JPH0764411B2 - 部品取出し装置 - Google Patents

Description

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【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、作業者があらかじめ設
定された任意の個数の部品を簡単にかつ迅速に取出すよ
うに構成した部品取出し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、任意の箇所に取付けできる製品を
出荷する場合には、購入者によりその製品の取付けがで
きるように取付け用のボルト、ナットあるいはワッシヤ
を任意の個数ごと取出して、これらをナイロン袋に袋詰
めして製品と一緒に出荷する必要が生じている。この袋
詰め作業を行う場合、多量に貯留されたホッパから任意
の個数ごと部品を取出すに際して作業者が部品の個数を
目視により計数していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そのため、この種の作
業が連続すると、目視による計数が極めて面倒で、作業
者の疲労を招く等の欠点が生じている。

【０００４】本発明は、上記欠点の除去を目的とするも
ので、部品の個数を計数することなく所定の個数の部品
を取出すことができる部品取出し装置を提供しようとす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】開口を設けた直立板部と
開口に連通するホッパ部とを備えた本体が配置され、こ
の本体には収納ドラムがその開口面を直立板部に面して
配置されている。また、この収納ドラムはその端面と直
立板部との間に頭付き棒材の頭部高さよりわずかに大き
い間隙をもって回転するように取付けられている。しか
も、この収納ドラムの端面には頭付き棒材の脚部を収納
する切欠溝が所定間隔をおいて放射状に延びるように削
設されている。さらに、直立板部には前記切欠溝を覆い
かつ収納ドラムの下側外周に近接して案内板部が設けら
れており、この案内板部の切れ目に連続してかつ収納ド
ラムの斜め下方の位置で切欠溝に連通するシュートレー
ルが下方に延びるように設けられている。

【０００６】一方、前記シュートレールにはその案内溝
の下端を覆うようにばねにより付勢された閉止レバーが
直立する面に沿って回動自在に配置されており、しかも
この閉止レバーにはレバー作動部が一体に回動するよう
に設けられている。また、前記シュートレールにはこれ
に沿って直立するシャフトが回転自在に配置されてお
リ、しかもこのシャフトには交叉する方向に突出するシ
ャトルピンが一体に回動して頭付き棒材の移動路に出入
りするように取付けられている。このシャトルピンはシ
ャフトに沿って上下に移動が可能であり、シャフトの任
意の高さ位置に固定可能に構成されている。また、前記
シャフトの下端には水平方向に延びる回動レバーが一体
に回動するように取付けられており、その一端が前記レ
バー作動部の移動路に位置するように構成されている。

【０００７】

【作用】上記部品取出し装置では、ホッパ部から投入さ
れた頭付き棒材が収納ドラム内に達すると、収納ドラム
の回転にともなってその端面と直立板部との間隙に頭部
を整列させた頭付き棒材の脚部が収納ドラムの端面の切
欠溝に収納され、頭付き棒材が数個ごと整列される。こ
の時、切欠溝内の頭付き棒材は収納ドラムの下側外周の
半分が案内部に覆われているため、切欠溝内に保持され
ながら、収納ドラムの回転にともなってシュートレール
側に向かって移動する。切欠溝が案内板部の切れ目に達
すると、切欠溝とシュートレールの案内溝とが連通し、
切欠溝内の頭付き棒材がシュートレールの案内溝に頭部
を位置させて落下する。収納ドラムの切欠溝がシュート
レールの案内溝を通過して頭付き棒材の整列供給が連続
して行われ、頭付き棒材はシュートレール上に整列供給
される。

【０００８】シュートレールに供給された頭付き棒材は
シュートレールの下端に達してその頭部の側部が閉止レ
バーに当接し、頭付き棒材はその位置に保持される。こ
の状態で、シャフトに沿ってシャトルピンを高さ方向に
移動し、所望個数の頭付き棒材が得られる位置に固定し
て後、手作業あるいはシリンダ等の駆動手段を使用して
レバー作動部を直立面に沿って回動させると、閉止レバ
ーはシュートレールの下端から離脱し、一方でこれと同
時に、レバー作動部の移動路に位置する回動レバーが押
されて、水平面上で回動してシャフトとともにシャトル
ピンが回動する。そのため、シャトルピンの先端が頭付
き棒材の移動路に達して所定個数の頭付き棒材をシュー
トレール上の他の頭付き棒材と分離することができ、所
定個数の頭付き棒材のみが自動的にシュートレールから
落下し、他の頭付き棒材はシュートレールに保持するこ
とができる。

【０００９】

【実施例】以下、実施例を図面に基づいて説明する。図
１ないし図３において、１は手作業用に用いられる部品
取出し装置であり、上部に開口２ａを設けた直立板部２
ｂと前記開口２ａに連通するホッパ部２ｃとを備えた本
体２を有している。この本体２にはその中央部に軸受部
２ｄが設けられており、この軸受部２ｄには直立板部２
ｂと直交する方向に延びる回転軸３が後記する回転駆動
源の回転を受けて回転自在に取付けられている。この回
転軸３には椀状をなす透明の樹脂材でなる収納ドラム４
がその開口面を直立板部２ｂに面して、しかもその端面
と直立板部２ｂとの間に頭付き棒材の一例のねじ５の頭
部高さよりわずかに大きい間隙をもって固定されてお
り、回転軸３が回転すると収納ドラム４が一体に回転す
るように構成されている。また、前記収納ドラム４の端
面はねじ５の頭部径よりも十分長い寸法の肉圧を有し、
この端面にはねじ５の脚部よりも大きい幅を持つ切欠溝
４ａが所定間隔をおいて放射状に延びるように削設され
ており、この切欠溝４ａ内には前記間隙に頭部を位置さ
せたねじ５の脚部が数個ごと収納されるように構成され
ている。さらに、前記直立板部２ｂには前記切欠溝４ａ
を覆いかつ収納ドラム４の下側外周に近接した位置に案
内板部２ｅが設けられており、収納ドラム４の各切欠溝
４ａ内で整列供給されたねじ５の落下が防止されるよう
に構成されている。また、前記直立板部２ｂには案内板
部２ｅの切れ目に連続してかつ収納ドラム４の斜め下方
の位置で前記切欠溝４ａに連通する案内溝６ａを持つシ
ュートレール６が下方に延びるように設けられており、
案内溝６ａにねじ５の頭部を案内して脚部を案内溝６ａ
から突出させてねじ５を整列供給するように構成されて
いる。

【００１０】一方、前記シュートレール６にはその下部
に位置して水平に延びる支軸７が配置されており、この
支軸７にはシュートレール６の下端を覆うようにばね８
により付勢された閉止レバー９が直立する面に沿って回
動自在に取付けられている。この閉止レバー９の側面に
はレバー作動部１０が一体に回動するように取付けられ
ており、このレバー作動部１０には傾面１０ａが形成さ
れており、この傾面１０ａには後記する回動レバー１１
の一端が当接して閉止レバー９の直立する方向の回動が
回動レバー１１に水平方向の回動として伝達されるよう
に構成されている。また、前記レバー作動部１０は閉止
レバー９に沿って水平方向に延びており、その一端には
下方に延びる取手部１０ｂが固定されており、作業者が
手でこの取手部１０ｂを操作し易いように構成されてい
る。

【００１１】前記シュートレール６には上下にシャフト
保持具６ｂ，６ｂが固定されており、このシャフト保持
具６ｂ，６ｂにはシュートレール６に沿って直立するシ
ャフト１２が回転自在に保持されている。このシャフト
１２にはその上下位置で交叉する方向に突出するシャト
ルピン１３がそれぞれピン取付け具１３ａ，１３ａを介
して摺動自在でかつ任意の位置で固定可能に取付けられ
ており、それぞれの一端は前記シャフト１２の回動によ
りシュートレール６の案内溝６ａ近くのねじ５の移動路
に出入り自在に構成されている。また、前記シャフト１
２の下端には回動レバー１１が水平方向に一体に回動す
るように構成されており、しかもこの回動レバー１１の
一端にはローラ１１ａが取付けられ、このローラ１１ａ
が前記閉止レバー９と一体のレバー作動部１０の移動路
上に位置してその傾面１０ａに当接するように構成され
ている。

【００１２】また、前記回転駆動源は収納ドラム４が取
付けられた回転軸３の一端にワンウェイクラッチ１４を
介して取付けられたクランクレバー１５とこれに回動動
作を与えるシリンダ１６とからなっている。このシリン
ダ１６のロッド１６ａはリンク機構をなすようにクラン
クレバー１５に連結されており、シリンダ１６の作動に
より収納ドラム４を一定方向に定所ピッチ毎回転させて
その切欠溝４ａをシュートレール６の案内溝６ａに連通
させるように構成されている。

【００１３】上記部品取出し装置では、ホッパ部２ｃか
らねじ５が投入されると、ねじ５は本体２の開口２ａか
ら収納ドラム４内に達してこれに収納される。その後、
回転駆動源のシリンダ１６が作動し、そのロッド１６ａ
が前進後退すると、クランクレバー１５が回動を繰返
す。このクランクレバー１５の回動がワンウェイクラッ
チ１４の作動により回転軸３に一定方向のみ伝達され、
収納ドラム４が一定方向に所定ピッチごと回転する。収
納ドラム４が回転すると、その端面に削設された切欠溝
４ａには収納ドラム４と直立板部２ｂとの間隙に頭部を
位置させたねじ５の脚部が数個ごと収納され、整列され
る。この時、切欠溝４ａ内のねじ５は収納ドラム４の下
側外周の半分が案内板部２ｅに覆われているため、切欠
溝４ａに保持されながら、収納ドラム４の回転にともな
ってシュートレール６側に向かって所定ピッチごと移動
する。そのため、ねじ５を保持する切欠溝４ａが案内板
部２ｅの切れ目に達すると、切欠溝４ａとシュートレー
ル６の案内溝６ａとが連通し、切欠溝４ａ内のねじ５が
シュートレール６の案内溝６ａに頭部を位置させて落下
する。このねじ５の整列供給は収納ドラム４の切欠溝４
ａがシュートレール６の案内溝６ａに連通する度に連続
して行われ、ねじ５はその脚部をシュートレール６から
突出させた状態でシュートレール６上に整列供給され
る。

【００１４】シュートレール６上に整列供給されたねじ
５はその下端に達してその頭部が閉止レバー９に当接
し、ねじ５はその位置に保持される。この状態で、作業
者が手で取手部１０ｂを直立面に沿って回動させると、
レバー作動部１０とともに閉止レバー９が回動してシュ
ートレール６の下端から離脱し、シュートレール６のね
じ５が下端のものから順に落下する。同時に、レバー作
動部１０の回動にともなって、その移動路に位置してか
つその傾面１０ａに当接するローラ１１ａが押されて、
回動レバー１１が水平面上で時計方向に回動する。その
ため、この回動レバー１１と一体のシャフト１２が水平
面に沿って回動し、このシャフト１２とともにシャトル
ピン１３の先端がシュートレール６の案内溝６ａ近くに
達してねじ５の移動路を塞ぎ、所定個数のねじ５をシュ
ートレール６上の他のねじ５と分離することができ、所
定個数のねじ５のみを正確に取出すことができる。シャ
トルピン１３はピン取付け具１３ａをシャフト１２に沿
って摺動させることによって上下に移動が可能であり、
シュートレール６上の任意のねじ５の位置に移動させる
ことができる。

【００１５】また、前記シャトルピン１３の回動ととも
に、上側のシャトルピン１３も一体に回動し、これより
も上方に位置するねじ５を係止し、下側のシャトルピン
１３に加わる負荷を軽減することができる。

【００１６】尚、実施例では取手部１０ｂは手作業で開
閉するように構成されているが、これをシリンダ等の駆
動手段（図示せず）により行ってもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は直立面に
沿って回転する収納ドラムに収納された頭付き棒材をシ
ュートレール上に一列に配置し、このシュートレールの
下端に直立する面上で回動する閉止レバーを取付ける一
方、この直立面に沿った閉止レバーの回動をシュートレ
ールと並列に配置されたシャフトに伝達し、これと一体
に回転する２本のシャトルピンを水平面上で回動させて
その先端をシュートレールに接近させてシュートレール
に整列供給された頭付き棒材を係止するように構成して
いるため、必要個数の頭付き棒材を作業者が目視により
計数する必要がなく、自動的に取り出すことができ、作
業者の疲労を軽減して種類の異なる希望個数の頭付き棒
材を簡単に取出して袋詰め作業等を簡単に行うことがで
きるとともに、シャトルピンはシャフトに沿って摺動可
能であるため、任意の高さ位置に極めて簡単に移動する
ことができ、このことによって、シュートレールから落
下する頭付き棒材の個数を容易に設定できる等の利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２のＡ−Ａ線に沿った要部拡大断面図であ
る。

【図２】本発明の要部正面図である。

【図３】図２のＢ−Ｂ線に沿った要部拡大断面図である

【符号の説明】

１ 部品取出し装置 ２ 本体 ２ａ 開口 ２ｂ 直立板部 ２ｃ ホッパ部 ２ｄ 軸受部 ２ｅ 案内板部 ３ 回転軸 ４ 収納ドラム ４ａ 切欠溝 ５ ねじ ６ シュートレール ６ａ 案内溝 ６ｂ シャフト保持具 ７ 支軸 ８ ばね ９ 閉止レバー １０ レバー作動部 １０ａ 傾面 １０ｂ 取手部 １１ 回動レバー １１ａ ローラ １２ シャフト １３ シャトルピン １３ａ ピン取付け具 １４ ワンウエイクラッチ １５ クランクレバー １６ シリンダ １６ａ ロッド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口を設けた直立板部と開口に連通する
   ホッパ部とを備えた本体を設け、この本体に椀状の収納
   ドラムをその端面が直立板部に面してかつ直立板部に対
   して頭付き棒材の頭部高さよりわずかに大きい間隔をも
   って回転するように取り付けるとともに、この収納ドラ
   ムの端面に所定間隔をおいて頭付き棒材の脚部が収納さ
   れる切欠溝を放射状に削設し、この切欠溝を覆いかつ収
   納ドラムの下側外周に近接して前記直立板部に案内板部
   を設け、この案内板部の切れ目に連続してかつ収納ドラ
   ムの斜め下方の位置で前記切欠溝に連通するシュートレ
   ールを下方に延びるように設ける一方、シュートレール
   の下端にその案内路を覆うようにばねにより付勢された
   閉止レバーを直立する面に沿って回動自在に配置し、こ
   の閉止レバーに一体に回動するレバー作動部を設けた部
   品取出し装置において、 シュートレールに沿って直立するシャフトを回転自在に
   配置し、このシャフトの下端に回動レバーを水平面上で
   回動するように取付け、その一端を前記レバー作動部の
   移動路に位置させるとともに、シャフトの回転により一
   端が前記シュートレールの案内路に出入り自在なシャト
   ルピンをシャフトに交叉する方向に突出して一体に回転
   可能かつ、それぞれシャフトの任意の高さに固定可能に
   設けたことを特徴とする部品取出し装置。