JPH0783920A - カテコールアミン検査用採血管 - Google Patents

カテコールアミン検査用採血管

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JPH0783920A
JPH0783920A JP5228779A JP22877993A JPH0783920A JP H0783920 A JPH0783920 A JP H0783920A JP 5228779 A JP5228779 A JP 5228779A JP 22877993 A JP22877993 A JP 22877993A JP H0783920 A JPH0783920 A JP H0783920A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カテコールアミンの測定感度を上げ測定再現
生を高めるとともに、検査効率を向上させることができ
るカテコールアミン検査用採血管を提供する。 【構成】 管内に還元剤を封入してなる血清用カテコー
ルアミン検査用採血管及び管内に還元剤及び血液抗凝固
剤を封入してなる血漿用カテコールアミン検査用採血
管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血清及び血漿中のカテ
コールアミンを精密に検査するための採血管に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内の成分であって生理学上重要なカ
テコールアミンとして、アドレナリン、ノルアドレナリ
ン及びドーパミンが知られている。アドレナリンは副腎
髄質ホルモンとして、ノルアドレナリンは交感神経刺激
伝達物質として、またドーパミンはノルアドレナリンの
前駆物質であってそれ自体中枢神経作用物質等として、
生体内で重要な役割を演じている。
【0003】上記カテコールアミンは、通常血液中を循
環することにより生体各部位において生理活性を発現す
ることなり、また一定の量的範囲を超えて生体内に発生
することと機能的変化とが相関していることから、これ
らの血液中の量を測定することにより病気の診断予防が
可能であり、例えば、褐色細胞腫、交感神経芽細胞腫、
高血圧等の診断に臨床の場で活用されている。
【0004】カテコールアミンの血液中の存在量を測定
する方法としては、血液を血管から直接採取した後所定
の方法によって分析定量する方法が一般的である。また
血液の採取法としては、今日では採血管による方法が一
般化している。
【0005】カテコールアミンは血中に存在するもの
の、その機能的性質上、存在量は数pg〜数100pg
/1mlと極めて微量であり、僅かの測定誤差がそのま
ま診断結果に影響を与えることとなる。更にカテコール
アミンは、血中から採取した瞬間から中性又はアルカリ
性溶液中で容易に酸化され崩壊を開始するため(熊原雄
一ほか「生体ホルモン」医学書院481〜501(19
77))、採血後に何らかの崩壊阻止措置を採らなけれ
ば正確な測定が困難となる。
【0006】この問題を解決する目的で、現在、血中の
カテコールアミン濃度を測定する場合に、採血後血液に
カテコールアミンの安定化剤としてアスコルビン酸やグ
ルタチオンを添加する方法が考えられている(Cli
n.Chem.,27,1983,(1981))。し
かしながら、この方法では事前の試薬調製に非常な手間
を要するので、数多くの検査を効率的に行うときには極
めて煩雑な操作を伴うこととなるうえ、採血から安定化
剤添加措置までの僅かな時間にもカテコールアミンの崩
壊が生じてしまうのを阻止できないため、測定誤差を払
拭することができず、検査結果への信頼性に劣る欠点が
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、多数検体同時検査に対応しうる簡便な操作で、しか
も測定誤差が生じるのを原因から阻止するカテコールア
ミン検査用の採血管を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記を目
的として研究を進めるうち、カテコールアミンが重金属
の触媒下に酸化的に崩壊してゆくことに着目し、採血管
による採血の瞬間にこの酸化的崩壊を阻止することがで
きれば目的に適うことを見いだし、またこの崩壊阻止が
採血されたその採血管内において行われれば良いことに
想到し本発明を完成した。
【0009】本発明の要旨は、採血管の管内に、採血の
前に予めカテコールアミンを安定化する目的で還元剤を
封入しておくところにある。本発明に使用する還元剤と
しては、例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、アスコルビン酸、グルタチオン、ジチオトレ
イトール等が挙げられる。これらは、いずれも生化学及
び臨床化学の分野で広く用いられている試薬である。本
発明においては、これらの還元剤を、単独又は併用して
用いることができる。
【0010】本発明においてメタ重亜硫酸ナトリウムを
使用する場合には、採血1ml当たり0.1〜500m
gを採血管内に封入する。また、チオ硫酸ナトリウムの
場合には同じく1〜500mgを、アスコルビン酸の場
合には同じく0.1〜500mgを、グルタチオンの場
合には同じく0.1〜500mgを、グルタチオンの場
合には同じく0.5〜500mgを、ジチオトレイトー
ルの場合には同じく1〜500mgを、それぞれ採血管
内に封入する。封入量を上記より少なくするとカテコー
ルアミンの安定化効果が低下し、また上記より多くして
もより多くの安定化効果が期待できるわけではなく無駄
となるほかカテコールアミンの測定結果に影響を与える
可能性もあるので、封入量は上記範囲に限定される。本
発明において、上記還元剤の複数を併用するときには、
上記封入量の総量を適宜増減して用いることができる。
【0011】次に本発明2を説明する。本発明の採血管
を血漿用として適用する場合には、上記還元剤のほか、
血液抗凝固剤を同時に封入しておくことができる。この
ような血液抗凝固剤としては、例えば、ヘパリン、クエ
ン酸ナトリウム、EDTA、ふっ化ナトリウム等が挙げ
られる。これらの血液抗凝固剤は、単独で使用してもよ
いし、併用することもできる。
【0012】本発明及び本発明2においては、本発明に
係る還元剤のほか又は本発明2に係る還元剤と血液抗凝
固剤のほか、カテコールアミンの酸化を触媒する重金属
をマスキングする目的で、エチレンジアミン四酢酸(E
DTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)等の
キレート剤を、同時に管内に封入しておくことができ
る。このようにキレート剤を同時に封入しておくことに
より、本発明及び本発明2の効果を更に確実なものとす
ることができる。
【0013】このようにEDTAを使用する場合には採
血1ml当たりEDTA・2Naとして0.01〜10
0mgを、またEGTAを使用する場合には採血1ml
当たり0.01〜200mgを、上記還元剤とともに採
血管内に封入する。封入量を上記より少なくすると重金
属をマスキングする効果がなくなり、また上記より多く
すると検体の凝固に影響を与えるので、上記範囲に限定
される。
【0014】通常、採血管として真空採血管を使用する
ときには、血管内にあった血液は注射針を通して真空状
態にある採血管内に瞬間的に吸い込まれる。本発明及び
本発明2の採血管として真空採血管を使用すれば、その
採血管内に還元剤が存在するため、血管から吸い込まれ
た血液は瞬間的に還元剤と混合されることとなり、カテ
コールアミンの酸化崩壊を完全に阻止することができ
る。従って、採血管としては真空採血方式に用いる真空
採血管とすることが好ましい。
【0015】本発明及び本発明2の採血管は、通常使用
されている採血管であればどのような構造のものであっ
てもよく、通常はガラス管又はプラスチック管をゴム栓
で封止して構成することができる。
【0016】本発明及び本発明2に係る還元剤、血液抗
凝固剤及びキレート剤は、採血管内に溶液又は粉末の状
態で封入しておくことができる。また、上記還元剤、血
液抗凝固剤及びキレート剤のほか、必要に応じて血清分
離剤等を同時に封入しておくことができる。
【0017】
【実施例】以下に試験例及び実施例を示して、更に詳し
く説明する。
【0018】試験例 予め採取したプール血漿(室温で72時間放置により内
因性ドーパミンを除去した)5mlに、0〜500mg
/mlの濃度になるようにカテコールアミン安定化剤と
して、メタ重硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ア
スコルビン酸、グルタチオン、ジチオトレイトールをそ
れぞれ添加混合した。このカテコールアミン安定化剤添
加プール血漿5mlに塩酸ドーパミン溶液(15ng/
ml、1/1000規定塩酸溶液中)0.1mlを添加
することにより、300pg/ml濃度のドーパミン添
加血漿を調製した。このドーパミン添加血漿1mlを調
製後60分室温で放置した後、分解せずに残ったドーパ
ミン濃度(DA)をカテコールアミン測定システムSS
LC−20(積水化学工業社製)を用いて測定し、既知
濃度の試料に対する各試薬の安定化効果を調べた。表1
にドーパミン濃度の測定結果を示した。表中300mg
/mlを超える数値は、ドーパミン添加血漿の調製及び
測定誤差による。
【0019】
【表1】
【0020】上の結果からわかるように、使用した試薬
にはそれぞれカテコールアミン安定化効果があり、その
有効濃度範囲は血液1mlに対してメタ重亜硫酸ナトリ
ウム0.1mg〜500mg、チオ硫酸ナトリウム1m
g〜500mg、アスコルビン酸0.1mg〜500m
g、グルタチオン0.5mg〜500mg、ジチオトレ
イトール1mg〜500mgであった。
【0021】実施例1 7ml容ガラス製採血管にアスコルビン酸5mgを添加
し、閉塞材料としてゴム栓を用い、真空下で真空打栓す
ることによりアスコルビン酸入り真空採血管を作製し
た。本採血管を用いて健常人男子から血液3mlを同一
人について3回採血し、それぞれ60分間、120分
間、240分間室温にて静置後、遠心分離によって血清
1mlを採取した。この血清1ml中のノルアドレナリ
ン濃度(NA)をカテコールアミン測定システムSSL
C−20(積水化学工業社製)を用いて測定した。結果
を表2に示した。
【0022】比較例1 アスコルビン酸を添加しないこと以外は実施例1と同様
に行った。結果を表2に示した。
【0023】
【表2】
【0024】通常、血清分離の際には、血清層に血球成
分が混入しないように、放置時間を十分長くとって強固
な血餅を形成させる必要がある。表2からわかるように
アスコルビン酸は室温放置240分でもノルアドレナリ
ンを安定化する効果を有していた。本発明は血清中のカ
テコールアミン濃度測定に極めて有用である。
【0025】実施例2 7ml容プラスチック製採血管にメタ重亜硫酸ナトリウ
ム3mg、EDTA0.1mg及びヘパリン5単位を添
加し、真空打栓閉塞材料としてゴム栓を用い、真空打栓
することにより、メタ重亜硫酸ナトリウム、EDTA及
びヘパリン入り真空採血管を作製した。本採血管を用い
て健常人男子から血液5mlを採血し、直ちに遠心分離
によって血漿2mlを採取した。この血漿1ml中のノ
ルアドレナリン(NA)、アドレナリン(AD)、ドー
パミン(DA)濃度を全自動カテコールアミン分析計H
LC−8030(東ソー社製)を用いて測定した。測定
結果を表3に示した。
【0026】比較例2 メタ重亜硫酸ナトリウム及びEDTAを添加しないこと
以外は実施例2と同様に行った。測定結果を表3に示し
た。
【0027】
【表3】
【0028】比較例2においては採血後直ちに測定に供
したものであるが、既にドーパミンは分解により検出不
能になっていた。また、他の2成分においても安定化剤
を添加した系と比較するとそれぞれ測定値の低下が確認
された。本発明は検査値の感度向上に極めて有用であ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明の真空採血管を使用すると、採血
と同時にカテコールアミンの安定化がなされるためカテ
コールアミンの崩壊が生じないので、カテコールアミン
の測定感度を上げ測定再現生を高めることができる。ま
た従来から行われていた採血後に安定化試薬を添加する
という手間が省けるため、検査効率を向上させることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内に還元剤を封入してなることを特徴
    とする血清用カテコールアミン検査用採血管。
  2. 【請求項2】 管内に還元剤及び血液抗凝固剤を封入し
    てなることを特徴とする血漿用カテコールアミン検査用
    採血管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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