JPH0770970B2 - 適応等化器 - Google Patents

適応等化器

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JPH0770970B2
JPH0770970B2 JP4009374A JP937492A JPH0770970B2 JP H0770970 B2 JPH0770970 B2 JP H0770970B2 JP 4009374 A JP4009374 A JP 4009374A JP 937492 A JP937492 A JP 937492A JP H0770970 B2 JPH0770970 B2 JP H0770970B2
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隆 木本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通信システムにおいて伝
送路上での信号の劣化を補償するための等化器に係り、
さらに詳しくは無線および有線の通信における伝送路の
特性を検出し、その検出結果を用いて受信信号の等化を
行う適応等化器に関する。
【0002】近年の情報化社会の発展に伴って国内外で
有線や無線の通信網の整備が行われ、通信技術による情
報交換が社会の重要な基盤をなすようになっている。情
報化社会においては、従来のテレビ放送やラジオ放送、
電話などの音声・画像信号のみならず、企業間の取引情
報や銀行のオンライン情報など、社会的に影響度の大き
い情報が通信網を用いて伝送されるようになっている。
このような情報に対しては、伝送路の特性によって受け
る誤りを少なくするような正確な伝送手段を確立する必
要が大きくなっている。
【0003】特に自動車電話等のディジタル移動通信に
おいては、変動の速いマルチパスフェージングに対する
補償技術が重要な課題となっている。このために時々刻
々の伝送路の特性変化に適応して、伝送路上における信
号の劣化を適応的に等化する適応等化技術の確立が要望
されている。
【0004】
【従来の技術】一般に無線伝送路は送受信フィルタ、変
復調器、および送受信機によって構成される無線装置
と、気象条件や送受信機間の建造物等によって特性が変
化する伝搬路から構成される。信号の劣化原因としては
構成要素としての装置から発生する線形、非線形歪み
と、伝搬路から発生する線形歪みの一種としての二波干
渉フェージングがある。移動無線においては装置等から
発生する歪みは時間的に安定であるが、移動局と基地局
間の伝送路で発生する伝搬路歪みは選択的フェージング
となって、時間的に変動する。この変動に適応して伝送
路上での信号の歪みを適応的に等化する必要がある。
【0005】図62は移動体通信の概念図である。同図
において移動局1と基地局2との間で移動体通信が行わ
れる。移動局1と基地局2との間では局の間で直接に伝
搬する直接波とビル、山、大地等の障害物3によって反
射される反射波との間でフェージングが発生する。特に
自動車無線のように移動局が高速で移動する場合には、
直接波と反射波の間の振幅比、伝搬遅延時間、位相差が
高速に変化する。そのため、この変化に高速に追従して
信号の劣化を適応的に等化する必要が生ずる。
【0006】図63は等化器の従来例としてのトランス
バーサル型等化器の構成ブロック図である。このトラン
スバーサル型等化器は伝送路からの受信信号を復調器4
によって復調した後、タップ付き遅延線5に逐次セット
し、各遅延器6からの出力に係数調整器7によって係数
を乗じ、加算器8によって加算して出力を得るものであ
り、それぞれの係数調整器7の係数を伝搬路や無線装置
内部の歪みの程度に応じて調整することにより、歪みを
取り除くものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図63
に示した従来のトランスバーサル型等化器は線形歪みに
対しては有効であるが、伝送路に非線形歪みが生じた場
合や、復調系に非線形回路を用いた時には適切な等化が
できないという問題点があった。
【0008】また、非線形歪みに対応できるフィルタと
して、従来ニューラルネットワークを用いた等化器が知
られているが、学習時間がかかりすぎるために適応的な
処理が困難であり、伝送路特性の変化に対応することが
できなかった。このため移動体通信におけるマルチパス
フェージングのように高速に伝送路特性が変化する場合
には、これに対応できないという問題点があった。
【0009】本発明は、伝送路の特性を検出し、その結
果を用いて等化を行うことによって、適応的に線形歪み
のみならず非線形歪みをも等化する機能を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1〜4は本発明の原理
ブロック図である。これらの図は既知の入力信号が入力
された場合の等化対象、例えば伝送路の出力から伝送路
の特性を検出して出力信号の補償を行う適応等化器の原
理ブロック図である。
【0011】図1は第1、及び第3の発明の原理ブロッ
ク図である。第1の発明において、特性検出手段11は
出力信号の劣化補償としての等化が行われるべき等化対
象10、例えば伝送路への既知の入力信号に対する出力
信号から等化対象10の特性、例えば伝達関数を検出す
る。等化手段12は、特性検出手段11によって検出さ
れた結果を用いて未知の入力信号に対する等化対象10
の出力信号の等化を行い、等化出力信号を出力する。
【0012】図2は第2の発明の原理ブロック図であ
る。同図において、特性検出手段11は第1の発明にお
けると同様に等化対象10の特性を検出する。等化制御
手段14は、特性検出手段11によって検出された結果
を用いて未加入入力信号に対する等化対象10の出力信
号の等化を行うための制御信号を出力する。また等化手
段15は、等化制御手段14の出力に応じて未知入力信
号に対する等化対象10の出力信号を等化するが、この
等化手段15は例えば複数の等化回路と、それら等化回
路の出力の重み付け加算回路とから構成され、等化制御
出力14が複数の等化回路のそれぞれの出力に対する重
み付け信号を出力することによって、複数の等化回路の
出力が重み付けされ、それらの総和が等化出力信号とし
て出力される。 前述のように図1は第3の発明の原理
も示している。第3の発明において、特性検出手段11
は第1の発明におけると同様に例えばニューラルネット
ワークであり、出力信号の劣化補償としての等化が行わ
れるべき等化対象10、例えば伝送路への既知の入力信
号に対する出力信号から等化対象10の特性、例えば伝
達関数を検出する。しかしながら、この特性検出手段1
1としてのニューラルネットワークの内部状態値、例え
ば内部結合の重みは、第1の発明においては既知入力信
号の信号パターンにかかわらず一定とされているのに対
して、第3の発明においては既知入力信号の信号パター
ンに対応して切り替えられる。これによって、特性検出
手段11としてのニューラルネットワークの学習が効率
的に実行される。また等化手段12は、第1の発明にお
けると同様に、特性検出手段11によって検出された結
果を用いて未知入力信号に対する等化対象10の出力信
号の等化を行い、等化出力信号を出力する。
【0013】図3は第4の発明の原理ブロック図であ
る。同図において、特性検出手段11は第3の発明にお
けると同様に例えばニューラルネットワークであり、等
化対象10の特性を検出するものであるが、第3の発明
と異なり、このニューラルネットワークの内部状態値と
しての重みは入力信号の信号パターンに応じて切り替え
られることはなく、内部結合の重みは一定のままで特性
検出が行われる。
【0014】後処理手段16は時系列的に等化対象10
から出力される出力信号を用いての特性検出手段11の
特性検出結果を次々と蓄積し、蓄積された特性検出結果
の後処理、例えば伝達関数の平均値を求めるものであ
り、例えばシフトレジスタとニューラルネットワークに
よって構成される。等化手段17は、後処理手段16の
出力を等化対象10の特性検出結果として等化対象10
の出力信号の等化を行うものであり、これも例えばニュ
ーラルネットワークによって構成される。
【0015】図4は第5の発明の原理ブロック図であ
る。第5の発明における特性検出手段11、及び等化手
段12の作用は、例えば第1の発明におけると全く同様
である。
【0016】等化誤り検出及び学習パターン蓄積手段1
8は、等化対象10への既知入力信号と等化手段12の
出力信号とを比較して、等化誤りを検出した時に、その
出力信号、特性検出手段11の検出結果、及び等化対象
10の正しい出力信号としての既知入力信号とを学習パ
ターンとして蓄積する。
【0017】学習制御手段19は、等化対象10が出力
信号を出力していない期間、例えば等化対象10として
の伝送路が使用されていない期間において、等化誤り検
出及び学習パターン蓄積手段18に蓄積された学習パタ
ーンを用いて、等化手段12、例えばニューラルネット
ワークに学習を行わせる
【0018】
【作用】本発明においては、例えば伝送路上でデータが
パケット形式で送信される場合には、例えばパケットの
先頭にトレーニングシーケンス、または認識信号と呼ば
れる既知のビット列が挿入され、これが等化対象10、
例えば伝送路の特性を検出するための既知の入力信号と
して用いられる。そしてこの入力信号と等化対象10の
出力信号との関係から特性検出手段11、例えばニュー
ラルネットワークによって伝送路の特性、例えば伝達関
数の実数部と虚数部とが検出される。
【0019】図1にその原理を示した第1の発明におい
ては、特性検出手段11としてのニューラルネットワー
クによって検出された、例えば伝達関数の実数部と虚数
部とを用いて、等化手段12により未知の入力信号に対
する伝送路の出力信号の等化が行われる。この等化手段
12も、例えばニューラルネットワークによって構成さ
れる。
【0020】図2にその原理を示した第2の発明におい
ては、特性検出手段11としてのニューラルネットワー
クの出力を用いて未知入力信号に対する等化対象10の
出力信号の等化を行うための制御信号が出力されるが、
この制御信号は等化手段15の一部、例えば複数の等化
回路のそれぞれの出力に対する重み付け信号であり、こ
の複数の等化回路の出力のお重み付け結果が加算され
て、等化出力信号として出力される。この等化回路も、
例えばそれぞれニューラルネットワークである。
【0021】図1にその原理を示した第3の発明におい
ては、特性検出手段11としてのニューラルネットワー
クにおいて既知の入力信号、すなわちトレーニングシー
ケンスのビットパターンに対応して特性検出パラメータ
としてのニューラルネットワークの重みが切り替えら
れ、例えば伝達関数の実数部と虚数部とが検出されて、
未知の入力信号に対する伝送路の出力信号の等化が行わ
れる。
【0022】図3にその原理を示した第4の発明におい
ては、トレーニングシーケンスのビット列が例えば1ビ
ットずつずれて特性検出手段11に入力される。それぞ
れのビット列に対して検出された結果が例えばシフトレ
ジスタに蓄積され、蓄積された結果が後処理、例えば平
均されて、その後処理結果を用いて未知入力信号に対す
る等化対象10の出力信号の等化が行われる。これによ
って1回だけの特性検出結果を用いる場合に比較して、
特性検出の精度を高めることが可能になる。
【0023】図4にその原理を示した第5の発明におい
ては、例えば第1の発明におけると同様に特性検出手段
11によって等化対象10の特性が検出され、その検出
結果を用いて未知入力信号に対する等化対象10の出力
信号の等化が行われる。
【0024】この時、等化誤り検出および学習パターン
蓄積手段18は等化対象10への既知の入力信号と等化
手段12の出力信号とを比較しており、等化誤りを検出
した時には、その出力信号と特性検出手段11の検出結
果、および等化対象10の出力すべき正しい出力信号と
を学習パターンとして蓄積する。そして、例えば伝送路
上で通信が行われていない期間において、等化手段12
の学習がこの学習パターンを用いることによって実行さ
れる。
【0025】以上の説明においては、等化対象10への
既知入力信号としてパケット先頭のトレーニングシーケ
ンスを用いるものとしたが、フェージングが極めて高速
の場合には1つのパケットを受信している期間中にも伝
送路の特性が変化することも考えられる。このような場
合に備えるため、本発明ではトレーニングシーケンスに
対応する信号の受信終了後にも特性検出を続行すること
も可能である。それは、未知入力信号に対する適応等化
器の等化出力信号を正しいもの(既知入力信号)として
特性検出を続行するために、図1〜図4(第1〜第5の
発明)内で特性検出手段11の前段に特性検出制御装置
を設けることにより可能となる。
【0026】この特性検出制御装置は、例えば既知入力
信号としてのトレーニングシーケンスが等化対象10に
入力されている期間においてはその既知入力信号と等化
対象10の出力信号とを特性検出手段11に供給し、ま
たトレーニングシーケンスの入力終了後、未知入力信
号、すなわち送信データが等化対象10に入力される期
間においては既知入力信号に代わる信号としての等化手
段12の出力と等化対象10の出力信号とを供給し、特
性検出手段11に連続的な特性検出を行わせる。
【0027】以上のように、本発明においては等化対象
の伝達特性、例えば伝達関数を検出し、その検出結果を
利用して時々刻々に変化する伝達特性に適応して出力信
号の等化を行うことができる。
【0028】
【実施例】図5は第1の発明における適応等化器の基本
構成ブロック図である。同図において、適応等化器20
は等化対象21の伝達特性、例えば伝達関数H(ω)を
検出するための特性検出装置22と、検出された伝達関
数特性を用いて等化対象21の出力信号を等化する等化
装置23から構成されている。
【0029】図5において特性検出装置22および等化
装置23は例えばニューラルネットワークであり、特性
検出装置22は学習時には等化対象21の伝達関数を教
師信号として学習を行い、また等化装置23は等化対象
21への入力信号を教師信号として学習を行う。
【0030】図6は第1の発明における適応等化器の実
施例の構成ブロック図である。同図において、図5の等
化対象21は変調系26、伝搬路27および復調系28
によって構成される。また適応等化器25は、その動作
を後述する入力パターン作成部24、図5の特性検出装
置22に相当する特性検出ニューラルネットワーク2
9、等化装置23に相当する等化ニューラルネットワー
ク30、および閾値処理部31から構成される。そして
特性検出ニューラルネットワーク29は、既知のディジ
タル信号、すなわち入力信号とその入力信号に対する復
調系28の復調信号、すなわち出力信号とから、変調系
26、伝搬路27、および復調系28の全体(以後、こ
の全体を伝送路と称する)の伝達関数の実数部X
(ω)、および虚数部Y(ω)を検出し、等化ニューラ
ルネットワーク30はその検出結果を用いて復調系28
の出力する復調信号を等化し、閾値処理部31はその等
化結果を適切な閾値によって0または1のディジタルデ
ータに変換して、ディジタル信号、すなわち等化出力信
号として出力する。
【0031】図7は図6における伝搬路27のモデルで
ある。一般に見通し内マイクロ波通信においては、伝搬
路は直接波と反射波との2波干渉フェージングモデルと
して記述される。この時伝搬路の伝達関数は反射波と直
接波の振幅比ρ、反射波と直接波の伝搬遅延時間τ、お
よび反射波と直接波の初期位相差φを用いて次のような
式で表わされる。なお、理想的には変調系26と復調系
28との伝達関数は互いに相殺されるので伝搬路27の
伝達関数を伝送路全体の伝達関数と見なすことができ
る。
【0032】
【数1】
【0033】このように、本来のρ,τ,φからρ,
τ′,φ′を求め、式(4),(5) から伝達関数の実部、虚
部を計算することができる。特性検出ニューラルネット
ワーク29で伝達関数を検出することで検出される特性
とは、伝送路における反射波と直接波の位相差とその振
幅比であることがわかる。
【0034】図8は図6の実施例における変調系26の
構成ブロック図である。同図は、例えば復調時において
受信波から抽出される搬送波成分を基準信号として用い
た時の検波出力に相当するI、および搬送波成分の位相
をπ/2進ませた信号を基準信号として用いた時の検波
出力に相当するQの2つのチャンネルに対する入力信号
を直交変調することによって、伝搬路に送信信号として
送出するものである。
【0035】図9は図6における復調系28の構成ブロ
ック図である。この復調系は受信信号から同期検波、ま
たは遅延検波などの検波手段によって受信信号を復元す
るものであり、BPFはバンドパスフィルタ、LPFは
ローパスフィルタ、ADはAD変換器であり、受信アナ
ログ信号が4倍オーバーサンプリングされてディジタル
信号に変換される。
【0036】図10は伝搬路上で伝送されるデータのパ
ケット形式の実施例フォーマットである。各パケットの
先頭にはトレーニングシーケンスと呼ばれ、各パケット
に共通の既知のビット列、例えば16ビットが挿入され、
このビット列を利用して伝送路特性の検出が行われる。
情報部が実際に伝送されるデータであり、本実施例では
ディジタル自動車電話を対象としているために信号は全
て0または1の2値を取る。SYNCワードとガードは
パケットの先頭と終わりを示す特別な符号である。
【0037】図11は図6における特性検出ニューラル
ネットワーク29の実施例である。同図で特性検出ニュ
ーラルネットワーク29は各層の間が完全結合された3
層の階層型ニューラルネットワークである。入力ユニッ
ト数は32個であり、そのうちの16個には復調系28の出
力信号としての実際の受信信号が入力され、残りの16個
には理想的な出力値としての図10のトレーニングシー
ケンスのビット列が入力される。出力層のユニット数は
2個で、伝送路の伝達関数の実数部、虚数部を出力する
ものである。中間層ユニット数は20個で、これは実験
的に決定されたものである。
【0038】図11において、パケットの先頭のトレー
ニングシーケンスのビット列、および受信信号のビット
列がそれぞれ8ビットを単位としてI,Qの両チャンネ
ルに対して遅延器(シフトレジスタ)Dを介して入力層
の各ユニットに入力され、その入力パターンに対して特
性検出ニューラルネットワークは既知のトレーニングシ
ーケンスと実際の受信信号とを比較することによって伝
送路の伝達関数を検出し、その実数部X(ω)および虚
数部Y(ω)を出力する。
【0039】図12は特性検出ニューラルネットワーク
への入力パターン作成部の実施例構成ブロック図であ
る。同図において、入力パターン作成部は受信信号から
パケットのトレーニングシーケンスを検出するトレーニ
ングシーケンス検出部36、トレーニングシーケンスの
ビット列を格納しているトレーニングシーケンスメモリ
37、トレーニングシーケンス検出部36の出力に応じ
て受信信号とトレーニングシーケンスメモリ37に格納
されている理想値とを同期させて特性検出ニューラルネ
ットワーク39に出力する同期装置38によって構成さ
れている。
【0040】図13は入力パターン作成部内のトレーニ
ングシーケンス検出部36の詳細構成ブロック図であ
る。同図において、トレーニングシーケンス検出部はト
レーニングシーケンスの先頭と終了のタイミングを検出
するものであり、フレーム同期装置36aは受信信号か
らパケットの同期を確立し、カウンタ36bにリセット
信号を出力する。カウンタ36bは、このリセット信号
を用いて、パケットのトレーニングシーケンスの先頭と
終了のタイミングを示すトレーニングシーケンスタイミ
ング信号を出力する。フレーム同期を確立する手段とし
ては、パケットの前に自己相関が強い系列の信号を送信
し、受信側でこの相関を利用して検出することが可能で
あるが、ここではその詳細は省略する。
【0041】図14は入力パターン作成部内のトレーニ
ングシーケンスメモリの詳細構成ブロック図である。ト
レーニングシーケンスメモリ37は、トレーニングシー
ケンス検出部36から同期装置38を介して送られるト
レーニングシーケンスタイミング信号が入力されるカウ
ンタ37a、およびトレーニングシーケンスのデータが
格納され、カウンタ37aの制御により、その内容が理
想値として読み出されるメモリ37bとによって構成さ
れる。
【0042】図15は特性検出ニューラルネットワーク
への入力信号の例である。同図においてI,Q両チャン
ネルの理想信号と、実際に復調系28から出力される復
調信号との波形が示されている。復調系28内で元のデ
ィジタル信号の1シンボルが4倍でオーバーサンプリン
グされており、特性検出ニューラルネットワークには
I,Q両チャンネルの理想値と受信信号に対して元のデ
ィジタル信号の2シンボル分の8ポイントのデータが入
力され、入力データは合計32個となる。
【0043】図11の特性検出ニューラルネットワーク
によって伝送路の伝達関数を検出するためには、予めニ
ューラルネットワークの学習を行う必要がある。この学
習は伝送路の伝達関数の実数部X(ω)と虚数部Y
(ω)の値を教師信号として、例えばバックプロパゲー
ション法によって行われる。
【0044】実際の伝送系の伝達関数を正確に求めるこ
とは困難であるため、本実施例ではシミュレーションに
よって受信信号とそれに対応する伝達関数を求めた。学
習データの生成法としては第1に変調系、伝搬路、およ
び復調系をシミュレートするソフトウェアを計算機上に
作成しシミュレーションを実行する方法と、第2に変・
復調系のハードウェアと伝搬路モデルの動作を模擬する
ハードウェアを作成し実験によってデータを作成する方
法とが考えられるが、本実施例では第1の計算機シミュ
レーションによる方法を用いた。
【0045】図16はシミュレーションにおける伝送路
パラメータの変化を示す。同図は(4) および(5) 式にお
けるρ、τ′、およびφ′の変化を示すが、ρ=0の場
合は反射波の影響が無視できるので、学習データにおけ
るρ、τ′、およびφ′の全ての組み合わせは25通りで
ある。これに対してI,Qおのおの3ビットのデータの
組み合わせとして64個のデータが生成された。また反射
波の影響によって1ビット前の信号値が復調波形を変化
させるために、そのビットを変化させたパターン全てが
生成された。
【0046】図17はI,Q各3ビット全ての組み合わ
せを学習させる必要の説明図である。本実施例において
は反射波の直接波に対する遅延が最大1ビット分まであ
る場合を想定している。図17は1ビット分の遅延があ
った場合の直接波、反射波に対応するディジタル信号を
示している。前述のように特性検出ニューラルネットワ
ークにはI,Q各チャンネルに対してそれぞれ2ビット
分の受信信号が4倍オーバーサンプリングされて入力さ
れるが、入力となる2ビット分の受信信号はその前の1
ビットの影響を受けることになるので、I,Q各々3ビ
ット全ての組み合わせを生成して学習させる必要があ
る。
【0047】図18は学習データの例である。復調信号
は4ビットでオーバーサンプリングされているために、
各サイクル点毎に同一の伝達関数値を対応させて4つの
入力データには同一の教師信号を与え、総学習データは
25×64×4=6,400 個である。また学習データは図19
に示すように、同期ずれにも対応できるようにとられて
いる。
【0048】図20は図6における等化ニューラルネッ
トワーク30の実施例である。同図において、等化ニュ
ーラルネットワークは各層の間が完全結合された3層の
階層型ニューラルネットワークである。等化ニューラル
ネットワークは復調系の出力信号をニューラルネットワ
ークの非線形処理により等化することで、伝搬路、復調
系における非線形歪みを除去し、復調系の出力信号を目
標値に等化するものである。等化ニューラルネットワー
クの入力層のユニットには、ローパスフィルタを通った
復調系の出力信号を信号周期の4倍でオーバーサンプリ
ングして、A/D変換した結果を入力する。また伝搬路
の変化に適応的に対応するために、伝送路特性としての
伝達関数の実数部と虚数部の値も入力し、その特性を利
用して受信信号の等化を行う。
【0049】図20において等化ニューラルネットワー
クの入力層のユニット数は受信信号を入力するための16
個と、伝達関数の実数部と虚数部を入力するための2個
との合計18個、出力ユニット数I,Q両チャンネルに対
応する2個、中間層ユニット数は実験によって決定され
た12個である。ここで等化ニューラルネットワークは4
倍オーバーサンプリングされた2ビット分のデータか
ら、後述するようにその中心の理想値を出力するもので
あり、等化ニューラルネットワークに対して復調信号は
サンプリング時間毎にずれながら入力され、受信信号の
等化結果はサンプリング時間毎に連続して出力されるた
めに、出力信号はI,Qの各チャンネルに対して1ビッ
ト分となる。
【0050】図21は等化ニューラルネットワークへの
データ入力の制御方式の説明図である。同図において、
特性検出ニューラルネットワーク29と等化ニューラル
ネットワーク30の間には、図6には図示しなかったラ
ッチ回路400が設けられ、前述のトレーニングシーケ
ンス検出部36からラッチ回路400に対してラッチの
リセット信号が入力される。ここでトレーニングシーケ
ンス検出部36は、当然図12で説明した入力パターン
作成部内のトレーニングシーケンス検出部と共用するこ
とが可能である。
【0051】図22は図21の回路における等化ニュー
ラルネットワークの動作実施例のタイミングチャートで
ある。このタイミングチャートはI,Qの両チャンネル
に対して同一であるので、いずれか片方のチャンネルに
対するものとして、このタイミングチャートを説明す
る。
【0052】図22において、受信信号のうちで最初の
8ビットは片方のチャンネルのトレーニングシーケンス
に対する伝送路の出力結果を、また‘情報’はその後の
未知入力情報に対する伝送路の出力結果を示している。
まず最初にラッチ回路400がトレーニングシーケンス
検出部36からのリセット信号によってリセットされ、
特性検出ニューラルネットワーク29への受信信号の入
力が開始される。特性検出ニューラルネットワーク29
は4倍オーバサンプリングされた8ビット分、すなわち
トレーニングシーケンスに対応する受信信号2ビット分
が入力された時点で特性検出結果を出力し、その結果は
ラッチ回路400にラッチされ、同時に等化ニューラル
ネットワーク30が起動され、これによってトレーニン
グシーケンスに対応する受信信号の等化が行われ、その
8ビット分に対する等化が終了した後に、未知入力情報
に対する出力信号の等化が行われる。
【0053】図21,22では、片方のチャンネルに対
するトレーニングシーケンスの2ビットを用いるものと
して等化ニューラルネットワークの動作を説明したが、
トレーニングシーケンスのうちで更に多くのビットを用
いて特性検出を行う場合には、図23に示すように特性
検出ニューラルネットワーク29の動作遅れを補償する
ために、等化ニューラルネットワーク30に対して受信
信号をディレイ401を介して入力させることになる。
【0054】図24は等化ニューラルネットワークの学
習データの例である。同図(a) は特性検出ニューラルネ
ットワークの学習データに対する伝送路パラメータ、す
なわち図16のパラメータに対して生成されたデータで
ある。伝達関数の実数部X、虚数部Yは計算式より求め
られた理論値を用いており、特性検出ニューラルネット
ワークの実際の出力値を用いたものではない。総学習デ
ータ数は、特性検出ニューラルネットワークの場合と同
様に25×64×4=6400個である。また教師信号は、同図
(b) に示すように2シンボルのディジタルデータに対応
する8ポイントの理想値のうちで中間のポイント、すな
わち4ポイント目から5ポイント目の値を用いている。
これは1ビット分の遅延に対応できるように2ビット分
入力して、その中間を教師信号とするようにしたためで
あり、4ポイント目か、5ポイント目か、いずれをとる
かによって性能的に大きな差は見られない。
【0055】図25は第1の発明における出力信号等化
処理の実施例フローチャートである。同図において処理
が開始されると、まずステップ(S)40においてパケ
ットのトレーニングシーケンスの検出が行われ、トレー
ニングシーケンスが検出された時にはS41でトレーニ
ングシーケンスのビット列とそれに対応する受信信号を
特性検出ニューラルネットワークの入力ユニットにセッ
トし、S42で伝送路の特性としての伝達関数の実数部
Xと虚数部Yとの検出が行われる。
【0056】次にS43で特性検出結果が等化ニューラ
ルネットワークの入力ユニットにセットされ、S44で
パケットの終わりか否か、すなわち1つのパケット内の
データが全て出力されたか否かが判定され、パケットの
終わりでない時にはS45で復調信号が等化ニューラル
ネットワークの各入力ユニットにセットされる。S46
で等化ニューラルネットワークから等化信号が出力さ
れ、S47でその信号が図6の閾値処理部31によって
閾値処理され、ディジタル信号として出力され、S44
からの処理が繰り返される。S44でパケットの終わり
と判定された時には、S40に戻り、次のパケットに対
するトレーニングシーケンスの検出以降の処理が繰り返
される。
【0057】次に図6の実施例を用いた出力信号等化処
理の実験結果を示す。図26は実験におけるサンプリン
グ点である。等化ニューラルネットワークの出力はこの
図に示されたサンプリング点でサンプリングされ、閾値
0.5 を用いてディジタルデータに変換される。
【0058】図27は実験結果のビット誤り率を示す。
同図において「学習」は本実施例により学習データを等
化した場合、「未知」は未知のデータを等化した場合、
「未等化」は本発明の適応等化器を用いずに受信信号を
図26に示したサンプリング点でサンプリングし、閾値
処理を行った場合のビット誤り率である。
【0059】以上の説明においては、特性検出ニューラ
ルネットワークはパケットの先頭にあるトレーニングシ
ーケンスの先頭4ビット(I,Qの両チャンネルに対し
て各2ビット)を用いて伝送路の特性、例えば伝達関数
を検出し、その結果を用いて等化ニューラルネットワー
クがパケットの残りの部分、すなわち情報部に対する出
力信号の等化を行うものとしたが、フェージングが高速
な場合には1つのパケット受信中においても伝送路の特
性が変化し、適切な等化ができないという問題点があっ
た。図28は、そのような問題点を解決するために、ト
レーニングシーケンスに対応する受信信号の受信が終了
した後には等化ニューラルネットワークによって出力さ
れた等化出力信号を正しい入力信号、すなわち既知入力
信号と見なすことにより、トレーニングシーケンスに対
応する受信信号の受信終了後にも、特性検出を続行する
帰還型適応等化器の実施例構成ブロック図である。
【0060】図28を図6の実施例と比較すると、入力
パターン作成部24に代わって、特性検出ニューラルネ
ットワークによる特性検出を制御する特性検出制御装置
48が設けられている点が異なっている。
【0061】図29はこの特性検出制御装置の実施例の
構成ブロック図である。同図において、特性検出制御装
置48は、受信信号を理想値と同期させて特性検出ニュ
ーラルネットワークに与えるための受信信号同期装置4
8a、受信信号からトレーニングシーケンスを検出する
トレーニングシーケンス検出部48b、および特性検出
ニューラルネットワークに理想値を出力するための理想
値制御装置48cから構成されている。
【0062】受信信号同期装置48aは、受信信号の1
ビット分、オーバサンプリングされた信号では4ビット
分を遅延させるための受信信号FIFO48d、および
受信信号と受信信号FIFO48dとの出力を切り替え
るための受信信号切替器48eから構成され、また理想
値制御装置48cはトレーニングシーケンスを格納して
いるトレーニングシーケンスメモリ48f、およびトレ
ーニングシーケンスメモリ48fの出力と等化出力信号
とを切り替えて出力するための理想値切替器48gから
構成されている。なおトレーニングシーケンス検出部4
8b、およびトレーニングシーケンスメモリ48fは、
図13,図14で説明したものと同一のものである。
【0063】図30は図29で説明した受信信号FIF
O48dの構成ブロック図である。同図において、FI
FOには4倍オーバサンプリングされた受信信号が入力
され、受信信号の1ビット分の1/4だけの遅延時間を
持つ4個の遅延器を経由して、受信信号切替器48eに
出力される。図29および図30を用いて図28におけ
る特性検出について説明する。
【0064】前述のように、トレーニングシーケンス検
出部48bはトレーニングシーケンスの先頭と終了のタ
イミングを検出し、これを受信信号同期装置48a、お
よび理想値制御装置48cに出力する。まずトレーニン
グシーケンスの先頭が検出されると、そのタイミング信
号により受信信号切替器48eは入力される受信信号を
出力し、また理想値切替器48gはトレーニングシーケ
ンスメモリ48fからのトレーニングシーケンスを出力
するように切り替えられる。この結果、特性検出ニュー
ラルネットワークによって、トレーニングシーケンスを
既知入力信号として伝送路の特性検出が行われる。
【0065】トレーニングシーケンスが終了すると、再
びタイミング信号が出力され、受信信号切替器48eは
受信信号FIFO48dからの出力を、また理想値切替
器48gは等化ニューラルネットワークの出力する等化
出力信号を、特性検出ニューラルネットワーク29に出
力するように切り替えられる。ここでは等化ニューラル
ネットワークによる等化作用の遅延時間を信号の1ビッ
ト分としており、その1ビット分だけ受信信号FIFO
48dによって受信信号が遅延され、遅延された受信信
号が等化ニューラルネットワークの出力と同時に等化検
出ニューラルネットワーク29に入力されることによ
り、等化出力信号を既知入力信号の代わりに用いて伝送
路の特性検出が続行されることになる。なおここで、等
化ニューラルネットワークによる遅延時間に応じて、図
30の受信信号FIFOによる遅延時間が調整されるこ
とは当然である。
【0066】図31は図28の実施例における信号等化
処理実施例のタイミングチャートである。同図(a) は受
信信号の例を示し、先頭の網かけされた部分、すなわち
時刻0から7に対応する信号をトレーニングシーケン
ス、それ以後の時刻に対する信号を未知入力信号、すな
わちデータに対応する受信信号とする。受信信号はアナ
ログ信号であるが、ここでは便宜上対応するディジタル
信号として示してある。
【0067】前述のように、受信信号は4倍オーバサン
プリングされて適応等化器に入力されるので、図31
(b) に示すタイムチャートでは同図(a) における時刻を
それぞれ4分割して示している。例えば時刻0は0.0〜
0.3 の4つで表わされる。特性検出ニューラルネットワ
ークには、図11で説明したように1つのチャンネルに
対して受信信号の2ビット分、すなわちオーバサンプリ
ングされた信号では8ビット分が入力層の8個のユニッ
トにそれぞれ入力されるが、それらの8個の入力はt0
〜t7でそれぞれ示されている。ここで網かけされた信
号は、同図(a) におけると同様にトレーニングシーケン
スに対応する信号を表わしている。
【0068】トレーニングシーケンスは8ビットであ
り、時刻 7.3から時刻 8.0にかけてトレーニングシーケ
ンスに対応する信号からデータに対応する信号に切り替
わり、この時点でトレーニングシーケンス(TS)タイ
ミング信号が出力され、図29の受信信号切替器と理想
値切替器との切り替えが行われ、特性検出ニューラルネ
ットワーク29には1ビット分遅れた受信信号と等化ニ
ューラルネットワークから出力された等化出力信号が入
力される。等化ニューラルネットワークが、図24で説
明したように入力層への入力でみてt4に対応するディ
ジタル信号を出力するものとすれば、等化出力信号を受
信信号に対応する理想値とすることができる。
【0069】このように、トレーニングシーケンスに対
応する受信信号の受信終了後にも特性検出を続行すると
きにも、等化出力信号のビット誤り率が低い通常の場合
には特性検出が正しく行われ、誤差が蓄積されることは
ない。ビット誤りが生じた場合には特性検出がうまくい
かないことも予想されるが、伝送路の特性変化に追従で
きる利点の方が大きい。
【0070】図32は、図2にその原理を示した第2の
発明における適応等化器の基本構成ブロック図である。
同図を第1の発明に対する適応等化器の基本構成ブロッ
ク図を示す図5と比較すると、特性検出装置52と等化
装置54との間に制御装置53が設けられ、制御装置5
3が特性検出装置52によって検出された伝達関数特性
を用いて等化装置54による出力信号の等化作用を制御
するための制御信号を出力する点を除いては、その構成
は図5におけると同様である。
【0071】図33は第2の発明における適応等化器の
実施例の構成ブロック図である。同図を第1の発明に対
する図6と比較すると、等化ニューラルネットワーク6
5が複数個設けられ、それらの等化ニューラルネットワ
ークの出力が制御ニューラルネットワーク66の出力す
る重み付け信号を用いて乗算器67によって重み付けさ
れ、加算器68によって加算されて、閾値処理部69に
入力される点を除いては、その構成は図6におけると同
様である。
【0072】第2の発明における伝搬路モデル、変調
系、復調系、パケット形式、特性検出ニューラルネット
ワーク、およびその学習データは第1の発明におけると
同様であり、その説明を省略する。
【0073】図34は図33における制御ニューラルネ
ットワーク66の実施例である。同図は図33の等化ニ
ューラルネットワーク65が4個の場合に対応する実施
例である。
【0074】図34において、制御ニューラルネットワ
ークの入力層のユニットは特性検出ニューラルネットワ
ーク64の出力としての伝達関数の実数部X、虚数部Y
が入力される2個、出力層のユニット数は4つの等化ニ
ューラルネットワーク65のそれぞれに対する重み付け
信号を出力する4個、中間層のユニット数は3である。
【0075】図35は制御ニューラルネットワーク用学
習データの実施例である。ここで図33の4つの等化ニ
ューラルネットワークは、直接波と反射波の位相差0、
π/2、π、および3π/2のそれぞれに対応するもの
として分けられており、その結果位相差0に対しては制
御ニューラルネットワークの出力層のユニット1の出力
が1、π/2に対してはユニット2の出力が1、πに対
してはユニット3の出力が1、3π/2に対してはユニ
ット4の出力が1となるように学習が行われる。
【0076】すなわち(4) および(5) 式を用いて説明し
たように、特性検出ニューラルネットワークによって実
際に検出される特性は位相差と振幅比となるために、こ
こでは特定の位相差に対して信号の等化を行う複数の等
化ニューラルネットワークの出力の重み付けを制御ニュ
ーラルネットワークによって行うことになる。
【0077】図36は振幅比ρと位相差φとを変化させ
た場合の学習データの例である。ここで制御装置として
ニューラルネットワークを用いることによって、実際に
学習を行った振幅比、および位相差以外の場合に対応す
るX,Yが入力された場合にも補間機能によって適切な
重み付け信号が出力されることが期待される。例えば振
幅比が0.8 で位相差がπ/4の時には、ユニット1とユ
ニット2との出力が0.5 、ユニット3とユニット4との
出力が0となることが期待される。
【0078】図37は第2の発明における等化ニューラ
ルネットワーク65の実施例である。第2の発明におい
ては、制御ニューラルネットワーク66の出力によって
複数個の等化ニューラルネットワーク65の出力に対す
る重み付けが行われるが、その重み付けは特性検出ニュ
ーラルネットワーク64の出力としての伝達関数の実数
部X、虚数部Yの値に応じて行われるために、第1の発
明に対する図20と異なって等化ニューラルネットワー
クに伝達関数の実数部X、虚数部Yを入力する必要はな
くなる。
【0079】図38は第2の発明においてトレーニング
シーケンスに対応する信号の受信終了後にも特性検出を
続行する帰還型等化器の実施例の構成ブロック図であ
る。同図を図33と比較すると、入力パターン作成部の
代わりに特性検出制御装置70が設けられている点のみ
が異なっており、この特性検出制御装置の作用は図28
〜図31で説明したものと全く同様である。
【0080】図39は第3の発明における適応等化器の
基本構成ブロック図である。同図において、適応等化器
80は等化対象79の伝達特性、例えば伝達関数H
(ω)を検出するための特性検出装置81と、検出され
た伝達関数特性を用いて等化対象79の出力信号を等化
する等化装置82、特性検出用パラメータを管理する特
性検出装置パラメータ管理部83、およびそのパラメー
タを格納する特性検出装置パラメータ蓄積部84から構
成されている。
【0081】図39において特性検出装置81および等
化装置82は例えばニューラルネットワークであり、特
性検出装置81は学習時には等化対象79の伝達関数を
教師信号として学習を行い、また等化装置82は等化対
象79への入力信号を教師信号として学習を行う。
【0082】図40は第3の発明における適応等化器の
実施例の構成ブロック図である。同図において、図39
の等化対象79は変調系86、伝搬路87および復調系
88によって構成される。また適応等化器85は、第1
の発明に対する図12で説明した入力パターン作成部8
4、図39の特性検出装置81に相当する特性検出ニュ
ーラルネットワーク89、等化装置82に相当する等化
ニューラルネットワーク90、閾値処理部91、特性検
出装置パラメータ管理部83に相当する特性検出NN
(ニューラルネットワーク)パラメータ管理部92、お
よび特性検出装置パラメータ蓄積部84に相当する特性
検出NNパラメータ蓄積部93から構成される。
【0083】図40において、特性検出NN89によっ
て後述するようにトレーニングシーケンスのビットパタ
ーンを用いて特性検出が行われる点を除いては受信信号
の等化の動作は図6におけると同様である。なお特性検
出NNパラメータ管理部92、および特性検出NNパラ
メータ蓄積部93の詳細については後述する。
【0084】第3の発明に対しても伝搬路モデル、変調
系、復調系、およびパケットフォーマットは第1の発明
におけると同様であり、その説明を省略する。図41は
図40における特性検出ニューラルネットワーク89の
実施例である。同図で特性検出ニューラルネットワーク
89は各層の間が完全結合された3層の階層型ニューラ
ルネットワークである。入力ユニット数は16個であり、
これらのユニットには復調系88の出力信号としての実
際の受信信号が入力される。出力層のユニット数は2個
で、伝送路の伝達関数の実数部、虚数部を出力するもの
である。中間層ユニット数は例えば実験的に決定される
ことになる。
【0085】図41において受信信号のビット列がそれ
ぞれ8ビットを単位してI,Qの両チャンネルに対して
遅延器(シフトレジスタ)Dを介して入力層の各ユニッ
トに入力され、その入力パターンに対して特性検出ニュ
ーラルネットワークは既知のトレーニングシーケンスの
ビットパターンに対応する内部状態値、すなわち結合の
重みを用いて伝送路の伝達関数を検出し、その実数部X
(ω)および虚数部Y(ω)を出力する。
【0086】特性検出ニューラルネットワークへの入力
信号は第1の発明の実施例における図15内の復調信号
のみである。その信号はI,Qの両チャンネルに対して
各8ポイント分であり、入力データは合計16個となる。
【0087】図42は特性検出ニューラルネットワーク
パラメータ管理部92の実施例の構成ブロック図であ
る。同図において、特性検出ニューラルネットワークパ
ラメータ管理部92はトレーニングシーケンスを格納し
ているトレーニングシーケンスメモリ96、フレーム同
期信号、すなわちトレーニングシーケンス開始を示す信
号を受け取りその後のカウント値を出力するカウンタ9
7、カウンタからのカウント値の出力に応じてトレーニ
ングシーケンスメモリ96に格納されているビット列に
対応する重みを特性検出ニューラルネットワークパラメ
ータ蓄積部93から取り出し、特性検出ニューラルネッ
トワークに出力する重み制御部98から構成されてい
る。
【0088】本実施例においてはディジタル信号および
トレーニングシーケンスはIQIQIQ・・・のように
各チャンネルに順番に割り当てられ、直交変調される。
従って、図42でトレーニングシーケンスメモリ96内
のアンダーラインされたビット列0011はIが01、
Qが01という信号に対応する。本実施例ではI=00
とQ=00,I=00とQ=01,・・・、I=11と
Q=11の16種類の検出パターンに対応した16個の検出
ニューラルネットワーク用のパラメータが生成され、こ
れが特性検出ニューラルネットワークパラメータ蓄積部
93に格納されている。
【0089】図42において、外部から供給されるフレ
ーム同期信号によってカウンタ97はリセットされ、以
後カウンタ値は信号周波数に応じて増加され、その値は
重み制御部98に通知される。重み制御部98はそのカ
ウンタ値により対応するビットパターンをトレーニング
シーケンスメモリ96から読み出し、そのビットパター
ンによって特性検出ニューラルネットワークパラメータ
として特性検出ニューラルネットワークの内部結合の重
みを特性検出ニューラルネットワークに出力することに
より、特性検出ニューラルネットワークは現在の入力ビ
ットパターン(I,Q各2ビット)に応じた重み値を用
いて伝送路特性を検出することができる。
【0090】図43は図42内の重み制御部の詳細構成
ブロック図である。同図において重み制御部98は、カ
ウンタの出力に応じてトレーニングシーケンスメモリの
内容を読み込むトレーニングシーケンス読込部98a、
トレーニングシーケンス読込部98aの出力に応じて、
特性検出ニューラルネットワークパラメータ蓄積部から
トレーニングシーケンスの4ビットに対応する特性検出
ニューラルネットワークパラメータ、すなわち重みを読
み込む重み読込部98b、および重み読込部98bの出
力を用いて特性検出ニューラルネットワークの重みを更
新する重み更新部98cから構成されている。
【0091】伝送路の伝達関数のシミュレーション、伝
送路パラメータ等は第1の発明に対するものと同一であ
り、その説明を省略する。図44は特性検出ニューラル
ネットワークの学習データの例である。第1の発明に対
する学習データを示す図18と比較すると、入力信号と
してトレーニングシーケンスを示す理想信号を含まない
点のみが異なっている。なお図44の学習データも図1
9におけると同様に同期ずれに対応するようにとられ
る。
【0092】第3の発明に対する等化ニューラルネット
ワーク、その学習データ、および出力信号等化処理フロ
ーチャートも第1の発明に対すると同様であり、その説
明を省略する。ただし、等化処理フローチャートでは、
第1の発明に対する図25のS41においてトレーニン
グシーケンスそのものに代わってトレーニングシーケン
スに対応するNNパラメータが特性検出NNにセットさ
れる点のみが異なる。
【0093】図45は第3の発明においてトレーニング
シーケンスに対応する信号の受信終了後にも特性検出を
続行する帰還型等化器の実施例の構成ブロック図であ
る。同図においても図28、および図38におけると同
様に特性検出制御装置99が入力パターン作成部の代わ
りに設けられている点が図40と異なっており、特性検
出制御装置の動作は前述におけると全く同様である。
【0094】図46は図3にその原理を示した第4の発
明における適応等化器の基本構成ブロック図である。同
図を第3の発明に対する適応等化器の基本構成ブロック
図を示す図39と比較すると、特性検出装置102と等
化装置105との間に特性蓄積装置103と後処理部1
04が設けられ、また特性検出装置パラメータ管理部8
3と同蓄積部84が存在しない点が異なっている。
【0095】特性検出装置102は、例えば前述のトレ
ーニングシーケンスを1ビットずつずらすことにより、
等化対象100から時系列的に出力される出力信号を用
いて等化対象100の伝達関数特性を検出し、その結果
を特性蓄積装置103に出力する。特性蓄積装置103
は例えばシフトレジスタであり、所定の回数だけ特性検
出装置102からの特性検出結果が出力されるまで、そ
の結果をシフトしながら蓄積する。特性蓄積装置103
に所定回数分だけの特性検出結果が蓄積された後に、後
処理部104はその蓄積検出結果に対する後処理、例え
ば統計処理を行い、検出結果の誤りを平均化することで
安定かつ高精度な特性検出が行われることになる。
【0096】図47は第4の発明における適応等化器の
実施例の構成ブロック図である。同図を第3の発明に対
する図40と比較すると、特性検出ニューラルネットワ
ーク111と等化ニューラルネットワーク114の間に
特性蓄積装置112と後処理ニューラルネットワーク1
13が設けられ、また特性検出NNパラメータ管理部と
同蓄積部が存在しない点を除いてはその構成は図40に
おけると同様である。そして等化ニューラルネットワー
ク114は、後処理ニューラルネットワーク113の出
力する伝達関数の実数部X(ω)および虚数部Y(ω)
を用いて、復調系109の出力する復調信号に対する等
化を行う。
【0097】第4の発明においても第3の発明における
と同様に特性検出ニューラルネットワーク111が信号
のビットパターンに対応する検出パラメータ、すなわち
重み値を用いて特性検出を行うことも可能である。図4
8は第4の発明においてビットパターンに対応する特性
検出パラメータを用いる適応等化器の実施例の構成ブロ
ック図である。第3の発明に対する図40におけると同
様に、特性検出ニューラルネットワーク111に重み値
を出力する特性検出ニューラルネットワークパラメータ
管理部116と特性検出ニューラルネットワークパラメ
ータ蓄積部117とが設けられる。
【0098】図48においては、例えば図42のトレー
ニングシーケンスの先頭から4ビットずつトレーニング
シーケンスが取り出され、それに応じた特性検出パラメ
ータが用いられる。まず最初にビット列0100(Iが
00、Qが10)次に1001,0011,・・・のよ
うに1ビットずつずれたビット列に対応する特性検出パ
ラメータが用いられる。
【0099】以後、第4の発明の実施例について第3の
発明の実施例と異なる点を説明する。図49は後処理ニ
ューラルネットワークの実施例である。後処理ニューラ
ルネットワークは伝達関数の実数部X(ω)、虚数部Y
(ω)に対する現在の時刻t、およびその前の7つの時
刻(t−7まで)における値がそれぞれ入力される16個
の入力ユニットから成る入力層、10個のユニットから成
る中間層、伝達関数の実数部XおよびYを出力する2つ
のユニットから成る出力層の3層構造である。後処理ニ
ューラルネットワークは、現在の時刻tと過去の時刻に
おける特性検出ネットワーク111の出力を用いて、例
えば伝達関数の実数部および虚数部の平均値を出力する
ことにより、時刻tにおける伝送路特性を決定する。
【0100】なお、図49においては時刻tとその前の
7つの時刻における実数部、虚数部の値が用いられるも
のとしたが、この時刻の数は記憶容量や計算時間に対応
して決定されるものであり、8個に限定されないことは
当然である。
【0101】図50は後処理ニューラルネットワークの
学習データの例である。後処理ニューラルネットワーク
は、特性検出ニューラルネットワークが検出した伝送路
特性値の時系列パターンを入力とし、特性値の理論値を
出力値、すなわち教師信号として学習を実行する。図の
入力データ例に示すように、特性検出ニューラルネット
ワークは必ずしも正しい特性値を出力するわけではな
く、学習によって特性検出の精度が向上する。
【0102】後処理ニューラルネットワークの学習デー
タは、まず特性検出ニューラルネットワークを学習さ
せ、特性検出ニューラルネットワークにトレーニングシ
ーケンスに対応した受信信号を入力して特性値を出力さ
せ、その出力させた特性値の時系列パターンを学習デー
タの入力、これに対応する理想的な特性値を教師信号と
することによって生成される。
【0103】図51は第4の発明における信号等化処理
実施例のフローチャートである。同図において、まずS
121で図25におけるS40と同様にトレーニングシ
ーケンスか否かが判定され、トレーニングシーケンスの
時にはS122で受信信号が検出ニューラルネットワー
クの入力ユニットにセットされ、S123で特性検出ニ
ューラルネットワークが伝達関数の実数部、虚数部を検
出し、その結果が特性蓄積装置に蓄積される。そしてS
124で所定の個数だけの結果が蓄積されたか否かが判
定され、まだ蓄積されていない時にはS122からの処
理が繰り返される。
【0104】S124で所定の個数だけ蓄積されたと判
定された場合には、S125で後処理ニューラルネット
ワークが蓄積された特性の後処理を行い、特性値を求
め、S126でその特性を等化ニューラルネットワーク
の入力ユニットにセットする。以下S127〜S130
で、図25におけるS44〜S47におけると同様に受
信信号の等化が行われる。
【0105】図52,図53は、第4の発明においてト
レーニングシーケンスに対応する信号の受信終了後にも
特性検出を続行する帰還型適応等化器の実施例の構成ブ
ロック図であり、これらは図47,図48における入力
パターン作成部を特性検出制御装置で置き替えた構成と
なっており、特性検出制御装置の動作は前述と全く同様
である。
【0106】図54は第4の発明(図46)における特
性蓄積装置と後処理部を構成する統計処理装置の実施例
の構成ブロック図である。同図において、まずフレーム
同期信号によってラッチ回路140はリセットされ、そ
の後特性検出ニューラルネットワークの出力、すなわち
伝達関数の実数部と虚数部は特性蓄積装置141に蓄積
される。特性蓄積装置141は伝達関数の実数部と虚数
部のそれぞれ8個の検出結果を格納するためのシフトレ
ジスタから構成され、これらのシフトレジスタに特性検
出結果がそろうまでの時間がカウンタ142によってカ
ウントされ、その時間のカウント後にカウンタ142に
より統計処理装置143が起動され、統計処理の処理結
果はラッチ回路140に保持され、等化ニューラルネッ
トワークに出力される。
【0107】ここで統計処理装置は、特性蓄積装置から
出力された特性値X(ω,t−i)、Y(ω,t−i)
を用いて以下の式で示される統計処理を行う。例えばλ
(t)=1/nとすると単純平均が求められる。
【0108】
【数2】
【0109】図55は第5の発明における適応等化器の
基本構成ブロック図である。同図において、適応等化器
145は等化対象146の伝達特性、例えば伝達関数H
(ω)を検出するための特性検出装置147、検出され
た伝達関数特性を用いて等化対象146の出力信号を等
化する等化装置148、等化対象146への既知の入力
信号と等化装置148の出力信号とを比較して等化誤り
を安定する等化誤り判定装置149、等化誤り判定装置
149が判定のために用いる入力信号の既知のビット
列、例えばトレーニングシーケンスを記憶する認識信号
蓄積装置150、等化誤り判定装置149が等化誤りを
判定した時、等化対象146の出力、特性検出装置14
7の検出結果、および等化装置148の正しい出力とし
ての等化対象146への既知の入力信号とを、学習パタ
ーンとして記憶する学習パターン蓄積装置151、およ
び等化対象としての伝送路が使用されていない時に、学
習パターン蓄積装置151に蓄積された学習パターンを
等化装置148に学習させる学習制御装置152から構
成されている。
【0110】図56は第5の発明における適応等化器の
実施例構成ブロック図である。同図において入力パター
ン作成部からしきい値処理部までの部分の構成は第1の
発明に対する図6と同じである。以下、第1の発明との
相違点を第5の発明の実施例として説明する。
【0111】図56に実施例を示した第5の発明の適応
等化器では、等化ニューラルネットワーク162の出力
の閾値処理部163による処理結果と、トレーニングシ
ーケンス、すなわち認識信号蓄積装置150に記憶され
ている認識信号とが比較され、等化誤りの判定が行われ
る。この判定においては任意の時刻におけるトレーニン
グシーケンスのI,Q両チャンネルに対する値と、等化
されたビットパターンのI,Q両チャンネルに対する値
が、Iチャンネル同志、Qチャンネル同志で共に等しい
か否かが判定され、いずれか一方、または両方が等しく
ない時に等化誤りとされる。
【0112】図57は等化誤り判定の例である。同図に
おいて、任意の時刻において、トレーニングシーケンス
のI,Q両チャンネルの値と、等化されたディジタル信
号のI,Qチャンネルに対する値とがそれぞれ比較さ
れ、I,Qの各チャンネルに対してそれぞれ等しい場合
に判定結果として正しいことを示す‘0’が出力され、
いずれか一方、または両方が等しくない場合には判定結
果として誤りを示す‘1’が出力される。
【0113】ある時刻において等化誤りが検出される
と、等化誤り判定装置149は等化ニューラルネットワ
ーク162の入力ユニットへの入力値、すなわち特性検
出ニューラルネットワーク161が出力する伝達関数の
実数部X(ω)、虚数部Y(ω)と、I,Q両チャンネ
ルそれぞれ8個の入力値を収集し、これと同時刻におけ
るトレーニングシーケンスのビットパターンI,Qの値
を組として、学習パターン蓄積装置151に学習パター
ンとして格納する。ここでトレーニングシーケンスのビ
ットパターンI,Qが等化ニューラルネットワークの出
力ユニットに与えられる教師信号となる。
【0114】図58は等化誤り判定によって生成された
学習パターンの例である。この学習パターンは、あらか
じめ等化ニューラルネットワーク162の学習に用いら
れた学習データ、すなわち図24の学習データに加え
て、等化ニューラルネットワーク162の学習データと
して追加されるものである。学習パターン蓄積装置15
1には図24の学習データがすでに格納されており、追
加された図58のデータとの両方を用いて、学習制御装
置152の制御によって、例えばパケット受信後の次の
パケット到着迄の空き時間を利用して等化ニューラルネ
ットワーク162の学習が行われる。
【0115】図59は図56における学習制御装置の詳
細構成ブロック図である。同図において、学習パターン
制御装置165は学習パターン蓄積装置から学習パター
ンを読み出し、そのパターンを入力信号と教師信号とに
分割する。入力信号提示装置166は学習パターン制御
装置165から与えられる入力信号を等化ニューラルネ
ットワークの入力ユニットに出力し、等化ニューラルネ
ットワークはこの入力信号に基づいて前向き計算を実行
し、出力信号を出力誤差計算装置167に出力する。出
力誤差計算装置167は等化ニューラルネットワークの
出力と学習パターン制御装置165から与えられる教師
信号との誤差を計算し、その誤差を重み更新装置168
に与え、重み更新装置168は例えばバックプロパゲー
ション法を用いて、等化ニューラルネットワークの内部
係合の重みを更新する。これらの動作が、全ての学習パ
ターンに対して、教師信号と出力信号との誤差がある値
以下に収束するまで実行される。
【0116】図60は第5の発明おいてトレーニングシ
ーケンスに対応する信号の受信後にも特性検出を続行す
る帰還型適応等化器の実施例の構成ブロック図である。
同図を図56の実施例と比較すると、前述と同様に入力
パターン作成部の代わりに特性検出制御装置が設けられ
ている点のみが異なり、また特性検出制御装置の動作も
前述におけると全く同様である。なお図60において学
習パターン蓄積装置に蓄積される学習パターンは、図5
6におけると同様にトレーニングシーケンスに対応する
ものだけである。これはトレーニングシーケンスの終了
後の受信信号に対しては等化結果の正否を判断すること
ができないためである。
【0117】図61は適応等化器の調整装置を独立させ
た実施例の構成ブロック図である。同図の構成は図56
の実施例と全く同一であるが、等化誤り判定装置14
9、認識信号蓄積装置150、学習パターン蓄積装置1
51、および学習制御装置152から構成される適応等
化器の調整装置が等化器と独立して設けられ、この調整
器が適応等化器と接続されて用いられる構成となってい
る。
【0118】以上詳細に説明した第1〜第5の発明の実
施例においては、特性検出装置、等化装置、等化制御装
置、および後処理装置としてニューラルネットワークを
用いる場合を説明したが、例えばトランスバーサル型等
化器などの装置を用いることも可能である。またニュー
ラルネットワークとして階層ネットワークを用いる場合
を説明したが、例えば階層ネットワークの中間層のユニ
ットから入力層のユニットへの回帰結合を持つネットワ
ークモデル、すなわちリカレントネットワークを用いる
ことも可能である。
【0119】さらに伝送路の特性として伝達関数の実数
部および虚数部の値を用いるものとしたが、例えば伝達
関数の振幅周波数特性、包絡線特性など他の特性値を用
いることもできる。2波モデルの場合の振幅周波数特性
A(ω)および包絡線特性D(ω)は次のように与えら
れる。
【0120】
【数3】
【0121】なお、本実施例では反射波と直接波との位
相差がディジタル信号の1シンボル以内である場合を想
定し、少なくとも1シンボル前まで見るために、2シン
ボル分のデータを4倍オーバーサンプリングして8ビッ
ト分のデータとして等化ニューラルネットワーク等に入
力させているが、入力ビット数をさらに増大させること
によって、より大きな遅延に対応できることは当然であ
る。
【0122】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば伝送系の伝送特性として例えば伝達関数を検出し、
その結果を用いて伝送特性の時間的変化に柔軟に追従し
て信号の等化を行うことができる。また検出された伝達
関数に応じて、複数の等化回路の出力に対する重み付け
信号としての制御信号を出力することによって適応的な
等化機能を持つ等化器を、トレーニングシーケンスのビ
ットパターンに対応する検出パラメータを用いることに
よって効率的に学習を行えるニューラルネットワークを
用いて伝送特性を検出する機能を持つ等化器を構成する
ことができる。さらに、等化誤りを検出した時、その誤
りを含む受信信号と、検出された伝送特性、および正し
い信号の対応関係を学習パターンとして、これを等化装
置に学習させることにより、システムの運用中に等化器
の性能改善を図ることができ、通信システムにおける伝
送特性の向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第3の発明の原理ブロック図である。
【図2】第2の発明の原理ブロック図である。
【図3】第4の発明の原理ブロック図である。
【図4】第5の発明の原理ブロック図である。
【図5】第1の発明における適応等化器の基本構成を示
すブロック図である。
【図6】第1の発明における適応等化器の実施例の構成
を示すブロック図である。
【図7】本発明における伝搬路モデルを示す図である。
【図8】図6の適応等化器の実施例における変調系の構
成を示すブロック図である。
【図9】図6の適応等化器の実施例における復調系の構
成を示すブロック図である。
【図10】本発明におけるパケットの実施例フォーマッ
トを示す図である。
【図11】図6の適応等化器の実施例における特性検出
ニューラルネットワークを示す図である。
【図12】特性検出ニューラルネットワークへの入力パ
ターン作成部の実施例の構成を示すブロック図である。
【図13】トレーニングシーケンス検出部の詳細構成を
示すブロック図である。
【図14】トレーニングシーケンスメモリの詳細構成を
示すブロック図である。
【図15】図11の特性検出ニューラルネットワークへ
の入力信号の例を示す図である。
【図16】学習データ生成のシミュレーションにおける
伝送路パラメータを示す図である。
【図17】I,Q各3ビット全ての組み合わせを学習さ
せる必要の説明図である。
【図18】特性検出ニューラルネットワークの学習デー
タの例を示す図である。
【図19】特性検出ニューラルネットワークの学習デー
タにおける波形ずれへの対応を説明する図である。
【図20】図6の適応等化器の実施例における等化ニュ
ーラルネットワークを示す図である。
【図21】等化NNへのデータ入力制御方式の説明図で
ある。
【図22】等化NNの動作実施例のタイミングチャート
である。
【図23】特性検出NNの動作遅れ補償方式の説明図で
ある。
【図24】等化ニューラルネットワークの学習データの
例を示す図である。
【図25】第1の発明における信号等化処理実施例のフ
ローチャートである。
【図26】第1の発明における信号等化実験でのサンプ
リング点を示す図である。
【図27】第1の発明における信号等化実験の結果を示
す図である。
【図28】第1の発明における帰還型適応等化器の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図29】特性検出制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図30】受信信号FIFOの構成を示すブロック図で
ある。
【図31】図28の実施例における信号等化処理実施例
のタイミングチャートである。
【図32】第2の発明における適応等化器の基本構成を
示すブロック図である。
【図33】第2の発明における適応等化器の実施例の構
成を示すブロック図である。
【図34】図33の適応等化器の実施例における制御ニ
ューラルネットワークを示す図である。
【図35】制御ニューラルネットワーク用学習データの
例を示す図である。
【図36】振幅比および位相差を変化させた場合の制御
ニューラルネットワークの学習データの例を示す図であ
る。
【図37】図33の適応等化器の実施例における等化ニ
ューラルネットワークを示す図である。
【図38】第2の発明における帰還型適応等化器の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図39】第3の発明における適応等化器の基本構成を
示すブロック図である。
【図40】第3の発明における適応等化器の実施例の構
成を示すブロック図である。
【図41】図40の適応等化器の実施例における特性検
出ニューラルネットワークを示す図である。
【図42】特性検出ニューラルネットワークパラメータ
管理部の実施例の構成を示すブロック図である。
【図43】重み制御部の詳細構成を示すブロック図であ
る。
【図44】特性検出ニューラルネットワークの学習デー
タの例を示す図である。
【図45】第3の発明における帰還型適応等化器の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図46】第4の発明における適応等化器の基本構成を
示すブロック図である。
【図47】第4の発明における適応等化器の実施例の構
成を示すブロック図である。
【図48】第4の発明おいてビットパターンに対応する
特性検出パラメータを用いる適応等化器の実施例の構成
ブロック図である。
【図49】後処理ニューラルネットワークの実施例を示
す図である。
【図50】後処理ニューラルネットワークの学習データ
の例を示す図である。
【図51】第4の発明における信号等化処理実施例のフ
ローチャートである。
【図52】第4の発明における帰還型適応等化器の実施
例の構成を示すブロック図(その1)である。
【図53】第4の発明における帰還型適応等化器の実施
例の構成を示すブロック図(その2)である。
【図54】第4の発明における特性蓄積装置と統計処理
装置の実施例の構成を示すブロック図である。
【図55】第5の発明における適応等化器の基本構成を
示すブロック図である。
【図56】第5の発明における適応等化器の実施例の構
成を示すブロック図である。
【図57】等化誤り判定の例を示す図である。
【図58】等化誤り判定によって生成された学習パター
ンの例を示す図である。
【図59】図56の実施例における学習制御装置の詳細
構成を示すブロック図である。
【図60】第5の発明における帰還型適応等化器の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図61】適応等化器の調整装置を独立させた実施例の
構成を示すブロック図である。
【図62】本発明が対象とする移動体通信方式における
二波干渉フェーシングを説明する図である。
【図63】トランスバーサル型等化器の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10,21 等化対象 11 特性検出手段 12,15,17 等化手段 14 等化制御手段 16 後処理手段 18 等化誤り検出および学習パターン
蓄積手段 19 学習制御手段 20,25 適応等化器 22 特性検出装置 23 等化装置 24 入力パターン作成部 26 変調系 27 伝搬路 28 復調系 29 特性検出ニューラルネットワーク 30 等化ニューラルネットワーク 31 しきい値処理部 36 トレーニングシーケンス検出部 37 トレーニングシーケンスメモリ 48 特性検出制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04L 25/03 C 9199−5K (72)発明者 長田 茂美 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−196613(JP,A) 特開 平2−201607(JP,A) 特開 平2−299002(JP,A) 特開 平2−218210(JP,A)

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信システムにおける伝送路上での信
    号劣化を補償するための適応等化器において、 既知の入力信号に対する該伝送路の出力信号から該伝送
    路の特性としての伝達関数を検出する手段であって、ニ
    ューラルネットワーク、または提示された事例の学習に
    よって特性検出機能を獲得する学習装置によって構成さ
    れる特性検出手段(11)と、該検出された伝達関数を用いて、 未知入力信号に対する
    該伝送路の出力信号の等化を行う手段であって、ニュー
    ラルネットワーク、または提示された事例の学習によっ
    て等化機能を獲得する学習装置によって構成される等化
    手段(12)とを備えたことを特徴とする適応等化器。
  2. 【請求項2】 前記特性検出手段(11)の前段に、
    該特性検出手段(11)に対して、前記既知入力信号が
    前記伝送路に入力されている期間においては該既知入力
    信号と該伝送路の出力信号とを供給し、該既知入力信号
    の入力終了後未知入力信号が該伝送路に入力される期間
    においては該既知入力信号に代わる信号としての前記等
    化手段(12)の出力と該伝送路の出力信号とを供給
    し、該特性検出手段(11)に連続的な特性検出を行わ
    せる特性検出制御装置を更に備えたことを特徴とする請
    求項1記載の適応等化器。
  3. 【請求項3】 前記特性検出手段(11)が、前記
    送路の伝達関数の実数部と虚数部の値を検出することを
    特徴とする請求項1または2記載の適応等化器。
  4. 【請求項4】 前記特性検出手段(11)が前記伝送
    の伝達関数の振幅周波数特性と包絡線特性の値を検出
    することを特徴とする請求項1または2記載の適応等化
    器。
  5. 【請求項5】 通信システムにおける伝送路上での信
    号劣化を補償するための適応等化器において、 既知の入力信号に対する該伝送路の出力信号から該伝送
    路の特性としての伝達関数を検出する手段であって、ニ
    ューラルネットワーク、または提示された事例の学習に
    よって特性検出機能を獲得する学習装置によって構成さ
    れる特性検出手段(11)と、該検出された伝達関数を用いて、 未知入力信号に対する
    該伝送路の出力信号の等化を行うための制御信号を出力
    する手段であって、ニューラルネットワーク、または提
    示された事例の学習によって等化制御機能を獲得する学
    習装置によって構成される等化制御手段(14)と、 該等化制御手段(14)の出力に応じて未知入力信号に
    対する該伝送路の出力信号の等化を行う等化手段(1
    5)とを備えたことを特徴とする適応等化器。
  6. 【請求項6】 前記特性検出手段(11)の前段に、
    該特性検出手段(11)に対して、前記既知入力信号が
    前記伝送路に入力されている期間においては該既知入力
    信号と伝送路の出力信号とを供給し、該既知入力信号の
    入力終了後未知入力信号が該伝送路に入力される期間に
    おいては該既知入力信号に代わる信号としての前記等化
    手段(15)の出力と該伝送路の出力信号とを供給し、
    該特性検出手段(11)に連続的な特性検出を行わせる
    特性検出制御装置を更に備えたことを特徴とする請求項
    5記載の適応等化器。
  7. 【請求項7】 前記等化手段(15)が複数の等化回
    路の出力を重み付け加算する手段であり、かつ前記等化
    制御手段(14)が前記特性検出結果に応じて該複数の
    等化回路の出力に対する重み付け信号を出力することを
    特徴とする請求項5または6記載の適応等化器。
  8. 【請求項8】 前記等化手段(15)の一部としての
    複数の等化回路が、それぞれニューラルネットワーク、
    または提示された事例の学習によって該等化機能を獲得
    する学習装置であることを特徴とする請求項5,6また
    は7記載の適応等化器。
  9. 【請求項9】 前記特性検出手段(11)が、前記
    送路の伝達関数の実数部と虚数部の値を検出することを
    特徴とする請求項5,6,7または8記載の適応等化
    器。
  10. 【請求項10】 前記特性検出手段(11)が、前記
    伝送路の伝達関数の振幅周波数特性と包絡線特性の値を
    検出することを特徴とする請求項5,6,7または8記
    の適応等化器。
  11. 【請求項11】 通信システムにおける伝送路上での
    信号劣化を補償する ための適応等化器において、 既知の入力信号の信号パターンに対応する検出パラメー
    タを用いて、該入力信号に対する該伝送路の出力信号か
    該伝送路の特性としての伝達関数を検出する手段であ
    って、ニューラルネットワーク、または提示された事例
    の学習によって特性検出機能を獲得する学習装置によっ
    て構成される特性検出手段(11)と、該検出された伝達関数を用いて、 未知入力信号に対する
    該伝送路の出力信号の等化を行う手段であって、ニュー
    ラルネットワーク、または提示された事例の学習によっ
    て等化機能を獲得する学習装置によって構成される等化
    手段(12)とを備えたことを特徴とする適応等化器。
  12. 【請求項12】 前記特性検出手段(11)の前段
    に、該特性検出手段(11)に対して、前記既知入力信
    号が前記伝送路に入力されている期間においては該既知
    入力信号と伝送路の出力信号とを供給し、該既知入力信
    号の入力終了後未知入力信号が該伝送路に入力される期
    間においては該既知入力信号に代わる信号としての前記
    等化手段(12)の出力と該伝送路の出力信号とを供給
    し、該特性検出手段(11)に連続的な特性検出を行わ
    せる特性検出制御装置を更に備えたことを特徴とする
    求項11記載の適応等化器。
  13. 【請求項13】 前記特性検出手段(11)が、前記
    伝送路の伝達関数の実数部と虚数部の値を検出すること
    を特徴とする請求項11または12記載の適応等化器。
  14. 【請求項14】 前記特性検出手段(11)が、前記
    伝送路の伝達関数の振幅周波数特性と包絡線特性の値を
    検出することを特徴とする請求項11または12記載
    適応等化器。
  15. 【請求項15】 通信システムにおける伝送路上での
    信号劣化を補償するための適応等化器において、 既知の入力信号に対する該伝送路の出力信号から該伝送
    路の特性としての伝達関数を検出する手段であって、ニ
    ューラルネットワーク、または提示された事例の学習に
    よって特性検出機能を獲得する学習装置によって構成さ
    れる特性検出手段(11)と、 複数の時刻に対する該特性検出手段(11)の特性検出
    結果を蓄積し、該蓄積された特性検出結果の後処理を行
    う後処理手段(16)と、 該後処理手段(16)によって後処理された結果を用い
    て、未知入力信号に対する該伝送路の出力信号の等化を
    行う手段であって、ニューラルネットワーク、または提
    示された事例の学習によって等化機能を獲得する学習装
    置によって構成される等化手段(17)とを備えたこと
    を特徴とする適応等化器。
  16. 【請求項16】 前記特性検出手段(11)の前段
    に、該特性検出手段(11)に対して、前記既知入力信
    号が前記伝送路に入力されている期間においては該既知
    入力信号と伝送路の出力信号とを供給し、該既知入力信
    号の入力終了後未知入力信号が該伝送路に入力される期
    間においては該既知入力信号に代わる信号としての前記
    等化手段(17)の出力と該伝送路の出力信号とを供給
    し、該特性検出手段(11)に連続的な特性検出を行わ
    せる特性検出制御装置を更に備えたことを特徴とする
    求項15記載の適応等化器。
  17. 【請求項17】 前記特性検出手段(11)が、前記
    既知入力信号の信号パターンに対応する検出パラメータ
    を用いて、前記伝送路の特性を検出することを特徴とす
    請求項15または16記載の適応等化器。
  18. 【請求項18】 前記後処理手段(16)が統計処理
    装置から成ることを特徴とする請求項15,16または
    17記載の適応等化器。
  19. 【請求項19】 前記後処理手段(16)が、ニュー
    ラルネットワーク、または提示された事例の学習によっ
    て該後処理機能を獲得する学習装置から成ることを特徴
    とする請求項15,16または17記載の適応等化器。
  20. 【請求項20】 前記特性検出手段(11)が、前記
    伝送路の伝達関数の実数部と虚数部の値を検出すること
    を特徴とする請求項15,16,17,18または19
    記載の適応等化器。
  21. 【請求項21】 前記特性検出手段(11)が、前記
    伝送路の伝達関数の振幅周波数特性と包絡線特性の値を
    検出することを特徴とする請求項15,16,17,1
    8または19記載の適応等化器。
  22. 【請求項22】 出力信号の劣化補償としての等化が
    行われるべき等化対象(10)への既知の入力信号に対
    する出力信号から、該等化対象(10)の特性を検出す
    る特性検出手段(11)と、 該特性検出手段(11)によって検出された結果を用い
    て、未知入力信号に対する該等化対象(10)の出力信
    号の等化を行う等化手段(12)と、 前記既知の入力信号と該等化手段(12)の出力信号と
    を比較し、等化誤りを検出した時、該出力信号、前記特
    性検出手段(11)の検出結果、および前記等化対象
    (10)の正しい出力信号としての前記既知入力信号と
    を学習パターンとして蓄積する等化誤り検出および学習
    パターン蓄積手段(18)と、 前記等化対象(10)が出力信号を出力していない期間
    において、該学習パターンを用いて前記等化手段(1
    2)に学習を行わせる学習制御手段(19)とを備えた
    ことを特徴とする適応等化器。
  23. 【請求項23】 前記特性検出手段(11)を構成す
    る特性検出装置と、前記等化手段(12)を構成する等
    化装置と、 前記等化誤り検出および学習パターン蓄積手段(18)
    を構成する認識信号蓄積装置、等化誤り判定装置、およ
    び学習パターン蓄積装置と、前記学習制御手段(19)
    を構成する学習制御装置とから成る適応等化器の調整装
    置を備えたことを特徴とする請求項22記載の適応等化
    器。
  24. 【請求項24】 前記特性検出手段(11)の前段
    に、該特性検出手段(11)に対して、前記既知入力信
    号が前記等化対象(10)に入力されている期間におい
    ては該既知入力信号と等化対象(10)の出力信号とを
    供給し、該既知入力信号の入力終了後未知入力信号が該
    等化対象(10)に入力される期間においては該既知入
    力信号に代わる信号としての前記等化手段(12)の出
    力と該等化対象(10)の出力信号とを供給し、該特性
    検出手段(11)に連続的な特性検出を行わせる特性検
    出制御装置を更に備えたことを特徴とする請求項22ま
    たは23記載の適応等化器。
  25. 【請求項25】 前記特性検出手段(11)が、ニュ
    ーラルネットワーク、または提示された事例の学習によ
    って該特性検出機能を獲得する学習装置であることを特
    徴とする請求項22,23または24記載の適応等化
    器。
  26. 【請求項26】 前記等化手段(12)が、ニューラ
    ルネットワーク、または提示された事例の学習によって
    該等化機能を獲得する学習装置であることを特徴とする
    請求項22,23または24記載の適応等化器。
  27. 【請求項27】 前記特性検出手段(11)が、前記
    等化対象(10)の伝達関数、または該伝達関数の実数
    部と虚数部の値を検出することを特徴とする請求項2
    2,23,24,25または26記載の適応等化器。
  28. 【請求項28】 前記特性検出手段(11)が、前記
    等化対象(10)の伝達関数の振幅周波数特性と包絡線
    特性の値を検出することを特徴とする請求項22,2
    3,24,25または26記載の適応等化器。
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