JPH0782510A - 光学部材の内面反射防止用塗料及び光学部材 - Google Patents

光学部材の内面反射防止用塗料及び光学部材

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JPH0782510A
JPH0782510A JP5186984A JP18698493A JPH0782510A JP H0782510 A JPH0782510 A JP H0782510A JP 5186984 A JP5186984 A JP 5186984A JP 18698493 A JP18698493 A JP 18698493A JP H0782510 A JPH0782510 A JP H0782510A
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optical member
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JP5186984A
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Kenji Matsumoto
研二 松本
Hiroyuki Takawa
宏行 高和
Yasuko Kato
泰子 加藤
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Original Assignee
Hoya Corp
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/0018Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 with means for preventing ghost images

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内面反射防止膜と光学部材との境界面での全
反射が少なく、かつ光学部材の洗浄に用いるイソプロピ
ルアルコールにも充分耐性のある内面反射防止用塗料及
び内面反射防止膜を有する光学部材の提供。 【構成】 粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈折率
が1.5以上である黒色無機微粒子を含有する光学部材
の内面反射防止用塗料。粒子径が0.1μm以下であ
り、かつ屈折率が1.5以上である非黒色無機微粒子と
黒色顔料とを含有する光学部材の内面反射防止用塗料。
内面反射防止膜を有する光学部材であって、前記内面反
射防止膜は、粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈折
率が1.5以上である黒色無機微粒子を含有するか、ま
たは粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈折率が1.
5以上である非黒色無機微粒子と黒色顔料とを含有し、
かつ前記内面反射防止膜の屈折率が、前記光学部材の屈
折率と0.1以下の差である光学部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学部材の内面反射防
止用塗料及び、該内面反射防止用塗料を用いて形成した
内面反射防止膜を有する光学部材に関する。さらに詳し
くは、本発明は、レンズ、プリズム等の光学部材のフレ
ア、ゴースト等の発生を防止するため、光学部材の光を
透過しない側面に塗布する内面反射防止用塗料及び内面
反射防止膜を有する光学部材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカメラや顕微鏡等の光学機器に使
用されるレンズやプリズム等の光学部材は、光学部材へ
の入射光が光学部材側面により内面反射し、フレア、ゴ
ースト等を発生させ、光学機器の光学特性を低下させて
いる。この内面反射を防止するため、光学部材側面に黒
色の内面反射防止用塗料を塗布して、内面反射防止膜を
形成することが知られている。この黒色の内面反射防止
用塗料には、カーボンブラックをビヒクルに分散した黒
色塗料が一般に使用されている。
【0003】図1は、光学部材の内面反射に関する説明
図である。図1において、光学部材20への入射光01
は、内面反射防止膜10との境界面で全反射光03と屈
折光05になり、屈折光05は黒色の内面反射防止膜1
0に吸収される。
【0004】光学部材の屈折率が1.5程度の場合は、
前記のようなカーボンブラックを用いた黒色の内面反射
防止用塗料は内面反射を有効に防止できる。しかし、光
学部材の屈折率が1.7以上と高くなると、内面反射防
止効果は著しく低下する。これは、内面反射防止膜と光
学部材との屈折率差が大きくなり、内面反射防止膜と光
学部材との境界面での全反射が増大するためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、光学部材として
用いられている大半の材料の屈折率は、1.45から
1.85の範囲にある。また、一部の用途では、屈折率
が1.85以上の光学部材も使用されている。それに対
して、内面反射防止用塗料に使用されるビヒクルの多く
は、屈折率が1.45から1.60の範囲にある。その
結果、このような比較的低い屈折率のビヒクルを用いた
黒色塗料では、高屈折率の光学部材の内面反射を有効に
防止することはできなかった。即ち、カーボンブラック
を主顔料とした黒色塗料では、カーボンブラックの屈折
率が低く内面反射防止膜と光学部材との境界面での全反
射光を減少できなかった。
【0006】そこで、高屈折率光学部材に使用可能な内
面反射防止用塗料が提案されている。例えば、特開昭5
7−8264号公報には、四三酸化鉄、三二酸化鉄、二
酸化マンガン等の金属酸化物をスチレン化メラミン樹脂
とアクリル樹脂からなるビヒクルに混合した内面反射防
止用塗料を開示している。ここで用いられている四三酸
化鉄、三二酸化鉄、二酸化マンガン等の黒色金属酸化物
は比較的高い屈折率を有する。
【0007】しかし、特開昭57−8264号公報に記
載の内面反射防止用塗料のように、単に黒色金属酸化物
の屈折率を高くしただけでは、この塗料を用いて形成し
た内面反射防止膜と光学部材との境界面での全反射を有
効に減少させることはできなかった。これは以下のよう
な理由による。内面反射防止膜と光学部材との境界面で
の全反射を詳細に検討すると、全反射光となる光は、一
度内面反射防止用塗料層にもれ出し(しみ出し)、再び
光学部材中に戻り全反射光となる。このもれ出し光の深
さは約1/4波長である。このもれ出し光の深さにおい
て、内面反射防止膜の屈折率と光学部材の屈折率差を少
なくするこが全反射光を少なくするのに有効である。
【0008】しかし、特開昭57−8264号公報に記
載の内面反射防止膜では、もれ出し光の深さに対し黒色
金属酸化物の粒子径が大きい過ぎるため、内面反射防止
膜と光学部材との境界面での全反射を減少させることが
できなかった。この状態を模式的に図2に示す。図2に
おいて、金属酸化物微粒子30は、しみ出し深さmに対
し大きく、しみ出し深さmの領域では、金属酸化物30
が有効に存在しない。このため、内面反射防止膜と光学
部材との境界面のしみ出し深さmの領域では、ビヒクル
が多く存在するため、内面反射防止膜と光学部材との境
界面での全反射光を減少できない。
【0009】それに対して、特公昭55−34837公
報には、コールタールを不飽和脂肪酸の重金属塩の重合
体からなるビヒクルに混合し塗料化した内面反射防止用
塗料が開示されている。この内面反射防止用塗料は、も
れ出し光の深さにおいて屈折率が高く、全反射を防止す
るのに有効である。しかし、コールタールを用いている
ため、光学部材の密着性が不十分であり、かつ光学部材
の洗浄に用いるイソプロピルアルコール等の有機溶剤に
溶解し、内面反射防止膜としての役目を維持できないと
いう問題があった。
【0010】そこで、本発明の目的は、内面反射防止膜
と光学部材との境界面での全反射が少なく、かつ光学部
材の洗浄に用いるイソプロピルアルコール等の有機溶剤
にも充分耐性のある内面反射防止膜を形成できる内面反
射防止用塗料を提供することにある。
【0011】さらに本発明は、内面反射防止膜と光学部
材との境界面での全反射が少なく、かつ光学部材の洗浄
に用いるイソプロピルアルコール等の有機溶剤にも充分
耐性のある内面反射防止膜を有する光学部材を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子径が0.
1μm以下であり、かつ屈折率が1.5以上である黒色
無機微粒子を含有することを特徴とする光学部材の内面
反射防止用塗料に関する。
【0013】さらに本発明は、粒子径が0.1μm以下
であり、かつ屈折率が1.5以上である非黒色無機微粒
子と黒色顔料とを含有することを特徴とする光学部材の
内面反射防止用塗料に関する。
【0014】また、本発明は、内面反射防止膜を有する
光学部材であって、前記内面反射防止膜は粒子径が0.
1μm以下であり、かつ屈折率が1.5以上である黒色
無機微粒子を含有するか、又は粒子径が0.1μm以下
であり、かつ屈折率が1.5以上である非黒色無機微粒
子と黒色顔料とを含有し、かつ前記内面反射防止膜の屈
折率が、前記光学部材の屈折率と0.1以下の差である
ことを特徴とする光学部材に関する。
【0015】本発明の第1の態様の塗料は、粒子径が
0.1μm以下であり、かつ屈折率が1.5以上である
黒色無機微粒子を含有する。また、本発明の第2の態様
の塗料は、粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈折率
が1.5以上である非黒色無機微粒子を含有する。本発
明で用いる無機微粒子の粒子径が0.1μm以下である
理由は以下のとおりである。波長400nmから700
nmの可視光のもれ出し光の深さは0.1から0.18
μm程度である。本発明者らは、このもれ出し光の深さ
以下の粒子径を有する無機微粒子を用いることにより、
内面反射防止膜と光学部材との境界面での全反射を減少
させることができることを見出した。尚、無機微粒子の
粒子径の下限には特に制限はない。しかし、実用的な観
点からは、無機微粒子の粒子径の下限は0.01μm程
度である。
【0016】さらに、本発明では、屈折率が1.5以
上、好ましくは1.7以上、より好ましくは1.9以上
の高屈折率の無機微粒子を用いる。無機微粒子は、イソ
プロピルアルコール等の有機溶剤に充分耐性があるた
め、本発明の塗料を用いて形成した内面反射防止膜は光
学部材の洗浄に用いるイソプロピルアルコール等の有機
溶剤にも充分耐性がある。
【0017】屈折率が1.5以上である黒色無機微粒子
としては、例えば、金属ニッケル微粒子(屈折率3.
3)、金属鉄微粒子(屈折率3.2)、炭化シリコン
(屈折率2.65)、窒化シリコン(屈折率2.2)、
チタンブラック(屈折率2.7前後)を挙げることがで
きる。また、これらの無機微粒子の2種以上の混合物を
用いることもできる。特に、チタンブラックは屈折率が
2.7前後と高く、かつチタンブラックの黒色のため、
内面反射防止膜と光学部材との境界面での全反射が極め
て少なくなり、優れた内面反射防止用塗料が得られる。
【0017】屈折率が1.5以上である非黒色無機微粒
子としては、例えば、硫酸バリウム微粒子(屈折率1.
62から1.64)、炭酸バリウム微粒子(屈折率1.
53から1.67)、炭酸カルシウム微粒子(屈折率
1.51から1.64)、水酸化アルミニウム微粒子
(屈折率1.51から1.56)、クレー(屈折率1.
56)、パリウム黄(BaCrO4 、屈折率1.62か
ら1.64)、酸化アルミニウム微粒子(屈折率1.7
6)、酸化亜鉛微粒子(屈折率2.0)酸化チタン微粒
子(屈折率2.5から2.9)、硫化亜鉛微粒子(屈折
率2.37)、チタン酸鉛微粒子(屈折率2.7)、酸
化ジルコニウム微粒子(屈折率2.4)、ベンガラ微粒
子(屈折率2.78から3.01)、硫化カドミウム微
粒子(屈折率2.35から2.48)、チタンイエロー
(屈折率2.6から2.9)、ストロンチウム黄(Sr
CrO4 、屈折率1.9)、酸化クロム(屈折率2.
5)、コバルト青(CoO・nAl2 3 、屈折率1.
7)、コバルト紫〔Co3 (PO4 2 、屈折率1.6
7から1.79〕、マンガン紫〔(NH4 )2Mn(P
27 2 、屈折率1.67から1.72〕等の無機顔
料を挙げることができる。また、これらの無機微粒子の
2種以上の混合物を用いることもできる。
【0018】非黒色無機微粒子と共存させる黒色顔料と
しては、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラ
ファイト等を例示できる。また、黒色顔料として、前記
の屈折率1.5以上の黒色無機微粒子を用いることもで
きる。内面反射防止用塗料の黒色度は用途により異な
り、従って、黒色顔料の添加量も、用途により変化させ
ることができる。但し、一般に非黒色無機微粒子及び黒
色顔料を含有する塗料の光学密度が1以上となるように
することが適当である。
【0019】屈折率が1.5以上である黒色無機微粒子
又は非黒色無機微粒子の塗料への添加量は、該塗料を用
いて得られる内面反射防止膜の屈折率と該内面反射防止
膜を設ける光学部材の屈折率との差が0.1以内となる
にうよ調製することが好ましい。内面反射防止膜の屈折
率と該内面反射防止膜を設ける光学部材の屈折率との差
が、より好ましくは0.05以下である。内面反射防止
膜と光学部材屈折率差を小さくすることで、両者の境界
面での全反射を極めて少なくすることができるからであ
る。尚、内面反射防止膜の屈折率は、エリプソメーター
で測定するのが最適である。
【0020】上記のように、黒色無機微粒子又は非黒色
無機微粒子の添加量は用いる光学部材の屈折率と前記内
面反射防止膜の屈折率の関係により決定される。但し、
内面反射防止用塗料の固形分に対し、その添加量は、1
0重量%から60重量%の範囲にすることが適当であ
る。添加量が10重量%未満では、塗料に使用するピヒ
クルの屈折率にもよるが、内面反射防止膜の屈折率を上
げることが容易でないからである。一方、添加量が60
重量%を超えると、内面反射防止用塗料の流動性が悪く
塗布しにくくなり、この塗料を用いて形成した内面反射
防止膜の塗膜強度が弱くなる傾向があるからである。
【0021】本発明の内面反射防止用塗料は、前記黒色
無機微粒子又は非黒色無機微粒子等以外にビヒクルを含
有する。ビヒクルとしては、光学部材の洗浄に用いるイ
ソプロピルアルコールに耐性のある樹脂であれば、特に
制限はない。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
イミド樹脂、あるいはこれらの樹脂の混合物等一般に知
られている塗料用ビヒクルが用いられる。さらに本発明
の内面反射防止用塗料は、溶剤を含み、さらに必要によ
り分散助剤等の塗料用の公知の添加剤を含有することも
できる。
【0022】本発明では、上記塗料を用いて形成した内
面反射防止膜を有する光学部材も提供する。前記内面反
射防止膜は粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈折率
が1.5以上である黒色無機微粒子を含有するか、又は
粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈折率が1.5以
上である非黒色無機微粒子と黒色顔料とを含有し、かつ
前記内面反射防止膜の屈折率が、前記光学部材の屈折率
と0.1以下の差である。粒子径が0.1μm以下であ
り、かつ屈折率が1.5以上である黒色無機微粒子、粒
子径が0.1μm以下であり、かつ屈折率が1.5以上
である非黒色無機微粒子及び黒色顔料については前記と
同様である。さらに、本発明の光学部材では、内面反射
防止膜の屈折率と光学部材の屈折率との差を0.1以下
とすることにより、内面反射防止膜と光学部材との境界
面での全反射を少なくすることができる。内面反射防止
膜の屈折率と光学部材の屈折率との差は、より好ましく
は0.05以下である。
【0023】上記のように、内面反射防止膜中への黒色
無機微粒子又は非黒色無機微粒子の添加量は光学部材の
屈折率と前記内面反射防止膜の屈折率の関係により決定
される。但し、内面反射防止膜に対して10重量%から
60重量%の範囲にすることが適当である。添加量が1
0重量%未満では、内面反射防止膜の屈折率を上げるこ
とが容易でないからである。一方、添加量が60重量%
を超えると、内面反射防止膜の塗膜強度が弱くなる傾向
があるからである。
【0024】内面反射防止膜は、レンズやプリズム等の
光学部材の側面、外周面又はコバ面に設ける。内面反射
防止膜の膜厚は、という観点から約10〜1000μm
の範囲であることが適当である。内面反射防止膜の形成
は、内面反射防止用塗料を常法により塗布乾燥して行
う。本発明の内面反射防止用塗料を用いて形成された内
面反射防止膜は、光学部材との境界面での全反射が少な
く、かつ光学部材の洗浄に用いるイソプロピルアルコー
ルにも充分な耐性を有する。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明する。 実施例1 (1)ビヒクルの調製 窒素導入管を付した4径セパラブルフラスコにスチレン
モノマー20重量部とヒドロキシメタクリレート5重量
部、過酸化ラウリル0.15重量部、メチルケトン75
重量部を添加し、窒素雰囲気下80℃で8時間重合を行
い、ビヒクルのメチルエチルケトン溶液を得た。
【0026】(2)内面反射防止用塗料の調製 上記ビヒクル溶液100gに、レーザー散乱型粒度測定
装置で測定した平均粒子径が0.07μmの酸化アルミ
ニウム微粒子10g、カーボンブラック1gを添加し、
サンドミルで分散後、架橋剤としてメラミン化スチレン
10gを添加し、内面反射防止用塗料を調製した。得ら
れた内面反射防止用塗料を光学ガラス外周部に塗布後、
130℃、1時間加熱硬化して、内面反射防止膜を有す
る光学部材を得た。また、内面反射防止膜の屈折率は、
エリプソメーターで測定した結果、1.62であった。
光学濃度は1.6であった。
【0027】実施例2 実施例1の酸化アルミニウム微粒子10gを走査型電子
顕微鏡で測定した平均粒子径が0.02μmの酸化ジル
コニウム微粒子5gに変える以外は同様にして内面反射
防止用塗料を得た。得られた内面反射防止用塗料を光学
ガラス外周部に塗布後、130℃、1時間加熱硬化し
て、内面反射防止膜を有する光学部材を得た。内面反射
防止膜をの屈折率は、エリプソメーターで測定した結
果、1.67であった。光学濃度は2.6であった。
【0028】実施例3 実施例1で調製したビヒクル溶液100gに、走査型電
子顕微鏡で測定した平均粒子径が0.01μmの炭化硅
素微粒子を添加し、サンドミルで分散後、メラミン化ス
チレン10gを添加し、内面反射防止用塗料を調製し
た。得られた内面反射防止用塗料を光学ガラス外周部に
塗布後、180℃、1時間加熱硬化して、内面反射防止
膜を有する光学部材を得た。内面反射防止膜の屈折率
は、エリプソメーターで測定した結果、1.70であっ
た。光学濃度は3.0以上であった。
【0029】実施例4 実施例1の酸化アルミニウム微粒子を平均粒子径が25
nmのチタンブラック(三菱マテリアル(株)製商品名
“10S”)に変える以外は同様にした内面反射防止用
塗料を得た。得られた内面反射防止用塗料を光学ガラス
外周部に塗布後、130℃、1時間加熱硬化して、内面
反射防止膜を有する光学部材を得た。内面反射防止膜の
屈折率は、エリプソメーターで測定した結果、1.70
であった。光学濃度は3.0以上であった。
【0030】比較例1 実施例1で調製したビヒクル溶液100gに、カーボン
ブラック2g添加し、サンドミルで分散後、メラミン化
スチレン10gを添加し、内面反射防止用塗料を調製し
た。
【0031】比較例2 実施例1の平均粒子径が0.07μmの酸化アルミニウ
ム微粒子を、平均粒子径が0.45μmの酸化アルミニ
ウム微粒子に変えた以外は同様にして内面反射防止用塗
料を得た。
【0032】比較例3 実施例1で調製したビヒクル溶液100gに、コールタ
ール10g添加し、超音波ホモジナシザーで分散後、メ
ラミン化スチレン10gを添加し、内面反射防止用塗料
を調製した。
【0033】評価試験1 実施例1で得られた内面反射防止用塗料を硝材FD2
(ホーヤ(株)社製、屈折率1.652)の直角三角プ
リズム40(図3参照)の荒摺りした底面aに塗布し
た。この直角三角プリズム40に、図3に示すようにプ
リズム面bから光07を照射し、プリズム面cから透過
される透過光09を測定した。内面反射防止用塗料を塗
布する前の透過光の強度を100としたときの各内面反
射防止用塗料を塗布した透過光の強度を反射率とし、そ
の値を表1に示した。実施例2から実施例4で得られた
内面反射防止用塗料と比較例1から3の内面反射防止用
塗料についても同様にして反射率を算出して表1に示
す。
【0034】評価試験2 直角三角プリズムとして硝材FD4(ホーヤ(株)社
製、屈折率1.761)を使用した以外は評価試験1と
同様にして得られた反射率を表1に示した。
【0035】評価試験3 上記評価試験1で得た試料について、イソプロピルアル
コールの蒸気で30分洗浄後の外観変化を肉眼で観察
し、その結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明による内面反射防止用塗料を用い
て形成した内面反射防止膜を有する光学部材は、内面反
射防止膜と光学部材との境界面での全反射が少なく、か
つ光学部材の洗浄に用いるイソプロピルアルコールにも
充分耐性があり、極めて実用性に優れたものである。。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学部材の内面反射防止膜における内面反射の
説明図である。
【図2】内面反射防止膜と光学部材との境界面付近での
全反射を模式図に示した説明図である。
【図3】評価試験において内面反射防止膜の反射率測定
に用いたプリズムの断面図である。
【0028】
【符号の説明】
01、07・・・入射光 03・・・全反射光 05・・・屈折光 09・・・透過光 10・・・内面反射防止膜 20・・・光学部材 30・・・粒子径が大きい金属酸化物 40・・・直角三角プリズム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈
    折率が1.5以上である黒色無機微粒子を含有すること
    を特徴とする光学部材の内面反射防止用塗料。
  2. 【請求項2】 黒色無機微粒子の屈折率が1.7以上で
    ある請求項1記載の塗料。
  3. 【請求項3】 塗料中に黒色無機微粒子を、前記塗料が
    適用される光学部材の屈折率との差が0.1以下になる
    量に含有させた請求項1又は2記載の塗料。
  4. 【請求項4】 粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈
    折率が1.5以上である非黒色無機微粒子と黒色顔料と
    を含有することを特徴とする光学部材の内面反射防止用
    塗料。
  5. 【請求項5】 非黒色無機微粒子の屈折率が1.7以上
    である請求項4記載の塗料。
  6. 【請求項6】 塗料中に非黒色無機微粒子を、該塗料が
    適用される光学部材の屈折率との差が0.1以下になる
    量に含有させた請求項4又は5記載の塗料。
  7. 【請求項7】 塗料中に黒色顔料を、該塗料の光学濃度
    が1以上になるように含有させた請求項4〜6のいずれ
    か1項記載の塗料。
  8. 【請求項8】 内面反射防止膜を有する光学部材であっ
    て、前記内面反射防止膜は粒子径が0.1μm以下であ
    り、かつ屈折率が1.5以上である黒色無機微粒子を含
    有するか、又は粒子径が0.1μm以下であり、かつ屈
    折率が1.5以上である非黒色無機微粒子と黒色顔料と
    を含有し、かつ前記内面反射防止膜の屈折率が、前記光
    学部材の屈折率と0.1以下の差であることを特徴とす
    る光学部材。
JP5186984A 1993-06-30 1993-06-30 光学部材の内面反射防止用塗料及び光学部材 Pending JPH0782510A (ja)

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