JPH0774599B2 - コンクリートセグメント - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、シールドトンネル等
の構築用として使用されるコンクリートセグメントに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種のコンクリートセグメント
は、内部に配設されている補強用の骨材として、大径の
主鉄筋や小径の鉄筋等を組んだ所謂鉄筋篭を使用してい
るものが一般に知られている。

【０００３】

【この発明が解決しようとする課題】しかしこの従来の
コンクリートセグメントにおける鉄筋篭では、多数の鉄
筋を組む作業が非常に面倒であると共に、コンクリート
セグメントに対する補強効果が必ずしも十分に発揮され
ていない。

【０００４】このように従来のコンクリートセグメント
は、その製作作業が面倒で高価になると共に、強度が十
分でないという問題点がある。

【０００５】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は製作が容易で安価にすることがで
き、しかも強度を十分に確保することのできるコンクリ
ートセグメントを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、互いに平行
に所定間隔をおいて配設したＰＣ鋼弦を内部に張設した
断面略Ｉ型状に形成したプレキャストコンクリート梁
と、継手金物の側縁にアンカー部材の一方の端を固定
し、他方の端部を前記プレキャストコンクリート梁の端
部側面に当接させてなるセグメント連結用のボルト孔を
穿設した継手金物とからなり、前記プレキャストコンク
リートを主骨材とし、前記継手金物と共にコンクリート
内に埋設してあることを特徴とする。

【０００７】そしてこの既設のプレキャストコンクリー
ト梁をセットするだけの簡単な作業で、コンクリートセ
グメントを容易かつ安価に製作できるようにする。また
ＰＣ鋼弦が張設されたＩ型状の強固なプレキャストコン
クリート梁により補強することで、コンクリートセグメ
ントの強度を十分なものにする。

【０００８】

【実施例】

以下、この発明のコンクリートセグメントを、図示する
実施例によって説明する。

【０００９】コンクリートセグメント１（図１および図
２参照）は、内部に互いに平行に所定間隔をおいて配設
した補強用主鉄骨２を、内部にＰＣ鋼弦３が張設された
断面略Ｉ型状のプレキャストコンクリート梁４としたも
のである。

【００１０】そしてこの実施例でのプレキャストコンク
リート梁４には、その長手方向端の側面に、板状の継手
金具５の側縁に一方の端を固定したアンカー部材５ａの
他方の端部を当接させてある。このプレキャストコンク
リート梁４と継手金具５は共にコンクリートセメントの
型枠内にセットされてコンクリートが打設されるもので
ある。（図３参照）また図４は継手金具５の別の実施態
様を示したものである。図３および図４の符号６は、ピ
ース間ボルト用のシース管である。なお、図２におい
て、符号１２はブロックアウト、符号１３は接続ボルト
の座金である。

【００１１】プレキャストコンクリート梁４（図５〜図
７参照）は、上下フランジ部にアンカー筋７が、またウ
エブ部の長手方向に複数の透孔８がそれぞれ設けられて
なっている。さらに上フランジ部およびウエブ部には、
複数のＰＣ鋼弦３が張設されている。

【００１２】そしてこのＰＣ鋼弦３（図８参照）は、Ｐ
Ｃ鋼９と、このＰＣ鋼９が内部を貫通しているシース管
１０と、このシース管１０の内部でＰＣ鋼９を締め付け
て固定しているチャク１１とを備えている。

【００１３】このような構成からなるこの発明のコンク
リートセグメント１によれば、既設のプレキャストコン
クリート梁４を型枠（図示せず）内にセットするだけの
作業で、強度を十分に確保したコンクリートセグメント
１を容易に製作することができる。

【００１４】また継手金具５が主鉄骨２であるプレキャ
ストコンクリート梁４に直結されており、継手金具５の
固定が強固であることから、コンクリートセグメント１
同士の連結も強固に行うことができる。

【００１５】

【発明の効果】内部に配設されている補強用骨材におけ
る主鉄骨を、内部にＰＣ鋼弦が配設された断面略Ｉ型状
のプレキャストコンクリート梁としたことにより、コン
クリートセグメントの製作を容易かつ安価に行うことが
できると共に、コンクリートセグメントの強度を十分に
確保することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のコンクリートセグメントを示す概略
部分斜視図である。

【図２】この発明のコンクリートセグメントの接合部を
示す概略断面図である。

【図３】この発明のコンクリートセグメントにおける主
鉄骨への継手金具の直結状態を示す斜視図である。

【図４】この発明のコンクリートセグメントにおける主
鉄骨への継手金具の直結状態の別態様を示す斜視図であ
る。

【図５】この発明のコンクリートセグメントの主鉄骨で
あるプレキャストコンクリート梁を示す部分斜視図であ
る。

【図６】図５のＡ−Ａ線矢視図である。

【図７】この発明のコンクリートセグメントの主鉄骨で
あるプレキャストコンクリート梁を示す部分側面図であ
る。

【図８】この発明のコンクリートセグメントの主鉄骨で
あるプレキャストコンクリート梁を張設されているＰＣ
鋼弦を示す部分斜視図である。

【符号の説明】

１……コンクリートセグメント、２……主鉄骨、３……
ＰＣ鋼弦、４……プレキャストセグメント梁、５……継
手金具、６……シース管、７……アンカー筋、８……透
孔、９……ＰＣ鋼、１０……シース管、１１……チャ
ク、１２……ブロックアウト、１３……座金。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに平行に所定間隔をおいて配設した
   ＰＣ鋼弦を内部に張設した断面略Ｉ型状に形成したプレ
   キャストコンクリート梁と、継手金物の側縁にアンカー
   部材の一方の端を固定し、他方の端部を前記プレキャス
   トコンクリート梁の端部側面に当接させてなるセグメン
   ト連結用のボルト孔を穿設した継手金物とからなり、前
   記プレキャストコンクリートを主骨材とし、前記継手金
   物と共にコンクリート内に埋設してあることを特徴とす
   るコンクリートセグメント。