JPH0770037A - シアノアシルシクロプロパン化合物の製造方法とそれに用いる2−シアノアシル−4−ブタノリド化合物 - Google Patents

シアノアシルシクロプロパン化合物の製造方法とそれに用いる2−シアノアシル−4−ブタノリド化合物

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JPH0770037A
JPH0770037A JP5235458A JP23545893A JPH0770037A JP H0770037 A JPH0770037 A JP H0770037A JP 5235458 A JP5235458 A JP 5235458A JP 23545893 A JP23545893 A JP 23545893A JP H0770037 A JPH0770037 A JP H0770037A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で入手容易な化合物から合成できる化合
物を出発原料とし、短工程で、カラー写真用イエローカ
プラー、除草剤などの合成中間体として有用であるシア
ノアシルシクロプロパン化合物を得る製造方法を提供す
る。 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基またはアリー
ルチオ基を表わす。)で表わされる2−シアノアシル−
4−ブタノリド化合物をピリジン系溶媒を用い、アルカ
リ金属ヨウ化物の存在下で脱炭酸環縮小反応させること
を特徴とする一般式(IV) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
一般式(I)におけるものと同義である。)で表わされ
るシアノアシルシクロプロパン化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー写真感光材料用
イエローカプラーまたは除草剤を工業的規模で製造する
際に有用なシクロプロパン化合物の製造方法とそれに用
いる新規な2−シアノアシル−4−ブタノリド化合物に
関する。
【0002】
【従来の技術】シアノアセチルシクロプロパン化合物は
既に公知であり(EP496631A1;EP4966
30A1;GB2141712A1;US450034
5;EP129408A2、EP129928A1;D
E3209472A1)、除草剤として用いられる化合
物の合成中間体である。また、シアノアセチルシクロプ
ロパン化合物は、例えば特開平4−218042に記載
されているシクロプロパン骨格を有するカラー写真感光
材料用のイエローカプラーの合成中間体として有用であ
る。(シアノ基は、イミダート基に変換後、さらにアニ
リンとの反応により、アリールカルバモイル基に変換さ
れ、イエローカプラーに導かれる。)
【0003】従来、シアノアセチルシクロプロパン化合
物は以下に示すように、アルキルシクロプロパンカルボ
ン酸化合物と活性メチレン化合物(シアノ酢酸、アセト
ニトリルなど)との縮合反応により得られているが、
【0004】
【化6】
【0005】出発原料となるシクロプロパンカルボン酸
化合物を高収率で、短かい工程で工業的に製造すること
が難しく、種々の改良が試みられている。代表的な方法
を下記に示す。
【0006】
【化7】
【0007】一方、以下に示すように、ある種のアルカ
リ金属のハロゲン化物(例えばヨウ化ナトリウム、塩化
リチウム)を用いてヘキサメチルホスホリックアミド
(HMPA)のような非プロトン性極性溶媒中反応を行
うことによって、γ−ブチロラクトンからシクロプロパ
ンへの脱炭酸環縮小反応が達成できることが知られてい
るが(Chemistry Letters, 1149(1975) )、反応温度が
160〜180℃と高温であり、そのため、製造装置と
して高温反応が可能なものを用いる必要があるなど省エ
ネルギー、製造装置のコストなどの点で改良を必要とす
る合成プロセスである。
【0008】
【化8】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安価
で入手容易な化合物から合成できる化合物を出発原料と
し、短工程で、カラー写真用イエローカプラー、除草剤
などの合成中間体として有用であるシアノアシルシクロ
プロパン化合物を得る製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的はシアノアシルシクロプロパン化合
物を比較的温和な条件下で好収率で得ることができる方
法とそれに用いる2−シアノアシル−4−ブタノリド化
合物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、一般式
(I)
【0011】
【化9】
【0012】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基
又はアリールチオ基を表わす。)で表わされる2−シア
ノアシル−4−ブタノリド化合物及びこれをピリジン系
溶媒を用い、アルカリ金属ヨウ化物の存在下で脱炭酸環
縮小反応させることを特徴とする一般式(IV)
【0013】
【化10】
【0014】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 は一般式(I)におけるものと同義であ
る。)で表わされるシアノアシルシクロプロパン化合物
の製造方法によって達成された。一般式(I)で表わさ
れる化合物は、一般式(II)
【0015】
【化11】
【0016】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
一般式(I)におけるものと同義であり、R8 はアルキ
ル基を表わす。)で表わされるγ−ブチロラクトン誘導
体と、一般式(III)
【0017】
【化12】
【0018】(式中、R6 、R7 は一般式(I)におけ
るものと同義である。)で表わされるアセトニトリル化
合物を反応させることによって得ることができる。
【0019】以下に本発明の化合物及び製造方法につい
て詳しく説明する。本発明方法は次の反応工程によって
示すことができる。
【0020】
【化13】
【0021】一般式(I)〜(IV)において、R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7はそれぞれ水素原
子、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基(例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ベンジル)、好ましくは炭素数
6〜15のアリール基(例えばフェニル、ナフチル)、
好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、2−エチルヘキシルオキシ)、好ましく
は炭素数6〜15のアリールオキシ基(例えばフェノキ
シ、ナフトキシ)、好ましくは炭素数1〜8のアルキル
チオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、ブチルチ
オ)、好ましくは炭素数6〜15のアリールチオ基(例
えばフェニルチオ、ナフチルチオ)を表わし、これらの
置換基はさらに、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、好ましくは炭素数1
〜8のアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピ
ル)、好ましくは炭素数6〜15のアリール基(例えば
フェニル、ナフチル)、好ましくは炭素数1〜8のアル
コキシ基(例えばメトキシ、エトキシ)、ニトロ基、ア
シル基(例えばベンゾイル、アセチル)、シアノ基など
で置換されていてもよい。
【0022】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 はさらに好ましくは水素原子、炭素数1〜8のアルキ
ル基、炭素数6〜15のアリール基を表わす。R1 、R
2 、R3 、R4 、R6 、R7 は特に好ましくは水素原子
である。R5 は特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル
基である。R8 は好ましくは炭素数1〜8のアルキル基
(例えばメチル、エチル、プロピル)を表わし、特に好
ましくは、メチル基又はエチル基である。次に一般式
(I)の製造方法について説明する。一般式(II)で表
わされるγ−ブチロラクトン誘導体は、次に示す経路に
て、通常の入手可能な化合物より合成できる。
【0023】
【化14】
【0024】またはで表わされるγ−ブチロラクト
ン誘導体は数多く公知例が知られる容易に入手可能な化
合物であり、代表的には、以下の文献の方法に準じて合
成できる。〔Arch. Pharm. 272, 313 (1934); Angew. C
hem. 48, 701 (1935); Ann. 526, 1(1936); J. Am. Che
m. Soc. 64, 557 (1942) など〕
【0025】次いで、またはを塩基存在下、炭酸エ
ステル類(R8 O)2 COと反応させることにより、γ
−ブチロラクトン誘導体(アルコキシカルボニル−4−
ブタノリド誘導体)(一般式(II)、R5 =H)また
は一般式(II)の化合物へ変換できる。塩基としては、
水素化ナトリウム、カリウム−tert−ブトキシド、
リチウム−ジ−iso−プロピルアミド、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、DBU(1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン)、トリエチルアミン
等があげられ、強塩基である水素化ナトリウム、リチウ
ム−ジ−iso−プロピルアミド等が好ましく、特に水
素化ナトリウムが好ましい。塩基はまたはに対して
0.5〜1.5当量で用いればよい。炭酸エステル類
(R8 O)2COとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル等があげられる。炭酸エステル類の使用量は、また
1モルに対して0.5〜20モル、好ましくは
0.5〜5モルである。反応溶媒としては、トルエンな
どの芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフランなどの
エーテル系溶媒が好ましく用いられる。反応温度は0〜
130℃が適当で、20〜100℃が好ましい。(一
般式(II)、R5 =H)への水素原子以外のR5 の導入
は、を塩基存在下さらにR5 X(Xはハロゲン原子
(例えば塩素原子)、−OSO2 CH3
【0026】
【化15】
【0027】などを表わす。)を反応させることで行う
ことができる。ここ用いられる塩基としては、前述のも
のがあげられ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、DB
U、トリエチルアミン等が好ましい。次いで一般式(I
I)で表わされる化合物は、塩基存在下、一般式(III)
で表わされるアセトニトリル化合物と反応させることに
より、一般式(I)へと導くことができる。一般式(II
I) で表わされるアセトニトリル化合物としては、アセ
トニトリル、プロピオニトリル等があげられる。一般式
(III) の化合物の使用量は、一般式(II)で表わされる
化合物1モルに対し、好ましくは0.1〜5モル、より
好ましくは0.5〜2モルである。塩基としては前述の
ものがあげられ、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、
カリウム−tert−ブトキシド、リチウム−ジ−is
o−プロピルアミドなどの強塩基が好ましく、特に水素
化ナトリウムが好ましい。塩基の量としては、一般式(I
II) のアセトニトリル化合物1モルに対して好ましくは
0.5〜2.5モル、より好ましくは0.9〜2.2モ
ル用いられる。反応溶媒としては芳香族炭化水素系溶媒
(例えばベンゼン、トルエン、キシレン)、エーテル系
溶媒(例えばテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシ
エタン、1,4−ジオキサン)が好ましく用いられる。
反応温度は好ましくは0〜150℃、より好ましくは2
0〜120℃である。この反応は、短時に終了し、あま
り長時間行わない方がよい。好ましくは2時間以内であ
り、より好ましくは0.5時間以内である。
【0028】次に一般式(I)で表わされる2−シアノ
アシル−4−ブタノリド化合物から一般式(IV)で表わ
されるシアノアシルシクロプロパン化合物への変換につ
いて説明する。アルカリ金属ヨウ化物としては、ヨウ化
リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムが好まし
く用いられ、一般式(I)の2−シアノアシル−4−ブ
タノリド化合物1モルに対して、好ましくは0.1〜2
モル、より好ましくは0.3〜1モル用いられる。ピリ
ジン系溶媒としては、ピリジン、2−メチルピリジン、
4−メチルピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−
コリジン、キノリンが好ましく用いられ、特に2,4,
6−コリジンが好ましく用いられる。この反応において
は、1価又は2価の銅化合物を用いることが反応温度を
低くすることができることから好ましい。1価又は2価
の銅化合物としては、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨ
ウ化銅(I)、酸化銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅
(II)、酢酸銅(II)、炭酸銅(II)などが用いられる
が、好ましくはヨウ化銅(I)、酸化銅(I)が用いら
れ、特に好ましくはヨウ化銅(I)が用いられる。これ
らの銅化合物は一般式(I)の化合物1モルに対して、
好ましくは0.01〜10モル、より好ましくは0.0
5〜1モル用いられる。反応温度としては、好ましくは
100〜150℃、特に好ましくは120〜140℃で
ある。反応時間は0.5〜5時間、好ましくは1〜3時
間である。
【0029】以下に、一般式(I)で表わされる化合物
及び一般式(IV)で表わされる化合物の具体例を示す
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】
【0033】
【化19】
【0034】
【化20】
【0035】
【化21】
【0036】
【化22】
【0037】
【化23】
【0038】
【化24】
【0039】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき、さらに詳細
に説明する。 実施例1(一般式(I)の化合物(4)の合成) トルエン250ml、THF 100mlの混合溶媒中
に、水素化ナトリウム(60%)25.2gを加え、窒
素雰囲気下、加熱還流を行い、これに炭酸ジメチル3
7.5mlを加え、さらにγ−ブチロラクトン25.8
gを1時間かけて滴下した。滴下後、2時間加熱還流を
行い、ヨウ化エチル60mlをDMF40mlに溶かし
た溶液を15分かけて滴下した。滴下後1時間加熱還流
を行ったのち、室温にもどし、酢酸エチル500ml、
水500mlを加え、分液を行い、有機層を飽和食塩水
で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、
カラムクロマトグラフィーにて精製を行い、2−エチル
−2−メトキシカルボニルブタノリドを無色油状物とし
て27.6g(収率54%)得た。次いで、2−エチル
−2−メトキシカルボニルブタノリド34.4gをトル
エン500ml、THF 100mlに溶かし、これに
水素化ナトリウム(60%)17.6gを加え、窒素雰
囲気下、加熱還流を行い、これにアセトニトリル8.2
gを少量ずつ加えた。滴下後、酢酸10mlをトルエン
50mlで希釈し、少量ずつ滴下した。室温にもどし、
氷水に注ぎ、濃塩酸45mlにて酸性化したのち、酢酸
エチルで抽出した。カラムクロマトグラフィーにて精製
を行い、(4)を無色油状物として、19.8g(収率
55%)得た。
【0040】mass:M+=181(base peak=57)IR (cm-1; neat/KBr) 2260, 2220, 1760, 1725, 1640, 1460, 1380, 1320, 12
20, 1200, 1180,1060, 1030, 1000, 960, 940, 900, 80
0, 730, 690 1H-NMR δppm(CDCL3 : 200MHz) 0.97(t, 3H, J=8.0Hz) 1.83-2.24(m, 3H) 2.92-3.07(m, 1H) 3.84(d, 1H, J=20.0Hz) 4.06(d, 1H, J=20.0Hz) 4.22-4.44(m, 2H) 他の一般式(I)の化合物も同様にして合成できる。
【0041】実施例2(化合物(4)を用いた3−(1
−エチルシクロプロピル)−3−オキソ−プロパンニト
リル〔一般式(IV)、R1 =R2 =R3 =R4 =R6
7 =H、R5 =C25 〕の合成) 化合物(4)1.80g(0.01mol)にヨウ化リ
チウム0.40g(30mol%)を加え、これに2,
4,6−コリジン20mlを加え、窒素雰囲気下、油浴
温度150℃にて2時間加熱撹拌した。室温にもどし、
酢酸エチル200mlを加え、希塩酸水洗を繰り返し、
2,4,6−コリジンを除去した。次いで、水酸化ナト
リウム3%水溶液を加え、抽出分液を行い、水層を次い
で塩酸を用いて酸性化し、酢酸エチルを用いて抽出を行
った。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去して、
3−(1−エチルシクロプロピル)−3−オキソ−プロ
パンニトリルを淡かっ色油状物として、0.82g(収
率60%)得た。
【0042】mass:M+=137 1H-NMR (CDCL3 : 200MHz) δppm 0.92(dd, 2H, J=4.7, 6.6Hz) 0.99(t, 3H, J=7.6Hz) 1.26(dd, 2H, J=4.7, 6.6Hz) 1.69(q, 2H, J=7.6Hz) 3.48(s, 2H)
【0043】実施例3(3−(1−エチルシクロプロピ
ル)−3−オキソ−プロパンニトリルの合成) 化合物(4)1.80g(0.01mol)にヨウ化リ
チウム0.40g(30mol%)、ヨウ化銅(I)
0.57g(30mol%)、2,4,6−コリジン2
0mlを加え、油浴温度130℃にて4時間反応させ
た。実施例2と同様の処理を行い、3−(1−エチルシ
クロプロピル)−3−オキソ−プロパンニトリル0.8
5g(収率62%)得た。このように銅化合物を用いる
ことにより、前述の実施例2よりも20℃も反応温度が
低くても高収率で目的物を得ることができている(実施
例2では反応時間を4時間にしても特に収率の向上はみ
られなかった。)。
【0044】比較例1 化合物(4)1.80gにヨウ化ナトリウム0.40g
を加え、これにN−メチルピロリドン20mlを加え、
窒素雰囲気下、油浴温度150℃にて2時間加熱撹拌し
た。実施例2に比べ、反応が非常に遅く、化合物(4)
が残存した。実施例2を同様の後処理を行い、さらにカ
ラムクロマトグラフィーにて精製を行い、3−(1−エ
チルシクロプロピル)−3−オキソ−プロパンニトリル
を0.14g(収率10%)得た。
【0045】比較例2 化合物(4)1.80gにヨウ化銅0.57g、2,
4,6−コリジン20mlを加え、油浴温度130℃に
て4時間撹拌した。全く反応せず化合物(4)に残存す
るため、油浴温度を160℃に上げ、さらに2時間撹拌
したが、目的物3−(1−エチルシクロプロピル)−3
−オキソプロパン−ニトリルは得られなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明方法によれば、安価で入手容易な
化合物から合成できる化合物を出発原料とし、カラー写
真用イエローカプラー、除草剤などの合成中間体として
有用であるシアノアシルシクロプロパン化合物を、短工
程で比較的温和な条件下好収率で得ることができる。ま
た、本発明の2−シアノアシル−4−ブタノリド化合物
は上記のシアノアシルシクロプロパン化合物の合成反応
の出発原料として好適に用いられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
    それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
    シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリール
    チオ基を表わす。)で表わされる2−シアノアシル−4
    −ブタノリド化合物をピリジン系溶媒を用い、アルカリ
    金属ヨウ化物の存在下で脱炭酸環縮小反応させることを
    特徴とする一般式(IV) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
    一般式(I)におけるものと同義である。)で表わされ
    るシアノアシルシクロプロパン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は一般式(I)
    におけるものと同義であり、R8 はアルキル基を表わ
    す。)で表わされるγ−ブチロラクトン誘導体と、一般
    式(III) 【化4】 (式中、R6 、R7 は一般式(I)におけるものと同義
    である。)で表わされるアセトニトリル化合物を反応さ
    せて一般式(I)で表わされる2−シアノアシル−4−
    ブタノリド化合物を得ることを特徴とする請求項1記載
    のシアノアシルシクロプロパン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記脱炭酸環縮小反応において1価又は
    2価の銅化合物を共存させて反応させることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のシアノアシルシクロプロパン化
    合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(I) 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
    それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
    シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリール
    チオ基を表わす。)で表わされる2−シアノアシル−4
    −ブタノリド化合物。
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