JPH0773717B2 - 汚泥の処理方法 - Google Patents

汚泥の処理方法

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JPH0773717B2
JPH0773717B2 JP18008289A JP18008289A JPH0773717B2 JP H0773717 B2 JPH0773717 B2 JP H0773717B2 JP 18008289 A JP18008289 A JP 18008289A JP 18008289 A JP18008289 A JP 18008289A JP H0773717 B2 JPH0773717 B2 JP H0773717B2
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calcium silicate
silicate hydrate
porous calcium
hydrate powder
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一幸 羽田野
利彦 城代
直樹 森田
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小野田エー・エル・シー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、家庭廃水汚泥、工業廃水汚泥、下水汚泥、そ
してこれらが川や海に処分されて川底や海底に蓄積され
たヘドロ等の汚泥を処理する方法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 従来における家庭廃水汚泥、工業廃水汚泥、下水汚泥等
の汚泥の処理方法としては、消化及び脱水が一般的であ
る。
この消化は消化槽に汚泥を入れて攪拌し、同汚泥に含ま
れる微生物により汚泥中の有機物を分解させて消化させ
るとともに、この消化汚泥を取り出した分だけ新汚泥を
追加して連続的に行うのが一般的である。また、脱水は
前記消化汚泥又は未消化汚泥の含水率を減じるためのも
ので、太陽熱を利用した乾燥と真空過とが一般的であ
る。
この消化及び脱水による処理方法は、有機物の除去には
かなり有効であるが、pHを微生物の活動に適した微アル
カリ性に維持するのが難しい、NH4−N(アンモニア態
窒素)からNO3−N(硝酸態窒素)への硝化率が低い、
汚泥がリン化合物を含む場合にはそのリン化合物の除去
率が低い等の問題があった。また、同処理方法は、川底
や海底に蓄積されたヘドロのように量が莫大で地上に取
り出すことも難しい汚泥に対しては適用が困難であっ
た。
このヘドロは底生生物の減少や赤潮(貧酸素水塊)発生
の原因となるため、従来より上記以外の処理方法が種々
考えられてきたが、実用的かつ効果的な方法は見当らな
かった。最近では、海底のヘドロの上に新しい砂を撒い
て同ヘドロを覆うことにより、底質の改善、底生生物の
回復等を図ろうとする試験が愛知県知多郡美浜町の河和
港沖で行われており、注目を集めている(例えば、昭和
63年5月25日発行の朝日新聞の記事)。
本発明は、非常に簡単な作業で処理を行うことができる
ばかりでなく、汚泥のpHを微アルカリ性に容易に維持す
ることができ、有機物の除去率及びNH4−Nの硝化率が
高く、汚泥がリン化合物を含む場合にはその除去率も高
い新規な汚泥の処理方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記目的を達成するために種々検討を重
ねた結果、汚泥に多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体を
接触させることにより、上記の諸課題を解決することが
できることを知見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の汚泥の処理方法は、汚泥に50〜90%
の空隙率を有する多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体を
接触させることを特徴とする。
以下、本発明の構成を詳述する。
(多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体) 本発明に使用する多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体と
しては、例えばシリカのような珪酸質原料と石灰セメン
トのような酸化カルシウム質原料とを、公知の方法で混
合、硬化、高圧高温水蒸気養生してなる無機多孔質の人
口鉱物を挙げることができる。具体的成分としては、ト
バモライト、ゾノトライト、C−S−Hゲル、フォシャ
ジャイト、ジャイロライト又はヒレプタンダイトの群か
ら選ばれる1種又は2種以上を主成分とするものを挙げ
ることができる。ただし、SiO2分とCaO分との構成比率
や、他の微量成分の如何には限定されない。
上記多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体は、多数の微細
な空隙を50〜90%、好ましくは60〜80%の空隙率で有し
た多孔質のものである。この空隙率が50%未満では比表
面積が小さいために微生物の固定が悪く、リン化合物の
吸着率も低い一方、この空隙率が90%を越えると浮き上
がりが生じ易くなるからである。
また、上記多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体の粒径は
特に限定されないが、好ましくは100μm〜50mmであ
る。この粒径が100μm未満では空隙率が減少して微生
物の固定が悪くなり、粒径が50mmを越えると汚泥と多孔
質珪酸カルシウム水和物粉粒体との接触面積が減少して
浄化率も低下するからである。
また、上記多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体の混合割
合は、汚泥100重量部に対して、多孔質珪酸カルシウム
水和物粉粒体0.5〜100重量部が適当で、好ましくは多孔
質珪酸カルシウム水和物粉粒体2〜20重量部である。多
孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体が0.5重量部未満だと
次に述べる作用が弱くなる一方、100重量部を越えても
同作用はさほど変わらないからである。
(接触方法の例) 本発明に係る汚泥の処理方法は、汚泥に上記多孔質珪酸
カルシウム水和物粉粒体を接触させるというものである
が、ここで接触とは方法の如何を問わず接するようにす
ることをいい、例えば次のような方法が挙げられる。
川底や海底に蓄積されたヘドロの上に上記多孔質珪
酸カルシウム水和物粉粒体を撒き、同ヘドロが多孔質珪
酸カルシウム水和物粉粒体で覆われるようにして両者を
接触させること。
川底や海底に蓄積されたヘドロの上に上記多孔質珪
酸カルシウム水和物粉粒体を撒き、さらにこれらを攪拌
することにより、同ヘドロ中に多孔質珪酸カルシウム水
和物粉粒体を入り込むようにして両者を接触させるこ
と。
家庭廃水汚泥、工業廃水汚泥、下水汚泥等の汚泥に
ついては、前述した公知の消化槽に汚泥を上記多孔質珪
酸カルシウム水和物粉粒体とともに入れ、これらを攪拌
することにより接触させたり、同汚泥に上記多孔質珪酸
カルシウム水和物粉粒体を撒いて接触させた後に、消化
槽に入れたりすること。
上記のように、本発明に係る汚泥の処理方法は非常に簡
単な作業で処理を行うことができる。
(作用) 本発明に係る汚泥の処理方法は、次のような作用を奏す
る。
(1) 多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体は空隙率50
%以上の多数の微細な空隙を有するため、接触させた汚
泥からの微生物の固定及び繁殖を容易にするとともに、
微生物の活動しやすい雰囲気をつくる。すなわち、多孔
質珪酸カルシウム水和物粉粒体は微生物の好適な担体と
して作用する。
(2) 汚泥に含まれる有機物は、多孔質珪酸カルシウ
ム水和物粉粒体に担持された浄化活性の高い微生物によ
り迅速かつ確実に分解され、BOD、COD、SS等が有効に除
去される。
いま、上記有機物が分解されると乳酸、酪酸、酢酸等が
生成する。しかし、本発明においては多孔質珪酸カルシ
ウム水和物粉粒体がこれらの酸を中和してpH緩衝し、汚
泥のpHを微生物の活動に適した微アルカリ性に維持する
ため、微生物による有機物の分解能力は低下しない。
(3) 汚泥に含まれる窒素化合物も、多孔質珪酸カル
シウム水和物粉粒体に担持された浄化活性の高い微生物
により効果的に酸化され、NH4−Nの硝化が促進され
る。また、前述した多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体
のpH緩衝作用により、上記硝化はさらに促進される。
(4) 汚泥にリン化合物が含まれる場合、同リン化合
物中のリン酸イオンは多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒
体が有する多数の微細な空隙に効果的に吸着されるた
め、同リン化合物も高い除去率で除去される。
[実施例] 本実施例においては、海底のヘドロを海水とともに直径
50cm、深さ60cmの容器にサンプリングし、同容器底に沈
澱した厚さ約1cmのヘドロの上に、粒径0.1〜3.0mmのト
バモライトを主たる構成物とする多孔質珪酸カルシウム
水和物粉粒体を撒き、同ヘドロ上を厚さ約0.1cmの多孔
質珪酸カルシウム水和物粉粒体により覆った。多孔質珪
酸カルシウム水和物粉粒体の混合割合は、ヘドロ2に
対して多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体100gである。
この状態のまま水温23〜25℃で30日処理した後、海水と
ヘドロをサンプリングし、海水についてはpH、COD、NH4
−N、NO2−N、NO3−N、T−P(全リン)を測定し、
ヘドロについては有機性炭素と有機性窒素を測定した。
また、比較例として、前記多孔質珪酸カルシウム水和物
粉粒体に代えて砂100gを用いて同様の試験及び測定を行
った。各例における海水の測定結果を第1表に示し、ヘ
ドロの測定結果を第2表に示す。
同表から明らかなように、本実施例によれば、海底のヘ
ドロ中の有機物除去、硝化及び脱リンが確実に行われて
いる。
本発明は前記の実施例に限定されることなく本発明の効
果を著しく損なうことのない限度で種々の態様で実施さ
れる。例えば、多孔質珪酸カルシウム水和物として特定
の用途に使用中のものを転用したり使用済みのものを再
利用することもできる。かかる用途としては土壌改良材
や水の浄化材がある。特に、前記水の浄化材に過酸化水
素を担持させてそれを赤潮やアオコの発生した水域環境
に散布して赤潮等を駆除した時使用した使用済みのもの
でもよい。この態様においては赤潮が発生する水域環境
であって、同時にその環境の底部に汚泥が存在する場
合、単に前記水域環境に過酸化水素が担持された多孔質
珪酸カルシウム水和物の粉粒体を特定量散布するだけ
で、赤潮等の駆除と同時に汚泥の処理が可能になるとい
う効果を発揮する。
[発明の効果] 本発明に係る汚泥の処理方法は、上記の通り構成されて
いるので、非常に簡単な作業で処理を行うことができる
ばかりでなく、汚泥のpHを容易に微アルカリ性に維持す
ることができ、汚泥中の有機物除去、NH4−Nの硝化、
脱リンを確実に行うことができるという優れた効果を奏
する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】汚泥に50〜90%の空隙率を有する多孔質珪
    酸カルシウム水和物粉粒体を接触させることを特徴とす
    る汚泥の処理方法。
JP18008289A 1988-11-05 1989-07-12 汚泥の処理方法 Expired - Lifetime JPH0773717B2 (ja)

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JP63-279996 1988-11-05
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DE102010022381A1 (de) * 2010-06-01 2011-12-01 Tu Darmstadt Stoffgemisch zur Verringerung der Entstehung von Magnesiumammoniumphosphat (Struvit) in Kläranlagen
JP5627313B2 (ja) * 2010-06-22 2014-11-19 敬一郎 浅岡 有機性排水処理装置
JP6776080B2 (ja) * 2016-09-28 2020-10-28 太平洋セメント株式会社 底質改善材および底質の改善方法

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