JPH0777009A - 軸流型ターボ機械の静翼 - Google Patents

軸流型ターボ機械の静翼

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JPH0777009A
JPH0777009A JP22420093A JP22420093A JPH0777009A JP H0777009 A JPH0777009 A JP H0777009A JP 22420093 A JP22420093 A JP 22420093A JP 22420093 A JP22420093 A JP 22420093A JP H0777009 A JPH0777009 A JP H0777009A
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JP
Japan
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blade
flow
axial
stator blade
leading edge
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Application number
JP22420093A
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English (en)
Inventor
Yoshio Kano
芳雄 鹿野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】軸流型ターボ機械の性能向上を図るために、低
損失の静翼を実現することを目的とする。 【構成】環状流路内に複数個配置された軸流型ターボ機
械の静翼を、軸方向傾き角δを半径方向に変化させ、子
午面において弓状になるよう構成する。 【効果】静翼を軸方向に傾けることにより、静翼の曲が
り部から下流側にかけての翼面は、流れを側壁方向に押
しつけるような流路形状となる。この結果、側壁に発達
する境界層や翼間流路に発生する二次流れ渦を抑制する
ような翼間流れを実現することができる。しかも、流出
角に大きな影響を与えずに、側壁に発達する境界層や翼
間流路に発生する二次流れ渦を抑制する作用が生じる。
この結果、低損失の軸流型ターボ機械の静翼を実現する
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気タービン,ガスター
ビン及び軸流圧縮機などの軸流型ターボ機械の静翼に関
する。
【0002】
【従来の技術】静翼の構造を変えて段落内部流れの改善
を図っている従来技術としては、例えば、静翼内部流れ
に発生する二次流れ渦による損失を低減するために、静
翼を軸方向から見てスパン方向中央部で対称となるよう
な弓型形状としたものがある。これについては、ASME P
aper No.90−GT−55なる報告書の論文名「TheIn
fluence of Blade Lean on Turbine Losses 」などに記
載されている。更に、軸方向から見て非対称弓型形状と
した静翼については、特願平2−67115号に示されてい
る。これら従来技術は、二次流れ渦による損失の低減に
有効であるが、静翼の流出角が設計値に対して大きくず
れるため、動翼への入射角が大きくなるという問題が発
生する。したがって、軸流型ターボ機械のより一層の性
能向上を図るためには、静翼の流出角が設計値に対して
大きくずれない高性能の静翼構造が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に軸流型ターボ機
械の翼間流れでは、流体の粘性に起因した三次元流動現
象として二次流れ渦が発生する。すなわち、静翼や動翼
を支持する側壁上に発達する流速の遅い境界層流れとそ
の影響の無い流速の早い主流部が翼によって転向を受け
ると流体に作用する遠心力の違いにより半径方向の流れ
が発生し、結果として翼間流れに一対の渦を形成する。
この二次流れ渦は損失発生の原因となるため、極力その
発生を防止することが望ましい。この二次流れ渦は、例
えば側壁境界層の吸い込みなどによっても軽減できるこ
とは周知の事実であるが、実際のターボ機械に適用する
のは構造が複雑になり現実的でない。本発明では、この
ような翼間流れに発生する二次流れ渦による損失を軽減
し、高性能なターボ機械を実現するための静翼構造を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は軸流型タ
ーボ機械の静翼の軸方向傾き角δを半径方向に変化さ
せ、子午面において翼前縁方向に突き出るような弓状に
なるようにしたことを特徴とするものである。ここで、
軸方向傾き角δは各半径位置における翼前縁接線と回転
軸に垂直な前縁を通る線とのなす角度である。
【0005】本発明の第二は上記静翼の軸方向傾き角δ
の半径方向分布を翼スパン中央部に対して対称とならな
いように設定し、静翼の弓型形状を子午面で見て、翼ス
パン中央部に対して対称とならないことを特徴とするも
のである。
【0006】本発明の第三は翼長をH,子午面における
翼根元の軸方向位置から軸方向弓形状の最大変位をFと
して、最大変位量を0<F/H<0.2 の範囲で弓型形
状になるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】静翼の軸方向傾き角δの半径方向分布を、翼前
縁方向に突き出るような弓型形状になるように分布させ
れば、流れを側壁側に押しつけ、しかも周方向の傾きで
はないので、流出角を大きく変化させること無く、側壁
境界層の発達を抑制すると同時に翼間流れに発生する二
次流れ渦を減少させることができる。すなわち、側壁近
傍の翼形状に着目すると、軸方向傾き角δの半径方向分
布を翼前縁方向に突き出るような弓型形状になるように
分布させた場合、翼の曲がり部から下流の翼面は、側壁
から中央部にかけて上流側に傾くことになり、流れに対
しては、側壁方向へ押しつけるような流路形状を形成す
る。この流路形状は流出角の偏向をほとんど伴うことな
く流れを側壁方向へ押しつけるため、静翼流出部の流出
角を良好に保ったまま、側壁境界層の発達を抑制すると
同時に翼間流れに発生する二次流れ渦を減少させる作用
を発生させる。さらに、前述したように、静翼部の流出
角の偏向が小さいために、設計した流出角で流れを動翼
へ導くことができるので、動翼部への入射角が小さくな
り、動翼部の迎え角損失の増大を招くことはない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1により説
明する。図1は本発明の静翼を子午面で見た場合の図で
ある。図1より明らかなように、軸方向傾き角δの半径
方向分布を翼前縁4の方向に突き出るような弓型形状に
なるように分布させている。ここで、軸方向傾き角δは
図1に示すように各半径位置における翼前縁接線と回転
軸に垂直な前縁を通る線とのなす角度である。図1によ
る流路形状の変化を示すために、図2に静翼を側壁から
離れるに連れて上流側へ移動した場合の翼面傾斜を示
す。図1に示したように、軸方向傾き角δの半径方向分
布を翼前縁方向に突き出るような弓型形状とすること
で、静翼の曲がり部から下流側にかけての翼面は、流れ
を側壁方向に押しつけるような流路形状となる。この結
果、側壁に発達する境界層や翼間流路に発生する二次流
れ渦を抑制するような翼間流れを実現することができ
る。しかも、翼前縁方向に突き出るような弓型形状とす
ることで、流出角に大きな影響を与えずに側壁境界層や
翼間流路に発生する二次流れ渦の発達を抑制できる。こ
の結果、静翼で発生する流れの損失分布は、図3に示す
ように低減される。図3において、aは従来の静翼で弓
型形状をしていない静翼、bは本発明の静翼で軸方向に
弓型形状とした場合、cは公知技術である周方向に弓型
形状にした場合の翼長方向の損失分布である。図3から
明らかなように、本発明の静翼損失は従来翼に比べて損
失が小さく、周方向に弓型形状にした場合に比べても遜
色ないことが分かる。図4は、静翼流出部の流出角の翼
長方向分布を示す図であり、aは従来の静翼で弓型形状
をしていない静翼、bは本発明の静翼で軸方向に弓型形
状とした場合、cは公知技術である周方向に弓型形状に
した場合の翼長方向の流出角分布である。cの周方向に
のみ弓型形状とした静翼では、aの従来の静翼で弓型形
状をしていない静翼の流出角分布と大きく異なっている
が、bの本発明の静翼の流出角分布は、cの周方向に弓
型形状とした場合に比べると、従来の静翼の流出角分布
からの偏向は小さくなり、軸方向に弓型形状とした本発
明によれば、流出角を従来の静翼の流出角とほとんど同
じにしたままで、流れの損失を低減することができる。
【0009】実際の軸流型ターボ機械の翼間流れでは、
翼スパン方向中央部で上半分と下半分の流れが対称流れ
になることはない。また、上流側の段落の流れの状況に
よっては、根元近傍に損失の大きくなる流動が現れた
り、逆に先端近傍に損失の大きくなる流動が現れたりす
る。このような流れに対処するための本発明の実施例を
以下に示す。
【0010】本発明の第2の実施例を図5に示す。本実
施例は、翼根元部の側壁境界層や二次流れが大きい場合
に対処できるようにしたものであり、図5は図1と同
様、本発明の静翼を子午面で見た場合の図である。図5
に示すように、翼根元部の側壁境界層や二次流れが大き
い場合には、翼根元方向で軸方向の傾き角を大きくする
ことで、静翼翼間流れの全体的な性能を良好にすること
ができる。
【0011】本発明の第3の実施例を図6に示す。本実
施例は、翼先端部の側壁境界層や二次流れが大きい場合
に対処できるようにしたものであり、図6は図1と同
様、本発明の静翼を子午面で見た場合の図である。図6
に示すように、翼先端部の側壁境界層や二次流れが大き
い場合には、翼先端方向での軸方向の傾き角を大きくす
ることで、静翼翼間流れの全体的な性能を良好にするこ
とができる。
【0012】以上、本発明の実施例を述べてきたが、実
際の軸流型ターボ機械の静翼に適用する場合には、弓型
形状の凸部の大きさに適切な限界がある。今、図7に示
すような本発明の静翼を考え、翼長をH,子午面におけ
る翼根元の軸方向位置から軸方向弓型形状の最大変位を
Fとする。図8は、F/Hと損失に関する関係である。
0<F/H<0.2 であれば、F=0の従来翼の場合よ
りも流動損失は低減できる。この結果から、本発明の効
果が発揮される範囲は、0<F/H<0.2 と規定でき
る。なお、前記範囲を越えるようなFの値を用いると、
三次元流路形状が所定の翼機能を果たすことができなく
なるため、逆にF=0の場合よりも流動損失は増加す
る。
【0013】以上に述べた弓型形状は曲線で構成される
のが一般的であるが、製作の簡便化を図る目的で、弓型
形状を複数個の直線群で近似しても、曲線で構成した場
合と同等の機能を発生させることは可能である。その例
を図9に示す。図9は、二つの直線で弓型形状を近似し
た場合を示している。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、軸方向傾き角δの半径
方向分布を翼前縁方向に突き出るような弓型形状になる
ように分布させることで、流れを側壁側に押しつけ、し
かも流出角を大きく変化させること無く、側壁境界層の
発達を抑制すると同時に翼間流れに発生する二次流れ渦
を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静翼を子午面で見た場合の図である。
【図2】静翼を側壁から離れるに連れて上流側へ移動し
た場合の翼面傾斜を示す図である。
【図3】静翼で発生する流れの損失分布の比較図であ
る。
【図4】静翼流出角分布の比較図である。
【図5】本発明の静翼を子午面で見た図である。
【図6】本発明の静翼を子午面で見た図である。
【図7】本発明の寸法説明図である。
【図8】F/Hと損失に関する関係を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…上部ダイヤフラム、2…下部ダイヤフラム、3…静
翼、4…静翼前縁、5…静翼後縁、6…流れ方向、7…
側壁での静翼、8…側壁から離れた位置での静翼。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状流路内に複数個配置された軸流型ター
    ボ機械の静翼において、前記静翼の軸方向傾き角δを半
    径方向に変化させ、前記静翼の子午面における形状が静
    翼前縁方向に突き出るような弓状になるようにしたこと
    を特徴とする軸流型ターボ機械の静翼。
  2. 【請求項2】環状流路内に複数個配置された軸流型ター
    ボ機械の静翼において、前記静翼の軸方向傾き角δの半
    径方向分布を翼スパン中央部に対して対称とならないよ
    うに設定し、静翼の弓型形状を子午面で見ても前記翼ス
    パン中央部に対して対称とならないことを特徴とする軸
    流型ターボ機械の静翼。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、翼長をH,子午
    面における翼根元の軸方向位置から軸方向弓型形状の最
    大変位をFとして、最大変位量を0<F/H<0.2 と
    したことを特徴とする軸流型ターボ機械の静翼。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3において、弓状の静翼
    形状を複数個の直線群で近似して形成したことを特徴と
    する軸流型ターボ機械の静翼。
JP22420093A 1993-09-09 1993-09-09 軸流型ターボ機械の静翼 Pending JPH0777009A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2471152A (en) * 2009-06-17 2010-12-22 Dresser Rand Co Use of Bowed Vanes to reduce Acoustic Signature

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2471152A (en) * 2009-06-17 2010-12-22 Dresser Rand Co Use of Bowed Vanes to reduce Acoustic Signature
GB2471152B (en) * 2009-06-17 2016-08-10 Dresser-Rand Company Use of bowed nozzle vanes to reduce acoustic signature

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