JPH0781218A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH0781218A
JPH0781218A JP5177389A JP17738993A JPH0781218A JP H0781218 A JPH0781218 A JP H0781218A JP 5177389 A JP5177389 A JP 5177389A JP 17738993 A JP17738993 A JP 17738993A JP H0781218 A JPH0781218 A JP H0781218A
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layer
thermosensitive
intermediate resin
coating
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JP5177389A
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Katsumi Moronuki
克己 諸貫
Hiroyuki Harada
裕之 原田
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Honshu Paper Co Ltd
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Honshu Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋外での使用に耐え得る耐水性及び耐圧性に
優れ、しかも、地肌被りがなく、また記録画像の濃度が
高く、かつ、保護層の機能を果たす紫外線硬化型樹脂層
の密着強度の高い感熱記録体を提供する。 【構成】 支持体上に順次形成した感熱発色層と、中間
樹脂層と、紫外線硬化型樹脂層とを有し、前記中間樹脂
層が、水溶性高分子化合物の水溶液及び/又は疎水性高
分子化合物の水系エマルジョンに顔料を添加してなる水
系塗工剤を利用して得られる0.5〜6.0g(dr
y)/m2 の塗工層からなり、該塗工層の面吸油度が
0.1〜1.0ml/m2 の感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録方式によって画
像を記録し得る感熱記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に、支持体と該支持
体上に形成した感熱発色層とからなり、感熱発色層を熱
ヘッド、熱ペン、レーザ光等で加熱することにより、感
熱発色層中の発色剤を瞬時に反応させ、記録画像を形成
するものであり、例えば、特公昭43−4160号公報
や特公昭45−14039号公報等により、従来から広
く知られているものである。
【0003】かかる感熱記録体は、比較的簡単な装置に
よって記録画像を形成することができ、しかも、保守が
容易であり、また、記録時に騒音の発生が無い等の利点
を有することから、例えば、ファクシミリ、プリンタ
ー、コンピュターの端末機、ラベル、自動販売機による
乗車券等の広範囲の分野で利用されている。
【0004】特に近年においては、銀行のATM用、ガ
スや電気の検針用等などにも感熱記録体の用途が拡大し
てきており、このため、感熱記録体に対して従来では問
題になっていなかったような厳しい特性が要求され始め
ている。
【0005】すなわち、感熱記録体に要求される特性
は、耐候性や耐薬品性等により、記録画像の褪色や地肌
被り等に対する耐性を有することは勿論のこと、ガスや
電気の検針用等などの用途においては、屋外でしかも雨
天で使用することがあることから、耐水性においても優
れた特性が要求される。
【0006】しかしながら、従来の感熱記録体は耐水性
において弱点を有しており、例えば、記録画像を形成し
た後の複数枚の感熱記録体を重ねたままで水に濡らす
と、感熱記録面とその上の感熱記録体の裏面とが、ある
いは、感熱記録面同士が接着してしまうため、記録画像
を読み取ることができなくなる。また、感熱記録前の感
熱記録体の巻き取りロールの側面に水滴が落下すると、
感熱発色層面と裏面との間にブロッキングが発生し、感
熱記録体の走行不良が生ずる等の問題がある。
【0007】なお、従来の感熱記録体が耐水性において
十分な性能を有していない理由は、水溶性高分子化合物
の水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の水系エマルジ
ョンを感熱発色層のバインダーとして利用しているため
であり、湿潤時において感熱発色層中のバインダーが粘
着性を帯びてくるためである。
【0008】感熱記録体に耐水性を付与するためには、
感熱発色層中のバインダーとして架橋剤を併用した高分
子化合物を利用する等のことが考えられるが、感熱発色
層の形成の際に十分な架橋反応を生ずるような熱を加え
ることができないこと、及び、反応性の高い架橋剤を利
用すると感熱発色層の全体が発色してしまう等の感熱記
録体における特有の問題がある。
【0009】さらに、感熱記録体の耐水性の問題だけを
考慮するならば、感熱発色層におけるバインダーとし
て、水溶性高分子化合物の水溶液及び/又は疎水性高分
子化合物の水系エマルジョンを利用することなく、別の
高分子化合物をバインダーとして使用するようにすれば
良いが、経済性及び耐熱性の点から、これに代わるバイ
ンダーを使用することは困難である。
【0010】また、屋外で使用する感熱記録体において
は、不測の事態により局部的な圧力を受けることがあ
り、これにより不要な発色が生ずるという問題もあり、
前述の耐水性に加えて耐加圧性においても優れた特性が
要求される。
【0011】しかして、特に屋外で使用する感熱記録体
に対しては、従来の感熱記録体に比較してより厳しい品
質特性が要求されるのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、近年にお
ける感熱記録体に対する上述の要求を予測し、それに耐
え得る感熱記録体として、感熱発色層上に紫外線硬化型
樹脂層を形成したものを提供した(特開昭54−354
9号公報、特開平1−280584号公報)。
【0013】しかしながら、前述の感熱発色層上に紫外
線硬化型樹脂層を形成した感熱記録体は、感熱発色層上
に紫外線硬化型樹脂層を形成するために適用する塗工剤
が、有機溶剤による塗工剤と同様の性質を有するもので
あるため、紫外線硬化型樹脂層形成用の塗工剤を感熱発
色層上に適用したときに、該紫外線硬化型樹脂層形成用
の塗工剤が感熱発色層に浸透し、感熱発色層中の感熱発
色成分を溶解することから、これが地肌被りを発生させ
る要因となっていることが判明した。
【0014】また、紫外線硬化型樹脂層形成用の塗工層
中の光重合開始剤が、紫外線の照射を受けてラジカルを
発生し、これが感熱発色層中の感熱発色成分と反応し、
感熱発色層を発色させる不測の事態が生ずることも判明
した。
【0015】さらに、紫外線硬化型樹脂層は一般的に水
溶性樹脂層とは馴染み難く、水溶性樹脂をバインダーと
する感熱発色層と紫外線硬化型樹脂層との間に強固な接
着力が得られないため、密着力の高い紫外線硬化型樹脂
層を形成することが困難である等のことが判明した。
【0016】かかる実情に鑑み、本発明は、紫外線硬化
型樹脂層の存在により、耐水性に優れ、かつ、局部的な
圧力を受けることにより不要に発色することが無い等の
特性を有するものでありながら、紫外線硬化型樹脂層を
形成する際の塗工剤が感熱発色剤層中に侵入することに
起因する地肌被りの発生が無く、また、紫外線の照射に
よって紫外線硬化型樹脂層中の光重合開始剤が感熱発色
層中の感熱発色成分と反応することが無く、かつ、紫外
線硬化型樹脂層の密着力の高い感熱記録体を提供するこ
とを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、感熱発色層と
保護層の機能を果たす紫外線硬化型樹脂層との間に、特
定の構成による中間樹脂層を形成することにより、前述
の諸種の課題を解決するものである。
【0018】すなわち、本発明は、支持体と、支持体上
に形成した感熱発色層と、感熱発色層上に形成した中間
樹脂層と、中間樹脂層上に形成した紫外線硬化型樹脂層
とを有しており、前記中間樹脂層が、水溶性高分子化合
物の水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の水系エマル
ジョンに顔料を添加してなる水系塗工剤を利用して得ら
れる0.5〜6.0g(dry)/m2 の塗工層からな
り、該塗工層の面吸油度が0.1〜1.0ml/m2
ある感熱記録体からなる。
【0019】また、本発明は、支持体と、支持体上に形
成した感熱発色層と、感熱発色層上に形成した中間樹脂
層と、中間樹脂層上に形成した紫外線硬化型樹脂層とを
有しており、前記中間樹脂層が、水溶性高分子化合物の
水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の水系エマルジョ
ンに吸油度が30〜150ml/100gの顔料を添加
してなる水系塗工剤を利用して得られる0.5〜6.0
g(dry)/m2 の塗工層からなり、該塗工層の面吸
油度が0.1〜1.0ml/m2 である感熱記録体から
なる。
【0020】前記構成による本発明の感熱記録体の支持
体としては、紙、プラスチックフィルム、合成紙等が主
として利用されるが、さらに、各種の不織布、金属箔
等、あるいはこれらを組合わせた複合シート等も利用し
得る。また、支持体の表面には、感熱発色層を形成する
前にアンダーコート層を形成しても良い。
【0021】支持体上の感熱発色層は、感熱によって記
録画像を形成し得るものであれがいかなるものであって
も良く、発色成分として、例えば、ロイコ染料とフェノ
ール性物質に代表される電子受容性物質との反応による
もの、イミノ化合物とイソシアナート化合物との反応に
よるもの、長鎖脂肪酸鉄塩と多価フェノールとの反応に
よるもの等を利用し得る。
【0022】なお、発色成分を含有する感熱発色層は、
従来の感熱記録体における感熱発色層と同様に、水溶性
高分子化合物の水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の
水系エマルジョンをバインダーとする感熱発色層形成用
の塗工剤を、所定の位置にコーティング方式または印刷
方式等によって適用し、乾燥することによって得られ
る。
【0023】感熱発色層上の中間樹脂層は、(1) 紫外線
硬化型樹脂層を形成する際の塗工剤が感熱発色層中に侵
入するのを防止する、(2) 感熱発色層と紫外線硬化型樹
脂層とを互いに繋ぎ留め、密着強度の高い紫外線硬化型
樹脂層にする等の作用を奏するものである。
【0024】中間樹脂層における前記 (1)の作用は、中
間樹脂層の面吸油度を1.0ml/m2 以下に抑えると
共に、該中間樹脂層をなす塗工層を0.5g(dry)
/m2 以上にすることによって達成することができ、
(2) の作用は、中間樹脂層中に顔料を添加することによ
り、該中間樹脂層を多孔質にすると共に、該中間樹脂層
をなす塗工層を0.5g(dry)/m2 以上にし、か
つ、該中間樹脂層の面吸油度を0.1ml/m2 以上に
することにより達成することがでる。
【0025】なお、水溶性高分子化合物の水溶液及び/
又は疎水性高分子化合物の水系エマルジョンに顔料を添
加してなる水系塗工剤を利用して得られる面吸油度0.
1〜1.0ml/m2 の塗工層は、該塗工層形成用の塗
工剤中に、吸油度が30〜150ml/100gの顔料
を添加することによって容易に形成することができる。
【0026】感熱発色層上の中間樹脂層の形成に利用す
る水溶性高分子化合物の水溶液及び/又は疎水性高分子
化合物の水系エマルジョンは、感熱発色層を形成する際
の塗工剤のバインダーと同様に、例えば、デンプン類、
ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビ
ニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸
共重合体などの水溶性高分子化合物による水性液、及
び、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン
共重合体などの疎水性高分子化合物の水系エマルジョン
等である。
【0027】中間樹脂層の形成に利用する水溶性高分子
化合物の水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の水系エ
マルジョンに添加する顔料としては、例えば、ケイソウ
土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケ
イ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂など
からなる有機質または無機質顔料を利用することができ
る。
【0028】中間樹脂層をなす塗工層が6.0g(dr
y)/m2 を超えたり、あるいは、該塗工層の面吸油度
が1.0ml/m2 を超えるようになると、感熱発色層
の感度が悪くなったり、あるいは中間樹脂層が隠蔽性能
を有するようになる等により、感熱発色層に鮮明な記録
画像を形成し難くなる。
【0029】なお、中間樹脂層をなす塗工層の面吸油度
は、塗工層の単位面積当たりに含有されている顔料の量
に、該顔料の吸油度[JIS K 5101]を乗じた
数値であり、ml/m2 の単位で表示されるものであ
る。
【0030】中間樹脂層形成用の塗工剤に利用する水溶
性高分子化合物の水溶液及び/又は疎水性高分子化合物
の水系エマルジョン中には、中間樹脂層の耐水性を向上
させるために各種の架橋剤を添加することができる。
【0031】また、この中間樹脂層形成用の水系塗工剤
中には、さらに、例えばジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム等の分散剤、界面活性剤、蛍光染料等を所望に応
じて添加しても良い。
【0032】中間樹脂層上の紫外線硬化型樹脂層は、例
えば、「光・放射線硬化技術(大成社刊)」等に詳細に
記載されている公知の方法によって形成し得るものであ
るが、簡単に説明すれば、光重合性のモノマー、プレポ
リマー又はポリマー類と光重合開始剤とを必須の成分と
する紫外線硬化型樹脂組成物による塗工剤を、中間樹脂
層上にコーティング方式または印刷方式によって適用
し、これに紫外線を照射することにより形成し得る。
【0033】紫外線硬化型樹脂組成物における光重合性
のモノマー、プレポリマー又はポリマー類は、相溶性を
有し、かつ、共重合し得るものであり、紫外線硬化型樹
脂組成物におけるモノマーとしては、各種のエチレン誘
導体が、また、プレポリマーとしては、不飽和ポリエス
テル、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、各種のポリエス
テル等が好適である。
【0034】本発明の感熱記録体における紫外線硬化型
樹脂層は、該樹脂層による耐水性及び耐圧性が十分に得
られ、しかも、紫外線硬化型樹脂層の存在が感熱発色層
に鮮明な記録画像を形成するという機能を低下させるこ
とのないように、0.1〜10g(dry)/m2 、好
ましくは0.5〜6g(dry)/m2 程度に形成され
る。
【0035】紫外線硬化型樹脂層には、ケイソウ土、タ
ルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水
酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂などの無機質
顔料や有機質顔料、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラ
フィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン
酸アミド、カスターワックス等のワックス類等からなる
ヘッド摩耗防止剤兼ステッキング防止剤等を添加するこ
とができる。
【0036】なお、紫外線硬化型樹脂層を形成する際の
塗工剤は、該塗工剤の塗工適性を向上させたり、塗布量
の調整を行ない易くする等ために、例えば、トルエン、
キシレン、アルコール、酢酸エチル、アセトン、ヘキサ
ン等の有機溶剤で希釈しても良く、また、紫外線硬化型
樹脂を水系エマルジョンにしたものでも良い。
【0037】
【作用】本発明は、支持体と、支持体上に形成した感熱
発色層と、感熱発色層上に形成した中間樹脂層と、中間
樹脂層上に形成した紫外線硬化型樹脂層とを有してお
り、前記中間樹脂層が、水溶性高分子化合物の水溶液及
び/又は疎水性高分子化合物の水系エマルジョンに顔料
を添加してなる水系塗工剤を利用して得られる0.5〜
6.0g(dry)/m2 の塗工層からなり、該塗工層
の面吸油度が0.1〜1.0ml/m2 である感熱記録
体からなる。
【0038】前記構成による本発明の感熱記録体は、感
熱発色層上に中間樹脂層を介して形成してある紫外線硬
化型樹脂層の存在により、屋外での使用に耐え得る耐水
性と、不測の事態により局部的な圧力を受けたときに不
要な発色が生ずることの無い耐圧性とが奏される。
【0039】また、前記構成による本発明の感熱記録体
は、感熱発色層と紫外線硬化型樹脂層との間に介在して
いる中間樹脂層の存在が、紫外線硬化型樹脂層を形成す
る際の塗工剤が感熱発色層中に侵入するのを阻止する作
用を奏することから、紫外線硬化型樹脂層を形成する際
の塗工剤が感熱発色剤層中に侵入することに起因する地
肌被りの発生が無い。
【0040】さらに本発明の感熱記録体は、前記中間樹
脂層の存在により、紫外線の照射によって紫外線硬化型
樹脂層中の光重合開始剤が感熱発色層中の発色成分と反
応することが無く、また、紫外線硬化型樹脂層中の光重
合開始剤に起因して感熱発色層が発色するという不測の
事態を回避することができる。
【0041】さらにまた、本発明の感熱記録体は、該感
熱記録体における中間樹脂層が、水溶性高分子化合物の
水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の水系エマルジョ
ンに顔料を添加してなる水系塗工剤の塗工層からなるも
のであるため、該中間樹脂層が多孔質構造をなしてい
る。このため、中間樹脂層が感熱発色層と紫外線硬化型
樹脂層とを繋ぎ留める作用を果たし、紫外線硬化型樹脂
層の密着力の高い感熱記録体になる。
【0042】
【実施例】本発明の感熱記録体の具体的な構成を実施例
に基づいて説明する。
【0043】実施例1 感熱発色層を形成するための下記のA液、B液およびC
液からなる各分散液を調整した。
【0044】A液 3−ジ−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン(ロイコ化合物)・・・・・・・・・・・・10重量部 20重量%ポリビニルアルコール液(クラレポバール1
05: (株) クラレ)・・・・・・・・・・・・・・10重量部 水・・・・・・・・・・20重量部 以上の組成による組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒
子径0.8μの分散粒子によるA液を得た。
【0045】B液 4,4’−ジイソプロピリデンジフェノール・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 20重量%ポリビニルアルコール液(クラレポバール1
05: (株) クラレ)・・・・・・・・・・・・・・10重量部 水・・・・・・・・・・20重量部 以上の組成による組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒
子径1.5μの分散粒子によるB液を得た。
【0046】C液 メタターフェニル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 20重量%ポリビニルアルコール液(クラレポバール1
05: (株) クラレ)・・・・・・・・・・・・・・10重量部 水・・・・・・・・・・20重量部 以上の組成による組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒
子径1.0μの分散粒子によるC液を得た。
【0047】次に、A液40重量部、B液80重量部、
C液40重量部、20重量%ポリビニルアルコール液
(クラレポバール105: (株) クラレ)60重量部及
び水50重量部を混合して撹拌し、感熱記録層形成用の
塗工剤を調製した。
【0048】続いて、この感熱記録層形成用の塗工剤
を、50g/m2 の上質紙に4g(dry)/m2 の割
合に塗布、乾燥し、感熱記録層を形成した。
【0049】さらに、該感熱記録層の上に、20重量%
ポリビニルアルコール液(クラレポバール105:
(株) クラレ)400重量部と、シリカ(P−527:
水沢化学(株) )20重量部と、水200重量部を混
合、撹拌した中間樹脂層形成用の塗工剤を、2g(dr
y)/m2 の割合に塗布、乾燥し、中間樹脂層を形成し
た。
【0050】しかる後に、先の中間樹脂層の上に、紫外
線硬化型樹脂(ダイキュアROPニス:大日本インキ化
学工業)を、オフセット印刷機により2g(dry)/
2の割合に塗布した後、紫外線を照射して硬化させ、
本発明の1実施例品である感熱記録体を得た。
【0051】[表1]及び[表2]に、中間樹脂層に利
用した顔料の吸油度(ml/100g)、中間樹脂層に
おけるバインダーと顔料との割合(重量比)、中間樹脂
層の塗工量(g(dry)/m2 )、中間樹脂層の面吸
油度(ml/m2 )を示す。
【0052】実施例2〜5、比較例1〜4 中間樹脂層形成用の塗工剤を、20重量%ポリビニルア
ルコール液(クラレポバール105: (株) クラレ)
と、[表1]の所定欄に記載されている顔料と、水とを
混合、撹拌して調製した後、該塗工剤を感熱発色層の上
に塗布、乾燥することによって中間樹脂層を形成し、そ
れ以外の工程は全て実施例1の対応する工程と同一の工
程により、本発明の別の実施例品である感熱記録体及び
比較のための感熱記録体を得た。
【0053】[表1]及び[表2]に中間樹脂層の形成
に利用した顔料の吸油度(ml/100g)、中間樹脂
層におけるバインダー(ポリビニルアルコール)と顔料
との割合(重量比)、中間樹脂層の塗工量(g(dr
y)/m2 )、中間樹脂層の面吸油度(ml/m2 )を
示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】[評価] 地肌被りの評価 実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた各感熱記録体
の地肌濃度を、マクベス濃度計「マクベス社:RD−5
14型」を利用して測定し、各感熱記録体の地肌被りを
評価した。結果を[表3]に示す。
【0057】感熱記録濃度の評価 実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた各感熱記録体
に、プリンター「日清紡:XP6200」による感熱記
録を行なった後、ベタ印字記録部分の濃度を同じくマク
ベス濃度計「マクベス社:RD−514型」を利用して
測定し、感熱発色層における記録濃度を評価した。結果
を[表3]に示す。
【0058】紫外線硬化型樹脂層の密着性の評価 実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた各感熱記録体
の紫外線硬化型樹脂層面に、市販のセロファンテープ
(ニチバン (株) 製)の粘着層面を貼着し、続いてこれ
を引き剥し、セロファンテープ面に紫外線硬化型樹脂層
が転移するか否かで、紫外線硬化型樹脂層の密着性を評
価した。結果を、密着性が良好・・・・・・・・○、密着性に問
題がある・・・・×により、[表3]に示す。
【0059】ブロッキングの評価(1) 実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた各感熱記録体
の感熱記録面に水滴を滴下し、該水滴の滴下面に、別の
同一構成の感熱記録体の感熱記録面を重ね合わせた後、
上から100g/m2 の荷重を掛け、20℃、65%R
Hの室内に24時間放置してから、感熱記録体同士を剥
離する際のブロッキングの程度を評価した。
【0060】結果を、ブロッキングの発生が無い・・・・・・
・・○、ブロッキングの発生により、記録部の1部が破れ
たために記録の判読が不能である・・・・・・・・×により、
[表3]に示す。
【0061】ブロッキングの評価(2) 実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた各感熱記録体
の巻き取りロールの端面に水滴を滴下し、20℃、65
%RHの室内に24時間放置してから、キャノンハンデ
ィターミナルプリンターHT9000を使用して感熱記
録に付した。
【0062】結果を、感熱記録の際の感熱記録体の走行
性が良好・・・・・・・・○、感熱記録の際に感熱記録体の搬送
は行なえるが、走行にやや抵抗あり、走光性が不規則で
ある・・・・・・・・△、感熱記録体が搬送されなく、感熱記録
を行なうことができない・・・・・・・・×により、[表3]に
示す。
【0063】
【表3】
【0064】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、屋外での使用に
耐え得る耐水性及び耐圧性に優れ、しかも、地肌被りが
なく、また記録画像の濃度が高く、かつ、保護層の機能
を果たす紫外線硬化型樹脂層の密着強度が高く、高品質
特性を有する感熱記録体になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、支持体上に形成した感熱発
    色層と、感熱発色層上に形成した中間樹脂層と、中間樹
    脂層上に形成した紫外線硬化型樹脂層とを有する感熱記
    録体において、前記中間樹脂層が、水溶性高分子化合物
    の水溶液及び/又は疎水性高分子化合物の水系エマルジ
    ョンに顔料を添加してなる水系塗工剤を利用して得られ
    る0.5〜6.0g(dry)/m2 の塗工層からな
    り、該塗工層の面吸油度が0.1〜1.0ml/m2
    あることを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】 中間樹脂層を形成する水系塗工剤中に
    おける顔料の吸油度が30〜150ml/100gであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
JP5177389A 1993-06-24 1993-06-24 感熱記録体 Pending JPH0781218A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1302078C (zh) * 2004-06-15 2007-02-28 四川省德圣科技发展有限公司 水性隔热反光涂料
CN106494109A (zh) * 2016-09-27 2017-03-15 苏州吉谷新材料有限公司 热升华转印涂层浆及应用

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