JPH0767104B2 - 2線回線による完全双信デ−タ伝送装置 - Google Patents

2線回線による完全双信デ−タ伝送装置

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JPH0767104B2
JPH0767104B2 JP62005157A JP515787A JPH0767104B2 JP H0767104 B2 JPH0767104 B2 JP H0767104B2 JP 62005157 A JP62005157 A JP 62005157A JP 515787 A JP515787 A JP 515787A JP H0767104 B2 JPH0767104 B2 JP H0767104B2
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ヨハネス・ウイルヘルムス・マリア・ベルーマンス
テオドール・アントニウス・カレル・マリア・クラッセン
ペトルス・ジョセフス・ファン・ヘルウエン
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エヌ・ベ−・フイリツプス・フル−イランペンフアブリケン
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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    • H04L5/14Two-way operation using the same type of signal, i.e. duplex
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/20Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other
    • H04B3/23Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers

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Description

【発明の詳細な説明】 (A) 背景技術 本発明はスミヤリングフィルタを有し、ベースバンドデ
ータ送信機に接続された一方向送信チャネルと、コンプ
リメンタリー スミヤリングフィルタを有し、ベースバ
ンドデータ受信機に接続された一方向受信チャネルと、
これら送信及び受信チャネルと2線回線とを接続するハ
イブリッド回路と、可調整フィルタ係数を有し、かつ該
フィルタ係数の調整回路を具えているアダプティブフィ
ルタを含むエコーキャンセラと、前記受信チャネルに挿
入された結合回路とを具えてなり、前記アダプティブフ
ィルタは送信チャネル内の信号より近似エコー信号を形
成し、結合回路はこの近似エコー信号を受信チャネルの
入力信号に差動的に組合せて残留信号を形成し、さらに
前記調整回路は送信チャネルの信号と受信チャネルの残
留信号に応じてアダプティブフィルタ係数を調整して残
留信号の所定機能を最小にする如くしてある2線回線に
よる完全双信データ伝送装置に関するものである。
この種装置はピー・ジュー・ファン・ゲルウエン(P.J.
van gerwen)他のアイ・イー・イー・イー・ジャーナル
・セレクト・エリアス・コミュニケーションVol.SAC−
2,No.2 1984年3月の著作pp314−323に発表されてい
る。
完全双信データ伝送においては公衆電話回線網を伝送用
に利用することが多い。ローカル(市内)の電話回線は
2線式である。このような場合のデータ伝送には大別し
て4つの種類の主要妨害がある。これらはエコー信号、
シンボル間(インターシンボル)妨害、隣接回路内に存
在していた信号よりのクロストーク(漏話)、及びノイ
ズ(バックグラウンドノイズ、及びインパルス性ノイ
ズ)である。現在得られている2線式回線による完全双
信方式の多くは、アダプティブフィルタ(自己調整フィ
ルタ)をもったエコーキャンセラ(反響補償器)を有し
ており、エコー信号の妨害効果をかなり減少させてい
る。このアダプティブフィルタのフィルタ係数は、一般
に残留信号内の残留エコーの自乗平均値を最小にすると
いう規格により、反復的に調整するのが普通である。こ
れら既知の装置で使用されているデータ受信機は、さら
にシンボル間妨害と、残っているクロストークとバック
グラウンド ノイズの妨害効果を大幅に減少させるため
の既知の回路を含んでいる。しかしながらこれらの既知
の装置では、不整規の間隔で生じ、かつ一般にかなりは
なれて生ずる集中したパルス状妨害よりなるインパルス
性ノイズの影響を減少させる手段は何等とられていな
い。かかるインパルス性ノイズの影響は、高いデータ速
度で動作する長距離回線においてとくに顕著である。
インパルス性ノイズの影響を抑圧する試みの内で既知の
ものは回路の送信側にスミヤリングフィルタ(特殊伝送
特性をもったフィルタ)を挿入し、受信端にコンプリメ
ンタリ(相補)スミヤリングフィルタ(或いはデスミヤ
リング フィルタと称される)を挿入するものである。
これら2つのフィルタは一般に平坦な振幅特性を有する
が、それらの群遅延は所定の周波数帯域で逆向きであ
り、これら両群の遅延の和をできるだけ平坦にしようと
するものである。理想的な場合には、両フィルタを通過
するデータ信号は単なる遅延を生ずるのみである。この
チャネルに導入されるノイズインパルスは受信端におけ
るコンプリメンタリ スミヤタンイグフィルタのみを通
過するので、これらノイズ インパルスのエネルギーは
時間的に分断され、従って各瞬時における受信データ信
号への影響は減少する。このようにこのフィルタの使用
は効果がある。簡単なスミヤリング フィルタのデータ
伝送への応用の詳細については、ジー・エフ・エム・ビ
ーンカー(G.F.M.Beenker)他の記述アイ・イー・イー
・イー・トランスアクションス・オブ・コミュニケーシ
ョンズ1985年9月Vol.COM−33No.9 pp955−963に記載さ
れている。
2線回線による完全双信データ伝送装置においては、デ
ータ送信機をスミヤリングフィルタを通じて一方向送信
チャネルに接続し、データ受信機をコンプリメンタリス
ミヤリング フィルタを通じて一方向受信チャネルの出
力に接続することによって同様にインパルス ノイズの
影響を補償することができる。これらのスミヤリング
フィルタを接続することは、スミヤリングフィルタの無
い場合に比較して遥かに多数の有意義信号値をもったス
ミヤされたデータ信号によってエコーキャンセラに供給
される信号が送信チャネルで形成されることになる。さ
らにこのことは、ディジタルエコーキャンセラに供給す
る信号が遥かに多数のビット数で代表されることとなる
のでエコーキャンセラの装置がより複雑となる結果を招
く。これは好ましくない影響をもたらす。とくにローカ
ル電話回線網にはスミヤリングフィルタはある限定した
数以上は使用されないという想定がなされて設計がされ
ている点でその影響は大である。従って各2線式回線内
に存するエコーキャンセラの複雑化はスミヤリング フ
ィルタの複雑さよりも遥かに重要な問題である。これは
今迄あまり多く考えられていなかった事態である。
(B) 発明の要旨 本発明の目的は前記(A)の発明の技術分野で述べた種
類の完全双信データ伝送装置において、エコーキャンセ
ラの複雑性を増加させることなしにスミヤリング フィ
ルタを導入しようとするにある。
(C) 発明の要旨 本発明の完全双信データ伝送装置は、データ送信機の出
力より調整回路に至る第1信号通路内に挿入した第1遅
延装置と、該データ送信機の出力よりアダプティブフィ
ルタと結合回路とを介して受信チャネルの調整回路への
供給残留信号取出しタップ点に至る第2信号通路内に挿
入した第2遅延装置とを具え、該第1遅延装置と第2遅
延装置とは前記スミヤタングフィルタとコンプリメンタ
リスミヤリングフィルタの縦続接続内の信号遅延にほぼ
対応する遅延を有し、さらに該コンプリメンタリ スミ
ヤリングフィルタはハイブリッド接続部と受信チャネル
の前記タップ点との間の受信チャネル内に挿入してある
ことを特徴とする。
(D) 実施例の説明 D(1)一般説明 第1図は公衆電話回線網内の2線回線1を通ずる2進デ
ータ信号の完全双信ベースバンド(基本帯域)伝送用の
既知の回路配置のブロックダイヤグラムを示すものであ
る。
本装置は一方向送信チャネル2と、一方向受信チャネル
3と、ハイブリッド回路4とを有し、このハイブリッド
回路4はこれらの一方向チャネル2,3と線回線1とを接
続するためのもので、補償用平衡回路網5を有してい
る。ベースバンドデータ送信機6を送信チャネル2に接
続し、これはデータ源7とデータ源7よりの2進データ
信号を2線回線1によって送信するに適したライン信号
を得る為、AMIコード(オルタネート・マーク・インバ
ーション・コード)による3進データ信号に変換するラ
インエンコーダ8とを有している。このライン信号は、
ハイブリッド回路4及び2線回線1を通じて第1図には
示していないが、これと同じ接続の遠方の装置に送信さ
れる。この遠隔装置より送出されるライン信号は2進回
線1を通じて送られ、ハイブリッド回路4を通じ受信チ
ャネル3に到達し、これはその受信チャネル3内で受信
フィルタ10を通じベースバンドデータ受信機9に供給さ
れる。データ受信機9はラインデコーダ11、かくして得
られたデータ信号の検出器12と検出2進データ信号を供
給するデータシンク13とを有する。このデータ受信機9
はラインデコーダ11の入力にエコライザ(平衡器、第1
図には示してない)を有している。
実際上2線回線1のインピーダンスは正確には知られて
いないので、ハイブリッド回路4は補償用平衡回路網5
によって完全には終端されてはいない。このため送信チ
ャネル2より受信チャネル3に対し、ハイブリッド回路
4よりの直接の漏洩を生ずる。これに加えて2線回線1
のインピーダンス不連続点より信号反射が生ずる。これ
ら両方の現象によって、データ送信機6の出力信号のエ
コーが受信チャネル3に現れることとなる。
これらのエコー信号の妨害をできるだけ減少させる為、
第1の装置にはエコー キャンセラ14を設ける。この装
置は可調整フィルタ係数とこのフィルタ係数に対する調
整回路16をもったアダプティブフィルタ15を有してい
る。送信チャネル2内のライン信号に応じ、このアダプ
ティブフィルタ15は、近似エコー信号を形成し、これを
結合回路17内で受信チャネルの入力信号より減算する。
(遠隔装置よりの受信ライン信号は妨害を含んでおり、
かつ送信チャネル2のライン信号のエコーを含んでい
る。)結合回路17の出力における残留信号はこれにより
殆どエコーがなくなって、データ受信機9に供給され
る。
送信チャネル2内のライン信号と受信チャネル3内の残
留信号に応答して調整回路16は、アダプティブフィルタ
15のフィルタ係数を調整し、この残留信号の所定機能を
最小にする。一般にこの所定機能は、残留信号自体また
は残留信号の端数(odd)の非減少係数の自乗平均値で
ある。フィルタ係数の最適調整は、グラジエント(対
数)形アルゴリズムの助けを得て、反復的に求められ
る。この様な装置の詳細並びにエコーキャンセラ14とデ
ータ受信機9の実施例については、上述のピー・ジェー
・ファン・ゲルウエン他の文献に記載されている。
しかしながら特に長距離回線で、またデータ速度が速い
場合におけるデータ伝送はインパルスノイズとして知ら
れている妨害現象により妨害を受ける。このインパルス
ノイズは集中したパルス状妨害で不整規な間隔に生じ、
一般にかなり離れて生ずる妨害である。このようなイン
パルスノイズの影響は回路の送信端にスミヤリングフィ
ルタを挿入し、また受信端にコンプリメンタリ(相補)
スミヤリングフィルタを挿入することにより打ち消すこ
とができることが知られている。第1図に示した既知の
回路においてはデータ送信機6をスミヤリングフィルタ
18を通じて送信チャネル2の入力に接続し、またデータ
受信機9をコンプリメンタリスミヤリングフィルタ19を
通じて受信チャネル3の出力に接続している。
しかしながら第1図の回路においてこれらのスミヤリン
グフィルタ18,19を使用することは、エコーキャンセラ1
4に供給する送信チャネル2内のライン信号がラインエ
ンコーダ8の出力における3進データ信号の3つのレベ
ルよりも遥かに大なる数の振幅レベルを有するスミヤデ
ータ信号により形成されることとなる。従って、エコー
キャンセラ14の装置は遥かに複雑となり、これはこの場
合エコーキャンセラ14に供給すべき信号に対する精度に
遥かに複雑な高度な要求が加わる。これはこれらをエコ
ーキャンセラ14で形成しなければならないからである。
従ってエコーキャンセラ14のデジタル化した実施例にお
いてはラインエンコーダ8の出力の3進データ信号を表
すのに必要とする2つのビットより遥かに大きな数のビ
ットによってこの信号を表す必要がある。この様にエコ
ーキャンセラが遥かに複雑になることは、スミヤリング
フィルタ18,19がローカル電話回路網の2線回路に比較
的小さな数しか導入してはならないという見地より特に
望ましくなく、この為各2線回路におけるエコーキャン
セラの複雑さはスミヤリングフィルタの複雑さよりも遥
かに重大な問題となる。スミヤリングフィルタは、従来
むしろオプションとして使われたが、実際はあまり使用
されていなかった。
D(2)発明の第1実施例 第2図は本発明による第1実施例のブロックダイヤクフ
ラムを示す。本図中、第1図と同じ素子は第1図と同じ
番号を用いて示してある。
本装置はデータ送信機6の出力よりエコーキャンセラ14
の調整回路16の入力に至る第1信号通路内に挿入された
第1遅延装置20とデータ送信機6の出力よりエコーキャ
ンセラ14のアダプティブフィルタ15を通じ、かつ結合回
路17を通じて受信チャネル3内の残留信号を調整回路16
に供給する為に取出すタップ点Pに至る第2信号通路内
に挿入した第2遅延装置21を有してなる。これらの第1
及び第2遅延装置20及び21は、それぞれ同じ遅延Dを有
し、この遅延Dはスミヤリングフィルタ18とコンプリメ
ンタリスミヤリングフィルタ19の縦続接続の信号遅延S
にほぼ対応するものである。さらに本装置はハイブリッ
ド回路4と前記残留信号用のタップ点Pの間の受信チャ
ネルにコンプリメンタリスミヤリングフィルタ19を挿入
する。第2図示の実施例においては第2遅延装置21はデ
ータ送信機6とアダプティブフィルタ15の入力間に位置
する第2信号通路部分に挿入され、コンプリメンタリス
ミヤリングフィルタ19はハイブリッド回路4と結合回路
17の間に挿入されている。
これらの構成とした効果は、アダプティブフィルタ15と
エコーキャンセラ14の調整回路16が送信チャネル2の信
号を受信するがこれらの信号はデータ送信機6の出力に
おける3進データ信号の遅延部分によって構成される。
従ってこれは第1図示の従来既知の装置における如くス
ミヤリングフィルタ18の出力に生ずるスミヤデータ信号
により構成されるものではない。この為エコーキャンセ
ラ14によってプロセスされる信号はスミヤリングフィル
タ18,19を使用しない場合と同じ正確さで表れる。即
ち、エコーキャンセラ14のデジタル化の程度はデータ送
信機6の出力における3進データ信号を表すのに必要な
程度の2進ビット信号で代表される。これに加えてエコ
ーキャンセラ14内のアダプティブフィルタ15のインパル
スレスポンスはスミヤリングフィルタ18,19を用いない
場合と同じ長さで充分であることが分かったものであ
る。これは本発明の実施例においてエコー信号通路にス
ミヤリングフィルタ18,19を挿入しているのにもかかわ
らず、この様になるのである。これについてアダプティ
ブフィルタ15と各スミヤリングフィルタ18,19がタイム
ディスクリート形のトランスバーサルフィルタであっ
て、従って瞬時t=nTにおいて生ずる信号を処理する場
合につき説明する。ここでは−∞<n<∞である整数
であり、Tはサンプル周期である。便宜上、このサンプ
ル周期Tはデータ信号のシンボル周期と同じとなるもの
とする。さらにデータ送信機6のみが動作しており、従
って遠隔送信機よりのライン信号がなく、この為インパ
ルスノイズがないものとみなした。
データ送信機6の出力において瞬時t=nTにおいて生ず
る3進データ信号のサンプルがx(n)で表され、結合
回路17のそれぞれの入力に瞬時t=nTにおいて生ずるエ
コー信号及び近似エコー信号のサンプルをe(n)及び
(n)でそれぞれ表すものとし、また同様にスミヤリ
ングフィルタ18、コンプリメンタリスミヤリングフィル
タ19、送信チャネル2の出力と受信チャネル3の間のエ
コー通路及びアダプティブフィルタ15に対し、これらの
瞬時t=nTにおけるインパルスレスポンスをそれぞれsm
(n),dsm(n),g(n)及び(n)で表されるとす
る時、次式が成り立つ。
e(n)=(dsm*g*sm*x)(n) … (1) ここにおいて“*”は直線コンボリューションオペレー
タ(演算子)を表わし、(dsm*g*sm*x)はdsm
(n),g(n),sm(n)及びx(n)のそれぞれのイ
ンパルスレスポンスの直線コンボリューションを表す。
この(1)式は次の如く表わされる。
e(n)=((sm*dsm)*(g*x))(n) …
(2) 理想的な場合、各スミヤリングフィルタの縦続接続はN0
の数のサンプル周期において単なる信号遅延Sのみを導
入すべきであるので次式の如くとなる。
S=N0T … (3) またこの場合の縦続接続は、インパルスレスポンスh
(n)が次の如くとなるはずである。
h(n)=(sm*dsm)(n) … (4) これに対し次式が成立する。
h(n)=δ(n−N0) … (5) ここでδ(.)はクロネッカ(Kronecker)デルタ係数
である。しかしながら、実際上、両スミヤリングフィル
タ18,19は完全に正確な相補関係にないので、次式の如
くなる。
h(n)=δ(n−N0)+b(n) … (6) ここにおいてb(n)は理想的状態よりの偏差を示し、
スミヤリングフィルタ18,19の縦続接続により導入され
るシンボル間妨害を表わす。(4)式及び(6)式を用
いると、上の式(2)は次の如く表わされる。
e(n)=(g*x)(n−N0)+(b*g*x)
(n) … (7) ここにおいてスミヤリングフィルタ18,19の縦続接続は
この様に小さなシンボル間妨害b(n)を導入するもの
であり、この場合(7)式の第2項は無視することがで
きる。これを無視すると極めて良好な近似として次式が
成り立つ。
e(n)=(g*x)(n−N0) … (8) 第2遅延装置の遅延Dがスミヤリングフィルタ18,19の
縦続接続の遅延と等しい場合には、 D=S=N0T … (9) アダプティブフィルタ15は入力信号サンプルx(n−
N0)を受信し、また近似エコー信号のサンプル(n)
に対しては次式が成立する。
(n)=(g*x)(n−N0) … (10) 結合回路17の出力における残留信号のサンプルr(n)
に対し、上述の過程は残留エコー信号のサンプルにより
単独的に形成され、この場合次式が成立する。
r(n)=e(n)−(n) =(g*x)(n−N0)−(*x)(n−N0) …(1
1) または、 r(n)=((g−)*x)(n−N0) … (12) エコーキャンセラ14は残留信号の自乗平均値を最小にす
るように設計されている。この最小化作用は(12)式の
計算に示すように、アダプティブフィルタ15のインパル
スレスポンス(n)を収斂させ、送信チャネル2の出
力と受信チャネル3の入力間のエコー通路のインパルス
レスポンスg(n)に近付けてゆく。しかしながら、こ
れと同じ収斂作用はスミヤリングフィルタ18,19を使用
しない時にも生ずる。
従って上述の手段を採ることによりエコーキャンセラ14
に全く何等の変更を加えることを要せずして、スミヤリ
ングフィルタ18,19を使用し得ることとなる。
第3図は、第2図の実際的な変形例を示すもので、これ
はエコーキャンセラ14の送信チャネル2への接続に関し
ての変形である。
第3a図においては第2図の第1及び第2遅延装置20,21
の機能を第1及び第2信号通路に共通な遅延装置22によ
って一括して行うものであり、この遅延装置はデータ送
信機6とエコーキャンセラ14の2つの互いに接続された
入力間に挿入され、これは送信チャネル2より生ずる信
号に対するものである。
ここで説明している実施例においてデータ送信機6のラ
インエンコーダ8はAMIコーダである。第3b図のブロッ
クダイヤグラムは、このエコーキャンセラ14の装置を簡
単化する為、上述した各手段を米国特許第4,117,277号
に開示されている装置と組合せる内容を示す。第3b図の
ラインエンコーダ8はそれ自体は公知のものであるが、
これにおけるデータ源7よりの2進データ信号はモジュ
ロ2アダー24の助けによってモジュロ2を加算して変形
2進データ信号に変換する。そしてこの2進データ信号
と変形2進データ信号は遅延装置(回路)23によって時
間Tだけ遅延させる。この変形2進データ信号は時間T
だけ遅延した変形2進データ信号を結合回路25によって
変形2進データ信号より直線的に減算することによって
3進データ信号に変換する。結合回路25の出力における
この3進データ信号は、データ送信機6の通常の出力信
号となり、これをスミヤリングフィルタ18に供給する。
第3b図は第3a図に比較して遅延装置22を通じ、エコーキ
ャンセラ14に供給すべき信号がこのデータ送信機6の通
常出力信号により構成されることなく、上述の特許に従
ってモジュロ2アダー24の出力における変形2進データ
信号により形成され、これはデータ送信機6の付加的出
力に転送される。これによると、スミヤリングフィルタ
18,19を付加した場合にも、エコーキャンセラ14の構造
の簡単化が達成される。(上述の手段によるとエコーキ
ャンセラの入力信号は1ビットのみによって代表される
必要があることであり、3進データ信号の場合において
2ビットを必要とするのとは異なる。) 時間ディスクリート形のトランスバーサルスミヤリング
フィルタ18,19の場合には、スミヤリングフィルタ18お
いて必要とした各素子を用いて遅延装置22を構成でき
る。第3c図に示す如く、この様なスミヤリングフィルタ
18はデータ送信機6に接続されているシフトレジスタ18
(1)を有しており、各々遅延Tを有する複数個のセク
ションの直列接続により構成され、さらにこのシフトレ
ジスタ18(1)の各セクションのタップに接続されたウ
エイト回路18(2)を具えていて、これによりタップし
て取り出した信号をフィルタ係数で倍数し、かく求めた
商の信号を加算し、この加算信号がスミヤデータ信号を
形成しこれをハイブリッド回路4に供給する。第3c図に
おいてシフトレジスタ18(1)の各セクションは或る特
定のセクションの出力をエコーキャンセラ14の2つの入
力に接続することによって遅延装置22の所要の遅延D=
N0Tを得る為に使用し、これは送信チャネル2より生ず
る信号に対し処理を行うものである。トランスバーサル
(スミヤリング)フィルタ18,19に関し、上述のジー・
エフ・エム・ビーンカ他に提案された設計においては値
N0はスミヤリンクアフィルタ18内のシフトレジスタ18
(1)のセクションの数(N−1)に等しい。これら各
セクションの第1と最終タップ間の全体の遅延は(N−
1)Tとなる。従って必要な遅延N0T=(N−1)Tは
シフトレジスタ18(1)の出力をエコーキャンセラ14に
接続することによって得られる。N0が(N−1)より大
なる場合は、このシフトレジスタ18(1)は第3c図に示
す如く、1個以上の遅延セクション18(3)を使用して
これを長くする必要があり、この様に長くしたシフトレ
ジスタ18(1)の出力をエコーキャンセラ14に接続する
必要がある。またこれに反しN0が(N−1)より小であ
る場合、シフトレジスタ18(1)の最終セクションより
前位のセクションの出力をエコーキャンセラ14に接続す
る必要がある。
今迄の説明において、遅延装置20,21及び22の遅延Dは
スミヤリングフィルタ18,19の縦続接続の信号遅延S=N
0Tに等しく選択してきた。これらのフィルタ18,19の縦
続接続及びエコー通路により導入されるシンボル間妨害
(b*g)(n)はN0サンプル周期g(n−N0)あけ遅
延した実際のエコー通路のインパルスレスポンスの間隔
内にエコー通路が一部入り、この部分はエコーキャンセ
ラ14によって同様にキャンセルされる。これはアダプテ
ィブフィルタ15のインパルスレスポンス(n−N0)の
間隔がこのg(n−N0に等しいからである。或る場合に
よってはg(n−N0)の間隔の直前の(b*g)(n)
のサンプルはこの間隔の終わりにおけるg(n−N0)の
サンプルよりも遥かに大なる場合がある。スミヤリング
フィルタ18,19自体によって発生するエコー信号及びシ
ンボル間妨害を組合せた影響を減少させるため、遅延D
を信号遅延S=N0Tに等しくならないように選定し、等
しくする代わりにやや低い値D=(N0−1)T又はD=
(N0−2)Tに選定すると有利である。
上述した第1実施例においては、互いに相補関係にある
スミヤリングフィルタ18,19には厳格な要求が加わり、
これらの縦続接続におけるインパルスレスポンスh
(n)に対する式(6)内のシンボル間妨害を低い値と
し、これはエコー信号のサンプルe(n)に対する式
(7)の第2項(b*g*n)(n)を無視し得るよう
にする必要があった。上述したジー・エフ・エム・ビー
ンカ他の文献ではシンボル間妨害に対する基準として
“第2メリット係数"F2を導入していた。この係数は
(6)式の場合には次の如くに表わされる。
F2=1/〔ΣNb2(n)〕1/2 … (13) このF2が約50dBより大なる値である場合には(7)式の
第2項を無視することができる。しかしながら、一般論
としてこの値F2が大であることは不利である。これはF2
が大なる値であるとスミヤリングフィルタ18,19の係数
は大なる精度で満足させる必要がある。(これはデジタ
ルフィルタではビット数をより大とすることを意味す
る。)従ってスミヤリングフィルタ18,19の構造はより
複雑となる。
前述の発表文献内に論じてあるスミヤリングフィルタを
使用する場合、これらフィルタは2進または3進係数を
有しており、比較的に簡単な構造であるが、約20dB以下
のF2の値のものしか実際に実現はできなかった。
本発明の第2実施例によれば、スミヤリングフィルタ1
8,19自体により発生する大なるシンボル間妨害b(n)
の影響を如何にして簡単な手段で打ち消すことができる
かについて以下に説明する。
D(3)発明の第2実施例 第4図は本発明回路の第2実施例のブロック図を示すも
のであり、第2図と同じ素子については第2図と同じ番
号で示してある。
第4図の実施例において、第2図の回路との第1の相違
点は、第4図においては第2遅延装置21がアダプティブ
フィルタ15と近似エコー信号に対する結合回路17の入力
間に位置する第2信号通路部分に挿入されていることで
ある。(この通路はデータ送信機よりアダプティブフィ
ルタ15を通じ、かつ結合回路17を通じて受信チャネル3
内の残留信号のタップ点Pに至るものである。) 第4図のスミヤリングフィルタ18,19に関しても第1実
施例の説明と同じ過程が成立するとすると、第4図の実
施例も第1実施例と同じ説明が適用される。結合回路17
の入力における近似エコー信号のサンプル(n)に対
して、この説明中第2遅延装置21がアダプティブフィル
タ15の前にあるか後ろにあるかについては関係がない。
この為、サンプル(n)の式(10)は第4図にもあて
はまる。
しかし、第4図でスミヤリングフィルタ18,19について
上述のジー・エフ・エム・ビーンカー(Beenker)他の
文献に記載されたものを使用する場合で、かつ約20dBの
第2メリット係数F2を有するものを使用する場合、これ
らのスミヤリングフィルタ18,19により生ずるシンボル
間妨害b(n)自体が式(6)ではかなり大きな値とな
る為、エコー信号のサンプルe(n)に対し(7)式の
第2項を無視することはできなくなる。
第2図の回路と第4図の回路との第2の相違点は、第4
図においては第2遅延装置21はスミヤリングフィルタ26
とコンプリメンタリスミアリングフィルタ27の縦続接続
で形成され、この場合もスミヤリングフィルタ26と18は
同じインパルスレスポンスsm(n)を有し、またコンプ
リメンタリスミヤリングフィルタ27と19は同じインパル
スレスポンスdsm(n)を有する。
スミヤリングフィルタ26,27の縦続接続のインパルスレ
スポンスh(n)はこの場合、(4)式及び(6)式の
如くとなる。第4図においてエコーキャンセラ14のアダ
プティブフィルタ15はデータ送信機6の出力における3
進データ信号のサンプルx(n)を受信し、サンプル
(*x)(n)を形成し、これはフィルタ26,27を通
過した後、結合回路17の入力において近似エコー信号の
サンプル(n)を形成する。これは(4)式により次
の如く表わされる。
(n)=(dsm*sm**x)(n) … (14) または、 (n)=((sm*dsm)*(*x))(n)… (1
5) さらに式(6)及び式(15)を用いると次の如く表わさ
れる。
(n) =(*x)(n−N0)+(b**x)(n) …
(16) 式(7)及び(16)を用い、結合回路17の出力における
残留信号は、サンプルr(n)=e(n)−(n)に
対し、次式が成立する。
r(n)=((g−)*x)(n−N0) +((g−)*b*x)(n) … (17) この場合において、エコーキャンセラ14によって、残留
信号の自乗平均値を最小にすることはアダプティブフィ
ルタ15のインパルスレスポンス(n)を送信チャネル
2の出力と受信チャネル3の入力間のエコー通路のイン
パルスレスポンスg(n)に収斂させる作用を行う。こ
れは式(17)と(12)とを比較することによって、エコ
ー信号の妨害効果のみならずスミヤリングフィルタ18,1
9自体により生ずるシンボル間妨害による不所望効果を
大幅に減少させることを示している。
以上説明したように第4図によって採られた本発明の対
策は、エコーキャンセラ14を変更することなしにスミア
リングフィルタ18,19を設置し得るのみならず、これに
加えてスミヤリングフィルタの第2メリット係数F2を第
2図の場合に比較して低い値のものとすることをなし得
る。上述のようにこれは装置を簡単にする利点を生ず
る。
第5図は第4図の回路の変形例を示すもので、これは結
合回路の入力における両コンプリメンタリスミヤリング
フィルタ19,27が結合回路17の出力において単一のコン
プリメンタリスミヤリングフィルタ19を設けることによ
って、両方の作用を行わせ得るようにしたもので、回路
をより簡単にするものである。この場合、コンプリメン
タリスミヤリングフィルタ27を節約でき、回路の簡単化
につながる。しかしながらこの変形例を採用する時、デ
ータ受信機9内においてアダプティブ・デシジョン・フ
ィードバック・イコライザーの出力を結合回路17の入力
における近似エコー信号に加算することはできない。こ
れはこのアダプティブ・イコライザーの信号のフィード
バック・ループ内にはコンプリメンタリスミヤリングフ
ィルタ19が含まれており、かくすると許容できないよう
な遅延が生ずるからである。(このループ内において許
容される最大遅延は1シンボル周期Tであるとは既知で
ある。)この場合、アダプティブイコライザーの出力信
号を受信チャネル3の残留信号より減算する必要があ
り、これはタップ点Pとデータ受信機9の入力間に付加
的な結合回路を設けて行う必要がある。
実際上の装置においては、第4図及び第5図の実施例
に、さらに多くの変形を行うことができる。後えば、第
4図及び第5図の第1遅延装置20を構成する為、スミヤ
リングフィルタ18内に既に設けてあるシフトレジスタを
第3c図の回路と同様にして利用することもできる。さら
に、第4図の第2遅延装置21のスミヤリングフィルタ2
6,27を組合せて単一のフィルタとすることもできる。
D(4)パスバンドデータ伝送への応用 ベースバンドデータ伝送について上述のD(2)及びD
(3)で説明した方式はパスバンド(通過帯域)伝送に
より伝送されるデータ信号にも同様に適用できる。
第6図はパスバンド伝送の第1実施例の変形を示すもの
であり、この変形箇所は第2図の回路配置を第3a図と同
じように変形したものである。第6図の各素子において
第2図及び第3図と同じものは同じ番号を用いて示して
ある。
第2図と第6図の回路の相違点、即ち、第6図のパスバ
ンド伝送に関する相違点は、第6図においては変調器28
を送信チャネル2内のスミヤリングフィルタ18の入力に
位置させ、変調器28に対応する変調器29を近似エコー信
号通路内のアダプティブフィルタ15の出力に配置し、さ
らにこれらの変調器28,29に対応する復調器30を結合回
路17の出力と残留信号のタップ点Pとの間に位置する受
信チャネル3の部分に配置したことである。スミヤリン
グフィルタ18及び19に関し、第6図の回路はこれらフィ
ルタがパスバンド形である点が第2図と相違している
が、第2図のフィルタと同様にスミヤリングフィルタ1
8,19を互いに相補特性とすることについ厳格な要求が加
わる。これは、これらフィルタ自体によって生ずるシン
ボル間妨害を充分小さな値に維持する為である。
第7図にブロックダイヤグラムで示す第2実施例は、パ
スバンド方式の他の変形例であるが、これは両スミヤリ
ングフィルタ18,19を互いに相補特性とすることについ
ての要求の厳格さが少ないものであり、本変形例は第5
図の回路配置に基づいて構成されたものである。第7図
の構成素子で第5図と同様のものは第5図と同じ番号を
用いて示してある。
この回路では、パスバンド伝送である為、変調器28,29
及び復調器30は第7図では第6図と同じ箇所に挿入して
ある。第5図で説明したと同様に、スミヤリングフィル
タ26は第6図では結合回路17の入力における近似エコー
信号通路内に位置させてあり、受信チャネル3内のコン
プリメンタリスミヤリングフィルタ19は、結合回路17の
出力に位置させてある。また、第7図においても、スミ
ヤリングフィルタ26及び18は同じインパルスレスポンス
としてある。第7図では第6図と同様にスミヤリングフ
ィルタ18,19,26はパスバンド形であるが、第7図では、
スミヤリングフィルタ18,19は第2メリット係数F2がよ
り低い値のものを使用することができる。これは、第7
図の例では、スミヤリングフィルタ26を設けたことと、
コンプリメンタリスミヤリングフィルタ19の配置箇所に
よって、スミヤリングフィルタ18,19自体によって生ず
るシンボル間妨害が第5図の実施例と同様に大幅に減少
し、回路の簡単化が達成されるという利点が得られるこ
とによるものである。
第6図及び第7図において全てのスミヤリングフィルタ
18,19,26はパスバンド形である。しかしながら、パスバ
ンド伝送を使用する時にも前と同じくベースバンド形の
スミヤリングフィルタを使用することもでき、これを第
8図に示す。
第8図は、第7図のブロック図のパスバンド形の第2変
形実施例であり、次の縦続接続の素子の箇所を入れ替え
ることによってこれは実現できる: 送信チャネル2内の変調器28と、スミヤリングフィルタ
18; 近似エコー通路内の変調器29と、スミヤリングフィルタ
26; 受信チャネル3内のコンプリメンタリスミヤリングフィ
ルタ19と、復調器30。
この様に挿入箇所を変化させることにより、第8図にお
いては全てのスミヤリングフィルタ18,19,26をベースバ
ンド形とすることができる。第7図の実施例と同様にス
ミヤリングフィルタ18,19の相補特性に対する要求は、
第6図におけるものと同様により緩和される。
第6図、第7図及び第8図の実施例と異なり、スミヤリ
ングフィルタ18,19,26の一部のものをパスバンド形と
し、他のものをベースバンド形とするような構成も可能
である。しかしこの様な両方式を混合した配置は、上述
の実施例に比較して格別の利点を有していない。むしろ
スミヤリングフィルタの異なるものの設計に困難を伴う
のみである。
種々の各種組合せのうち、第6図及び第7図の実施例は
スミヤリングフィルタの選定において有利である。これ
は、これらの回路中残りの各素子は特別大なる変更を要
しないからである。従って、第6図及び第7図において
は、米国特許第4,162,378号に開示されているような手
段によりエコーキャンセラ14と変調器29を“エコー変
調”の原理を用い、1つの回路素子として組合せること
ができる。しかしこのパテントに開示された手段は第8
図の実施例には使用できない。その理由はスミヤリング
フィルタ26が変調器29とエコーキャンセラ14のアダプテ
ィブフィルタ15の間に挿入されているからである。スミ
ヤリングフィルタ18を第8図において送信チャネル2の
変調器28の前に挿入することは、スミヤリングフィルタ
を用いない場合に比較して変調器28がより複雑となる結
果をもたらす。しかし、第6図及び第7図の送信チャネ
ル2内の変調器28はスミヤリングフィルタを使用する時
は変更する必要がない。スミヤリングフィルタ18,19の
相補特性の要求が緩和されることにより、第7図の実施
例は第6図の実施例より好都合である。
第6図及び第7図の回路において、パスバンドデータ信
号伝送に対しては、図示をしていないアダプティブ・パ
スバンド・イコライザーを使用し、これをデータ受信機
9内のアダプティブ・パスバンド・イコライザー(同じ
く図示せず)の代わりに受信チャネル3内の復調器30の
入力に挿入するのが有利である(エス・ビー・ワインス
タイン(Weinstein)アイ・イー・イー・イー、トラン
スアクションズ、コミュニケーションス、Vol.COM−2
5、No.7、1977年7月654−666頁参照)。エコーキャン
セラ14の調整回路16とこのパスバンド・イコライザーの
調整回路間の不所望の相互作用を防止する為、この様な
回路では残留信号は、受信チャネル3のパスバンド・イ
コライザーの入力側のタップ点より導出し、エコーキャ
ンセラー14の調整回路16に供給する前に分離して復調す
る必要がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、既知の2線回線を通ずる完全双信ベースバン
ドデータ伝送装置を示すブロック図、 第2図は、本発明装置の第1実施例のブロック図、 第3図は、送信チャネルにエコーキャンセラを使用する
為の第2図の実用的な変形例のブロック図、 第4図は、本発明装置の第2実施例のブロック図、 第5図は、第4図をさらに簡単にする為の変形例のブロ
ック図、 第6図は、第2図の本発明実施例のパスバンドを変更し
た実施例のブロック図、 第7図は、本発明の第5図の実施例のパスバンドを変形
した例のブロック図、 第8図は、第7図をさらに変形した例を示すブロック図
である。 1……2線回線 2……送信チャネル 3……受信チャネル 4……ハイブリッド回路 5……平衡回路網 6……データ送信機 7……データ源 8……ラインエンコーダ 9……データ受信機 10……受信フィルタ 11……ラインデコーダ 12……検出器 13……データシンク 14……エコーキャンセラ 15……アダプティブフィルタ 16……調整回路 17,25……結合回路 18,26……スミヤリングフィルタ 18(1)……シフトレジスタ 18(2)……ウエイト回路 19,27……コンプリメンタリスミヤリングフィルタ 20,21,22,23……遅延装置 24……モジュロ−2アダー 28,29……変調器 30……復調器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペトルス・ジョセフス・ファン・ヘルウエ ン オランダ国5621 ベーアー アインドーフ ェン2 フルーネヴァウツウェッハ1 (56)参考文献 特開 昭53−3003(JP,A) 特開 昭59−221036(JP,A) IEEE vol.COM−33,No. 9(SEPTEMBER1985)P.955− 963GERARD F.M.BEENKE R et al.″Design of Smearing Filters fo r Data Transmission Systems

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スミヤリングフィルタを有し、ベースバン
    ドデータ送信機に接続された一方向送信チャネルと、コ
    ンプリメンタリー スミヤリングフィルタを有し、ベー
    スバンドデータ受信機に接続された一方向受信チャネル
    と、これら送信及び受信チャネルと2線回線とを接続す
    るハイブリッド回路と、可調整フィルタ係数を有し、か
    つ該フィルタ係数の調整回路を具えているアダプティブ
    フィルタを含むエコーキャンセラと、前記受信チャネル
    に挿入された結合回路とを具えてなり、前記アダプティ
    ブフィルタは送信チャネル内の信号より近似エコー信号
    を形成し、結合回路はこの近似エコー信号を受信チャネ
    ルの入力信号に差動的に組合せて残留信号を形成し、さ
    らに前記調整回路は送信チャネルの信号と受信チャネル
    の残留信号に応じてアダプティブフィルタ係数を調整し
    て残留信号の所定機能を最小にする如くしてある2線回
    線による完全双信データ伝送装置において、 データ送信機の出力より調整回路に至る第1信号通路内
    に挿入した第1遅延装置と、該データ送信機の出力より
    アダプティブフィルタと結合回路とを介して受信チャネ
    ルの調整回路への供給残留信号取出しタップ点に至る第
    2信号通路内に挿入した第2遅延装置とを具え、該第1
    遅延装置と第2遅延装置とは前記スミヤタングフィルタ
    とコンプリメンタリスミヤリングフィルタの縦続接続内
    の信号遅延にほぼ対応する遅延を有し、さらに該コンプ
    リメンタリ スミヤリングフィルタはハイブリッド接続
    部と受信チャネルの前記タップ点との間の受信チャネル
    内に挿入してあることを特徴とする2線回線による完全
    双信データ伝送装置。
  2. 【請求項2】第1及び第2信号通路に共通な遅延装置
    で、データ送信機の出力とエコーキャンセラーの間に挿
    入された遅延装置によって第1及び第2遅延装置を形成
    した特許請求の範囲第1項記載のデータ伝送装置。
  3. 【請求項3】送信チャネルのスミヤリングフィルタは、
    時間的にディスクリートなトランスバーサルフィルタで
    あり、データ送信機の出力に接続したシフトレジスタを
    有しており、このシフトレジスタも第1遅延装置の一部
    を形成する特許請求の範囲第1項または第2項記載のデ
    ータ伝送装置。
  4. 【請求項4】第2遅延装置がアダプティブフィルタと結
    合回路の間に挿入されており、該第2遅延装置はスミヤ
    タングフィルタとコンプリメンタリスミヤリングフィル
    タの縦続接続で構成され、これら両フィルタのそれぞれ
    のインパルス レスポンスは送信チャネルのスミヤリン
    グフィルタのインパルス レスポンスと受信チャネルの
    コンプリメンタリ スミヤリングフィルタのインパルス
    レスポンスにそれぞれ対応している特許請求の範囲第
    1項記載のデータ伝送装置。
  5. 【請求項5】第2遅延装置がアダプティブフィルタと残
    留信号用の前記タップ点との間に挿入されており、該第
    2遅延装置はアダプティブフィルタと結合回路の間に挿
    入されていてインパルスレスポンスが送信チャネルのス
    ミヤリングフィルタに対応するスミヤリングフィルタ
    と、結合回路と前記残留信号用のタップ点との間の受信
    チャネル内のコンプリメンタリフィルタとによって構成
    されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のデ
    ータ伝送装置。
  6. 【請求項6】パスバンドデータ信号送信用に第1変調器
    をスミヤタングフィルタと縦続にして送信チャネル内に
    挿入し、この第1変調器に対応する第2変調器をアダプ
    ティブフィルタと結合回路の間に挿入し、これら第1及
    び第2変調器に付属する復調器を結合回路の後方の受信
    チャネル内に挿入した特許請求の範囲第2項記載のデー
    タ伝送装置。
  7. 【請求項7】パスバンド データ信号送信用に第1変調
    器をスミヤリングフィルタと縦続にして送信チャネル内
    に挿入し、この第1変調器に対応する第2変調器を該ス
    ミヤリングフィルタと縦続にしてアダプティブフィルタ
    と結合回路間の第2信号通路内に挿入し、これら第1及
    び第2変調器に付属する復調器をコンプリメンタリ ス
    ミヤリング フィルタと縦続にして結合回路の後側の受
    信チャネル内に挿入した特許請求の範囲第5項記載のデ
    ータ伝送装置。
JP62005157A 1986-01-17 1987-01-14 2線回線による完全双信デ−タ伝送装置 Expired - Lifetime JPH0767104B2 (ja)

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