音波を照射して、細かい粒子の懸濁液とし
た。この懸濁液に、5当量(0.069mmol、0.
07mL)の上記で得た塩化ジメチル(イソプロポキ
シ)シリルメチルマグネシウムのTHF溶液を室温で加
え、5時間加熱還流した。
【0058】得られた黒色溶液に0.1N塩酸水溶液を
加えて生成物を分解し、トルエンで抽出した。得られた
有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶
液を濃縮したところ、粗生成物(18mg、HPLCに
よる純度42%;図7参照)が褐色固体として得られ
た。
【0059】純粋な目的物は、HPLC(固定層:OD
S−Develosil−5、移動層:トルエン−メタ
ノール(55:45)、流速:1ml/min)で分離
することにより得た。
【0060】形状:褐色固体(融点215−216°C
(分解))1 HNMR:(CDCl3 、図8参照)δ0.64
(s、6H、SiMe2 )、1.34(d、6H、J=
5.8Hz、CHMe2 )、2.93(s、2H、Si
CH2 )、4.36(sep、1H、J=6.1H
z)、6.80(s、1H、C60H).13 CNMR:(CDCl3 /CS2 、図9参照)δ0.
5、25.2、37.8、60.8、61.3、65.
5、134.5−157.9(30peaks) IR:(KBr、図10参照)526cm-1(m)、5
45(w)、804(w)、1024(w)、1259
(w)、2850(w)、2921(w)、2958
(w) UV:(hexane、図11参照)212nm(ε=
119330)、254(104630)、321(3
23101)、323(32440)、431(376
0).実施例3 (H−C60−CH2 SiPhMe2 (10)の合成)塩
化ジメチルシリルフェニルメチルマグネシウムは、常法
に従い、塩化ジメチルフェニルシリルメチル(4.35
ml、2.43mmol)とマグネシウム(708m
g、29.2mmol)とから、THF(24.3m
L)を溶媒に用いて合成した。塩酸による滴定を行い、
1.0Nの規定度をもつ塩化ジメチルフェニルシリルメ
チルマグネシウムのTHF溶液が生成していることを確
認した。
【0061】次に、C60(500mg、0.694mm
ol)をTHF80mlに懸濁し、超音波洗浄器中で1
0分間超音波を照射して細かい粒子の懸濁液とした。こ
の懸濁液に、5当量(3.47mmol、3.5mL)
5回、3当量(2.1mmol、2.1ml)1回に分
けて、上記で得た塩化ジメチルフェニルシリルメチルマ
グネシウムの溶液を室温で加え、3.5時間攪拌した。
【0062】得られた黒色溶液に2N硫酸水溶液を加え
て生成物を分解し、トルエンで抽出した。得られた有機
層を分解し、硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を
濃縮したところ、粗生成物(559mg、HPLCによ
る純度79%;図12参照)が褐色固体として得られ
た。
【0063】純粋な目的物は、HPLC(固定相:OD
S−Develosil1−5、移動相:トルエン−メ
タノール(55:45)、流速:1ml/min)で分
離することにより得た。
【0064】形状:褐色固体(融点172−178°C
(分解))1 HNMR:(CDCl3 、図13参照)δ0.88
(s、6H、SiMe3 )、3.15(s、2H、Si
CH2 )、6.39(s、1H、C60H)、7.44
(m、3H、SiPh)、7.86(m、2H、SiP
h)13 CNMR:(CDCl3 /CS2 、図14参照)δ−
1.0、38.0、61.5、62.0、128.0、
129.4、133.8、137.8、134.6−1
57.4(30ピーク、C60) IR:(KBr、図15参照)460cm-1(w)、5
27(m)、572(w)、698(w)、730
(w)、835(m)、1110(w)、1185
(w)、1255(w)、1425(w)、1460
(w)、1735(w)、2930(w). mass:(FAB、図16参照) 計算値:m/z870; 実測値:m/z 870実施例4 (H−C60−CH2 SiHMe2 (11)の合成 塩化ジメチルシリルメチルマグネシウムは、常法に従
い、塩化ジチメルシリルメチル(1.37g、12.6
mmol)とマグネシウム(336mg、12.6mm
ol)とから、THF(12mL)を溶媒に用いて合成
した。塩酸による滴定を行い、1.0Nの規定度をもつ
塩化ジメチルシリルメチルマグネシウムのTHF溶液が
生成していることを確認した。
【0065】次に、C60(500mg、0.694mm
ol)をTHF80mlに懸濁し、超音波洗浄器中で1
0分間超音波を照射して、細かい粒子の懸濁液とした。
この懸濁液に、10当量(6.94mmol、6.9m
L)、5当量(3.47mmol、3.5mL)の2回
に分けて上記で得た塩化トリチメルシリルメチルマグネ
シウムの溶液を室温で加え、5−10時間攪拌した。
【0066】得られた黒色溶液に2N硫酸水溶液を加え
て生成物を分解し、トルエンで抽出した。得られた有機
層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を
濃縮したところ、粗生成物(556mg、HPLCによ
る純度83%;図17参照)が褐色固体として得られ
た。
【0067】純粋な目的物は、HPLC(固定相:OD
S−Develosil−5、移動相:トルエン−メタ
ノール(55:45)、流速:1ml/min)で分離
することにより得られた。
【0068】形状:褐色固体(融点198−200°C
(分解))1 HNMR:(CDCl3 、図18参照)δ0.63
(d、6H、J=3.9Hz、SiMe2 )、2.98
(d、2H、J=2.9Hz、SiCH2 )、4.96
(sep、1H、J=3.7Hz、SiH)、6.45
(s、1H、C60H).13 CNMR:(CDCl3 /CS2 、図19参照)δ−
2.6、35.6、61.3、61.6、134.2−
157.8(30peaks) IR:(KBr、図20参照)632cm-1(m)、8
46(w)、932(m)、1156(w)、1216
(w)、1272(w)、2208(w)、3005
(w)、3066(w) UV:(cyclohexane、図21参照)226
nm(ε=91280)、254(106230)、3
05(27567)、325(26332)、432
(3292) mass:(FAB、図22参照)実施例5 (H−C60−CH2 Si(CH=CH2 )Me2 (1
2)の合成)塩化ジメチルビニルシリルメチルマグネシ
ウムは、常法に従い、塩化ジメチルビニルシリルメチル
(1.7g、12.6mmol)とマグネシウム(33
6mg、12.6mmol)とから、THF(23m
L)を溶媒に用いて合成した。塩酸による滴定を行い、
1.0Nの規定度をもつ塩化ジメチルビニルシリルメチ
ルマグネシウムのTHF溶液が生成していることを確認
した。
【0069】次に、C60(500mg、0.694mm
ol)THF80mlに懸濁し、超音波洗浄器中で15
−30分間超音波を照射して、細かい粒子の懸濁液とし
た。この懸濁液に、10当量(6.94mmol、6.
9mL)、5当量(3.47mmol、3.5mL)の
2回に分けて上記で得た塩化ジメチルビニルシリルメチ
ルマグネシウムの溶液を室温で加え、5−10時間攪拌
した。
【0070】得られた黒色溶液に1N硫酸水溶液を加え
て生成物を分解し、トルエンで抽出した。得られた有機
層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を
濃縮したところ、粗生成物(690mg、HPLCによ
る純度73%;図23参照)が褐色固体として得られ
た。
【0071】純粋な目的物は、HPLC(固定相:OD
S−Develosil−5、移動相:トルエン−メタ
ノール(55:45)、流速:1ml/min)で分離
することにより得た。
【0072】形状:褐色固体(融点188−190°C
(分解))1 HNMR:(CDCl3 、図24参照)δ0.66
(s、6H、SiMe2 )、3.00(s、2H、Si
CH2 )、6.09(dd、1H、J=3.4、20.
5Hz、vlnyl)、6.23(dd、1H、J=1
4.6、20.5Hz、vinyl)、6.48(s、
1H、C60H)、6.70(dd、1H、J=14.
6、20.5Hz、vinyl).13 CNMR:(CDCl3 /CS2 、図25参照)δ−
1.5、37.5、61.1、61.6、133.0、
137.8、134.4−157.5(30peaks
for C60) IR:(KBr、図26参照)522cm-1(m)、5
70(w)、795(w)、834(m)、945
(w)、1000(w)、1175(w)、1256
(w)、1395(w)、1420(w)、1455
(w)、2900(w). UV:(hexane、図27参照)223nm(ε=
47024)、255(46231)、302 (14
979)、326(14205)、433(114
0). mass:(FAB、図28参照) 計算値 m/z820; 実測値 m/z 820実施例6 (C〔CH2 SiMe2 (Oi Pr)〕(13)の合
成)塩化ジメチル(イソプロポキシ)シリルメチルマグ
ルシウムは、常法に従い、塩化ジメチル(イソプロポキ
シ)シリルメチル(2.69g、16mmol)とマグ
ネシウム(468mg、19.2mmol)とから、T
HF(40mL)を溶媒に用いて合成した。塩酸による
滴定を行い、0.4Nの規定度をもつ塩化ジルチル(イ
ソプロポキシ)シリルメチルマグネシウムのTHF溶液
が生成していることを確認した。
【0073】次に、C60(500mg、0.7mmo
l)をトルエン(830ml)に溶解し、これに0.1
当量(0.14mmol、0.3mL)づつ50回に分
けて、上記で得た塩化ジルチル(イソプロポキシ)シリ
ルメチルマグネシウムの溶液を5−10時間にわたって
加え、撹拌した。
【0074】得られた黒色溶液に0.1N塩酸水溶液を
加えて過剰のグリニャール試薬を分解し、トルエンで抽
出した。得られた有機層を分離し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。この溶液を濃縮したところ、組生成物(60
0mg、HPLCによる純度55%;図29参照)が褐
色固体として得られた。
【0075】純粋な目的物は、カラムクロマトグラフィ
ー(固定相シリカゲル、移動相:ヘキサン、ペンゼン)
で精製すると、純度90%の目的物300mg得られ
た。最終的な精製は、HPLC(固定相:ODS−De
velosll−5、移動相:トルエン−メタノール
(55:45)、流速:1ml/min)で分離するこ
とにより行った。
【0076】形状:褐色固体(融点175−180℃
(分解))1 HNMR:(CDC13 、図30参照)δ0.47
(s、6H、SiMe2 )、0.48(S、6H、Si
Me2 )、1.18(d、6H、J=5.86Hz、C
HMe)、1.19(d、6H、J=5.86Hz、C
HMe)、2.48(d、2H、J=14.65Hz、
SiCH)、2.64(d、2H、J=14.65H
z、SiCH)、4.20(sep、2H、J=5.8
6Hz、CHMe2 )、13 CNMR(CDCl3 /CS2 、図31参照)δ0.
90(SiMe)、0.94(SiMe)、25.57
(Me of i−Pr)、25.60(Me of
i−Pr)、33.10(CH2 Si)、54.90
(SiCH2 C)、65.10(CH of i−P
r)、131.8−157.7(31peaks)。
【0077】IR:(KBr、図32参照)522cm
-1(m)、835(s)、1021(s)、1120
(s)、1255(s)、1630(w)、2970
(s)。
【0078】mass:(FAB、図33参照) 計算値 m/z982; 実測値 m/z983 元素分析:C7230Si2 2 としての計算値:C、8
7.96;H、3.08. 実測値:C、87.50;
H、3.23.実施例7 (C〔CH2 SiMe2 Ph〕(14)の合成)塩化ジ
メチルフェニルシリルメチルマグネシウムは、常法に従
い、塩化ジメチルフェニルシリルメチル(2.36g、
15mmol)とマグネシウム(439mg、18mm
ol)とから、THF(37mL)を溶媒に用いて合成
した。塩酸による滴定を行い、0.45Nの規定度をも
つ塩化ジメチルフェニルシリルマグネシウムのTHF溶
液が生成していることを確認した。
【0079】次に、C60(200mg、0.28mmo
l)をトルエン(330ml)に溶解し、これに0.5
当量(0.07mmol、0.175mL)ずつ20回
に分けて、上記で得た塩化ジメチルフェニルシリルメチ
ルマグネシウムの溶液を5−10時間にわたって加え、
撹拌した。
【0080】得られた黒色溶液に0.1N塩酸水溶液を
加えて過剰のグリニャール試薬を分解し、トルエンで抽
出した。得られた有機層を分離し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。この溶液を濃縮したところ、粗生成物(30
0mg、HPLCによる純度15%;図34参照)が褐
色固体として得られた。
【0081】純粋な目的物は、カラムクロマトグラフィ
ー(固定相:シリカゲル、移動相:ヘキサン、ベンゼ
ン)で精製して、純度80%の目的物として40mg得
た。最終的な精製は、HPLC(固定相:ODS−De
velosil−5、移動相:トルエン−メタノール
(55:45)、流速:1ml/min)で分離するこ
とにより行った。
【0082】形状:褐色固体(融点>300℃)1 HNMR:(CDC13 、図35参照)δ0.65
(s、6H、SiMe)、0.66(s、6H、SiM
e)、2.60(d、2H、J=14.65Hz、Si
CH)、2.75(d、2H、J=14.65Hz、S
iCH)、7.33−7.38(m、6H、SiP
h)、7.66−7.70(m、4H、SiPh).13 CNMR:(CDC13 /CS2 、図36参照)δ−
1.69(SiMe)、−1.63(SiMe)、3
1.82(CH2 Si)、54.93(SiCH
2 C)、127.18(SiPh)、128.74(S
iPh)、133.15(SiPh)、133.20
(SiPh)、137.33−156.55(31pe
aks). IR:(KBr、図37参照)532cm-1(s)、7
02(s)、737(s)、820(s)、840
(s)、1120(s)、1258(s)、1430
(s)、2000(s)、2950(w). mass(FAB、図38参照) 計算値 m/z1020; 実測値 m/z1020実施例8 (実施例6で得た化合物(13)の加水分解によるシロ
キサン(15)の合成)実施例6で得た化合物(13)
(60mg、0.06mmol)をTHF(50ml)
に溶解し、0.1Nの塩酸1mlを加えて、一夜撹拌し
た。水(10ml)を加え、混合物をトルエンで抽出し
た。得られた有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。この溶液を濃縮し、粗生成物(57mg)を得
た。カラムクロマトグラフィー(固定相:シリカゲル、
移動相:ヘキサン−ベンゼン)で精製したところ、HP
LC上の純度が90%以上(図39)の目的物8が76
%(40mg)の収率で得られた。
【0083】形状:褐色固体(融点175−180℃
(分解))1 HNMR(CDC13 、図40参照)δ0.41
(s、6H、SiMe)、0.52(s、6H、SiM
e)、2.43(d、2H、J=15.14Hz、Si
CH)、2.64(d、2H、J=15.14Hz、S
iCH)13 CNMR:(CDC13 /CS2 、図41参照)δ
1.76(SiMe)、1.85(SiMe)、29.
82(CH2 Si)、54.46(SiCH2 C)、1
34.32−162.30 (31peaks).I
R:(KBr、図42参照)525cm-1(m)、80
5(s)、838(s)、1000−1120(w)1
270(s)、2860(w)、2960(w). mass:(FAB、図43参照) 計算値 m/z880; 実測値 m/z880.
【0084】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、種々
の官能基に容易に変換可能な有機ケイ素基を有するフラ
ーレン誘導体(1)が提供される。
【0085】Hm−Ck−An ・・・・・(1) 更に、本発明によれば、種々の官能基に変換可能な基を
有する上記フラーレン誘導体(1)を容易に製造可能
な、該誘導体の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたフラーレン誘導体のHPL
Cクロマトグラムを示すチャートである。
【図2】実施例1で得られたフラーレン誘導体の1 H−
NMRスペクトルを示すチャートである。
【図3】実施例1で得られたフラーレン誘導体の13C−
NMRスペクトルを示すチャートである。
【図4】実施例1で得られたフラーレン誘導体のIRス
ペクトルを示すチャートである。
【図5】実施例1で得られたフラーレン誘導体のUVス
ペクトルを示すチャートである。
【図6】実施例1で得られたフラーレン誘導体のFAB
マススペクトルを示すチャートである。
【図7】実施例2で得られたフラーレン誘導体のHPL
Cクロマトグラムを示すチャートである。
【図8】実施例2で得られたフラーレン誘導体の1 H−
NMRスペクトルを示すチャートである。
【図9】実施例2で得られたフラーレン誘導体の13C−
NMRスペクトルを示すチャートである。
【図10】実施例2で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図11】実施例2で得られたフラーレン誘導体のUV
スペクトルを示すチャートである。
【図12】実施例3で得られたフラーレン誘導体のHP
LCクロマトグラムを示すチャートである。
【図13】実施例3で得られたフラーレン誘導体の1
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図14】実施例3で得られたフラーレン誘導体の13
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図15】実施例3で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図16】実施例3で得られたフラーレン誘導体のFA
Bマススペクトルを示すチャートである。
【図17】実施例4で得られたフラーレン誘導体のHP
LCクロマトグラムを示すチャートである。
【図18】実施例4で得られたフラーレン誘導体の1
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図19】実施例4で得られたフラーレン誘導体の13
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図20】実施例4で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図21】実施例4で得られたフラーレン誘導体のUV
スペクトルを示すチャートである。
【図22】実施例4で得られたフラーレン誘導体のFA
Bマススペクトルを示すチャートである。
【図23】実施例5で得られたフラーレン誘導体のHP
LCクロマトグラムを示すチャートである。
【図24】実施例5で得られたフラーレン誘導体の1
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図25】実施例5で得られたフラーレン誘導体の13
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図26】実施例5で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図27】実施例5で得られたフラーレン誘導体のUV
スペクトルを示すチャートである。
【図28】実施例5で得られたフラーレン誘導体のFA
Bマススペクトルを示すチャートである。
【図29】実施例6で得られたフラーレン誘導体のHP
LCクロマトグラムを示すチャートである。
【図30】実施例6で得られたフラーレン誘導体の1
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図31】実施例6で得られたフラーレン誘導体の13
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図32】実施例6で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図33】実施例6で得られたフラーレン誘導体のFA
Bマススペクトルを示すチャートである。
【図34】実施例7で得られたフラーレン誘導体のHP
LCクロマトグラムを示すチャートである。
【図35】実施例7で得られたフラーレン誘導体の1
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図36】実施例7で得られたフラーレン誘導体の13
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図37】実施例7で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図38】実施例7で得られたフラーレン誘導体のFA
Bマススペクトルを示すチャートである。
【図39】実施例8で得られたフラーレン誘導体のHP
LCクロマトグラムを示すチャートである。
【図40】実施例8で得られたフラーレン誘導体の1
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図41】実施例8で得られたフラーレン誘導体の13
−NMRスペクトルを示すチャートである。
【図42】実施例8で得られたフラーレン誘導体のIR
スペクトルを示すチャートである。
【図43】実施例8で得られたフラーレン誘導体のFA
Bマススペクトルを示すチャートである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図32
【補正方法】変更
【補正内容】
【図32】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図37
【補正方法】変更
【補正内容】
【図37】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図42
【補正方法】変更
【補正内容】
【図42】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): Hm −Ck −An ・・・・・(1) (上記式中、Ck はフラーレン基を示し、mは0≦m≦
    k/2を満たす0または正の整数を示し、nは1≦n≦
    kを満たす正の整数を示し、Aは- Z(SiR12
    3 y で示される有機ケイ素基を示し;R1 、R2 およ
    びR3 は同一または相異なる水素原子または有機基を示
    し;Zは有機基を示し;yは正の整数(1≦y≦3)を
    示す)で表されるフラーレン誘導体。
  2. 【請求項2】 前記mとnとが等しい請求項1記載のフ
    ラーレン誘導体。
  3. 【請求項3】 前記nが、20以下の整数である請求項
    1記載のフラーレン誘導体。
  4. 【請求項4】 前記Aが、一般式- CR4 5 - SiR
    1 2 3 (R4 およびR5 は、同一または相異なる水
    素原子または有機基を示す)で示される有機ケイ素基で
    ある請求項1記載のフラーレン誘導体。
  5. 【請求項5】 前記Aが、一般式- CR4 (SiR1
    2 3 2 (R4 は、水素原子または有機基を示す)で
    示される有機ケイ素基である請求項1記載のフラーレン
    誘導体。
  6. 【請求項6】 前記R1 が炭素数1〜4の低級アルキル
    基である請求項1記載のフラーレン誘導体。
  7. 【請求項7】 前記R1 およびR2 が、炭素数1〜4の
    同一の低級アルキル基である請求項1記載のフラーレン
    誘導体。
  8. 【請求項8】 前記R1 、R2 およびR3 が、炭素数1
    〜4の同一の低級アルキル基である請求項7記載のフラ
    ーレン誘導体。
  9. 【請求項9】 前記R3 がアルケニル基である請求項1
    記載のフラーレン誘導体。
  10. 【請求項10】 前記R3 がアルキルオキシ基である請
    求項1記載のフラーレン誘導体。
  11. 【請求項11】 フラーレン化合物に、含ケイ素求核試
    薬を反応させて、下記一般式(1): Hm −Ck −An ・・・・・(1) (上記式中、Ck はフラーレン基を示し、mは0≦m≦
    k/2を満たす0または正の整数を示し、nは1≦n≦
    kを満たす正の整数を示し、Aは- Z(SiR12
    3 y で示される有機ケイ素基を示し;R1 、R2 およ
    びR3 は同一または相異なる水素原子または有機基を示
    し;Zは有機基を示し;yは正の整数(1≦y≦3)を
    示す)で表されるフラーレン誘導体を得ることを特徴と
    するフラーレン誘導体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記含ケイ素求核試薬が、有機金属化
    合物である請求項11記載のフラーレン誘導体の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記化有機金属化合物がグリニャール
    試薬である請求項12記載のフラーレン誘導体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記含ケイ素求核試薬が、有機リチウ
    ム化合物である請求項11記載のフラーレン誘導体の製
    造方法。
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