JPH0767927B2 - 多列自動包装装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は自動包装装置に関し、特に複数列で供給される
被包装物を連続的に包装する多列包装装置に関する。

背景技術 たとえばポリエチレン製の袋のような袋製品は、ロール
から連続的に供給されるチューブ状のポリエチレンフィ
ルムをシールバーでシールするとともに、カッタで切断
することによって連続的に製造される。製造された袋製
品は、包装装置によって、所定の枚数ごとに所定の包装
用フィルムにより包装される。

このような袋製品は製造工程の合理化のため、複数のロ
ールから供給されるフィルムごとに、それぞれ並行して
製袋されることが要求される。

しかし、このように袋製品が複数列で製造される場合に
は、これらの袋製品をそれぞれ製袋する製袋装置を必要
とするため、製造設備が複雑で大型化するという問題が
あった。

目的 本発明はこのような従来技術の問題点を解消し、複数列
で供給される製品を連続的に包装する多列自動包装装置
を提供することを目的とする。

発明の開示 本発明によれば、多列自動包装装置は、チューブ状のフ
ィルムから袋状体を製造する複数の製袋機構と、製袋機
構により製造された複数列の袋状体を、それぞれの列に
つき所定の数ごとに搬送する搬送機構と、搬送機構によ
り搬送された袋状体を包装する包装機構とを有し、搬送
機構は、複数の製袋機構によって製造された複数列の袋
状体につき、それぞれ所定の数の袋状体ごとに分離し、
積層された袋状体を形成するセパレータと、セパレータ
により分離された所定の数の積層された袋状体を挟持し
て引き出す搬入チャックと、搬入チャックにより引き出
された所定の数の袋状体を搬送する搬送台とを有し、搬
入チャックは、複数の製袋機構によって複数列で製造さ
れ、セパレータにより分離された所定の数ごとの積層さ
れた袋状体を、複数の製袋機構から交互に抽出して搬送
台上へ搬送するものである。

実施例の説明 次に添付図面を参照して本発明による多列自動包装装置
の実施例を詳細に説明する。

第１図〜第３図には、本発明による多列自動包装装置の
一実施例が示されている。第１図は装置の正面図、第２
図は第１図の矢印II方向から見た側面図、第３図は斜視
図である。

本装置は、たとえば３列の製袋機構10と、製袋された所
定の数ごとの袋を搬送する搬送機構100と、搬送された
袋を包装する包装機構200とからなっている。

製袋機構10は、本実施例では第２図および第３図に示す
ように、３本のロール12a,12b,12cから供給されるフィ
ルム14a,14b,14cを製袋するものである。ロール12から
供給されるフィルム14は、チューブ状、すなわち筒状に
形成された、たとえばポリエチレンフィルムなどのプラ
スチックフィルムである。供給されるフィルム14の上部
にはシールバー16が設けられ、シールバー16は下降によ
ってチューブ状のフィルム14を所定の位置でシールす
る。

供給されるフィルム14の上下には、フィルム搬送用のロ
ール18a,18bが設けられている。ロール18a,18bは、図示
しない定寸送りモータにより駆動され、フィルム14を矢
印Ａ方向に移動させる。ロール18a,18bの前方には、フ
ィルム14の上下にカッタの刃20a,20bが設けられ、これ
らの刃20a,20bの咬合によってシールされたフィルム14
を所定の位置でカットし、袋を形成する。

製袋機構10の端部には受皿22が設けられている。受皿22
はカッタ20でカットされ製造された袋24を一時載置する
台である。受皿22の端部下方にはストッパ102が設けら
れている。ストッパ102はシリンダ104によって上下に移
動され、上方に移動された場合には受皿22の端部に突出
し、受皿22に排出された袋24が搬送機構100へ飛び出す
のを防止する。図示のようにストッパ102が下方に位置
する時には、後述する搬入チャック106による袋24の移
動を妨げない。

受皿22の端部上方にはセパレータ108が設けられてい
る。セパレータ108は矢印Ｂ方向およびその反対方向に
移動する。セパレータ108は受皿22上に送られた袋24が
所定の枚数、たとえば100枚に達すると矢印Ｂ方向と反
対の方向に移動し、セパレート部材108aを袋24の端部の
上面に載置する。これにより受皿22上に供給される袋24
を所定の枚数で区切る。

受皿22から排出される位置には、搬送台110が設けら
れ、搬送台110の上部には受皿22から100枚ごとの袋24を
搬送台110上へ引き出すための搬入チャック106が設けら
れている。搬入チャック106は、受皿22上の袋24を挾持
して搬送台110上へ引き出すものであり、引き出しシリ
ンダ112によって駆動され、第２図および第３図の矢印
Ｃ方向および反対方向に移動される。

搬送台110は、第３図に示すように、平板状の部材であ
り、後述する排出チャック240による袋24の挾持のため
の切り欠き110aが設けられている。搬送台110はベルト1
14に固定され、ベルト114はサーボモータ116に掛け回さ
れている。サーボモータ116の制御により、搬送台110は
第１図および第３図のＤ方向および反対方向に移動され
る。これにより搬送台110は、３列の製袋機構10から供
給される袋を順次包装機構200へ搬送する。

包装機構200においては、袋24の包装に使用される外包
装フィルム202が供給される供給ロール204および巻き取
りロール206が設けられている。外包装フィルム202は、
袋24と同様のプラスチックフィルムを用いればよい。供
給ロール204から供給される外包装フィルム202は所定の
数のロール208〜226に掛け回され、巻き取りロール206
に巻き取られる。

供給ロール204から巻き取りロール206へ送られる途中に
は、日付マーカ230、ミシン目プレス機232およびセンサ
234が設けられている。日付マーカ230は、外包装フィル
ム202の所定の位置に日付をマークするマーカである。
ミシン目プレス機232は、ユーザが袋24を包装した外包
装フィルム202を開封する場合の便宜のためのミシン目
を穿孔する。センサ234は、日付マーカ230によってマー
クされた日付またはその他の外包装フィルム202にあら
かじめ付着されたマークを読み取り、外包装フィルム20
2の位置を検出するセンサ234である。センサ234からの
信号に応じて巻き取りロール206による巻き取りが制御
され、外包装フィルム202が日付などのマークを所定の
位置にして袋24を包装するように、外包装フィルム202
の停止位置が調節される。外包装フィルム202は、第１
図に示すように、搬送台110により搬送される袋24とほ
ぼ垂直になるように支持される。

外包装フィルム202の後方にはサイドカットシールバー2
36および排出コンベア238が設けられている。サイドカ
ットシールバー236は、シールカット用のヒータを有
し、後に詳述するように、搬送台110によって搬送され
た袋24を排出チャック240によって外包装フィルム202ご
と引き出し、これを所定の位置でシールおよびカットす
るものである。排出コンベア238は、送りモータ242によ
り駆動され、外包装フィルム202によって包装された袋2
4を矢印Ｅ方向に排出する。

排出コンベア238の上部には排出チャック240が設けられ
ている。排出チャック240は、排出レール244により支持
され、図示しない駆動機構によって駆動され、矢印Ｅ方
向および反対方向に移動する。排出チャック240は、搬
送された袋24を外包装フィルム202とともに挾持し、矢
印Ｅ方向に引き出す。

排出コンベア238の上部にはさらに、上下シールバー246
が設けられている。上下シールバー246は、袋24を包装
し、サイドカットシールバー236によって矢印Ｅ方向の
後端部をシールされた外包装フィルム202の、矢印Ｅ方
向に平行な両端部をシールする。

次に本装置の動作を説明する。

第３図に示すように、３つのロール12a,12b,12cから供
給されるチューブ状のフィルム14は、製袋機構10におい
て製袋される。すなわち、第２図および第３図の矢印Ａ
方向に送られてくるフィルム14a,14b,14cは、図示しな
い定寸送りモータにより正確に送られつつ、シールバー
16の上下動によってシールされる。シールされたフィル
ム14a,14b,14cはカッタ20a,20bの上下の刃の咬合によっ
てカットされ、受皿22上に重ねられる。この時、ストッ
パ102はシリンダ104によって上がった状態、すなわち第
２図の位置よりも上の位置にセットされているから、カ
ッタ20によってカットされ、受皿22上に送られた袋24は
ストッパ102によって止められる。

受皿22上に送られた最初の列のフィルム14aによる袋24
が所定の枚数、たとえば100枚になると、セパレータ108
が矢印Ｂ方向と反対の方向に移動し、セパレート部材10
8aが袋24の上部に図示のように置かれる。これによりそ
の後に送られてくる袋24はセパレート部材108aの上に載
せられるから、最初の100枚と分離されて重畳載置され
る。この時、シリンダ104によってストッパ102が下方、
すなわち第２図に示す位置に移動されるとともに、搬入
チャック106が第２図の左の位置から矢印Ｃ方向と反対
の方向に移動して同図の右の位置に移動し、同図のセパ
レート部材108aの下に載置された100枚の袋を、第３図
に示すように挟む。

袋24を挟んだ搬入チャック106は第２図の矢印Ｃ方向に
移動し、袋24を搬送台110上の位置に移動させた後、袋2
4を離す。これにより袋24は搬送台110上に載置される。

第１列からの100枚の袋24が搬送台110上に置かれると、
サーボモータ116によって搬送台110が第１図および第３
図のＤ方向に移動され、搬送台110に載置された袋24は
外包装フィルム202およびサイドカットシールバー236の
近くまで移動される。外包装フィルム202はロール204か
ら供給され、日付マーカ230によって日付がマークさ
れ、ミシン目プレス機232によってミシン目が設けられ
た後、第１図に示すようにロール226および巻き取りロ
ール206によって、搬送されてくる袋24とほぼ垂直に張
持されている。

搬送台110に載置された袋24が搬送台110の移動によって
さらにＤ方向に押圧移動されると、第4A図〜第4E図の工
程の、第4A図の状態から第4B図のように袋24が外包装フ
ィルム202を同図左方へ押圧する状態になる。その後、
排出チャック240が排出レール244を走行することによっ
て第１図の左の位置から矢印Ｅ方向と反対の方向に移動
し、第4C図に示すように外包装フィルム202ごと袋24を
挟む。袋24を挟んだ排出チャック240は、第4D図に示す
ように矢印Ｅ方向に移動する。同図に示すように外包装
フィルム202に囲まれた袋24がサイドカットシールバー2
36の左側にくると、排出チャック240は移動を停止す
る。サイドカットシールバー236の刃が咬合し、外包装
フィルム202をシールし、かつシールされた部分をカッ
トする。これにより、袋24を挟む外包装フィルム202が
筒状に形成されるとともに、外包装フィルム202の残り
の部分がシールによって融着され、巻き取りロール206
およびロール226によって支持される。

サイドカットシールバー236の刃によってシールされた
袋24を包む外包装フィルム202は、排出チャック240ある
いは排出コンベア238によってさらに矢印Ｅ方向に移動
され、上下シールバー246の下で停止する。上下シール
バー246が下方に移動して第３図および第4E図に示すよ
うな位置となり、袋24を包んだ外包装フィルム202の両
端をシールする。これにより外包装フィルム202の３辺
がシールされ、外包装フィルム202による袋24の包装が
完了する。外包装フィルム202により包装された袋24
は、排出コンベア238によって矢印Ｅ方向に排出され
る。

次に、サーボモータ116によって搬送台110が第２列のフ
ィルム14bによる100枚の袋24を受ける位置に移動され
る。第２列のフィルム14bによる100枚の袋24が搬入チャ
ック106に挟まれて、矢印Ｃ方向に移動され、搬送台110
上で搬入チャック106から離され、搬送台110上に載置さ
れる。その後、第１列のフィルム14aからの袋24の場合
と同様に、袋24は搬送台110の移動によってＤ方向に移
動され、排出チャック240によって外包装フィルム202ご
と袋24が挟まれ、矢印Ｅ方向に移動され、サイドカット
シールバー236によってシールおよびカットが行われ
る。

さらに上下シールバー246によって外包装フィルム202の
両端がシールされ、排出コンベア238によって矢印Ｅ方
向に排出される。

次に、第３列のフィルム14cからの袋24が、同様にして
外包装フィルム202によって包装され、排出される。そ
の後、再び第１列のフィルム14aからの袋24が外包装フ
ィルム202によって包装され、排出される。

このように、本装置によれば、３列のフィルム14a,14b,
14cから供給される袋24が交互に搬送台110上に載置さ
れ、外包装フィルム202によって包装される。

したがって、３列の製袋機構10から供給される袋を１つ
の包装機構200によって連続的に包装するから、３列の
製袋機構10ごとに包装機構200をそれぞれ設ける必要が
ない。また、３列の製袋機構10から包装機構200への袋2
4の供給を停止させることなく連続して行わせることが
できるから、製袋および包装作業がスムーズに行われ
る。

なお、上記実施例においては３列の製袋機構10を設けて
いるが、本発明の包装装置は３列の製袋機構に限られ
ず、任意の数の製袋機構を設けることができる。

製袋機構10においては、製袋された所定の枚数の袋24を
セパレータ108を用いて分離し、搬入チャック106によっ
て搬送台110へ搬送するから、製袋機構10からは連続し
て袋24を供給することができ、製袋作業が停滞しない。

また、搬送台110はサーボモータ116によって正確に移動
量を制御され、移動された袋24は位置センサによって正
確に位置を検出されるから、搬送台110上に載置された
袋24はサイドカットシールバー236によるシールおよび
カット、上下シールバー246によるシールのための正確
な位置に移動されることができる。

さらに切り変えスイッチの操作により、製袋機構10の動
作する列数を所望の数に設定できるから、必要に応じた
数の製袋機構を使用することができ、製袋および包装の
スピードを調節できる。

効果 本発明によれば、包装装置は、製袋機構によって複数列
で製造された袋状体を、それぞれの列につき所定の数ご
とに抽出単位とし、各列から交互に抽出して搬送機構に
より搬送し、包装機構により包装を行う。したがって、
複数の列で供給される袋状体を１つの包装機構によって
連続的に効率良く包装することができるから、複数の包
装機構を設ける必要がなく、装置を簡易で無駄のない構
成とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による多列自動包装装置の一実施例を示
す概略構成図、 第２図は第１図の装置の側面からの概略構成図、 第３図は第１図の装置の一部省略斜視図、 第4A図〜第4E図は第１図の装置の包装工程を示す図であ
る。 主要部分の符号の説明 10……製袋機構 14……フィルム 16……シールバー 20……カッタ 24……袋 100……搬送機構 102……ストッパ 106……搬入チャック 108……セパレータ 110……搬送台 114……ベルト 116……サーボモータ 200……包装機構 202……外包装フィルム 236……サイドカットシールバー 240……排出チャック 246……上下シールバー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】チューブ状のフィルムから袋状体を製造す
   る複数の製袋機構と、 該製袋機構により製造された複数列の袋状体を、それぞ
   れの列につき所定の数ごとに搬送する搬送機構と、 該搬送機構により搬送された袋状体を包装する包装機構
   とを有し、 前記搬送機構は、 前記複数の製袋機構によって製造された複数列の袋状体
   につき、それぞれ所定の数の袋状体ごとに分離し、積層
   された袋状体を形成するセパレータと、 該セパレータにより分離された所定の数の積層された袋
   状体を挟持して引き出す搬入チャックと、 該搬入チャックにより引き出された所定の数の袋状体を
   搬送する搬送台とを有し、 前記搬入チャックは、前記複数の製袋機構によって複数
   列で製造され、前記セパレータにより分離された所定の
   数ごとの積層された袋状体を、前記複数の製袋機構から
   交互に抽出して前記搬送台上へ搬送することを特徴とす
   る多列自動包装装置。