JPH0783405A - 低ＮＯｘバーナーとＮＯｘポートの組合せ体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石炭等の化石燃料を燃焼させるためのバーナ
ー／ポート組合せ体を提供すること。 【構成】 喉部と、該喉部の中央区域に配置されてお
り、前記石炭／空気混合物を受け取るための入口と、該
石炭／空気混合物を噴出するための出口を有するバーナ
ーノズルと、前記喉部へ二次空気の第１部分を供給する
ために該喉部内において前記バーナーノズルの両側に側
方に近接して配置された二次空気供給管と、前記喉部内
の前記二次空気を前記バーナーノズルから離れる方向に
偏向させるために、該バーナーノズル及び管の上方で前
記喉部の上方部分と、該バーナーノズル及び管の下方で
該喉部の下方部分とに配置された複数の羽根とから成る
粉砕石炭／空気混合物を燃焼させるためのバーナー／ポ
ート組合せ体。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般に、燃料バーナー
に関し、特に、石炭等の化石燃料を燃焼させるための新
規な優れた低ＮＯｘバーナーとＮＯｘポートの組合せ体
（「低ＮＯｘバーナー／ＮＯｘポート組合せ体」、又は
「バーナー／ポート組合せ体」とも称する）に関する。
ここで、「ＮＯｘポート」とは、ＮＯｘの発生を減少さ
せる目的で、燃料の未燃焼部分を燃焼させるための追加
の二次空気を送給するポートのことをいう。

【０００２】

【従来の技術】例えば米国特許第５，１９９，３５５号
に開示されているような低ＮＯｘ型（ＮＯｘ放出量の低
い）粉砕石炭（微粉炭）炊きバーナーは、燃焼中ＮＯ、
ＮＯ₂等のいわゆるＮＯｘと総称される窒素酸化物の生
成を減少させるために空気及び燃料を段階的に燃焼させ
るという原理に依存している。この方式の有効性は、特
に、その方式を適用するバーナー及び炉の設計に左右さ
れる。ＮＯｘ放出量を更に減少させるために、バーナー
からの空気の一部を抽出してその下流での燃焼過程に使
用するためにＮＯｘポートが（燃焼用空気ポート及び段
階的空気供給ポートの上方に）設けられる。

【０００３】発電所用の典型的なバーナー炉壁据え付け
型ボイラーの場合、バーナーは炉の下方部分の前壁及
び、又は後壁に上下に段をなして（即ち、異なる高さ位
置に）配列される。低ＮＯｘ型バーナーは、新しい炉に
据え付けられる場合もあり、既存の炉に後から据え付け
られる場合もある。それらのバーナーからの実際のＮＯ
ｘ放出量は、それらのバーナーが据え付けられている高
さによって異なる。なぜなら、炉の壁の高さ位置によっ
て熱環境が異なるからである。炉の底部（下方部分）は
炉の中で最も温度の低い部分であり、ＮＯｘ発生量が最
も少ない。反対に、炉の頂部（上方部分）は炉の中で最
も温度の高い部分であり、ＮＯｘ発生量が最も多い。こ
の高温がＮＯｘの発生を増進する。

【０００４】更に、下方位置バーナー部位からのガスの
上昇流れが上方位置バーナーの火炎に衝突して空気と燃
料の混合を加速し、その結果、ＮＯｘの発生を促進する
ことになる。これらの作用は、ボイラーの多数のテスト
で実証されており、そのテスト結果によれば、最上段の
列のバーナーを不作動にすると、ＮＯｘの量が減少し、
最下段の列のバーナーを不作動にすると、（すべてのバ
ーナーを作動させている場合に比べて）ＮＯｘの量が増
大することが判明している。ＮＯｘポートは、ＮＯｘ放
出の抑制目標を達成するために必要とされるようになっ
た。ＮＯｘポートは、従来技術では通常、最上段のバー
ナー部位の上方に配置される。ＮＯｘポートの効果は、
バーナーからＮＯｘポートへ供給される空気の量と、バ
ーナーからＮＯｘポートまでの距離の関数である。しか
しながら、大抵の既存ボイラーにおいて、炉内のバーナ
ーの上方にＮＯｘポートを設置するのに適当な場所を見
出すのは困難である。炉の高さや、炉の加熱面の構成
や、補助設備の存在等のために、バーナーの上方にＮＯ
ｘポートを付設することが妨げられるからである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述したいろいろな従
来技術の欠点に鑑み、本発明は、粉砕石炭（微粉炭）と
空気の混合物を燃焼させるためのバーナー／ポート組合
せ体を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、粉砕石炭／空気混合物を燃焼させるため
のバーナー／ポート組合せ体であって、喉部と、該喉部
の中央区域に配置されており、前記石炭／空気混合物を
受け取るための入口と、該石炭／空気混合物を噴出する
ための出口を有するバーナーノズルと、前記喉部へ二次
空気の第１部分を供給するために該喉部内において前記
バーナーノズルの両側に側方に近接して配置された二次
空気供給管と、前記喉部内の前記二次空気を前記バーナ
ーノズルから離れる方向に偏向させるために、該バーナ
ーノズル及び管の上方で前記喉部の上方部分と、該バー
ナーノズル及び管の下方で該喉部の下方部分とに配置さ
れた複数の羽根と、から成るバーナー／ポート組合せ体
を提供する。

【０００７】本発明は、又、粉砕石炭／空気混合物を燃
焼させるためのバーナー／ポート組合せ体であって、喉
部と、該喉部の下方区域に配置されており、前記石炭／
空気混合物を受け取るための入口と、該石炭／空気混合
物を噴出するための出口を有するバーナーノズルと、前
記喉部へ二次空気の第１部分を供給するために該喉部内
において前記バーナーノズルの両側に側方に近接して配
置された二次空気供給管と、前記喉部内の前記二次空気
を前記バーナーノズルから離れる方向に偏向させるため
に、該バーナーノズル及び管の上方で前記喉部の上方部
分に配置された複数の羽根と、から成るバーナー／ポー
ト組合せ体を提供する。

【０００８】

【作用】本発明のバーナー／ポート組合せ体は、バーナ
ー炉壁付け型炉の上方位置バーナーとして使用するのに
適したものであり、バーナーはそれ自体低ＮＯｘ型であ
り、下方位置バーナーのためのＮＯｘポートとしても機
能するので、燃焼装置ＮＯｘ放出量を低減することがで
きる。

【０００９】

【実施例】図１を参照すると、本発明の低ＮＯｘバーナ
ーとＮＯｘポートの組合せ体５は、粉砕石炭（微粉炭）
と一次空気との混合物（「粉砕石炭／一次空気混合物」
又は「石炭／空気混合物」とも称する）８を供給するた
めのバーナーノズル（単に「ノズル」とも称する）１０
を有する。バーナー／ポート組合せ体５は、炉２（図５
参照）の上方部分に設置されているので「上方位置バー
ナー」又は単に「バーナー」とも称する。粉砕石炭／一
次空気混合物８は、入口１１を通して導入され、ノズル
１０の出口１２から炉（燃焼装置）２内へ噴出される。
空気と燃料（粉砕石炭）の混合を促進し、バーナーの作
動の安定を図るために、ノズル１０の出口１２近くの内
部に慣用の渦流創生器（図示せず）が配置されている。

【００１０】ノズル１０は、バーナー／ポート組合せ体
５のバーナー喉部２５の中央部に配置されている。点火
と燃焼安定化の目的で二次空気３５の少量部分を粉砕石
炭／一次空気混合物８と急激に混合させるために、ノズ
ル１０に近接したところへ供給するための二次空気供給
管３０，３０（図２）がノズルの両側にその側方に近接
して配置されている。ノズル１０と１対の二次空気供給
管（以下、「空気供給管」又は単に「管」とも称する）
３０とから供給される合計の空気の化学理論量は、約
０．５０、即ち、理論空気量の５０％とする。管３０か
ら導入される空気は、粉砕石炭／一次空気混合物８との
混合を増進し、かつ、炉２の下方部分に位置する下方位
置バーナー７（図５参照）の火炎から生じた付近の高温
炉ガスを連行するために、渦流にされる。ただし、別法
として、粉砕石炭／一次空気混合物８に混合させるべく
付近の高温炉ガスを連行するために、渦流でない空気ジ
ェットを管３０から噴出させるようにしてもよい。

【００１１】空気渦流の量は、石炭の反応性及び炉の構
造に応じて決められる。サイクロン式再燃焼方式におけ
る段階的再燃焼バーナーに関する経験から、粉砕石炭燃
料の火炎は、（サイクロン式再燃焼方式では他のバーナ
ーによってではなく、炉の下方部に設けられたサイクロ
ンによって創生される）高温の炉環境において０．５０
の化学理論空気量で安定させることができることが判明
している。この非常に低い化学理論空気量は、さもなく
ば他の下方位置バーナーより多くのＮＯｘを発生するは
ずの上方位置バーナーのＮＯｘ発生量を効果的に減少さ
せるのである。本発明のバーナー／ポート組合せ体（上
方位置バーナー）５の非常に低い化学理論空気量（０．
５０）は、バーナー／ポート組合せ体５からの燃料基が
図５に示されるように下方位置バーナー７から生じた炉
ガスと混合すること（燃料の段階的供給）により再燃焼
を起し、ＮＯｘを減少させることができる。

【００１２】図１に示されるように、残りの二次空気３
５（管３０，３０によってノズル１０に近接したところ
へ供給される上述した少量の二次空気を除く残りの二次
空気）は、ノズル１０及び管３０，３０の上方及び下方
でポート２０内に配置された複数の羽根１５を通して導
入される。羽根１５は、上記残りの二次空気３５をバー
ナー５から離れる方向に偏向させるためのものである。
羽根１５を通る二次空気３５の量は、バーナー５のため
の化学理論量未満の空気の残余と、下方位置バーナー７
（図５）から分流された若干の空気を含む量である。

【００１３】バーナー／ポート組合せ体５（上方位置バ
ーナー５）のポート２０の空気の流れに対する抵抗は低
くされているので、ポート２０を通る二次空気の量は、
下方位置バーナー７で使用される二次空気の量より多く
なる。更に、上方位置バーナー５の空気の流れに対する
抵抗を小さくするために羽根１５を湾曲羽根とすること
もできる。それに加えて、下方位置バーナー７の空気抵
抗を増大させるために下方位置バーナー７のダンパー又
はレジスタを絞り、その分、上方位置バーナー５を通し
てより多くの空気を圧送するようにすることもできる。
この空気の運動量は、その空気が、上方位置バーナー５
において生じた火炎と混合するのを遅らせることにな
り、ＮＯｘの発生を制限するとともに、該空気が燃焼を
完成させるために炉内の更に深い部位の炉ガスと混合す
るためのエネルギーを提供する。

【００１４】バーナー／ポート組合せ体５を通して多量
の二次空気３５が導入されるが、本発明によれば、この
二次空気３５の多部分をバーナー５の喉部２５での石炭
燃焼の初期段階から切り離す。従って、バーナー／ポー
ト組合せ体５では非常に低い化学理論量の空気で火炎が
発生することによりＮＯｘの減少が達成され、バーナー
／ポート組合せ体５は、図５に示されるように、下方位
置バーナー７から上方位置バーナー５へ空気を分流させ
ることにより、下方位置バーナー７のためのＮＯｘポー
ト２０（ＮＯｘ低減ポート）（図１）として機能する。
この意味で、ポート２０を「ＮＯｘポート」と称する。
しかも、これは、実用的ではない、又装置のコスト増を
招き、構造を複雑にする別個のＮＯｘポートを設ける必
要なしに達成される。

【００１５】図３及び４は、本発明のバーナー／ポート
組合せ体５の第２実施例を示す。この実施例では、バー
ナーノズル１０は、バーナー喉部２５の下方部分に配置
されている。粉砕石炭／一次空気混合物８は、燃焼安定
化のために混合が促進されるように出口１２（図３）の
近くで渦流にされる。

【００１６】二次空気３５の少量部分を噴射するための
空気供給管（図３）がノズル１０の両側に配置されてい
る。図１、２の実施例の場合と同様に、管３０，３０
は、ノズル１０からの空気と合わせて、粉砕石炭／一次
空気混合物８を燃焼させるための化学理論量の０．５０
の空気を供給する。やはり、管３０から導入される二次
空気３５は、火炎を安定させるために、粉砕石炭／一次
空気混合物８及び付近の高温炉ガスとの急速な混合を誘
起するような態様で渦流にされるか、あるいは別法とし
て、空気ジェットを管３０から噴出されるように構成す
ることができる。

【００１７】残りの二次空気３５（管３０，３０によっ
てノズル１０に近接したところへ供給される上述した少
量の二次空気を除く残りの二次空気）は、バーナーの上
方部分のポート２０内に配置された複数の羽根１５を通
して導入される。羽根１５は、上記残りの二次空気３５
をバーナー５から離れる方向に偏向させるためのもので
ある。羽根１５は、残りの二次空気３５と粉砕石炭／一
次空気混合物８との混合を遅らせ、ポート２０をより効
果的にＮＯｘポートとして機能させるために、二次空気
３５を炉２（図５参照）内の上方へ偏向させるように傾
けられている。二次空気３５は、バーナー５の粉砕石炭
／一次空気混合物を燃焼させるのに必要な量の空気と、
下方位置バーナー７（図５）から分流された若干量の空
気を含む。

【００１８】本発明によるバーナー／ポート組合せ体５
は、さもなくば最多のＮＯｘを発生する上方位置バーナ
ーからのＮＯｘ放出量を減少させるとともに、下方位置
バーナー７のためのＮＯｘポート２０としても機能し、
ＮＯｘの発生を一層低減する。しかも、それは、別個の
ＮＯｘポートを設けることによるコスト増も、構造の複
雑化をももたらすことなく達成される。

【００１９】ノズル１０及び管３０を備えた本発明のバ
ーナー／ポート組合せ体５は、再燃焼器としてとして使
用することができ、バーナー喉部２５の残部（喉部のう
ちノズル１０及び管３０によって占められている部分以
外の部分）をＮＯｘポート２０として用いることを可能
にする。追加の高速度二次空気３５が炉２内へ注入され
るが、その二次空気は、上方位置バーナー５の火炎の化
学理論量未満の反応を維持するために羽根１５によって
バーナー５の火炎から離れる方向に偏向される。この偏
向された高速度二次空気３５は、炉ガスと効果的に混合
するに至り、在来のＮＯｘポートと同様な態様で燃焼を
完成させる。バーナー／ポート組合せ体５への燃料（粉
砕石炭）の供給が遮断されたとき（それに対応して石炭
粉砕機が不作動にされたとき）は、バーナー／ポート組
合せ体５は、単に下方位置バーナーのためのＮＯｘポー
トとして機能する。

【００２０】バーナー／ポート組合せ体５のいろいろ名
変型例が考えられる。例えば、図１、２に示されたバー
ナー／ポート組合せ体５を図６に示されるように９０°
回転させて管３０，３０がノズル１０の左右にではなく
上下に近接して位置するようにすることができる。その
場合、羽根１５は、二次空気３５をバーナー５の火炎か
ら離れる方向に水平方向左右に偏向させる。この構成
は、炉の側壁に沿って空気を噴出させるので、炉の側壁
に近接してバーナーが設置されている炉にとって側壁を
侵蝕又はスラッグ化から保護する上で有利である。

【００２１】又、図３、４に示されたバーナー／ポート
組合せ体５の変型として、それを図７に示されるように
９０°回転させてノズル１０を喉部２５の縁のところで
水平中心線上に近接させ、管３０，３０がノズルの上下
にして位置するようにすることができる。この場合もや
はり、羽根１５は、二次空気３５をバーナー５の火炎か
ら離れる方向に水平方向左右に偏向させる。従って、こ
の構成も、炉の側壁に沿って空気を噴出させるので、炉
の側壁に近接してバーナーが設置されている炉にとって
側壁を侵蝕又はスラッグ化から保護する上で有利であ
る。

【００２２】粉砕石炭（微粉炭）をバーナーノズル１０
を通して導入することに関する変型実施例についていえ
ば、再燃焼テストの結果、非常に低い化学理論量での反
応においては火炎を安定させるために粉砕石炭の流れを
渦流にすることが有利であることが実証されているが、
それはある種の石炭に関しては必ずしも必要ではない。
そのような石炭の場合は、軸流ジェットとして導入した
方がＮＯｘの減少に一層役立つことがある。

【００２３】本発明の更に他の変型実施例として、粉砕
石炭導入のためのバーナーノズル１０が設置されている
バーナー喉部２５の一区域にバーナーノズル１０をより
よく合致させるためにノズルの出口部分の断面形状を円
形から長方形に変えることができる。その場合、空気供
給管３０も、ノズル１０の周りの空官位よりよく合致す
るように断面形状を変えることができる。いずれにして
も、この空気管は、混合を促進する手段として、先に述
べたように渦流空気にするのではなく、空気を燃料ジェ
ットに向けて偏向させる羽根を備えたもとすることがで
きる。

【００２４】図２及び４に示される空気供給管３０を使
用せず、それらに代わるもとして、バーナーノズル１０
の外壁にブラッフボディを付設し、そのブラッフボディ
の作用により空気を図２及び４において管３０が占めて
いる空間へ軸方向に導入させる構成とすることもでき
る。この空気と粉砕石炭／一次空気混合物８との混合
は、空気がブラッフボディを越えて噴出されるときに惹
起される乱流によって達成される。

【００２５】本発明の更に別の実施例として、ＮＯｘ低
減効果を一層高めるために、バーナー／ポート組合せ体
５を単に最上段のバーナーの高さ位置にだけではなく、
炉内の複数の高さ位置のところに設置することができ
る。その場合、炉内の２箇所又はそれ以上の高さ位置の
ところに設置されたバーナー／ポート組合せ体５の火炎
の安定は、そのバーナー設置帯域における高い炉温度
と、石炭の高い反応性によって維持することができる。

【００２６】本発明は、粉砕石炭又は粉砕石炭以外の燃
料にも適用することができる。その場合は、石炭導入ノ
ズル１０に石油霧化器を装備し、バーナー／ポート組合
せ体５を石油炊きバーナーとすればよい。石油の燃焼を
容易にするために、群分け孔を有するスプレー先端具を
使用し、本発明のバーナー／ポート組合せ体５によりよ
く適合するバタフライ形又は長方形の火炎を創生するよ
うにすることができる。あるいは又、石油霧化器に代え
て石炭導入ノズル１０内にガス導入管を挿入するか、又
はノズル１０に近接した空間内に空気供給管３０内を通
してあるいは空気供給管３０と３０の間に多数のスパッ
ドを設けることによって天然ガス炊きとすることもでき
る。ガスの燃焼は、石油炊きの場合と同様に、指向性ス
パッドによってガスの火炎が本発明のバーナー／ポート
組合せ体５によりよく適合するパターンに整形されるこ
とによって促進される。

【００２７】本発明の更に別の実施例として、ＮＯｘの
発生を更に減少させるために、第２レベルの段階的空気
供給を実施するための１つ又は複数のＮＯｘポートをバ
ーナー／ポート組合せ体５の上方に配置することができ
る。従って、本発明のバーナー／ポート組合せ体は、Ｎ
Ｏｘの発生を最少限にする必要のある状況下において追
加の段階的空気供給を実施することの可能性を排除する
ものではない。

【００２８】

【発明の効果】バーナー／ポート組合せ体５を通して多
量の二次空気３５が導入されるが、本発明によれば、こ
の二次空気３５の多部分をバーナー５の喉部２５での石
炭燃焼の初期段階から切り離す。従って、バーナー／ポ
ート組合せ体５では非常に低い化学理論量の空気で火炎
が発生することによりＮＯｘの減少が達成され、バーナ
ー／ポート組合せ体５は、下方位置バーナー７から上方
位置バーナー５へ空気を分流させることにより、下方位
置バーナー７のためのＮＯｘポート２０（ＮＯｘ低減ポ
ート）として機能する。要すれば、本発明によるバーナ
ー／ポート組合せ体５は、さもなくば最多のＮＯｘを発
生する上方位置バーナーからのＮＯｘ放出量を減少させ
るとともに、下方位置バーナー７のためのＮＯｘポート
２０としても機能し、ＮＯｘの発生を一層低減する。し
かも、それは、実用的ではない、又、装置のコスト増を
招き、構造を複雑にする別個のＮＯｘポートを設ける必
要なしに達成される。以上、本発明を実施例に関連して
説明したが、本発明は、ここに例示した実施例の構造及
び形態に限定されるものではなく、本発明の精神及び範
囲から逸脱することなく、いろいろな実施形態が可能で
あり、いろいろな変更及び改変を加えることができるこ
とを理解されたい。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の第１実施例のバーナー／ポー
ト組合せ体の概略図である。

【図２】図２は、図１のバーナー／ポート組合せ体の正
面図である。

【図３】図３は、本発明の第２実施例のバーナー／ポー
ト組合せ体の概略図である。

【図４】図４は、図３のバーナー／ポート組合せ体の正
面図である。

【図５】図５は、本発明のバーナー／ポート組合せ体を
用いた炉の概略図である。

【図６】図６は、本発明の第３実施例のバーナー／ポー
ト組合せ体の正面図である。

【図７】図７は、本発明の第４実施例のバーナー／ポー
ト組合せ体の正面図である。

【符号の説明】

２：炉 ５：バーナー／ポート組合せ体（上方位置バーナー） ７：下方位置バーナー ８：粉砕石炭／空気混合物 １０：バーナーノズル １１：入口 １２：出口 １５：羽根 ２０：ポート（ＮＯｘポート） ２５：喉部 ３０：二次空気供給管 ３５：二次空気

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粉砕石炭／空気混合物を燃焼させるため
   のバーナー／ポート組合せ体であって、 喉部と、 該喉部の中央区域に配置されており、前記石炭／空気混
   合物を受け取るための入口と、該石炭／空気混合物を噴
   出するための出口を有するバーナーノズルと、 前記喉部へ二次空気の第１部分を供給するために該喉部
   内において前記バーナーノズルの両側に側方に近接して
   配置された二次空気供給管と、 前記喉部内の前記二次空気を前記バーナーノズルから離
   れる方向に偏向させるために、該バーナーノズル及び管
   の上方で前記喉部の上方部分と、該バーナーノズル及び
   管の下方で該喉部の下方部分とに配置された複数の羽根
   と、から成るバーナー／ポート組合せ体。
2. 【請求項２】 前記バーナノズルと前記管から供給され
   る合計空気量は、該バーナーノズルから噴出される前記
   粉砕石炭／空気混合物を燃焼させるための化学理論量の
   ほぼ０．５０の比率であることを特徴とする請求項１に
   記載のバーナー／ポート組合せ体。
3. 【請求項３】 燃焼装置の上方部分に配置されている請
   求項１に記載のバーナー／ポート組合せ体。
4. 【請求項４】 前記喉部は断面円形であることを特徴と
   する請求項１に記載のバーナー／ポート組合せ体。
5. 【請求項５】 粉砕石炭／空気混合物を燃焼させるため
   のバーナー／ポート組合せ体であって、 喉部と、 該喉部の下方区域に配置されており、前記石炭／空気混
   合物を受け取るための入口と、該石炭／空気混合物を噴
   出するための出口を有するバーナーノズルと、 前記喉部へ二次空気の第１部分を供給するために該喉部
   内において前記バーナーノズルの両側に側方に近接して
   配置された二次空気供給管と、 前記喉部内の前記二次空気を前記バーナーノズルから離
   れる方向に偏向させるために、該バーナーノズル及び管
   の上方で前記喉部の上方部分に配置された複数の羽根
   と、から成るバーナー／ポート組合せ体。
6. 【請求項６】 前記バーナノズルと前記管から供給され
   る合計空気量は、該バーナーノズルから噴出される前記
   粉砕石炭／空気混合物を燃焼させるための化学理論量の
   ほぼ０．５０の比率であることを特徴とする請求項５に
   記載のバーナー／ポート組合せ体。
7. 【請求項７】 燃焼装置の上方部分に配置されている請
   求項５に記載のバーナー／ポート組合せ体。
8. 【請求項８】 前記喉部は断面円形であることを特徴と
   する請求項５に記載のバーナー／ポート組合せ体。