JPH0782121A - 徐染性染毛剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

徐染性染毛剤組成物及びその製造方法

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JPH0782121A
JPH0782121A JP25224493A JP25224493A JPH0782121A JP H0782121 A JPH0782121 A JP H0782121A JP 25224493 A JP25224493 A JP 25224493A JP 25224493 A JP25224493 A JP 25224493A JP H0782121 A JPH0782121 A JP H0782121A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2,4−ジアミノフェノール又はその塩と酸
化防止剤からなるエアゾール原液(A)と、アルカリ剤
と発泡剤からなるエアゾール原液(B)とエアゾール噴
射剤(C)を含有し、(A)と(B)の混合時のpHが
6.5〜8.0である徐染性染毛剤組成物及びその製造
方法 【効果】 使用時に手に染まることなく徐々に毛髪を着
色する効果を有し、安定に製造でき、貯蔵安定性及び皮
膚安全性に優れる。且つ安全性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は染毛剤組成物に関し、更
に詳しくは、使用時に手に染まることなく徐々に毛髪を
着色する効果を有し、安定に製造でき、貯蔵安定性及び
皮膚安全性に優れたエアゾールフォーム状の徐染性染毛
剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、染毛剤分野においては、パラフェ
ニレンジアミンやトルエン−2,5−ジアミンを主剤と
する第1剤と酸化剤を主剤とする第2剤からなる二剤式
酸化染毛剤が広く応用されている。このタイプの染毛剤
は種々の色調がでる上に、染毛力及び堅牢性にすぐれた
ものである。ところが、これら染毛剤は使用直前に第1
剤と第2剤を均一に混合する必要があり、また染毛処理
の操作が非常に繁雑であり、しかも、刺激性が非常に高
い為、特にアレルギー体質の人にとって適用できないと
いう欠点がある。更に、急激に毛髪色を変化させるため
に第三者に染毛していることがすぐにわかってしまい違
和感を生じる。また、近年、徐々に染毛することを特徴
とする酸性染料を使用したリンスタイプの染毛剤が上市
されているが、この酸性染料を使用した染毛剤は、手や
頭皮等が非常に染まりやすく一度染着されると簡単には
落ちないという問題点を有している。そのため、急激な
色の変化を伴わずに自然に徐々に毛髪色が生来の色に変
化し、且つ繁雑な操作を必要とせず簡便に染色でき、更
に手や頭皮等を染着しない安全性の高いものが強く望ま
れている。
【0003】これらの事を達成する手段として特開平1
−308215号公報には、酸性染料と第四級アンモニ
ウム塩を使用したものが提案されているが、アニオン性
である酸性染料とカチオン性である第四級アンモニウム
塩が不溶性塩をつくり、十分な染着力は得られず、また
毛髪より皮膚のほうが染着しやすいという問題点があ
る。特開昭61−78714号公報には、パラフェニレ
ンジアミン等の酸化染料を用いた累積染毛用の白髪染毛
剤が提案されているが、操作が複雑であり、かつ毛髪が
損傷を受けるという問題がある。また、特開平2−53
715号公報、特開昭60−126114号公報では、
2,4−ジアミノフェノールを用いた一剤型の染毛剤の
開発が試みられているが、これらの方法は、染毛時間が
10分以上必要であり簡便性に欠け、皮膚に対する安全
性も不十分であり、また、製造時に変色等が発生して組
成物の安定性が悪く実用化が不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】かかる実情に鑑み、本発明者等は、前記従来技
術の問題点や欠点を改良した染毛剤組成物を開発すべく
鋭意研究した結果、エアゾール原液を2,4−ジアミノ
フェノールと酸化防止剤を含有したpH2.0〜6.0
であるエアゾール原液と、アルカリ剤と発泡剤を含有し
たエアゾール原液に分けて調製し、この2種類のエアゾ
ール原液とエアゾール噴射剤とを含有し、かつエアゾー
ル原液の混合時pHが6.5〜8.0であることを特徴
とする徐染性染毛剤組成物が、使用時に手を染めること
なく徐々に毛髪を着色する効果を有し、安定に製造で
き、貯蔵安定性及び皮膚安全性に優れていることを見出
し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、下記(A)及び
(B)に分けて調製したエアゾール原液と(C)を含有
し、(A)と(B)のエアゾール原液の混合時pHが
6.5〜8.0であることを特徴とする徐染性染毛剤組
成物である。 (A)2,4−ジアミノフェノール及びその塩と、酸化
防止剤とを含有したpH2.0〜6.0のエアゾール原
液 (B)アルカリ剤と発泡剤を含有したエアゾール原液 (C)エアゾール噴射剤 さらに本発明は、(A)及び(B)に分けて調製したエ
アゾール原液を充填直前まで個別に保存し、エアゾール
耐圧容器内にて充填混合或いは充填直前に混合後、エア
ゾール耐圧容器に充填した後に、更に(C)を充填する
ことを特徴とする徐染性染毛剤組成物の製造方法であ
る。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明における(A)のエアゾール原液中の2,4−ジア
ミノフェノールは、公知の化合物であり、フリーのもの
或いは塩のもののいずれを使用しても差し支えないが、
本発明の実施を考慮すると製造過程での安定性上、硫酸
塩、塩酸塩、酢酸塩などを使用する方が好ましい。これ
ら2,4−ジアミノフェノールの配合量は、組成物総量
を基準として、通常、0.1〜5重量%、好ましくは
0.3〜3重量%が配合される。0.1重量%未満で
は、満足される染毛効果が得られ難く、5重量%以上で
は安全性及び安定性上問題があり好ましくない。
【0007】本発明における(A)のエアゾール原液中
の酸化防止剤は、エアゾール原液中の染料を安定化する
ものであって、酸化防止剤の具体例としては、アスコル
ビン酸およびその塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸
塩、チオグリコール酸及びその塩、L−システイン及び
その塩、N−アセチル−L−システイン及びその塩、チ
オ乳酸およびその塩等が挙げられ、これらを組み合わせ
て適用することもできる。安定剤の配合量は、通常、組
成物総量を基準として0.05〜1重量%が配合され
る。0.05重量%より少ないと、染料原液を充分に安
定化することが不可能であり、1重量%を越えると染料
が還元作用を受けて発色性に問題が発生したり、皮膚へ
の刺激となって好ましくない。
【0008】本発明の(A)のエアゾール原液のpHは
2.0〜6.0に調整され、好ましくは、3.0〜5.
5である。pHが2.0未満では、製造充填時あるいは
保存時に充填装置や保存容器(特にステンレス製)を腐
食し、原液の安定性上好ましくない。また、pHが6.
0を越えると、原液自体の発色が発生し充填時までに長
期保存できず、また充填製造過程中に変色等が発生する
ため好ましくない。これら(A)のエアゾール原液のp
Hの調整方法としては、2,4−ジアミノフェノール及
び他の配合染料について、塩酸塩、硫酸塩及び酢酸塩等
の酸性塩を使用すれば酸を添加せずとも達成されるが、
更にクエン酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸およびそれ
らの塩、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸およびそれらの
塩を配合することによっても達成される。
【0009】本発明の(A)のエアゾール原液は、少量
の界面活性剤を添加することによって更に安定にするこ
とが可能であり、染料分子間の結合或いは反応を抑制で
きる。添加可能な界面活性剤としては、公知のアニオ
ン、ノニオン、両性、カチオン界面活性剤のいずれを使
用してもよく、好ましくは、(B)のエアゾール原液中
の発泡剤と同一の界面活性剤、或いはイオンコンプレッ
クスを生成しない界面活性剤である。また、原液の安定
性上、水溶性のものが好ましい。好ましい配合量として
は、組成物総量を基準として、0.01重量〜5.0重
量%である。
【0010】本発明の(A)のエアゾール原液は、種々
の溶剤を添加することによって更に安定にすることが可
能であって、溶剤の具体例としては、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシ
レングリコール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ベンジルアルコール、N−メチルピロリドン、メチ
ルセルソルブ、エチルセルソルブが挙げられ、好ましい
配合量としては、組成物総量を基準として、1〜30重
量%である。
【0011】本発明の(A)のエアゾール原液中には、
微妙な色調の制御の為に必要であれば、さらに公知のカ
ップリング物質を使用することができる。斯かるカップ
リング物質の具体例としては、p−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン
類、トルエン−2,5−ジアミン等のトルイレンジアミ
ン類、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、
m−アミノフェノール等のアミノフェノール類、アミノ
ニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフ
ェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、
ジアミノピリジン類、レゾルシン、ピロガロール、カテ
コール等のヒドロキシベンゼン類、及びそれらの塩類の
1種又は2種以上が挙げられる。
【0012】本発明における(B)のエアゾール原液中
のアルカリ剤の具体例としては、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、
アミノメチルプロパノール、重炭酸アンモニウム等の有
機アルカリおよびそれらの塩、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム等の無機アルカリおよび
それらの塩が挙げられる。アルカリ剤の選択にあたって
は、エアゾール耐圧容器の腐食等を考慮に入れるべきで
あり、例えば、アンモニアなどの様に、樹脂及びアルミ
缶等を腐食するものは通常好ましくない。これらアルカ
リ剤の配合量は、組成物総量を基準として、0.1〜1
0重量%であり、好ましくは、0.3〜5重量%であ
る。
【0013】本発明における(B)のエアゾール原液中
の発泡剤としては、アニオン、ノニオン、両性、カチオ
ン界面活性剤から選ばれる1種または2種以上の混合物
である。配合される発泡剤はエアゾール原液混合後のp
H6.5〜8.0の領域において、安定で且つ充分な発
泡性を有するものであれば、いずれのタイプを使用して
良く、アニオン性の発泡剤の具体例としては、ラウリル
硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等の高級ア
ルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム
等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク
酸ラウリル二ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナ
トリウム等のスルホコハク酸塩、N−ラウリル−N−メ
チルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン
酸塩、ラウリルリン酸トリエタノールアミン、POEア
ルキルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル、ドデシル
ベンゼンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、ラウロイルサ
ルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸塩、N
−ラウロイルグルタミン酸塩、N−ラウロイルアスパラ
ギン酸塩等のN−アシルアミノ酸塩等を挙げることがで
きる。また、アルキルカルボン酸塩やオレイン酸石鹸等
の脂肪酸石けんは、高いpH領域にて発泡性を有し、目
的とするpH領域に設定することが不可能であり好まし
くない。
【0014】ノニオン界面活性剤の発泡剤の具体例とし
ては、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪
酸エステル、グリセリルモノステアレート等のグリセリ
ン脂肪酸エステル、デカグリセリンモノラウレート等の
ポリグリセリン脂肪酸エステル、POEソルビタンステ
アレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、POEグリセリンステアレート等のポリオキシエ
チレングレセリン脂肪酸エステル、POEモノラウレー
ト等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、POE
セチルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、POE・POPセチルエーテル等のポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、POEノ
ニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、POE硬化ヒマシ油等のポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・
ラノリンアルコール、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド
等のアルカノールアミド、アルキルアミンオキシド等が
挙げられる。
【0015】両性界面活性剤の発泡剤の具体例として
は、N,N−ジメチル−N−ラウリル−N−カルボキシ
メチルアンモニウムベタイン等のカルボキシベタイン、
2−ラウリル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシ
エチルイミダゾリウムベタイン等のイミダゾリン誘導
体、N−ヤシ油アルキル−β−アミノプロピオン酸ナト
リウム等のアミノカルボン酸塩、スルホベタイン、アミ
ノベタイン等を挙げることが出来る。
【0016】カチオン界面活性剤の発泡剤の具体例とし
ては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、セチ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、パルミチルトリメチルアンモニウムク
ロリド、ココイルトリメチルアンモニウムクロリド及び
エイコシルトリメチルアンモニウムクロリド等のモノ長
鎖アルキル第四級アンモニウム塩、ジパルミチルジメチ
ルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロリド、ジ−水素添加牛脂アルキルジメチルア
ンモニウムクロリド、ジ−水素添加牛脂アルキルジメチ
ルアンモニウムジエチル硫酸等のジ長鎖アルキル第四級
アンモニウム塩、塩化ステアリルペンタエトキシアンモ
ニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチ
ルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0017】これら発泡剤の配合量は、組成物総量を基
準として、0.3〜30重量%が配合され、好ましくは
0.5〜10重量%である。配合量が0.3重量%未満
では、充分な起泡性が得られ難く、手や等頭皮等の皮膚
に染着が著しくなる。30重量%以上では、泡沫が潰れ
にくく染毛性が低下し、またカユミやカブレ等の皮膚刺
激が発生する原因となり好ましくない。
【0018】本発明の(B)のエアゾール原液のpHは
通常6.5〜12.0に調整され、好ましくは、7.0
〜10.0である。pHが6.5未満では、最終組成物
のpH領域(pH6.5〜8.0)に調製することが困
難であり、pHが12.0を越えると、保存中に発泡剤
の劣化・変質等が発生したり、充填直前に混合した際に
高い中和熱が発生するため好ましくない。
【0019】本発明における(A)及び(B)のエアゾ
ール原液の混合時のpHは、6.5〜8.0の範囲であ
り、好ましくは、6.8〜7.8である。pHが6.5
未満では、数分という短時間では発色せず、染毛性に劣
る。また、染料モノマーが頭皮上に残留し、カユミやカ
ブレを生じ、安全性上好ましくない。pHが8.0を越
えると、発色性が早すぎて毛髪上に染料が浸透せず、優
れた染色効果が発揮されない。また、手や頭皮等の皮膚
を著しく染着するため好ましくない。
【0020】本発明における(A)及び(B)のエアゾ
ール原液の混合比は、一方のエアゾール原液が極端に少
ないと製造時に充填ばらつきが拡大し、最終的な組成物
のpHがばらつくと考えられるため、製造時での充填ば
らつきを考慮すると、5/95〜95/5の範囲にある
ことが好ましい。。
【0021】本発明における(C)成分のエアゾール噴
射剤は、液化石油ガス、ジメチルエーテル、二酸化炭素
及び窒素等の不活性ガスから選ばれる1種または2種以
上であり、その配合量は、噴射時に充分な起泡性を生
じ、泡沫状態で噴出できる量が好ましく、1〜10重量
%である。1重量%未満では、起泡性が弱く泡沫状態と
ならず、また起泡が弱いと手や頭皮等の皮膚に染着し好
ましくない。また、10重量%を越えると中身の飛び散
り等が発生して好ましくない。
【0022】本発明の徐染性染毛剤組成物の剤型は、エ
アゾール式の泡沫状の剤型で提供される。このような剤
型とするためには、前記成分以外に、本発明の効果を損
なわない範囲で、通常化粧品分野において用いられる乳
化剤、可溶化剤、湿潤剤、増粘剤、感触向上剤、保護
剤、油脂、ワックス、エステル油、金属封鎖剤、香料等
を添加しても良い。
【0023】本発明の徐染性染毛剤組成物の製造方法
は、調製された(A)及び(B)のエアゾール原液をエ
アゾール耐圧容器内で混合、或いは充填直前に混合して
から製造される。本発明における製造方法は、充填前ま
で(A)及び(B)のエアゾール原液を個別に保存し、
充填時に夫々をエアゾール耐圧容器内で混合或いは充填
直前に混合後、充填する方法を意味する。充填以前に
(A)及び(B)のエアゾール原液を混合した場合、混
合液は短時間で空気中の酸素で発色が始まり、エアゾー
ル原液の製造中にも変色が起こり、2〜3日の期間保存
することも困難であり、また、充填作業中にも変色等が
発生し好ましくない。充填後は、エアゾール製品の製造
工程の常法により、バルブを取りつけ、続いて(C)の
エアゾール噴射剤を充填して製造される。また、更に安
定に製造する為に、バルブ装着時に減圧してヘッドスペ
ース部分の空気を除く、或いは、ヘッドスペース部分の
極力少なくするよう70%以上の充填率で製造すること
が好ましい。
【0024】本発明の徐染性染毛剤組成物の使用方法
は、エアゾール耐圧容器から噴出された泡沫を頭髪に適
用することにより成る。シャンプー前或いはシャンプー
後に、毛髪に均一に塗布後、1〜5分放置し、ついで、
軽く濯ぎを行う。この操作を3〜5回、繰り返すことに
よって、異和感なしに白髪を目立たなくすることができ
る。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、各例の説明に先立ち、使用した試験方法に
ついて述べる。なお、以下の処方や表中に示す生成物の
含有量はそれぞれ重量%である。
【0026】(1)製造安定性試験 常法によって調整したエアゾール原液を密閉容器に充填
し、室温にて1日間及び3日間放置した。放置後のエア
ゾール原液をエアゾール耐圧容器に充填後、クリンプ及
び噴射剤の充填を実施し、泡沫の変化(変色、変質)を
一定期間放置せずすぐに充填した試料と一対比較し、表
1の基準にて評価した。
【0027】
【表1】
【0028】(2)毛髪着色効果試験 毛束(白色毛髪の束)5gを市販のシャンプーにて2分
間洗浄し、1分間温湯にて濯いだ後、試験試料2gを塗
布し、3分放置後、水洗いし、風乾した。この一連の操
作を5回行なった。次に、試験試料処理前及び処理後の
サンプル試験毛束について、高速色彩計(村上色材
(株)製CMS−1000型)を用いて測色を行い、各
サンプル試験毛のX,Y,Z値をHunterのL,
a,b表色系へ変換し、式1により処理前と処理後の色
差(ΔE)を求め評価した。尚、ΔEが大きい程毛髪が
着色されたことを示す。
【0029】
【式1】ΔE={(L−L0 2 +(a−a0 2
(b−b0 2 1/20 ,a0 ,b0 :処理前のサンプル毛のL,a,b値 L,a,b:処理後のサンプル毛のL,a,b値
【0030】(3)皮膚刺激性 試験動物(ウサギ)の背中部皮膚を用いて、1.0gの
それぞれの試験試料を塗布後、5分後に洗浄し、この操
作を1日1回、連続して5日間行った。次に、各試験部
位を熟練鑑定者により肉眼観察を行い表2の基準によっ
て評価し、試験動物10匹の得点の平均値を算出して評
価した。
【0031】
【表2】
【0032】(4)実用テスト:手・頭皮への染着性、
毛髪染毛性 各例における染毛剤組成物を白髪交じりのパネラー20
名に5回使用してもらい、手や頭皮への着色性と毛髪へ
の染毛効果を白髪隠し効果により表3に示す基準で評価
を行った。
【0033】
【表3】
【0034】実施例1 下記組成の染毛剤組成物の(A)及び(B)のエアゾー
ル原液を常法により調製し、密閉容器にて1日間及び3
日間放置後、エアゾール耐圧容器に同時に充填し、クリ
ンプ後、(C)の噴射剤の充填を行い、前記諸試験を実
施し、その結果を表4に示した。 (A)2,4−ジアミノフェノール塩酸塩 1.8重量% チオグリコール酸アンモニウム 0.2 エデト酸塩 0.1 PG 10.0 精製水 37.9 (B)ラウリル硫酸ナトリウム 2.0 トリエタノールアミン 2.7 精製水 41.3 (C)液化石油ガス 5.0
【0035】比較例1 実施例1における(A)と(B)のエアゾール原液を混
合後、密封容器にて、1日間及び3日間放置し、エアゾ
ール耐圧容器に充填した以外は実施例1と同様に評価を
行い、その結果を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】表4から明らかなように、本発明の実施例
1の組成物は、使用時手や頭皮等の皮膚に染まることな
く毛髪着色効果に優れ、安定に製造でき、貯蔵安定性及
び皮膚安全性に優れていた。エアゾール原液を分けずに
調製した比較例1は、製造安定性に極めて劣り、組成物
の変色・変質が発生して毛髪着色性が低下し、手・頭皮
等の皮膚へ染着しやすくなる。
【0038】実施例2〜7、比較例2〜5 下記組成の染毛剤組成物の(A)及び(B)のエアゾー
ル原液をトリエタノールアミンにて所定のpHに調製
し、密閉容器にて1日間及び3日間放置後、エアゾール
耐圧容器にに充填し、常法に従って(C)の噴射剤の充
填を行い、前記諸試験を実施し、その結果を表5に示
す。 (A)2,4−ジアミノフェノール塩酸塩 1.8重量% チオグリコール酸モノエタノールアミン 0.2 PG 10.0 トリエタノールアミン 適量 精製水 全量を50.0とする (B)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0 トリエタノールアミン 適量 精製水 全量を45.0とする (C)液化石油ガス 5.0
【0039】
【表5】
【0040】表5から明らかなように、本発明の実施例
2〜7の組成物は、使用時手や頭皮皮膚皮膚に染まるこ
となく毛髪着色効果に優れ、安定に製造でき、貯蔵安定
性及び皮膚安全性に優れていた。それと比較して比較例
2〜5は、いずれかの評価項目について充分な効果が得
られなかった。
【0041】実施例8〜13、比較例6〜9 表6に示す配合組成の染毛剤組成物を常法に従って調製
し、前記諸試験を行い同表にその結果を示す。
【0042】
【表6】
【0043】表6から明らかなように、本発明の実施例
8〜13の組成物は、使用時手や頭皮皮膚皮膚に染まる
ことなく毛髪着色効果に優れ、安定に製造でき、貯蔵安
定性及び皮膚安全性に優れていた。
【0044】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明は、使用時手
や頭皮皮膚皮膚に染まることなく毛髪着色効果に優れ、
安定に製造でき、貯蔵安定性及び皮膚安全性に優れた徐
染性染毛剤組成物及びその製造方法を提供することは明
らかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)及び(B)に分けて調製した
    エアゾール原液と(C)を含有し、(A)と(B)のエ
    アゾール原液の混合時pHが6.5〜8.0であること
    を特徴とする徐染性染毛剤組成物。 (A)2,4−ジアミノフェノール又はその塩と、酸化
    防止剤とを含有したpH2.0〜6.0のエアゾール原
    液 (B)アルカリ剤と発泡剤を含有したエアゾール原液 (C)エアゾール噴射剤
  2. 【請求項2】 請求項1において、調製したエアゾール
    原液(A)及び(B)を充填直前まで個別に保存し、エ
    アゾール耐圧容器内にて充填混合或いは充填直前に混合
    してから、更に(C)を充填することを特徴とする徐染
    性染毛剤組成物の製造方法。
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