JPH078784U - コイル耐圧試験機のインパルス発生回路 - Google Patents

コイル耐圧試験機のインパルス発生回路

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JPH078784U JP3791993U JP3791993U JPH078784U JP H078784 U JPH078784 U JP H078784U JP 3791993 U JP3791993 U JP 3791993U JP 3791993 U JP3791993 U JP 3791993U JP H078784 U JPH078784 U JP H078784U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定可能最低インダクタンスが低く、大きな
電圧振幅の減衰振動をするコイル耐圧試験機のインパル
ス発生回路を提供する。 【構成】 高電圧により整流ダイオード16を介して充
電される充放電コンデンサ17を具備し、被試験コイル
28に並列接続して並列共振回路を構成する共振用コン
デンサ26を具備し、並列共振回路に対する充放電コン
デンサ17の放電経路を構成するトランジスタ18ない
し20を具備し、トランジスタ18ないし20の導通期
間を制御するトリガパルス発生器24を具備するコイル
耐圧試験機のインパルス発生回路。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、コイル耐圧試験機のインパルス発生回路に関し、特に、高電圧ス イッチング素子としてトランジスタを使用したコイル耐圧試験機のインパルス発 生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気技術分野においてはコイルを含む多種類の電気部品が開発、製造、使用さ れている。これら電気部品の何れについても、技術が高度化されるに伴なって部 品の仕様、必要とされる特性に顕著な変化が見られる。その共通する傾向として 部品の小型化、高密度化が挙げられる。
【0003】 電気部品としてコイルに着目してみると、銅線の絶縁皮膜の絶縁耐力の向上お よび捲線の高密度化が特に必要とされる。捲線が高密度化されると、加工上の僅 かの欠陥によっても絶縁耐力の不足を招来する。 絶縁耐力の不足をチェックして不良品を排除する方法として、コイルの両端に 高電圧高速のインパルスを印加してその応答であるコイルの固有振動数による減 衰振動波形を標準波形と比較してコイルの品質を判定するインパル試験法が採用 されている。
【0004】 図7に示される回路はインパル試験法を実施するコイル耐圧試験機のインパル ス発生回路の従来例であり、これについて説明する。 1は電源トランスであり、商用電源その他の電源から電力を供給されて高電圧 を発生するものである。2は整流ダイオード、3は充放電コンデンサであって、 このコンデンサは電源トランス1が発生する高電圧により整流ダイオード2を介 して充電される。4ないし6はサイリスタであり、その個数は電源トランス1の 発生する電圧に対応して決定される。7ないし9はトリガ用トランス、10はト リガパルス発生器である。トリガパルス発生器10の発生するトリガパルスはこ れらトリガ用トランスを介してサイリスタ4ないし6のゲート電極に供給され、 これらサイリスタを同時にONさせる。そして、トリガパルス発生器10の発生 するパルスは、電源トランス1に入力される交流電圧に同期しており、充放電コ ンデンサ3の充電完了直後に発生する。11は逆流阻止ダイオード、12は共振 用コンデンサ、13は入力端子、14は被試験コイルを示す。
【0005】 ここで、トリガパルス発生器10の発生するトリガパルスによりトリガ用トラ ンスを介してサイリスタ4ないし6が同時にONさせられたとき、充放電コンデ ンサ3に充電された高電圧は、逆流阻止ダイオード11を介して入力端子13に 出力され、被試験コイル14に印加される。ところで、被試験コイル14には共 振用コンデンサ12が並列に接続されて両者は共振回路を形成している。従って 入力端子13の両端には、電源の交流の1サイクル毎に充放電コンデンサ3の高 電圧によって被試験コイル14と共振用コンデンサ12が形成する共振回路に基 づく減衰振動波形が表れ、これをオッシロスコープにより観測することによりコ イルの品質を判定する。
【0006】 また、コイルを更に1個準備し、これと被試験コイル14とを入力端子13に 高圧切換器により切換え接続することにより両コイルの波形が得られる。これら 両コイルの発生する減衰振動波形を2現象オッシロスコープ上に表示し、コイル の持つインダクタンス、Q、その他の電気的特性により特徴づけられる僅かな波 形の差を観測することができる。
【0007】 ここで、2個のコイルの内の一方を正常なコイルとし、他方を不良原因を有す るコイルとすれば、正常なコイルと不良原因を有するコイルとの間の波形の差に より不良内容を観測することができる。 図8は減衰振動波形を示す。横軸は時間、縦軸は入力端子13の両端に現れる 減衰振動の電圧を示す。
【0008】 A点はトリガパルス発生器10によりサイリスタ4ないし6がトリガされてO Nとされた点である。 B点は充放電コンデンサ3に充電された電圧が被試験コイル14に印加された 点である。 C点は、充放電コンデンサ3と被試験コイル14とがサイリスタ4ないし6お よび逆流阻止ダイオード11を介して結合することにより共振し、その共振電圧 がゼロとなった点である。そして、サイリスタ4ないし6は、このC点において 電流はゼロになるところから、通常はOFFになる。そして、C点からH点まで は逆流阻止ダイオード11以前の回路素子が切り放されて共振用コンデンサ12 と被試験コイル14より成る共振回路の減衰振動となる。
【0009】 実用回路における数値は下記の通りである。 充放電コンデンサ3に充電される電圧(図8のA−B):1kV〜5kV。 〃 の容量:0.01μF サイリスタ4ないし6のOFF時の耐電圧:5kV 〃 ON時のパルス電流容量:100A 逆流阻止ダイオード11のOFF時の耐電圧:5kV 〃 ON時のパルス電流容量:100A 共振用コンデンサ12の容量:100pF 被試験コイル14のインダクタンス:数μH〜数10H
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
上述した通り、コイル耐圧試験機のインパルス発生回路の従来例においては、 スイッチング素子は、電流容量、耐電圧が大きいところからサイリスタが専ら使 用されている。サイリスタは電流容量、耐電圧が大きい半面、一旦ONするとそ の後OFFにするには外部からの電流を0としなければならないという特性を有 している。この特性がコイル耐圧試験には好ましくないのである。以下、このこ とについて説明する。
【0011】 第1の欠点は、サイリスタの性格上一旦トリガされると図8のA、C点間の回 路電流が流れている間は電流をOFFにすることができないという点である。 ここで、被試験コイル14のインダクタンスをL、充放電コンデンサ3のキャ パシタンスをCとしたとき、これらにより構成される並列共振回路の並列共振周 波数fは、 f=1/2π√(LC) (1) である。並列共振時の被試験コイル14および充放電コンデンサ3の示すリアク タンスxは、 x=2πfL=1/2πfC (2) である。
【0012】 式(1)および(2)を参照するに、被試験コイル14のインダクタンスLが 小さくなるにつれて並列共振周波数f0は高くなり、そしてリアクタンスxが小 さくなるところから同一共振電圧に対して並列共振回路内の並列共振電流は増大 して行くことがわかる。 サイリスタ4ないし6導通時の抵抗をrとすると、これは並列共振回路に対し て直列抵抗として動作し、並列共振回路のQ、即ち Q=√(L/C)・1/r を低下する作用をする。上述の実用回路についてみると、被試験コイル14のイ ンダクタンスLが100μHより小さくなるとQの低下の影響が出始め、インダ クタンスLが10μH程度になると、図8におけるB点のピーク電圧と比較して 次の周期のDE間のピ−ク電圧がその1/4に低下する。
【0013】 被試験コイル14のインダクタンスが小さい場合にQがこれ程低下すると、減 衰振動が図8のC点に到達した時、共振エネルギは大きく失われていることとな る。コイルの層間耐圧試験に必要とされる波形は、図8のC点において逆流阻止 ダイオード11以前の回路素子が切り放されて共振用コンデンサ12と被試験コ イル14により構成される共振回路のC点以降の減衰振動波形である。共振エネ ルギが大きく失われてこの減衰振動波形の振幅が小さくなっては、その観測がし にくくなることは言うまでもない。図8のB点からC点に到る任意の点において サイリスタ4ないし6をOFFすることができれば共振エネルギの消耗を少なく することができるのであるが、スイッチング素子がサイリスタであってはこれは 不可能である。上述の実用回路によってはインダクタンス100μH以下のコイ ルの層間耐圧試験を好適に実施することはできない。
【0014】 第2の欠点は、第1の欠点の延長といえるものであるが、サイリスタ4ないし 6は図8のC点において通常はOFFになるのであるが、サイリスタ内の時間遅 れに起因してC点においてOFFすることができず、OFFがD点或はE点に遅 延することがしばしば生ずる点である。この遅延は1回の観測中に頻繁に不規則 に生起する場合があり、これは波形の比較観測上大きな障害となる。
【0015】 上述した通りのコイル耐圧試験機のインパルス発生回路は最近の各種コイルの 形状構造の変化の動向に対応することができず、結局、現在生産されているコイ ルの内のおよそ20%はこのコイル耐圧試験機による試験には馴染まない。別の 試験法により耐圧試験を実施せざるを得ないのである。 この考案は、上述の通りの問題を解消したコイル耐圧試験機のインパルス発生 回路を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
高電圧により整流ダイオード16を介して充電される充放電コンデンサ17を 具備し、被試験コイル28に並列接続して並列共振回路を構成する共振用コンデ ンサ26を具備し、並列共振回路に対する充放電コンデンサ17の放電経路を構 成するトランジスタ18ないし20を具備し、トランジスタ18ないし20の導 通期間を制御するトリガパルス発生器24を具備するコイル耐圧試験機のインパ ルス発生回路を構成した。
【0017】 そして、トランジスタは電界効果トランジスタであるコイル耐圧試験機のイン パルス発生回路を構成した。 また、共振回路の減衰振動の周期T1 を測定する回路を具備し、並列共振回路 を駆動する駆動パルス電圧V1 を測定する回路を具備し、共振回路の減衰振動の 第1のピーク電圧V2 を測定する回路を具備し、共振回路の減衰振動の第2のピ ーク電圧V3 を測定する回路を具備し、コロナパルスのピーク電圧V4 5 を測 定する回路を具備し、測定結果を演算処理する回路を具備するコイル耐圧試験機 のインパルス発生回路をも構成した。
【0018】
【実施例】
この考案の一実施例を図1を参照して説明する。 15は電源トランスであり、商用電源その他の電源から電力を供給されて高電 圧を発生するものである。16は整流ダイオード、17は充放電コンデンサであ って、電源トランス15が発生する高電圧を整流ダイオード16が整流してこれ により充放電コンデンサ17を充電する。18ないし20は電界効果トランジス タであり、その個数は電源トランス1の発生する電圧に対応して決定される。2 1ないし23はトリガー用トランス、24はトリガパルス発生器である。トリガ パルス発生器24の発生するトリガパルスはこれらトリガ用トランスを介して電 界効果トランジスタ18ないし20のゲート電極に供給され、これら電界効果ト ランジスタを同時にONさせる。そして、トリガパルス発生器24の発生するパ ルスは、電源トランス15に入力される交流電圧に同期しており、充放電コンデ ンサ17の充電完了直後に発生する。25は逆流阻止ダイオード、26は共振用 コンデンサ、27は入力端子、28は被試験コイルを示す。インパルス出力電圧 を例えば5kVとすると、図7の従来例においてはサイリスタは4個必要とされ たのに対して、図1に示されるこの考案においては電界効果トランジスタ10個 を必要とする。充放電コンデンサ17の容量は0.01μFとする。電界効果ト ランジスタ18ないし20の耐電圧は5kV、ON時のパルス電流容量は100 Aとする。共振用コンデンサ26の容量は100pFとし、被試験コイル28の インダクタンスは数μHないし数10Hとすることができる。
【0019】 ここで、トリガパルス発生器10の発生するトリガパルスによりトリガ用トラ ンスを介してサイリスタ4ないし6が同時にONさせられたとき、充放電コンデ ンサ3に充電された高電圧は、逆流阻止ダイオード11を介して入力端子13に 出力され、被試験コイル14に印加される。ところで、被試験コイル14には共 振用コンデンサ12が並列に接続されて両者は共振回路を形成している。従って 入力端子13の両端には、電源の交流の1サイクル毎に充放電コンデンサ3の高 電圧によって被試験コイル14と共振用コンデンサ12が形成する共振回路に基 づく減衰振動波形が表われ、これをオッシロスコープにより観測することができ る。
【0020】 図2は図8に対応する図であり、この考案の実施例の減衰振動波形を示す。横 軸は時間、縦軸は入力端子13の両端に現れる減衰振動の電圧を示す。A点とC 点が被試験コイル14と共振用コンデンサ12より成る共振回路を駆動する駆動 区間であり、A点からB点に到る立ち上がり時間を極く小さい。それと共に、ト リガパルス発生器24の発生するトリガパルスのパルス幅を制御することにより A点からC点に到る駆動区間を最適の値に制御することができる。
【0021】 この考案のコイル耐圧試験機のインパルス発生回路の実施例においては、高電 圧スイッチング素子として電界効果トランジスタが使用されているが、バイポー ラトランジスタを含む一般のトランジスタを採用することができる。しかし、電 流容量その他実際の回路を構成する場合の条件を考慮すると、実際上は実施例の 如く電界効果トランジスタが使用される。
【0022】 以上の通りのこの考案のコイル耐圧試験機のインパルス発生回路は、共振回路 を駆動する電流の立ち上がり時間について、高電圧スイッチング素子がサイリス タの場合は0. 5μSであったところ、電界効果トランジスタの場合はこれが0 . 1μSであって5倍の高速となる。共振回路を駆動する電流の立ち上がり速度 が5倍の高速になるということは、結局、電磁気的には従来例と比較して5倍の インピーダンスのコイルにインパルスを印加したことに相当する。換言すれば、 従来例において測定可能の最低のインダクタンスの1/5のインダクタンスのコ イルも測定可能になるということを意味する。
【0023】 そして、印加インパルスのパルス巾を1μS〜10μSの間において自由に調 整制御することができるところから、被試験コイルと共振用コンデンサより成る 並列共振回路に対して最大の電気エネルギが注入されたところにおいて印加イン パルスをたち下げて、最も大きな電圧振幅の減衰振動をする様にパルスドライブ することができ、コイル特性の僅かな変化を促える上において好適である。
【0024】 ここで、減衰振動波形観測によるコイルの良否を判定する手法について説明す る。 コイルにインパルスを印加してコイル耐圧を試験する場合、減衰振動波形はイ ンダクタンス、Q、内部放電、コア材の飽和の状態その他の要素が複雑に複合し て、全てが合成された複合波形が得られ、これを観測することとなる。複合波形 を観測して合否を判定する手法には、正常なコイルの減衰振動波形を図9に示さ れるものとすると、これと図8に示される被試験コイルの減衰振動波形とを図1 0に示される如くオシロスコープに重ね合わせて形の違いを見つけだすものがあ る。この手法は両コイル間に差異が存在することを認識することはできるが、そ の合否の判定には曖昧さが残る。
【0025】 ここで、減衰振動波形の特徴を数値化してこれを標準値と比較してコイルの合 否を判定することにより、上述の曖昧さを払拭することができる。以下、この数 値化して合否を判定する手法を図3を参照して説明する。 図3において、V1 は、図1において充放電コンデンサ17に充電された電圧 が電界効果トランジスタ18ないし20がONしたことにより被試験コイル28 および共振用コンデンサ26より成る並列共振回路に印加される駆動パルス電圧 である。駆動パルス電圧V1 はコイルの巻数、形状構造、電源電圧その他の条件 により決定する。
【0026】 V2 は、C点において電界効果トランジスタ18ないし20がOFFして逆流 阻止ダイオード25以前の回路素子が切り放された後の減衰振動波形の正の第1 波の電圧を示す。 V3 は減衰振動波形の正の第2波の電圧を示す。 T1 は被試験コイル28および共振用コンデンサ26より成る並列共振回路の 減衰振動の周期である。
【0027】 P1 およびP2 はコイル内に発生したコロナ放電波形を示す。このコロナ放電 波形は並列共振回路の出力をほぼ5MHZ のハイパスフィルタを介することによ り図4における電圧V4 および電圧V5 として取り出すことができる。 以上の通りの数値化パラメータに基づいて次の如くコイルの合否判定評価を実 施する。
【0028】 損失係数Dを比較する: V3 /V2 を計算する。この結果は損失係数D(=1/Q)を示す。例えば損 失係数Dが大きい、ということは被試験コイル28のQが低下していることを意 味している。この不良内容としては、コイルのコア材料の不良、レアーショート の存在、巻線抵抗の過大が考えられる。
【0029】 インダクタンスを比較する: インダクタンスと共振周波数の関係式を参照するに、Cは一定であるものとし て、T1 は√Lに比例する。従って、T1 を測定してこれをT1 の基準値と比較 することにより、巻線数の過大或は過少、コア材料の不良を認識することができ る。
【0030】 コロナ量を測定する: V4 およびV5 はコイル内においてコロナ放電、火花放電が発生していること を示す。インパルス試験において最も重要とされる試験は、火花放電に到る以前 の状態のコロナ放電を定量測定することであるとされている。V4 およびV5 の 波高値を測定することにより、放電電荷を正確に読みとることができる。コロナ 放電を測定することにより、コイル層間の絶縁層の厚さの不足、ピンホールの存 在を検出することができ、将来のコイル特性の劣化を予測することができる。
【0031】 減衰振動波形の特徴を数値化してこれを標準値と比較してコイルの合否を判定 する手法を実施する測定回路を図5を参照して説明する。 1は商用電源、2は高電圧インパルス発生回路、3は共振用コンデンサであっ て電圧分圧器を構成しており、4は出力端子、そして5は被試験コイルである。 高電圧インパルス発生回路2は商用電源1から商用電源の供給を受け、高電圧イ ンパルスを発生して、出力端子4を介して被試験コイル5に高電圧インパルスを 供給する。
【0032】 6はバッファアンプ、7は波形整形回路、8、10、12および15はピーク ホールド回路、9、11、および13はアナログゲート回路である。共振用コン デンサ3と被試験コイル5による減衰振動は、電圧分圧器をも構成している共振 用コンデンサ3により分圧されて、バッファアンプ6に入力される。バッファア ンプ6により低インピーダンス化された減衰振動波形は、次いで、波形整形回路 7、ピークホールド回路8、アナログゲート回路9、11および13に入力され る。
【0033】 14はハイパスフィルタ、16は周期カウンタ、17はゲート信号発生回路、 18はT1 データ出力端子、19はV1 データ出力回路、20はV2 データ出力 端子、21はV3 データ出力端子、22はV4 5 データ出力端子である。 波形整形回路7は図4に示される波形整形を実施してその結果をゲート信号発 生回路17に送り込む。ゲート信号発生回路17はタイミング信号G1 、G2 お よびG3 を発生してこれを出力する。周期カウンタ16はタイミング信号G1 を 受信し、その内部に具備されるクロック信号源のクロック信号によりタイミング 信号G1 のパルス巾、即ち、図3におけるT1 を測定してこれをT1 データ出力 端子18に出力する。
【0034】 ピークホールド回路8は減衰信号波形の最大電圧、即ち、図3におけるV1 を 測定してこれをV1 データ出力回路19に出力する。 アナログゲート回路9およびピークホールド回路10はゲート信号発生回路1 7のタイミング信号G2 により図3におけるV2 をピークホールドしてこれをV 2 データ出力端子20に出力する。同様にアナログゲート回路11およびピーク ホールド回路12はゲート信号発生回路17のタイミング信号G3 により図3に おけるV3 をピークホールドしてこれをV3 データ出力端子21に出力する。
【0035】 アナログゲート回路13およびハイパスフィルタ14は、タイミング信号G1 のパルス巾、即ち、図3におけるT1 時間内におけるコロナパルス減衰振動波形 から分離して図4に示される電圧パルスV4 およびV5 を形成する。そして、こ の電圧パルスのピーク値をピークホールド回路15においてピークホールドし、 これをV4 5 データ出力端子22に出力する。
【0036】 なお、タイミング信号G1 、G2 、G3 のタイミングチャートは図6に示され る通りである。そして、出力の形態については、T1 データ出力端子18はカウ ンタ出力のためディジタルパラレル出力であり、その他の出力端子19ないし2 2はアナログ出力である。 上述の如くして得られた測定結果である共振回路の減衰振動の周期T1 、並列 共振回路を駆動する駆動パルス電圧V1 、共振回路の減衰振動の第1の正のピー ク電圧V2 、共振回路の減衰振動の第2の正のピーク電圧V3 、およびコロナパ ルスのピーク電圧V4 5 を適宜に演算処理することによりコイルの合否判定評 価を実施する。なお、この合否判定評価は上述の正のピ−ク電圧の代わりに負の ピ−ク電圧に着目して実施することができる。
【0037】
【考案の効果】
以上の通りであって、この考案のコイル耐圧試験機のインパルス発生回路は、 高電圧スイッチング素子として導通期間を制御することができるトランジスタを 使用することにより共振回路を駆動する電流の立ち上がり時間が極く小さくなっ た結果測定可能最低インダクタンスを低下せしめることができると共に、印加イ ンパルスのパルス巾を調整制御することにより最も大きな電圧振幅の減衰振動を する様にパルスドライブすることができ、コイル特性の僅かな変化を促える上に おいて好都合なものであるということができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を説明する図。
【図2】この考案の減衰振動波形を示す図。
【図3】減衰振動波形の特徴を数値化して合否を判定す
る手法を説明する図。
【図4】コロナパルスを示す図。
【図5】コイルの合否を判定する測定する回路の具体例
を説明する図。
【図6】タイミング信号のタイミングチャート。
【図7】コイル耐圧試験機のインパルス発生回路の従来
例を示す図。
【図8】インパルス発生回路の減衰振動波形を示す図。
【図9】正常なコイルの減衰振動波形を示す図。
【図10】重ね合わせた減衰振動波形を示す図。
【符号の説明】
15 電源トランス 16 整流ダイオード 17 充放電コンデンサ 18ないし20 電界効果トランジスタ 21ないし23 トリガ用トランス 24 トリガーパルス発生器 25 逆流阻止ダイオード 26 共振用コンデンサ 27 入力端子 28 被試験コイル

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧により整流ダイオードを介して充
    電される充放電コンデンサを具備し、被試験コイルに並
    列接続して並列共振回路を構成する共振用コンデンサを
    具備し、並列共振回路に対する充放電コンデンサの放電
    経路を構成するトランジスタを具備し、トランジスタの
    導通期間を制御するトリガパルス発生器を具備すること
    を特徴とするコイル耐圧試験機のインパルス発生回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されるコイル耐圧試験機
    のインパルス発生回路において、トランジスタは電界効
    果トランジスタであることを特徴とするコイル耐圧試験
    機のインパルス発生回路。
  3. 【請求項3】 請求項1、2に記載されるコイル耐圧試
    験機のインパルス発生回路において、共振回路の減衰振
    動の周期を測定する回路を具備し、並列共振回路を駆動
    する駆動パルス電圧を測定する回路を具備し、共振回路
    の減衰振動の第1のピーク電圧を測定する回路を具備
    し、共振回路の減衰振動の第2のピーク電圧を測定する
    回路を具備し、コロナパルスのピーク電圧を測定する回
    路を具備し、測定結果を演算処理する回路を具備するこ
    とを特徴とするコイル耐圧試験機のインパルス発生回
    路。
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