JPH0780768B2 - 血圧降下剤 - Google Patents

血圧降下剤

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JPH0780768B2
JPH0780768B2 JP61175356A JP17535686A JPH0780768B2 JP H0780768 B2 JPH0780768 B2 JP H0780768B2 JP 61175356 A JP61175356 A JP 61175356A JP 17535686 A JP17535686 A JP 17535686A JP H0780768 B2 JPH0780768 B2 JP H0780768B2
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JP
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gallocatechin
methanol
garrate
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JP61175356A
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繁 谷口
善亘 宮下
民男 植山
要 土師
襄二 平瀬
常松 竹本
重信 在原
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新日本薬品株式会社
常松 竹本
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は血圧降下剤に関する。
本発明者らは、茶(Thea sinensis L.)の葉の成分を長
年にわたって研究してきたが、このたびその一成分であ
る(−)−ガロカテキン−ガーレートが血圧降下作用を
示すことを見い出し、この新知見に基づき本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は(−)−ガロカテキン−ガーレート
を有効成分とする血圧降下剤を提供するものである。
本発明の血圧降下剤の有効成分である(−)−ガロカテ
キン−ガーレートは次の構造式を有する。
(−)−ガロカテキン−ガーレートは、例えば次のよう
にして得ることができる。緑茶に水を加えて煮沸し、冷
後濾過して得た濾液を順相系吸着樹脂で処理し、被吸着
物を、水、水・メタノール混合溶剤およびメタノールで
順次溶出し、メタノール溶出部を分取する。緑茶に含ま
れるフラバノール類の没食子酸エステルは、このメタノ
ール溶出部に分配される。その溶媒を留去したのち、残
留物を水に溶解し、この水溶液を非イオン性吸着樹脂で
処理し、被吸着物を、水およびメタノール含量を10%か
ら順次増大したメタノール水溶液で溶出する。溶出液を
薄層クロマトグラフィーで調べ、フェノール性化合物の
存在する画分を合わせ、その溶媒を留去したのち、残留
物を70%メタノールに溶解し、これをさらに両性ゲルの
ゲルクロマトグラフィーに付して(−)−ガロカテキン
−ガーレートを単離する。
その具体例を示すと次のとおりである。
製造例1 緑茶250gに10倍量の蒸留水、すなわち2.5lの蒸留水を加
え、100分間煮沸する。冷後、抽出液を濾過し、濾液を
ポリアミドC−200(690ml、平均粒径0.074〜0.149mm)
のカラム(5×35cm)に通導した。吸着部を蒸留水3l、
50%メタノール5l、80%メタノール3lで洗浄したのち、
99.6%メタノール4lで溶出し、溶出液を減圧下に濃縮乾
固し、赤褐色粉末1.96gを得た。これを蒸留水20mlに溶
解し、セルバクロムXAD−2(285ml、平均粒径0.1〜0.2
mm)のカラム(2.7×50cm)に通導した。吸着部を蒸留
水1400ml、10%メタノール3050ml、20%メタノール190m
l、30%メタノール1150ml、50%メタノール960mlで連続
的に溶出させ、10ml宛分画する。これらのフラクション
を8%酢酸を展開溶媒とするセルロース薄層クロマトグ
ラフィー(以下、TCLと略称する)で検査すると、フラ
クションNo.195〜529の画分に、フェリシアンカリ・塩
化鉄試薬(フェリシアンカリウム150mgと塩化第二鉄3g
を水30mlに溶かす)で青紫色を呈するスポットが認めら
れた。しかし、スポットはRf約0.12と約0.29のところに
2個認められたので、これらの画分を合わせ、これを減
圧下に濃縮乾固し、残留物を70%メタノール20mlに溶解
し、セファデックスLH20(285ml、平均粒径0.025〜0.1m
m)のカラム(2.7×50cm)に通導した。吸着部を70%メ
タノール3600mlで溶出させ、10ml宛分画する。これらの
フラクションを前記と同じ方法のTCLで検査すると、フ
ラクションNo.195〜312の画分にRf約0.12の単一スポッ
トが認められたので、これらの画分を合わせ、減圧下に
溶媒を留去して、白色粉末0.47gを得た。
上記のようにして得た化合物の物性は次のとおりであ
り、またその値は文献値[ジャーナル・オブ・サイエン
ス・オブ・フード・アンド・アグリカルチャー(Journa
l of Science of Food and Agriculture)、22巻、480
−484頁(1971)参照]ともよく一致し、このものは
(−)−ガロカテキン−ガーレートであると同定され
た。
(−)−ガロカテキン−ガーレートの性状 色、性状:白色粉末 融 点:212−215℃(分解) ▲[α]25 D▼:−30.5°(C=1.1,MeOH) C D:[θ]285−5700(C=0.0236,MeOH) 元素分析値(C22H18O11): 計算値(%)C:57.64;H:3.96 実測値(%)C:57.72;H:3.89 IR(KBr):〜3300,1705,1615,1530,1450,1375,1355,13
25,1230,1150,1065,1030,765,735cm-1 FDMSm/z:459(M+113 C−NMR(CD3OD):δ=23.7(C−4),71.1(C−
3),79.2(C−2),95.6(C−6),96.4(C−8),
99.6(C−10),106.3(C−2′,C−6′),110.2(C
−2″,C−6″),121.4(C−1″),131.0(C−
1′),133.9(C−4′),139.9(C−4″),146.3
(C−3″,C−5″),146.9(C−3′,C−5′),15
6.4(C−5),157.6(C−9),158.0(C−7),167.
7(−COO−) 次に、(−)−ガロカテキン−ガーレートが血圧降下作
用を有することについて実験例を挙げて説明する。
実験例1 体重2.0〜2.5kgの日本白色種雄性家兎をウレタン麻酔
(1g/kg、皮下注射)し、頸動脈に動脈カニューレを連
結、水銀マノメータを介してキモグラフィオン上にその
動脈圧の変化を描画させた。同時に気管にも気管カニュ
ーレを連結し、タンブールを介して呼吸の変化を描画さ
せた。ついで上記製造例で製造した(−)−ガロカテキ
ン−ガーレートを生理食塩水に溶解し、その液を0.5ml/
kgの割合で静脈内に投与した。その結果は第1図に示す
如くであるが、体重kg当たり(−)−ガロカテキン−ガ
ーレート0.1mgの投与から血圧降下作用が認められた。
次に、(−)−ガロカテキン−ガーレートの毒性につい
ての実験例およびその結果を示して説明する。
実験例2 試験に用いた動物はICR系の雄マウスで、1群につき8
匹を使用した。4週令、体重18〜22gのものを購入し、
恒温恒湿(23±1℃、55±5%)の飼育室で固型飼料
(MF、オリエンタル酵母工業製)および水を自由に与え
て1週間予備飼育し、その中で成育良好なものをえらん
で試験に供した。試験動物をあらかじめ16時間絶食させ
たのち、被験物質を経口投与または静脈内注射した。被
験物質は、経口投与の場合は水に溶かし、20ml/kg体
重、静脈内注射の場合は生理食塩水に溶かし、10ml/kg
体重の投与液量で投与した。投与168時間後の死亡率か
ら50%致死量をファンデルベルデン(Van der Waerde
n)法[伴義雄:医薬品研究法、101−102頁、朝倉書店
(1970)]により算出した。その結果、(−)−ガロカ
テキン−ガーレートの50%致死量は、マウス経口投与で
1870mg/kg体重(95%信頼限界1580〜2220mg/kg体重)、
マウス静脈内投与で185mg/kg体重(95%信頼限界162〜2
10mg/kg体重)であった。
以上の毒性試験から明らかなように、本発明化合物の毒
性は極めて低く、医薬品としての利用に充分堪え得るも
のである。
(−)−ガロカテキン−ガーレートの血圧降下作用につ
いての実験データおよび急性毒性試験の結果から考え
て、本化合物の投与量は、患者の年令、性別、体重、症
状等によって変動するが、経口投与の場合、体重1kg当
たり1日に0.1〜50mg、好ましくは1〜10mg、非経口投
与の場合、体重1kg当たり1日に0.05〜25mg、好ましく
は0.5〜5mgの範囲が有利である。なお投与は1日量を数
回に分けて投与するのが好ましい。なお、症状によって
は、この上限の薬用量を越えて投与する必要の生ずるこ
ともあり得るが、本化合物のマウスにおける急性毒性値
(50%致死量)は経口投与で1870mg/kg体重、静脈内投
与で185mg/kg体重であって、その毒性は極めて低く、安
全性に問題はない。
(−)−ガロカテキン−ガーレートはそのままでも血圧
降下剤として使用することができるが、これに通常に製
剤に用いられる賦形剤、補助剤などを加えて製剤製法の
常法に従って散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、注射剤
などの製剤にして用いることができる。
次に製剤例を示して本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれにより制限されるものではない。
製剤例1 散剤 5重量部の本発明化合物を95部のラクトースと均等に混
和し、散剤とする。
製剤例2 顆粒剤 5重量部の本発明化合物を93部のラクトースと混合し、
2部のヒドロキシプロピルセルロースを結合剤として用
いて常法に従って顆粒とする。
製剤例3 錠剤 5重量部の本発明化合物を91部のラクトースと混合し、
2部のヒドロキシプロピルセルロースを結合剤として用
いて常法に従って顆粒とした後、1部のタルクおよび1
部のステアリン酸マグネシウムを加え、圧縮成型して錠
剤を得る。
製剤例4 カプセル剤 5重量部の本発明化合物を93部のラクトースと混合し、
2部のヒドロキシプロピルセルロースを結合剤として常
法に従って顆粒とし、ハードゼラチンカプセルに充填す
る。
製剤例5 注射剤 1重量部の本発明化合物を99部の生理食塩水に加温溶解
した後、滅菌して注射剤とする。
【図面の簡単な説明】
第1図は(−)−ガロカテキン−ガーレートの家兎静脈
内投与における血圧降下作用を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植山 民男 大阪府岸和田市三田町370 新日本薬品株 式会社技術本部内 (72)発明者 土師 要 大阪府岸和田市三田町370 新日本薬品株 式会社技術本部内 (72)発明者 平瀬 襄二 大阪府岸和田市三田町370 新日本薬品株 式会社技術本部内 (72)発明者 竹本 常松 徳島県徳島市西須賀町下中須36−5 (72)発明者 在原 重信 徳島県徳島市丈六町丈領157−1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式: で示される(−)−ガロカテキン−ガーレートを有効成
    分とする血圧降下剤。
JP61175356A 1986-07-24 1986-07-24 血圧降下剤 Expired - Lifetime JPH0780768B2 (ja)

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JP61175356A JPH0780768B2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24 血圧降下剤

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JPS6330418A JPS6330418A (ja) 1988-02-09
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