JPH0776858A - 作業機械の油圧制御装置 - Google Patents

作業機械の油圧制御装置

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JPH0776858A
JPH0776858A JP22183593A JP22183593A JPH0776858A JP H0776858 A JPH0776858 A JP H0776858A JP 22183593 A JP22183593 A JP 22183593A JP 22183593 A JP22183593 A JP 22183593A JP H0776858 A JPH0776858 A JP H0776858A
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Masatake Arai
誠剛 新井
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Yutani Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】操作レバーの操作量に呼応したアクチュエータ
の作動速度を迅速に得ることができると共に、アクチュ
エータの作動速度を変化させる場合の加減速度を操作レ
バーの操作を通じて制御することができ、さらにはアク
チュエータの駆動力を操作レバーの操作を通じて制御す
ることができる作業機械の油圧制御装置を提供する。 【構成】操作レバー12の操作量Rに応じて上部旋回体
2の目標旋回速度Nrを設定すると共に、目標作動速度
Nrと上部旋回体2の実際の旋回速度Nとの偏差(Nr
−N)を基に、比例積分制御により、偏差を解消する向
きで上部旋回体2の駆動源である油圧ポンプ1の圧油の
入出ポート1a,1b間の差圧を設定し、その設定差圧
となるように圧力制御装置15により、油圧ポンプ1の
差圧(Pa−Pb)を制御する。差圧の設定値は、比例
積分の演算値が大きい程、大きな値となるように設定す
る。N≒0のときには比例積分演算の積分項を固定値と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベル等の建
設、土木作業用の作業機械の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば油圧ショベルにおいては、アーム
やブーム、バケットを駆動するための油圧シリンダや、
旋回用油圧モータ等のアクチュータと、これらのアクチ
ュエータを駆動・操作するための操作レバーとを備え、
操作レバーの操作に応じてアクチュエータに油圧ポンプ
から圧油を供給して該アクチュエータを駆動せしめるよ
うにしている。
【0003】そして、この種の作業機械においては、通
常、操作レバーの操作量に応じた流量をアクチュエータ
に供給して、操作レバーの操作量に応じたアクチュエー
タの作動速度を得るために、所謂、ロードセンシングシ
ステムを採用したものが知られている。
【0004】このロードセンシングシステムは、基本的
には、油圧ポンプとアクチュエータとの間に該アクチュ
エータの作動方向を切換えるべく設けた方向切換弁のス
プールを、前記操作レバーの操作量に比例した開口面積
が得られるように変位せしめると共に、該方向切換弁の
圧油の流入側(油圧ポンプ側)及び流出側(アクチュエ
ータ側)の間の差圧をあらかじめ定めた設定値に維持す
るための圧力補償付流量制御弁を備え、方向切換弁の流
入側及び流出側間の差圧を一定に維持することにより、
アクチュエータに流入する圧油の流量を方向切換弁の開
口面積、換言すれば操作レバーの操作量に比例させ、こ
れによりアクチュエータの負荷変動があっても、アクチ
ュエータへの圧油の流量を操作レバーの操作量に応じた
流量に確保するようにしたものである。
【0005】ところで、この種の作業機械の作業者にと
って、適切な作業を行う上で、操作レバーの中立位置か
らの操作量(操作位置)に呼応したアクチュエータの作
動速度が得られることはもちろん、操作レバーをある操
作位置から他の操作位置に操作した時の操作速度に呼応
してアクチュエータの作動速度が変化し、操作レバーの
操作速度に呼応したアクチュエータの加減速度が得られ
ることが好ましい。また、例えば油圧ショベルにおい
て、バケットを作業物に押しつけつつ作業を行う場合に
は、操作レバーの操作量に呼応した押しつけ力が得られ
ることが好ましい。
【0006】しかしながら、従来のロードセンシングシ
ステムにおいては、例えばアクチュエータの作動速度を
増速すべく、操作レバーの操作量を増加させた場合に
は、最終的には、その増加後の操作量に対応するアクチ
ュエータの作動速度が得られるものの、この時のアクチ
ュエータの加速度は操作レバーの操作速度に呼応しない
場合が多々ある。すなわち、油圧ショベル等の作業機械
は一般に、そのアクチュエータの負荷が大きいために慣
性力が大きく、アクチュエータの作動速度を増速すべ
く、操作レバーの操作量を増加させ、これによりアクチ
ュエータへの流量を増加させても、すぐには該アクチュ
エータの作動速度は上昇しない。このため、アクチュエ
ータに流入する圧油の圧力はオーバロードリリーフ弁等
により設定された最大圧力まで急激に増加し、その最大
圧力によってアクチュエータが加速してしまう。そし
て、このような不都合は、操作レバーの操作量を一定と
して作業を行っている際にも、アクチュエータの負荷圧
が変動した場合にも同様に生じる不都合である。
【0007】また、従来のロードセンシングシステムに
おいては、押しつけ作業を行うと、操作レバーの操作量
にかかわらず、アクチュエータが動けないためにアクチ
ュエータに流入する圧油の圧力が前記最大圧力まで上昇
し、従って、その最大圧力に対応した押しつけ力でアク
チュエータが駆動されることとなって、操作レバーによ
る押しつけ力の制御を行うことはできるものではなかっ
た。
【0008】尚、例えば特開平3−157501号公報
に開示されているように、ロードセンシングシステムを
基礎として、アクチュエータへの圧油の流入圧を制御す
るためのリリーフ弁を設け、該リリーフ弁の設定圧を操
作レバーの操作量(操作位置)に応じて設定するように
したものも知られているが、このものは、操作レバーの
操作位置に応じてアクチュエータに流入する圧油の圧力
が定まるようになっているため、換言すれば、操作レバ
ーの操作位置に応じてアクチュエータの加減速度が定ま
っているため、操作レバーをある位置から他の位置に操
作した場合のアクチュエータの加減速度は、操作レバー
の最終的な操作位置で決まってしまう。従って、アクチ
ュエータの作動速度を変化させるべく作業者が操作レバ
ーを操作した場合の加減速度を作業者が制御できるもの
ではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑み、操作レバーの操作量に呼応したアクチュエータの
作動速度を迅速に得ることができると共に、アクチュエ
ータの作動速度を変化させる場合の加減速度を操作レバ
ーの操作を通じて制御することができ、さらには押しつ
け作業等を行う場合にアクチュエータの駆動力を操作レ
バーの操作を通じて制御することができる作業機械の油
圧制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、操作レバーの操作に応じて油圧ポンプか
らアクチュエータに圧油を供給して該アクチュエータを
駆動せしめる作業機械の油圧制御装置において、前記ア
クチュエータの作動速度を検出する速度検出手段と、前
記操作レバーの操作量を検出する操作量検出手段と、該
操作量検出手段により検出された前記操作レバーの操作
量に応じて前記アクチュエータの目標作動速度を設定す
る目標速度設定手段と、該目標速度設定手段により設定
された目標作動速度と前記速度検出手段により検出され
た前記アクチュエータの作動速度との偏差に応じて前記
アクチュエータの圧油の流入口及び流出口間の差圧を前
記偏差を解消する向きで設定する差圧設定手段と、該差
圧設定手段により設定された差圧を得るべく前記アクチ
ュエータの圧油の流入口及び流出口の圧力を制御する圧
力制御手段とを備え、前記差圧設定手段は、前記目標作
動速度と前記アクチュエータの作動速度との偏差にあら
かじめ定めた比例ゲインを乗算してなる比例項と該偏差
をあらかじめ定めた積分時間内で積分してなる積分項と
の総和を求める比例積分演算手段を有し、該演算手段に
より求められた演算値が大きい程、前記差圧を大きな値
に設定することを特徴とする。
【0011】さらに、前記比例積分演算手段は、前記速
度検出手段により検出された前記アクチュエータの作動
速度が略零である低速度であるときに、前記積分項をあ
らかじめ定めた固定値として前記比例項との総和を求め
ることを特徴とする。
【0012】また、前記目標速度設定手段は、前記操作
レバーの操作量が大きい程、該操作レバーの操作量に対
する前記目標作動速度の増加率が大きくなるように該目
標作動速度を設定することを特徴とする。
【0013】また、前記速度検出手段により検出された
前記アクチュエータの作動速度が略零であって且つ前記
操作量検出手段により検出された前記操作レバーの操作
量が略零であるときに前記アクチュエータの圧油の流入
経路及び流出経路を閉塞する閉塞手段を備えたことを特
徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、前記差圧設定手段は、前記操
作レバーの操作量に応じて前記目標速度設定手段により
設定された前記アクチュエータの目標作動速度と前記速
度検出手段に検出された前記アクチュエータの実際の作
動速度との偏差を解消するように、換言すれば、アクチ
ュエータの実際の作動速度が操作レバーの操作量に応じ
た目標作動速度に一致するように、前記アクチュエータ
の圧油の流入口及び流出口間の差圧を設定し、このと
き、その設定差圧を得るべく前記圧力制御手段が前記ア
クチュエータの圧油の流入口及び流出口間の実際の差圧
を制御し、すなわち、該差圧により定まるアクチュエー
タの加減速度を制御する。具体的には、例えば、アクチ
ュエータの実際の作動速度が目標作動速度よりも小さい
場合には、アクチュエータの圧油の流入口の圧力を流出
口の圧力よりも高くして、アクチュエータの作動速度を
増速せしめ、また、アクチュエータの実際の作動速度が
目標作動速度よりも大きい場合には、アクチュエータの
圧油の流入口の圧力を流出口の圧力よりも低くして、ア
クチュエータの作動速度を減速せしめる。そして、この
とき、前記差圧設定手段は、前記比例積分演算手段によ
り求められる前記比例項及び積分項の総和の大きさに対
応して前記差圧を設定するので、所謂比例積分制御によ
り、前記アクチュエータの実際の作動速度は前記操作レ
バーの操作量に応じた目標作動速度に迅速に収束する。
従って、操作レバーの操作量に応じた作動速度が迅速に
得られる。また、操作レバーの任意の操作量から該操作
量を変化させた場合において、その変化量が大きい程、
前記目標作動速度も大きく変化するため、前記偏差が大
きなものとなり、このため、前記差圧の設定値も大きな
ものとなって、操作レバーの操作速度に対応したアクチ
ュエータの加減速度が得られる。
【0015】かかる制御において、前記アクチュエータ
により押しつけ作業を行う場合には、前記アクチュエー
タの作動速度は強制的に略零に維持されるので、該アク
チュエータの作動速度を前記操作レバーの操作量に応じ
た目標作動速度に一致させることはできず、このため、
前記積分項は継続的に増大し、従って、前記積分項と前
記比例項との総和も増大して、前記アクチュエータの差
圧も増大する。このため、該アクチュエータによる押し
つけ力は操作レバーの操作量にかかわらず、増大してし
まう。そこで、前記速度検出手段により検出された前記
アクチュエータの作動速度が略零である低速度であると
きには、前記積分項をあらかじめ定めた固定値として前
記比例項との総和を求める。このようにすることによ
り、前記差圧の設定値、すなわち、アクチュエータの押
しつけ力は、前記偏差(押しつけ作業の場合、アクチュ
ータの作動速度は略零なので、該偏差は前記目標作動速
度に略一致する)の大きさに応じたものとなり、これに
より、操作レバーの操作量に応じたアクチュエータの押
しつけ力が得られる。
【0016】また、前記目標速度設定手段が、前記操作
レバーの操作量が大きい程、該操作レバーの操作量に対
する前記目標作動速度の増加率が大きくなるように該目
標作動速度を設定する場合には、操作レバーの操作量が
小さい程、該操作量の変化に対する目標作動速度の変化
が小さなものとなって、アクチュエータの微速操作を行
うことが可能となる。
【0017】また、前記の比例積分制御において、操作
レバーの操作量が略零のときには、前記目標作動速度も
略零に設定されるので、基本的には、前記アクチュエー
タは停止状態に維持されるものの、アクチュエータの負
荷変動等によって、該アクチュエータの微小な動きを生
じる場合がある。そこで、前記速度検出手段により検出
された前記アクチュエータの作動速度が略零であって且
つ前記操作量検出手段により検出された前記操作レバー
の操作量が略零であるときには前記閉塞手段により、前
記アクチュエータの圧油の流入経路及び流出経路を閉塞
する。このようにすることにより、アクチュエータにお
ける圧油の流れが完全に停止されるため、該アクチュエ
ータは確実に停止状態に維持される。
【0018】
【実施例】本発明の一例を図1乃至図7を参照して説明
する。図1は本実施例の油圧制御装置のシステム構成
図、図2は該油圧制御装置の要部のブロック構成図、図
3乃至図7は該油圧制御装置の作動を説明するための線
図である。
【0019】図1を参照して、本実施例の油圧制御装置
は、例えば油圧ショベルに備えられたアクチュエータの
一つである旋回用油圧モータ(アクチュエータ)を制御
するための装置であり、1は油圧ショベルの上部旋回体
2を減速機3を介して旋回駆動する旋回用油圧モータ、
4は油圧モータ1に圧油を供給する可変容量形油圧ポン
プ、5は油圧モータ1から油圧モータ1への圧油の供給
方向を切り換えて該油圧モータ1の回転方向を切り換え
るための電磁操作方向切換弁、6a,6bは油圧モータ
1の一対の流入・流出ポート1a,1bにそれぞれ管路
7a,7bを介して接続された電磁比例流量制御弁、8
は油圧ポンプ4が吸入・吐出する油を貯蔵した油タンク
である。
【0020】方向切換弁5は、その中立のA位置におい
て、油圧ポンプ4の吐出ポートから導出された管路9を
閉弁すると共に、電磁比例流量制御弁6a,6bからそ
れぞれ該方向切換弁5側に導出された管路10a,10
bを油タンク8に連通せしめる。また、方向切換弁5
は、そのB位置において、油圧ポンプ4側の管路9を電
磁比例流量制御弁6a側の管路10aに連通せしめると
共に、電磁比例流量制御弁6b側の管路10bを油タン
ク8に絞り5aを介して連通せしめる。さらに、方向切
換弁5は、そのC位置において、油圧ポンプ4側の管路
9を電磁比例流量制御弁6b側の管路10bに連通せし
めると共に、電磁比例流量制御弁6b側の管路10bを
油タンク8に絞り5bを介して連通せしめる。
【0021】かかる油圧回路において、油タンク8から
油圧ポンプ4により吸入・吐出される圧油は、方向切換
弁5がB位置に切換えられたときに、管路9、方向切換
弁5、管路10a、電磁比例流量制御弁6a及び管路7
aを順に介して油圧モータ1に供給され、この時、該油
圧モータ1から流出する圧油は、管路7b、電磁比例流
量制御弁6b、管路10b及び方向切換弁5を介して油
タンク8に回収される。そして、この時、油圧モータ1
は、圧油の流動方向に対応した方向に回転し、これによ
り、油圧ショベルの上部旋回体2が例えば右方向に旋回
駆動される。また、方向切換弁5がC位置に切換えられ
たときには、油圧ポンプ4から吐出される圧油は、油圧
モータ1を前記B位置の場合と逆方向に流れ、これによ
り油圧モータ1の回転が逆転して油圧ショベルの上部旋
回体2が例えば左方向に旋回駆動される。
【0022】尚、図1において、11,11は、回路の
最高圧力を設定するオーバーロードリリーフ弁である。
【0023】また、図1及び図2を参照して、12は作
業者が油圧モータ1の駆動・操作を行うための操作レバ
ー、13は操作レバー12の中立位置からの操作量R
(操作方向を含む)を検出する操作量検出器(操作量検
出手段)、14は油圧ショベルの上部旋回体2の旋回速
度Nを検出する速度センサ(速度検出手段)、15は前
記電磁比例流量制御弁6a,6bにより油圧モータ1の
流入・流出ポート1a,1b間の差圧を制御する圧力制
御装置(圧力制御手段)、16は油圧ポンプ4の吐出圧
を制御するポンプ制御装置、17は操作レバー12の操
作方向に応じて方向切換弁5を切換駆動すると共に、操
作レバーの操作量と上部旋回体2の旋回速度とに応じて
前記圧力制御装置15やポンプ制御装置16に指令信号
を出力するメインコントローラである。
【0024】操作レバー12は、例えば図1に矢印Xで
示すように左右に揺動自在とされ、作業者は、上部旋回
体2を右方向に旋回させたい場合には、該操作レバー1
2を右方向に揺動させ、上部旋回体2を左方向に旋回さ
せたい場合には、該操作レバー12を左方向に揺動させ
る。そして、操作量検出器13は、例えばポテンショメ
ータにより構成されるものであり、操作レバー12の操
作量Rに応じた信号をメインコントローラ17に出力す
るようにしている。
【0025】圧力制御装置15は、前記電磁比例流量制
御弁6a,6bと、油圧モータ1の流入・流出ポート1
a側の圧力Paを検出する圧力センサ18aと、該圧力
センサ18aにより検出された圧力Paと後述するよう
にメインコントローラ17から付与される指令圧とを受
けて電磁比例流量制御弁6aを駆動・制御する第1制御
弁コントローラ19aと、油圧モータ1の流入・流出ポ
ート1b側の圧力Pbを検出する圧力センサ18bと、
該圧力センサ18bにより検出された圧力Pbと後述す
るようにメインコントローラ17から付与される指令圧
とを受けて電磁比例流量制御弁6bを駆動・制御する第
2制御弁コントローラ19bとを備えている。各制御弁
コントローラ19a,19bは電子回路により構成され
たものである。各制御弁コントローラ19b,19b
は、それぞれ圧力センサ18a,18bにより検出され
る圧力Pa,Pbがメインコントローラ17から付与さ
れる指令圧に一致するように各電磁比例流量制御弁6
a,6bの開口面積を調整する。
【0026】ポンプ制御装置16は、油圧ポンプ4の吐
出圧Poを検出する圧力センサ20と、該圧力センサ2
0により検出された吐出圧Poと後述するようにメイン
コントローラ17から付与される油圧モータ1の流入側
の指令圧とを受けて油圧ポンプ4の容量制御をレギュレ
ータ21を介して行うポンプコントローラ22とを備え
ている。ポンプコントローラ22は、電子回路により構
成されたものであり、詳細は後述するが、圧力センサ2
0により検出される吐出圧Poがメインコントローラ1
7から付与される油圧モータ1の流入側の指令圧よりも
一定値だけ大きくなるように油圧ポンプ4の容量をレギ
ュレータ21を介して制御する。
【0027】メインコントローラ17は、マイクロコン
ピュータを含む電子回路により構成されたものであり、
その機能的構成として、図2に示すように、操作量検出
器13により検出された操作レバー12の操作方向に応
じて方向切換弁5を切換駆動する切換弁駆動部23と、
操作量検出器13により検出された操作レバー12の操
作量Rに応じて前記上部旋回体2の目標旋回速度Nrを
設定する目標速度設定部24(目標速度設定手段)と、
該目標速度設定部24により設定された目標旋回速度N
rと速度センサ14により検出された上部旋回体2の旋
回速度Nとに応じて油圧モータ1の流入・流出ポート1
a,1b間の差圧を設定し、その設定差圧を得るための
油圧モータ1の流入・流出ポート1a側及び流入・流出
ポート1b側のそれぞれの指令圧を前記各制御弁コント
ローラ19a,19bに付与する差圧設定部25(差圧
設定手段)と、操作量検出器13により検出された操作
レバー12の操作量RがR=0で、且つ速度センサ14
により検出された上部旋回体2の旋回速度NがN≒0で
あるときに前記各制御弁コントローラ19a,19bに
電磁比例流量制御弁6a,6bの閉弁指令を付与する閉
弁指令部26とを備えている。ここで、本発明の構成に
対応して、閉弁指令部26、制御弁コントローラ19
a,19b及び電磁比例流量制御弁6a,6bは閉塞手
段27を構成するものである。
【0028】尚、メインコントローラ17のこれらの機
能的構成の詳細は後述するが、差圧設定部25は、目標
速度設定部24により設定された目標旋回速度Nrと速
度センサ14により検出された上部旋回体2の旋回速度
Nとの偏差(Nr−N)の比例積分演算を行う比例積分
演算部25a(比例積分演算手段)を備えている。
【0029】次に、かかる装置の作動を説明する。
【0030】まず、油圧ショベルの上部旋回体2の通常
的な旋回動作を行う場合において、操作レバー12をそ
の中立位置から例えば図1の右方向に揺動操作すると、
その操作方向と操作量Rとが操作量検出器13により検
出され、その検出信号がメインコントローラ17に与え
られる。
【0031】この時、メインコントローラ17の切換弁
駆動部23は、操作レバー12の右方向への操作に対応
して方向切換弁5をA位置からB位置にON・OFF的
に切り換える。これにより、油圧ポンプ4から吐出され
る圧油は前述したように方向切換弁5及び電磁比例流量
制御弁6aを介して油圧モータ1に供給され、さらに該
油圧モータ1から電磁比例流量制御部6b及び方向切換
弁5を介して油タンク7に回収され、油圧モータ1が上
部旋回体2を右方向に旋回駆動すべく回転して該上部旋
回体2が右方向に旋回し始める。
【0032】また、この時、メインコントローラ17の
目標速度設定部24は、図3に示すように操作レバー1
2の操作量R(以下、レバー操作量Rという)に対する
上部旋回体2の目標旋回速度Nrをあらかじめ定めたマ
ップを備えており、該マップに従って、今現在検出され
たレバー操作量Rに応じた目標旋回速度Nrを設定す
る。この場合、目標旋回速度Nrは、レバー操作量Rが
大きい程、大きくなり、且つ、レバー操作量Rが大きい
程、該レバー操作量Rに対する目標旋回速度Nrの増加
率が大きくなるように設定される。
【0033】該目標速度設定部24により設定された目
標旋回速度Nrは、速度センサ14により検出された上
部旋回体2の今現在の実際の旋回速度Nと共に、メイン
コントローラ17の差圧設定部25に与えられる。この
とき、該差圧設定部25の比例積分演算部25aは、次
式(1)に従って、目標旋回速度Nrと実際の旋回速度
Nとの偏差(Nr−N)に対する比例積分演算を行い、
所謂比例積分制御(PI制御)のための制御演算値Xを
求める。
【0034】
【数1】
【0035】ここで、式(1)において、kは比例ゲイ
ン、Tは積分時間であり、右辺第1項が比例項、第2項
が積分項である。尚、本実施例では、制御演算値Xを求
めるための式(1)は、旋回速度Nが例えばN≧1〔rp
m 〕である場合に使用し、旋回速度Nが略零に等しいN
<1〔rpm 〕である場合には、式(1)と異なる式を用
いて制御演算値Xを求めるが、ここでは、N≧1〔rpm
〕である場合について説明し、N<1〔rpm 〕の場合
については後述する。
【0036】上記のように制御演算値Xを求めた差圧設
定部25は、該制御演算値Xに応じて油圧モータ1の流
入・流出ポート1a,1b間の差圧を設定する。
【0037】さらに詳細には、差圧設定部25は、図4
に示すように油圧モータ1の流入・流出ポート1a側
(右旋回の場合、油圧モータ1の流入側)の指令圧Pas
と油圧モータ1の流入・流出ポート1b側(右旋回の場
合、油圧モータ1の流出側)の指令圧Pbsとを制御演算
値Xに対してあらかじめ定めたマップを備えており、該
マップに従って、今現在求められた制御演算値Xに応じ
た油圧モータ1の流入・流出ポート1a側及び流入・流
出ポート1b側のそれぞれの指令圧Pas,Pbsを設定す
る。これにより、油圧モータ1の流入・流出ポート1
a,1b間の差圧は、指令圧Pas,Pbsの差(Pas−P
bs)として設定されることとなる。
【0038】この場合、制御演算値Xが正の値であると
き、すなわち、実際の旋回速度Nが目標回転速度Nrよ
りも小さいときには、指令圧Pasは制御演算値Xに比例
して増加するように設定されると共に、指令圧Pbsは
“0”に設定される。これにより、油圧モータ1の流入
・流出ポート1a,1b間の差圧は、油圧モータ1の駆
動トルクが増速側に増大する方向で、制御演算値Xに比
例して増大するように設定される。また、制御演算値X
が負の値であるとき、すなわち、実際の旋回速度Nが目
標回転速度Nrよりも大きいときには、上記の場合と逆
に、指令圧Pasは“0”に設定され、指令圧Pbsは制御
演算値Xに比例して増加するように設定される。これに
より、油圧モータ1の流入・流出ポート1a,1b間の
差圧は、油圧モータ1の駆動トルクが減速側に増大する
方向で、制御演算値Xに比例して増大するように設定さ
れる。
【0039】尚、指令圧Pas,Pbsは、前記オーバーロ
ードリリーフ弁11(図1参照)の最高圧力Pmax に達
した後には、制御演算値Xの値にかかわらず該最高圧力
Pmax に設定される。
【0040】差圧設定部25により今現在の制御演算値
Xに応じて設定された指令圧Pas,Pbsは、それぞれ制
御弁コントローラ19a,19bに与えられる。このと
き、各制御弁コントローラ19a,19bは、それぞれ
圧力センサ18a,18bにより検出される圧力Pa,
Pbがメインコントローラ17から付与される指令圧P
as,Pbsとなるように各電磁比例流量制御弁6a,6b
の開口面積を調整する。
【0041】具体的には、右旋回時において、制御弁コ
ントローラ19aは、圧力センサ18aにより検出され
た圧力Paが指令圧Pasよりも小さい場合には、電磁比
例流量制御弁6aの開口面積が大きくなるように、換言
すれば電磁比例流量制御弁6aの絞りを弱めるように該
電磁比例流量制御弁6aを駆動して、油圧モータ1の流
入・流出ポート1a側の圧力Paを上昇させる。また、
圧力センサ18aにより検出された圧力Paが指令圧P
asよりも大きい場合には、制御弁コントローラ19a
は、電磁比例流量制御弁6aの開口面積が小さくなるよ
うに、換言すれば電磁比例流量制御弁6aの絞りを強め
るように該電磁比例流量制御弁6aを駆動して、油圧モ
ータ1の流入・流出ポート1a側の圧力Paを低下させ
る。また、制御弁コントローラ19bは、圧力センサ1
8bにより検出された圧力Pbが指令圧Pbsよりも小さ
い場合には、電磁比例流量制御弁6bの開口面積が小さ
くなるように電磁比例流量制御弁6bを駆動して、油圧
モータ1の流入・流出ポート1b側の圧力Pbを上昇さ
せる。また、圧力センサ18bにより検出された圧力P
bが指令圧Pbsよりも大きい場合には、制御弁コントロ
ーラ19bは、電磁比例流量制御弁6bの開口面積が大
きくなるように電磁比例流量制御弁6bを駆動して、油
圧モータ1の流入・流出ポート1b側の圧力Pbを低下
させる。これにより、油圧モータ1の流入・流出ポート
1a,1b間の差圧(Pa−Pb)は前記差圧設定部2
5により設定された差圧(Pas−Pbs)となるように制
御される。
【0042】また、かかる作動と並行して、差圧設定部
25により今現在の制御演算値Xに応じて設定された指
令圧Pas,Pbsのうち、油圧モータ1の流入側の指令圧
Pas,Pbs(右旋回の場合には、指令圧Pas)は、ポン
プコントローラ22に与えられ、このとき、ポンプコン
トローラ22は、前記圧力センサ20により検出される
油圧ポンプ4の吐出圧Poがメインコントローラ17か
ら付与される油圧モータ1の流入側の指令圧Pasよりも
一定値だけ大きくなるように油圧ポンプ4の容量をレギ
ュレータ21を介して制御する。これにより、油圧ポン
プ4から油圧モータ1への圧油の流量は、該油圧モータ
1の回転駆動に必要な流量に確保される。
【0043】尚、以上説明した制御・作動は、上部旋回
体2の左旋回時にも同様に行われる。
【0044】本実施例の装置では、基本的には、以上、
説明した制御・作動が時々刻々行われ、目標旋回速度N
rと上部旋回体2の実際の旋回速度Nとの偏差(Nr−
N)が低減するように、油圧モータ1の流入・流出ポー
ト1a,1b間の差圧(Pa−Pb)、換言すれば、油
圧モータ1の駆動トルクが制御される。すなわち、Nr
>Nであるときには、油圧モータ1の流入・流出ポート
1a,1b間の差圧(Pa−Pb)は上部旋回体2が増
速するような差圧に制御され、また、Nr<Nであると
きには、差圧(Pa−Pb)は上部旋回体2が減速する
ような差圧に制御される。そして、特に、前記制御演算
値Xを求めるための式(1)の積分項は、偏差(Nr−
N)を解消するように作用するので、上部旋回体2の実
際の旋回速度Nは、レバー操作量Rに応じて定まる目標
旋回速度Nrに確実に一致する。
【0045】また、油圧モータ1の流入・流出ポート1
a,1b間の差圧(Pa−Pb)は、偏差(Nr−N)
が大きい程、これに比例して大きくなるように制御され
るので、操作レバー12をある操作位置から他の操作位
置に操作した場合の操作速度が速い程、油圧モータ1の
差圧(Pa−Pb)、換言すれば、油圧モータ1による
上部旋回体2の駆動トルクが大きなものとなって、該上
部旋回体2の加速度が大きなものとなり、操作レバー1
2の操作速度に応じた上部旋回体2の加減速度が得られ
る。
【0046】例えば、図5に示すように、レバー操作量
Rに応じた目標旋回速度Nrが変化すると、上部旋回体
2の実際の旋回速度Nは、該目標旋回速度Nrに追従し
て変化し、操作レバー12をあるレバー操作量Rの位置
で保持して目標旋回速度Nrが一定に維持された状態で
は、上部旋回体2の実際の旋回速度Nは該目標旋回速度
Nrに合致するようになり、また、レバー操作量Rを変
化させて目標旋回速度Nrが増減した場合には、上部旋
回体2の実際の旋回速度Nも、該目標旋回速度Nrの増
減に追従して増減する。
【0047】また、図6(a)に示すように、レバー操
作量Rを一定に保持した状態で、上部旋回体2の負荷が
変動した場合には、上部旋回体2の実際の旋回速度N
は、図6(b)に示すように、該負荷の変動時に一時的
に変化するものの、迅速にレバー操作量Rに対応する目
標旋回速度Nrに合致するように変化する。
【0048】このように、本実施例の装置においては、
レバー操作量Rに応じた目標旋回速度Nrと上部旋回体
2の実際の旋回速度Nとの偏差(Nr−N)が低減する
ように、油圧モータ1の差圧(Pa−Pb)を制御し、
また、偏差(Nr−N)が大きくて、前記制御演算値X
が大きい程、油圧モータ1の差圧(Pa−Pb)を大き
なものに制御することにより、レバー操作量Rに応じた
目標旋回速度Nrを迅速且つ確実に得ることができると
共に、操作レバー12の操作速度に応じた上部旋回体2
の加減速度を得ることができる。
【0049】また、前記図3に示したように、レバー操
作量Rが大きい程、該レバー操作量Rに対する目標旋回
速度Nrの増加率が大きくなるように目標旋回速度Nr
が設定されるので、レバー操作量Rの比較的小さい範囲
では、該レバー操作量Rの変化に対する目標旋回速度N
rの変化幅が小さくなるので、上部旋回体2の微速操作
を容易に行うことができる。
【0050】尚、前記式(1)の比例ゲインk及び積分
時間Tは、例えば操作レバー12をその中立位置から最
大操作量Rまで瞬間的に変化させた場合、すなわち、前
記差圧設定部25に最大目標旋回速度Nrのステップ入
力を付与した場合に、上部旋回体2の旋回速度Nが例え
ば最大目標旋回速度Nrに対して約10%程度のオーバ
ーシュートを生じるように、比例ゲインk及び積分時間
Tを設定する。このように比例ゲインk及び積分時間T
を設定すると、上部旋回体2の任意の旋回速度Nにおい
て、該旋回速度Nの目標旋回速度Nrに対する追従性が
比較的良好なものとなる。
【0051】尚、式(1)の比例ゲインk及び積分時間
Tは、例えば上部旋回体2の旋回速度Nに応じて設定す
るようにすることも可能であることはもちろんである。
【0052】次に、上部旋回体2の旋回動作による押し
つけ作業について説明する。
【0053】押しつけ作業を行う場合、上部旋回体2の
旋回速度Nは目標旋回速度Nrの値にかかわらず、N≒
0となるので、前記偏差(Nr−N)は“0”になら
ず、このため、前記式(1)により制御演算値Xを求め
ると、該式(1)の積分項は時々刻々増大する。このた
め、油圧モータ1の差圧(Pa−Pb)は、レバー操作
量Rに応じた目標旋回速度Nrの値にかかわらず、最終
的に前記オーバーロードリリーフ弁11(図1参照)の
最高圧力Pmax に維持され、従って、該油圧モータ1の
トルクも最大トルクに維持されてしまう。
【0054】そこで、本実施例においては、前記差圧設
定部25の比例積分演算部25aは、N≒0であるN<
1〔rpm〕において、式(1)の積分項を固定値とし
て、次式(2)により前記制御演算値Xを求める。
【0055】X=k(Nr−N)+Co ……(2) 但し、N<1〔rpm〕 上式(2)においてCoは固定値である。式(2)から
明らかなように、N≒0であるので、図7に示すよう
に、制御演算値Xは目標旋回速度Nrに比例し、従っ
て、該制御演算値Xから前述したように設定される油圧
モータ1の差圧(Pa−Pb)も目標旋回速度Nrに対
して比例的に変化する。
【0056】これにより、N≒0である押しつけ作業時
には、油圧モータ1のトルクはレバー操作量Rに応じて
変化することとなり、作業者は該レバー操作量Rを適宜
調整することで、上部旋回体2の旋回動作による押しつ
け力を所望の押しつけ力にすることができる。尚、前記
固定値Coは、例えば油圧モータ1の差圧(Pa−P
b)が、上部旋回体2の無負荷時における最低駆動圧力
となるような値に設定しておく。このようにすることに
より、レバー操作量Rが比較的小さなものである場合
に、上部旋回体2のふらつきを防止することができる。
【0057】ところで、本実施例の装置において、操作
レバー12の操作位置が中立位置である場合(レバー操
作量R=0の場合)には、目標旋回速度Nrは“0”で
あるので、前述したように油圧モータ1の差圧(Pa−
Pb)を制御することにより、基本的には、上部旋回体
2の旋回速度Nは“0”となるように制御されるもの
の、負荷の変動があると、上部旋回体2のふらつきが多
少生じる。一方、操作レバー12の操作位置が中立位置
に保持され、且つ旋回速度NがN≒0であるときには、
上部旋回体2の停止が要求される場合であるので、上部
旋回体2の旋回速度Nを完全に“0”に保持した方が好
ましい。
【0058】そこで、本実施例の装置においては、レバ
ー操作量RがR=0で、且つ上部旋回体2の旋回速度N
がN≒0であるとき(例えばN<1〔rpm〕であると
き)には、前記メインコントローラ17の閉弁指令部2
6は、前記各制御弁コントローラ19a,19bに電磁
比例流量制御弁6a,6bの閉弁指令を付与する。この
とき、各制御弁コントローラ19a,19bは、差圧設
定部25からの指令にかかわらず、電磁比例流量制御弁
6a,6bを閉弁する。これにより、油圧モータ1の流
入・流出ポート1a,1bが閉塞されるため、該油圧モ
ータ1は回転することができなくなり、従って、上部旋
回体2の旋回速度NはN=0に保持される。
【0059】尚、以上説明した実施例においては、油圧
モータ1の制御を例にとって説明したが、油圧ショベル
のブームシリンダやアームシリンダ、バケットシリンダ
等の他のアクチュエータについても本発明を適用するこ
とが可能であることはもちろんである。
【0060】また、本実施例では、前記式(1)の比例
積分演算を用いて前記制御演算値Xを求め、油圧モータ
1の差圧(Pa−Pb)を所謂比例積分制御(PI制
御)により制御するようにしたが、さらに前記式(1)
に微分項を付加し、所謂比例積分微分制御(PID制
御)により油圧モータ1の差圧(Pa−Pb)を制御す
るようにすることも可能であることはもちろんである。
【0061】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、操作レバーの操作量に応じてアクチュエータ
の目標作動速度を設定すると共に、その目標作動速度と
アクチュエータの実際の作動速度との偏差を解消するよ
うに、比例積分制御によりアクチュエータの流入口及び
流出口間の差圧を制御し、このとき、比例積分の演算値
が大きい程、前記差圧を大きくなるように制御すること
によって、操作レバーの操作量に呼応したアクチュエー
タの作動速度を迅速に得ることができると共に、アクチ
ュエータの作動速度を変化させる場合の加減速度を操作
レバーの操作を通じて制御することができる。
【0062】そして、アクチュエータの実際の作動速度
が略零である低速度であるときに、比例積分演算の積分
項をあらかじめ定めた固定値として比例積分の演算値を
求めるようにしたことによって、押しつけ作業等を行う
場合にアクチュエータの駆動力を操作レバーの操作を通
じて制御することができる。
【0063】また、操作レバーの操作量が大きい程、該
操作レバーの操作量に対する前記目標作動速度の増加率
が大きくなるように該目標作動速度を設定することによ
って、操作レバーの操作量が比較的小さい範囲では、該
操作量の変化に対するアクチュエータの作動速度の変化
を小さなものとすることができ、アクチュエータの微速
操作を容易に行うことができる。
【0064】また、アクチュエータの作動速度が略零で
あって且つ操作レバーの操作量が略零であるときに前記
アクチュエータの圧油の流入経路及び流出経路を閉塞す
るようにしたことによって、操作レバーを中立位置に保
持した場合に、アクチュエータを確実に停止状態に保持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業機械の油圧制御装置の一例のシス
テム構成図。
【図2】図1の装置の要部のブロック構成図。
【図3】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図4】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図5】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図6】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図7】図1の装置の作動を説明するための線図。
【符号の説明】
1…油圧モータ(アクチュエータ)、4…油圧ポンプ、
12…操作レバー、13…操作量検出器(操作量検出手
段)、14…速度センサ(速度検出手段)、15…圧力
制御装置(圧力制御手段)、24…目標速度設定部(目
標速度設定手段)、25…差圧設定部(差圧設定手
段)、25a…比例積分演算部(比例積分演算手段)、
27…閉塞手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作レバーの操作に応じて油圧ポンプから
    アクチュエータに圧油を供給して該アクチュエータを駆
    動せしめる作業機械の油圧制御装置において、前記アク
    チュエータの作動速度を検出する速度検出手段と、前記
    操作レバーの操作量を検出する操作量検出手段と、該操
    作量検出手段により検出された前記操作レバーの操作量
    に応じて前記アクチュエータの目標作動速度を設定する
    目標速度設定手段と、該目標速度設定手段により設定さ
    れた目標作動速度と前記速度検出手段により検出された
    前記アクチュエータの作動速度との偏差に応じて前記ア
    クチュエータの圧油の流入口及び流出口間の差圧を前記
    偏差を解消する向きで設定する差圧設定手段と、該差圧
    設定手段により設定された差圧を得るべく前記アクチュ
    エータの圧油の流入口及び流出口の圧力を制御する圧力
    制御手段とを備え、前記差圧設定手段は、前記目標作動
    速度と前記アクチュエータの作動速度との偏差にあらか
    じめ定めた比例ゲインを乗算してなる比例項と該偏差を
    あらかじめ定めた積分時間内で積分してなる積分項との
    総和を求める比例積分演算手段を有し、該演算手段によ
    り求められた演算値が大きい程、前記差圧を大きな値に
    設定することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記比例積分演算手段は、前記速度検出手
    段により検出された前記アクチュエータの作動速度が略
    零である低速度であるときに、前記積分項をあらかじめ
    定めた固定値として前記比例項との総和を求めることを
    特徴とする請求項1記載の作業機械の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記目標速度設定手段は、前記操作レバー
    の操作量が大きい程、該操作レバーの操作量に対する前
    記目標作動速度の増加率が大きくなるように該目標作動
    速度を設定することを特徴とする請求項1記載の作業機
    械の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】前記速度検出手段により検出された前記ア
    クチュエータの作動速度が略零であって且つ前記操作量
    検出手段により検出された前記操作レバーの操作量が略
    零であるときに前記アクチュエータの圧油の流入経路及
    び流出経路を閉塞する閉塞手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の作業機械の油圧制御装置。
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