JPH0772581A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0772581A
JPH0772581A JP22130593A JP22130593A JPH0772581A JP H0772581 A JPH0772581 A JP H0772581A JP 22130593 A JP22130593 A JP 22130593A JP 22130593 A JP22130593 A JP 22130593A JP H0772581 A JPH0772581 A JP H0772581A
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JP
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silver halide
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resin
layer
binder
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JP22130593A
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Kazuyoshi Kudo
一良 工藤
Akira Kawakami
晃 川上
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真感光材料に必要な光学特性を有する透明
磁性層を有するハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 透明磁性層に用いる結合剤が、水性エマルジ
ョン樹脂又は水溶性樹脂であるハロゲン化銀写真感光材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明磁気記録層を有す
るハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料に、例えば、
写真感光材料の種類・製造番号、メーカー名、乳剤 No.
などの写真感光材料に関する各種の情報、例えば、撮影
日・時、絞り、露出時間、照明の条件、使用フィルタ
ー、天候、撮影枠の大きさ、撮影機の機種、アナモルフ
ィックレンズの使用などのカメラ撮影時の各種の情報、
例えば、プリント枚数、フィルターの選択、顧客の色の
好み、トリミング枠の大きさなどのプリント時に必要な
各種の情報、例えば、プリント枚数、フィルターの選
択、顧客の色の好み、トリミング枠の大きさなどのプリ
ント時に得られた各種の情報、その他顧客情報などを入
力しておくことは、管理の上からも、また、プリント品
質の向上、プリント作業の効率化の上からも必要であ
る。
【0003】従来の写真感光材料においては、これら全
ての情報を入力することは不可能であって、わずかに、
撮影時に、撮影日・時、絞り、露出時間などの情報を光
学的に入力していたにすぎなかった。しかも、プリント
時においては、上記情報を写真感光材料へ入力すること
は、その手段がなく不可能であった。
【0004】磁気記録方式は記録/再生が容易であると
ころから、写真感光材料へ上記各種の情報を入力するた
めに磁気記録方式を使用することが研究され、各種技術
が提案されている。
【0005】例えば、画像部の横の乳剤面またはバック
面に、強磁性体の微粒子を分散したストライプ状の磁気
記録層を設け、音声や撮影時の条件などの情報を記録す
ることが、特開昭50-62627号公報、同49-4503号公報、
米国特許第3,243,376号明細書、同3,220,843号明細書な
どに記載され、また、写真感光材料のバック面に、磁化
性粒子の量、サイズなどを選択して必要な透明性を得た
透明磁気記録層を設けることが、米国持許第3,782,947
号明細書、同4,279,945号明細書、同4,302,523号明細書
などに記載されている。また、米国特許第4,947,196号
明細書、WO90/04254号には写真フィルムの裏面に磁
気記録を可能とする磁性体を含有した磁気記録層を有す
るロール状フィルムと共に磁気ヘッドを有する撮影用カ
メラが記載されている。
【0006】これらの磁気記録層を設けることによっ
て、従来困難であった上記各種の情報を写真感光材料中
に記録することが可能となり、さらに、音声や画像信号
をも記録できるという将来性を有している。
【0007】しかしながら、従来の磁気記録層の調製法
は、磁性粉の粒子を有機溶剤を含んだバインダに分散し
た後支持体に塗布するため、環境、安全上の種々の対策
や防災上の諸問題から、簡便な生産設備を設計すること
が困難であった。また磁性粉粒子はその表面特性は基本
的に酸化物であり、親水性であることから、分散に際し
ては新油性の分散媒体より親水性の媒体もしくは水の方
が基本的に良いことは従来より知られている。このため
磁性粉のバインダーや有機溶剤との親和性やぬれ性を改
善するため特開昭57-111829号や特開昭60-69819号に見
られるように表面改質の努力も行われている。
【0008】さらに、一般のフロッピーディスク及びビ
デオテープ、オーディオテープ等の磁気記録媒体と異な
り、ハロゲン化銀写真感光材料は必ず湿式処理、水系処
理もしくは加熱処理等の現像処理を行うため、耐水性及
び耐アルカリ性等の新たな性能が必要となる。従来の磁
気記録媒体はこれらの性能がないため、そのまま現像処
理を行うと、磁性粉を分散しているバインダーが溶解又
は膨潤し、磁性粉や分散剤及び潤滑剤が塗膜から解離し
処理工程やフィルム自身を汚染したり、バインダー自身
が変色又は変形を起こす等写真感光材料に致命的な欠陥
を生じさせてしまうことが多々あった。
【0009】また、バインダーに含まれるモノマーや硬
膜剤の未架橋による残留モノマー等が存在すると写真の
感光に影響を及ぼし、カブリや発色不良を引き起こす原
因になることも多々あった。
【0010】従って、本発明に使用でき得るバインダー
はかなり限定され、また実用化するためにはかなり高度
な分散技術、架橋技術、滑り性付与技術等が必要であ
り、従来技術ではとても不可能なレベルであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、写真感光材料に必要な光学特性において卓越した透
明磁性層を有するハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことにある。
【0012】第2の目的は、透明磁性層の調製を材料、
工程とも水系に移して環境、安全や防災対策の面でより
安全で環境コストの低廉なる透明磁性層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0013】第3の目的は、耐水性及び耐現像液性に優
れかぶり性、粘着性などの点から写真感光層への影響の
極めて小さい透明磁性層を提供することにある。
【0014】第4の目的は磁性粉の分散に優れ電磁変換
特性の良好な透明磁性層を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的は、本発明の、
磁性粉付量4×10-3g/m2以上かつ436nmの波長光の光
学濃度が0.8以下である透明磁性層付きハロゲン化銀写
真感光材料において、該透明磁性層に用いる結合剤が水
性エマルジョン樹脂又は水溶性樹脂であることを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料により達成することがで
きた。
【0016】磁気記録層に用いる結合剤としては熱可塑
性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の反
応型樹脂であって、水に溶解又は分散されたものを単独
又は混合して使用することができる。
【0017】上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル-
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加
水分解した塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル-塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-アクリロニト
リル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、
塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン-塩化ビニル共重合
体、エチレン-酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合
体あるいは共重合体、ニトロセルロース、セルロースア
セテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレ
ート樹脂などのセルロース誘導体、マレイン酸および/
またはアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル共重
合体、アクリロニトリル-スチレン共重合体、塩素化ポ
リエチレン、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレン-ス
チレン共重合体、メチルメタクリレート-ブタヂエン-ス
チレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステルポリウ
レタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカー
ボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、スチレン-
ブタジエン樹脂、ブタジエン-アクリロニトリル樹脂な
どのゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂など
を挙げることができる。
【0018】上記熱可塑性樹脂は、Tgが−40℃〜180
℃、好ましくは30℃〜150℃であるものであり、重量平
均分子量は5,000〜300,000であるものが好ましく、さら
に好ましくは、重量平均分子量が10,000〜200,000のも
のである。
【0019】これらは通常水系エマルジョン又は水系コ
ロイド溶液として使用することが出来る。これら合成樹
脂系エマルジョンの粒径は5nmから2μmのものを使う
ことが出来る。
【0020】放射線硬化性樹脂とは、電子線、紫外線な
どの放射線によって硬化させる樹脂で、無水マレイン酸
タイプ、ウレタンアクリルタイプ、エーテルアクリルタ
イプ、エポキシアクリルタイプのもので水系エマルジョ
ンのものが挙げられる。
【0021】また、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂
としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン系硬化型樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シリコー
ン系硬化型樹脂などで水溶性又は水系エマルジョンのも
のが挙げられる。
【0022】上記列挙の結合剤は、その分子中に極性基
を有していてもよい。極性基としてはエポキシ基、−CO
OM、−OH、−NR2、−NR3X、−SO3M、−OSO3M、−PO
3M2、−OPO3M(Mはそれぞれ水素、アルカリ金属、アン
モニウムを、Xはアミン塩を形成する酸を、Rはそれぞ
れ水素、アルキル基を表す。)が挙げられる。
【0023】この他に本発明に使用できる親水性バイン
ダーとしては、例えば、リサーチ・ディスクロージャー
No.17643、26頁、および同No.18716、651頁に記載され
ている水溶性ポリマー、セルロースエーテル、ラテック
スポリマー、水溶性ポリエステルを挙げることができ
る。
【0024】水溶性ポリマーとしては、前述の他にゼラ
チン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソ
ーダ、澱粉、ボリビニールアルコール、アクリル酸系共
重合体、無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、セル
ロースエーテルとしては、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
【0025】水溶性ポリマーを使用する場合は硬膜剤を
使用するのが好ましい。使用できる硬膜剤としては、例
えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きア
ルデヒド系化合物類、ジアセチル、シクロペンタンジオ
ンの如きケトン化合物類、ビス(2-クロロエチル尿
素)、2-ヒドロキシ-4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン、
米国特許第3,288,775号明細書、同2,732,303号明細書、
英国特許第974,723号明細書、同1,167,207号明細書など
に記載されている反応性のハロゲンを有する化合物類、
ジビニルスルホン、5-アセチル-1,3-ジアクリロイルヘ
キサヒドロ-1,3,5-トリアジン、米国特許第3,635,718号
明細書、同3,232,763号明細書、英国特許第994,869号明
細書などに記載されている反応性のオレフィンを持つ化
合物類、N-ヒドロキシメチルフタルイミド、米国特許第
2,732,316号明細書、同2,586,168号明細書などに記載さ
れているN-メチロール化合物、米国特許第3,103,437号
明細書などに記載されているイソシアナート類、米国特
許第3,017,280号明細書、同2,983,611号明細書などに記
載されているアジリジン化合物類、米国特許第2,725,29
4号明細書、同2,725,295号明細書などに記載されている
酸誘導体類、米国特許第3,091,537号明細書などに記載
されているエポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハ
ロゲンカルボキシアルデヒド類を挙げることができる。
また、無機化系硬膜剤を使用することもでき、無機化系
硬膜剤としては、クロム明バン、硫酸ジルコニウムが挙
げられ、また、特公昭56-12853号公報、同58-32699号公
報、ベルギー特許第825,726号明細書、特開昭60-225148
号公報、特開昭51-126125号公報、特公昭58-50699号公
報、特開昭52-54427号公報、米国特許3,321,313号明細
書などに記載されているカルボキシル基活性型硬膜剤な
ども挙げることができる。
【0026】硬膜剤は、通常、樹脂固形分に対して0.01
〜60重量%用いられ、、好ましくは0.05〜50重量%であ
る。
【0027】磁性体粉末は水に溶けた結合剤もしくは水
中にエマルジョン化した結合剤とともに分散され、塗布
液が形成される。磁性体粉末の分散にはボールミル、ホ
モミキサー、サンドミルなどを用いることができる。こ
の場合、磁性体粒子を破損することなく、できるだけ磁
性体粒子一個一個をバラバラにして分散することが好ま
しい。
【0028】光学的に透明な磁気記録層を形成する場合
には、結合剤は、磁性体粉末1重量部に対して1〜20重
量部用いるのが好ましい。さらに好ましくは、磁性体粉
末1重量部に対して2〜15重量部である。また、溶剤は
塗布が容易に行えるような量で用いられる。
【0029】水系エマルジョンの凝集を防ぐため、pH
調整剤、界面活性剤を添加してもよい。
【0030】支持体上に磁気記録層を設ける方法として
は、エアードクターコート、ブレードコート、エアーナ
イフコート、スクイズコート、含侵コート、リバースロ
ールコート、トランスファーロールコート、グラビアコ
ート、キスコート、キャストコート、スプレイコートな
どが利用できる。多条のストライプ塗布を行うには、こ
れらの塗布ヘッドを多連にすればよい。ストライプ塗布
の具体的な方法としては、例えば、特開昭48-25503号公
報、同48-25504号公報、同48-98803号公報、同50-13803
7号公報、同52-15533号公報、同51-3208号公報、同51-6
239号公報、同51-65606号公報、同51-140703号公報、特
公昭29-4221号公報、米国特許第3,062,181号明細書、同
3,227,165号明細書の記載を参考にすることができる。
【0031】これら磁気記録層を支持体上に強固に接着
させるために、支持体に下塗り層を設けてもよく、ま
た、支持体を薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、
火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、
活性プラズマ処理、レーザー処理 濃酸処理、オゾン酸
化処理などの表面活性化処理をしてもよい。またさら
に、これら表面活性化処理をした後に下塗り層を設けて
もよい。
【0032】下塗り層は水系ラテックス系のものが好ま
しい。
【0033】磁気記録層の厚みは、0.01〜20μmが好ま
しく、より好ましくは0.05〜15μm、さらに好ましくは
0.1〜10μmである。
【0034】磁気記録層を形成する塗布液には、磁気記
録層に、潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨
粍特性向上などの機能を持たせるために、潤滑剤、帯電
防止剤など種々の添加剤を添加することができる。ま
た、塗布液には他に、例えば、磁気記録層に柔軟性を与
えるために可塑剤を、塗布液中での磁性体の分散を助け
るために分散剤を、磁気ヘッドの目づまりを防止するた
めに研磨剤を添加することができる。上記潤滑性の付
与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨粍特性向上、磁気ヘ
ッドの目づまりの防止などの機能は、磁気記録層とは別
にこれらの機能性層を設けて付与させてもよい。必要に
応じて磁気記録層に隣接する保護層を設けて耐傷性を向
上させてもよい。また、磁気記録層をストライプ状に設
ける場合、この上に磁性体を含有しない透明なポリマー
層を設けて、磁気記録層による段差をなくしてもよい。
この場合、この透明なポリマー層に上記の各種の機能を
持たせてもよい。
【0035】潤滑剤としては、ポリシロキサンなどのシ
リコーンオイル、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエ
チレンなどのプラスチック微粉末、高級脂肪酸、高級脂
肪酸エステル、フルオロカーボン類が挙げられる。これ
らは、単独あるいは混合して用いることができる。これ
らの添加量は結合剤100重量部に対し、0.2〜20重量部の
範囲で用いることができる。水に溶けるか拡散させるこ
とができるものが好ましい。
【0036】研磨剤としては、モース硬度が5以上、好
ましくは6以上の非磁性無機粉末が挙げられ、具体的に
は、酸化物アルミニウム(α-アルミナ、γ-アルミナ、
コランダムなど)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化鉄(α-
Fe2O3)、二酸化珪素、二酸化チタンなどの酸化物、炭
化珪素、炭化チタンなどの炭化物、ダイアモンドなどの
微粉末を挙げることができる。これらの平均粒径は、0.
01〜1.0μmが好ましく、磁性体粉末100に対して0.5〜30
重量部の範囲で添加することができる。
【0037】帯電防止剤としては、金属酸化物の微粒子
が好ましい。
【0038】金属酸化物の例としては、Nb2O5+Xような
酸素過剰な酸化物、RhO2-X,Ir2O3-Xなどの酸素欠損酸
化物、あるいはNi(OH)Xのような不定比水素化物、Hf
O2,ThO2,ZrO2,CeO2,ZnO,TiO2,SnO2,Al2O3,In2O
3,SiO2,MgO,BaO,MoO2,V2O5等、或はこれらの複合
酸化物が好ましく、特にZnO,TiO2及びSnO2が好ましい。
異種原子を含む例としては、例えばZnOに対してAl,In
等の添加、TiO2に対してはNb,Ta等の添加、又SnO2に対
してはSb,Nb,ハロゲン元素等の添加が効果的である。
これら異種原子の添加量は0.01mol%〜25mol%の範囲が
好ましいが、0.1mol%〜15mol%の範囲が特に好まし
い。
【0039】また、これらの導電性を有する金属酸化物
粉体の体積抵抗率は107Ωcm特に105Ωcm以下であること
が好ましい。また、前記金属酸化物の微粒子が水溶液中
に混合されたゾルであっても良い。
【0040】この他にカーボンブラック、カーボンブラ
ックグラフトポリマーなどの導電性微粉末、アルキレン
オキサイド系、グリセリン系およびグリシドール系など
のノニオン系界面活性剤;高級アルキルアミン類、第4
級アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化合物の
塩類、ホスホニウム又はスルホニウム類などのカチオン
系界面活性剤;カルボン類、リン類、硫酸エステル基、
リン酸エステル基などの酸性基を含むアニオン系界面活
性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコ
ールの硫酸またはリン酸エステル類などの両性界面活性
剤等をあげることができる。
【0041】これらの界面活性剤は、ポリマーの置換基
として含まれていてもよい。
【0042】磁気記録層を設けた後に、この層の上をカ
レンダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS
/N比を向上することも可能である。この場合、カレン
ダリング処理を施した後に、ハロゲン化銀写真感光層を
塗布することが好ましい。
【0043】磁気記録層を設けた後に、層の上をカレン
ダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS/N
比を向上することも可能である。この場合、カレンダリ
ング処理を施した後に、ハロゲン化銀写真感光層を塗布
することが好ましい。
【0044】本発明において、支持体としては各種のも
のが使用できる。使用できる支持体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの
ポリエステルのフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、セルロースジアセテートフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリオレフィ
ンフィルムなどを挙げることができる。
【0045】ポリエステル支持体としては、特に限定さ
れないが、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸とエチ
レングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジ
オールなどのアルキレングリコール類との縮合ポリマ
ー、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン-2,6-ジナフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなど、あるいはこれら
の共重合体が挙げられる。
【0046】特に、現像処理後の巻きぐせ回復性から特
開平1-244446号公報、同1-291248号公報、同1-298350号
公報、同2-89045号公報、同2-93641号公報、同2-181749
号公報、同2-214852号公報及び特開平2-291135号公報な
どに示されるような、含水率の高いポリエステルを用い
ることが好ましい。
【0047】これらポリエステルは極性基、その他の置
換基を有していてもよい。
【0048】本発明における支持体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ま
しい。
【0049】上記ポリエステルは、フィルム支持体の機
械的強度、寸法安定性などを満足させるために面積比で
4〜16倍の範囲で延伸を行うことが好ましい。
【0050】本発明の支持体にはマット剤、帯電防止
剤、滑剤、界面活性剤、安定剤、分散剤、可塑剤、紫外
線吸収剤、導電性物質、粘着性付与剤、軟化剤、流動性
付与剤、増粘剤、酸化防止剤などを添加するとができ
る。
【0051】支持体は、最小濃度部の色味のニュートラ
ル化、写真乳剤層を塗設したフィルムに光がエッジから
入射した時に起こるライトパイピング現象(ふちかぶ
り)の防止、ハレーション防止などの目的で染料を含有
させることができる。
【0052】染料の種類は特に限定されないが、支持体
としてポリエステルフィルムを用いる場合、製膜工程
上、耐熱性に優れたものが好ましく、例えば、アンスラ
キノン系化学染料などが挙げられる。また、色調として
は、ライトパイピング防止を目的とする場合、一般の感
光材料に見られるようにグレー染色が好ましい。染料は
1種類もしくは2種類以上の染料を混合して用いてもよ
い。三菱化成株式会社製Diaresin、Bayer社製 MACROLEX
などの染料を単独又は適宜混合して用いることで目標を
達成することが可能である。
【0053】本発明の磁気記録層を有する写真感光材料
は、黒白用の感光材料、カラーネガ用の感光材料、カラ
ーペーパー用の感光材料、カラーリバーサル用の感光材
料、映画用の感光材料、X線感光材料、印刷用の感光材
料、マイクロ写真用の感光材料などいずれの感光材料で
あってもよい。
【0054】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、潜像が主として表面に形成されるような粒
子であってもよく、また主として粒子内部に形成される
ような粒子でもよい。
【0055】ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十
四面体のような規則的な結晶形を持つものでもよいし、
球状や板状のような変則的な結晶形を持つものでもよ
い。これらの粒子において、{100}面と{111}面の比
率は任意のものが使用できる。又、これら結晶形の複合
形を持つものでもよく、様々な結晶形の粒子が混合され
てもよいが、好ましくは、二つの対向する平行な双晶面
を有する双晶ハロゲン化銀粒子である。
【0056】双晶とは、一つの粒子内に一つ以上の双晶
面を有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の形態の分
類はクラインとモイザーによる報文ホトグラフィッシェ
・コレスポンデンツ〔Photographishe Korrespondenz〕
99巻,99頁、同100巻,57頁に詳しく述ベられている。
【0057】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
を用いる場合には、平板状粒子の厚みに対する直径の比
(アスペクト比ともいう。)の平均値は5未満が好まし
いが、より好ましくは1.1以上4.5未満、特に好ましくは
1.2以上4未満である。この平均値は、全平板状粒子の
厚みに対する直径の比を平均することにより得られる。
【0058】ハロゲン化銀粒子の直径は、該ハロゲン化
銀粒子の投影面積の円相当直径(該ハロゲン化銀粒子と
同じ投影面積を有する円の直径)で示されるが、0.1〜
5.0μmが好ましく、より好ましくは0.2〜4.0μm、特に
好ましくは0.3〜3.0μmである。
【0059】ハロゲン化銀写真乳剤は、粒子サイズ分布
の広い多分散乳剤、粒子サイズ分布の狭い単分散乳剤な
ど任意のものが用いられるが、単分散乳剤であることが
好ましい。
【0060】ここで単分散ハロゲン化銀乳剤としては、
平均粒径rを中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロ
ゲン化銀重量が、全ハロゲン化銀粒子重量の60%以上で
あるものが好ましく、より好ましくは70%以上、更に好
ましくは80%以上である。
【0061】ここに、平均粒径rは、粒径riを有する
粒子の頻度niとri3 との積ni×ri3 が最大とな
るときの粒径riと定義する(有効数字3桁、最小桁数
字は4捨5入する。)。
【0062】ここでいう粒径riとは、ハロゲン化銀粒
子のハロゲン化銀粒子の投影像を同面積の円像に換算し
た時の直径である。
【0063】粒径riは、例えば該粒子を電子顕微鏡で
1万〜7万倍に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子
直径又は投影時の面積を実測することによって得ること
ができる(測定粒子個数は無差別に1,000個以上あるこ
ととする。)。
【0064】本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤は (粒子標準偏差/平均粒径)×100=分布の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき、分布の広さが20%
以下のものであり、更に好ましくは15%以下のものであ
る。
【0065】ここに平均粒径及び標準偏差は上記定義し
た粒径riから求めるものとする。本発明において、ハ
ロゲン化銀として沃臭化銀を用いる場合、その沃化銀の
含有量は、ハロゲン化銀粒子全体での平均沃化銀含有率
として、4モル%以上、15モル%以下であることが好ま
しく、より好ましくは、5モル%以上、12モル%以下で
あり、特に好ましくは、6モル%以上、10モル以下であ
る。
【0066】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、沃化銀が内部に集中している、いわゆるコ
ア/シェル型粒子であることが望ましい。
【0067】該コア/シェル型粒子は、核となるコア
と、該コアを被覆するシェルとから構成される粒子であ
り、シェルは1層あるいはそれ以上の層によって形成さ
れる。コアとシェルとの沃化銀含有率は、それぞれ異な
ることが好ましく、特にコア部の沃化銀含有率を最高に
して形成されるのが好ましい。
【0068】上記コアの沃化銀含有率は10モル%以上で
あることが好ましいが、20モル%以上のものがより好ま
しく、更に好ましくは、25モル%以上である。又、上記
シェルの中で最も外側にあるシェル、つまり通常最表面
層を形成するシェルの沃化銀含有率は、5モル%以下が
好ましいが、より好ましくは0〜2モル%である。コア
の占める割合は粒子全体の体積の2〜60%とするのが望
ましく、5〜50%が更に好ましい。
【0069】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、反応容器に予め保護コロイドを含む水溶液
及び種粒子を存在させ、必要に応じて銀イオン、ハロゲ
ンイオンあるいはハロゲン化銀微粒子を供給して種粒子
を結晶成長させて得るものである。ここで、種粒子は当
該分野でよく知られているシングル・ジェット法、コン
トロールド・ダブルジェット法により調製することがで
きる。種粒子のハロゲン組成は任意であり、臭化銀、沃
化銀、塩化銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭
化銀のいずれであってもよいが、臭化銀、沃臭化銀が好
ましい。
【0070】ハロゲン化銀乳剤の調製に種粒子を用いる
場合、この種粒子は立方体、八面体、十四面体のよう規
則的な結晶形を持つものでもよいし、球状や板状のよう
な変則的な結晶形を持つものでもよい。これらの粒子に
おいて、{100}面と{111}面の比率は任意のものが使
用できる。又、これら結晶形の複合形を持つものでもよ
く、様々な結晶形の粒子が混合されてもよいが、特願平
2-408178号出願明細書記載の単分散性球型種粒子を用い
ることが好ましい。
【0071】ハロゲン化銀写真乳剤は、酸性法、中性
法、アンモニア法のいずれの方法でも製造することがで
きる。
【0072】ハロゲン化銀写真乳剤の製造においては、
ハライドイオンと銀イオンを同時に混合しても、いずれ
か一方が存在する中に、他方を混合してもよい。また、
ハロゲン化銀結晶の臨界成長速度を考慮しつつ、ハライ
ドイオンと銀イオンを混合釜内のpH、pAgをコントロー
ルしつつ遂次又は同時に添加することにより、成長させ
てもよい。ハロゲン化銀形成の任意の工程でコンバージ
ョン法を用いて、粒子のハロゲン化銀組成を変化させて
もよい。また、ハライドイオンと銀イオンとをハロゲン
化銀微粒子として混合釜内に供給してもよい。
【0073】ハロゲン化銀写真乳剤の製造においては、
アンモニア、チオエーテル、チオ尿素などの公知のハロ
ゲン化銀溶剤を存在させることができる。
【0074】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成長させる
過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イ
リジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を含む)
及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を
用いて金属イオンを添加し、粒子内部及び/又は粒子表
面にこれらの金属元素を含有させることができ、また適
当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内部及び/又
は粒子表面に還元増感核を付与できる。
【0075】ハロゲン化銀写真乳剤は、ハロゲン化銀粒
子の成長の終了後に不要な可溶性塩類を除去してもよい
し、あるいは含有させたままでもよい。該塩類を除去す
る場合には、リサーチ・ディスクロジャー(Research D
isclosure、以下RDと略す。)17643号 II項に記載の
方法に基づいて行うことができる。
【0076】本発明に係るハロゲン化銀写真乳剤の製造
において、上記以外の条件については、特開昭61-6643
号公報、同61-14630号公報、同61-112142号公報、同62-
157024号公報、同62-18556号公報、同63-92942号公報、
同63-151618号公報、同63-l63451号公報、同63-220238
号公報及び同63-311244号公報などによる公知の方法を
参考にして、最適な条件を選択することができる。
【0077】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成、化学熟
成及び分光増感を行うことができる。このような工程で
使用される添加剤は、RDNo.17643、同No.l8716及び同
No.308119(それぞれ、以下RDl7643、RDl8716及びRD308
119と略す。)に記載されている。以下に記載箇所を示
す。
【0078】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV-A-A,B,C,D,E,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV-A-E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 本発明の写真感光材料がカラー写真感光材料である場
合、使用することができる写真用添加剤は上記RDに記
載されている。以下にその関連のある記載箇所を示す。
【0079】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII-I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII-J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII C, XIII C項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 X VI 現像剤(感光材料中に含有)1011 XX-B項 また、本発明の写真感光材料がカラー写真感光材料であ
る場合、種々のカプラーを使用することができ、その具
体例は下記RDl7643及びRD308119に記載されている。以
下にその関連ある記載箇所を示す。
【0080】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VII G項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 また、これら添加剤は、RD308119 1007頁 XIV項に記
載されている分散法などにより、写真感光層に添加する
ことができる。
【0081】本発明において、支持体としては、前述の
RD17643 28頁、RD18716 647〜8頁及びRD308119 1009
頁 XVII項に記載されている支持体を使用することがで
きる。
【0082】カラー写真感光材料には、前述のRD308119
VII−K項に記載されているフィルター層や中間層など
の補助層を設けることができる。
【0083】カラー写真感光材料を構成する場合、前述
のRD308119 VII−K項に記載されている順層、逆層、ユ
ニット構成などの様々な層構成をとることができる。
【0084】これら写真構成層(例えば、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層、中間層、フィルター層、磁気記録層、導
電性層)を支持体上に強固に接着させるために、支持体
に下塗り層を設けてもよく、また、支持体を薬品処理、
機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、
高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レー
ザー処理 濃酸処理、オゾン酸化処理などの表面活性化
処理をしてもよい。またさらに、これら表面活性化処理
をした後に下塗り層を設け、この上に写真乳剤層を塗布
してもよい。
【0085】この発明のハロゲン化銀写真感光材料を現
像処理するには、例えばT.H.ジェームズ著、セオリ
イ オブ ザ ホトグラフィック プロセス第4版(Th
e Theory of The Photografic Process Forth Editio
n)第291頁〜第334頁およびジャーナル オブ ザ ア
メリカン ケミカル ソサエティ(JournaI of the Ame
rican Chemical Society )第73巻、第3,100頁(1951)
に記載されている、それ自体公知の現像剤を使用するこ
とができる。また、カラー写真感光材料は前述のRD1764
3 28〜29頁、RDl8716 615頁及びRD308119 XIXに記
載された通常の方法によって、現像処理することができ
る。
【0086】透明磁気記録層を有するハロゲン化銀カラ
ー反転写真感光材料において、白色ハイライト部の色再
現性を改善するために、ハロゲン化銀カラー反転写真感
光材料を色素によって着色することが特開平4-73735号
公報に記載されており、色素を磁気記録層に添加するこ
とも一応は説明されてはいるが、該公報には、磁気記録
層は色素を添加する位置としては難点があることが説明
されており(第7頁右上欄第2行〜第9行)、また、実
施例にも色素を磁気記録層に添加した例は記載されてお
らず、磁気記録層に顔料又は染料を含有させることによ
り磁気粒子を1次粒子に分散させることにより、磁気記
録層の透明性を増加させ、磁性粒子による光の散乱を防
止し、写真画像の鮮鋭性の劣化を防ぐという技術思想は
開示されていない。
【0087】
【実施例】以下に、本発明の具体的実施例を述べるが、
本発明の実施の態様はこれらに限定されるものではな
い。
【0088】実施例1 支持体(ポリエチレンテレフタレート)の両面に、8W
/(m2・min)のコロナ放電処理を施し、一方の面に下
記下引塗布液B−3を乾燥膜0.8μmになるように塗布し
て下引層B−3を形成し、またこの写真用支持体の他方
の面に下記下引塗布液B−4を乾燥膜厚0.8μmになるよ
うに塗布して下引層B−4を形成した。
【0089】 〈下引塗布液B−3〉 ブチルアクリレート30重量%、t-ブチルアクリレート20重量%、スチレン25重 量%、および2-ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合体ラテックス 液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g へキサメチレン-l,6-ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1,000ml 〈下引塗布液B−4〉 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及びグリシジルアクリレート 40重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン-l,6-ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1000ml 更に、下引層B−3および下引層B−4の上に8W/
(m2・min)のコロナ放電を施し、下引層B−3の上に
は、下記塗布液B−5を乾燥膜厚0.1μmになるように塗
布して下引層B−5を形成し、下引層B−4の上には、
下記塗布液B−6を乾燥膜厚0.8μmになるように塗布し
て帯電防止機能を持つ下引層B−6を形成した。
【0090】 〈塗布液B−5〉 ゼラチン 10g 化合物(UL−l) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g 化合物(UL−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g 水で仕上げる 1000ml 〈塗布液B−6〉 水溶性導電性ポリマー(UL−4〉 60g 化合物(UL−5)を成分とするラテツクス液(固形分20%) 80g 硫酸アンモニウム 0.5g 硬化剤(UL−6) 12g ポリエチレングリコール(重量平均分子量600) 6g 水で仕上げる 1000ml 使用した化合物(UL−1〜UL−6)の構造は、まと
めて後掲する。
【0091】前記下引層B−6の上に8W/(m2・mi
n)のコロナ放電を施した後下記表1に示す磁気記録層
塗料組成1−1を乾燥膜厚1.0μmになるように塗布し更
にその上に8W/(m2・min)のコロナ放電を施した
後、カルナウバワックス(潤滑剤)を水−メタノール
に混合し、その混合液を塗布し、フィルムベース1−1
を作製した。
【0092】更に、前記下引層B−5の上に25W/(m2
・min)のコロナ放電を施した後、特願平4-267697号記
載実施例1の乳剤層構成よりなる多層カラー感光材料を
作製し、写真感光材料1−1を作製した。
【0093】該多層乳剤層において、m2当たりゼラチン
13.7g、0.3〜0.4μm及び0.7〜0.8μmのハロゲン化銀粒
子は夫々2.3g、油滴量2.8gであり、膜厚27μmであ
る。
【0094】作製したフィルムベース,写真感光材料を
以下に示す処理過程及び以下に示す組成の処理液で現像
処理を行った。
【0095】 カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
【0096】 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4-(N-エチル-N-β-ヒドロキシエチルアミノ) -2-メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0l pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0l pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム(70%) 175.0mg 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0l pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0mg ポリオキシエチレン-p-モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3g 水を加えて 1.0l 実施例1−2,1−3 磁気記録層に使用する塗料組成を組成1−1のかわりに
下記表1に示す1−2,1−3にしたこと以外は、実施
例1−1記載と全く同様にして、フィルムベース1−
2,1−3及び写真感光材料1−2,1−3を作製し、
実施例1−1と同様に現像処理した。
【0097】
【表1】
【0098】実施例2−1 支持体(ポリエチレンテレフタレート)の両面に、8W
/(m2・min)のコロナ放電処理を施し、一方の面に前
記下引き塗布液B−3を乾燥膜0.8μmになるように塗布
して下引き層B−3を形成し、またこの写真用支持体の
他方の面に下記下引塗布液B−7を乾燥膜厚1.0μmにな
るように塗布して下引き層B−7を形成した。
【0099】 〈下引塗布液B−7〉 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及びグリシルアクリレート40 重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 103g 化合物(UL−1) 0.3g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレン尿素) 0.4g 導電剤β 49.3g 水で仕上げる 1000ml 更に、下引層B−3の上に8W/(m2・min)のコロナ
放電を施し、下引塗布液B−5を乾燥膜厚0.1μmになる
ように塗布して下引層B−5を形成し、下引層B−7の
上には実施例1−1記載と全く同様に磁気記録層塗料組
成1−1を乾燥膜厚1.0μmになるように塗布し更にその
上に実施例1−1と同様に表3に示す潤滑剤を水−メ
タノールに混合し、その混合液を塗布しフィルムベース
2−1を作製し、更に前記下引層,B−5の上に実施例
1−1記載と同様に特願平4-267697号記載の実施例1の
乳剤層構成よりなる多層カラー感光材料2−1を作製
し、実施例1−1と同様に現像処理を行った。
【0100】実施例2−2〜2−20 磁気記録層に用いる結合剤Aを表3の実施例構成一覧表
に示す結合剤C〜M及び硬膜剤a〜dとの組み合わせを
行った以外は実施例2−1記載と全く同様にしてフィル
ムベース2−2〜2−20及び写真感光材料2−2〜2−
20を作製し、現像処理を行った。
【0101】実施例3−1 磁気記録層に用いる実施例2−1記載の結合剤Aのかわ
りに、結合剤AとKをそれぞれ半分ずつ混合し、磁性粉
に対する結合剤の重量比は変えずに磁気記録層塗料を作
製し、実施例2−1と全く同様にフィルムベース3−1
及び写真感光材料3−1を作製し、現像処理を行った。
【0102】実施例3−2 実施例3−1記載の磁気記録層塗料に更に表3に示す硬
膜剤Cを結合剤重量に対して20%加えたこと以外は実施
例3−1記載と全く同様にして、フィルムベース3−2
及び写真感光材料3−2を作製し、現像処理を行った。
【0103】実施例4−1 実施例2−1記載の磁気記録層塗料組成1−1に更に表
3に示す研磨剤1を結合剤重量に対して5%加えたこと
以外は実施例2−1記載と全く同様にして、フィルムベ
ース4−1及び写真感光材料4−1を作製し、現像処理
を行った。
【0104】実施例4−2 実施例2−16記載の磁気記録層塗料に更に表3に示す硬
膜剤Cを結合剤重量に対して20%加えたこと以外は実施
例4−1記載と全く同様にしてフィルムベース4−2及
び写真感光材料4−2を作製し、現像処理を行った。
【0105】実施例5−1 磁気記録層に用いる実施例2−1記載の磁気記録層塗料
に、更に表3に示す潤滑剤を結合剤重量に対して5%
加えた磁気記録層塗料を実施例1−1記載と同様に下引
層B−7の上に塗布し、フィルムベース5−1を作製
し、その反対面の下引層B−5の上に実施例1−1と同
様に、特願平4-267697号記載の実施例1の乳剤層構成よ
りなる多層カラー感光材料5−1を作製し、現像処理を
行った。
【0106】実施例5−2 実施例2−16記載の磁気記録層塗料に更に表3に示す潤
滑剤を結合剤重量に対して5%加えた磁気記録層塗料
を実施例5−1記載と同様にフィルムベース5−2及び
写真感光材料5−2を作製し、現像処理を行った。
【0107】(比較例)磁気記録用塗料を下記表2の組
成にした以外は実施例1−1記載と全く同様に比較フィ
ルムベース及び比較写真感光材料を作製し、実施例1−
1記載と同様に現像処理を行った。
【0108】
【表2】
【0109】以上作製した各実施例及び比較例の層に用
いた材料および構成を表3,4に示す。
【0110】
【表3】
【0111】
【表4】
【0112】各層に用いた各素材の種類を下記に示す。
【0113】結合剤種類 A 東洋紡績(株)製バイロナールMD1220(ポリエステ
ル) B 旭化成工業(株)製セルノバBTH−1/2(ニトロセ
ルロース) C 日本合成ゴム(株)製SX808(B)−01(シリコン変
性アクリル共重合体) D 昭和高分子(株)製ポリゾールAM−200(ポリアク
リル酸エステル共重合体) E 昭和高分子(株)製ポリゾールS−5(ポリ酢酸ビニ
ル) F 日本合成ゴム(株)製JSR0693(スチレン-ブタジ
エン共重合体) G オセインゼラチン H 信越化学工業(株)製ポバールPA−05GP(ポリビ
ニルアルコール) I ダイセル化学工業(株)製HEC SP200(ヒドロキ
シエチルセルロース) J 信越化学工業(株)製HPC LE−G(ヒドロキシ
プロピルセルロース) K 信越化学工業(株)製メトローズSM−25(メチルセ
ルロース) L 互応化学工業(株)製プラスコートZ−446(ポリエ
ステル) M 第一工業製薬(株)製エラストロンC−9(ポリウレ
タン) 硬膜剤種類 a 互応薬工(株)製TAZM(アジリジン) b ナガセ化成(株)製デナコールEX−512(エポキ
シ) c 住友化学工業(株)製スミマールM−40W(メラミ
ン) d 第一工業製薬(株)製エラストロンBN−69(イソシ
アネート) 導電剤種類 α 水溶性導電性ポリマー(UL−4) β 結晶性SnO2粉末(平均粒径0.1μm) 研磨剤種類 1 Al23粉末(平均粒径0.3μm) 潤滑剤種類 カルナウバワックス(加藤洋行製) ステアリン酸
【0114】
【化1】
【0115】
【化2】
【0116】本発明で得られた写真感光材料1−1〜5
−2は写真的に透明で、鮮鋭性粒状性ともに優れ、写真
として全く問題のないことが確認できた。
【0117】更に下記に示す評価を行い、その結果を表
5に示した。
【0118】評価方法 (1)光学濃度 コニカ(株)製サクラ濃度計PDA−65を用い、ブルー
光を透過する干渉フィルタを用いて、特定の波長の光を
塗膜に垂直に入射させ、該塗膜による光の吸収を算出し
た。
【0119】(2)濁度 三菱化成工業(株)製のSEP−PT−501D型を用い濁
度を測定した。
【0120】(3)磁気記録出力エラーの評価 世界公開90-04205号に開示された信号入力方式で、バッ
ク層から現像前に一度だけ磁気入力した写真フィルム
を、現像磁気ヘッドで500回出力操作をし、そのエラー
した回数を示した。尚エラーとは、1回目の出力値を10
0%とし、それに対して70%未満の場合のことである。
【0121】
【表5】
【0122】(4)表面比抵抗 川口電機(株)製テラオームメーターVE−30を用い、印
加電圧100V,23℃,20%RHの条件下で測定した。
【0123】(5)ひび割れテスト フィルムベースを縦35mm、横100mmの大きさに断裁し、
磁性層塗布面を外側に等分に二つ折りにし、折られたフ
ィルムベースと同等の大きさのひのき製の板を両側から
はさみ込み、全体で5kgの荷重がかかるようにし、23
℃,20%RHの条件下に1時間放置し、塗膜のひび割れの
状況を確認した。
【0124】○・・・・全くひび割れていない △・・・・ひび割れが少し認められる ×・・・・ひび割れがひどく、膜が剥離している 表5から本発明の透明磁性層の結合剤として、水性エマ
ルジョン樹脂又は水溶性樹脂を用いることにより、優れ
た光学特性及び電磁変換特性を有する透明磁性層が得ら
れることが判る。
【0125】
【発明の効果】本発明の水性エマルジョン樹脂又は水溶
性樹脂等の結合剤を透明磁性層に用いることで、写真感
光材料に必要な光学特性を有し、かつ環境安全性、耐水
性に優れ、写真感光層への影響の極めて小さく、また電
磁変換特性の優れた透明磁性層を有するハロゲン化銀写
真感光材料を得ることができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉付量4×10-3g/m2以上かつ436n
    mの波長光の光学濃度が0.8以下である透明磁性層付きハ
    ロゲン化銀写真感光材料において、該透明磁性層に用い
    る結合剤が水性エマルジョン樹脂又は水溶性樹脂である
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 結合剤に用いる樹脂がスチレン-ブタジ
    エン共重合体、シリコン変性アクリル共重合体、ポリエ
    ステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニルの少
    なくとも一種以上含有する水性エマルジョン樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
  3. 【請求項3】 結合剤に用いる樹脂がセルロース誘導
    体、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタ
    ンの少なくとも一種以上含有する水溶性樹脂であること
    を特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
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