JPH0770567A - 流動接触分解装置の制御方法及び流動接触分解反応装 置 - Google Patents

流動接触分解装置の制御方法及び流動接触分解反応装 置

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JPH0770567A
JPH0770567A JP3312991A JP3312991A JPH0770567A JP H0770567 A JPH0770567 A JP H0770567A JP 3312991 A JP3312991 A JP 3312991A JP 3312991 A JP3312991 A JP 3312991A JP H0770567 A JPH0770567 A JP H0770567A
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feed
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atomization
nozzle
liquid
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JP3312991A
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Craig Y Sabottke
ヤング サボットク クレイグ
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ExxonMobil Technology and Engineering Co
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Exxon Research and Engineering Co
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G11/00Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G11/14Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils with preheated moving solid catalysts
    • C10G11/18Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils with preheated moving solid catalysts according to the "fluidised-bed" technique
    • C10G11/187Controlling or regulating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J8/00Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
    • B01J8/18Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes with fluidised particles
    • B01J8/1809Controlling processes

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、流動接触分解装置の給液イ
ンジェクタによる霧化を最適に制御する方法及び装置を
提供することにある。 【構成】 本発明の方法では、所与の圧力降下ΔPすな
わち各給液インジェクタののど部の前後の圧力降下ΔP
を維持することにより給液の霧化を最適化できる給液イ
ンジェクタを用いて、接触分解ゾーンに給液を導入する
ように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動接触分解装置(fl
uid catalytic cracking unit 、FCCU)において給
液インジェクタ(feed injector)による霧化を制御する
装置及び方法に関する。より詳しくは、所定のΔP(す
なわち、各給液インジェクタののど部の前後の圧力降
下)を与えることにより給液の霧化を最適化する複数の
給液インジェクタを用いて接触分解領域に給水を導入す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】石油精製工業において、炭化水素の流動
接触分解は良く知られており、流動固体技術を用いた種
々の方法により行われている。通常、この方法において
は、適当に予熱された比較的高分子量の炭化水素の液体
及び/又は蒸気を、流動床反応ゾーン又は上昇管反応ゾ
ーン内において、微細化した熱い固体触媒粒子に接触さ
せ、自動車用ガソリン及び留出燃料において一般的な低
分子量炭化水素まで所望の程度に分解させるのに充分な
時間、流動状態の高温に維持する。
【0003】分解反応の間、反応ゾーン中の触媒粒子上
にコークスが堆積するため、分解反応のための触媒の活
性及びガソリンのブレンド基材を製造するための触媒の
選択性が低下する。コークスで汚染された触媒すなわち
使用済の触媒の一部(好ましくは大部分)を復元させる
ため、触媒は反応ゾーンから再生ゾーンへと移送され
る。一般的な再生ゾーンは大型の垂直円筒状容器を有し
ており、該容器内で、使用済の触媒は、空気のような酸
素含有再生ガスを上向きに通すことにより、使用済の触
媒からのコークスの少なくとも一部(好ましくは大部
分)を燃焼させた状態の流動床として維持される。再生
された触媒は、その後、再生ゾーンから引き出され、再
び反応ゾーン内に導入されて、付加した炭化水素給液
(hydrocarbonfeed) と反応される。
【0004】流動接触分解装置において商業的に実用化
されているものは、固定のど部形の給液インジェクタで
ある。例えば、Deanその他の米国特許第4,434,049 号及
びSkrabaの米国特許第4,575,414 号には、固定のど部形
の霧化スプレーノズルが開示されている。Chesmoreその
他の日本国公開特許(特開昭)59-145287 号には、スパ
イラルモーメンタム(螺旋運動量)をもつ固定のど部形
給液インジェクタが開示されている。この固定のど部形
給液インジェクタは、通常、或る予測に基づいて設計さ
れかつ或る品質の給液に対して最適化されている。しか
しながら、プラントの実際の作動時において、業務目的
が時間と共に変化するため、通常、給液の品質は予測の
基礎とは異なるものとなる。これらの理由から、最も普
通の流動接触分解装置は、2〜3年の周期(この周期
は、流動接触分解装置の点検スケジュールにほぼ一致し
ている)で、それらの固定のど部形給液インジェクタを
変更する。
【0005】また、流動接触分解装置の作動を多変数拘
束制御して、連続ベースでの製油所の利益を最大にする
ことが現在のプラクティスである。重要なプロセス変量
は、給液の品質、及び流動接触分解装置の給液インジェ
クタへの流量である。一般に、流動接触分解装置(FC
CS)への全給液は、新鮮な給液とリサイクル給液(再
生処理給液)とを混合したものである。また、リサイク
ル給液は、一般に、重接触サイクル油(heavy catalyti
c cycle oil 、HCCO)及び精留塔底油(「スラ
リ」)である。図1には、一般的な接触分解作業が示し
てある。原油源は、大気パイプスチル(atmospheric pi
pestill 、APS)1内で蒸留されて、ライン2内には
常圧蒸留残油(reduced crude)が生成される。この常圧
蒸留残油は、真空パイプスチル(vacuum pipestill、V
PS)3内で蒸留されて、ライン4内には真空ガス油
(vacuum gas oil、VGO)が生成される。ライン4内
の給液は、ライン7内の再生処理給液と混合されて、混
合給液6を生成する。混合給液6は、該混合給液6をF
CCU反応器(流動接触分解装置の反応器)5内に導入
する1つ以上のインジェクタに導かれる。反応器生成物
は反応器5から出て、ライン8を通って精留塔9に入
る。該精留塔9は、頂部留分11と、サイドカット(側
部留分)13とを産出し、該サイドカット13は、反応
器5に通じる前記ライン7内の給液として再生処理(リ
サイクル)される。ライン15内の底油の一部も、バイ
パス17を通って再生処理され、リサイクル給液の流れ
7内で混合される。
【0006】通常、多くの理由から、実際の作業におけ
るFCCU反応器への全給液が変化する。1つの理由
は、製油所において原油の混合を変えることは一般的な
ことだからである。従って、FCCU新鮮給液(例え
ば、真空ガス油(VGO)又はVGOの得率(yield))
が変化する。FCCU反応器への全給液が変化する他の
理由は、上流側工程の変化によりFCCU新鮮給液の質
及び量が変化するからである。例えば、真空パイプスチ
ル(VPS)のカットポイントが変化するであろうし、
減圧(蒸留)残油(vacuum residue、VR)に対する真
空ガス油(VGO)の比率も変化するが、これは、冬対
夏の販売条件にもよる。上流側工程の他の変化として、
水素処理装置における変化、例えば、使用される触媒又
は条件の厳格さの変化も含まれる。
【0007】FCCU(流動接触分解装置)への全給液
が変化する他の理由は、輸入される新鮮給液が変化する
ことにある。一般に、製油所は、製油所外の供給所から
種々の留出油(留分)を購入することにより、選択を多
様化できるという利点がある。FCCUへの新鮮給液が
変化すると、一般にこの新鮮給液と混合されるリサイク
ル給液に二次変化が生じ、これにより、最終的には、給
液インジェクタへの全給液の流量に重大な変化すなわち
変動を生じさせることになる。
【0008】上記理由から、FCCU反応器への全給液
における重大かつ破滅的変化は、一般に一週間ベースで
生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】FCCUへの給液の流
量が変化すると、給液インジェクタに導かれているポン
プの前後に圧力変化を生じさせかつ給液インジェクタの
ノズルの前後に圧力変化を生じさせる(後者の圧力変化
により霧化が変化する)。一般に、給液インジェクタへ
のラインに設けた流量制御装置(FLICs(複数))
により圧力変化が或る程度補償されるけれども、これら
の流量制御装置はグロス(総量)制御装置であり、従っ
て最適な圧力制御を行うものではない。大部分のライン
において圧力が同一になるとしても、固定形ノズルイン
ジェクタの流れ面積が一定であることにより、ノズルの
前後における圧力変化及びこれに関連する霧化の変化が
引き起こされる。一般に、ポンプヘッドは、約10 psi
(例えば、60±5)の範囲内で変化し、ノズル部分の
ΔPは、一般に約20〜40ps(約1.4 〜2.8 kg/cm2)
の範囲内で変化する。
【0010】全給液に充分大きな圧力変化が生じると、
幾つかのインジェクタノズルが開放又は閉鎖して圧力変
動を小さくする。全給液の流量の増大に応答して、例え
ば、8つのうちの4つの給液インジェクタを閉鎖するこ
とにより、ノズルの前後のΔPを操作することができ
る。しかしながら、この試みは、連続的な変化ではなく
段階的な変化を引き起こし、効率の低下を招く。従っ
て、経済的な環境が変化する中で、FCCUを最大限に
作動できるようにする必要がある。プラントを2〜3年
運転する間に、利用できる給液ポンプのヘッド及び給液
装置の流体キャパシティを用いて、給液インジェクタの
霧化を最適化できるかなりの余地がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】今では、例えば、可変の
ど部形給液インジェクタの使用により、FCCUへの給
液の霧化を最適化できることが知られている。適当な制
御機器に関連していえば、FCCUの工程及び製油所全
体の作動の制御及び最適化について付加的な自由度を得
ることが可能である。また、新しい種類の給液インジェ
クタを使用すれば、給液の所定の最適な滴サイズ及び/
又は滴サイズ分布及び/又はスプレーパターンを、希望
通りに維持することができる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に関連して、本発明の方法及
び装置をより詳細に説明する。本発明は、接触分解領域
内に導入された給液の霧化を最適化することにより、F
CCU(流動接触分解装置)を制御する方法に関する。
本発明の好ましい実施例においては、以下に詳細に説明
するように、複数の給液インジェクタ(各給液インジェ
クタが可変のど部を備えている)を用いて給液の霧化を
最適化している。
【0013】本発明の説明において、給液インジェクタ
からの流出液(effluent) について使用する「霧化」な
る用語は、次のような霧化特性、すなわち、給液の平均
滴サイズ、滴サイズ分布、及びスプレーパターン含むこ
とを意味している。スプレーパターンとは、スプレーの
角度及び形状(例えば円錐状、ファン状等)をいう。一
般に、平均滴サイズが小さく、滴サイズ分布が狭く、及
びスプレーパターンが良く分散されたものであればある
程、コークス及び乾きガス(乾性ガス)が少なくなり、
従って、液体得率(liquid yields)が最大になる。モー
ガス(mogas)を最大にするため、比較的微細な滴への給
液の霧化は、FCCUに用いられる触媒粒子のサイズ
(粒度)及び分布にマッチするように選択される。一
方、平均滴サイズが大きく、滴サイズ(平均滴サイズよ
りかなり大きな一部の滴を含む)の分布が広ければ広い
程、かつスプレーパターンが良く分散していなければい
ない程、コークスの形成量がかなり増大する。霧化の選
択度合は、制御方法の目的に応じて定められる。例え
ば、液化プロパンガス(liquid propane gas、LPG)
を最大にするには、微細な滴サイズは理想的なものでは
ない。滴サイズ及び滴サイズ分布は、得率の目的を達成
する上で優性ファクタである。また、データによれば、
2つの異なるスプレーパターンが、得率に対し劇的に異
なる降下を及ぼすことを示している。
【0014】本発明の方法は、ニュートン流体又は非ニ
ュートン流体のいずれの給液にも適用することができ
る。一般に、FCCU工程へのVGO(真空ガス油)給
液は、ニュートン流体としてふるまう。高沸点残油給液
成分(high boiling resid feed components) 及びリサ
イクル基材(これらは、給液インジェクタに送られる全
給液の流れの一部である)は、幾分かの非ニュートン流
体特性を呈するけれども、給液が全体としてニュートン
流体としてふるまうものであるとの仮定は、正当であり
かつ装置の設計に関する限り充分なものであると考えら
れる。
【0015】油のみの給液(oil-only feed)は、「圧力
霧化(pressure atomized)」してもよいし、及び/又は
FCCU反応器内にスプレーしてもよい。しかしなが
ら、好ましい作動モードにおいては、油の給液(oil fe
ed) 内に低分子量の媒体が噴射される。適当な媒体とし
て、水素、蒸気、窒素、FCCオフガス、及びC6 -
化水素がある。FCCU反応器への給液の流れとして用
いるのに最も好ましいのは、蒸気/油の混合物である。
好ましい実施例においては、この蒸気/油混合物は、可
変のど部形給液インジェクタのノズルに通される。蒸気
/油の比(比率)は、給液の種類及び特性の変化に基づ
いて、作動中に調節することができる。混合物中の蒸気
の量は、混合物の濃度に影響を与え、従って霧化にも大
きな影響を与える。本発明の方法に適した一般的な商業
的プラクティスでは、軽い種類の給液に対しては約1.0
重量%の蒸気を用い、重くてより粘度の大きな種類の給
液に対しては約3.0 〜5.0 重量%の蒸気を使用する。
【0016】FCCUの給液インジェクタに低分子量媒
体を使用すれば、油の分圧を低下させることによって液
体滴の気化(蒸発)を助けることができる。真空パイプ
スチルのフラッシュゾーン(瞬間的蒸発領域)の作動に
は、簡単なアナロジーを導入することができる。圧力及
び温度を一定にしておいて、蒸気/油の比率を大きくす
ると、油の分圧を低下させ、かつ、より高沸点の油成分
を気化させることができる。
【0017】流動接触分解(FCC)方法においては、
油給液と再生触媒との初期接触、及びこの初期接触を如
何に行うかが、FCCU反応器の製品の得率、品質、及
び分解に要する関連吸熱量に影響を及ぼす。初期接触
は、一般に、蒸気/油/触媒の混合物(エマルジョン)
を備えた反応器装置内の局部的領域(制御容積)として
みなすことができる。本発明によれば、蒸気/油の比率
及び霧化(油液の滴サイズ、滴サイズ分布及び/又はス
プレーパターン)を調節することによって、反応経路を
制御すなわち影響を与えることができる。FCCUの入
力又は出力の所与の設定に対して霧化を最適化するのが
好ましい。
【0018】取り扱われる給液の霧化状態の良好な表示
すなわち測定は、給液インジェクタのノズルの前後の圧
力降下ΔPである。或いは、ノズルの圧力降下に関する
パラメータを霧化の測定に使用することもできる。例え
ば、本発明の好ましい給液インジェクタにおいては、圧
力降下は、ノズルの横断面積に直接関係している。以下
の例において定義するノズルの抵抗係数は、霧化の良好
な測定に貢献する。ノズルの抵抗係数すなわちΔPにつ
いてのノズルの滴サイズ、滴サイズ分布及びスプレーパ
ターンに関するデータは、以下の例において詳細に説明
するように、実験により求めることができる。
【0019】また、相関関係も、特定の可変のど部形給
液インジェクタの設計性能の見積もりを行う基礎として
用いることができる。ノズルの幾何学的形状は、スプレ
ーパターン、液の滴サイズ及び滴サイズ分布に影響を与
え、従って、ノズルの抵抗係数に影響を与える。例えば
図11には、或る種類の可変のど部形給液インジェクタ
についてのノズルの抵抗係数曲線が示されている。
【0020】給液インジェクタの変化に関連する接触分
解の変化を測定するのに、多数の同じ商業的装置から、
プラントのFCCUデータを収集することができる。例
えば、霧化に関するノズルのΔP又は他の測定値を、F
CCU反応器における得率及び品質シフト(quality sh
ifts) に関連付けることができる。このような相関関係
を実験的に関連付けるには、各々の特定のFCCUを試
験するのが好ましい。「ユニットファクタ」ベースで得
率シフト(yield shifts) を特徴付けるのに、FCCU
のコンピュータシミュレーションモデルを用いることが
できる。
【0021】前述のように、所望の霧化度合は、方法の
目的すなわち作動目的に基づいている。例えば、接触分
解ゾーンへの給液の霧化は、他変数拘束制御又はLP制
御又は非リニアLP制御時に変化する製品得率(produc
t yield)及び/又は品質目的を補償すべく選択すること
ができる。市場において製品の価値は変化するので、F
CCU反応器の得率を調節して、製油所での操業により
FCCU工程から得られる経済的利益を最適化すること
ができる。このことは、オンストリームブレンド(装置
を停止させないで行うブレンド)を導入している製油所
にとって極めて重要である。
【0022】霧化の度合は、実時間(リアルタイム)で
変化する制御変数として使用することができる。例え
ば、霧化の度合を変えることにより、得率及び温度の両
方を変化させることができる。ノズルの流れ面積及び霧
化は、上流側の変化する流量又は上流側の変化する化学
的又は物理的特性を補償できるように調節することがで
きる。また、霧化は、装置の通常の摩耗又はノズルのコ
ーキング/プラッギング(これらは、霧化を低下させか
つ得率及び品質シフトに悪影響を及ぼす)を補償すべく
調節することができる。
【0023】給液の霧化を制御する好ましい手段は、例
えば、圧力変換器すなわち圧力制御装置(pressure tra
nsducer or controller 、PdRC)を用いてインジェ
クタノズルの圧力降下ΔPをモニタリングし、このモニ
タリングに基づく信号を、可変(可動)のど部形給液イ
ンジェクタに連結されたアクチュエータに送ることであ
る。PdRCは、目標とするノズル圧力降下を保持する
簡単な単一制御ループモードで作動するのが適してい
る。或いは、PdRCは、より複雑な制御装置に接続す
ることもできる。
【0024】簡単な単一制御ループモードにおいて、P
dRCの目標圧力降下は、給液の所望の霧化が達成され
るように設定される。装置のオペレータは、「開放ルー
プ」制御モードにおいて、種々のPdRC設定点がFC
CU工程の得率及び品質に与える降下をモニタリングす
る。PdRC設定点は、プラントの応答傾向に基づいて
選択し、給液の霧化(スプレーパターン、滴サイズ及び
滴サイズ分布を含む)が最適になるようにする。
【0025】可変(可動)のど部形給液インジェクタの
制御におけるPdRCを補助するための応用ソフトウェ
アパッケージを開発することができる。各アクチュエー
タには、各インジェクタの音場較正を行うことができる
位置にインジェクタを設けることもできる。また、機器
にパイプマニホルドを設けて、PdRCを任意のインジ
ェクタに連結できるようにしてもよい。各可変(可動)
のど部形給液インジェクタ用に個々のPdRC機器を設
けて、より高価な構成にすることもできる。
【0026】各可変(可動)のど部形給液インジェクタ
についての音場較正曲線を構成して、ノズルの圧力降下
ΔPと流れ面積との間の関係を求めることができる。理
想的には各ノズルについて同じ関係を決定すべきである
が、実際のプラクティスでは、ユニット形の特別なパイ
プ構成により、それぞれのノズル間に幾分かの差異が生
じる。音場較正データにより、可変(可動)のど部形給
液インジェクタの1つを基準検出ノズルとして選択する
ことができる。PdRCはこのノズルの圧力降下をモニ
タリングして、応用プログラムに制御運動信号を送る。
個々の可変(可動)のど部形給液インジェクタについて
の音場較正データ及びPdRC信号に基づいて、応用プ
ログラムは、信号を個々のアクチュエータ/ポジショナ
に送り、ノズルの流れ面積を希望通りに変化させる。ア
クチュエータの不必要なハンティング(作動)を回避す
るため、何らかの不作動バンドを設けてもよい。また、
応用プログラムに階層(hierarchy)を設けて、個々のノ
ズルが連続的にかつ特定の幾何学的パターンで往復運動
(ストローク)できるようにしてもよいし、対向する2
つのノズルを1つの対として往復運動できるようにして
もよい。
【0027】FCCU工程への可変のど部形給液インジ
ェクタの応用により、新しい制御構成が可能になり、例
えば、1つ以上の給液インジェクタへの給液の全体的流
れ制御を給液インジェクタのノズルに対して直列配置
(cascade)することができる。給液回路に使用できるス
ペア制御弁のΔP及び給液ポンプのΔPが給液インジェ
クタのノズルに伝達され、ノズルのΔPが最適化されか
つ霧化及び/又はスプレーパターンが改善される。
【0028】プロセス制御の計画には、単一レベル(す
なわち単段)の給液インジェクタを含めることができる
し、又はFCCU反応器の上昇管の周囲に等間隔で配置
した多レベル(すなわち多段)の給液インジェクタを含
めることができる。一般的な反応器の構成では、予熱さ
れた新鮮な給液に下流側のFCCU精留塔からの分解さ
れたリサイクル基材を加えた全体の給液は、給液インジ
ェクタのノズルの上流側給液と混合される。一般に、こ
の全体の給液の流れは、上昇管の給液噴射流と混合され
て給液インジェクタノズルに送られる。
【0029】既存のFCCU(流動接触分解装置)のレ
イアウトでは、FCCUの給液インジェクタの既存の第
1レベル(底部)に関連する潜在的な構造的干渉問題が
あるため、本発明に用いる可変形式の給液インジェクタ
ノズルを前記第1レベルに付加すると、極めて高価なも
のになってしまう。そのような場合には、本発明による
可変のど部形給液インジェクタの付加的レベルを用いる
ことができる。
【0030】FCCUへの給液の段階的接触及び/又は
凝離接触(segregated contacting)を行うことは珍しい
訳ではない。例えば、2つの上昇管を備えたFCCU
は、給液の凝離接触を行うことができる。本発明の方法
を適用できる種々の実施例のうちの一例として、例えば
上昇管の垂直軸線上に第1、第2及び第3のレベルを備
えている特別なFCCUには、次のような工程上の仕様
(オプション)を付加することができる。
【0031】a.第1レベルへの全給液の供給(全給液
は、次のもの、すなわち、バージン真空ガス油、加工
(すなわち予処理)真空ガス油、輸入真空ガス油、輸入
残油、FCCU精留塔からのリサイクル流、又は製油所
の他の処理装置からのリサイクル流のうちの任意のもの
又は全部で構成することができる)。 b.第1レベルへのバージン真空ガス油(VGO)又は
加工(すなわち予処理)真空ガス油、及び第2レベルへ
のFCCUリサイクル流。
【0032】c.第2レベルへの全給液(短縮された反
応器滞留時間モード)。 d.第1レベルへのバージン真空ガス油(VGO)又は
加工(すなわち予処理)真空ガス油、第2レベルへの重
接触サイクル油(HCCO)のリサイクル流、及び第3
レベルへの底油リサイクル流。 e.第2レベルへのバージン真空ガス油(VGO)又は
加工(すなわち予処理)真空ガス油、及び第3レベルへ
のFCCUリサイクル流。
【0033】f.第1レベルへのバージン真空ガス油
(VGO)又は加工(すなわち予処理)真空ガス油及び
リサイクル流、及び第2レベルへの輸入(残油)給液。 g.第1レベルへのバージン真空ガス油(VGO)又は
加工(すなわち予処理)真空ガス油、及び第2レベルへ
のリサイクル流プラス輸入(残油)給液。 h.第1レベルへのバージン真空ガス油(VGO)又は
加工(すなわち予処理)真空ガス油、及び第2レベルへ
のリサイクル流、及び第3レベルへの輸入(残油)給
液。
【0034】i.第2レベルへのバージン真空ガス油
(VGO)又は加工(すなわち予処理)真空ガス油及び
リサイクル流、及び第3レベルへの輸入(残油)給液。 段形/凝離形(staged/segregated)のFCCU反応器装
置の好ましい実施例においては、最高品質の給液が、最
初に、最高品質で最も活性のある触媒と反応する。次の
段で、より低級品質の給液を反応器装置に導入するのが
好ましい。
【0035】単段反応装置(単段反応器装置)において
は、可変のど部形給液インジェクタのノズルのレベルの
位置(すなわちリングの位置)は、反応器の上昇管
(「トランスファライン反応器」と呼ばれることもあ
る)への入口に定めるのが好ましい。また、反応器の上
昇管の周囲には、多数のノズルを等間隔に分散配置し、
良好な触媒/油の接触及び混合が行われるようにするの
が好ましい。
【0036】本発明の方法を実施するため、既存の装置
を改造した多段反応器装置における好ましい作動モード
は次の通りである。全FCCUの給液成分は、2つの広
いカテゴリすなわち、良質な(例えば、バージンの)給
液と、低質の(例えば、分解再生処理された)給液とに
級別される。一般に、バージンのVGO給液は、反応器
の上昇管への入口に設けられた既存の第1レベルの給液
インジェクタ(該給液インジェクタは、固定のど部形給
液インジェクタ又は可変のど部形給液インジェクタのい
ずれでもよい)に導入される。一般に、全給液の約80
%が良質な給液(例えば、VGO)である。全給液のう
ちのこの良質な給液の成分は、給液インジェクタの第1
レベルと第2レベルとの間の反応ゾーンにおいて、僅か
に高い触媒/油比率で、再生処理された触媒に接触され
かつ反応される。
【0037】全給液の他の20%は、一般に、HCCO
(重触媒サイクル油)及びFCCU精留塔からの底油の
リサイクル流(該リサイクル流は、いわゆる低質給液を
有している)である。これらは、給液インジェクタの第
2レベル及びオプションの第3レベルにおける可変のど
部形給液インジェクタを通して噴射される。一般に、H
CCO及び底油のリサイクル流は、新鮮給液と比較し
て、より低い得率選択度(yield selectivities)をもつ
非常に香気のある耐火性の材料である。この材料を凝離
しかつ反応装置を段階化することにより、より魅力的な
製品の得率分布を得ることができかつ工程の付加的なフ
レキシビリティを得ることができる。
【0038】給液成分の凝離及び反応装置の2領域(す
なわち2段階)への段階化により、コークスを10%減
少できると見積もることができる。これは、エアリミッ
ト形装置(air-limited unit) のキャパシティを同じだ
け増大させることを意味している。給液インジェクタの
第2レベルに可変のど部形給液インジェクタを適用する
ことによりコークスを更に低減できると見積もられてい
る。これは、エアリミット形装置のキャパシティをされ
に増大できることを意味している。
【0039】リサイクル流と新鮮な給液流との間の流体
特性及び化学成分の差異により、リサイクル流に可変
(可動)のど部形給液インジェクタを使用することによ
って、方法の付加的なフレキシビリティを得ることがで
きる。可変(可動)のど部形給液インジェクタのノズル
により、リサイクル流の液滴サイズ、滴サイズ分布及び
/又はスプレーパターンが最適化される。給液の凝離に
より、リサイクル流は、給液のこれらのコンポーネンツ
すなわち事柄(液滴サイズ、滴サイズ分布及び/又はス
プレーパターン)にとって最適の条件で反応器装置内に
霧化される。異なる炭化水素の化学成分(chemistries)
が含まれているため、第1レベルの給液が、反応器への
第2レベルの給液よりも異なる霧化状態で最適化される
可能性がある。これらの異なる最適化のベースは、特別
な作動目的及び優れた経済性に基づく装置である。
【0040】別の場合には、凝離された給液を、別のノ
ズルを用いて、給液インジェクタの単一レベルで処理す
ることができる。本発明に使用される可変のど部形給液
インジェクタは、以下に説明するように、例えば可動の
ど部インサートを付加することにより、従来の固定のど
部形給液インジェクタを適当に変えることにより構成す
ることができる。固定のど部形ノズルの設計形式は多数
あり、例えば、収斂−拡散形、収斂形、収斂−拡散ファ
ン形、及び螺旋形等があるが、これらに限定されるもの
ではない。当業者には、本発明を他のノズル形状及び他
の固定のど部形ノズルに拡大できることが理解されよ
う。本発明の方法には、制御された方法で給液の霧化を
変化できる任意の給液インジェクタ装置を使用すること
ができる。
【0041】以上、本発明を概略的に説明したが、次
に、一般的な流動接触分解装置(FCCU)を示す図2
を参照して本発明を説明する。本発明の適用は、この形
式の装置に限定されるものではなく、他の形式の分解装
置及び他のゾーン形状及びゾーン位置にも等しく適用で
きるものである。簡単化のため、例えば、弁、ポンプ、
圧縮機、蒸気ライン、計器、及びその他のプロセス機器
及び制御手段等の種々の慣用的な構成部品は、図面から
省略してある。接触分解技術の分野の当業者に明白な変
更は、本発明の範囲に含まれるものである。
【0042】図2には、垂直に配置された円筒状の反応
ゾーン10が示されている。該反応ゾーン10内には、
触媒からなるトランスファライン反応器12が収容され
ており、該反応器12内で、ライン16から導入される
炭化水素の供給原料が接触分解される。流動接触分解方
法に好適に用いられる炭化水素原料として、ナフサ、軽
質ガス油、重質ガス油、ワイドカットガス油、真空ガス
油、ケロシン、デカンテッド油(精留塔底油)、残留留
分、常圧蒸留残油、これらのいずれかから得たサイクル
油、並びに、シェール油(けつ岩油)、ケロジェン、タ
ールサンドビチューメン、合成油、石炭の水素化物等か
ら得た適当な留分がある。これらの原料は、平行反応ゾ
ーンにおいて単独で別々に用いるか、或いは任意に混合
して用いることができる。トランスファライン反応器1
2を通る炭化水素ガス及び蒸気は、触媒を、沸騰液のよ
うな様相をもつ乱流流動状態に維持する。
【0043】一般に、本発明には、高温安定性をもつよ
うに設計された任意の市販の炭化水素変換触媒を適当に
使用することができる。このような触媒として、ゼオラ
イトとして良く知られているような、シリカ及び/又は
アルミナを含む触媒がある。反応ゾーン10において、
分解触媒は、炭化水素原料との接触中に該触媒上に堆積
するコークスにより使用尽くされた状態(使用済の状
態)になる。従って、ここで使用する「使用済(spen
t)」又は「コークス汚染された」という用語は、一般
に、反応ゾーン10に通された触媒であって、その上に
充分な量のコークスが堆積していて、活性損失が大きく
従って再生を必要とする触媒をいうものである。一般
に、使用済触媒のコークス含有率は、約0.5 〜1.5 重量
%の範囲で変化している。
【0044】実際の再生を行う前に、通常、使用済の触
媒は、反応ゾーン10から、番号14で示す流動床のレ
ベルより下のストリッピングゾーン(回収ゾーン)18
に通されて、該ストリッピングゾーン18内で、ストリ
ッピングガス(該ガスは、ライン20を介してストリッ
ピングゾーン18の下部に導入される)と接触される。
ストリッピングガス(該ガスは、通常、約10〜50ps
ig(約0.7 〜3.5kg/cm 2 ・g)の圧力で導入される)は、
使用済触媒から大部分の揮発性炭化水素を除去する。好
ましいストリッピングガスは蒸気であるが、窒素その他
の不活性ガス又は煙道ガスを使用することもできる。通
常、ストリッピングゾーン18は、反応ゾーン10とほ
ぼ同じ温度、すなわち約850〜11000F(約450
〜590℃)に維持される。
【0045】ストリッピングされた使用済触媒(大部分
の揮発性炭化水素が除去されたもの)は、次に、ストリ
ッピングゾーン18の底部から、再生ゾーン26の下部
内に延入している垂直上昇管24に連結された、J字形
湾曲部22のような使用済触媒トランスファラインに通
される。上昇管24は、再生ゾーン26のセクション3
1からの補助加熱空気との干渉を避けるため、再生ゾー
ン26の偏心位置で該再生ゾーン26内に入っている状
態が示されている。図示の実施例は、1本のみの上昇管
24を使用したものであるが、複数の上昇管を使用した
ものも本発明の範囲内にある。
【0046】上昇管24には、ライン41、28を介し
て充分な量の空気が導入され、これにより、上昇管24
内を流れる触媒の密度を低減させ、触媒が、単純な流体
力学的バランスを保って上向きに流れて再生ゾーン26
内へと流入できるようにしている。図2に示す特定の実
施例においては、再生ゾーン26は、反応ゾーン10と
ほぼ同じレベルに配置された別の容器として構成されて
おり、該容器は、番号32で示すレベルを備えた濃密相
の触媒床30を収容している。この濃密相の触媒床30
は、分解反応中に反応ゾーン10内で形成されたコーク
ス堆積物を燃焼して再生させる働きをなし、この触媒床
30の上方には希薄な触媒相34が設けられている。再
生ゾーン26の下部にはライン36を介して酸素含有再
生ガスが導入される。この酸素含有再生ガスは、グリッ
ド(格子)38及び濃密相触媒床30を通って上向きに
流れ、該触媒床30を、反応ゾーン10内における乱流
流動状態と同じ状態に維持する。第3図に関連して以下
により詳細に説明するように、本発明は、分解ゾーン
(該分解ゾーンは、この特別な設計においては、上昇管
46内に配置されている)内への給液の導入を含む、プ
ロセス制御についての改善された装置に関するものであ
る。
【0047】再生ゾーン26内の濃密相触媒床30から
の再生された触媒(再生触媒)は、立て管42を通って
下方に流れ、更にJ字形湾曲部を通り、トランスファラ
イン(上昇管)46(該トランスファライン46は、J
字形湾曲部の上方の油噴射ラインのレベルでJ字形湾曲
部に連結されている)を介して反応ゾーン10内に導入
される。再生触媒とは、触媒上に堆積したコークスの少
なくとも一部(好ましくは大部分)を除去する酸素含有
ガスと接触して、再生ゾーン26を出る触媒を意味して
いる。より詳しくは、この再生触媒の炭素含有率は、約
0.01〜0.2 重量%、好ましくは約0.01〜0.1 重量%の範
囲内で変化することができる。
【0048】本発明の分解方法に使用する炭化水素原料
は、ライン16から特別な給液インジェクタ(該給液イ
ンジェクタについては、図3に関連して以下に詳細に説
明する)を介して、ライン(上昇管)46内に噴射さ
れ、油と触媒との混合物が形成される。この混合物は、
反応ゾーン10内のトランスファライン反応器12内に
導入される。帯同された触媒粒子を含有する製品蒸気
(product vapors) は、トランスファライン反応器12
の上部を通ってガス/固体分離手段48内に導入され
る。帯同された触媒粒子は、ここで、炭化水素原料から
分離され、ディップレッグ50を通してストリッピング
ゾーン18に戻される。次に、製品蒸気は、ライン52
を通して製品回収装置に運ばれる。
【0049】再生ゾーン26内では、使用済触媒の再生
中に形成された煙道ガスが、帯同された触媒粒子と一緒
に、濃密相触媒床30から希薄触媒相34内に導入され
る。触媒粒子は、適当なガス/固体分離手段54により
煙道ガスから分離され、ディップレッグ56を介して濃
密相触媒床30に戻される。実質的に触媒の存在しない
煙道ガスは、次に、プレナムチャンバ58内に導かれ、
その後、ライン60を通って再生ゾーン26から排出さ
れる。
【0050】当業者には、既存の流動接触分解装置に殆
ど変更を加えることなくかつそれらの装置の反応ゾー
ン、ストリッピングゾーン及び再生ゾーンの空間的構成
を制限することなくして、本発明をこれらのあらゆる形
式の流動接触分解装置に適用できることが容易に理解さ
れよう。図3は、再生装置の部分から離れておりかつ或
るプロセス制御機器及び信号に関連しているFCCU
(流動接触分解装置)の反応部分を示すものであるが、
この図3を参照することにより、流動接触分解装置への
給液の流量制御に本発明を如何に適用するかについて良
く理解できるであろう。当業者には容易に理解できるで
あろうが、制御装置及び制御機器自体は慣用的なもので
あり、従って、単に概略的に示してある。図3中の参照
番号のうち、52以下の番号は、図2に使用した番号と
同じであり、同一部品を示すものである。
【0051】図3においては、給液インジェクタが1本
の線62で概略的に示されているけれども、実際には、
この実施例は複数の給液インジェクタを使用している。
一般に3つ以上(3〜20)の給液インジェクタが、上
昇管46の周囲の同一レベルにおいて、水平方向に間隔
を隔てて三次元的に配置されている。給液インジェクタ
制御装置66には、流量制御の目的で、流量制御装置
(flow controller)64を直列配置することができる。
或いは、流量制御装置64を圧力制御装置68に直列配
置し、かつ該圧力制御装置68を同じ給液インジェクタ
制御装置66に直列配置して、目標とする霧化レベルを
維持することができる。
【0052】図3及び本発明についての上記詳細な説明
から明らかなように、圧力制御装置68は、給液インジ
ェクタの部分の前後の圧力降下(すなわち、給液インジ
ェクタのノズル先端部の丁度外側の上昇管46内の圧力
(ライン70で測定したもの)と、ノズルののど部(の
ど部は、第4図に関連して後で説明するように変化して
いる)の直前の給液インジェクタ内の位置における圧力
(ライン72により測定したもの)との間の圧力差)を
測定する。圧力制御装置68は、この圧力差と、目標圧
力(一般に40psi(約2.8 kg/m2 ) )との差を測定する
比較器を有している。
【0053】流量モニタリング装置63は、給液インジ
ェクタに通じている導管内の給液の流量を実時間で測定
し、この測定に基づく信号はライン74を介して流量制
御装置64に送られる。この目的には、音響測定装置を
使用することができる。給液の特性についての別のモニ
タリング又は付加的なモニタリングを行う場合には、慣
用的な分析機器を用いることができる。例えば、API
重力又は屈折率を測定してもよい。給液の組成及び/又
は特性は、赤外線分光計、紫外線分光計又は質量分光計
で測定してもよい。給液の成分を分離させるのに、高圧
液体クロマトグラフを用いることができる。流量制御装
置64には、測定した流量(一般に、1日当たりのキロ
バレルの単位(kB/D) で表される)と、設定値とを比較
する適当な比較器を設けることができる。計算された流
量又は設定値からの差異に基づく信号は、上記のよう
に、給液インジェクタ制御装置66に直接直列接続して
もよいし、或いは、圧力制御装置68(該圧力制御装置
68は給液インジェクタ制御装置66に直列接続されて
いる)に層状階層接続(layered hierarchy)してもよ
い。
【0054】給液インジェクタ制御装置66は、10個
の給液インジェクタの前後の圧力差を個々に調節できる
ものが好ましい。各場合において、適当な霧化調節手段
(図示せず)の位置を変えるアクチュエータ78が設け
られている。この実施例においては、給液インジェクタ
ののど部の横断流れ面積(従って、圧力降下量)を変化
させる可動部材が用いられている。給液インジェクタに
は、給液油と混合される蒸気が、ライン80を介して導
入される。
【0055】図4には、本発明によるFCCUの給液イ
ンジェクタの好ましい実施例が示されており、該給液イ
ンジェクタの全体を番号99で示してある。この給液イ
ンジェクタ99の一端には、ノズル先端部(ノズルチッ
プ)102が設けられている。図面には、1つの固定の
ど部形ノズルの幾何学的形状が示してあるけれども、種
々のノズル形状の使用が可能であることを理解すべきで
ある。
【0056】給液インジェクタ99は、いわゆる「熱ス
リーブ(thermal sleeve) 」構造104によりFCCU
反応器の壁103に連結されている。明らかなように、
給液インジェクタ組立体は、FCCU反応器装置の一体
部分を構成している。当業者には、他の機械的取り付け
構造が明白であろう。給液インジェクタノズルの霧化調
節組立体の全体を番号100で示してあり、該霧化調節
組立体100は、図5に詳細に示すように、シャフト1
05と、そのリード部分すなわち調節手段106とを有
している。この調節手段106の端チップ部分108
は、収斂するファンチップノズル(ノズルチップ)10
2内で機能するように設計されている。ノズルチップ1
02内の端チップ部分108の調節及び/又は位置決め
を行うことにより、流れ面積が変化し、従ってノズルチ
ップ102により達成される霧化に影響を与えることが
できる。可変のど部形給液インジェクタ99の基本設計
に、ノズルの挿入チップ(リード部分、調節手段)10
6に近接して配置される予混合器(プリミキサ)10
7、109を付加するのが好ましい。これらの予混合器
107、109は、可変のど部形給液インジェクタ99
により達成される霧化、より詳しくはスプレーパターン
を向上させる機能を有している。図4に示すFCCU給
液インジェクタ組立体の1実施例は、最小ストロークの
設計例を示すものである。
【0057】2つの予混合器107、109は、45°
のオフセット量で互いにずれて配置されていて、静止ミ
キサ、スラグ/泡ブレーカ、流体振動減衰器、及び半径
流増強器として働く。流体が斜めに流れることにより、
さもなくば軸線方向に流れようとする流体に半径方向運
動又は旋回運動を与える。これにより、ノズルにより達
成される霧化が増強される。もしも、給液インジェクタ
に導かれるプロセスパイプ111の流動様式が、スラグ
流のように好ましくないものに変化するようなことがあ
ると、予混合器107、109は、スラグ/泡ブレーカ
として働き、可変のど部のノズルの直ぐ上流側に、より
均質な流体相混合物を供給する助けをなす。また、これ
により、ノズルにより達成される霧化を高める助けをな
す。更に、予混合器107、109は、ノズル102内
でのシャフト105及び霧化調節手段106と、プロセ
スパイプ111とのアライメント(整合)を助ける働き
もする。予混合器の詳細が図6断面で示してあり、図6
に示すように、シャフト105からスポーク112が半
径方向に延びており、円形のリム113に連結されてい
る。
【0058】図4に示す特別な給液インジェクタ組立体
の構造において、蒸気と油との混合物は、蒸気/油の流
体入口114を通して、ノズルチップ102の上流側に
導入される。FCCU反応器内には油の分圧が生じるた
め、蒸気のような霧化増強媒体を用いて油の霧化を助け
るようにするのが好ましいけれども、他のガスを使用す
ることもできる。しかしながら、可変のど部形給液イン
ジェクタを、蒸気を使用しないで、霧化/スプレー油を
加圧するモードで、油のみの給液で作動させることもで
きる。別の方法として、霧化増強媒体を別の連結部を通
してFCCU反応器内に導入することもできる。しかし
ながら、この可変のど部形給液インジェクタの一般的な
作動方法においては、蒸気/油混合物は、蒸気/油の比
率を制御する流れにより、ノズルの上流側に形成され
る。蒸気/油の比率は、油の特性及び他の工程条件に基
づいて設定される。油の相は、予熱の結果として部分的
に気化される。従って、給液インジェクタ組立体に供給
される流体混合物は、通常、ガス相、液体油の相を含ん
でおり、気化油の相も含まれることがある。
【0059】装置のサイズを考慮して、フランジ116
と118との間に、給液インジェクタ組立体の一部とし
て遮断弁115を使用し、装置のオンストリームメイン
テナンス(装置の運転を停止しないで行うメインテナン
ス)ができるようにしてもよい。通常、この遮断弁11
5はゲート弁であるが、ボール弁等の他の形式の弁を用
いることもできる。オンストリームメインテナンスを行
うには、ノズルの霧化調節手段組立体を引っ込め、遮断
弁115を閉じて、霧化調節手段組立体を取り外す。例
えば、給液の種類及び化学成分により、ノズルの内部に
好ましくないコーキング又は部分的なプラッギングが生
じているような場合には、ノズルの挿入シャフト組立体
を取り外してオンストリーム浄化を行うことができる。
【0060】遮断弁115とフランジ120との間に
は、ノズルメインテナンス用の受液器パイプセクション
が設けられている。普通のパッキン押えを保持するスプ
ールセクション119は、霧化調節手段として用いられ
たのど部挿入体を調節できるようにしている。種々のパ
ッキン押えの設計を採用することができるが、低漏洩設
計のパッキン押えが好ましい。また、このスプールセク
ション119は、ノズルの霧化調節組立体のオンストリ
ーム浄化及びオンストリームメインテナンスを可能にし
ている。オンストリーム浄化及びオンストリームメイン
テナンスを問題にしない場合には、インジェクタ組立体
を任意の簡単な設計にすることができることは理解され
よう。
【0061】アクチュエータ組立体221により、適当
な機械的位置決め手段が例示されている。このアクチュ
エータ組立体221は、ノズルの霧化調節組立体100
及びシャフト105の機械的運動、調節、及びストロー
ク制御を行うことができる。ノズルチップ102に対す
るノズルの霧化調節組立体100の相対位置の制御によ
り、ノズルからの霧化及び/又はスプレーパターンに影
響を与える。一般的な設計においては、手動のオーバー
ライド(ハンドホイール操作器)を備えた空気圧アクチ
ュエータが用いられるが、油圧アクチュエータ又は電動
アクチュエータを含む他のアクチュエータを使用するこ
ともできる。このアクチュエータは、他の機器及び制御
装置からの情報を受け、これらの制御情報に基づいて、
霧化調節手段の位置を移動させることができる。
【0062】一般に、空気圧アクチュエータは、相対コ
ストの点で油圧アクチュエータよりも好ましく、信頼性
の点で他の形式のアクチュエータよりも好ましい。しか
しながら、挿入の特別なファクタが、アクチュエータの
選択に影響を与えるものである。ボルト止めフランジ形
のシャフトカップリング223が図示されており、該シ
ャフトカップリング223により、霧化調節組立体10
0のシャフトがアクチュエータ組立体221に連結され
ている。もちろん、種々の設計のシャフトカップリング
を使用することができる。
【0063】図7には、シャフト105の先端に配置さ
れておりかつファンノズル(ファンチップノズル、ノズ
ルチップ)102内に挿入されたノズルの霧化調節組立
体100が詳細に示されている(予混合器107、10
9は省略されている)。ノズルの霧化調節手段106の
チップ部分108は、その見積り最大挿入位置にある状
態が示されている。図8は、一般的な可変のど部形ノズ
ルの霧化調節組立体のアクチュエータにより該組立体を
移動させるのに使用されるシャフトのパーセントストロ
ークに対する流れ面積をプロットしたものである。
【0064】図9は、接触反応器の上昇管の壁に取り付
けられた一般的な給液インジェクタの取付け状態を詳細
に示すものである。ノズルチップ部分110は、垂直に
対して20°の好ましい角度で配置されている。給液イ
ンジェクタは、円錐状のセグメント形壁セクション23
0を横切って配置された状態が断面で示されている。セ
グメント形壁セクション230自体は、上昇管の、上方
の比較的大径の円筒状の垂直壁部分232と、下方の比
較的小径の円筒状の垂直壁部分234との間において、
垂直から30°の角度をなしている。特定の装置及びイ
ンジェクタの形式に基づいて、別の取付け角度及び配向
角度を採用することができる。当業者には明らかなよう
に、インジェクタは慣用的に取り付けられ、反応器装置
の金属壁の下には、パイプキャップ235及び鋳造ライ
ニング236が使用されている。給液インジェクタが上
昇管の壁を貫通している箇所で、給液インジェクタの周
囲は、カオウール(kaowool)のパッドプレート238で
包囲されている。適当な縁部を溶接することにより、連
結部を気密にする。当業者に知られている他の取付け構
造を採用することもできる。例 1 この例は、FCCU(流動接触分解装置)の給液噴射に
使用される種々のノズル形状に関する霧化のデータを収
集する試験を示すものである。
【0065】微細な滴及び広角スプレーにより、上昇管
内での触媒/油のより迅速かつ均一な混合が得られるこ
と、及び既存のノズルでのFCCUの作動を改善できる
ことが期待される。これらの試験に取り入れられた試み
は、コールドモデル試験を行って、滴サイズ、スプレー
の分散角度、及びノズルの圧力降下に及ぼす液体の粘
度、及び蒸気/液体の流量の影響を試験することであ
る。スプレーの滴サイズは、レーザドップラ風速計(La
ser Doppler Anemometer、LDA)で測定した。蒸気−
油の給液を模擬化(シミュレート)するのに、窒素及び
水/グリセリンの溶液を使用した。平均滴サイズ及びノ
ズルの圧力降下を予測する相関関係は、本発明による給
液インジェクタの設計及び制御に使用できるものが得ら
れた。
【0066】工業界で使用されている3つの基本的な形
式の霧化器(アトマイザ)として、圧力ノズル、スピニ
ングディスク、及び空気圧ノズルがあるが、ここで行う
試験は、高速の空気又は蒸気のような圧縮性流体を使用
して液体ジェットを粉砕する空気圧ノズルの研究に限定
した。空気圧霧化の分野で最も広範囲に引用される業績
は、Nukiyama 及びTanasawaによる滴状相関関係(drop
-wise correlation)(翻訳した日本機械学会誌(6122、
57〜58、1940年)におけるNukiyama及びTanasawaの文
献) である。しかしながら、この相関関係は、10のオ
ーダのガス/液体のマスフロー比をもつ試験データから
得たものであるのに対して、本願で行うこれらの試験で
は約0.01のマスフロー比を使用した。この条件では、Ki
m 及びMarshallの相関関係(雑誌「AIChE Journal 」
(1971年、5月、Vol.17、No.3、第575 〜584 頁) にお
けるK.Y. Kim及びW.R. Marshall, Jr.の文献「空気霧化
器からの滴サイズ分布(Drop-size Distribution from
Pneumatic Atomizers)」)がより適切であり、従って、
この相関関係を用いて試験測定値と比較した。Kim 及び
Marshallの相関関係は、250ft/sec(約76m/sec)〜
音速までのガス−液体の相対速度範囲、1〜50cpの粘
度範囲、及び0.06〜40のガス−液体マス比範囲をカバー
するものである。この試験の作動範囲は、200〜70
0ft/sec(約61〜213m/sec)の相対速度、1.3 〜2.
6cp の粘度、及び0.002 〜0.008 のガス−液体マス比で
ある。これらの相関関係について以下に説明する。
【0067】次のような範囲、すなわち、滴サイズ:6
〜350μm のマス媒体径、マスフロー比:0.06〜4
0、相対速度:250ft/sec(約76m/sec)〜音速、及
び粘度:1〜50cpについての、収斂形空気圧ノズル
(convergent-type pneumatic nozzle) に関するKim 及
びMarshallの滴サイズ相関関係を得た。
【0068】
【数1】
【0069】実験装置は、光源と覗き窓が設けられたチ
ャンバ(3ft(約0.9m) ×3ft(約0.9m) で、長さが6
ft(約1.8m) )で構成されている。ノズルはリグの一端
に取り付けられ、水平方向にスプレーされた。このスプ
レーを捕捉するのに、前記リグから離れた側の端部に配
置されたスクリーンを使用した。グリセリンと水とをブ
レンドして所望の粘度を得るのに、液体給液混合タンク
を使用した。スプレー角度を決定するのに静止画像を撮
影し、滴サイズを測定するのにレーザドップラ風速計
(LDA)を使用した。
【0070】球形の滴のサイズ測定(サイジング)を行
うLDA技術は、2つの光波が異なる光路で滴を通過す
るときに生じる相対位相シフトを測定するという技術に
基づいている。散乱光により形成されかつ有限の収集作
業により収集された干渉パターンの鮮明度すなわち振幅
変調を測定することにより、滴サイズを測定するのに充
分な情報が得られた。
【0071】ハードウェアシステムは、次のような機
器、すなわち、受信機、鮮明度プロセッサ、データ管理
システム、キーボード、Krohn-hite社のフィルタ、及び
Anadex社のプリンタで構成されている。これらの機器の
詳細な説明は、「滴サイズ測定用干渉計の操作ガイド
(Operation Guide for Droplet Sizing Interferomete
r)」(1982年、California州、Costa Mesa、No. 82-510
25、SDL 、Spectron Development Laboratories 社) に
おいてなされている。
【0072】送信機の機能は、選択された試験空間(移
動する滴の空間)内に2つのコヒーレントレーザビーム
を発射することである。滴は、交差するレーザビームに
より形成された縞パターンからの光を散乱させ、周波数
及び変調により、測定された滴の速度及びサイズが求め
られる。一般に、何らかの事項を変える度毎に新たなア
ライメントをとる必要があるが、これらの調節は簡単で
ある。「永久」アライメント(これは一層の注意を要す
るものである)であれば、殆ど或いは全く触れないでよ
い。
【0073】送信機は、Spectra-Physics 社のモデル1
07形DEMヘリウムネオンレーザ、レーザ電源、操縦
ミラー、入れ子式ビームエキスパンダ、半波長板、ビー
ム操縦プリズム、50%ビームスプリッタ及び互換性の
ある出力光学系を備えている。受信機は本質的に光電子
増倍管と入れ子式に構成されていて、互換性のあるピン
ホールが設けられた焦点からの光を収集するようになっ
ている。全組立体の位置決めは、全組立体を、伝達され
た探査ボリューム(transmitted probe volume) とほぼ
整合させることにより行う。受信機は、照明されたサン
プルボリューム(illuminated sample volume)内の任意
の場所から散乱された光を収集して、この光を光電子増
倍管のカソード上に当てる。
【0074】Visibility and Doppler Signed 社のプロ
セッサは、受信機から伝達された光学データからの滴サ
イズ情報を発生するマイクロプロセッサである。データ
を収集しかつ処理するのに、Apple-II Plus コンピュー
タを使用した。図10は、一般的な滴サイズ分布及び滴
速度分布を示すものである。出力にはまた、リニア平均
直径(linear mean diameter) 、表面平均直径(surfac
e mean diameter)、体積平均直径(volume mean diamete
r)、ザウタ平均直径(sauter meandiameter 、SMD)
及び滴平均速度が含まれている。
【0075】3つの異なる試験ノズル(1、2、3の番
号を付してある)を試験した。この試験で、種々の蒸気
/液体の給液流量での、これらの3つのノズルの各々に
関する滴サイズ及びスプレー角度を測定した。番号1及
び2のノズルでの滴のザウタ平均直径は、全て1,000 μ
m より大きかった(実行1〜6、及び17〜21)。L
DAを用いた滴サイズの測定は1,000 μm 以下に制限さ
れた。これは、タンクの窓を通って達成できるレーザビ
ームの角度が小さいことによる。
【0076】番号3のノズルによる滴サイズ分布は広く
かつ2モードで表れた。液体の流量が、実行11及び1
6におけるように10gpm で最低になったとき、全第1
モードと、第2モードの一部がスプレーに記録された。
商業的に使用されているFCCUを縮小した基本ケース
の液体流量は20gpm である。このことは、ファンノズ
ルを使用する場合には、商業的なFCCUにおける液体
給液の流量を少なくすることにより、スプレー滴サイズ
を小さくできることを示している。液体の粘度を大きく
すると、1.3cp (実行7、8、11)及び2.6cp (実行
12、13、16)の液体についての滴サイズデータに
より表されるように、より大きな滴が得られる。
【0077】番号3のノズルについての画像から得られ
るスプレーの分散角度は80〜100°の範囲内にあ
り、番号2のノズルについてのスプレーの分散角度は、
25〜40°の間にある。両ノズルでのスプレー角度
は、ガス/液体比率が大きくなるにつれて広くなってい
る。エネルギ消費を表すノズルの圧力降下についても、
3つのノズルを比較した。表1のデータは、同一のガス
/液体流量において、番号3のノズルの圧力降下ΔP
は、番号2のノズルの圧力降下より約33%小さいこと
を示している。1.3 〜2.6cp という小さな粘度範囲にお
いては、ΔPに及ぼす液体の粘度の影響は目立たなかっ
た。
【0078】Kim 及びMarshallの相関関係のべき指数 m
を−0.9 にすることにより、ファンノズルスプレーのザ
ウタ平均直径(SMD)を予測することができるかなり
良好な結果が得られた。種々の流量、流体の特性及びノ
ズル設計についてのこれらのデータ及び制御応答(cont
rol response) は、給液インジェクタの設計及び制御応
答に有効な相関関係を見出すのに使用することができ
る。
【0079】 表 1 FCCU給液ノズル試験パラメータ及び試験結果 ノズル ガス 液体 液体 のど部での ノズルの圧 スプレ ザウタ 番号 流量 流量 粘度 Or速度 力降下ΔP ー角度 平均直径 No. scfm qpm cp ft/sec psi ° μm 1 9.2 20 1.3 100 18 −(4) 1000+ 1 9.2 20 1.3 100 18 −(4) 1000+ 2 18.5 20 1.3 178 25 −(4) 1000+ 2 4.6 20 1.3 62 15 −(4) 1000+ 2 9.2 40 1.3 123 51 −(4) 1000+ 2 9.2 10 1.3 89 7 −(4) 1000+ 3 9.2 20 1.3 100 13 −(4) 789 3 18.5 20 1.3 178 18 −(4) 813 3 4.6 20 1.3 62 10 −(4) 1000+ 3 9.2 40 1.3 123 36 −(4) 1000+ 3 9.2 10 1.3 89 3 −(4) 690 3 9.2 20 2.6 100 12 80 835 3 18.5 20 2.6 178 17 110 857 3 4.6 20 2.6 62 10 80 1000+ 3 9.2 32 2.6 114 26 −(4) 1000+ 3 9.2 10 2.6 89 3 95 773+ 2 9.2 20 2.6 100 18 35 1000+ 2 18.5 20 2.6 178 25 40 1000+ 2 4.6 20 2.6 62 15 35 1000+ 2 9.2 38 2.6 121 49 −(4) 1000+ 2 9.2 10 2.6 89 7 25 1000+例 2 この例は、本発明のFCCU(流動接触分解装置)の流
量制御計画(flow control scheme) を示すものである。
この説明は、「フレキシクラッキング("Flexicrackin
g" 、エクソンリサーチアンドエンジニアリング社(Exx
on Reserch andEngineering Company)の登録商標) 」の
流動接触分解装置への適用について行なったが、当業者
には、他の流動接触分解装置への適用は明らかであろ
う。下記の表2、3、4における次の情報は、制御計画
に使用される(klb/hr、0F、psi 、及びpsig等の単位は
計算によって求められる。特定のプラントの機器のタグ
ID番号(タグ期別番号)が示されている)。 表 2 装置の機器から得られるプロセス情報機器のID 説 明 FC-F2005-IC 上昇管の噴射蒸気流量 FC-F2004-RC 反応器の全給液流量 FC-F2216-IC HCCOのリサイクル(再生処理)流量 FC-F2224-IC 底油(「スラリ」)のリサイクル流量 FC-F2203-I 全新鮮給液の流量 FC-F2214-RC 全新鮮給液の温度 FC-F2248-I 全新鮮給液の温度 FC-P2099-dRC 給液インジェクタノズルの圧力降下 (A〜J) FC-Z2099-I 給液インジェクタノズルの挿入位置 (A〜J) FC-P2005-dR 反応器の上昇管の差圧 FC-P2001-R 反応器の圧力降下 表 3 制御コンピュータにより計算したプロセス情報 PMX 変数ID 定 義 計 算 FC-X2000 全リサイクル量/全給液量の比 (F2216+F2224)/F2004 FC-X2001 「スラリ」リサイクル量/全給液 F2224/F2004 量の比 FC-X2002 HCCOリサイクル量/全給液量 F2216/F2004 の比 FC-X2003 新鮮給液量/全給液量の比 F2203/F2004 FC-X2004 全マス流量 F2005 +F2203 +F2216 + F2224 FC-X2005 確立ノズル出口圧力 P2005 +P2001 +14.7 FC-X2006 確立ノズル入口圧力 X2005 +P2099avg FC-P2099avg 平均ノズル圧力降下 (P2099A +P2099B+P2099C +P2099D+P2099E+P2099F +P2099G+P2099H+P2099I +P2099J)/10 FC-X2007 ノズルの圧力比 X2006/X2005 FC-X2008 平均給液温度 (T2214+T2248)/2 (0.08/300)*(X2008−400) , a GSK −特別見積り FC-X2009 見積りHC蒸気流量 XVAPFR*F2203 FC-X2010 見積りHC蒸気濃度 (((X2006+X2005)/2) *18)/(10.73* (X2008+460)), lb/cf FC-X2011 見積りHC蒸気濃度 (((X2006+X2005)/2) *300 *(11.6/XKFF)) /(10.73 *0.95* (X2008+460)), lb/cf FC-X2012 見積り新鮮給液濃度 62.4*XFFSG, lb/cf FC-X2013 見積りHCCO濃度 62.4*XHRSG, lb/cf FC-X2014 見積り底油濃度 62.4*XBRSG, lb/cf FC-X2015 蒸気体積 F2005/X2010 FC-X2016 HC蒸気体積 X2009/X2011 FC-X2017 FF液体体積 (X2203−X2009)/X2012 FC-2018 HCCO体積 F2216/X2013 FC-X2019 底油体積 F2224/X2014 FC-X2020 全体積 X2015 +X2016 +X2017 + X2018 +X2019 FC-X2021 2相混合濃度 (X2015/X2020) *X2010 + (X2016/X2020) *X2011 + (X2017/X2020) *X2012 + (X2018/X2020) *X2013 + ((X2019/2020) *X2014, lb/cf FC-X2022 蒸気相濃度 (X2015/X2020) *X2010 + (X2016/X2020) *X2011, lb/cf FC-X2023 “y” (X2009+F2005)/X2004 FC-X2024 “B” X2023 **−0.49 FC-X2025 音速 68*(X2024/X2021) * ((XCPCV * ((X2005 +X2006)/2) * X2022) **0.5) FC-X2026 のど部平均速度 X2020/(3600 *XTONAREA) 変数XTONAREAは、全ノズル流れ面積(平方フィート)で
ある。各ノズルにおける個々のノズル挿入位置は、ノズ
ルの幾何学的形状について、のど部の流れ面積を計算可
能にし、これにより、利用できる全流れ面積は、稼働時
の活動ノズルの数に基づいて計算される。
【0080】のど部の速度が音速と比較される。のど部
の速度が音速の65%より大きい場合には、音速流の圧
力降下の式を用いて流量係数("cf") を計算する。一
方、のど部の速度が音速の65%以下のときには、亜音
速流の式を用いて流量係数を計算する。亜音速の流量係
数"cf"は、次のように定義される。 CF=((AO *2*X2021 *X2026 *X2026)/P2099av
g)**0.5 音速の流量係数"cf"は、次のように定義される。
【0081】CF=((BO *2*X2021 *X2026 *X2
025)/P2099avg)**0.5 ここで、AO 及びBO は定数であり、特定の各ノズル設
計に対して実験的に決定しなければならない。 表 4 実行プラン特別情報(Run Plan Specific Information) (装置のオペレータにより供給されたもの) "PMX" 変数ID 説 明 FC-XKFF 新鮮給液の特徴付けファクタ FC-XFFSG 新鮮給液の比重 FC-XHRSG HCCOリサイクル液の比重 FC-XBRSG 底油リサイクル液の比重 上記情報を用いて、流量制御の作動モードについて説明
する。F-2004-RC で示した全給液流量の制御装置が、個
々の給液インジェクタノズルの制御装置をリセットし
て、利用可能な流れ面積を開放又は閉鎖し、多かれ少な
かれ全給液が反応器内に導かれるようにする。流量係数
パラメータ"CF"は、開放ループの態様でモニタリングさ
れ、良好な霧化領域が維持されるようにする。一般的に
は、オペレータが、目標"CF"を維持する手段として噴射
蒸気の流量を操作する。流量係数"CF"についての制御コ
ンピュータの計算値は、給液インジェクタの霧化性能を
より直接的に表している。プロセス給液インジェクタの
圧力降下の読取り値は、給液インジェクタの霧化のグロ
ス表示であるが、多数のプロセスファクタがこの読取り
値に影響を与えるであろう。流量係数"CF"を計算するの
に、亜音速又は音速の給液インジェクタの圧力降下の式
を適用すれば、給液霧化より適切に表す表示が得られ
る。これにより、より聡明な制御判断及び階層(hierar
chy)についての柔軟性(フレキシビリティ)を、流動接
触分解方法に適用して、目標とする作動目的を達成する
ことができる。
【0082】プロセスの外乱を最小限に抑えるには、対
向対をなすノズルをユニットとして移動することによ
り、10個の給液インジェクタノズルを順ぐりに開閉さ
せることもできる(対の組み合わせは次のようにするこ
とができる。A/F、B/G、C/H、D/I、及びE
/J)。36〜80%のストローク範囲において、給液
インジェクタの各対は、給液流量の変化に応答して、一
度に、約10%の最大ストロークを移動する。この10
%の増分は、一度に操作される全ノズルののど部面積の
約2.7 %に相当する。下記の表5には、この技術を用い
た一般的な連続流れ面積変化を示してある。
【0083】 表 5 スタート 第1段階 ノズルID ストローク(%) のど部面積 ストローク(%) のど部面積 A 36 5.629 46 4.859 F 36 5.629 46 4.859 B 36 5.629 36 5.629 G 36 5.629 36 5.629 C 36 5.629 36 5.629 H 36 5.629 36 5.629 D 36 5.629 36 5.629 I 36 5.629 36 5.629 E 36 5.629 36 5.629 J 36 5.629 36 5.629 全のど部面積=56.29 54.75 第2段階 第3段階 ノズルID ストローク(%) のど部面積 ストローク(%) のど部面積 A 46 4.859 46 4.859 F 46 4.859 46 4.859 B 46 4.859 46 4.859 G 46 4.859 46 4.859 C 36 5.629 46 4.859 H 36 5.629 46 4.859 D 36 5.629 36 5.629 I 36 5.629 36 5.629 E 36 5.629 36 5.629 J 36 5.629 36 5.629 全のど部面積=56.29 54.75 上記表5は、如何にして非常に正確な流れ面積制御を維
持しかつ操作して、所望レベルの給液霧化を達成するか
を示している。上記場合は、装置への全給液流量の変化
又は使用される噴射蒸気の目標量の変化により引き起こ
される給液インジェクタの制御された順ぐり閉鎖(cont
rolled ramping closed)を示している。給液インジェク
タの流れ面積を順ぐり開放(ramp open)するには、逆の
シーケンスを用いる。
【0084】制御コンピュータの応用プログラムは、幾
つかの異なる形態に構成することができる。全給液流量
制御装置(F-2004-RC)は、給液インジェクタのアクチュ
エータ( H-2099-IC (A〜J))に直接的に直列配置す
るか、或いは、F-2004-RC と層状階層(layered hierarc
hy) をなして、P-2099-dRC(A〜J)(これも、個々の
給液インジェクタのアクチュエータ( H-2099-IC(A〜
J))に直列配置することができる) に直列配置するこ
とができる。個々のアクチュエータを設けることによ
り、各給液インジェクタの制御装置及びPdRC機器は、給
液インジェクタ装置のオンストリームメインテナンス及
び制御ループのチューニングにフレキシビリティを与え
ることができる。機器を減らすことにより低コストの構
造にすることができ、上記構成を簡単化した装置になる
であろう。
【0085】図12及び図13は、全反応器の給液プロ
セス目的に基づいて給液インジェクタののど部面積を変
える一般的な制御コンピュータの応用プログラムを示す
概略図である。このプログラムは、インジェクタのアク
チュエータ(HIC)に直列配置されたPdRC及びH-2099
-IC (A)に直列配置されたP-2099-dRC(A)等を備え
た10個の可変のど部形給液インジェクタ装置に基づく
ものである。P-2099-dRC(A〜J)についてのオペレー
タが供給する設定点は、装置を始動させる特別な実行プ
ランに基づいている。この設定点は、目標とするスプレ
ーパターンに一致するものである。計算による流量係数
"CF"は、実時間フレームにおいて計算されるであろう。
この流量係数"CF"は、給液霧化のインデックスとして使
用することができる。例 3 上記例において、フレキシクラッキング(登録商標)装
置へのFCCUの工程制御計画の、テクニカルパッケー
ジを反映した応用は、特定のフレキシクラッキング(登
録商標)装置用に開発したものであり、プラントからの
機器タグID番号等を使用している。この応用は、装置
の特別な項目が応用の最終機能形態に影響を及ぼし並び
に任意の改造に伴う配置特別コストが必要であるけれど
も、他のFCCU(流動接触分解装置)にも同様にして
適用することができる。
【0086】以上詳述した制御計画は、反応器の長手方
向に沿う特定の位置で油の給液を導入するように構成し
た「単段」の反応器構造に基づいているが、この制御計
画は、上昇管の長手方向に沿う幾つかの位置で油の給液
を導入する「多段」反応器の構造にも適用できるもので
ある。「多段」構造に適用する場合には、種々のハイブ
リッド制御構成が可能になる。下記の表6におけるマト
リックスは、4つの異なる制御計画を、如何にして最適
に2段反応器構造に適用できるかを示している。2段形
装置は商業的に見合う構造を有しており、3段形装置は
経済性に基づき、商業的に「限界的なケース」になる可
能性があると考えられる。4つの異なる制御計画は、一
般に次のように定義される。すなわち、(1)全流量制
御、(2)反応器の温度制御、(3)カーボン及び熱勘
定制御、及び(4)得率の選択性/品質制御である。
【0087】 表 6 制御計画のマトリックス−2段反応器構造 (タグ番号は、上記に詳述した制御計画のものである)ケース 10 11 12 13 14 段A 1 1 1 1 2 2 2 2 3 3 3 3 4 4 段B 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2ケース 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 段A 4 4 2 3 4 1 3 4 1 2 4 1 2 3 段B 3 4 1 1 1 2 2 2 3 3 3 4 4 4 多段反応器の構成については、上に概要を示す可能性の
ある28の構成のいずれか1つにおいて作動するフレキ
シビリティを与えるのに必要な機器を設けることによ
り、多段反応器を商業的に設置できる見込みがある。種
々の実行プラン特定項目及び経済的特定項目について、
或る作動を行う場合には他の多段反応器より有利になる
といえるが、可能性のあるあらゆる概要の下で、これら
の28の構成のどれが最も優れているかを予測すること
は困難である。
【0088】以上、本発明の特定の実施例について説明
したが、本発明は上記詳細な説明に限定されるものでは
なく、本発明の精神及び範囲内で種々の変更を加えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による典型的な接触分解方法を示す流
れ図である。
【図2】本発明を適用できる従来技術の流動接触分解装
置(FCCU)の一実施例を示す概略図である。
【図3】従来技術による接触分解反応器の一部を示す流
れ図であり、本発明の給液流量制御装置を示すものであ
る。
【図4】本発明の1つの特徴による、FCCU用の可変
のど部形給液インジェクタ組立体を示す概略図である。
【図5】図4の給液インジェクタのノズル霧化調節組立
体の部分をより詳細に示す概略図である。
【図6】図5のノズル霧化調節組立体の予混合器の部分
を示す正面図である。
【図7】可変のど部形収斂ファンノズル内に配置された
ノズル霧化調節組立体をより詳細に示す図面である。
【図8】図4に示した形式の可変のど部形収斂ファン給
液インジェクタのノズル部分の流れ面積に対するパーセ
ントストロークを示す典型的なグラフである。
【図9】図3の給液インジェクタを、FCCU反応器の
上昇管の壁に取り付けた状態を示す概略図である。
【図10】典型的な給液インジェクタの滴サイズ分布及
び滴速度分布を示すグラフである。
【図11】本発明の典型的な給液インジェクタの、特定
の可変幾何学的形状パラメータに対するノズルの抵抗係
数を示すグラフである。
【図12】例2による本発明の好ましい実施例を実行す
るコンピュータ応用プログラムを示すフローチャートの
前半部である。
【図13】例2による本発明の好ましい実施例を実行す
るコンピュータ応用プログラムを示すフローチャートの
後半部である。
【符号の説明】
10 反応ゾーン 12 トランスファライン反応器 16 炭化水素原料を供給するライン 18 ストリッピングゾーン 20 ストリッピングガスを供給するライン 26 再生ゾーン 28 空気を供給するライン 30 濃密相の触媒床 34 希薄な触媒相 36 酸素含有再生ガス(空気)を供給するライン 41 空気を供給するライン 42 立て管 46 上昇管 48 ガス/空気分離手段 50 ディップレッグ 54 ガス/固体分離手段 58 プレナムチャンバ 63 流量モニタリング装置 64 流量制御装置 66 給液インジェクタ制御装置 68 圧力制御装置 100 霧化調節組立体 102 ノズル先端部(ノズルチップ、ファンチップノ
ズル) 104 熱スリーブ構造 106 リード部分(霧化調節手段、挿入チップ) 107 予混合器 108 端チップ部分 109 予混合器 114 蒸気/油流体入口 115 遮断弁 221 アクチュエータ組立体 235 パイプキャップ 238 パッドプレート

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体接触分解装置を制御する方法におい
    て、少なくとも1つの給液インジェクタを通して、前記
    流体接触分解装置の反応ゾーン内に炭化水素の給液を導
    入する工程と、前記給液インジェクタの前後の圧力降下
    ΔP又はその一部に基づく信号をモニタリングする工程
    と、前記信号に応答して、前記給液インジェクタによる
    前記給液の霧化を制御し、所望の度合の霧化を達成する
    工程とを有していることを特徴とする流体接触分解装置
    を制御する方法。
  2. 【請求項2】 前記圧力降下ΔPが、接触分解ゾーン内
    に導入される前記給液の平均滴サイズ、滴サイズ分布及
    び/又はスプレーパターンに影響を与え、前記霧化が、
    前記給液インジェクタののど部の前後の横断流れ面積を
    変化させることにより制御されることを特徴とする、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記霧化を調節して、前記給液インジェ
    クタに対する前記給液の、変化する上流側特性を補償す
    ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記霧化の度合を、所与の得率及び/又
    は選択度の目的に対して最適な所定の設定点により決定
    することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記給液インジェクタののど部内に挿入
    された部材を移動させることにより前記霧化を調節する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記霧化を実時間で変化させることを特
    徴とする、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 複数の給液インジェクタを用いて前記給
    液の霧化を個々に調節することを特徴とする、請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応器の壁に連結された少なくとも1つ
    の給液インジェクタを有しており、該給液インジェクタ
    が、前記反応器の壁に取り付けれらている間に給液の霧
    化を調節することができ、前記給液インジェクタの前後
    の圧力降下ΔPに基づく信号を発生する手段と、該信号
    に応答して前記給液インジェクタにより形成される給液
    の霧化を調節する制御装置手段とを更に有していること
    を特徴とする流動接触分解反応装置。
  9. 【請求項9】 前記給液インジェクタののど部の横断流
    れ面積を変化させることにより給液の霧化を調節する手
    段を更に有していることを特徴とする、請求項8に記載
    の装置。
  10. 【請求項10】 前記圧力降下ΔPに基づく前記信号と
    所定の設定点の値に基づく別の信号とを比較しかつ前記
    第1信号と第2信号との間のすべての差異がなくなるよ
    うにして前記霧化を調節する手段を更に有していること
    を特徴とする、請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの給液インジェクタへ
    の全流量に基づく更に別の信号を発生しかつモニタリン
    グする手段と、前記更に別の信号を前記制御装置手段に
    直列に入力する手段とを更に有していることを特徴とす
    る、請求項9に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記のど部内の本体を移動させかつ位
    置決めすることにより、前記横断流れ面積を調節する手
    段を更に有していることを特徴とする、請求項11に記
    載の装置。
  13. 【請求項13】 複数の給液インジェクタを有している
    ことを特徴とする、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記圧力降下ΔPに基づく前記信号に
    応答して前記本体の位置を変化させるアクチュエータに
    信号を送る応用プログラムを更に有していることを特徴
    とする請求項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記給液インジェクタが更に、該給液
    インジェクタのノズル部分の上流側にガスを導入して前
    記給液の霧化を助けるガス入口を備えていることを特徴
    とする、請求項14に記載の装置。
  16. 【請求項16】 アクチュエータが、制御装置からの制
    御情報を受けかつ該制御情報に基づいて前記本体の位置
    を調節することができることを特徴とする、請求項12
    に記載の装置。
JP3312991A 1990-02-27 1991-02-27 流動接触分解装置の制御方法及び流動接触分解反応装 置 Pending JPH0770567A (ja)

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