JPH0764535B2 - 金属珪素から放射性元素を除去する方法 - Google Patents

金属珪素から放射性元素を除去する方法

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JPH0764535B2
JPH0764535B2 JP17866590A JP17866590A JPH0764535B2 JP H0764535 B2 JPH0764535 B2 JP H0764535B2 JP 17866590 A JP17866590 A JP 17866590A JP 17866590 A JP17866590 A JP 17866590A JP H0764535 B2 JPH0764535 B2 JP H0764535B2
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利夫 塩原
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、金属珪素から直接に二酸化珪素(シリカ)を
合成する際の原料として好適な安価で高純度の金属珪素
を得ることができる金属珪素から放射性元素を除去する
方法に関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題 近年、ICやLSIの封止材としてエポキシ樹脂に二酸化珪
素(シリカ)粉末を多量に充填したエポキシ樹脂組成物
が利用されている。
しかしながら、シリカ粉末によってはウランやトリウム
などの放射性元素が多量に含まれていることがあり、こ
のため、この種のシリカ粉末を用いて製造したエポキシ
樹脂組成物で高集積化されたICやLSIを封止すると、ア
ルファー線によりメモリーが誤動作するという不具合が
ある。そこで、従来、このような放射性元素を含まない
シリカを製造するため、例えば特開昭60−81011号公報
などには、天然高純度石英を原料として高純度溶融シリ
カを製造する方法、特開昭61−190556号公報等には、高
純度珪素化合物を原料としてゾルーゲル法、又は、加水
分解・熱酸化により高純度シリカを製造する方法、特開
昭58−168267号公報には、天然高純度シリカを化学処理
により高純度化する方法、更に特開昭60−42217号公報
には、水ガラスを原料としてこの原料をイオン交換樹脂
で処理し、その後ゲル化させて焼成することにより高純
度シリカを製造する方法が提案されている。
しかし、このような方法においてもシリカ粉末中のウラ
ン等の放射性元素の含有量を減らすには原料として高価
な高純度の金属珪素を用いなければならず、それ故、従
来市販されている高純度シリカ粉末は非常に高価なもの
で汎用性が低いものであった。従って、安価な高純度の
金属珪素の供給が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、金属珪素
から直接にシリカを合成する際の原料として好適な高純
度の金属珪素を安価に得ることができる、金属珪素から
放射性元素を除去する方法を提供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、金属珪素粉末、特に200ミクロン以下の粒度に粉砕
した金属珪素粉末を鉱酸水溶液、好ましくは0.1規定以
上の鉱酸水溶液にアルコール性水酸基を有する化合物を
併用したもので洗浄することにより、金属珪素粉末中の
放射性元素を簡単に除去し得、ウラン及びトリウムの含
有量が1ppb以下の高純度の金属珪素を安価に得ることが
でき、この高純度金属珪素は金属珪素から直接シリカを
合成する際の原料として好適であることを知見し、本発
明をなすに至った。
従って、本発明は、金属珪素粉末を鉱酸水溶液で洗浄し
て、金属珪素粉末中のウラン及びトリウムの含有量をそ
れぞれppb以下とすることを特徴とする金属珪素から放
射性元素を除去する方法、及び、金属珪素粉末を鉱酸水
溶液で洗浄する際、0.1規定以上の鉱酸水溶液を用いる
と共に、アルコール性水酸基を有する化合物を併用する
前記の方法を提供する。
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明の方法で使用する金属珪素は、珪素含有量が99.5
%以上のものであれば如何なるものでもよく、例えばブ
ラジル、ノルウェー、中国などで製造されているものが
利用できる。
更に、金属珪素粉末は、鉱酸水溶液による洗浄効果を高
めるために予めボールミル、衝撃式粉砕機などで粉砕
し、粒度が200ミクロン以下で平均粒径が5〜50ミクロ
ン、特に粒度が150ミクロン以下で平均粒径が10〜30ミ
クロンの粉末にすることが好ましい。
また、鉱酸水溶液としては、例えば硫酸,塩酸,硝酸等
の水溶液が好適に用いられ、これら鉱酸の混合水溶液で
もよい。なお、これらの鉱酸水溶液のうちでは硝酸水溶
液が望ましい。これは、硝酸は金属珪素中に残存しても
次の酸化工程で高温に晒されるため、酸化されて揮発す
るからである。
更に、鉱酸水溶液の酸濃度は0.1規定以上5規定以下が
望ましく、0.1規定に満たないとウラン等の放射性元素
を除去できない場合があり、5規定を越えると金属珪素
と酸が反応してシリカ粉末の収率が低下する場合があ
る。
この場合、金属珪素粉末の鉱酸水溶液による洗浄は、室
温で金属珪素粉末と鉱酸の水溶液を混合させて反応除去
しても良いが、低濃度の鉱酸で効率よく放射性元素を除
去するには50℃以上で混合攪拌させて反応させた方がよ
い。また、反応時間は温度や金属珪素粉末の濃度にもよ
るが、1時間から20時間で金属珪素粉末中の放射性元素
を1ppb以下にすることができる。
またこの場合、金属珪素中のウラン等の放射性元素は金
属珪素の流界に多量に存在するため、ウラン等の放射性
元素を効率良く金属珪素から除くには鉱酸水溶液を粒界
の中まで浸透させることが好ましい。このため、本発明
では、金属珪素を鉱酸水溶液で洗浄する際、アルコール
性水酸液基を有する化合物を添加することが好適であ
る。
ここで、アルコール性水酸基を有する化合物としては、
例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコール等のグリコール化合物、これらグリ
コール化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテ
ル等のモノアルキルエーテル化合物、これらグリコール
化合物のジアルキルエーテル化合物(いわゆるグライム
類)などのエーテル型界面活性剤のようなアルカリ金属
を含まない有機系のもの、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、ブタ
ノール、エリスリトール、グリセリンなどの水に可溶な
低級アルコールや多価アルコール等が好適である。
更に、アルコール性水酸基を有する化合物の添加量は、
鉱酸水溶液1に対して0.01以上1以下(重量比)、特に
0.05以上0.5以下とすることが好ましく、0.01未満では
放射性元素を十分に除去できない場合があり、1を越え
るとコスト面で不利となる他に、鉱酸濃度を高くしない
と希釈されてしまい、充分な放射性元素の除去効果が達
成されない場合がある。一般に、アルコール性水酸基を
有する化合物を添加することによって鉱酸濃度が低くな
るため、この鉱酸水溶液としては、あらかじめ酸濃度の
高いものを使用することが好ましい。
なお、金属珪素をメタノール等のアルコール類で良く濡
らした後、鉱酸水溶液で処理してもよい。
金属珪素粉末を鉱酸水溶液で処理した後は、遠心分離機
やろ過により鉱酸水溶液を除去し、次いでイオン交換
水、純水を用いて洗浄液のpHが6以上になるまで繰り返
し洗浄し、更に、金属珪素粉末を乾燥機やスプレードラ
イヤー等の乾燥装置で乾燥する。これにより、ウラン及
びトリウムの含有量が1ppb以下の高純度金属珪素粉末を
得ることができる。
発明の効果 本発明の方法によれば、金属珪素から放射性元素を簡単
に除去し得、ウラン及びトリウムの含有量が1ppb以下の
高純度の金属珪素を安価に得ることができる。
従って、本発明方法で得られる高純度金属珪素を用いる
と、ウラン及びトリウムの含有量が0.5ppb以下の高純度
シリカを安価に製造することが可能であり、また、この
高純度シリカはエポキシ樹脂組成物等の充填剤として用
いることができ、このような組成物は高集積ICの封止材
として好適である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例1〕 最大粒径150ミクロン、平均粒径35ミクロンに粉砕した
金属珪素(珪素含有量99.65%、ウラン含有量10ppb、ト
リウム含有量4.9ppb、鉄含有量0.15%、カルシウム含有
量0.02%、アルミニウム含有量0.2%)100gに1Nの硝酸
水溶液500ml、メタノール100mlを加え、60℃で1時間攪
拌した。反応終了後、遠心分離機を用い水溶液を除去し
たのち、純水で洗浄した。洗浄後、乾燥することにより
高純度金属珪素を得た。この金属珪素中のウラン及びト
リウム含有量を測定した結果、ウラン含有量は0.4ppb,
トリウム含有量は0.3ppbであった。
〔実施例2〜5、比較例〕 実施例1で使用した金属珪素100gを用い、表1に示す反
応条件で反応させて金属珪素の高純度化を行なった。結
果を表1に併記する。
表1の結果より、本発明の方法によれば、金属珪素から
ウラン及びトリウムを効率良く除去できることが確認さ
れた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属珪素粉末を鉱酸水溶液で洗浄して、金
    属珪素粉末中のウラン及びトリウムの含有量をそれぞれ
    1ppb以下とすることを特徴とする金属珪素から放射性元
    素を除去する方法。
  2. 【請求項2】金属珪素粉末を鉱酸水溶液で洗浄する際、
    0.1規定以上の鉱酸水溶液を用いると共に、アルコール
    性水酸基を有する化合物を併用する請求項1記載の金属
    珪素から放射性元素を除去する方法。
JP17866590A 1990-07-06 1990-07-06 金属珪素から放射性元素を除去する方法 Expired - Lifetime JPH0764535B2 (ja)

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