JPH0786507A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH0786507A
JPH0786507A JP23212293A JP23212293A JPH0786507A JP H0786507 A JPH0786507 A JP H0786507A JP 23212293 A JP23212293 A JP 23212293A JP 23212293 A JP23212293 A JP 23212293A JP H0786507 A JPH0786507 A JP H0786507A
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JP
Japan
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wiring layer
layer
insulating layer
interlayer insulating
semiconductor device
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JP23212293A
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Inventor
Takeshi Matsutani
毅 松谷
Takao Miura
隆雄 三浦
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログ回路等のコイルや、マイクロマシー
ニングのバネや、ベン毛モータ等に利用できる微小なス
パイラルパターンを有する半導体装置及びその製造方法
を提供する。 【構成】 半導体基板1上に絶縁層2が形成され、絶縁
層2上に第1の配線層3が形成され、第1の配線層3上
に層間絶縁層5が形成され、層間絶縁層5上に、層間絶
縁層5を取り囲むように、互いに隣接する第1の配線層
3の一端と第1の配線層3の他端とを接続する第2の配
線層7が形成されている。第1の配線層3と第2の配線
層7によりスパイラルパターンが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微小なスパイラルパター
ンを有する半導体装置及びその製造方法に関する。微小
なスパイラルパターンは、アナログ回路等のコイルや、
マイクロマシーニングのバネや、ベン毛モータ等に利用
することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、アナログLSIの高集積化への要
求が高まり、アナログ素子の微細化が検討されている。
アナログLSIに用いられる素子には容量と抵抗とコイ
ルがある。これらのうち、容量と抵抗については微細化
が進んでいるが、コイルについては微細化されていなか
った。このため、素子としてコイルを用いる場合には外
付け部品としなければならない。
【0003】したがって、従来のアナログ回路では、L
SIチップよりも大きなサイズのコイル部品を外付けす
る必要があるので、アナログLSIを微細化してもアナ
ログ回路全体を小形化することができなかった。このた
め、例えば電源回路では、トランスやコア等の外付け部
品を薄く小さくするために、動作周波数を高くするよう
な無理な回路構成をして小形化を図っていた。しかし、
無理にスイッチング周波数を高くすると電力損失が増大
し、トランスやコアからの発熱が大きな問題となる。
【0004】しかも、このような無理な回路構成をして
小形化を図っても、現状では、1MHz向けに開発中の
Mn−Zn系フェライトや、Co系アモルファス合金箔
帯を用いたとして、トランスのコアを直径5mmφで高
さ5mm程度までしか小形化することができず、スイッ
チングレギュレータ用LSIチップ並みの大きさにする
のが限界であった。
【0005】また、電源回路における電力損失の大部分
は、スイッチング損失とトランスのコアに用いる磁性体
の鉄損である。鉄損において、高周波動作時にはヒステ
リシス損よりも渦電流損の方が支配的になる。これは、
周波数が高くなると材料の電気抵抗が低下して渦電流が
流れやすくなるためにである。このような渦電流損に対
する対策として、Mn−Zn系フェライトや、Co系ア
モルファス合金箔帯では、箔帯の板厚の薄膜化や、材料
を構成する粒子を小さくして粒子の表面積を増やし、電
気抵抗を上げる等の工夫を行っている。その結果、現在
では1〜5μmの膜厚の試作に成功している。
【0006】また、医療用マイクロマシーニングにおい
ては、数十μm以下の大きさのバネやアクチュエータが
必要とされている。数十μmの大きさのアクチュエータ
では、慣性よりも抵抗の方が大きくなるために、従来の
モータやピストンでは駆動できなくなる。そこで、細菌
類が行っているようなベン毛モータの利用が検討されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のア
ナログ回路技術では、最先端の技術を駆使して、コイル
やトランスやコア等の外付け部品の小形化を図っている
ものの、外付け部品を用いている限り、アナログ回路全
体を小形化するには限界があった。したがって、微小な
スパイラルパターンをLSIチップ上に形成することが
期待されていた。
【0008】また、マイクロマシーニングにおいてはベ
ン毛モータの利用が検討されているものの、それには微
小なスパイラルパターンが必要であり、そのような微小
なスパイラルパターンを簡単に製造することが求められ
ていた。本発明は、上記事情を考慮してなされたもの
で、微小なスパイラルパターンを有する半導体装置及び
その製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、半導体基板
と、前記半導体基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁
層上に形成された複数の第1の配線層と、前記第1の配
線層上方に形成され、互いに隣接する前記第1の配線層
の一端と前記第1の配線層の他端とを接続する第2の配
線層とを有し、前記第1の配線層と前記第2の配線層に
よりスパイラルパターンが形成されていることを特徴と
する半導体装置によって達成される。
【0010】上述した半導体装置において、前記第1の
配線層と前記第2の配線層間に形成された層間絶縁層を
更に有し、前記第1の配線層と前記第2の配線層により
前記層間絶縁層を取り囲むスパイラルパターンが形成さ
れていることが望ましい。上述した半導体装置におい
て、前記層間絶縁層中に形成され、前記スパイラルパタ
ーンを貫通する磁性体層を更に有し、前記第1の配線層
と前記第2の配線層により前記磁性体層を取り囲むスパ
イラルパターンが形成されていることが望ましい。
【0011】上述した半導体装置において、前記絶縁層
が凹状に形成され、前記絶縁層の凹部上に、前記第1の
配線層が凹状に形成されていることが望ましい。上述し
た半導体装置において、前記層間絶縁層の上面に凸部が
形成され、前記層間絶縁層の凸部上に、前記第2の配線
層が凹状に形成されていることが望ましい。
【0012】上述した半導体装置において、前記第1の
配線層と前記第2の配線層とは、前記層間絶縁層に形成
された接続穴又は溝を介して接続されていることが望ま
しい。上記目的は、半導体基板上に絶縁層を形成する工
程と、前記絶縁層上に複数の第1の配線層を形成する工
程と、前記第1の配線層上に層間絶縁層を形成する工程
と、前記層間絶縁層上に、前記層間絶縁層を取り囲むよ
うに、互いに隣接する前記第1の配線層の一端と前記第
1の配線層の他端とを接続する第2の配線層を形成する
工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法
によって達成される。
【0013】上述した半導体装置の製造方法において、
前記第1の配線層と前記第2の配線層により取り囲まれ
た前記層間絶縁層を除去する工程を更に有することが望
ましい。上記目的は、半導体基板上に絶縁層を形成する
工程と、前記絶縁層上に複数の第1の配線層を形成する
工程と、前記第1の配線層上に第1の層間絶縁層を形成
する工程と、前記第1の層間絶縁層上に、前記第1の配
線層に交差する方向に延在する磁性体層を形成する工程
と、前記磁性体層上に第2の層間絶縁層を形成する工程
と、前記第2の層間絶縁層上に、前記磁性体層を取り囲
むように、互いに隣接する前記第1の配線層の一端と前
記第1の配線層の他端とを接続する第2の配線層を形成
する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造
方法によって達成される。
【0014】上述した半導体装置の製造方法において、
前記絶縁層をエッチングして上面に凹部を形成する工程
を更に有し、前記絶縁層の凹部上に、複数の第1の配線
層を凹状に形成することが望ましい。上述した半導体装
置の製造方法において、前記層間絶縁層の上面であっ
て、前記第2の配線層が形成される予定の領域に凸部を
形成する工程を更に有し、前記層間絶縁層の凸部上に、
前記第2の配線層を凹状に形成することが望ましい。上
述した半導体装置の製造方法において、前記層間絶縁層
の前記第1の配線層の両端上に接続穴又は溝を形成する
工程を更に有し、前記層間絶縁層上に前記第2の配線層
を形成して、前記層間絶縁層の前記接続穴又は溝を介し
て前記第1の配線層と接続することが望ましい。
【0015】
【作用】本発明によれば、半導体基板と、半導体基板上
に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された複数の第
1の配線層と、第1の配線層上方に形成され、互いに隣
接する第1の配線層の一端と第1の配線層の他端とを接
続する第2の配線層とを有しているので、第1の配線層
と第2の配線層によりスパイラルパターンが形成されて
いる。
【0016】また、本発明によれば、半導体基板上に絶
縁層を形成し、絶縁層上に複数の第1の配線層を形成
し、第1の配線層上に層間絶縁層を形成し、層間絶縁層
上に、層間絶縁層を取り囲むように、互いに隣接する第
1の配線層の一端と第1の配線層の他端とを接続する第
2の配線層を形成したので、第1の配線層と第2の配線
層によりスパイラルパターンを形成することができる。
【0017】
【実施例】本発明の第1の実施例による半導体装置及び
その製造方法について図1乃至図4を用いて説明する。
まず、半導体基板1上にCVD法により約1μm厚のシ
リコン酸化膜からなる絶縁層2を形成する。続いて、ス
パッタ法により約0.5μm厚のAl薄膜又はCu薄膜
を堆積する。続いて、通常のフォトリソグラフィ技術に
よりレジスト(図示せず)をパターニングし、パターニ
ングされたレジストをマスクとしてRIE法によりAl
薄膜又はCu薄膜をパターニングして、スパイラルパタ
ーンの下部となる下部配線層3を形成する。約1μm幅
の下部配線層3が、約1μm間隔で多数本(例えば10
00本)形成されている(図1(a))。
【0018】次に、下部配線層3上にCVD法により約
1μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層5を堆積
する。なお、層間絶縁層5としては、CVD法による約
1.5μm厚のシリコン酸化膜を堆積した後、約1μm
厚のSOG(Spin onGlass)膜を塗布し、
その後、表面を平坦化し、約1μm厚になるようにエッ
チバックしてもよい。また、CVD法による約1.0μ
m厚のシリコン酸化膜を堆積した後、約0.5μm厚の
SOG(Spin on Glass)膜を塗布し、そ
の後、表面を平坦化しただけでもよい。
【0019】続いて、層間絶縁膜5上に複数の下部配線
層3に直交する方向に延在する磁性体層11を形成する
(図1(b))。磁性体層11として、約0.5μm厚
のMoパーマロイや、フェライト、5%以下のSiを含
むFe等を形成する。次に、磁性体層11上にCVD法
により約1μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層
12を堆積する。続いて、下部配線層3の両端部上の層
間絶縁膜5、12にコンタクトホール6を形成する。
【0020】次に、スパッタ法により約0.5μm厚の
Al薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、通常のフォ
トリソグラフィ技術によりレジスト(図示せず)をパタ
ーニングし、パターニングされたレジストをマスクとし
てRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパターニング
して、スパイラルパターンの上部となる上部配線層7を
形成する。上部配線層7は、隣接する下部配線層3の一
端と下部配線層3の他端とをコンタクトホール6中の接
続部9を介して接続する(図2(a))。
【0021】これにより、上部配線層7の長手方向に沿
った断面図の図2(b)に示すように、上部配線層7
は、層間絶縁層5、磁性体層11、層間絶縁層12から
なる凸部13上を横切って、隣接する下部配線層3の一
端と他端とを接続している。したがって、コアである磁
性体層11を下部配線層3と上部配線層7により巻回し
たスパイラルパターン10が形成される。
【0022】また、本実施例の製造方法によれば、CM
OSやバイポーラ等を製造する標準的な製造プロセスに
整合しているので、従来の製造プロセスに容易に組み込
むことができる。下部配線層を1層目の配線層、上部配
線層を2層目の配線層とすれば、多層配線層のパターニ
ングや層間絶縁膜のエッチングや平坦化工程を兼ねるこ
とができ、従来の製造プロセスの工程数を増加させるこ
となくスパイラルパターンを形成することができる。
【0023】スパイラルパターンとしては、図3(a)
に示すように、磁性体層11を環状として、環状の磁性
体層11を下部配線層3と上部配線層7により巻回する
ようにして、トロイド状(円環状)コイルとしてもよい
し、図3(b)に示すように、磁性体層11を直線状と
して、直線状の磁性体層11を下部配線層3と上部配線
層7により巻回するようにして、円筒状コイルとしても
よい。
【0024】本実施例のスパイラルパターンを、図3
(a)に示すようなトロイド状パターンとした場合の磁
界Hについて検討する。一般に、トロイド状コイルでは
磁界Hは次式で表される。 H=NI/2πr ただし、Nはコイルの巻き数、Iは電流値、rはトロイ
ド状コイルの半径である。
【0025】本実施例の構造によれば、半径rを最小限
に抑えながら、巻き数Nを多くすることが容易に可能で
あるので、小さな素子面積で大きな磁場を得ることがで
きる。また、コアである磁性体層11を薄膜化すると共
に細くすることが簡単にできるので、高周波動作時に問
題となる渦電流損も容易に低減することができる。本実
施例の磁界Hと磁束密度Bを数値計算した。
【0026】1000本の下部配線層3と1000本の
上部配線層7により半径が318μmのトロイド状コイ
ルを形成した。1mAの電流を流すものとすれば、磁界
Hは、 H=1000・1×10-3/2π・318×10-6=500[A/m] となる。
【0027】また、磁束密度Bは、コアである磁性体層
11がMoパーマロイであると約830[mT]とな
り、Ni−Znフェライトであると約400[mT]と
なり、4%Si−Feでは約1980[mT]となる。
なお、このときのトロイド状コイルの専有面積はわずか
に0.32mm2 である。
【0028】図1乃至図3に示す半導体装置では、層間
絶縁層5、12中にコアとして磁性体層11を設けた
が、図4に示すように、磁性体層11を設けずコアなし
のスパイラルパターン10としてもよい。図4(b)は
上部配線層7の長手方向に沿った断面図である。スパイ
ラルパターンの下部となる下部配線層3上にCVD法に
より約2μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層5
を堆積する。続いて、下部配線層3の両端部上の層間絶
縁膜5にコンタクトホール6を形成する。
【0029】次に、層間絶縁膜5上にスパイラルパター
ンの上部となる上部配線層7を形成する。上部配線層7
は、隣接する下部配線層3の一端と下部配線層3の他端
とをコンタクトホール6中の接続部9を介して接続して
いる。図1乃至図3に示す半導体装置と同じ構造とし
て、コアなしのトロイド状コイルの磁束密度Bを求め
た。
【0030】層間絶縁膜5であるシリコン酸化膜の比誘
電率ε=3.9、屈折率(=εμ/ε0 μ0 1/2
1.46であるから、シリコン酸化膜の比透磁率μ=
0.55、透磁率μμ0 =0.55×1.25×10-6
=6.8×10-7[H/m]となる。本実施例の構造の
トロイド状コイルの磁界H=500[A/m]であるの
で、磁束密度Bは、 B=μμ0 H=3.4×10-4[Wb/m2 ]=34[mT] となり、仮にコアがなくとも十分実用的な磁束密度を得
ることができる。
【0031】本発明の第2の実施例による半導体装置及
びその製造方法について図5乃至図7を用いて説明す
る。図1乃至図4に示す第1の実施例の半導体装置と同
一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡
略にする。本実施例による半導体装置は絶縁層に凹部を
形成し、この凹部上に下部配線層を形成したものであ
る。本実施例による半導体装置の製造方法を図5を用い
て説明する。図5は下部配線層3の長手方向に沿った断
面図である本実施例では、半導体基板1上にCVD法に
より約3μm厚のシリコン酸化膜からなる厚い絶縁層2
を形成する。続いて、厚い絶縁層2にHFにより約2μ
m深さエッチングして凹部14を形成する(図5
(a))。
【0032】次に、スパッタ法により約0.5μm厚の
Al薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、通常のフォ
トリソグラフィ技術によりレジスト(図示せず)をパタ
ーニングし、パターニングされたレジストをマスクとし
てRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパターニング
して、スパイラルパターンの下部となる下部配線層3を
形成する(図5(a))。
【0033】次に、下部配線層3上にCVD法により約
1.5μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層5を
堆積する。続いて、層間絶縁膜5上に複数の下部配線層
3に直交する方向に延在する磁性体層11を形成する
(図5(b))。磁性体層11として、例えば、約0.
5μm厚のMoパーマロイを形成する。次に、磁性体層
11上にCVD法により約1.5μm厚のシリコン酸化
膜からなる層間絶縁層12を堆積する。続いて、下部配
線層3の両端部上の層間絶縁膜5、12にコンタクトホ
ール6を形成する。
【0034】次に、スパッタ法により約0.5μm厚の
Al薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、通常のフォ
トリソグラフィ技術によりレジスト(図示せず)をパタ
ーニングし、パターニングされたレジストをマスクとし
てRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパターニング
して、スパイラルパターンの上部となる上部配線層7を
形成する。上部配線層7は、隣接する下部配線層3の一
端と下部配線層3の他端とをコンタクトホール6中の接
続部9を介して接続する(図5(c))。
【0035】これにより、上部配線層7は、隣接する下
部配線層3の一端と他端とを接続している。したがっ
て、コアである磁性体層11を取り囲むように下部配線
層3と上部配線層7により巻回したスパイラルパターン
が形成される。なお、厚い絶縁層2に形成する凹部14
としては、図6(a)に示すように、下部配線層3が形
成される領域のみが凹むように形成してもよいし、図6
(b)に示すように、下部配線層3が形成される領域を
含み、磁性体層11に沿って連続した細長い領域が凹む
ように形成してもよい。
【0036】また、図4においては、下部配線層3の両
端部が絶縁層2の凹部14周囲の平坦部に達するように
形成し、その平坦部で接続部9により接続した。しか
し、図7(a)に示すように、下部配線層3の片側の端
部のみを絶縁層2の凹部14周囲の平坦部に達するよう
に形成してもよい。また、図7(b)に示すように、下
部配線層3の両端部とも絶縁層2の凹部14内に形成し
てもよい。
【0037】本発明の第3の実施例による半導体装置及
びその製造方法について図8及び図9を用いて説明す
る。図5乃至図7に示す第2の実施例の半導体装置と同
一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡
略にする。本実施例による半導体装置は絶縁層に凹部を
形成し、この凹部上に下部配線層を形成し、層間絶縁層
の凸部上に上部配線層を形成したものである。本実施例
による半導体装置の製造方法を図8を用いて説明する。
図8は下部配線層3の長手方向に沿った断面図である本
実施例では、第2の実施例と同様に、半導体基板1上に
厚い絶縁層2を形成し、厚い絶縁層2表面に凹部14を
形成する。続いて、厚い絶縁層2の凹部14上に下部配
線層3を形成する(図8(a))。
【0038】次に、下部配線層3上にCVD法による約
1.0μm厚のシリコン酸化膜を堆積した後、約0.5
μm厚のSOG膜を塗布し、その後、表面を平坦化して
層間絶縁層5を形成する(図8(b))。なお、層間絶
縁層5としては、CVD法による約1.5μm厚のシリ
コン酸化膜を堆積した後、約1μm厚のSOG膜を塗布
し、その後、表面を平坦化し、約1μm厚になるように
エッチバックしてもよい。
【0039】続いて、層間絶縁膜5上に複数の下部配線
層3に直交する方向に延在する磁性体層11を形成する
(図8(b))。磁性体層11として、約0.5μm厚
のMoパーマロイや、フェライト、5%以下のSiを含
むFe等を形成する。次に、磁性体層11上にCVD法
により約1.5μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶
縁層12を堆積する。続いて、下部配線層3の両端部上
の層間絶縁膜5、12にコンタクトホール6を形成す
る。
【0040】次に、磁性体層11、層間絶縁層12から
なる凸部13上を横切って湾曲した上部配線層7を形成
し、隣接する下部配線層3の一端と他端とをコンタクト
ホール6中の接続部9を介して接続する(図8
(c))。したがって、本実施例によれば、図9に示す
ように、下部配線層3も上部配線層7も共に湾曲して、
コアである磁性体層11を取り囲むように巻回したスパ
イラルパターンが形成される。
【0041】本発明の第4の実施例による半導体装置及
びその製造方法について図10を用いて説明する。図8
及び図9に示す第3の実施例の半導体装置と同一の構成
要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略にす
る。本実施例による半導体装置では磁性体層下の層間絶
縁膜は平坦化せず、磁性体層11上の層間絶縁膜を平坦
化したものである。本実施例による半導体装置の製造方
法を図10を用いて説明する。図10は下部配線層の長
手方向に沿った断面図である。
【0042】本実施例では、第3の実施例と同様に、半
導体基板1上に厚い絶縁層2を形成し、厚い絶縁層2表
面に凹部14を形成する。続いて、厚い絶縁層2の凹部
14上に下部配線層3を形成する(図10(a))。次
に、下部配線層3上にCVD法による約1.5μm厚の
シリコン酸化膜からなる層間絶縁層5を形成する(図1
0(b))。ここでは、層間絶縁層5を平坦化しない。
続いて、層間絶縁膜5上に複数の下部配線層3に直交す
る方向に延在する磁性体層11を形成する(図10
(b))。
【0043】次に、磁性体層11上に、CVD法による
約1.0μm厚のシリコン酸化膜を堆積した後、約0.
5μm厚のSOG膜を塗布し、その後、表面を平坦化し
て層間絶縁層12を形成する(図10(b))。なお、
層間絶縁層12としては、CVD法による約1.5μm
厚のシリコン酸化膜を堆積した後、約1μm厚のSOG
膜を塗布し、その後、表面を平坦化し、約1μm厚にな
るようにエッチバックしてもよい。
【0044】次に、層間絶縁層12の平坦化された表面
上に上部配線層7を形成し、隣接する下部配線層3の一
端と他端とをコンタクトホール6中の接続部9を介して
接続する(図10(c))。したがって、本実施例によ
れば、下部配線層3と上部配線層7によりコアである磁
性体層11を取り囲むように巻回したスパイラルパター
ンが形成される。本発明の第5の実施例による半導体装
置及びその製造方法について図11及び図12を用いて
説明する。図1乃至図4に示す第1の実施例の半導体装
置と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略
又は簡略にする。
【0045】本実施例による半導体装置は絶縁層上の下
部配線層間のスペース部に凸部を形成し、この凸部上に
層間絶縁膜を介して上部配線層を形成したものである。
本実施例では、半導体基板1上にCVD法により約2μ
m厚のシリコン酸化膜からなる絶縁層2を形成する。続
いて、下部配線層が形成される予定領域間のスペース部
15以外の部分を約1μmだけエッチングして、スペー
ス部15に凸部16を形成する(図11(a))。
【0046】次に、スパッタ法により約0.5μm厚の
Al薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、通常のフォ
トリソグラフィ技術によりレジスト(図示せず)をパタ
ーニングし、パターニングされたレジストをマスクとし
てRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパターニング
して、凸部16間の平坦部17上に下部配線層3を形成
する(図11(b))。
【0047】次に、下部配線層3上にCVD法により約
1μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層5を堆積
する。続いて、下部配線層3の両端部上の層間絶縁膜5
にコンタクトホール6を形成する(図12(a))。次
に、スパッタ法により約0.5μm厚のAl薄膜又はC
u薄膜を堆積する。続いて、通常のフォトリソグラフィ
技術によりレジスト(図示せず)をパターニングし、パ
ターニングされたレジストをマスクとしてRIE法によ
りAl薄膜又はCu薄膜をパターニングして、スパイラ
ルパターンの上部となる上部配線層7を形成する。上部
配線層7は、隣接する下部配線層3の一端と下部配線層
3の他端とをコンタクトホール6中の接続部9を介して
接続する(図12(a))。
【0048】これにより、層間絶縁層5を取り囲むよう
に下部配線層3と上部配線層7により巻回したコアなし
のスパイラルパターンが形成される。なお、コアを形成
する場合には、図12(b)に示すように、層間絶縁層
5の凸部16の磁性体層が形成される部分をエッチング
して凹部19を形成し、この凹部19に磁性体層11を
形成する。図12(b)は上部配線層7を斜めに横切る
ように切断した断面図である。
【0049】また、上述した第2乃至第4の実施例のよ
うに、絶縁層2の下部配線層の形成予定領域をエッチン
グして凹部を形成し、絶縁層2の凹部に下部配線層を形
成するようにしてもよい。本発明の第6の実施例による
半導体装置及びその製造方法について図13及び図14
を用いて説明する。図11及び図12に示す第5の実施
例の半導体装置と同一の構成要素には同一の符号を付し
て説明を省略又は簡略にする。
【0050】本実施例による半導体装置は、下部配線層
及び磁性体層の形成後に、層間絶縁層上の下部配線層間
のスペース部に凸部を形成し、この凸部上に上部配線層
を形成したものである。本実施例では、半導体基板1上
にCVD法により約1μm厚のシリコン酸化膜からなる
絶縁層2を形成する。続いて、スパッタ法により約0.
5μm厚のAl薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、
通常のフォトリソグラフィ技術によりレジスト(図示せ
ず)をパターニングし、パターニングされたレジストを
マスクとしてRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパ
ターニングして、下部配線層3を形成する(図13
(a))。
【0051】次に、下部配線層3上にCVD法により約
1μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層5を堆積
する(図13(b))。なお、層間絶縁層5としては、
CVD法による約1.5μm厚のシリコン酸化膜を堆積
した後、約1μm厚のSOG膜を塗布し、その後、表面
を平坦化し、約1μm厚になるようにエッチバックして
もよい。また、CVD法による約1.0μm厚のシリコ
ン酸化膜を堆積した後、約0.5μm厚のSOG膜を塗
布し、その後、表面を平坦化しただけでもよい。
【0052】次に、層間絶縁膜5上に複数の下部配線層
3に直交する方向に延在する磁性体層11を形成する
(図13(b))。磁性体層11として、約0.5μm
厚のMoパーマロイや、フェライト、5%以下のSiを
含むFe等を形成する。次に、磁性体層11上にCVD
法により約2μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁
層12を堆積する。なお、層間絶縁層12としては、C
VD法による約1.5μm厚のシリコン酸化膜を堆積し
た後、約1μm厚のSOG膜を塗布し、その後、表面を
平坦化し、約1μm厚になるようにエッチバックしても
よい。また、CVD法による約1.0μm厚のシリコン
酸化膜を堆積した後、約0.5μm厚のSOG膜を塗布
し、その後、表面を平坦化してもよい。
【0053】続いて、下部配線層3間のスペース部15
以外の部分を約1μmだけエッチングして、層間絶縁層
12のスペース部15に凸部16を形成する(図14
(a))。次に、下部配線層3の両端部上の層間絶縁膜
5、12にコンタクトホール6を形成する。
【0054】続いて、スパッタ法により約0.5μm厚
のAl薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、通常のフ
ォトリソグラフィ技術によりレジスト(図示せず)をパ
ターニングし、パターニングされたレジストをマスクと
してRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパターニン
グして、スパイラルパターンの上部となる上部配線層7
を形成する。上部配線層7は、隣接する下部配線層3の
一端と下部配線層3の他端とをコンタクトホール6中の
接続部9を介して接続する(図14(b))。
【0055】これにより、層間絶縁層5を取り囲むよう
に下部配線層3と上部配線層7により巻回した磁性体層
11をコアとするスパイラルパターンが形成される。本
発明の第7の実施例による半導体装置及びその製造方法
について図15乃至図17を用いて説明する。図1乃至
図4に示す第1の実施例の半導体装置と同一の構成要素
には同一の符号を付して説明を省略又は簡略にする。
【0056】本実施例による半導体装置は、コンタクト
ホールを形成することなく上部配線層と下部配線層を接
続してスパイラルパターンを形成したものである。本実
施例では、半導体基板1上にCVD法により約4μm厚
のシリコン酸化膜からなる厚い絶縁層2を形成する。続
いて、厚い絶縁層2をHFにより約2μm深さエッチン
グして凹部14を形成する(図15(a))。
【0057】次に、スパッタ法により約0.5μm厚の
Al薄膜又はCu薄膜を堆積する。続いて、通常のフォ
トリソグラフィ技術によりレジスト(図示せず)をパタ
ーニングし、パターニングされたレジストをマスクとし
てRIE法によりAl薄膜又はCu薄膜をパターニング
して、絶縁層2の凹部14内面上に、スパイラルパター
ンの下部となる下部配線層3を形成する(図15
(a))。
【0058】次に、下部配線層3上にCVD法により約
1.5μm厚のシリコン酸化膜をを堆積した後、約1μ
m厚のSOG膜を塗布し、表面を平坦化した後、下部配
線層3の両端部が露出するまでエッチバックして層間絶
縁層5を形成する(図15(b)。次に、層間絶縁膜5
上に、例えば、約0.5μm厚のMoパーマロイからな
る磁性体層11形成し、その後、磁性体層11上に約
1.5μm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁層12
を堆積する。続いて、磁性体層11及び層間絶縁層12
を、複数の下部配線層3に直交する方向に延在する幅1
μmの帯状にパターニングする(図15(c))。
【0059】次に、全面に約1.5μm厚のシリコン酸
化膜を堆積した後、異方性エッチングし、磁性体層11
と層間絶縁層12の側壁に層間絶縁層20を形成する。
層間絶縁膜20の直ぐ外側で下部配線層3の両端部が露
出している(図16(a))。次に、スパッタ法により
約0.5μm厚のAl薄膜又はCu薄膜を堆積する。続
いて、通常のフォトリソグラフィ技術によりレジスト
(図示せず)をパターニングし、パターニングされたレ
ジストをマスクとしてRIE法によりAl薄膜又はCu
薄膜をパターニングして、層間絶縁層12とその側壁に
形成された層間絶縁層20を横切ってスパイラルパター
ンの上部となる上部配線層7を形成する。上部配線層7
は、隣接する下部配線層3の一端と下部配線層3の他端
とをコンタクトホールを介すことなく直接接続する(図
16(b))。
【0060】これにより、図17に示すように、コアと
しての磁性体層11と、層間絶縁層5、12を取り囲む
ように下部配線層3と上部配線層7により巻回したスパ
イラルパターンが形成される。なお、パターニングのた
めに上部配線層7をエッチングする際に、露出した下部
配線層3をもエッチングしないようにするため、下部配
線層3と上部配線層7に異なる材質を用い、上部配線層
7を下部配線層3に対して選択的にエッチングするよう
にしてもよい。
【0061】また、層間絶縁層12の側壁に層間絶縁層
20を形成する際に、下地の絶縁層2、5、12がエッ
チングされるのを防止するために、これら絶縁層2、
5、12、20に異なる材質を用い、層間絶縁層20を
絶縁層2、層間絶縁層5、12に対して選択的にエッチ
ングするようにしてもよい。選択的にエッチング可能な
絶縁材料としては、酸化シリコン、PSG、窒化シリコ
ン、ポリイミド等があるので、これらの材料を適宜用い
ればよい。
【0062】本発明の第8の実施例による半導体装置及
びその製造方法について図18を用いて説明する。図1
5乃至図17に示す第7の実施例の半導体装置と同一の
構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略に
する。本実施例による半導体装置は、個々の半導体基板
上に配線層を形成した後、両者を張り合わせてスパイラ
ルパターンを形成するものである。
【0063】第7の実施例と同様にして、一方の半導体
基板1上の絶縁層2の凹部内に下部配線層3を形成し、
他方の半導体基板1上の絶縁層2の凹部内に上部配線層
7を形成する(図18)。次に、下部配線層3と上部配
線層7が接続されるように、両方の半導体基板1を静電
圧着等の方法により張り合わせる(図18)。
【0064】これにより、層間絶縁層5を取り囲むよう
に下部配線層3と上部配線層7により巻回したスパイラ
ルパターンが形成される。なお、コアを形成する場合に
は、一方の半導体基板1の層間絶縁層5に磁性体層を埋
め込み、その後、両方の半導体基板1を静電圧着等の方
法により張り合わせる。
【0065】本発明の第9の実施例による半導体装置及
びその製造方法について説明する。本実施例による半導
体装置は、上部配線層と下部配線層の間にある層間絶縁
層を除去して空間とし、エアアイソレーション構造とし
たものである。半導体基板1の絶縁層2上に、層間絶縁
層5、12を取り囲むように下部配線層3と上部配線層
7によりスパイラルパターンを形成した後、層間絶縁層
5、12のみをエッチング除去すればよい。そのために
は、下部配線層3、上部配線層7、絶縁層2、層間絶縁
層5、12として適切な材料を選択する。
【0066】例えば、下部配線層3、上部配線層7とし
てCuを用いた場合、CVD法によるシリコン酸化膜か
らなる層間絶縁層5、12のみをHFにより選択的にエ
ッチング除去できる。このとき、層間絶縁層5、12と
してPSGを用いれば、更に選択性を向上させることが
できる。また、下部配線層3、上部配線層7としてAl
系の合金を用いた場合には、層間絶縁層5、12として
ポリイミド等の樹脂を用いれば、酸素プラズマにより、
層間絶縁層5、12のみを選択的に除去することができ
る。
【0067】本実施例の半導体装置のように、エアアイ
ソレーション構造にすれば、層間絶縁層としてシリコン
酸化膜を用いた場合の比透磁率μ=0.55であるか
ら、インダクタンスを向上させ、コイルが発生する磁場
を大きくすることができる。また、微小なスパイラルパ
ターンをベン毛モータに用いる場合には、本実施例の半
導体装置のように層間絶縁層を除去する必要がある。
【0068】なお、上述した実施例では、半導体製造プ
ロセス技術の観点から素子寸法であるスパイラルパター
ンの配線幅を1μm、そのピッチを2μmに定めたが、
ベン毛モータとして用いる場合には、体内の薬剤運搬シ
ステムやマイクロサージェリとして必要な寸法にする必
要がある。例えば、食細胞に処理させて対外に排出させ
るためにはスパイラル全体の寸法を2μm以下にするこ
とが望ましい。
【0069】本発明の第10の実施例による半導体装置
及びその製造方法について図19を用いて説明する。上
述した実施例により形成したスパイラルパターンをコイ
ルとして用いる場合、スパイラルパターンの各寸法を誤
差なく形成することは困難であるため、スパイラルパタ
ーンを形成後にインダクタンスを微調整する必要があ
る。
【0070】本実施例では、図19に示すように、半導
体基板1の絶縁層2上に形成したスパイラルパターン1
0からタップ引出し配線23を複数本形成しておく。ス
パイラルパターン10の製造後にインダクタンスを測定
して、必要に応じてレーザトリミングして、所望のイン
ダクタンスを実現する。本発明の第11の実施例による
半導体装置及びその製造方法について図20及び図24
を用いて説明する。
【0071】本実施例による半導体装置は、スパイラル
パターンの周囲にシールドを形成し、他の素子やコイル
等への磁場の影響を最小限にとどめるようにしたことを
特徴としている。本実施例による半導体装置では、MO
SFETが形成されたMOS部31と、バイポーラトラ
ンジスタが形成されたバイポーラ部32と、本実施例の
スパイラルパターンによるコイルが形成されたコイル部
33とが、同一の半導体基板1上に形成されている。な
お、以下の説明において、MOS部31とバイポーラ部
32の構造の詳細については説明を省略する。
【0072】コイル部32においては、半導体基板1の
フィールド酸化膜28上に、多結晶シリコンからなるシ
ールド下部24を形成し、下部シールド層24上にシリ
コン酸化膜からなる絶縁層2を形成する(図20)。次
に、MOS部31とバイポーラ部32における第1層の
アルミニウム配線層を用いて、スパイラルパターンの下
部となる下部配線層3と共にシールド側部25を形成す
る(図20)。
【0073】次に、下部配線層3上に層間絶縁層5を形
成し、続いて、層間絶縁層5上にコアとなる磁性体層1
1を形成する(図21)。次に、磁性体層11上に層間
絶縁層12を形成し、下部配線層3の両端部上に開口す
るコンタクトホール6を形成する(図21)。次に M
OS部31とバイポーラ部32における第2層のアルミ
ニウム配線層を用いて、スパイラルパターンの上部とな
る上部配線層7と共にシールド側部25′を形成する
(図22)。
【0074】次に、MOS部31とバイポーラ部32に
おける第3層のアルミニウム配線層を用いて、シールド
上部26を形成する(図22、図23)。これにより、
下部配線層3と上部配線層7から形成されるスパイラル
パターンを、シールド下部24、シールド側部25、2
5′、シールド上部26により取り囲み、MOS部30
やバイポーラ部31への磁場の影響を最小限にとどめる
ことができる。
【0075】なお、図24に示すように、半導体基板1
表面に不純物を添加して形成した導電層によりシールド
下部27を形成するようにしてもよい。また、上記実施
例では、スパイラルパターンの四方全てを取り囲んでシ
ールドしたが、一部を削除して長辺方向のみを囲んでシ
ールドしてもよいし、短辺方向を囲んでシールドしても
よい。
【0076】本発明は上記実施例に限らず種々の変形が
可能である。例えば、コイルとしてのスパイラルパター
ンを形成する導電体としては、タングステンやモリブデ
ン、タンタル、チタン等の高融点金属や、そのシリサイ
ドでもよいし、不純物がドープされた多結晶シリコンや
アモルファスシリコン等でもよい。
【0077】また、ベン毛モータのベン毛部として本発
明のスパイラルパターンを用いる場合には、上記材料以
外に蛋白質のような体内拒否反応を抑える素材が望まし
い。また、硬度の点では、0.6%Cu/0.3%Mo
/3.3%Ni/0.1%C/95.7%Feの鉄合金
や、0.4%Mn/1.2%Cr/0.25%Mo/
0.16%C/93.94%Feの鉄合金でもよい。
【0078】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、半導体基
板と、半導体基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に
形成された複数の第1の配線層と、第1の配線層上方に
形成され、互いに隣接する第1の配線層の一端と第1の
配線層の他端とを接続する第2の配線層とを有している
ので、第1の配線層と第2の配線層により微小なスパイ
ラルパターンを実現することができる。
【0079】また、本発明によれば、半導体基板上に絶
縁層を形成し、絶縁層上に複数の第1の配線層を形成
し、第1の配線層上に層間絶縁層を形成し、層間絶縁層
上に、層間絶縁層を取り囲むように、互いに隣接する第
1の配線層の一端と第1の配線層の他端とを接続する第
2の配線層を形成したので、第1の配線層と第2の配線
層により微小なスパイラルパターンを形成することがで
きる。
【0080】したがって、本発明によるスパイラルパタ
ーンをコイルとして用いれば、LSIチップ上に他の素
子と同様に一体的に形成することができる。また、本発
明によるスパイラルパターンをベン毛として用いれば、
マイクロマシーニングにおけるベン毛モータが実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造
方法を示す工程図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造
方法を示す工程図(その2)である。
【図3】本発明の第1の実施例による半導体装置を示す
図である。
【図4】本発明の第1の実施例による半導体装置の変形
例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造
方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第2の実施例による半導体装置を示す
図である。
【図7】本発明の第2の実施例による半導体装置の変形
例を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造
方法を示す工程図である。
【図9】本発明の第3の実施例による半導体装置を示す
図である。
【図10】本発明の第4の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図である。
【図11】本発明の第5の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図(その1)である。
【図12】本発明の第5の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図(その2)である。
【図13】本発明の第6の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図(その1)である。
【図14】本発明の第6の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図(その2)である。
【図15】本発明の第7の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図(その1)である。
【図16】本発明の第7の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図(その2)である。
【図17】本発明の第7の実施例による半導体装置を示
す図である。
【図18】本発明の第8の実施例による半導体装置の製
造方法を示す工程図である。
【図19】本発明の第10の実施例による半導体装置を
示す図である。
【図20】本発明の第11の実施例による半導体装置の
製造方法を示す工程図(その1)である。
【図21】本発明の第11の実施例による半導体装置の
製造方法を示す工程図(その2)である。
【図22】本発明の第11の実施例による半導体装置の
製造方法を示す工程図(その3)である。
【図23】本発明の第11の実施例による半導体装置を
示す図である。
【図24】本発明の第11の実施例による半導体装置の
変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…絶縁層 3…下部配線層 5…層間絶縁層 6…コンタクトホール 7…上部配線層 9…接続部 10…スパイラルパターン 11…磁性体層 12…層間絶縁層 13…凸部 14…凹部 15…スペース部 16…凸部 17…平坦部 19…凹部 20…層間絶縁層 23…タップ引出し配線 24…シールド下部 25、25′…シールド側部 26…シールド上部 27…シールド下部 28…フィールド酸化膜 30…MOS部 31…バイポーラ部 32…コイル部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された絶縁層と、 前記絶縁層上に形成された複数の第1の配線層と、 前記第1の配線層上方に形成され、互いに隣接する前記
    第1の配線層の一端と前記第1の配線層の他端とを接続
    する第2の配線層とを有し、 前記第1の配線層と前記第2の配線層によりスパイラル
    パターンが形成されていることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記第1の配線層と前記第2の配線層間に形成された層
    間絶縁層を更に有し、 前記第1の配線層と前記第2の配線層により前記層間絶
    縁層を取り囲むスパイラルパターンが形成されているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体装置において、 前記層間絶縁層中に形成され、前記スパイラルパターン
    を貫通する磁性体層を更に有し、 前記第1の配線層と前記第2の配線層により前記磁性体
    層を取り囲むスパイラルパターンが形成されていること
    を特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導
    体装置において、 前記絶縁層が凹状に形成され、 前記絶縁層の凹部上に、前記第1の配線層が凸状に形成
    されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれかに記載の半導
    体装置において、 前記層間絶縁層の上面に凸部が形成され、 前記層間絶縁層の凸部上に、前記第2の配線層が凹状に
    形成されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至4のいずれかに記載の半導
    体装置において、 前記第1の配線層と前記第2の配線層とは、前記層間絶
    縁層に形成された接続穴又は溝を介して接続されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に絶縁層を形成する工程
    と、 前記絶縁層上に複数の第1の配線層を形成する工程と、 前記第1の配線層上に層間絶縁層を形成する工程と、 前記層間絶縁層上に、前記層間絶縁層を取り囲むよう
    に、前記第1の配線層の一端と互いに隣接する前記第1
    の配線層の反対側の他端とを接続する第2の配線層を形
    成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1の配線層と前記第2の配線層により取り囲まれ
    た前記層間絶縁層を除去する工程を更に有することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に絶縁層を形成する工程
    と、 前記絶縁層上に複数の第1の配線層を形成する工程と、 前記第1の配線層上に第1の層間絶縁層を形成する工程
    と、 前記第1の層間絶縁層上に、前記第1の配線層に交差す
    る方向に延在する磁性体層を形成する工程と、 前記磁性体層上に第2の層間絶縁層を形成する工程と、 前記第2の層間絶縁層上に、前記磁性体層を取り囲むよ
    うに、前記第1の配線層の一端と互いに隣接する前記第
    1の配線層の反対側の他端とを接続する第2の配線層を
    形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9のいずれかに記載の半
    導体装置の製造方法において、 前記絶縁層をエッチングして上面に凹部を形成する工程
    を更に有し、 前記絶縁層の凹部上に、複数の第1の配線層を凹状に形
    成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7乃至10のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記層間絶縁層の上面であって、前記第2の配線層が形
    成される予定の領域に凸部を形成する工程を更に有し、 前記層間絶縁層の凸部上に、前記第2の配線層を凸状に
    形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7乃至11のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記層間絶縁層の前記第1の配線層の両端上に接続穴又
    は溝を形成する工程を更に有し、 前記層間絶縁層上に前記第2の配線層を形成して、前記
    層間絶縁層の前記接続穴又は溝を介して前記第1の配線
    層と接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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