JPH0774497B2 - ダムなどの異常洪水を放流するための余水吐き - Google Patents

ダムなどの異常洪水を放流するための余水吐き

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JPH0774497B2
JPH0774497B2 JP3346903A JP34690391A JPH0774497B2 JP H0774497 B2 JPH0774497 B2 JP H0774497B2 JP 3346903 A JP3346903 A JP 3346903A JP 34690391 A JP34690391 A JP 34690391A JP H0774497 B2 JPH0774497 B2 JP H0774497B2
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  • Centrifugal Separators (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)
  • Nozzles (AREA)
  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Hydraulic Turbines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つの洪水放流部を備
え、その2つの放流構造部の一方は越流土台で構成さ
れ、その頂点はダムの設計された最大貯水レベルに一致
する第2の予め定めたレベルよりも低い第1の予め定め
たレベルに設定されていて、第1および第2の予め定め
たレベルの差が異常洪水を放流する予め定めた最大放流
状態に相当するようになされており、また、前記越流土
台を閉じる可動の水位上昇手段を有しているダムや同様
建造物の異常洪水を放流するための余水吐きに関する。
【0002】
【従来技術】ダムを設計し構成する従来の実際に於いて
は、余水の排出設備が大洪水(例えば1000年もしく
は10000年に1度の洪水)に備えて設計されてい
る。従ってその放流設備の非常に僅かな部分のみがほと
んどの期間を通じて使用されることになる。更にまた土
台を超えての放流は、主として貯水施設の貯水容量の増
大すなわちダムの洪水防止能力を高めるゲートによっ
て、しばしば制御されている。
【0003】このような構造に於いて、前記ゲートは異
常洪水が発生する間の期間のほとんどが閉じたままとさ
れ、例えば20年もしくは50年ごとに開かれるだけで
あるにも拘らずに、越流土台の全幅を延在していなけれ
ばならないことは明白である。第2の放流構造部がこれ
よりは頻繁に生じる規模の洪水を放流することができる
場合(ダムがゲートを有するか或いは制御されることの
ない面を有する越流土台、水中樋門もしくは底部放流
口、或いは水力発電ステーションやその他の放流設備に
通じる取入口を備えている場合も同様)には、前記ゲー
トの全ては多少とも永久的に閉じた状態に保持されるこ
とになることは明らかである。
【0004】何れの形式のゲートも使用することはでき
るが、ゲートの開動不能がダム故障の主たる原因となっ
ている。それ故にゲートは制御されることのない越流土
台に比べて信頼性および安全性の点で劣る。また、ゲー
トは高価となる欠点を付加している。
【0005】越流土台を閉じるためにこれより安価なさ
まざまな手段が存在し、或いは提案されている。例えば
砂袋およびフラッシュボード、或いはその他の同様な構
造のものであり、これらは河川に洪水が発生するより前
に人間の労力を必要とする。このために作業が不成功に
終わってしまうことになるという大きなリスクを免れな
い。
【0006】或る程度大きな築堤ダムはフューズ機能を
果たす防壁すなわち破壊部分を備えている。この防壁す
なわち破壊部分は、その構造体に於ける他の部分よりも
低いレベル位置に配設され、異常洪水が生じている間に
その最大レベルにまで貯水部が充満されることによって
その構成材料の侵食が生じ、これによって働かされる。
この破壊部分の目的は、侵食によって流失されるように
設計された特別の部分に洪水の作用力を集中させること
によって大量の放流能力を与えるようになし、異常洪水
による調節しようのないダム全体の破滅的な冠水を防止
することである。この破壊部分が侵食によって流失され
たときには、ダムは正常な作動を再開する前に多大なる
再構築の仕事が必要となる。更に、破壊部分の消失は放
流によって下流の河川領域に非常に早い増水を引き起こ
すことになる。
【0007】出願人は先に水位上昇部材に関して特許出
願した(1990年12月20日付け出願の日本国特許
願第404455/90号、および1989年12月2
8日付け出願のフランス国特許願第2 656 638
号で、何れも“ダムや同様建造物の余水吐き”と題され
ている)。これらの水位上昇部材は安価に越流土台を閉
じることができるという利点を有している。しかしなが
らこれらの水位上昇部材は小規模もしくは中規模の洪水
を放流するように設計されている限りにおいては、その
高さは最大貯水レベルよりも低くされねばならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題は、ゲートに比較して格段に安価に且つこれま
でよりも格段に高い高さにわたって越流土台の全幅もし
くは1部を半永久的に閉じることができ、しかも全体的
に信頼性が高く安全に異常洪水を放流することができ、
構造部に対して大幅な改修をまったく必要としない手段
を提供することである。従って本発明は、しばしば生じ
る規模の洪水発生に対してのみ開かれるように設計され
ているゲートの代わりに経済的に代用することができ
る。
【0009】出願人の知識によれば、上述した目標を十
分満足させることのできる簡単に作動しつ且つ中間的な
コストの手段は現在ないと思われる。
【0010】
【課題を達成するための手段】本発明によれば上述した
問題は、越流土台の頂点上に載置されて重力によってそ
の所定位置に保持される少なくとも1つの重い剛性部材
を水位上昇部材が含み、この部材は第1および第2の予
め定めたレベルの間に差に少なくとも等しい予め定めた
高さを有していて、水頭が第2の予め定めたレベルにた
かだか等しい第3の予め定めたレベルに達したときに、
この部材に対して水頭によって作用される力のモーメン
トがその部材を越流土台上の所定位置に保持しようとす
る傾向を示す重力のモーメントに等しくなって、この結
果としてその部材が不安定化されるようになされる、と
いう事実によって解決される。
【0011】このような状況の下で、越流土台の全長も
しくは1部が水位上昇部材によって閉じられるのであ
る。これらの部材(1つもしくは複数)はゲートの場合
のコストに比較して中間的なコストで作り上げることが
できる。また、このような部材が既存のダムの越流土台
に取り付けられる場合には、このような設置は以下に説
明されるように越流土台に大きな改修を施す必要とする
ことなく行えるのである。中間的な規模の洪水が生じて
いる間、水頭レベルが現実的には前記第2の予め定めた
レベルすなわち最大貯水レベルに等しいかそれより少し
低く設定できる前記第3の予め定めたレベルに達しない
限り、水位上昇手段が押し流されることなく且つまた越
流土台が水位上昇手段によって閉じられた状態を破られ
ることなく、頻繁に生じる規模の洪水流れを制御するよ
うに設計されているゲートやその他の装置を通して余水
が放流できるということも明白である。しかしながら異
常洪水が発生したときには、水頭レベルは第3のレベル
に迄上昇し、1つまたはそれ以上の水位上昇部材が外的
エネルギーの付与もしくは作用を与えられることなく不
安定化されて水流により押し流され、この結果として越
流土台は自由状態となってその最大放流能力を取り戻す
ことになる。
【0012】理論的であって本質的なことではないが、
予め定めた高さとされた当接部が越流土台上にてそのト
ーおよび水位上昇部材の下流側に備えられ、水位上昇部
材が下流側に滑り落ちるのを防止するように、しかし水
頭レベルが第3のレベルに迄上昇したときに水位上昇部
材が当接部の上を回転すなわち倒壊することは阻止しな
いように、なすのが好ましい。この当接部の高さは勿論
のことながら以下に説明するように水位上昇部材(1つ
もしくは複数)の寸法および重量の決定に考慮されるの
である。
【0013】越流土台と水位上昇部材の底部との間には
その底部の上流側縁部の近くにシールを備えることがで
きる。それにも拘らずにこのようなシールは絶対的に本
質的なものではなく、このシールがなくて部材と越流土
台との間に僅かな漏れがあるならば、その部材(1つも
しくは複数)が設置されている越流土台上の面積部分が
適当にドレンされ、その部材の下部に対して上方へ作用
する明かな持ち上げ圧力が確立されないようになされ
る。以下に説明するように、水頭が第3の予め定めたレ
ベルに達したときには、異常洪水を放流するのに必要と
されるそれらの部材(1つもしくは複数)の不安定化そ
してひっくり返りすなわち倒壊を助成するために持ち上
げ圧力を自動的に確立するための手段が備えられ得る。
【0014】本発明はこれらの構造に対するのと同様に
既存のダムの余水吐き越流土台に対して応用することが
できる。この場合は、既存の越流土台の頂点は前記第1
の予め定めたレベルよりも低く切り下げられて、水位上
昇部材(1つもしくは複数)がその下げられた越流土台
の上に載置されてそれを閉ざすようになす。安全性は下
げられていない余水吐きの越流土台に比較して改善され
ることになる。何故ならば、それらの部材が倒壊した後
に得られる自由通路は越流土台を掘り下げたことで深く
なり、その余水吐きは元の設計による以上に大きな洪水
を放流することができることになるからである。
【0015】新しいダムの設計に於いては、第1および
第2の予め定めたレベルの差は、しばしば生じる規模の
洪水流れを放流する装置に対して本発明による1つもし
くはそれ以上の水位上昇部材を組み合わせることによっ
て、河川の下流領域へ流れ込む放流量の制御を失うこと
なく増大する(これは安全性を増大し、或いは最大放流
能力に関しての余水吐きシュート部の構造コストを低減
する)ことができる。
【0016】何れの場合に於いても、第1および第2の
予め定めたレベルの間の差は安全性の増大、構造コスト
の低減および越流土台上のゲートに関する全てのコスト
増大、の間の最良の妥協をはかって設定される。
【0017】1つ以上の部材が備えられねばならないと
きには、1つの部材もしくは一群の部材が他の1つの部
材もしくは一群の部材よりも低い水頭レベルにて倒壊す
るように設計され、他の1つの部材もしくは一群の部材
は第3の1つの部材もしくは一群の部材よりも低い水頭
レベルにて倒壊するように設計され、更にこのような関
係が同様に続くように設計されることができる。このよ
うにして、望まれるならば河川の洪水規模に応じて放流
能力を次第に増大するようにされることができる。
【0018】1つもしくはそれ以上の部材が異常洪水に
よって倒壊されて押し流されてしまったならば、それら
は都合良く且つ安価に新しい部材で修復されることがで
き、これには洪水が引いた後に何らかの多大な補修を行
う必要はないのである。
【0019】他の特徴、利益および利点は、添付図面を
参照して単なる説明として与えられている本発明のさま
ざまな実施例を保証する以下の説明を読むことによって
明確となろう。
【0020】
【実施例】図1および図2に示された構造部1はアース
ダムもしくはロックダム、すなわちコンクリートもしく
は石材によるダムとされ得る。本発明は図1および図2
に示したダム形式に制限されることはなく、逆に、制御
されない余水吐きを備えている知られた全ての形式のダ
ムに応用することができるということが強調される。
【0021】図1および図2に於いて、符号2はダムの
頂点を、符号3は下流側のダム面を、符号4は上流側の
ダム面を、符号5は余水吐きを、符号6は余水吐き5の
越流土台を、符号7は小規模のしばしば生じる洪水を放
流するための洪水放流構造の或る形式を、示している。
余水吐き5は、本発明の適用に影響を及ぼすことなく、
ダム1の中央部に配置されるかその端部に配置され、或
いは河川の堤防に掘削形成される。図2に於いて、洪水
放流構造部7は通常の底部出口形式のものである。図1
に於いて、この洪水放流構造部は通常の制御ゲートを備
えた越流土台形式のものである。それにも拘らずに余水
吐き5は本発明の適用に影響を及ぼすことなく何れかの
既知の形式の余水吐きとされることのできることはまっ
たく明らかである。
【0022】本発明が適用できる形式のダムに於いて
は、洪水が発生する間の水頭レベルは常に余水吐き5の
頂点8のレベルRNより低いか等しいレベルにある(レ
ベルRNは制御されない越流式の余水吐きを備えたダム
の満杯供給レベル(フルサプライレベル)と称され
る)。洪水が発生したときには、水頭レベルは常に最高
洪水レベルPHEまたは最大水レベルRMより低いか等
しいレベルにある。
【0023】本発明は余水吐き5のための半永久的な閉
じ手段を提供する。この閉じ手段は、余水吐き5の越流
土台上に水位上昇手段10を配置することを含む。この
手段は例えば図3の(a)および(b)に示したように
5つの部材11a〜11eのような少なくとも1つの重
い剛性部材11を含む。このフューズ機能を果たす水位
上昇手段10すなわち部材11は、最高レベルRMより
高くはないレベルNに対応する予め定めた水頭の下で倒
壊して巨大洪水を放流できるように設計されている。
【0024】水位上昇手段に於ける部材11の個数は図
3の(a)および(b)に示したように5つに限定され
ることはなく、余水吐き5の長さ(ダムに沿う長さ方向
に測って)に適当となるようにそれ以上もしくは以下の
数とされ得る。この部材の個数は、それらの取り付けお
よび交換を簡単にできるように小さな単位重量となるよ
うに設定されるのが好ましい。
【0025】頂部がRMよりも高くなるような高さH1
の水位上昇部材11の各々は余水吐きの越流土台6の上
に設置され、所定位置に重量で保持される。各部材はそ
の下流側のトー位置で当接部12によって下流側へ滑り
落ちないように保持されるのが好ましい。この当接部1
2は、例えば図4の(a)に例として示されるように越
流土台6の中に埋設されることができ、且つまた図3の
(a)および(b)に示すように不連続部材として形成
されることができる。それにも拘らずに当接部12は望
まれるならば連続部材とされることができる。以下に説
明するように、当接部12の高さは予め定められるので
あるが、各部材11が倒壊を開始することを望まれる作
用荷重および水頭レベルによって変更されることができ
る。
【0026】図3の(b)に示すように、例えばゴムに
よって作られた通常のシール13が水位上昇手段と余水
吐き5の導流壁14の間にて水位上昇手段10の各端部
に備えられる。水位上昇手段10が1つ以上の水位上昇
部材11によって作られる場合には、シール13もまた
図3の(b)に示すように隣接する部材11の垂直側面
の間にも備えられる。他のシール15が例えば図4の
(a)および(b)に示されるように越流土台6と水位
上昇部材11の下側部との間でその下側部の上流側縁部
16の近くに備えられるのが好ましい。図3の(b)に
示されるように、シール13およびシール15(後者は
それが備えられている場合)は同じ垂直面内に設置され
る。シール15に加えて、或いはシール15の代わり
に、ドレン装置が知られた方法で越流土台6に組み付け
られることができる。その場所は、水位上昇手段10の
下側に位置されてこの面積部分を乾燥状態に維持すると
ともに、正常状態の下で水位上昇部材(1つもしくは複
数)11に持ち上げ圧力が作用するのを防止するように
なす。
【0027】制御されることのない越流土台とされた洪
水放流構造部を1つだけ備えたダムを示している図3の
(c)に示されるように、通常の制御ゲートVを越流土
台の1部にだけ嵌め付け、残る部分に本発明のフューズ
機能を果たす水位上昇手段10が備えられることができ
る。これは実際に本発明によって包含される形式のダム
を構成しており、これに於いては2つの洪水放流構造部
の組み合わされた単一の越流土台が備えられていて、そ
の一方の放流構造部7は小規模の頻繁に生じる洪水を放
流するために通常のゲートより小さくならないように構
成され、他方は大規模な洪水を放流するためにフューズ
機能を果たす水位上昇手段10で構成される。
【0028】以下に説明するように各水位上昇部材11
は、ダムが設計されている最高水レベルRMより高くな
い予め定めた水レベルNで与えられる水頭を超えない水
の荷重の下で自己安定するように設計される。例えばこ
の予め定めた水レベルNがRMに等しいならば、水レベ
ルが小規模〜中規模の洪水に際してRMより低いレベル
を維持する限り、水位上昇手段はその手段10を倒壊さ
せることなく図4の(a)に示されるように余水吐きに
よる放流を阻止される。
【0029】しかしながら上述した状況の下で巨大なす
なわち異常洪水の発生によってもしくは洪水放流構造部
7の作動に故障が生じたことによって、レベルRMに等
しいか僅かに低い予め定めたレベルNに水頭レベルが達
するならば、水位上昇手段10の少なくとも1つの水位
上昇部材11が水圧によって不安定化され、図4の
(b)に示されるように当接部12の回りに回転され、
このようにして倒壊された1つもしくは複数の部材11
か余水吐き5の少なくとも下部に迄洪水によって押し流
されて運ばれ、これにより巨大な洪水を放流できるよう
になすのである。放流すべき巨大な洪水が引いた後、す
なわち水位上昇手段10を倒壊させた大きな洪水が引い
たのち、水頭レベルは満杯供給レベルRNもしくは少し
低いレベルに戻る。常に現場で入手することのできる僅
かな個数のスペアー部材11を運んで必要に応じて水位
上昇手段10を補修することが可能となる。しかしなが
ら、巨大な洪水後の何れかの部材(1つもしくは複数)
の交換不備、または1つもしくはそれ以上の部材11を
倒壊させた洪水放流構造部7に対する修復作業の不実施
は、ダムや同様構築物の作動上の安全にまったく影響を
及ぼさないということが強調される。
【0030】ここで本発明のフューズ機能を果たす水位
上昇手段の設計に於ける寸法的な実施例を説明する。通
常の実施例に於いて、ダムおよび越流土台の余水吐きの
寸法は、計画洪水と称する予め定めた洪水の通過の間に
水頭レベル(貯水レベル)が最高水レベルRMに達する
ように設定される。この洪水は、例えば千年にたった一
度発生する洪水(1000年洪水)とされることができ
る。
【0031】計画洪水の間の流量は例えば900m3
秒と仮定しよう。50年間にわたる平均で得られる最大
流量は100m3 /秒で計画洪水よりも格段に少ないと
仮定しよう。また、水位上昇手段が配置される越流土台
頂点は40mの長さに設定され、洪水放流構造部7は1
00m3/秒の放流能力を有すると仮定しよう。
【0032】このような条件によれば、計画洪水に於け
る洪水放流構造部7によって放流されない量を放流する
ために必要な越流ナッペの深さは、越流土台の直線的な
長さ1mあたり20m3 /秒を表すことになる。この深
さは次式によって計画できる。
【数1】Q=1.8H3/2 この式から、Hの値は前述した条件の下で約5mとなる
ことが知られる。再び述べるが、これらの条件の下では
余水吐き5の越流土台6の高さは最高水レベルRMより
も5m低く設定されて、1000年に一度の洪水を満足
に放流できるようにされねばならない。越流土台6は本
発明による水位上昇手段を備え、その高さは5m以上と
される。
【0033】水位上昇部材(1つもしくは複数)11の
倒壊およびそれに続く流失は2つの相対する力、すなわ
ち関連する部材を倒壊させようとする力のモーメントで
ある駆動モーメントと、その部材を安定状態に保持しよ
うとする力のモーメントである抵抗モーメントとのバラ
ンスによって調節される。予め定めた水レベルにて正確
に部材の倒壊を開始させるすなわちトリガーさせるため
に水頭レベルによって直接に制御されるトリガー装置が
備えられていないならば、相対する力がバランスされる
水レベルのみが僅かな不確定さでもって決定できるので
ある。この僅かな範囲は大きくて0.2mである。この
ような状況に於いて、倒壊するように設計されるレベル
は、安全上の理由によって部材(1つもしくは複数)が
この不確定さの幅、すなわち例えば0.2m、に相応す
る値だけ低くされねばならない。それにも拘らずに、図
7を参照して以下に説明されるトリガー装置を備えるこ
とによって、この不確定な幅を小さくすることができ
る。
【0034】図5は、実働状態における本発明の水位上
昇部材11に作用する力を示している。以下の説明に於
いて、部材11は平行管形で幅(すなわち上流−下流の
方向)Lおよび高さ越流H1 を有すると仮定する。図5
に於いてBは越流土台6上の当接部12の高さを示し、
zは水レベルを示している。部材11を倒壊させようと
する駆動力は、部材11の上流の面に作用する水圧Pお
よび持ち上げ力である。この持ち上げ力は水がシールを
通して漏れを生じており、或いは以下に説明するトリガ
ー装置が機能するならば、或る条件の下で部材11の下
側に作用する。部材11を安定状態に保持しようとする
抵抗力は部材の重量である。
【0035】P、UおよびW、そして当接部12に関す
る駆動モーメントおよび抵抗モーメントの計算に於い
て、越流土台6上の水の深さzから生じる2つの条件を
考慮する必要がある。P、UおよびWの値および対応す
る駆動力および抵抗力は以下に述べられる。これらの値
は部材11の単位長さあたりで表現される。
【0036】(a) 0<z<3Bならば、
【数2】
【数3】
【数4】W=γb・H1 ・L
【数5】Mm=0
【数6】
【数7】 (b)3B<z<H1 ならば、
【数8】
【数9】
【数10】W=γb・H1 ・L
【数11】
【数12】
【数13】
【0037】上記した式に於いてP、U、W、L、
1 、Bおよびzは上述で定義したパラメーターを示し
ている。Mmは持ち上げ圧力Uのない状態での駆動力、
MmUは持ち上げ圧力Uのある状態での駆動力、γwは
水の単位重量、γbは水位上昇部材の平均単位重量、そ
してMrは抵抗モーメントである。
【0038】図6のグラフに於いて、曲線A、Cおよび
Dは越流土台6の上方の水頭深さの関数としてMr、M
mおよびMmUのそれぞれの値を表している。これらH
1 =5m、L=2.6m、B=0.15m、γw=10
kNm-3およびγb=24kNm-3に関して上式をプロ
ットしたものである。
【0039】曲線AおよびCから、zの値が約4.8m
となったときに駆動モーメントMm(持ち上げ圧力Uが
ない)が抵抗モーメントMrと同じ値になることが見ら
れる。換言すれば持ち上げのない状態では、水位上昇部
材11は水レベルが越流土台6の上方4.8mの高さに
達したときに倒壊するのである。曲線AおよびDから、
持ち上げ圧力があるときは、駆動モーメントMmUはz
の値が約4.4mに達したときに抵抗モーメントMrと
同じ値に達するのが見られる。従ってこの場合の水位上
昇部材は、水頭レベルがRMであるときの越流土台上方
の5mの水頭に関して設計された余水吐きに適当とされ
る。数11および数13は、水位上昇部材11が持ち上
げ圧力のない状態で且つ前記部材の高さH1 が変化せず
に4.5mのzの値に関して倒壊されるべきとされるな
らば、上述とは異なる値のγbおよび/またはLおよび
/またはBを採用する必要のあることを示している。
【0040】これにより分かるように、水位上昇部材1
1の寸法重量および当接部の寸法を適当に選択すること
によって、部材11を予め定めた水頭レベルにて倒壊さ
せることは可能である。また、部材11がその下側に作
用する持ち上げ圧力が存在しない状態で且つまた部材1
1と越流土台6との間のシールが十分に満足できない状
態で予め定めた水レベルにて倒壊するように設計された
ならば、持ち上げ圧力が部材11の下側に作用して上記
予め定めた水レベルに於けるよりも低い水レベルに於い
て倒壊するようになってしまうことが分かる。この水密
性の検出は従って危険ではないが、その部材の倒壊を助
成する上での安全係数となる。
【0041】これは予め定めた水レベルに関して高い信
頼性で且つまたより正確に部材11を倒壊させるように
するために有効に使用できるようになす。これに関し
て、水頭レベルが予め定めたレベル以下であるときに部
材11の下側に作用する持ち上げ圧力Uが小さいか存在
しないようにし、水レベルが前記予め定めたレベルに達
したときに正確に部材11に対して突然に作用するよう
に構成することは有利である。部材は、この正確な瞬間
にて駆動モーメントが突然に抵抗モーメントMrの値よ
りも僅かに低い値であるMmから前記抵抗モーメントM
rの値よりも実質的に高い値であるMmUにまで変化す
るように、設計される。このために、図7に示した実施
例のようなトリガー装置を備えることができる。図7に
示されたトリガー装置は本質的に排気/加圧パイプもし
くはダクト21を含む。このダクトは通常状態に於いて
は水位上昇部材11の下側の面積部分を大気圧に維持
し、パイプ21の頂部すなわち上端21aは水位上昇部
材11が倒壊するように望まれた水頭レベルであるレベ
ルNとされるか、それよりも僅かに低くされる(パイプ
の上端のレベルとレベルNとの間の差は、充満される際
のパイプ端部のリップの上方を流れる水の深さに相当す
る)。パイプ21は実線で図7に示すように部材を貫通
し、或いは図7に符号21′の一点鎖線で示すように部
材11の外部に配置されることができる。これに代え
て、排気/加圧パイプは図7に一点鎖線21″で示すよ
うに越流土台6の中に部分的に埋設されることができ
る。1つ以上の水位上昇部材が備えられるならば、各々
は異なる水レベルにて倒壊するように設計される。少な
くとも1つのパイプが各部材11に対して備えられる。
各パイプの上端はその部材が倒壊するようにされるレベ
ルに設定される。この場合、勿論ながら異なるレベルで
倒壊されるように設計された水位上昇部材の下側に位置
する越流土台6の面積部分は適当なパターンのシールに
よって互いに隔絶されることが必要である。
【0042】図8に示すように異なる形式のトリガー装
置が図7に示したトリガー装置と組み合わせて或いは交
換して備えられることができる。図8に示した装置は、
パイプ21に関連して説明したのと同様な配置のパイプ
22を含む。それらの水位上昇部材11の基部の下側の
面積部分から離れた側の端部は、バルブ25によって制
御される圧力供給装置24に接続される。このバルブ自
体は自動制御装置26および/または手操作機構によっ
て作動され、トリガー装置がなければ安定状態に維持し
ようとするときにその水位上昇部材を倒壊させるのであ
る。圧力供給装置24は例えば越流土台6よりも高い位
置に設定された水タンクとされる。また、その自由水面
は大気圧とされる。圧力供給装置はこれに代えて加圧流
体を収容した圧力タンクとされることができる。制御機
構26は例えばバルブ25に直接に作用するハンドルホ
イールや、水頭レベルおよび/またはダムに対する流入
量を検出するセンサーに応答する装置によって作動され
る自動バルブ作動機構で構成され得る。明かなことに、
装置24によって付与された圧力に応答して、少なくと
も1つの水位上昇部材11の倒壊が、水頭レベルが或る
値に達したときにのみ生じるのである。この装置は例え
ば非常に巨大な洪水の発生の予測に於いて水位上昇部材
11の早期の選択的な流失を助成する。
【0043】この構造の主たる利益の1つは、特別な指
令により、および/または自動的に水位上昇部材11の
少なくとも1つを倒壊することによって、異常洪水の差
し迫った到来の警報を部分的に引き出して、(i)余水
吐きに於ける最大限の洪水流に達したときに流失される
べき水位上昇部材の数を減らし、(ii)下流側の河川
流域に放出される最大放流量を減少させるようにするこ
とである。
【0044】数デシメートルほど本来のレベルよりも越
流土台6を下げて新しい満杯供給レベルを定める(オリ
ジナルRNを設定する)とともに、本発明の水位上昇手
段10をこの下げられた越流土台6の上に設置すること
は、予測される計画洪水に関して越流土台6が本来的に
適当レベルに設定されて満杯レベルRNを定めている既
存のダムの安全性を有利に改善することになる。この水
位上昇手段は少なくとも1つの水位上昇部材を含み、こ
の部材の寸法および重量は上述したように選択されて水
頭レベルが予め定めたレベルに達したときに当接部12
の回りに回転すなわち倒壊するようになされる。このよ
うな状況の下で、水位上昇手段10の破壊の可能性は変
化されずに維持されるが、異常洪水の到来時には水位上
昇手段10の完全な倒壊が生じた後の利用可能な自由放
流が貯水部の同じ水頭レベルにて実質的に増大され、そ
のダムが本来的に放流できるように設計されていた洪水
よりも巨大な洪水に対してリスクなく放流が可能とされ
るのである。
【0045】先の説明に於いて、各水位上昇部材11が
実質的に平行管形状のブロックで作られていると仮定す
る。各水位上昇部材11は図9の(a)に示されるよう
な中空ブロックで作られることができる。このブロック
は1つもしくはそれ以上の区画を有し、この区画は砂や
砂利その他の重たい嵩ばる材料のような重量材すなわち
バラスト材32を収容する。カバー(図示せず)が重量
材の充填後にこれらの1つもしくは複数の区画31を閉
じる。図9の(a)に示される構造形式は、水位上昇手
段10が幾つかの部材11を含み、それらの高さは全て
同じであるが異なる水頭レベルにて倒壊するようになさ
れる場合に特に適当とされる。この場合、各部材11の
重量は適当量の重量材32を充填して各部材11のそれ
ぞれの予め定めた水頭レベルNでの倒壊を保証するよう
になすことで、調節されることができる。この構造形式
はまた水位上昇部材11を余水吐きの頂点に設置する作
業を容易にするという利点を有している。何故ならば、
部材は最終的な位置に配置された後に重量材を充填され
ることができるからである。また、これは部材11の効
果的な流失を促進する。何故ならば、水による力が部材
の倒壊後に重量材を流し去ってしまい、その重量を低減
することになるからである。
【0046】本発明の実施例に於いて、各水位上昇部材
11はコンクリート、鋼材或いはその他の適当な剛性重
量材料によって作られるプレートの組立体として構成さ
れる。図9の(b)に示されるように、この組立体は水
平な、もしくは実質的に水平な四角い底部プレート33
および四角い主面プレート34を含む。この主面プレー
トは、垂直にもしくは垂直面に対して30°までの角度
αをなして底部プレート33の後側すなわち下流側の端
縁から起立される。見られるように、この場合には底部
プレート33上の水の重量が抵抗荷重を付与し、水頭レ
ベルがその部材の倒壊される予め定めたレベルに達して
いない限りその部材を安定させるように働く。
【0047】図9の(c)に示されるように、プレート
33および34に加えて、このプレート組立体は一対の
側部プレート30を含む。この側部プレートは下縁に放
って底部プレート33に結合され、また直立縁に沿って
主面プレート34に結合されている。図9の(c)に示
す特別な実施例では、側部プレートはシール13が部材
11の倒壊開始時に破壊されることで水が側方へ逃げる
のを低減する利点を示す。これは倒壊の機構および精度
を改善して、水位上昇部材11の揺動をすべて防止す
る。
【0048】図10は図9の(b)および(c)に示し
たのと同様な、更に、パイプ21が図7の場合と同様な
目的のために備えられている水位上昇部材11の垂直横
断面図である。図10に於いて、水平プレート33は主
面プレート34に固定され、余水吐きの越流土台6の上
方に或る距離を隔てて配置できるように、また上流側に
て下方へ曲がるリップ33aを有するようになされてい
る。シール15がリップ33aと越流土台6との間に配
置される。この構造はプレート33の下側にチャンバー
35を形成し、このチャンバー内にパイプ21の下端が
開口されている。穴36がプレート34の底部に形成さ
れており、この穴36はパイプ21の穴よりも小さな流
動断面積を有している。
【0049】図10に示された水位上昇部材によれば、
水頭レベルがレベルNに近いがその下方に位置するとき
に、水面の波がパイプ21の中に入り込むようになる。
この水の侵入がチャンバー35を部分的に満たし、これ
は同時に穴36を通して流出される。このことがプレー
ト33の下側に持ち上げ圧力の蓄積されるのを防止す
る。これは、水頭レベルが水位上昇部材の倒壊されるこ
とが望まれるレベルNに到達していない限りに於いての
波作用による。チャンバー35および穴36はこのよう
にして倒壊の設定の確実さ且つ正確さを高めるのであ
る。勿論、チャンバー35に類似のチャンバーを図7に
示した部材の下側に備え、これと共に穴36と類似の開
口をそのチャンバーに備えることが可能のである。
【0050】図11はモジュール11gおよび11jを
重ねて構成した水位上昇部材11の垂直横断面図であ
る。隣接するモジュールは互いにインターフェース装置
38によって結合され、上側のモジュールが下流側へ滑
り落ちてしまうのを防止される。このインターフェース
装置38は例えばフックや相互連結形状をモジュールに
付与されて形成されることができる。モジュールは全て
垂直方向に同じ寸法とされるか、異なる寸法とされるこ
とができる。例えば、最上部のモジュール11jは図示
したその他のモジュールよりも小さな垂直方向の寸法を
有することができる。この形式の水位上昇部材の構造は
簡単に取り付けることができる利点を有する。インター
フェース装置38は、モジュールの倒壊に際してモジュ
ールが自動的に、もしくは例えば余水吐きを差し渡して
延在されている歩行路(図示せず)から操作される分離
ストラットやケーブルの作用によって、互いに自由状態
とされるように有利に設計されることができる。上述し
たインターフェース装置の何れの実施例もこのような構
造に適当とされる。
【0051】図12〜図15に示した実施例に於いて
は、これまで説明したのと同じか同様な機能を満たす水
位上昇部材11の1部が同じ参照符号で示されている。
【0052】図12および図13に示すように、プレー
ト組立体は実質的に四角もしくは台形の水平な、もしく
は実質的に水平な底部プレート33、および視覚もしく
は台形の主面プレート34を含んで構成されることがで
きる。主面プレートは垂直にもしくは垂直面に対して3
0°迄の角度αをなして備えられる。図13の(a)か
ら簡単に認識できるように、主面プレート34の下縁は
ベースプレート33に形成された、好ましくは底部プレ
ート33の下流側縁部の領域に形成されたスロット40
の中に自由係合されている。シール41がプレート33
および34の間にてスロット40の中に備えられてい
る。勿論、主面プレート34はこれに代えてベースプレ
ート33に剛性的に固定されることができる。
【0053】図12〜図15に示した実施例では、プレ
ート組立体は例えば底部プレート33および主面プレー
ト34に端部を連結されている2本の連結部材30aの
ような少なくとも1つの連結部材を含む。この2本の連
結部材30aの付加は、水位上昇部材11が非常に高い
場合に好ましい。何故ならば、これらの連結部材は主面
プレート34から底部プレート33へと荷重をいっそう
効果的に伝達するのに役立つからである。連結部材は鋼
材もしくはその他の適当な材料で作ることができる。図
9の(c)に於けるプレート30のような図示形式の1
枚もしくはそれ以上のガセットプレートを勿論ながら連
結部材に代用することができる。
【0054】図12および図13に示すように、底部プ
レート33は越流土台6の上方へ高くされ、下方へ曲が
ったリップ33aを上流側縁部に、また下流側リップ3
3bを下流側縁部に有し、また、2つの下方へ曲げられ
たリップ33cを横縁に沿って有している。これらの4
つのリップは越流土台6の上に配置される予備成形され
たフレーム42と組み合わされる。この越流土台は適当
に切り込まれるか、最初から適当形状に設計される。適
当な厚さのモルタル6aが越流土台6の上に注入され
て、フレーム42を包み込み、その上縁が最終的な越流
土台面と合致されて、水位上昇部材11を容易に受け止
めることができるようにされる。言うまでもないが、4
つのリップ33a、33bおよび33cは越流土台6が
最初から適当に構成され設計されているならば、直接に
越流土台6に組み付けられるすなわち係合されることが
できる。
【0055】シール15が状況に応じてリップ33a、
33cとフレーム42もしくは越流土台6との間に備え
られる。これは底部プレート33の下側にチャンバー3
5を形成する。このチャンバー35の中に下端21bが
開口されているパイプ21が水位上昇部材11の倒壊を
正確に予め定めたレベルNの時点で助成する。これはチ
ャンバー35の中に図7〜図10を参照して説明したよ
うに持ち上げ圧力を導入することで行われる。
【0056】穴すなわち開口36が底部プレート33の
下流側のリップ33bに備えられ、波がパイプ21の上
端21aを一時的に超えること、或いはシール15を通
じての漏れが使用状態ときに、チャンバー35内をドレ
ンするようになされている。
【0057】図12、図14および図15に示される実
施例に於いては、ゴムその他の適当な材料で作られるシ
ール13が水位上昇部材11の横方向端部の各々に備え
られている。シール13は、水位上昇手段10が複数の
水位上昇部材11を含む場合に、それらの水位上昇部材
11の何れか1つの倒壊が他の部材11を連鎖させない
ように、設計されねばならない。
【0058】図16の(a)および(b)は上述の要求
に合致するシール13の2つの形状を示す横断面図であ
る。
【0059】パイプ21は図12および図13に示され
るように底部プレート33の垂直上方へ立ち上げられる
か、または図7のパイプ21′のように斜め上流方向へ
立ち上げることができる。パイプ21は再び述べるが図
7のパイプ21″のように部分的に越流土台6の内部に
埋設されることができる。
【0060】図17および図18に示されたような、ま
た図8に示されているのと同様なトリガー装置の異なる
形式のものが図12〜図15に示したトリガー装置に組
み合わせて、もしくはそれに代えて備えられることがで
きる。図17および図18に示したトリガー装置はパイ
プ22を含む。パイプ22の端部22aはチャンバー3
5の内部に開口されており、他端23は圧力供給装置2
4に接続されている。パイプ22はバルブ25を嵌め付
けられることができる。このバルブは全て前述したよう
に自動制御装置26および/または手操作機構によって
作動される。圧力供給装置24は例えば越流土台6より
も高い位置に配置され、水面が大気圧に曝された水タン
クとされることができる。または、貯水部に蓄えられた
水とされる(これは最も簡単な方法である)。
【0061】図12、図13および図17に示すよう
に、各水位上昇部材11は1つもしくはそれ以上の当接
部12によって下流側へ滑り落ちるのを防止される。こ
れらの当接部は越流土台6にボルト止めされるかセメン
ト固定される。或いは、フレーム42と一体的に形成さ
れる。また図12および図17に示されるように、多く
の中から、水位上昇部材11は単体重量材料、多数の重
量体のスタック、或いは適当に設計された容器に収容さ
れたバラ材料の形態でプレート33上に配置される追加
重量体32を備えて完成される。重量体32は駆動モー
メントと抵抗モーメントとの間のバランスを最適化させ
ることが可能である一方、水位上昇部材11のさまざま
な部分を操作便利とするために比較的軽量な構造とする
ことができる。
【0062】水位上昇部材11は一度組立られたならば
重く剛性的であるが、それらの部材の隣接する部分の間
の連結は、部材が倒壊した後は各構成部分が互い分離し
て、比較的小さな部分となってダム下流の領域で回収さ
れるかそのまま放置できるように、設計され構築され
る。例えば、図12〜図18に示した実施例では、連結
部材30aは、例えばフックおよびアイによってプレー
ト33および34に取り付けられることができる。これ
らのフックおよびアイは水位上昇部材が倒壊されたとき
に分離される。この形式の設計は大きな単位寸法の水位
上昇部材に関して特に魅力的である。何故ならば、比較
的軽量な構造部品を余水吐きの頂点上に運ぶだけですむ
という利点を有しているからである。
【0063】
【発明の効果】本発明の水位上昇手段は次のような多く
の利点および魅力的な特徴を示すのである。
【0064】1− 比較的大きな余水吐きの上の制御ゲ
ートの幾つかを交換するための水位上昇手段の製造およ
び取り付けが、それらのゲートの場合に比べてより経済
的となり、また、構造部に対する大きな改修は一般に必
要とされない。
【0065】2− 本発明の水位上昇手段は、前述した
2つの特許願である日本国特許願第404455/90
号およびフランス国特許願第2656638号に記載さ
れている水位上昇手段で可能とされるよりも高い高さに
わたって余水吐きの長さの全部または1部を半永久的に
閉じることができる一方、人的或いはその他の外部力の
作用を一般に必要とせずに異常洪水の放流のための全体
的に信頼性が高く且つ安全性の高い手段を提供する。
【0066】3− 本発明の水位上昇手段は幅の限られ
た部材の取り付けに適当であり、河川の下流側領域への
放流量は各部材が倒壊されるたびに少しずつ増大される
ようになされることができる。
【0067】上述した本発明の実施例はまさに基本を示
すために与えられたものであり、また、多くの変更が本
発明の基本的な原理から逸脱せずに当業者によって簡単
になされ得る、ということが明確に理解されるべきであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】異常洪水を放流するための制御することのでき
ない越流土台およびしばしば発生する規模の洪水を放流
するためのゲート付き余水吐きを備えたダム等の本発明
が適用される構造部の斜視図。
【図2】異常洪水を放流するための制御することのでき
ない越流土台およびゲート付きもしくはゲートなしの底
部出口または水力発電ステーションのようなその他の放
流構造部を備えたダム等の本発明が適用される構造部の
斜視図。
【図3】(a)は図1および図2に示され且つまた本発
明のフューズ機能を果たす水位上昇手段を備えた異常洪
水の余水吐きの下流側から見た立面図で、(b)は図3
の(a)に示された余水吐きの平面図で、(c)は本発
明のフューズ機能を果たす水位上昇手段を備えた他の余
水吐きの立面図。
【図4】(a)および(b)は本発明のフューズ機能を
果たす水位上昇手段が機能する方法を図示する垂直断面
図。
【図5】実働中の本発明による水位上昇部材に作用する
力を示すグラフ。
【図6】越流土台上のさまざまな水頭に対する駆動力お
よび抵抗力を示すチャート。
【図7】本発明による水位上昇部材を倒壊させるための
トリガー装置を組み込んだ水位上昇部材を示す垂直断面
図。
【図8】他のトリガー装置を備えた越流土台の平面図。
【図9】(a)〜(c)は本発明の水位上昇部材のさま
ざまな可能とされる実施例の斜視図。
【図10】本発明による水位上昇部材の他の可能な変形
例を示す垂直断面図。
【図11】本発明による水位上昇部材の更に他の可能な
変形例を示す垂直断面図。
【図12】本発明の他の実施例に於ける2つの隣接され
た水位上昇部材を示す斜視図。
【図13】(a)は図12に示された水位上昇部材の1
つに於ける垂直断面図で、(b)はその1部を拡大した
拡大断面図。
【図14】図13に示された水位上昇部材の矢符Fに沿
う正面図。
【図15】図13に示された水位上昇部材の矢符Gに沿
う正面図。
【図16】(a)および(b)は図13に示された水位
上昇部材の詳細を示す横断面図。
【図17】水位上昇部材の変形例を示す図13に類似の
垂直断面図。
【図18】図17に示したような水位上昇部材が準備さ
れている越流土台に配置される前の、その越流土台の1
部の平面図。
【符号の説明】
1 ダム 5 余水吐き 6,7 洪水放流構造部すなわ越流土台 8 越流土台の頂点 10 水位上昇手段 11 水位上昇部材 12 当接部 13,15 シール 16 縁部 21,22 ダクト手段 24 圧力供給装置 25 バルブ 26 制御手段 30 プレート 30a 連結部材 32 重量材料 33,34 プレート 35 チャンバー 36 穴すなわち開口 38 インターフェース装置 40 スロット

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの放流構造部(6,7)を有し、そ
    の2つの放流構造部の一方は越流土台(6)であって、
    その頂点(8)はダム(1)の設計された最大貯水レベ
    ル(PHE)に一致する第2の予め定めたレベル(R
    M)よりも低い第1の予め定めたレベル(RN)に設定
    されていて、第1および第2の予め定めたレベル(RN
    およびRM)の差は異常洪水を放流する場合の予め定め
    た最大放流状態に相当しており、また、前記越流土台
    (6)を閉じる可動の水位上昇手段(10)を有してい
    るダムや同様建造物の異常洪水を放流するための余水吐
    きであって、水位上昇手段(10)が少なくとも1つの
    重い水位上昇部材(11)を含み、この水位上昇部材は
    越流土台(6)の頂点上に載置されて重量によってその
    上の所定位置に保持されており、前記水位上昇部材(1
    1)は第1および第2の予め定めたレベルの差に少なく
    とも等しい高さを有するとともに、レベルが第2の予め
    定めたレベル(RM)よりも高くない第3の予め定めた
    レベル(N)に達したときに、水頭によってこの部材
    (11)に作用される力のモーメントがその部材を越流
    土台(6)の上の所定位置に保持しようとする重量のモ
    ーメントに等しくなり、その結果、水位が第3の予め定
    めたレベル(N)を越えると部材(11)の立設状態を
    不安定にするような寸法および重量を有することを特徴
    とするダムや同様建造物の異常洪水を放流するための余
    水吐き。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された余水吐きであっ
    て、予め定めた高さ(B)の当接部(12)が水位上昇
    部材(11)の下流側のトーにて越流土台(6)上に備
    えられ、前記部材(11)が前記土台上を下流方向へ滑
    り落ちるのを防止するようになされたことを特徴とする
    ダムや同様建造物の異常洪水を放流するための余水吐
    き。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された余
    水吐きであって、余水吐き(5)が存在する場合に、越
    流土台(6)の頂点が前記第1の予め定めたレベル(R
    N)よりも低いレベルに下げられ、水位上昇部材(1
    1)がこの低下された土台上に取り付けられたことを特
    徴とするダムや同様建造物の異常洪水を放流するための
    余水吐き。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までの何れか1項
    に記載された余水吐きであって、シール(15)が越流
    土台(6)と水位上昇部材(11)の基礎部との間で該
    基礎部の上流側縁部(16)の近くに備えられたことを
    特徴とするダムや同様建造物の異常洪水を放流するため
    の余水吐き。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までの何れか1項
    に記載された余水吐きであって、前記水位上昇部材(1
    1)が重量物質(32)を収容した平行管形の中空ブロ
    ックの形状を有することを特徴とするダムや同様建造物
    の異常洪水を放流するための余水吐き。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4までの何れか1項
    に記載された余水吐きであって、前記水位上昇部材(1
    1)がプレート(33,34)の組立体で構成され、こ
    の組立体は水平な底部プレート(33)と、垂直線に対
    して0°〜30°の角度αで該底部プレート(33)か
    ら起立した主面プレートを含んで構成されていることを
    特徴とするダムや同様建造物の異常洪水を放流するため
    の余水吐き。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された余水吐きであっ
    て、前記水位上昇部材(11)が側部プレート(30)
    を含んでいることを特徴とするダムや同様建造物の異常
    洪水を放流するための余水吐き。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7までの何れか1項
    に記載された余水吐きであって、通常の作動状態の下で
    水位上昇部材(11)の下側の面積部分を大気圧に維持
    する少なくとも1つのダクト手段(21)を含んでお
    り、このダクト手段は、前記第3の予め定めたレベル
    (N)と等しいかそれより低いレベルとされ且つ水位上
    昇部材(11)の垂直方向の上方もしくは上流に位置し
    た上部縁を有していることを特徴とするダムや同様建造
    物の異常洪水を放流するための余水吐き。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8までの何れか1項
    に記載された余水吐きであって、ダクト手段(22)が
    水位上昇部材(11)の下側の面積部分と圧力供給装置
    (24)とを制御バルブ(26)によって作動されるバ
    ルブ(25)を通して接続していることを特徴とするダ
    ムや同様建造物の異常洪水を放流するための余水吐き。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9までの何れか1
    項に記載された余水吐きであって、複数の水位上昇部材
    (11)が越流土台(6)の頂点(8)に沿って並んで
    配置され、シール(13)が前記部材の隣接側面の間に
    配置されていることを特徴とするダムや同様建造物の異
    常洪水を放流するための余水吐き。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10までの何れか
    1項に記載された余水吐きであって、水位上昇部材(1
    1)の寸法および重量は、水頭が前記第2の予め定めた
    レベル(RM)よりも低い前記第3の予め定めたレベル
    (N1)を越えると水位上昇部材(11)に於ける少な
    くとも第1の水位上昇部材(11c)の立設状態を不安
    定にし、水頭が第2および第3の予め定めたレベル(R
    MおよびN1)の間の第4のレベル(N2)を越えると
    水位上昇部材(11)に於ける少なくとも第2および第
    3の水位上昇部材(11b,11d)の立設状態を不安
    定にし、水頭が前記第4のレベル(N2)よりは高く且
    つ前記第2の予め定めたレベル(RM)よりも低い第5
    の予め定めたレベル(N1)を越えると水位上昇部材
    (11)に於ける少なくとも第3の水位上昇部材(11
    a,11e)の立設状態を不安定にするような値にそれ
    ぞれ設定されたことを特徴とするダムや同様建造物の異
    常洪水を放流するための余水吐き。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11までの何れか
    1項に記載された余水吐きであって、チャンバー(3
    5)が水位上昇部材(11)の底部にて該部材と越流土
    台(6)との間に備えられ、また、開口(36)が前記
    部材(11)の下流に備えられて前記チャンバー(3
    5)内の水を排出するようになされていることを特徴と
    するダムや同様建造物の異常洪水を放流するための余水
    吐き。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載された余水吐きであ
    って、請求項8または請求項9に応用されたときに、ダ
    クト手段(21または22)が前記チャンバー(35)
    に開口することを特徴とするダムや同様建造物の異常洪
    水を放流するための余水吐き。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載された余水吐きであっ
    て、水位上昇部材(11)が互いに着脱可能に組み立て
    られる複数の部品を含み、これらの部品は前記部材が倒
    壊したときに互いから自由に離脱できるようになされて
    いることを特徴とするダムや同様建造物の異常洪水を放
    流するための余水吐き。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載された余水吐きであ
    って、水位上昇部材(11)が複数の重ねられたモジュ
    ール(11g,11j)を含み、隣接したモジュールが
    インターフェース装置(38)によって互いに連結され
    ることで対をなすモジュールに於ける上側のモジュール
    が下流方向へ滑り落ちるのを防止していることを特徴と
    するダムや同様建造物の異常洪水を放流するための余水
    吐き。
  16. 【請求項16】 請求項6および請求項14に記載され
    た余水吐きであって、底部プレート(33)が上面にス
    ロット(40)を有しており、主面プレート(34)の
    下縁がスロット(40)に自由に係合されており、ま
    た、少なくとも1つの結合部材(30a)が各端部を底
    部プレート(33)および主面プレート(34)に着脱
    可能に連結されていることを特徴とするダムや同様建造
    物の異常洪水を放流するための余水吐き。
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