JPH0774313B2 - 易分散性顔料の製造方法 - Google Patents

易分散性顔料の製造方法

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JPH0774313B2 JP63253561A JP25356188A JPH0774313B2 JP H0774313 B2 JPH0774313 B2 JP H0774313B2 JP 63253561 A JP63253561 A JP 63253561A JP 25356188 A JP25356188 A JP 25356188A JP H0774313 B2 JPH0774313 B2 JP H0774313B2
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【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は易分散性顔料の製造方法に関し、さらにはフラ
ッシング方法により分散性の優れた顆粒状または粒状着
色剤を製造する方法に関する。
(従来の技術) 従来、印刷インキ等を製造するには、ワニス、樹脂等の
有機媒体中に顔料を十分分散させることにより、顔料の
着色効果を高めることが要求される。顔料の分散方法に
は、乾燥顔料を有機媒体中で練肉する方法と、顔料の水
性懸濁液から水分を一部除去し、顔料濃度25〜45重量%
としてなる水性ペーストおよび油性ワニスをフラッシャ
ーに仕込み、顔料を水相から油性相に転相した後、水を
デカンテーションによって除去するフラッシング法と、
が知られている。
乾燥顔料を使用する方法では、顔料がその乾燥工程中に
強い凝集を生じ、その後の有機媒体との強力な練肉工程
によっても十分微細で均一な状態にまでさせることは難
しい。一方、フラッシング法は顔料の乾燥工程を経ない
ため、顔料分散体の顔料粒子は均一微細であり、着色
力、色相、透明性等の着色効果において優れた製品が得
られる。
しかしながら、フラッシング法では、フラッシングさせ
る顔料として顔料濃度を高めた水性ペーストを用いるこ
とが必要であり、有機顔料の水性懸濁液を用いることは
難しい。すなわち、合成された顔料の水性懸濁液をフィ
ルタープレス等により、水分を減少させた水性ペースト
を使用する。
さらに従来のフラッシング法で得られた顔料分散体(液
状または半液状)は、顔料濃度の高いものは作りにく
く、またハンドリング性も顔料濃度を高めると悪くな
る。
従来のフラッシング法では、乾燥工程を経ることなく顔
料分散体が得られるため、顔料の凝集という問題はない
が、フラッシングさせた後、そのまま印刷インキ等の製
造に使用されるため、フラッシング時のワニスおよび最
終製品となるワニスとの組み合わせ等から、印刷イン
キ、塗料等の種類として一般に何でもよいというわけに
はいかない。つまり、汎用性があるとは言い難い。
さらに、特公昭36−20215号公報には、フラッシングし
た後、乾燥する方法が示されている。しかし、ここに示
されている方法は、顔料の水性ペーストを使用したり、
またはフラッシング前に顔料に添加剤を添加する方法で
ある。しかも、フラッシングし、乾燥後、チップ、フレ
ーク等に成形するものであり、かなり大きな平均粒径を
有するものである。
また、特公昭49−8495号、特公昭60−35375号、特開昭5
3−134032号公報には、予め添加剤を添加した後、フラ
ッシングする方法、あるいは高速撹拌機を使用する方
法、が示されている。界面活性剤等の添加剤を添加する
ことは、フラッシング工程には有利に働くことはあるか
もしれないが、得られた着色剤としては添加剤が、一般
にかなり添加されており、例えばオフセットインキに使
用した場合、オフセット適性で問題となり、汎用性がな
い。
また、平版インキ等において、顔料濃度が比較的高い濃
度のペースト状のベースインキを作成し、該ベースイン
キにワニスを混合し、希釈して最終の平版インキを製造
している。しかしながら、ペースト状のため、ハンドリ
ングが悪く、印刷適性のある高濃度のベースインキを得
ることが難しく、従って希釈能力の高い、すなわちベー
スインキの顔料濃度が高く、添加する平版インキ用ワニ
スの配合比率の高いものを得ることが難しい。ひいては
汎用性、多目的に使用できるベースインキは存在しな
い。
(発明が解決しようとする課題) 顔料の凝集が少なく、かつ汎用性の高い着色剤であり、
しかも製造方法において、工程が簡略化された着色剤が
望まれていた。さらに、汎用性に関し、着色剤として種
々の印刷インキ、塗料等への展開が可能であることは勿
論、着色剤として顔料濃度が高く、種々の濃度に希釈す
ることができることが望ましい。
「発明の構成」 (課題を解決するための手段) 本発明は、水溶性の色素誘導体を含む有機顔料あるいは
カーボンブラックの水性懸濁液に、色素誘導体を不溶化
した後、油性ワニスと混合し、フラッシングせしめ、単
離してなる易分散性顔料の製造方法である。
本発明において、顔料とは公知の方法で合成され、顔料
形態に転化されたものである。
顔料はカーボンブラック、あるいは、フタロシアニン
系、アゾ系、キナクリドン系、ジケトピロロピロール
系、ジオキサジン系、アントラキノン系、アンスラピリ
ミジン系、アンサンスロン系、インダンスロン系、フラ
バンスロン系、ピランスロン系、ペリノン系、ペリレン
系、チオインジゴ系等の有機顔料から選ばれる1種であ
る。
水溶性の色素誘導体は、一般式 P−Xi 〔I〕 で示される、 〔式中、Pは有機色素残基、Xは以下に示す置換基、i
は1〜4の整数を示す。
−COOM、 −SO3M、 −A−NR1(CH2CHR2−O−)mH〕n (式中、Mは水素原子またはアルカリ金属、Yは水素原
子、−NO2、−NH2、または−SO3H、Aは−SO2−、−CO
−、−CH2−、または−CH2NHCOCH2−、R1は水素原子、
アルキル基、または(CH2CHR2−O−)q、R2は水素原
子またはメチル基、jは1〜4の整数、nは1〜3の整
数、mとqはそれぞれ2〜100の整数を示す。)〕 から選ばれる少なくとも一種である。
色素残基は顔料と類似の構造を持つものが好ましい。無
機顔料には、白色顔料の場合アントラキノン系、黒色顔
料の場合フタロシアニン系、他はアントラキノン系また
は色相の近いものが好ましい。
水溶性の色素誘導体の添加量は、乾燥顔料100重量部に
対して1〜25重量部であり、好ましくは2〜20重量部で
ある。1重量部未満では水性懸濁液の粘度が高くなり、
分散効果が低下する。また、25重量部を超えると、色相
が母体となる顔料と異なるだけでなく、顔料の着色力や
耐候性等の品質が劣化する。
水性懸濁液中の顔料濃度は、30重量%以下、好ましくは
5〜25重量%である。5重量%未満では生産効率が悪
く、30重量%を超えるとフラッシング工程の労力が大き
くなるため好ましくない。
本発明の色素誘導体は、水中での顔料の分散工程におい
て、水性懸濁液中の顔料濃度を上記範囲に高めても粘度
上昇を起こさず、分散効率と生産効率を高める効果があ
る。これは、水溶性の色素誘導体の持つアンカー効果と
電気的効果により水性懸濁液の安定性が、界面活性剤に
比べ著しく高められているためである。
分散は、ハイスピードミキサー、ディゾルバー等の混合
機あるいは、ボールミル、アトライター、サンドミル、
ビーズミル等の分散機を用いてもよいが、顔料の合成に
使用された反応釜(タンク)をそのまま使用し、混合撹
拌を行ってもよい。
水溶性の色素誘導体の不溶化は、染料状態の色素誘導体
を顔料状態にするため行う処理で、アミン系界面活性剤
または2価以上の金属より選ばれる少なくとも1種以上
で行われる。
アミン系界面活性剤は一般に良く知られているものであ
り、例えば、アルキルアミン、ジメチルアルキルアミ
ン、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキ
ルトリエチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチ
ルアンモニウムクロリド、アルキルプロピレンジアミ
ン、アルキルアミンアセテート、ジアルキルアミンアセ
テート、トリエチルテトラアミン等があげられる。
さらに、該界面活性剤の種類をあげると、下記で表され
る構造をとる単独または混合物である。
R1NH2 R1−NH−R2COOH、 または R1−NH(CH2nNH−R2COOH (R1は不飽和を含む長鎖アルキル基でありC6〜C22の間
である。R2〜R4はHまたは不飽和を含むアルキル基であ
りC1〜C22の間である。Xは陰イオンで主にハロゲン原
子であり、nは1〜22までの整数である。)。
2価以上の金属は、アルカリ土類金属、遷移元素でCa、
Ba、Sr、Al、Mn等があげられる。
不溶化剤の添加量は、水溶性の色素誘導体に対し0.8〜
5倍当量、好ましくは1〜3倍当量である。0.8倍当量
未満では色素誘導体の不溶化が不十分でブリードの原因
となる。また5倍当量を超えると鮮明性、着色力、光沢
等の品質が低下する。
色素誘導体を不溶化した後の水性懸濁液中の顔料濃度
は、30重量%以下、好ましくは5〜25重量%に調整す
る。水性懸濁液中の顔料濃度があまりに小さいか、また
は、あまりに大きいと、フラッシング工程の労力または
時間が大きくなるため好ましくない。
また、本発明では、顔料水性懸濁液に、顔料の合成時に
すでに含まれている添加剤については、通常そのままと
する。必要に応じてすでに含まれている添加剤を除去す
ることも可能であり、水洗、脱水等をした顔料水性懸濁
液を使用することもできる。
油性ワニスの組成は、得られた易分散性顔料が汎用性と
なるような樹脂等を使用することが好ましい。
油性ワニスの樹脂としては、例えばポリエステル樹脂
(アルキド樹脂を含む)、石油樹脂、フェノール樹脂、
ロジン変性フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ケトン樹
脂、ロジン、ロジン誘導体、ロジン変性マレイン酸樹
脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩
酢ビ樹脂等である。乾性油、不乾性油を含むワニスであ
ってもよい。
溶剤としてはノルマルパラフィン、イソパラフィン、ナ
フテン(シクロパラフィン)、アルキルベンゼン、α−
オレフィン、その他の脂肪族炭化水素等の有機溶剤であ
り、沸点は200℃以上の高沸点溶剤が好ましい。
油性ワニスの組成として樹脂/溶剤の重量比は、10〜70
/30〜90である。
油性ワニスの粘度としては、25℃で、100〜3000cps、好
ましくは300〜1000cpsの範囲である。
顔料水性懸濁液の顔料分と油性ワニスとの比率として
は、フラッシングし、単離(乾燥)した易分散性顔料の
顔料濃度として30〜80重量%となるような割合でフラッ
シングする。すなわち、顔料水性懸濁液の顔料分と油性
ワニスの固形分とで決まる。易分散性顔料としての顔料
濃度は、高いほうが希釈能力では有利であるが、あまり
に高いと、最終インキ、塗料等にする場合、ワニスとの
混合性が劣る。また、低すぎると、希釈能力が劣る。
フラッシングの温度は常温ないし80℃で行われるが、好
ましくは50〜70℃で行う。
フラッシングとしては、フラッシャーを使用することも
可能であるが、顔料の合成に使用された反応釜(タン
ク)をそのまま使用し、または合成された顔料の水性懸
濁液を顔料濃度5〜30重量%となるように脱水した顔料
水性懸濁液を入れたタンクに油性ワニスを添加し、撹拌
しながら混合させ、O/WからW/Oへの相転換をし、脱水、
乾燥により易分散性顔料を製造する。
フラッシングにおいては、顔料水性懸濁液中に、なるべ
く汎用性の高い樹脂を使用したワニスを少量ずつ添加
し、O/WからW/Oへの相転換直後に急速に常温付近まで冷
却し、脱水後取り出し、易分散性顔料を得ることが好ま
しい。なお、易分散性顔料の粒径は、ワニス量、温度等
によって調整できる。
易分散性顔料の粒径は2mm以下、通常0.1〜1.8mmであ
る。あまりに粒径が大きいと添加するワニス等との混合
性が悪くなる。
本発明の易分散性顔料はそのままでベースインキ等の着
色剤とすることもできるが、さらに易分散性顔料をワニ
ス等と混合したペースト状の顔料濃縮物もベースインキ
等の着色剤とすることもできる。
本発明の易分散性顔料とワニスとの混合は、顔料粒子の
練肉による分散工程を必要とせず、単にミキサー、ハイ
スピードミキサー、サンドミル、ボールミル、ディゾル
バー等の混合機により混合するだけで、最終インキ、塗
料等にできる。
以下実施例により本発明を説明するが、本発明は実施例
により規制されるものではない。例中、部とは重量部
を、%とは重量%をそれぞれ表わす。
実施例 1 水657部およびβ型銅フタロシアニンブルー顔料の顔料
濃度30%のウエットケーキ333部に、下記に示す銅フタ
ロシアニン誘導体10部をミキサーで混合撹拌した後、ス
テアリルアミンアセテートを、銅フタロシアニン誘導体
に対し1.5倍当量になるよう添加し混合撹拌を行った。
CuPc−SO3Na (CuPcは銅フタロシアニン残基を示す。) 50℃に加熱したこの水性懸濁液100部に、ロジン変性フ
ェノール樹脂/石油系高沸点溶剤(日本石油(株)製0
号ソルベントH)である重量比40/60の油性ワニス6部
を、ハイスピードミキサー、回転数約3000rpmで、撹拌
しながら添加し、フラッシングを行った。10〜20分でフ
ラッシングは終了し、水面に浮遊した状態の易分散性顔
料を吸引濾過により分離した。この易分散性顔料は1次
粒子が弱い凝集をしている状態であるので、濾過が早
く、濾過後、すでにパウダー状となっており、30程度の
残存水分も常温にて数時間で乾燥が終了した。
次に得られた易分散性顔料の分散性の評価をインキ試験
にて行った。易分散性顔料と平版インキ用ワニスをハイ
スピードミキサーにて撹拌したところ、数分で混合が終
了した。
このインキの分散性を、グラインドメーターにて測定し
たところ、7.5μm以下であった。また従来のインキ
と、着色力の比較を、白インキカットにて行ったとこ
ろ、本発明の易分散性顔料の方が優れていた。
比較例 1 実施例1において、銅フタロシアニン誘導体を未添加と
した他は、同様の操作を行った。
得られた顔料と平版インキ用ワニスをハイスピーを挿入
する。ドミキサーにて混合したところ、インキ中に小さ
な粒が見られ、グラインドメーターにて分散性を測定し
たところ、20μmであった。
実施例 2〜4 実施例1において、表1に示す顔料、色素誘導体を用い
た以外は同様の操作を行い、易分散性顔料を得た。
いずれの実施例とも、実施例1に近い結果が得られた。
実施例 5 実施例1において油性ワニスをロジン変性アルキッド樹
脂/アマニ油/石油系高沸点溶剤(重量比30/20/50)に
変え、他は実施例1と同様にして易分散性顔料を製造し
た。実施例1とほぼ同様な結果が得られた。
実施例 6 実施例2において油性ワニスをロジン変性フェノール樹
脂/0号ソルベントH(重量比50/50)に変え、他は実施
例2と同様にして易分散性顔料を製造した。実施例2と
ほぼ同様な結果が得られた。
実施例 7 実施例1において、フラッシング時の温度を常温にて行
ったところ、約1.5時間を要したが、フラッシングがで
きた。得られた易分散性顔料は実施例1とほぼ同様な結
果を示した。
以上のようにして得られた易分散性顔料を使用した応用
例を以下に示す。
応用例1(オフセット枚葉インキ) 実施例1〜7で得られたそれぞれの易分散性顔料100部
に一般枚葉薄紙用インキのレットダウンワニス(ロジン
変性フェノール樹脂/アマニ油/石油系高沸点溶剤、重
量比40/20/40)180部と、ドライヤー、乾燥抑制剤、コ
ンパウンド類等の補助剤20部と、を添加し、プラネタリ
ーミキサーで単に混合、均一にしただけで、それぞれの
オフセットインキを作成した。それぞれのオフセットイ
ンキのフロー値(スプレッドメーターリーデイング、S
R)はいずれも16〜18mm/分・25℃(半径値)であり、タ
ック値(インコメーターリーデイング、IR)はいずれも
10〜12であった。
得られたオフセットインキでオフセット枚葉印刷をした
ところ、光沢、ブラン残り、版残りについても、良好で
あり、良好な印刷物が得られた。なお、印刷は三菱重工
製DAIYA−I、4色印刷機を使用した。
応用例2(オフセット輪転インキ) 実施例1〜7で得られた易分散性顔料100部にオフセッ
ト輪転コート紙用インキのレッドダウンワニス(ロジン
変性フェノール樹脂/アマニ油/石油系高沸点溶剤、重
量比45/10/45)180部と、ドライヤー、乾燥抑制剤、コ
ンパウンド類等の補助剤20部と、を添加し、プラネタリ
ーミキサーで単に混合、均一にしただけで、それぞれの
オフセットインキを作成した。それぞれのオフセットイ
ンキのフロー値(SR)はいずれも19〜20mm/分・25℃
(半径値)であり、タック値(IR)はいずれも5〜6で
あった。
得られたオフセットインキでオフセット輪転印刷をした
ところ、良好な印刷物が得られた。なお、印刷は三菱重
工製L−500 4色印刷機および井上金属製TECドライヤ
ー装置を使用した。
比較応用例1 比較例1で得られた顔料を使用して、応用例1と同じレ
ットダウンワニス180部、補助剤20部を添加し、練肉せ
ずに三本ロール2回通しで混合した。そのフロー値は17
mm/分、タック値は11であった。
このインキを用いて応用例1と同様にして印刷したとこ
ろ、応用例1と比較して印刷物の着色力、光沢いずれも
劣る結果となった。
実施例 8〜10 実施例1において、表2に示す顔料、色素誘導体を用い
た以外は同様の操作を行い、水性懸濁液を調整した。
50℃に加熱したこの水性懸濁液100部に焼付塗料用アミ
ノアルキド樹脂ワニス6部を、ハイスピードミキサー、
回転数約3000rpmで、撹拌しながら添加し、フラッシン
グを行った。
得られた各易分散性顔料を焼付塗料用アミノアルキド樹
脂ワニスに顔料分が6%となるようにハイスピードミキ
サーにて混合し、グラインドメーターで分散性を測定し
たところ、いずれも10μm以下であった。
比較例 2 実施例8において、銅フタロシアニン誘導体を未添加と
した他は、同様の操作を行った。
得られた顔料と焼付塗料用アミノアルキド樹脂ワニスを
ハイスピードミキサーにて混合したところ、塗料中に小
さな粒が見られ、グラインドメーターにて分散性を測定
したところ、50μmであった。
実施例 11〜13 実施例1において、表2に示す顔料、色素誘導体を用い
た以外は同様の操作を行い、水性懸濁液を調整した。
50℃に加熱したこの水性懸濁液100部に包装グラビア用
ポリアミド樹脂ワニス6部を、ハイスピードミキサー、
回転数約3000rpmで、撹拌しながら添加し、フラッシン
グを行った。
得られた各易分散性顔料を包装グラビア用ポリアミド樹
脂ワニスに顔料分が10%となるようにハイスピードミキ
サーにて混合し、グラインドメーターで分散性を測定し
たところ、いずれも10μm以下であった。
比較例 3 実施例11において、銅フタロシアニン誘導体を未添加と
した他は、同様の操作を行った。
得られた顔料と包装グラビア用ポリアミド樹脂ワニスを
ハイスピードミキサーにて混合したところ、インキ中に
小さな粒が見られ、グラインドメーターにて分散性を測
定したところ、40μmであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性の色素誘導体を含む有機顔料あるい
    はカーボンブラックの水性懸濁液に、色素誘導体を不溶
    化した後、油性ワニスと混合し、フラッシングせしめ、
    単離してなることを特徴とする易分散性顔料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】水溶性の色素誘導体が一般式〔I〕で示さ
    れる請求項1記載の易分散性顔料の製造方法。 P−Xi 〔I〕 〔式中、Pは有機色素残基、Xは以下に示す置換基、i
    は1〜4の整数を示す。 −COOM、 −SO3M、 −A−NR1(CH2CHR2−O−)mH〕n (式中、Mは水素原子またはアルカリ金属、Yは水素原
    子、−NO2、−NH2、または−SO3H、Aは−SO2−、−CO
    −、−CH2−、または−CH2NHCOCH2−、R1は水素原子、
    アルキル基、または(CH2CHR2−O−)q、R2は水素原
    子またはメチル基、jは1〜4の整数、nは1〜3の整
    数、mとqはそれぞれ2〜100の整数を示す。)〕
  3. 【請求項3】色素誘導体の不溶化が、アミン系界面活性
    剤または2価以上の金属より選ばれる少なくとも1種以
    上で行われる請求項1〜2記載の顔料の製造方法。
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