JPH0761614B2 - ジルコニア質投射材 - Google Patents
ジルコニア質投射材Info
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- JPH0761614B2 JPH0761614B2 JP5144777A JP14477793A JPH0761614B2 JP H0761614 B2 JPH0761614 B2 JP H0761614B2 JP 5144777 A JP5144777 A JP 5144777A JP 14477793 A JP14477793 A JP 14477793A JP H0761614 B2 JPH0761614 B2 JP H0761614B2
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Description
ショットブラストなどに用いられる人工投射材に関する
ものである。
金の鏡面の耐摩耗性付与、バフ研磨の代替として被処理
材表面の装飾効果付与などのためのショットピーニン
グ;被処理材表面に発生した錆、古くなった塗膜、ライ
ニング皮膜、溶射皮膜、メッキ皮膜などの除去、あるい
は、溶接後ののろ、樹脂製品などの成形後のバリ取りな
どの仕上げや各種コーティング前など金属素地表面への
不規則な凹凸の付与のためのショットブラストなどに用
いられる人工投射材としては、溶融アルミナ、酸化けい
素、スチールグリット、鋳鉄グリットなどの不規則なと
がった粒子やスチールショット、ガラスビーズ、アルミ
ナボールなどの球状粒子が知られている。
フ研磨の代替として鏡面の装飾効果付与などのために、
ガラス、ジルコン、アルミナなど金属以外の粒径の小さ
い投射材を用いたショットピーニングなどが行われてい
る。
ショットブラストに用いられる粒径の小さい投射材の特
徴としては、粒径の大きい投射材同様に比重が大きく、
機械的強度が大きく、投射による衝撃で破砕し難いもの
がよいとされている。
滑さ、寸法精度、反射率、光沢などの表面特性に係わる
要求の高度化に対応するために、3mm以下の投射材、
特に要求精度の高い場合は0.3mm以下の投射材が要
求されるようになってきた。溶融アルミナや酸化けい素
は、金属製投射材にくらべて切削性に優れているので錆
やバリの除去などのショットブラストに用いられるが、
特に酸化けい素は針状結晶なので折れやすく、再使用が
難しい。ステンレス鋼やアルミニウム合金などの被処理
材の表面をスチールグリットや鋳鉄グリットで処理する
と投射材が表面に食い込んだり突き刺さる象眼現象を起
こし、この部分から錆が発生したり、投射材自体に錆が
発生する。ガラスビーズは、被処理材の表面に薄く光沢
のある梨地面をつくり、打撃作用は優れているが、ビー
ズ径が小さくなるほど静電気を帯び易くなり、装置内に
ビーズが付着し、また、機械的強度が弱いので1回の投
射で投射材自体が砕けてしまい再使用できない。
ズと比較して打撃作用は優れているが、靭性が低いため
何回も繰り返して使えるほど機械的強度が優れておら
ず、比重が小さいため、投射材径が小さくなると静電気
により、装置内に投射材が付着しまったり、投射により
摩耗した投射粉や破砕したクズにより、被処理材に対し
て一定の条件で投射することができなくなる。
式で用いても投射材自体に錆が発生することなく、ガラ
スビーズより投射後の被処理材の表面が滑らかであり、
ジルコンやアルミナ投射材より比重が大きく、静電気に
より投射装置内に付着し難く、打撃作用や研磨や研掃な
どの除去作用に優れており、しかも被処理材に象眼現象
を起こさせず、十分な機械的強度があって砕けることが
なく、被処理材に錆が発生しないため被処理材の酸洗浄
などの後工程も不必要であり、耐摩耗性が高く、繰り返
して使用しても被処理材に対して一定の投射条件と処理
を維持することができる投射材の提供を目的とするもの
である。
目開き2.36mmの篩下であり、平均対理論密度が9
5%以上であり、平均結晶粒径が1.0μm以下であ
り、かつ、平均ビッカース硬さが1000kgf/mm
2以上である部分安定化ジルコニア質焼結体からなるジ
ルコニア質投射材、を要旨とするものである。
結晶粒径」とは、試料を熱エッチングし、走査型電子顕
微鏡により観察される個々の結晶粒子の大きさを画像解
析して読み取られる面積と同じ面積の円の直径をいう。
610に規定されたファインセラミックスのビッカース
硬さ試験方法によって測定されたもの、すなわち、ビッ
カース硬度計またはマイクロビッカース硬度計を使用し
て、対面角が136度のダイヤモンド四角錘圧子を用
い、破壊されない程度の試験荷重で試料の鏡面研磨され
た平面にくぼみをつけ、くぼみの対角線長さから求めた
くぼみの表面積と試験荷重とから次式で算出される値を
いう。試験荷重は試料の大きさに応じて50gf〜10
kgfの範囲から選択し、負荷時間は10秒とする。
8544P/S P:試験荷重(kgf) S:くぼみの表面積(mm2) 球状の投射材の「圧壊強度」とは、次の方法によって求
まるものをいう。
mより大きいものは、JIS R1608に規定された
ファインセラミックスの圧縮強さ試験方法に基いて、J
IS B 7733に規定された強度評価試験機のロッ
クウェル硬さHRC60±3に熱処理された厚さ10m
m以上の鋼の間にセットし、クロスヘッドスピード0.
5mm/minで荷重を加え、試料が破壊されたときの
荷重を測定する。球状投射材の粒径(下記のd)が0.
2mm以下のものは、微小圧縮変位測定方式を採用した
強度評価試験機の圧縮試験モードを用いて、上部加圧圧
子と下部加圧板との間に固定された試料に電磁力により
一定の増加割合で負荷を与えて試料が破壊する荷重を測
定し、ただし、500gfまで負荷を与えても試料が破
壊しない場合は試料が10%変形したときの荷重を測定
する。そして、次式(平松、岡、木山;日本鉱業会誌、
81.10.24(1965))を用いて圧壊強度を算
出する。
影断面の最大寸法と最小寸法との平均(mm) 球状の投射材の「直径」とは、下記衝撃強度の測定の
際、ジルコニア板に置かれた試料の高さ、すなわち、該
ジルコニア板の面と平行状態を保って該試料の上から平
面を下ろし、該平面が該試料と接触したときの該ジルコ
ニア板と該平面との距離をいう。
られるものをいう。すなわち、弾性率2.1×104k
gf/mm2のジルコニア板の上に球状の投射材を置
き、それに120gの分銅を落下させ、その落下高さを
上げていき投射材が破壊される高さを測定し、次式によ
り衝撃強度を求める。
h/V(体積:V) h:上記の投射材が破壊される高さ(mm) V:上記のジルコニア板に置かれた試料の投射材の高さ
を、すなわち、該ジルコニア板と平行状態を保って該試
料の上から平面を下ろし、該平面が該試料と接触したと
きの該ジルコニア板と該平面との距離を直径とする球の
体積(mm3) 球状の投射材の「真球度」とは、下式で求められるもの
をいう。
目開き2.36mmの篩下であること、すなわち、目開
き2.36mmの篩(たとえば、JIS Z8801に
規定された標準網ぶるい呼び寸法2.36)を実質上全
量が通過するものでなければならない。
が、大きすぎると、ショットピーニングでは被処理材表
面が荒れ歪を生じるので、投射後に被処理材を電解研磨
処理などを行って表面を滑らかにする必要があり;ショ
ットブラストでは、単位時間当たりの投射される投射材
の粒数が少なくなり完全にスケ−ルや溶射皮膜などを除
去することができなくなるからである。一方、粒径が小
さいほど、近年の被処理材の形状の複雑化や表面の平滑
さ、寸法精度、反射率、光沢などの表面特性に係わる要
求の高度化に対応することができるが、ショットブラス
トでは、投射材があまり小さいと、投射によって被処理
材から除かれたさびや金属粉と投射材との分級が難しく
なることがあるので、より好ましいのは実質上全量が目
開き0.02mmの篩上、かつ、目開き2mmの篩下の
大きさのものである。
度、投射距離、投射角度などの条件にも左右されるの
で、被処理材の形状や材質および上記の投射条件との兼
ね合いによって、分級機や篩により投射材の粒径や分布
を調整する必要がある。
なければならない。
摩耗性や機械的強度が劣り、被処理材の表面に投射され
たときに破砕されたり、繰り返し投射すると摩耗し、投
射時の静電気により、摩耗したり、破砕した投射材が装
置内に付着してしまうからである。平均対理論密度が9
7%以上であればさらによい。焼結体の密度は、JIS
R 6125に規定されている人造研削材の比重の測
定方法によって測定することができる。
リットと球状のショットがあるが、ショットは表面を叩
く作用が大きいので、その反力により被処理材が金属の
場合結晶粒に歪を生じやすい。この歪の程度は、投射材
の焼結体密度が大きいほど大きくなる。ジルコニア質投
射材は、焼結体密度が約6であってガラスの2.5やア
ルミナの3.8に比べてかなり大きく、スチールの7に
近いので歪の程度は大きくなる。したがって、アルメン
ストリップとゲージとを用いて、被処理材の材質に適合
したアークハイト値となるように、投射材の形状と投射
圧力、距離、角度およびノズル径とを調節する必要があ
る。
は、1.0μm以下でなければならない。
0μmを上回ると、圧力の高い状態で投射を行った場合
に、その応力によって正方晶の結晶構造が単斜晶に変態
し易くなり、投射材の消耗量が増えるとともに、被処理
材の表面性状を悪化させるので好ましくない。より好ま
しいのは、平均結晶粒径が0.7μm以下のものであ
る。ただし、通常えられるジルコニア焼結体の平均結晶
粒径の下限は、平均対理論密度が95%以上であれば約
0.2μmである。
kgf/mm2以上でなければならず、とくに1100
〜1500kgf/mm2の範囲がよい。
m2を下回ると、被処理材の加工速度が遅くなるととも
に、投射材の消耗や破損率が大きくなるので好ましくな
い。また、1500kgf/mm2を上回ると、被処理
材の材質によっては被処理材の消耗率が大きくなるので
好ましくない。
m2以上であることが望ましい。
なると、投射材の耐摩耗性および機械的強度が高くて、
被処理材の表面に投射されたときに破砕されにくく、か
つ、繰り返し投射されることによっても摩耗されにくい
からである。
系ジルコニアが70モル%以上含まれているものが望ま
しい。
ア量70モル%以上のジルコニア質焼結体は、とくに靭
性や強度が高いからである。この条件を満足し、かつ、
ジルコニア結晶相のうち単斜晶系ジルコニアは5モル%
未満および立方晶系ジルコニアは30モル%未満であれ
ばなおよい。
焼結体の断面を粒径1〜5μmのダイヤモンド砥石で鏡
面に仕上げ、その面のX線回折法による各結晶相の回折
ピークから面積強度を求め、次式に当てはめて求めるこ
とができる。
m(111)+Im(11-1)}/{Im(111)+Im(11-1)+I
c+t(111)}]×100 C(立方晶系ジルコニアモル%)=[Ic+t(111)/{I
m(111)+Im(11-1)+Ic+t(111)}]×[Ic(400)/
{Ic(400)+It(400)+It(004)}]×100 T(正方晶ジルコニアモル%)=100−M−C ここで、添字のmは単斜晶系ジルコニア、cは立方晶系
ジルコニア、tは正方晶ジルコニアおよびc+tは立方
晶系ジルコニアと正方晶ジルコニアの両者を表し、また
()の中は各面指数であり、それら添字が添えられたI
は各結晶相の各面指数における面積強度を表す。
O、Y2O3、CeO2などの稀土類酸化物が多く使用さ
れているが、ジルコニア結晶成分中の正方晶系ジルコニ
ア量が70モル%以上であるためには、例えば、Y2O3
であれば、Y2O3/ZrO2のモル比で1.5/98.
5〜4.0/96.0の範囲にあることが好ましい。
1.5/98.5未満であれば単斜晶系ジルコニアが多
くなって正方晶系ジルコニアが少なくなり、転移により
高強度の投射材が得られず、一方、4.0/96.0を
越えると正方晶系ジルコニアが減少し、立方晶系ジルコ
ニアが主体となるので、結晶粒径が大きくなり、靭性が
低下し、強度が低下する。また、ZrO2およびY2O3
以外に、Al2O3、TiO2、SiO2、MgO、Ca
O、稀土類酸化物などを共存させてもよい。これらのう
ち、Al2O3、TiO2、SiO2などのようにジルコニ
アより融点の低いものはその融点が低いことによってジ
ルコニアの焼結温度を下げ、またMgO、CaO、Ce
O2などはジルコニア結晶相に固溶してその焼結温度を
下げるので、投射材の製造上有利である。これらはZr
O2とY2O3との合計に対し、0.05〜30wt%の
範囲内で用いることが好ましい。その含有量が30wt
%より多くなると靭性が低くなるなどジルコニア本来の
特性が低下し、投射時に破砕したり、摩耗量が多くな
る。
gf/mm2以上(Dは、該投射材の平均直径(mm)
である)であるのが望ましい。このような条件を満足す
る場合には、投射材の割れが少なくなり、消耗量が減少
する。衝撃強度がこれを下回ると、耐摩耗性および機械
的強度が低くて、被処理材の表面に投射されたときに破
砕されやすくなり、かつ繰り返し投射されることによっ
ても摩耗されやすくなる。衝撃強度がこの値を満足する
ものは、上記の平均圧壊強度40kgf/mm2以上の
条件が満足されている。
上が望ましい。
射量の均一性や投射材の運動の均一性が問題になる場合
は、真球に近いことが望ましい。平均真球度を0.9以
上にすることにより投射量を一定にするのが容易とな
り、被処理材の表面の粗さや歪を小さくし、装飾性に優
れたものとすることができる。ショットブラストに使用
する投射材は、投射量にかかわる要求がない場合は球状
である必要はなく、従来のものと同じく不規則なとがっ
た形状を持つグリット状のものでよい。
加水分解法、中和共沈法、加水分解−中和法、水熱酸化
法、熱分解法、アルコキシド法などによって得られたジ
ルコニア質粉末を、投射材に要求されている粒径、粒径
分布などに応じて転動造粒法、押出造粒法、圧縮造粒
法、攪拌造粒法、液相造粒法などから造粒法を選択して
造粒し;あるいは、該ジルコニア質粉末をスラリーと
し、噴霧造粒法などの造粒乾燥方法によって造粒してえ
られた球状成形体を1300〜1600℃で焼成して製
造することができる。
投射材を熱間静水圧プレス(HIP)処理すれば、焼結
体の圧壊強度をさらに向上させることができる。また、
形状が球状の場合は、焼結後にバレル研磨などで表面お
よびその近傍に10μmを越えるような欠陥やクラック
がないように表面を研磨することによっても、焼結体の
圧壊強度や衝撃強度を向上させることができる。
材は、打撃力や研磨、研掃力に優れているにもかかわら
ず、被処理材表面の粗さや歪が小さく、かつ耐摩耗性、
機械的強度、硬度などに優れているので回収再使用が容
易である。
従来では下地の金属表面を傷つけたり、歪を大きくしな
いと除去しにくかった古いセラミック溶射皮膜などの除
去や錆を発生させることなく表面下地加工などのショッ
トブラスト処理ができる。
の表面処理だけでなく、バフ研磨の代替として、ステン
レス鋼やアルミニウム合金製の製品の鏡面や樹脂表面な
どの装飾効果を目的としたショットピーニング処理が可
能となった。
細かい処理が可能であって、被処理材の複雑な形状や仕
上げ面の表面粗さ精度、寸法精度、反射率や光沢など外
観的な表面特性などに関する厳しい要求に対応すること
ができる。
ルビーム、ホイルキャップ、板ばね、クランクシャフ
ト、ピストンリング、ロッカアーム、カムシャフト、歯
車部品、シリンダ、ステヤリングナックル、巻ばね、コ
ネクチングロッドなどの自動車部品や各種車両の機関部
品,ジェットエンジンのタービンブレードなどの航空機
部品やその機関部品,スクリューなどの船舶部品やその
機関部品,化学あるいは石油化学プラントの反応装置類
など,プレスなどの機械関連機器,割出台、センター、
チャックなどの工作機工具,メス、ピンセット、注射針
などの医療部品,ステムなどの人工骨材料,歯、歯根な
どの歯科材料,各種ステンレス鋼やその溶接面など金属
の疲労や応力腐食あるいは粒界腐食による破壊の限界の
延長を目的としたショットピーニングとして用いられる
ほか;洋食器、スプーン、フォーク、ナイフ、鍋、釜、
フライパンなどの家庭用あるいは業務用台所用品類,ス
テンレス刃物、カッター、打刃物などの工業用あるいは
民生用刃物類,システムキッチン、流し台、厨房機器、
洗面化粧台などの住宅機器類,物置、ガレージ、門扉、
フェンスなどの住宅資材類,飾り皿、壁掛け類、表札な
どの室内外装飾用品類,テレビ、ビデオ、冷蔵庫、洗濯
機、乾燥機などの家電製品類,ワープロ、パソコンなど
のOA機器類,エアコン、ストーブなどの冷暖房用品
類,ライター、灰皿などの喫煙具類,カメラ、顕微鏡な
どの光学機械類,ゴルフ用品、キャンピング用品、自転
車、バイク、自動車、ヨット、モーターボート、スーツ
ケースなどの生活レジャー用品類,腕時計、金、銀器、
指輪、ネックレス、優勝カップ、楯、メダル、バッジな
どの宝飾品類,照明用フードの内面など、金属、樹脂、
ガラス、木材、石材、セラミックスなどの表面に梨地面
を施工し、商品価値やデザインの向上あるいは梨地面施
工時や後処理工程の省力化;各種機械加工部品や押出、
鋳込み、射出成形などで成形された金属、樹脂、フェラ
イト、セラミックス製品などのバリ取り、表面研掃;接
着剤、塗料、釉薬、溶射材の付着や接着効果向上のため
の表面荒し;ろう接面の不純物、放電加工後の硬化膜、
鋼材の焼入れ後や溶接バリ、サビ、古くなった溶射皮
膜、メッキ、塗装膜、琺瑯質などの除去;各種ボンベな
ど内圧容器の内面洗浄;各種金型や金型部品、自動車部
品、各種車両部品や機械部品類の仕上げ時の研磨や清掃
あるいは修理前のブラストクリーニングなどに用いるこ
とができる。
的に説明する。
ものではない。
ようにイットリアを添加した濃度50g/lのオキシ塩
化ジルコニウム水溶液を原料にして加水分解法により表
1に示す特性のジルコニア質粉末を得た。この粉末を乾
式粉砕し、撹拌造粒機により0.1mm程度の造粒核粒
子をえ、さらにそれを撹拌造粒機により成長させ、ほぼ
焼成による収縮を見込んだ大きさのものを目開き2.8
3〜0.020mmの篩で粒径分布を調整して成形球体
をえ、表3および4に示す条件で焼成してジルコニア質
焼結体をえた。実施例3および4ならびに比較例4で
は、さらに圧力150MPa、温度1500℃で1時間
HIP処理をした。以上のようにしてえられた焼結体を
目開き2.36mmの篩でその篩上を除いてショットピ
ーニングおよびショットブラストのテストに供した。
ア質粉末に平均粒径0.3〜0.5μmの高純度アルミ
ナ粉末(住友化学工業社製 AKP−30)を表1およ
び2に示す比率で添加し、振動ボールミルを用いて湿式
粉砕混合し、乾燥し、乾式粉砕してえられたジルコニア
粉末を用いるほかは、実施例1などに示す条件でジルコ
ニア焼結体をえ、実施例8および9ではさらに実施例3
などと同一条件でHIP処理し、ショットピーニングお
よびショットブラストのテストに供した。
形整粒機により成長させ、ほぼ焼成による収縮を見込ん
だ大きさのものを目開き2.83〜0.020mmの篩
で粒径分布を調整して成形球体をえるほかは、実施例1
〜6、比較例1〜4の欄に示す条件で実施した。
ニア質粉末をジルコニア質スラリーとし、噴霧乾燥機に
より造粒乾燥したものを使用し、実施例13では実施例
3などと同じ条件で焼成しHIPするほかは、実施例1
〜6、比較例1〜4の欄に示す条件で実施した。
えたアルミナ含有ジルコニア質粉末をジルコニア質スラ
リーとし、噴霧乾燥機により造粒乾燥したものを使用
し、実施例15では上記のスラリー中の気泡を消泡剤で
除去して造粒乾燥に供するほかは、実施例1〜6、比較
例1〜4の欄に示す条件で実施した。
2に示す成分をそれに示す比率で添加し、アトリッショ
ンミルで8時間湿式粉砕し、乾燥してジルコニア質粉末
をえ、撹拌造粒機により0.1mm程度の造粒核粒子を
え、さらにそれを転動造粒機によりほぼ焼成による収縮
を見込んだ大きさにまで成長させて顆粒物とし、表3お
よび4に示す条件で焼成し、ジルコニア質焼結体をえ、
バレル研磨によって表面に光沢が生じ、倍率50倍の顕
微鏡で観察して表面に大きな欠陥が見出だされなくなる
まで仕上げて投射材とした。えられた投射材を衝撃強度
の測定ならびにショットピーニングおよびショットブラ
ストのテストに供した。
ール。焼結体密度3.8g/cm3、平均粒径1.9m
m)(比較例13)およびガラスビーズ(ユニオン社製
UB−810L。平均粒径145μm)(比較例14)
について、ショットピーニングおよびショットブラスト
のテストを行った。
球体が生じ、焼結体の密度が低いことによると認められ
るが被処理体の表面の変形深さは小さく、その表面粗さ
は大きかった。後者では、1回の投射で繰り返して使用
することができない程度にビーズが破損してしまった。
コニア粉末の特性を表1および2に、焼成条件を表3お
よび4に、投射材の特性を表5〜8に、投射材を用いた
ショットピ−ニングおよびショットブラストのテストの
結果を表9および10に示す。
の篩下の焼結体)の粒径分布は、目開き2.36、2.
00、1.70、1.40、1.18、1.00、0.
850、0.710、0.600、0.500、0.4
25、0.355、0.300、0.250、0.21
2、0.200、0.180、0.150、0.12
5、0.100、0.090、0.075、0.06
3、0.053、0.045、0.038、0.025
および0.020(いずれも単位mm)の篩を目開きの
小さいものから順に受け皿の上に積み重ね、ロータップ
試験機により5分間振とうすることによって測定した。
ふるい分けられた試料が入っている篩のうち、もっとも
上の篩より1段上の篩の目開きを粒径分布の上限とし、
もっとも下の篩の目開きを粒径分布の下限とした。
4kgf/cm2の圧縮空気を利用した直圧式ノズルタ
イプを用いて行い、厚さ5mmのSUS316を被処理
材として、1回の投射時間120分間で3回繰り返し処
理を行った。破損率は、受け皿の上に目開き0.020
mmの篩を、さらにその上に投射前の投射材の粒径分布
の上記上限と下限の平均値のほぼ1/3に相当する目開
きの篩を重ね、その上から投射後の投射材100gを入
れ、ロータップ試験機により5分間振とうして篩分け、
えられたものの重量を次式に当てはめて算出した。
変形量の深さおよび表面粗さ(Ra:中心線平均粗さ)
を測定した。
された炭素鋼(SS41 50mm×50mm×5m
m)に部分安定化ジルコニア粉末(東ソー社製TZ−3
Y。
mになるまでプラズマ溶射してえられたものを試験片と
して行った。すなわち、ゲージ圧力5kgf/cm2の
圧縮空気により、口径6mmのノズルからジルコニア質
投射材を該試験片に投射距離30cm、投射角度60度
の条件で10分間ブラスト処理し、試験片の溶射面の研
掃状態を観察し、ショットピーニングテスト同様に投射
材の破損率を求めた。
Claims (8)
- 【請求項1】実質上全量が目開き2.36mmの篩下で
あり、平均対理論密度が95%以上であり、平均結晶粒
径が1.0μm以下であり、かつ、平均ビッカース硬さ
が1000kgf/mm2以上である部分安定化ジルコ
ニア質焼結体からなることを特徴とする、ジルコニア質
投射材。 - 【請求項2】部分安定化ジルコニア質焼結体が球状であ
り、その平均圧壊強度が40kgf/mm2以上であ
り、かつ、平均真球度が0.9以上である、請求項1記
載のジルコニア質投射材。 - 【請求項3】部分安定化ジルコニア質焼結体の実質上全
量が、目開き0.02mmの篩上であり、かつ、目開き
2mmの篩下である、請求項1または2記載のジルコニ
ア質投射材。 - 【請求項4】部分安定化ジルコニア質焼結体の平均対理
論密度が97%以上である、請求項1〜3のいずれかの
項記載のジルコニア質投射材。 - 【請求項5】部分安定化ジルコニア質焼結体がZrO2
およびY2O3からなり、ZrO2/Y2O3モル比が9
8.5/1.5〜96/4である、請求項1〜4のいず
れかの項記載のジルコニア質投射材。 - 【請求項6】部分安定化ジルコニア質焼結体のジルコニ
ア結晶成分中の正方晶系ジルコニア量が70モル%以上
である、請求項1〜5のいずれかの項記載のジルコニア
質投射材。 - 【請求項7】部分安定化ジルコニア質焼結体のジルコニ
ア結晶成分中の正方晶系ジルコニア量が70モル%以上
であり、かつ、Al2O3、TiO2、SiO2、MgO、
CaOおよび稀土類酸化物のいずれか1種以上をZrO
2およびY2O3の合計に対して0.05〜30wt%含
む、請求項5記載のジルコニア質投射材。 - 【請求項8】部分安定化ジルコニア質焼結体が球状であ
り、その平均直径をDmmで表して、ジルコニア質焼結
体の平均衝撃強度が7×D-0.95kgf/mm2以上であ
る、請求項6または7記載のジルコニア質投射材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5144777A JPH0761614B2 (ja) | 1992-07-02 | 1993-06-16 | ジルコニア質投射材 |
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