JPH0766622A - アンテナ反射鏡面用メッシュ材料 - Google Patents

アンテナ反射鏡面用メッシュ材料

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JPH0766622A
JPH0766622A JP5211405A JP21140593A JPH0766622A JP H0766622 A JPH0766622 A JP H0766622A JP 5211405 A JP5211405 A JP 5211405A JP 21140593 A JP21140593 A JP 21140593A JP H0766622 A JPH0766622 A JP H0766622A
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JP
Japan
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mesh
mirror surface
pim
antenna
phenomenon
Prior art date
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Pending
Application number
JP5211405A
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English (en)
Inventor
Teruyoshi Okamoto
照喜 岡本
Mitsuaki Ogasa
光明 織笠
Tatsuyoshi Aisaka
達吉 逢坂
Kyoko Tokunaga
恭子 徳永
Koichi Furukawa
功一 古川
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UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Toshiba Corp
Original Assignee
UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、マルチバンド化と共に、マルチビ
ーム化の促進に寄与し得るように、ピム現象の発生を効
果的に防止し得るようにすることにある。 【構成】メッシュ状に織込んでなる導電性線材10の導
電体10aの表面に絶縁性被膜10bを被着することに
より、絶縁性被膜10bがメッシュ状に織込まれた導電
性線材10の導電体10b間に介在されて、コンタクト
ポイントの存在を阻止するようにして、コンタクトポイ
ントに起因する微小部分での放電や電界変動にともなう
ピム(PIM)現象の発生が確実に防止されるようにし
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば人工衛星に搭
載される鏡面アンテナの反射鏡面を形成するのに用いる
アンテナ反射鏡面用メッシュ材料に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、鏡面アンテナにおいて
は、その特性の向上を図る手段として、アンテナ反射鏡
面の大口径化と共に、形状精度の高精度化が不可欠であ
る。このように大口径で、しかも精度の高い鏡面精度を
得る方法としては、柔軟性と共に、弾力性に富んだメッ
シュ材料を用いたアンテナ反射鏡面を形成するのが有利
とされている。このメッシュ材料を用いたアンテナ反射
鏡面は、その支持構造体を小さくすることが可能である
ことにより、自重による変形が小さい。また、高い建物
や山間僻地への運搬・設置が容易なうえ、雨水や融雪水
の反射鏡面からの排水が容易であるという利点を有す
る。そして、このような鏡面アンテナは宇宙空間に構築
する場合、そのアンテナ反射鏡面の折り畳み展開が容易
なことから、打上げ用フェアリングスペースの確保が容
易となるという利点を有する。
【0003】図2はこのような鏡面アンテナを示すもの
で、メッシュ材料が展張されたメッシュ鏡面1が支持構
造体2を介して配設され、このメッシュ鏡面1には給電
部3が給電支持部材4を介して対向配置される。このメ
ッシュ材料は、メッシュ鏡面1の高精度な鏡面精度が要
求されることにより、支持構造体2が組立てられた状態
で、展張されて所望の鏡面精度に設定されるために、高
強度で、柔軟性及び弾性力に富み、所望の電気的特性を
有した導電性繊維等の線材がメッシュ状に織込まれて形
成される。
【0004】ところで、最近の通信分野においては、通
信衛星の多様化にともないマルチバンド化、マルチビー
ム化が進められている。このような鏡面アンテナとして
は、そのアンテナ反射鏡面の大形化と共に、高精度化が
要求されることから、メッシュ材料でアンテナ反射鏡面
を構成することが有利であるとされている。 このよう
な従来のメッシュ材料としては、米国特許(US Patent N
unber:4,609,923 、Date of Patent :Sep.2,1986) に記
載されているところの金メッキモリブデン線またはタン
グステン線を用いたものがある。そして、このメッシュ
材料は、基線となるモリブデン線またはタングステン線
の導電性繊維が材質上、酸化し易いために、金メッキ処
理が施された後、メッシュ状に織込まれてメッシュ鏡面
1(図3参照)が形成される。
【0005】しかしながら、上記メッシュ材料で形成し
たメッシュ鏡面では、線材の表面間にいわゆる金属同士
のコンタクトポイントが存在するために、周波数共用を
行いマルチビーム化を図った場合、そのコンタクトポイ
ントでピム(PIM:Passive Inter M
odulation)現象が発生して、安定した信号の
送受が困難となるという問題を有していた。即ち、コン
タクトポイントでは、理想的鏡面を形成するように所望
の張力が加えられていることにより、鏡面の各部でコン
タクト面積や圧力が変動して、微小部分での放電や接触
抵抗の変動または金属表面の酸化膜をとおした電子トン
ネル効果等入射電波に対して誘起される電流に非線形性
が生じ、ピム現象が発生する。
【0006】
【発明が解決しようと課題】以上述べたように、従来の
アンテナ反射鏡用メッシュ材料では、周波数共用を実行
すると、ピム現象が発生するという問題を有していた。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、マルチ
バンド化と共に、マルチビーム化の促進に寄与し得るよ
うに、ピム現象の発生を効果的に防止したアンテナ反射
鏡面用メッシュ材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するため手段】この発明は、線材をメッシ
ュ状に織込んでなるアンテナ反射鏡面用メッシュ材料に
おいて、前記線材の少なくとも表面層を導電体で形成し
て、前記導電体の表面を絶縁性被膜で覆うようにしたも
のである。
【0008】
【作用】上記構成によれば、メッシュ状に織込まれた線
材は、その導電体間のコンタクトポイントが絶縁性被膜
の介在により存在されなくなる。従って、コンタクトポ
イントに起因する微小部分での非線形性にともなうピム
現象の発生がなくなる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図面を参
照して詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例に係
るアンテナ反射鏡面用メッシュ材料を示すもので、前記
メッシュ鏡面1を構成する導電性線材10である。すな
わち、導電性線材10は、例えば線径が20μmのモリ
ブデン金属合金製の導電体10aの表面に、例えばプラ
ズマCVDや熱CVD等によって0.5μm厚さの、例
えばSi3N2 の絶縁性被膜10bが被着される。
【0010】そして、上記導電性線材10は、複数、例
えば4本(撚り回数:1回/25mm)で撚って束が形
成され、この束をトリコット編み機を用いて例えば、2
mm×2mmのメッシュ状に織込んでメッシュを形成し
て、例えば直径2.5m等の所望形状に切断されて前記
メッシュ鏡面1(図2参照)が形成される。これによ
り、メッシュ鏡面1には、導電性線材10がメッシュ状
に織込まれた状態で、その絶縁性被膜10bが導電性線
材10の導電体10a間に介在されて対接されて、コン
タクトポイントが存在しなくなる。これにより、メッシ
ュ鏡面1は、従来のようなコンタクトポイントに起因す
る微小部分での放電や電界変動にともなうピム(PI
M)現象の発生が確実に防止される。これは、例えばP
IM評価試験を実施することにより、確認される。すな
わち、PIM評価試験としては、先ずメッシュを、50
mm×50mmに切断して試験片Aを、例えば図3に示
すPIM評価試験装置の導波管間に装着して実施した。
そして、アンテナ特性試験としては、14GHz におけ
るメッシュ鏡面の透過率を測定し、その結果より反射率
の測定を実施した。この評価試験の結果は、図3に示す
ようにPIM現象の発生がないことが確認され、そのア
ンテナ特性として、反射率が98%〜99%と非常に良
好な評価が得られた。
【0011】なお、比較例として、線径が20μmのモ
リブデン金属合金製の導電体の表面に、電気メッキ法に
より0.5μm厚さの金(Au )を被着した絶縁性被膜
の存在しない導電性線材を用いて同様にメッシュを形成
し、直径2.5m等の所望形状に切断されて前記メッシ
ュ鏡面1(図2参照)を形成した。そして、PIM評価
試験用として、メッシュを、例えば50mm×50mm
に切断して試験片Cを形成し、上記と同様に図3のPI
M評価試験装置を用いてPIM評価試験と反射率の測定
試験を実施した。この結果は、上記図3に示すようにア
ンテン特性を現わす反射率が98%〜99%と良好な評
価が得られるが、この発明の特徴とする絶縁性被膜10
bが形成されていないことにより、導電性線材の導電体
間に存在するコンタクトポイントによるPIM現象の発
生が起こった。
【0012】このように、上記アンテナ反射鏡面用メッ
シュ材料は、メッシュ状に織込んでなる導電性線材10
の導電体10aの表面に絶縁性被膜10bを被着したこ
とにより、絶縁性被膜10bがメッシュ状に織込まれた
導電性線材10の導電体10b間に介在されて対接され
て、コンタクトポイントが存在しなくなるため、コンタ
クトポイントに起因する微小部分での放電や電界変動に
ともなうピム(PIM)現象の発生が確実に防止され
る。このPIM現象の有無は、上述したようにPIM評
価試験を実施することにより、図4に示すように発生し
ないことが確認される。そして、アンテナ特性として
は、上述したように反射率が図4に示す如く98%〜9
9%と非常に良好な評価が得られ、表面層を導電体で形
成した場合に略同様の効果が得られる。これにより、周
波数共用が可能なマルチビーム化及びマルチバンド化の
実現に寄与することが可能となる。
【0013】なお、この発明は、導電性線材20とし
て、例えば図5に示すように線径が20μmのモリブデ
ン金属合金製の導電体20aの表面に、先ず電気メッキ
法によって0.5μmの厚さ寸法だけ金(Au )層20
bを被着し、この金層20b上には、例えばシランカッ
プリング剤塗布法及び熱分解法によって、0.5μm厚
さのSi O2 の絶縁性被膜20cを被着するように構成
しても良い。これによれば、導電性線材20を、複数、
例えば4本(撚り回数:1回/25mm)で撚って束に
形成して、この束をトリコット編み機を用いて例えば、
2mm×2mmのメッシュ状に織込み、前述したように
PIM評価試験用として、メッシュを、例えば50mm
×50mmで切断して試験片Bを形成し、図3に示すP
IM評価試験装置の導波管間に装着して評価試験を実施
することにより、同様にPIM現象の発生がないことが
確認される。また、アンテナ特性は、同様に14GHz
におけるメッシュ鏡面の透過率を測定し、その結果より
反射率を測定することにより、98%〜99%と良好な
評価が得られる。
【0014】また、上記実施例では、導電性線材10,
20をモリブデン金属合金を用いて構成したが、これに
限ることなく、タングステン、ピアノ、ステンレス、ニ
オブ線等の金属合金線や、炭素繊維、sic 繊維、B 繊
維、si3N4 繊維、BN繊維、Al203 繊維、sio2繊維等の無
機質繊維、アラミッド繊維、ポリイミド繊維等の高分子
繊維等の表面層に導電体を形成可能なものであれば適用
可能で、同様の効果が期待される。
【0015】さらに、上記実施例では、絶縁性被膜10
b,20cとして、Si3N4 及びS1 O2 の無機物を形
成した場合で説明したが、その他、AlN,Al2 O3
,Zi O2 等の無機物や、エポキシ樹脂,ポリイミド
樹脂,PTFE,シリコーン樹脂,PEEK等の有機物
を形成しても同様の効果が期待される。そして、絶縁性
被膜を形成する手段としては、スプレイ,蒸着,塗布,
浸漬,CVD,スパッタリング等の各種の方法により実
施可能である。よって、この発明は上記実施例に限るこ
となく、その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の変形を実施し得ることは勿論のことである。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、マルチバンド化と共に、マルチビーム化の促進に寄
与し得るように、ピム現象の発生を効果的に防止したア
ンテナ反射鏡面用メッシュ材料を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るアンテナ反射鏡面用
メッシュ材料を拡大して示した図。
【図2】図1のメッシュ材料を用いた鏡面アンテナを示
した図。
【図3】PIM現象の有無を試験するPIM評価試験装
置を示した図。
【図4】図1の評価試験結果を示した図。
【図5】この発明の他の実施例を示した図。
【符号の説明】
1…アンテナ反射鏡面、2…支持構造体、3…給電部、
4…給電部支持部材、10,20…導電性線材、10
a,20a…導電体、10b,20c…絶縁性被膜、2
0b…金層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01Q 25/00 2109−5J (72)発明者 逢坂 達吉 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝小向工場内 (72)発明者 徳永 恭子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝小向工場内 (72)発明者 古川 功一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝小向工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材をメッシュ状に織込んでなるアンテ
    ナ反射鏡面用メッシュ材料において、 前記線材の少なくとも表面層を導電体で形成して、前記
    導電体の表面を絶縁性被膜で覆ったことを特徴とするア
    ンテナ反射鏡面用メッシュ材料。
JP5211405A 1993-08-26 1993-08-26 アンテナ反射鏡面用メッシュ材料 Pending JPH0766622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5211405A JPH0766622A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 アンテナ反射鏡面用メッシュ材料

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JP5211405A JPH0766622A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 アンテナ反射鏡面用メッシュ材料

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JPH0766622A true JPH0766622A (ja) 1995-03-10

Family

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JP5211405A Pending JPH0766622A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 アンテナ反射鏡面用メッシュ材料

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020117844A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 メッシュ構造体およびその製造方法、アンテナ反射鏡、電磁シールド材、導波管

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020117844A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 メッシュ構造体およびその製造方法、アンテナ反射鏡、電磁シールド材、導波管
CN113366163A (zh) * 2019-01-28 2021-09-07 国立研究开发法人宇宙航空研究开发机构 网格结构体及其制造方法、天线反射镜、电磁屏蔽件、波导管

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