JPH0789226A - 被転写シート - Google Patents

被転写シート

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JPH0789226A
JPH0789226A JP5241014A JP24101493A JPH0789226A JP H0789226 A JPH0789226 A JP H0789226A JP 5241014 A JP5241014 A JP 5241014A JP 24101493 A JP24101493 A JP 24101493A JP H0789226 A JPH0789226 A JP H0789226A
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JP
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wax
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JP5241014A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Morimitsu
達也 守満
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】昇華性染料を用いて受像・接着層へ画像パター
ンを形成する際に、染料フィルムと受像・接着層との熱
融着が無く、画像パターンの形成のための熱応答性も高
く、かつ画像表示用基材へ被転写シートを熱転写する際
の画像パターンの劣化や画像表示体のダメージも少な
く、さらに画像表示用基材への接着性も充分に得られる
被転写シートを提供する。 【構成】耐熱性ベースフィルム上に、これから剥離が容
易な剥離層、ホログラム形成層、該ホログラム形成層よ
りも屈折率の大きい透明薄膜層、そして少なくともガラ
ス転移点が50℃以上の熱可塑性樹脂と融点が50乃至
150℃のワックスとを有している受像・接着層が順次
積層してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データに基づく昇
華転写手段により形成された画像パターンとホログラム
パターンとを備え、例えばIDカード等に適用される画
像表示体の製造に用いる被転写シートに係わる。
【0002】
【従来の技術】被転写シートの受像層に画像データに基
づき昇華転写手段により画像パターンを形成し、少なく
とも被転写シートの受像層を熱転写法により画像表示用
基材(対象物)の表面に転写することにより画像を形成
する方法が知られている(例えば特開昭63−8109
3号公報参照)。以下、前記方法を詳述する。この方法
で使用される被転写シートの基本的な構成は、任意のシ
ート状基材の一方の面に、少なくとも昇華性(熱移行
性)染料で染色可能な熱可塑性樹脂からなる受像層を設
けたものである。
【0003】前記の様な被転写シートの受像層を、色剤
が昇華性染料である染料フィルムの染料層と当接し、染
料フィルム側からサーマルヘッドを圧接し、画像データ
に基づく電気信号をサーマルヘッドに印加・加熱するこ
とにより染料層を部分的に受像層に転写し、画像パター
ンを形成する。なお、画像データが多色である場合、色
調の異なる染料フィルムを用いて、同様な工程を繰り返
し、被転写シート上に多色の画像パターンを形成する。
【0004】上記の工程により画像パターンの形成され
た被転写シートを画像表示用基材の表面に当接させ、被
転写シート側から熱ロール、熱板等の加熱媒体を圧接・
加熱し、少なくとも受像層を画像表示用基材に熱転写す
るものである。なお、この際に受像層は熱可塑性樹脂で
あるので、接着剤としての機能も果す。上記方法は、画
像パターンが昇華性染料で形成されているので鮮明であ
り、かつ、画像表示用基材を特に選ばずに画像形成がで
きるという効果を有している。
【0005】しかしながら上記方法を実施する際には、
被転写シートの受像層の材料の選択が問題となる。つま
り、画像パターンを形成する工程においては、染料フィ
ルムと当接し加熱されるために、受像層の熱可塑性樹脂
の熱溶融温度が低い場合、受像層と染料フィルムとが熱
融着してしまう恐れがある。熱融着を防ぐためには、受
像層に熱溶融温度の高い熱可塑性樹脂の使用が考えられ
るが、画像表示用基材への受像層の転写の工程におい
て、加熱媒体の温度を上昇させなければならず、染料か
らなる画像パターンの劣化(褪色)や画像表示体に熱に
よるダメージが発生する。また、染料フィルムに対する
接着性を下げるために、受像層中にシリコン等の添加剤
を混入させることも考えられるが、その場合には、画像
表示用基材への接着性が悪くなるという問題が発生す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは、昇
華性染料を用いて受像・接着層へ画像パターンを形成す
る際に、染料フィルムと受像・接着層との熱融着が無
く、画像パターンの形成のための熱応答性も高く、かつ
画像表示用基材へ被転写シートを熱転写する際の画像パ
ターンの劣化や画像表示体のダメージも少なく、さらに
画像表示用基材への接着性も充分に得られること、以上
を満たす被転写シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明が提供する手段とは、すなわち、耐熱性ベース
フィルム上に、このベースフィルムからの剥離が容易な
剥離層、ホログラム形成層、該ホログラム形成層よりも
屈折率の大きい透明薄膜層、そして少なくともガラス転
移点が50℃以上の熱可塑性樹脂と融点が50乃至15
0℃のワックスとを有している受像・接着層が順次積層
してなる被転写シートである。
【0008】好ましくは、前記受像・接着層が、前記の
熱可塑性樹脂100重量部に対して、前記のワックスは
0.5乃至20重量部含有していることを特徴とする前
記の被転写シートである。
【0009】さらに好ましくは、前記受像・接着層が、
ガラス転移点が50℃以上の熱可塑性樹脂、融点が50
乃至150℃のワックス、そしてフィラーからなること
を特徴とする前記の被転写シートである。
【0010】本発明についてのより詳細な説明を以下に
示す。本発明に係る被転写シート(1)は、図1に示す
ように、ベースフィルム(11)、剥離層(12)およ
びホログラム形成層(13)、透明薄膜層(14)、受
像・接着層(15)から成る。
【0011】ベースフィルム(11)は、転写時の熱圧
で軟化変形しない耐熱性を必要とする。かかるベースフ
ィルム(11)は公知であり、例えば厚さ3乃至50μ
mの二軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルム
を使用できる。また、剥離層(12)は熱転写時に容易
にベースフィルム(11)から剥離する必要がある。ま
た、転写された後の保護膜の機能を果たす必要が有る。
保護膜の機能とは染料による画像の外部からの化学的及
び機械的損傷を防ぐことである。この両者の機能を満た
すためには耐摩擦剤と熱可塑性樹脂の混合物を使用すれ
ば良い。
【0012】熱可塑性樹脂は、可塑剤や薬品の透過を防
止すると共に、引っ掻きによる傷を減少させるものであ
る。かかる熱可塑性樹脂としてはポリメチルメタアクリ
レート、またはエポキシ樹脂が使用できる。ポリメチル
メタアクリレート及びエポキシ樹脂は既存の熱可塑性樹
脂の中で耐可塑剤性が優れると共にベースフィルム(1
1)と剥離が容易である。これらの樹脂を剥離層(1
2)に用いることにより、転写後の画像上に軟質塩化ビ
ニルシートやプラスチック消しゴムなどを接触させた時
にこれらに含まれる可塑剤の移行を防止できる。また、
酸、アルカリ、アルコール、あるいは灯油をはじめとす
る各種の溶剤や薬品類の浸透を防ぎ、画像への悪影響を
防止することができる。
【0013】また、耐摩擦剤は、摩耗やスクラッチに対
する耐性向上のために添加するものである。例えば、テ
フロンパウダー、ポリエチレンパウダー、動物系ワック
ス、植物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックス
などの天然ワックス、あるいは合成炭化水素系ワック
ス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステル
とグリセライト系ワックス、水素化ワックス、合成ケト
ン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化
炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワックス、アルフ
ァーオレフィン系ワックスなどの合成ワックス、それか
らステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸の金属塩などをあ
げることができる。
【0014】剥離層(12)は、熱可塑性樹脂と耐摩擦
剤の合計量100重量部に対して、熱可塑性樹脂85乃
至95重量部、耐摩擦剤5乃至15重量部で良い。ま
た、塗布量は1乃至3g/m2 で良い。剥離層(12)
には上記成分の外に、転写時の切れ性を向上するために
剥離改善剤を混合することもできる。具体的な材料とし
ては例えば線状飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。た
だし、もし剥離改善剤を混合する場合には、上記熱可塑
性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重量部に対して3重量
部以下に限るべきである。なお、剥離層(12)にはこ
の他の添加物(例えば紫外線吸収剤等)を添加しないこ
とが望ましい。これは、添加により耐薬品性が低下した
り、また可塑剤の浸入が容易になることから剥離層の機
械的強度が劣化したりする原因となるからである。そし
て、剥離層を塗工する方法は、まず、剥離層組成物を適
当な溶剤により塗料化し、その塗料をグラビア塗布、ロ
ールコーティング塗布、または、バーコート塗布などの
塗布方法で塗布乾燥して形成させればよい。
【0015】ホログラム形成層(13)は表面レリーフ
型ホログラムスタンパにて、加熱・加圧によりホログラ
ムパターン(3a)を形成する為の層である。ホログラ
ム形成層(13)に用いられる樹脂としては、2液反応
ウレタン樹脂を使用することより極めて良い結果が得ら
れる。つまり、2液反応ウレタン樹脂はエンボス成形性
が良好でプレスむらが生じ難く、明るい再生像が得ら
れ、そのうえエンボス形成時の基材への密着性が良好
で、金属反射層との接着性も良好でかつ被転写体へ転写
する際の剥離性が極めてよいからである。
【0016】すなわち、本発明に述べるホログラム形成
層(13)としての2液反応型ウレタン樹脂は、耐溶剤
性、耐熱性、加工性などの諸物性から、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオー
ルなどのポリオール成分と、イソシアネート基を持つプ
レポリマーとから成るポリオール硬化型ウレタン樹脂が
適当である。ただし、これらの中でもポリオール成分
は、ガラス転移点70乃至105℃の範囲であり、かつ
OH基が50乃至150の範囲にあるアクリルポリオー
ル樹脂を用いることにより、塗工適性も良好で、前記被
転写シートに要求されるエンボス成形性や基材フィルム
との剥離性が極めて良好な性能を有する被転写シートを
得ることができる。
【0017】イソシアネート成分としては、トルエンジ
イソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート
(XDI)、ヘキサメチレンイソシアネート(HMD
I)などが使用できる。また塗工適性の向上、転写性の
調整剤として、ニトロセルロース、アセチルセルロー
ス、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセ
テートプロピオネート、エチルセルロース、メチルセル
ロース等のセルロース系樹脂を2液反応型ウレタン樹脂
に対し、最大で30%重量部併用添加することにより、
さらに良結果が得られる。このようなホログラム形成層
(13)を塗工する方法として、塗料化した樹脂をロー
ルコート、ブレードコート等の方法により塗布、乾燥さ
せて0.5乃至3g/m2 の膜厚を形成させればよい。
【0018】こうして得られたホログラム形成層(1
3)は、剥離ニス層が塗工された基材フィルムと適度に
接着し、エンボス成形時の加熱、加圧により優れた成形
性を有し、しかも表面にニッケル、金、クロム等のメッ
キを施したスタンパへ接着せず、更に金属反射層と良好
な接着性を示し、しかも皮膜の切れが良好である。さら
にホットスタンプ時の金属反射層の剥離不良や転写ム
ラ、バリ、フクレの発生などのない確実な転写が可能と
なり、ウレタン樹脂の優れた耐熱性により、蒸着工程
や、ホットスタンプ時の熱によって発生する収縮による
ひび割れ、白化、ホログラムパターンの破壊など、外観
上の品質低下を防ぐことができる。
【0019】透明薄膜層(14)はホログラム形成層
(13)の樹脂よりも屈折率の高く、かつ可視光領域に
おいて透過率の高い材料が使用される。屈折率の高い透
明薄膜層(14)を設けると、ホログラムの特徴である
再生の角度依存性により、ホログラムの再生可能な角度
範囲外では単なる透明体としてしか見えず、ホログラム
の再生可能な角度範囲では光の屈折率が最大になり、反
射型ホログラムとしての効果がでてくる。このような透
明薄膜層(14)の材料としては表1記載の無機物が挙
げられる。
【0020】
【表1】
【0021】なお、透明薄膜層(14)を形成する方法
としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法等の方法により設けることができる。膜厚
としては、100乃至10000Åの範囲が適当であ
る。
【0022】さて、受像・接着層(15)は、画像パタ
ーンを形成すると共にプラスチック材料等からなる画像
形成用基材の表面に接着するものである。そして、受像
・接着層(15)に使用する熱可塑性樹脂はガラス転移
点(Tg)が50乃至110℃のものが好適に使用でき
る。これは、ガラス転移点の温度が50℃未満の樹脂を
使用すると、転写した後になってこの樹脂により染料の
マイグレーションが生じ、画像のにじみが発生するから
である。その一方で、ガラス転移点が110℃を越える
樹脂を使用すると、転写の際に高い温度を必要とするた
め、サーマルヘットに負荷がかかるだけでなく、ポリ塩
化ビニルなどのカード用のプラスチック材料が熱により
変形し易いからである。
【0023】受像・接着層(15)に使用する熱可塑性
樹脂としては、例えば次のものが挙げられる。すなわ
ち、線状飽和ポリエステルなどのポリエステル、ポリ塩
化ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩
化ビニル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2
−メトキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリ
ル酸−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポ
リメタクリロメチル、ポリアクリロニトリル、ポリメチ
ルクロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
メタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−tert−ブ
チル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸
フェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル
(ただしアルキル基の炭素数は2乃至6)の共重合樹脂
などのアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベ
ンゼン、ポリビニルベンゼン、スチレン−ブタジエン共
重合樹脂、それからスチレンとメタクリル酸アルキル
(ただしアルキル基の炭素数は1乃至6)などのビニル
系樹脂などである。
【0024】ところで、受像・接着層(15)表面に染
料フィルムを介してサーマルヘッドで昇華転写画像を転
写する際、受像・接着層(15)の主成分が熱可塑性樹
脂である為、そのままではサーマルヘッドの熱により受
像・接着層(15)が染料フィルムの染料層に熱融着し
て鮮明な画像パターンが得られない。このような不具合
を防止し、より鮮明な画像パターンを得ようとする為
に、受像・接着層(15)中に、ブロッキング防止性を
付与すべく融点が50乃至150℃のワックスを添加す
る。このようなワックスとしては、カルナバワックス、
キャンデリラワックス、ライスワックス等の植物系ワッ
クス、パラフィンワックス、マイクロワックス等の石油
系ワックス、ポリエチレンワックス、12−ヒドロキシ
ステアリン酸およびその誘導体等の合成ワックス等が挙
げられる。
【0025】そして、このワックスの融点は50乃至1
50℃が望ましい。これは、ワックスの融点が50℃以
下であると、被転写シートの保存時にブロッキングの発
生が起こりやすくなり、また、150℃以上であると、
画像表示用基材へ熱転写した際の接着性が悪くなるから
である。
【0026】また、ワックスの添加量は受像・接着層
(15)中の熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.
5乃至20重量部が望ましい。これは、ワックスの添加
量がもし0.5重量部よりも少ないと、染料フィルムと
の熱融着防止効果が十分に発揮できなくなり、また、2
0重量部以上も添加すると、染料の受像能力が低下して
くるとともに、画像表示用基材への接着性が低下してく
るという問題があるからである。
【0027】また、受像・接着層(15)中には、前記
のガラス転移温度が50℃以上の熱可塑性樹脂と融点が
50乃至200℃のワックスの他に、フィラーを添加す
ることも好ましい。これによると、染料フィルムとの熱
融着をさらに効果的に防止することが可能となる。この
フィラーとして具体例を挙げると、次のようになる。ま
ず、有機フィラーとしてはポリテトラフロロエチレン微
粒子、デンプン、シリコーン樹脂微粒子、ポリアクリロ
ニトリル系微粒子、あるいはベンゾグアナミン樹脂及び
メラミン樹脂を原料とする硬化樹脂微粒子等がある。ま
た、無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、タルク、
カオリン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素、水酸化ア
ルミニウム、あるいは酸化マグネシウム等である。これ
らのフィラーは、熱可塑性樹脂100重量部に対して1
乃至30重量部添加するのが好ましい。
【0028】それから、本発明に係わる画像表示体を使
用する際に要求される内容によっては、受像・接着層
(15)中に紫外線吸収剤を適宜に添加しても良い。こ
の技術の背景は次の事項に係わっている。すなわち、紫
外線吸収剤は光による染料の変褪色を防止するものであ
る。つまり、波長250乃至400nmの紫外線を吸収
してそのエネルギーを染料に無害な熱エネルギーとして
再輻射し、紫外線吸収剤自体は何ら変質しない。この理
由から、紫外線吸収剤としては、最大吸収波長250乃
至400nmのものを使用する。また、紫外線吸収剤
は、その熱可塑性樹脂とフィラーからなる混合物100
重量部に対して、5乃至40重量部で良い。
【0029】紫外線吸収剤の具体例を列挙すると次のと
おりである。すなわち、フェニルサリシレート、p−t
ert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフ
ェニルサリシレートなどのサリチル酸系紫外線吸収剤、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジ
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−5−スルホベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系
紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチ
ル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−アミル
フェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−
3,3’−ジフェニルアクリレート、あるいはエチル−
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどのシ
アノアクリレート系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0030】受像・接着層(15)の塗布量は、1乃至
10g/m2 が好ましい。受像・接着層(15)を塗工
する方法としては、まず受像・接着層組成物を適当な溶
剤により塗料化し、その塗料をグラビア塗布、ロールコ
ーティング塗布、または、バーコート塗布などの塗布方
法で塗布乾燥して形成させればよい。また、被転写シー
トの耐熱性、耐薬品性等の諸耐性を向上させる目的で、
プライマー層(16)を透明薄膜層(14)と受像・接
着層(15)との間に設けても良い。そのような樹脂と
しては、ポリウレタンアイオノマー樹脂、ポリエステル
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱可塑性性樹脂、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリ
ルポリオールなどのポリオール成分と、イソシアネート
基を持つプレポリマーとからウレタン系熱硬化型樹脂、
グリシジル基とアミノ基のプレポリマーからなる樹脂等
が挙げられる。
【0031】プライマー層(16)の塗布量としては、
0.3乃至3μmが適当である。プライマー層(16)
を塗工する方法は、まずプライマー層組成物を塗料化
し、その塗料をグラビア塗布、ロールコーティング塗
布、または、バーコート塗布などの塗布方法で塗布乾燥
させればよい。こうして得られる被転写シート(1)
は、昇華性染料で画像パターンを形成後にプラスチック
材料等に重ねたうえで熱圧し、しかる後にベースフィル
ム(11)のみを剥離除去することにより転写すること
ができる。転写は受像・接着層(15)に含まれる熱可
塑性樹脂の軟化点以上の温度に加熱して行なうことがで
きる。通常100乃至250℃である。時間は1乃至1
0秒程度で良い。
【0032】さて、図3、図4には、図1に示す被転写
シートをプラスチック材料からなる身分証明カードに転
写し、画像形成体を製造する場合の例を示す。
【0033】図4において、被転写シートは図中左上の
ロールに巻かれており、複数の搬送ローラ(24)を経
由して昇華転写部(20)、転写部(30)に搬送され
る。なお、図中で被転写シートの受像・接着層は、上部
においては上側に形成されている。昇華転写部(20)
は、被転写シートが摺接するドラム(21)と、色剤が
染料である染料フィルム(23)と、染料フィルム(2
3)側から圧接するサーマルヘッド(22)を有する。
画像パターン形成に当たっては、画像データに基づく電
気信号をサーマルヘッドに印加・加熱することにより染
料層の染料を部分的に受像・接着層に転写し、画像パタ
ーン(2a)を形成する。なお、画像データが多色であ
る場合、1本のフィルムに異なる色の染料層を有する染
料フィルムを用いて多色画像パターンを形成してもよい
し、異なる色の染料フィルム(23)とサーマルヘッド
(22)の組をドラム(21)に沿って複数設け、多色
画像パターンを形成してもよい。転写部(30)は、画
像形成用基材(32)上の被転写シート(1)を裏面
(被受像・接着層形成面)から加熱する転写ロール(3
1)を有する。転写ロール(31)により加熱された被
転写シート(1)の剥離層以下は、画像形成用基材(3
2)に転写する。なお、画像形成用基材(32)は、プ
ラスチックからなるカード基材に限らず、パスポート等
の紙製の小冊子にも適用できることは明らかであろう。
【0034】
【作用】熱可塑性樹脂の熱溶融温度が低いと低エネルギ
であっても熱溶融し易い(軟化し易い)ため、熱転写の
際の熱応答性は高いといえる。しかし、このことはその
反面で同時に、染料フィルム側に不要に転写されてしま
うという不具合も生じ易いといえる。さて、本発明に係
わる被転写シートによると、その受像・接着層中には、
熱溶融温度が比較的低い熱可塑性樹脂が使用されている
が、これの他にワックスが、またはワックスおよびフィ
ラーが含まれている。この、ワックス、さらにはフィラ
ーが混在するために、画像形成の際に被転写シートと染
料フィルムと接して熱により染料を転写させるとき、た
とえ受像・接着層中の熱可塑性樹脂の熱溶融温度が低い
ものであっても、受像・接着層が染料フィルム側に転写
してしまう恐れがなくなり、且つ前記の熱応答性は高い
ものとなる。
【0035】また、シリコン等の添加剤を用いなくても
よいため、画像形成体との接着性も良好となる。それか
ら、受像・接着層中の熱可塑性樹脂はガラス転移点50
℃以上であるので、熱による画像変化を生じない。さら
には、受像・接着層中に紫外線吸収剤を含有すれば、紫
外線等の光による変褪色を防ぐことができる。そしてま
た、透明薄膜層と受像・接着層間にプライマー層を設け
れば、透明薄膜層と受像・接着層間の密着性が向上し、
さらに耐性の向上が図れる。
【0036】
【実施例】
<実施例1> {被転写シートの製造} 剥離層塗料の組成 ポリメチルメタアクリレート(Tg:105℃) 10重量部 (三菱レイヨン(株)製 BR−80) テフロンパウダー 1 〃 トルエン/2−ブタノン(1/1) 40 〃 ホログラム形成層塗料の組成 アクリルポリオール樹脂 25重量部 (TG:75℃,OH価:100) ニトロセルロース樹脂 5 〃 (窒素含有率:12%,平均重合度:45,粘度:1/2) キシレンジイソシアナート 5 〃 トルエン/2ーブタノン(25/20) 45 〃 酢酸イソブチル 20 〃 受像・接着層塗料の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg:65℃) 10重量部 (積水化学工業(株)製 エスレックA) カルナバワックス 0.5 〃 (融点82℃) 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール 2.5 〃 トルエン/2−ブタノン(2/1) 40 〃
【0037】厚さ12μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)製フィルム上に、グラビアコーターを用い
て、上記剥離層塗料を乾燥重量2.0g/m2 になるよ
うに塗布乾燥して剥離層(12)を形成した。その層上
に上記ホログラム形成層塗料をグラビアコータで乾燥重
量が1.2g/m2 になるように塗布乾燥してホログラ
ム形成層(13)を形成し、60℃、72時間エージン
グをおこなった後、プレス機にてホログラム形成層とス
タンパーのホログラムパターン形成面を重ね合わせ、エ
ンボス加工を160℃、40kg/cm2 の加熱、加圧
条件にて行い、ホログラム形成面へホログラムパターン
を形成した。次に該ホログラム形成面に約500Åの厚
みにZnSを蒸着して透明薄膜層(14)を形成した。
更に、上記受像・接着層塗料を乾燥重量が4.0g/m
2 になるようにグラビアコーターで塗布し乾燥して受像
・接着層(15)を形成することにより被転写シートを
製造した。
【0038】{染料フィルムの製造}3つの色の染料
(イエロー、マゼンタ、シアン)を各々ポリビニルブチ
ラールに分散させ、グラビアコータを用いて、厚さ6μ
mのポリエステルフィルム上に、各色が交互に配置され
るように塗布乾燥して、3色の染料層を有する染料フィ
ルムを形成した。図4に記載の装置に上記の被転写シー
トおよび染料フィルムと、ポリ塩化ビニルからなるカー
ド(画像形成体)を配置した。
【0039】以下に装置の動作を説明する。まず、被転
写シートにイエローの画像パターンを形成する。3つの
色の染料が交互に配置された染料フィルムのイエローの
染色層を被転写シートの受像・接着層に当接し、予め装
置の画像処理部(図示せず)に入力してある画像データ
の中から、イエローの画像データを抽出し、それに相当
する電気信号をサーマルヘッドに印加・加熱した。な
お、サーマルヘッドと被転写シートの相対的な位置を動
かすため、ドラムを右回りに回転させた。マゼンタ、シ
アンについても同様に行い、カラーの画像パターンを被
転写シートに形成した。次に画像パターンが形成された
部分を転写部に搬送し、ポリ塩化ビニルからなるカード
(画像表示用基材)と位置合せを行ない、加熱ロール
(加熱温度150℃)を被転写シートに押し付け、被転
写シートの剥離層以下をカードに転写した。この様にし
て製造されたカード(画像表示体)は、鮮明な画像パタ
ーンと、その上にホログラムパターンを有していた。
【0040】<実施例2> {被転写シートの製造} 剥離層塗料の組成 ポリメチルメタアクリレート(Tg:105℃) 10重量部 (三菱レイヨン(株)製 BR−80) テフロンパウダー 1 〃 トルエン/2−ブタノン(1/1) 40 〃 ホログラム形成層塗料の組成 アクリルポリオール樹脂 25重量部 (TG:75℃,OH価:130) ニトロセルロース樹脂 5〃 (窒素含有率:12%,平均重合度:45,粘度:1/2) キシレンジイソシアナート 5〃 トルエン/2ーブタノン(25/20) 45〃 酢酸イソブチレン 20〃 受像・接着層塗料の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg;65℃) 10重量部 (積水化学工業(株)製 エストックA) パラフィンワックス 0.3 〃 (融点66℃) 炭酸カルシウム 1 〃 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール 2.5 〃 トルエン/2−ブタノン(2/1) 40 〃
【0041】厚さ25μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に、グラビアコーターを用いて、上記剥離
層塗料を乾燥重量2.0g/m2 になるように塗布乾燥
して剥離層(12)を形成した。その層上に上記ホログ
ラム形成層塗料をグラビアコータで乾燥重量が0.9g
/m2 になるように塗布乾燥してホログラム形成層(1
3)を形成し、60℃、72時間エイジングをおこなっ
た後、プレス機にてホログラム形成層とスタンパーのホ
ログラムパターン形成面を重ね合わせ、エンボス加工を
160℃、40kg/cmの加熱、加圧条件にて行いホ
ログラム形成面へホログラムパターンを形成した。次に
該ホログラム形成面に約500 の厚みにZnS蒸着を
して透明薄膜層(14)を形成した。更に、上記受像・
接着層塗料をグラビアコーターで乾燥重量が5.0g/
2 になるように塗布乾燥して受像・接着層(15)を
形成し、被転写シートを製造した。前記により得られた
被転写シートを用い、<実施例1>と同様な条件でカー
ドを製造した。
【0042】<実施例3> {被転写シートの製造} 剥離層塗料の組成 エポキシ樹脂(軟化点148℃) 10重量部 (油化シエル(株)製エピエート1009) ポリエチレンパウダー 0.5 〃 トルエン/2−ブタノン(1/2) 40 〃 ホログラム形成層塗料の組成 アクリルポリオール樹脂 25重量部 (TG:75℃,OH価:100) ニトロセルロース樹脂 5〃 (窒素含有率:12%,平均重合度:45,粘度:1/2) キシレンジイソシアナート 5〃 トルエン/2ーブタノン(25/20) 45〃 酢酸イソブチレン 20〃 プライマー層塗料の組成 ポリウレタンアイオノマー水性ディスパージョン 100重量部 (DIC社製 ハイドランAP40,NV:20重量%) 受像・接着層塗料の組成 線状飽和ポリエステル樹脂(Tg;65℃) 10重量部 (ユニチカ(株)製 UE−3200) N−(2−ヒドロキシエチル)−12−ヒドロキシステアリン酸アミド (融点105℃) 0.3 〃 ポリテトラフロロエチレン(軟化点320℃) 1 〃 (ダイキン工業(株)社製 ルブロンLD1) 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 6 〃 トルエン/2−ブタノン(1/1) 40 〃
【0043】厚さ25μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)製フィルム上に、グラビアコーターを用い
て、上記剥離層塗料を乾燥重量2.0g/m2 になるよ
うに塗布乾燥して剥離層(12)を形成した。その層上
に上記ホログラム形成層塗料をグラビアコータで乾燥重
量が0.9g/m2 になるように塗布乾燥してホログラ
ム形成層(13)を形成し、60℃、72時間エイジン
グをおこなった後、プレス機にてホログラム形成層とス
タンパーのホログラムパターン形成面を重ね合わせ、エ
ンボス加工を160℃、40kg/cm2 の加熱、加圧
条件にて行いホログラム形成面へホログラムパターンを
形成した。
【0044】次に該ホログラム形成面に約500Åの厚
みにZnSを蒸着して透明薄膜層(14)を形成した。
その層上に、上記プライマー層塗料をグラビアコータを
用いて、乾燥重量が1.0g/m2 になるように塗布乾
燥してプライマー層(16)を形成した。更に、上記受
像・接着層塗料をグラビアコーターで乾燥重量が1.5
g/m2 になるように塗布乾燥して受像・接着層(1
5)を形成し、被転写シートを製造した。前記により得
られた被転写シートを用いて、以下は<実施例1>と同
様の条件でカードを製造した。
【0045】<実施例4、5、6><実施例1>におい
て、受像・接着層塗料中のカルナバワックスの添加量
を、それぞれ0.05重量部、1重量部、2重量部とし
た以外は、<実施例1>と同様にして被転写シートを製
造し画像を形成し受像・接着層をカードに転写したもの
を、それぞれ<実施例4>、<実施例5>、<実施例6
>とした。
【0046】<比較例1><実施例1>において、受像
・接着層塗料中にカルナバワックスを入れない以外を<
実施例1>と同様にして被転写シートを製造し、カード
に転写した。
【0047】<比較例2><実施例1>において、受像
・接着層中にカルナバワックスを3重量部添加した以外
は<実施例1>と同様にして被転写シートを製造し、カ
ードに転写した。
【0048】前記<実施例1>乃至<実施例6>、<比
較例1>乃至<比較例2>について、染料フィルムで昇
華転写した際の染料フィルムと被転写シートとの融着、
被転写シートを画像形成用基材に熱転写して製造したカ
ード(画像形成体)の接着性、耐スクラッチ性、耐溶剤
性、耐熱性、改ざん防止性、耐光性を(表2)に示す。
【0049】
【表2】
【0050】なお、各データは以下の方法により試験し
たものである。 融着…昇華転写の際に、被転写シートの受像・接着層と
染料フィルムとが融着しないものを○、融着はしない
が、剥離音が大きいものを△、融着するものを×。 接着性…セロテープ剥離試験(JIS K5400−1
990/碁盤目テープ法)で変化の無いものを○、一部
とれるものを△、全部とれるものを×。 耐スクラッチ性…Hの鉛筆により鉛筆試験機を用いて表
面をひっかき、強度を測定。傷が付かないものを○、傷
が付いたものを×。 耐溶剤性…エタノール、ガソリンを綿棒にしみこませ、
カード表面をこすり、変化を観察。全く変化の無いもの
を○、一度でも変化したものを×。 耐熱性…50℃、90%R.H.の環境下に48時間保
存し、画像の変褪色を観察。変化無いものを○、変褪色
のあるものを×。 改ざん防止性…ホログラムパターンが鮮明に認識できる
ものを○、ホログラムパターンが認識出来ないものを
×、ホログラムパターンが鮮明でないものを△。 耐光性…フェードメーターにて紫外線を40時間照射
後、画像の反射濃度の減少率を測定。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明に係わる被転写シ
ートは、受像・接着層中にワックスあるいはワックスと
フィラーを有しているので、例え受像・接着層中の熱可
塑性樹脂の熱溶融温度が低いものであっても、画像パタ
ーンを形成工程において、受像・接着層が染料フィルム
側に転写してしまうことはなく、受像・接着層の画像表
示用基材への接着性も良好である。また、受像・接着層
中の熱可塑性樹脂はガラス転移点50℃以上であるの
で、熱による画像変化を生じない。さらに、ワックスを
用いた場合、染料フィルムにより昇華転写した際の転写
濃度が高くなる傾向も示した。また、被転写シートの受
像・接着層に昇華性染料からなる画像パターンを形成
後、プラスチック材料等からなる画像表示用基材表面に
転写することにより、画像パターンの化学的及び機械的
損傷を防止でき、かつ光による変褪色を防止できるとと
もにホログラム形成による改ざん防止可能な画像形成体
を製造できる。
【0052】つまるところ、昇華性染料を用いて受像・
接着層へ画像パターンを形成する際に、染料フィルムと
受像・接着層との熱融着が無く、画像パターンの形成の
ための熱応答性も高く、かつ画像表示用基材へ被転写シ
ートを熱転写する際の画像パターンの劣化や画像表示体
のダメージも少なく、さらに画像表示用基材への接着性
も充分に得られること、以上を満たす被転写シートを提
供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる被転写シートの一実施例につい
て、断面図を用いてその概略を示す説明図である。
【図2】本発明に係わる被転写シートの他の一実施例に
ついて、断面図を用いてその概略を示す説明図である。
【図3】図1に示す被転写シートをカード本体に転写し
た後の様子を、断面図を用いてその概略を示す説明図で
ある。
【図4】本発明に係わる被転写シートを使用して画像形
成体を製造する際の装置の一例について、その概要を示
す説明図である。
【符号の説明】
1・・・被転写シート 2・・・カード本体 2a・・・画像パターン 3a・・・ホログラムパターン 11・・・ベースフィルム 12・・・剥離層 13・・・ホログラム形成層 14・・・透明薄膜層 15・・・受像・接着層 16・・・プライマー層 20・・・昇華転写部 21・・・ドラム 22・・・サーマルヘッド 23・・・染料フィルム 24・・・搬送ローラ 30・・・転写部 31・・・転写ロール 32・・・画像表示用基材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性ベースフィルム上に、このベースフ
    ィルムからの剥離が容易な剥離層、ホログラム形成層、
    該ホログラム形成層よりも屈折率の大きい透明薄膜層、
    そして少なくともガラス転移点が50℃以上の熱可塑性
    樹脂と融点が50乃至150℃のワックスとを有してい
    る受像・接着層が順次積層してなる被転写シート。
  2. 【請求項2】前記受像・接着層が、前記の熱可塑性樹脂
    100重量部に対して、前記のワックスは0.5乃至2
    0重量部含有していることを特徴とする請求項1記載の
    被転写シート。
  3. 【請求項3】前記受像・接着層が、ガラス転移点が50
    ℃以上の熱可塑性樹脂、融点が50乃至150℃のワッ
    クス、そしてフィラーからなることを特徴とする請求項
    1乃至2記載の被転写シート。
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